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7. スクリプト


Beanshell スクリプト言語を利用したスクリプトで、可能性が広がります。これで新しいオブジェクトやツール、そのほか多くのものをプログラムできます。スクリプト機能は、 AoI ソースコード内の Art of Illusion メソッド&メンバーでも利用できます。

スクリプトツールは ツール メニューの下の方にあります。スクリプト機能のすべての解説とチュートリアルは、Art of Illusion ウェブサイト(aoi.sourceforge.net)の書類ページで閲覧できます。

スクリプトのタイプは3つあります。

7.1 オブジェクトスクリプト

オブジェクトスクリプトで、新しいタイプのオブジェクト(「スクリプト形状」)を作れます。この場合、スクリプトは常に評価されるので、オブジェクトは位置や向き、時間などに反応する形で「知性」を持つことができます。

オブジェクトスクリプトを追加するには、ツール → スクリプト形状... を選択して、右の図のダイアログを表示します。

ここでは、名前 入力欄にスクリプト名を打ち込んで設定できます。

既に書いたスクリプトの新規インスタンスを作成するには、スクリプト ドロップダウンメニュー(AoI は /Scripts/Objects フォルダ内の .bsh ファイルを自動でリストアップします)からスクリプト名を選択して、OK をクリックします。


新規でスクリプトを書く場合、スクリプト ドロップダウンメニューで「新規スクリプト」を選択して、OK をクリックします。これで以下のスクリプト編集ウインドウが立ち上がります。

ウインドウのメイン部分にスクリプト行を直接入力するか、Load... で既存のスクリプトをそこに読み込みます。実際のスクリプトプログラムについて詳しくは、スクリプトのチュートリアルをご覧ください。

Save... をクリックすると、スクリプトが保存されます。保存したスクリプトを AoI が見つけられるよう、/Scripts/Objects フォルダに保存してください。

パラメータ スクリプトに変数を追加する方法です。アニメーショントラックを通して、この変数をスクリプトの外から制御できます。詳しくはスクリプトのチュートリアルをご覧ください。


7.2 Tool Scripts

7.2 ツールスクリプト

ツールスクリプトは呼び出されたときのみ評価され、単一のアクションを実行するのに使います。このようなスクリプトは例えば、シーン内に新規オブジェクトを作成したり、既存のオブジェクトを変更したりできます。ツールスクリプトはまた、テクスチャ/材質やアニメーショントラックなど、多くの面でアクションを実行できます。

既存のツールスクリプトを呼び出すには、ツール → スクリプト を選択し、ドロップダウンリストから適切なスクリプトを選びます。このリストには、/Scripts/Tools フォルダにあるすべてのスクリプトが表示されます。スクリプトによっては、そのスクリプトを起動する前に、少なくとも1つのオブジェクトを選んでいる必要があります。

新規のツールスクリプトを書くには、ツール → スクリプト編集... を選択します。これでツールスクリプト編集機能が表示されます。これは先に解説したオブジェクトスクリプト編集機能に似ています。異なる点は 実行 コマンドで、このボタンでツールスクリプトを走らせます。


7.3 起動スクリプト

起動スクリプトは特別なスクリプトで、プログラムが毎回起動するときに実行されます。このようなスクリプトは Scripts/Startup フォルダ内に入れる必要があります。これらは AoI の基本設定を行い、起動などのたびに特定のファイルを読み込み、決められたレイアウトでウインドウを開きます。

起動スクリプトを作成するには、ツール → スクリプト編集... コマンドを使います。スクリプト入力は、表示されたスクリプト編集機能に直接入力するか、ディスクから読み込みます。Save... コマンドで、そのスクリプトは Startup フォルダに保存されます。実際のスクリプトプログラミングの詳細は、AoI ウェブサイトのスクリプトのチュートリアルをご覧ください。

起動スクリプトの使い方の1つは、インターフェイスのルック&フィールの設定です。AoI のバージョン 1.8 以降で可能です。ルック&フィールはネット(www.javootoo.com など)からダウンロードできます。ほとんどの場合、お使いの環境の Java Runtime Environment (JRE)/lib/ext フォルダに .jar ファイルを入れる必要があります。その後、以下の例のような1行起動スクリプトを書きます。

UIManager.setLookAndFeel("com.birosoft.liquid.LiquidLookAndFeel");

ダブルクォーテーションで囲われた部分は、実際の LookAndFeel クラスへのフルパスです。これはお使いのルック&フィールによって異なります。一緒に来る書類にフルパスが書かれているはずです。起動スクリプトの保存時には、お好きな名前をつけられます。これは起動時に実行され、要求のルック&フィールが読み込まれます。


7.4 Scripts & Plugins Manager (スクリプトとプラグインのマネージャ) Francois Guillet 提供の書類を編集

注意: この章に含まれているのは、このプラグインについてすべて書かれた文書のうちのほんの一部です(すべて書かれた文書は コチラ )。これには Scripts & Plugins Manager が要求する、スクリプトコメントの正しいフォーマット方法などの情報が含まれます。

Scripts & Plugins Manager で、Art of Illusion フォルダにインストールされたスクリプトとプラグインの管理ができます。このツールを使って、スクリプトとプラグインのインストール、アップデートや削除が、AoI の再起動なしにオンザフライでできます(オブジェクトスクリプトとツールスクリプトで。起動スクリプトではもちろん無理です)。しかしプラグインの変更後に正常に動作させるには、AoI の再起動が必要です。

Scripts & Plugins Manager を使うには、ツール → スクリプト → Scripts and Plugins Manager を選択します。これで以下のウインドウが表示されます。



中央の上の方に、タブが3つあります。はじめのタブ(Manage)では、現在インストールされているスクリプトとプラグインを閲覧できます。2番目のタブ(Update)で、遠隔サーバにある、インストール済みのアイテムに適用可能なアップデートを閲覧できます。3番目のタブ(Install)は、同じ遠隔サーバにあるインストール可能なスクリプトとプラグインを表示します。これは現在インストールされていないものなので、インストールの候補となります。遠隔サーバでのスクリプトとプラグインのスキャンは、2番目か3番目のタブを選択したときのみ行います。

ウインドウ右側の欄には、選択中のオブジェクトの情報(名前、作者、バージョンなど)が表示されます。依存ファイルや開発履歴などほかの情報も、ドロップダウンメニューで表示できます。

The 上の図にある Delete plugin/script ボタンで、選択したファイルを削除します(警告: AoI の必須ファイル(Renderers、OSSpecific、Tools、Translators)は削除しないでください)。
システムのいくつか(少なくとも Windows)では、今のところプラグインの削除はできません。起動中の AoI で使用中だからです。この場合、マネージャは手動で削除するかどうか(つまり、プラグインディレクトリから特定のプラグインファイルを削除するかどうか)を尋ねてきます。削除の操作の後、AoI を終了・再起動させてください。

下の方に表示されているボタンは、選択中のタブによって異なります。この2番目の図は Install を選択した状態のものです。Update タブ選択では、"Install" だったボタンが "Update" になる点以外はまったく同じです。



上の図では、テキスト欄の下にはボタンが3つとチェックボックス1つが表示されています。Selected チェックボックスで、アップデートする特定のスクリプトやプラグインを選択できます。Select All ボタンで、アップデートできるすべてのアイテムをチェックします。これは適用可能なスクリプトとプラグインを手動でチェックするのと同じことです。チェックしたスクリプトやプラグインすべてで、そのファイルアイコンにチェックマークが入ります。Install this file ボタンを押すと、選択されているかどうかに関わらず、現在のアイテムのインストールを即座に始めます。最後の Install all selected files ボタンでは、選択されたファイル(チェックボックスが ON になっているアイテム)すべてをインストールします。

Update タブは、Install タブとまったく同じ働きをします。

スクリプトがインストールやアップデートされると、すぐに AoI で使用できます。このため、興味を持ったプラグインをインストールして、テストして気に入らなければ削除する、ということが可能です。

Setup... ボタンで、遠隔ファイルを受け取る遠隔サーバを選択できます。同様に、プロキシを使う環境の場合、プロキシ情報の指定もできます。
Choose repository ドロップダウンメニューで、使用する遠隔サーバを選択できます。つまりメインのサーバの反応がないときは、バックアップサーバを使えるということです。選択した遠隔サーバは、次回以降 AoI を立ち上げたときに記憶されています。遠隔サーバのリストは AoI が起動したとき、または Rescan ボタンが押されたときに更新されます。このため、このリストは手動でアップデートする必要がありません。
もし何か不具合があったときは、ファイル名 ".spmanagerprefs" を削除して、プラグインにハードコードされた URL を使ってみてください。このファイルは AoI の preferences ファイルの隣に保存されます。また、このファイルに手動で URL を追加することがあるかもしれません(書式は簡単です)。このファイルに追加する URL の数で、current プロパティを設定してください。
注意: 新規の遠隔サーバリストは次の接続でダウンロードされるので、このファイルへの URL の手動追加は一時的なものです。

Filters で、特定のタイプのスクリプト/プラグインを、条件で検索できます。

プロキシのセクションでは、ファィアーウォールが必要な環境でプロキシを使用可能にします。

セキュリティ上の警告: パスワードは暗号化して保存します。しかしパスワード解読用のコードはソースコード内で使用可能なので、コードを破られる可能性は常にあります。パスワードの保存を望まないなら、マネージャを終了する前に、設定ウインドウでダミーのパスワードを入力してもいいでしょう。

Rescan ボタンを押すと、現在の遠隔サーバ内でアップデートやインストールできるものを再スキャンします。

最後に、ウインドウの一番下にステータスバーがあります。このステータスバーには、接続中の URL とダウンロード中の情報が表示されます。以下の2つの場合、Script & Plugins Manager は遠隔サイトに接続します。




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