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1. Art of Illusion の基礎



1.1 概要

Art of Illusion (AoI) は高品質でフォトリアリスティックな(あるいはフォトリアリスティックではない)静止画像とアニメーション(.mov フォーマットや、ほかのソフトウェアで連結して動画にできる一連の静止フレーム)を作成するプログラムです。画像はシーンファイルをレンダーして作ります。シーンファイルには、少なくとも1つのカメラ(画像を出力する視点のこと)から見えるように、いくつかの 3D オブジェクトと1つ以上の照明(または Glogal Illumination フォーム)が必要です。複雑なシーンでは何百ものオブジェクトや多くの照明があるかもしれません。
アニメーション作成用のファイルでは、面白いアニメーションシークエンスのために、アングルを切り取るいくつものカメラが必要になるかもしれません。

3D オブジェクトには基本的な特色が4つあります。基本形状、スプラインメッシュ、三角メッシュ、管です。この4つすべてについて、このマニュアルで詳しく後述します。Art of Illusion には柔軟で使いやすい、テクスチャ(色や凹凸、光沢、透明度などオブジェクト表面の状態)と材質(ガラスや煙などを再現する、オブジェクト内部の状態)の編集機能を用意しています。


シーン内のオブジェクトのアニメーションは、キーフレームシステムで行われます。これには、前向き制御(FK: forward kinematic)と逆向き制御(IK: inverse kinematic)を用いた骨格も含まれます。
テクスチャもアニメーション化できます。

シーンファイルのレンダーには高速なラスターエンジンか、フォトリアリスティックな画像を作成できる高品質なレイトレーサーが使えます。モーションブラーや被写界深度、Global Illumination(大域照明)と Caustics(集光)も利用できます。

さらに、Art of Illusion の特色にスクリプト機能があります。Beanshell スクリプト言語で新しいタイプのオブジェクトやツールを作成でき、可能性が実質上無限に広がります。

オブジェクトとツールを追加できるプラグインとスクリプトも使えます。アイテムの検索とインストールについて、詳しくは Scripts and Plugin Manager(スクリプトとプラグインのマネージャ)をご覧ください。このマニュアルでは AoI プログラムの基礎のみを説明しています。スクリプトとプラグインの開発者自身の文書をぜひご参照ください。

このマニュアル全部を読む前に Art of Illusion を始める方法として、Art of Illusion ウェブサイト(
aoi.sourceforge.net) にあるチュートリアルもオススメです(訳注: このリンク先は勝手日本語訳版トップページです)。砂時計のチュートリアルは、このプログラムを使い始めるのにうってつけの教材です。その中でのテクスチャ/材質のサポートとメッシュの便利な詳細解説は、ほかのチュートリアルでも使えます。


1.2 スタート


1.2.1 メイン画面の構成

メイン画面のスクリーンショットは以下です。



バージョン 1.8 以降、Art of Illusion では Java Swing ベースのユーザインタフェイスを使用しています。インターフェイスの「ルック&フィール」(見映えと操作感覚)は、それ用の機能拡張で変更できます。多くのルック&フィールがネットからダウンロードでき(e.g. www.javootoo.com など)、AoI で設定するには、簡単なスタートアップスクリプト(詳しくは
コチラ)を作る必要があります。またバージョン 2.5 以降では、表示やアイコンなどをプラグインで変更できます。Scripts and Plugins Manager(スクリプトとプラグインマネージャ)からダウンロードできる DisplayModelIconsElectricWaxTheme をご覧ください。これらのプラグインで、上の図の表示を下の図のように変更できます。


メイン画面はいくつかの領域に分割されています。インタラクティブな 視点ウインドウ 4つ、オブジェクトリストとプロバティパネルツールアイコン です。ぞれぞれ詳しく後述します。アニメーションスコアも表示されます。詳しくはアニメーションの章をご覧ください。サイドパネルは格納可能なので、表示は目的に沿って変えられます。オブジェクトリストやプロバティパネル、スコアのトップバーをウインドウの上や下、横に単にドラッグすればできます。


1.2.2 視点ウインドウ

画面中央の4つのウインドウには、シーンの異なる視点が表示されます。デフォルトでは、上の2つのウインドウと下の左側のウインドウではそれぞれ、前・横・上の平行視点と直交視点を表示します。下の右側のウインドウでは、選択中のカメラからの遠近法を表示します。これらの視点は、視点ウインドウそれぞれの上にあるドロップダウンメニューで簡単に替えられます。

「フォーカス」(選択)されている状態のウインドウは太めの外枠線で囲まれます(上のスクリーンショットの例では左上のウインドウ)。これは1つの視点ウインドウで行うあらゆる操作に関係します。視点ウインドウの選択を替えるには、選択したいウインドウ上に単にカーソルを移動してクリックします。

すべての視点ウインドウで、カメラコントロール やキーボードショートカットを使って、独立して視点の移動(パンとズーム)・視点の回転ができます。


パンの制御:
  • まず を左クリックして、視点ウインドウ内で左マウスボタンを押しながらドラッグします。

  • 視点ウインドウ内で、右マウスボタンを押してドラッグします。


  • ズーム/拡大縮小の制御:

  • をクリックして、視点の移動モードにします。CTRL を押しながら右クリックでドラッグします。上方向でズームアウト、下方向でズームインです。または、

  • スクロールホイールを使います。スクロールダウンでズームイン、スクロールアップでズームアウトです。ALT を押しながらスクロールすると、ズームイン/アウトが速くなります。

  • 平行視点での拡大は、拡大レベルの入力でもできます。視点ウインドウそれぞれのドロップダウンメニューから行います。


  • 視点の回転の制御:

  • 視点ウインドウそれぞれでの視点の回転をするには、 をクリックして、回転させたい視点ウインドウ内で左マウスボタンを押しながらドラッグします。ドラッグ中に SHIFT キーを押すと、回転は垂直軸のみに制限されます。CTRL を押しながらでは、画面に対して垂直な軸で回転します。

  • または ALT キーを押しながらのマウスドラッグで、視点の回転ができます。この方法でも SHIFT と CTRL の修飾が使えます。


  • オブジェクトが選択されている状態では、回転の中心はその選択の中心となります。


    固定視点ウインドウ(前、横、上など)で視点の回転をすると、その視点は固定視点ではなくなり、その視点の名前は「その他」になります。ドロップダウンリストから適切な視点名を選ぶと、デフォルトの視点に戻ります。



    シーン内に複数のカメラがある場合、どのカメラの視点でも見られます。この場合、ドロップダウンリストから適切なものを選択します。同様に、シーン内に平行光やスポットライトがあるとき、ドロップダウンリストはそこからの遠近法視点も含めます。これは照明の向きを決めるときに便利です。

    ひとつの大きなウインドウで作業したいときは、トップメニューバーから シーン → 1画面表示 を選択すると、現在選択中のウインドウが作業画面いっぱいに広がります。

    もう一点、使われている座標系の向きについて。これは 3D プログラムによって異なります。Art of Illusion では左手座標系を使っています。X 軸 のプラスが右向きで、Y 軸のプラスが上向きのとき、Z 軸のプラスはモニタから手前に突き出す方向です。「前」向きの視点ウインドウでは Y 軸が上下、X 軸が左右、Z 軸が前後です。デフォルトの視点ポートの軸は以下のようになります。

    視点ウインドウ内でシーン全体や選択したオブジェクトを素早く見たいときは、シーン → 選択範囲に合わせる をクリックすると、選択したオブジェクトがカメラ視点以外の視点ウインドウにジャストフィットするようズームと中央合わせを調整します。シーン → 全体に合わせる では同じように、シーン全体をウインドウ内にフィットさせます。


    1.2.3 表示方法

    シーンの視点のリアルタイム表示で可能な方法は、ワイヤーフレーム プレビュー、陰影 プレビュー、滑らか プレビュー、テクスチャ プレビュー、透明 プレビュー、レンダープレビューの6つです。プレビューのタイプはトップメニューバーから シーン → 表示方法 →ワイヤーフレーム/陰影/滑らか/テクスチャ/透明/レンダー から選択します。これで「フォーカス」されている視点ウインドウの表示方法を替えられます。以下の図で表示方法の違いを示します。



    プレビューモードの選択は視点のリアルタイム表示速度に影響します。そのパフォーマンスは、ワイヤーフレーム>陰影>滑らか>テクスチャ>レンダー の順で落ちていきます。お使いのコンピュータのスペックによりますが、複雑なシーンでははっきりと差が出るようになります。 プレビューのタイプは各視点ウインドウで独立して設定できます。

    注意: 陰影プレビューと滑らかプレビューでは、単純化した方法ではありますが、各オブジェクトに割り当てられたテクスチャに合致する色を表示します。テクスチャプレビューでは、実際のテクスチャにより近い表現をします。レンダープレビューでは、オブジェクトの実際の様子を正確に表示します。詳しくは テクスチャと材質 をご覧ください。


    1.2.4 アイコン

    画面の左上に、共通ツールを素早く選択できるアイコンが並んでいます。これで新規オブジェクトを作成したり、既存のオブジェクトを移動・回転・拡大縮小したりします。アイコン上にカーソルを乗せると、機能を説明するツールチップが現れます。

    右の図は、各アイコンの簡単な説明です。詳細はこのマニュアルの関連セクションで説明します。

    各ツールを使うとき、画面の一番下に使い方の1行テキストが表示されます。

    物体を移動ツールと回転ツールでは、キーボードの矢印キーを1回押すごとに1ピクセル、ALT キー併用の矢印キーでは1回で10ピクセル動きます。

    物体を移動/拡大縮小/回転ツールを集めたものもあります。この場合、選択したオブジェクトを移動/拡大縮小/回転するときに、ツールを替える必要がありません。メッシュ編集のセクションで 詳述 します。

    スペースキーで、ツールを素早く変更できます。デフォルト設定のツールと最後に使ったツールとで切り替えます(環境設定... で、物体を移動 か 物体を移動/拡大縮小/回転 かで設定できます)。


    1.2.5 オブジェクトリストとプロバティパネル

    最後に、メイン画面の右側にあるオブジェクトリスト(デフォルトで上の方)とプロパティパネル(デフォルトで下の方)を説明します。

    当然ながら、オブジェクトリスト はカメラと照明も含む、シーン内のすべてのオブジェクトのリストです。オブジェクトの編集時には、このリストで単にクリックするだけで選択できます。複数のオブジェクトを選択するには、<Ctrl> キーを押しながらクリックします。範囲で選択する場合、オブジェクト1個を選択してから別のオブジェクトを <Shift> クリックすると、その間にあるすべてのオブジェクトが選択されます。

    オブジェクトのタイプによっては(曲線、スプライン、メッシュなど)、普通の移動・拡大縮小・回転に加えて編集も可能になります。オブジェクトリストのオブジェクトをダブルクリックすると、その編集ツールが開きます(オブジェクトの編集 をご覧ください)。

    このリストはオブジェクトの階層配列もサポートしているので、いくつものオブジェクトをほかのオブジェクトの「子」にできます。「親」オブジェクトを移動・拡大縮小・回転させると、ツール設定によって小オブジェクトにも同じ変換が適用されます(オブジェクトの変形 をご覧ください)。あるオブジェクトをほかのオブジェクトの子にするには、そのオブジェクトをクリックして、親にしたいオブジェクトのすぐ下にドラッグします。リスト内の矢印バーで、オブジェクトの位置が表示されます。このバーが字下げ(インデント)されていると、このオブジェクトはリスト内でその上にあるオブジェクトの子になれることを表します。マウスボタンを放すと確定して、親オブジェクトの隣には下向きの三角形が現れ、階層として表示されます。この三角形をクリックすると子は隠れ、三角形は右向きになります。

    オブジェクト間の親子階層の配列は アニメーション 作成のときも便利です。

    左の図の例は、歯磨きチューブのシーンでのオブジェクト階層です。「歯磨き」と「フタ」は「歯磨きチューブ」の子になっています。「フタの端」は「フタ」の子です。「歯磨きチューブ」に行った変形は、ここにあるすべてのオブジェクトに作用します。「フタ」に行った変形は、「フタ」と「フタの端」のみに作用します。

    必要なら、オブジェクトリストは シーン → オブジェクトリストを隠す で非表示にできます。

    オブジェクトリストのオブジェクトを右クリックすると、オブジェクト操作のメニューが表示されます。ここから、編集ツールテクスチャと材質 のアプリケーション、そのオブジェクトを 隠す/表示する など、さまざまな機能が使えます。このオプションはコンテクストメニューからも使用できます。これは視点ウインドウ内のオブジェクトを直接右クリックして表示します。

    オブジェクトプロパティパネルには下の図のように、選択中のオブジェクトを編集できるいろいろなプロパティが表示されます。

    ここに表示されるプロパティは、選択中のオブジェクトのタイプによります。この例では球オブジェクトのプロバティが表示されていて、編集が可能です。

    位置と向きの値を直接入力できます。テクスチャと材質も設定できます。

    オブジェクトの X, Y, Z 半径も、テキスト入力欄やその右側にあるコントロールノブで直接設定できます。操作するには、カーソルをノブに乗せて、左マウスボタンを押しながら左右にドラッグします。数値を大きく変えるには、 ドラッグのときに ALT キーを併用します。


    1.2.6 オブジェクトを非表示/表示

    視点ウインドウ内のオブジェクトを非表示にできると便利なときがあります。オブジェクト同士が重なり合っている複雑なシーンの作業をするときなどです。オブジェクトを非表示にするには、そのオブジェクトを選択して オブジェクト → これを非表示 をクリックします。または、オブジェクトリスト内か視点ウインドウのひとつで、オブジェクトそのものを右クリックして、これを非表示 を選択します。これでレンダー画像でも非表示になるので、特定のオブジェクトのみでレンダーのテストをするとき便利です。オブジェクトリストでは、非表示オブジェクトはグレイ表示されます。

    オブジェクトを再び表示するには、それらを選んで オブジェクト → これを表示 を選択します。または オブジェクトリストや視点ウインドウでオブジェクトを右クリックして、これを表示 を選択します。


    1.2.7 オブジェクトをロック/ロック解除

    さらに、ほんのいくつかのオブジェクトのみで作業したいとき、ほかのオブジェクトをロックする便利なツールがあります。あるオブジェクトがロックされていると、視点内でのそのオブジェクト上でのクリックはすべて無効になります。非表示と異なり、ロックされたオブジェクトは見えていますが、あたかもそこにないかのように振る舞います。オブジェクトをロックするには、それらを選択して オブジェクト → これをロック をクリックします。またはオブジェクトリスト内のオブジェクトか視点ウインドウのひとつでオブジェクトそのものを右クリックして、これをロック を選択します。

    To unlock objects again, select them in the Object List (because of course you can't select them in the view) and click on Object -> Unlock Selection or right click the object(s) in the Object List and select Unlock Selection.


    1.2.8 Grids

    1.2.8 グリッド

    オブジェクトを正確に位置決めできると便利なことがよくあります。シーン → グリッド でグリッドを ON にするとできます。これで以下のようなダイアログが現れます。

    グリッドの幅 で、各ウインドウに表示されるグリッドの線の間隔を決定します。グリッドを実際に見るには、グリッドを表示 にチェックを入れます。グリッドにスナップ モードも使えます。これはオブジェクトの移動を完全に自由にするのではなく、別個の位置に強制的に配置します。グリッドにスナップ ボックスにチェックを入れると ON になり、グリッド間スナップ位置 に値を入力します。これは各グリッド格子内で一様に分配された、配置できる位置の数値となります。ここから、数値が大きくなれば、移動の自由度が増します。左の例では、グリッドにスナップ ボックスが ON の場合、オブジェクトはグリッド間隔の10分の1にスナップされます。
    グリッドを ON にすると、すべての視点ウインドウでグリッドが表示されます。遠近法視点では、地平面が表示されます。


    1.2.9 座標軸

    シーンの作業中、どの方向で作業していたのか分からなくなることがあります。こんな状況のときは シーン → 座標軸を表示 を選択しましょう。以下の図のように、X, Y, Z の文字がついた線で座標軸が表示されます。



    お望みなら、座標軸は シーン → 座標軸を隠す で非表示にもできます。


    1.2.10 ファイルメニュー

    トップメニューバーの一番左のアイテム ファイル で、さまざまなファイル操作ができます。クリックすると、以下のファイルメニューが表示されます。

    新規 で、新しくシーンを作るための Art of Illusion の新規インスタンスを開きます。この何もないシーンには、デフォルトでカメラと 平行光 が1つずつ用意されています。

    開く... で、既存の Art of Illusion シーンファイル を別の AoI インスタンスで開きます。

    最近使ったファイル では、最近開いた10件のシーンのリストが表示されます。ここから1件を選んで開けます。

    閉じる で、現在のシーンファイルを閉じます。AoI で開いているインスタンスが1件のみの場合、AoI プログラムは完全に終了します(訳注: Mac 版では AoI プログラムは起動したままです)。

    データ読み込み で、AoI 以外のフォーマットの 3D モデルを開けます。対応しているファイルフォーマットは WaveFront の .OBJ のみです。この機能で、OBJ の材質も読み込めます。プロンプト画面で単に OBJ ファイルを選択すると、材質ファイルは自動で読み込まれ、AoI テクスチャに変換されます。このモデルは自動で拡大縮小され、AoI の大きさの単位に適合されます。

    データ書き出し AoI は 3D モデルやシーンを AoI 以外の 3D フォーマットで保存できます。データ書き出しで、WaveFront OBJ、VRML、POV-Ray v3.5 ファイルを、テクスチャの部分サポートで作成できます。設定できるのは、書き出すのはシーン全体か選んだオブジェクトのみかの選択と最大表面誤差です。そのダイアログを以下に示します。表面誤差の値を小さくすると、より複雑になります。このため書き出すファイル容量が大きくなります。

    2D で書き出した OBJ と VRML のテクスチャはそのサイズのイメージマップとなり、画質はそれ用のダイアログで設定します。

    VRML と POV-Ray では、以下のダイアログでオプションがあります。
    VRML 書き出しオプションダイアログ OBJ 書き出しオプションダイアログ POV-Ray 書き出しオプションダイアログ


    外部オブジェクトをリンク...

    ほかの AoI ファイルにあるオブジェクトを、そのファイルに直接リンクして現在のシーンで使う方法です。この方法では、もとのオブジェクトに変更を加えると、このオブジェクトにリンクしているファイルに自動的に作用します。例えばキャラクターのモデルを作成して、ほかの多くのシーンに使われているファイルに保存する場合、キャラクターへの変更はもとのファイルにも及び、リンクしているすべてのファイルにも自動で適用されます。

    このオプションを選択すると、右の図のようなダイアログが表示されます。ここで、もとになるファイルと、そのファイル内でリンクしたいオブジェクトを選びます。選択オブジェクトの子を含める かどうかも選べます。


    保存 で現在のファイルを既存の名前で保存します。新規ファイルの保存の場合、新しい名前を入力するプロンプトが出ます。"safe save" 法が採用されています。これは既存のファイルを上書きする前に、ファイルが正しく保存されたかを確かめる方法です。

    別名で保存... で、ファイルを別の名前で保存できます。

    終了 で、現在開かれているすべての AoI ファイルを閉じ、AoI を完全にシャットダウンします。保存されていないファイルについては、プロンプトが表示されます(訳注: Mac 版では、ファイルメニューの左側の Art of Illusion メニュー → Art of Illusion を終了 です)。


    1.2.11 編集メニュー

    トップメニューバーにある 編集 メニューには、とても便利なオプションと基本形状オブジェクト操作のツールがあります。

    このメニューを以下に示します。

    取り消し/やり直し で、選択を含め、最後の作業を取り消したり、最後の取り消しをやり直したりします。

    切り取り(カット) で、選択中のオブジェクトをメモリにコピーし、もとのオブジェクトは削除します。

    コピー切り取り(カット) に似ていますが、もとのオブジェクトはそのまま残ります。

    貼り付け(ペースト) で、切り取り(カット)コピー でメモリに入ったオブジェクトを新規に作成します。

    削除 で、選択中のオブジェクトをすべて削除します。

    子を選択 で、選択中のオブジェクトの「子」をすべて選択します。

    すべてを選択 で、シーン内のすべてのオブジェクトを選択します。

    クローンを作成 で、選択中のオブジェクトの特殊なコピーを作成します。これらは直接リンクしているので、どれか1つへの変更は自動的にほかのすべてのクローンに反映されます。
    このコピー方法は、コピー/切り取り(カット)/貼り付け(ペースト)で普通のコピーをいくつも作るより、メモリ使用量を著しく削減できることにご注目ください。

    クローンを解除 でクローン同士のつながりが切れ、各オブジェクトが独立します。

    環境設定... で、今後の AoI インスタンスでのさまざまな一般パラメータを設定できます(このアイテムは Windwos と Linux で表示されます。Mac OS X ではアプリケーションメニューにあります)。このオプションを選択すると、以下のダイアログが表示されます。

    環境設定には、全般とショートカットの2つのタブがあります。まず 全般 タブの設定を以下で説明します。

    レンダー方法シーンのレンダー に使う、デフォルトのレンダリングエンジンを設定します。

    オブジェクトのプレビュー方法 で、スプラインメッシュ三角メッシュ のオブジェクト編集でのレンダープレビュー実行時の、デフォルトのレンダリングエンジンを設定します。

    テクスチャのプレビュー方法 で、さまざまな テクスチャ ダイアログでのデフォルトのレンダリングエンジンを設定します。

    テーマ で、AoI のウインドウ全体の見映えを設定します。このプログラムにはデフォルトのテーマが1件あります。そのほかは Scripts and Plugins Manager(スクリプトとプラグインマネージャ) でダウンロードできます。各テーマは 配色 から選択できます。

    標準の編集ツール とは、ウインドウが最初に表示されたときに選択されているツールのことです。またスペースキーを押すことで、デフォルトのツールとほかの選択したツールとを切り替えられます。

    面相互間誤差 で、メイン画面とオブジェクト編集機能に表示されるオブジェクトの表面精度を設定します。下に示す図のように、値を小さくすると、表示される表面精度が高くなります。注意点: 誤差の値を低く設定すると、処理速度が遅くなります。


    取り消しの回数 で、最後の作業を何回分 AoI に記憶させるか、つまり何回取り消しができるか設定します。値を大きくするだけ多くのステップを取り消せますが、メモリの要求量が多くなります。

    ホイールによるズームの向きを逆にする で、スクロールホイールでのズームの向きを設定できます。デフォルトではスクロールアップでズームインです。このオプションを ON にすると逆向きになります。

    メインウインドウでOpenGLによるレンダリングを行う デフォルトで、Art of Illusion は OpenGL を使用します。JOGL ライブラリを通して、メイン画面とオブジェクト編集機能のインタラクティブ表示をスピードアップしています。もしこれで問題があれば、このオプションをここで OFF にすると、AoI はレンダーできるようになります。

    保存時にバックアップを作成する で、ファイルを同じ名前で保存したとき、最後に保存したファイルのバックアップを作成します。このバックアップファイルには拡張子 .bak が追加されます。

    最後は 言語 の設定です。これは表示されるすべてのダイアログの言語です。バージョン 2.0 では、 デンマーク語・英語(アメリカ)・フランス語・ドイツ語・イタリア語・日本語・ポルトガル語・スペイン語・スウェーデン語から選べます。

    環境設定ダイアログの ショートカット タブを以下に示します。このダイアログで、セクション 1.2.13 で説明しているキーボードショートカットをさらに設定できます。トリガースクリプトで定義されたキーで、特定のタスクを実行します。新しいショートカットを追加したり、既存のショートカットを編集したりできます。これで特別なダイアログ上で Beanshell スクリプトを記述でき、必要なコマンドを実行できるようになります。
    デフォルトのショートカット:

    Delete          -   Delete Selection(選択を削除)
    1                  -    Display Mode: Wireframe(表示モード: ワイヤーフレーム)
    2                  -    Display Mode: Flat(表示モード: フラット)
    3                  -    Display Mode: Smooth(表示モード: 滑らか)
    4                  -    Display Mode: Textured(表示モード: テクスチャ)
                     -    Display Mode: Transparent(表示モード: 透明)
    E                  -    Selection Mode: Edge/Curve(選択モード: 辺/曲線)
    F                  -    Selection Mode: Face(選択モード: 面)
    V                  -    Selection Mode: Point/Vertex(選択モード: 点/頂点)
    Page Down  -    Select Tool: Next(ページ選択: 次)
    Page Up       -    Select Tool: Previous(ページ選択: 前)
    Space          -    Select Tool: Toggle Default(ページ選択: デフォルトと切り替え)
    NumPad-0    -    View: Toggle Perspective(視点: 遠近法と切り替え)
    NumPad-1    -    View: Front(視点: 前)
    NumPad-2    -    View: Back(視点: 後)
    NumPad-3    -    View: Left(視点: 左)
    NumPad-4    -    View: Right(視点: 右)
    NumPad-5    -    View: Top(視点: 上)
    NumPad-6    -    View: Bottom(視点: 下)
    NumPad-7    -    View: Camera 1(視点: Camera 1)
    NumPad-8    -    View: Camera 2(視点: Camera 2)
    NumPad +    -    View: Zoom In(視点: ズームイン)
    NumPad -     -    View: Zoom Out(視点: ズームアウト)

    1.2.12 下絵を使う

    Art of Illusion では視点ウインドウの背景に画像を設定できるので、オブジェクトのモデリングで参照できて便利です。背景に割り当てる画像を選ぶには、下絵を表示したい視点ウインドウをクリックして、シーン → 下絵を設定 を選択します。これで表示されるダイアログで、.jpg、.gif、.png フォーマットの画像を選べます。画像を選ぶと、先ほど選択した視点ウインドウの背景として、その画像が表示されます。

    下絵を非表示にするには、シーン → 下絵を隠す を選択します。再び表示するには、シーン → 下絵を表示 を選択します。これらの手順は、スプライン三角メッシュ の編集機能でも実行できます。


    1.2.13 キーボードショートカット

    作業の流れを速めるため、ツールと機能の多くにハードコードなキーボードショートカットを用意しています。以下はそのまとめです。


    ファイル機能:

    Ctrl+N - 新規 AoI ファイルを作成
    Ctrl+O - 既存の AoI ファイルを開く
    Ctrl+W - 現在の AoI ファイルを閉じる
    Ctrl+S - 現在の AoI ファイルを同じ名前で保存
    Ctrl+Q - Art of Illusion の終了


    編集機能:

    Crtl+Z - 最後の作業を取り消す/やり直す
    Ctrl+X - 選択中のオブジェクトをクリップポードに切り取り(カット)
    Ctrl+C - 選択中のオブジェクトをクリップポードにコピー
    Ctrl+V - クリップポードからファイルにオブジェクトを貼り付け(ペースト)
    Ctrl+A - シーン内のすべてのオブジェクトを選択
    Delete - 選択中のオブジェクトを削除


    オブジェクト機能:

    Ctrl+E - オブジェクトを編集
    Ctrl+L - オブジェクトレイアウトを編集
    Ctrl+T - オブジェクト変形ダイアログを開く
    Ctrl+U - 選択中のオブジェクトのテクスチャと材質を設定
    Ctrl+M - 選択中のオブジェクトの材質を設定(訳注: ver. 2.9 ではなくなったようです)

    移動/回転アイコンが ON のとき、現在アクティブな視点ウインドウ内で、選択中のオブジェクトの移動と回転に矢印キーが使えます。 Ctrl キー併用での↑↓で、ほかの軸での移動/回転ができます。ALT キー併用で、移動/回転は10ピクセルずつとなります。


    アニメーション機能:

    Ctrl+P - プレビュー
    Ctrl+] - 次のフレーム
    Ctrl+[ - 前のフレーム
    Ctrl+J - ジャンプ(時刻...に飛ぶ)
    Ctrl+D - キーフレームの編集
    Ctrl+K - 選択トラックに設定
    Ctrl+Shift+K - 位置を設定
    Ctrl+Shift+A - 関連トラックを選択



    シーン機能:

    Ctrl+R - レンダーダイアログを開く
    Ctrl+Shift+R - 現在の設定ですぐにレンダー
    Ctrl+B - 1画面表示と4画面表示を切り替え
    Ctrl+G - グリッドのダイアログを開く
    Ctrl+F - 選択範囲に合わせる
    Ctrl+Shift+F - 全体に合わせる
    Ctrl+Shift+U - テクスチャ,材質ダイアログを開く
    Ctrl+Shift+M - 材質の編集機能を開く(訳注: ver. 2.9 ではなくなったようです)


    メッシュ編集機能:

    Ctrl+Z - 最後の作業を取り消し/やり直し
    Ctrl+A - 頂点/辺/面をすべて選択
    Ctrl+X - 選択範囲を広げる
    Ctrl+F - なげなわ選択モードと切り替え
    Ctrl+W - 四角で表示
    Ctrl+M - 影響のダイアログを開く
    Ctrl+E - 選択した点を移動
    Ctrl+T - 選択した点を変形
    Ctrl+B - 選択したものを傾斜/押し出す
    Ctrl+P - テクスチャパラメータダイアログを開く
    Ctrl+S - 頂点/辺の平滑度を設定
    Ctrl+R - プレビューをレンダー(訳注: ver. 2.9 ではなくなったようです)
    Ctrl+D - 骨編集ダイアログを開く
    Ctrl+G - グリッドのダイアログを開く

    移動/回転アイコンが ON のとき、現在アクティブな視点ウインドウ内で、選択中のオブジェクトの移動と回転に矢印キーが使えます。 Ctrl キー併用での↑↓で、ほかの軸での移動/回転ができます。ALT キー併用で、移動/回転は10ピクセルずつとなります。



    キーボードショートカットを、編集 → 環境設定 → ショートカット タブでさらに設定することもできます。



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