おお、やっぱし。しかし J-I ほんと高いな。会計監査院に「高価すぎ」とツッコまれて1号機を打っただけで廃止されたのも分かるわ(しかも1号機は弾道飛行で、一度も衛星軌道に達したことのないロケットになってしまった。ただし1号機の見栄えはカッコ良かったw)。
系列の違う J-I を外して上の表を見てみると、トン単価が M-3SII →(2割引)→ M-V →(2割引)→ E-X と定率で下がってきてたんだね。しかも M-3SII → M-V では大型化で単価を薄めたのに対して、M-V → E-X では小型化したのに単価が下がってる。
むしろ M-3SII との比較のほうが、イプシロンの意義が分かりやすい。打ち上げ費用は四半世紀前のロケット M-3SII とほぼ同じにまで戻した。そのうえで、打ち上げ能力が5割増。
E-X で世代として順当なペースで安くなってて、E-I でさらに安さを狙うと。これ数字で確認できてよかったわ。
おお、大きさ順に M-3SII → イプシロン → M-V で最大積載量を見ると、大きくなるごとに5割増なんだな。デビュー順だと M-3SII → M-V なわけで、この計算では2.25倍。実際は2.4倍。M-V は打ち上げ能力ではかなりのジャンプアップだったわけだ。
M-V って中・小型ロケットとして見ると、目ん玉飛び出るほど高価じゃないと思うが。コスパで有利な大型の H-IIA と比べるのが無茶だったと思うが。H-II と同世代だしな。けど明らかに高価だった J-I と同じく、「高価だから」と強制廃止されちまったんだよな。あの理屈いまだによく分からん。
でも M-V をその意味で悪者にして新型のイプシロンの宣伝をするっつう方針はうまく当たってるらしい。今の E-X では、順当ではあるけど触れ込みほどではない「安さ」に、マスコミも一般大衆も面白いように食いついとりますな。触れ込みどおり本当に革命的に安くなるのは E-I 以降なんだが。
E-I の値段は現段階で「30億円を切るのが目標」程度でアバウトなんで、上の表には載せなかったよ。てことで仮に28億円とすると、E-X の 74% ほどなんで 26% 引き。これまた ISAS の系譜に沿った数字ですな。
その一方、能力トンあたりで M-V の半額まで行くとなると、上のほうで書いたとおり24.3億円以下。E-X の 36% 引きって、なんかもうまったく別のロケットを開発し直した数値だなこれ。やっぱし厳しそうかなぁ。能力増強で薄めるのが得策かも。
今回の打ち上げ、話題のモバイル管制の様子が映像や写真で出てないと思うが。そこを見たい人は多いと思うが。
計画では最低2人でできることになってるね。初回は念のため8人体制だったとか。M-V の頃は100人前後がひしめいてた管制室に、8人。隅っこにみんな集まって小ぢんまりとやったのか。広々と使ったのか。それとも元の管制室は使わず、別の小さめな部屋で運用したのか(最低限で PC が2台あればできちゃうんだもんな。8人と8台の PC が入る程度でいいわけで)。どうだったんだろうね。
スペクタクル的な意味ではあまり見栄えしないものだったかとは思うがww
またしても続き。今日はイプシロンを打ち上げた内之浦宇宙空間観測所について。なんでこんななのか的な話とか。笹本祐一著『宇宙へのパスポート』シリーズその他に出てた受け売りとか。
内之浦の打ち上げ施設は電力の容量があんまし余裕がないそうな。かつての M-V ロケット打ち上げの直前は、限られた電力を必要なところに回すべく、建物内の照明をほとんど消してたらしい。波動砲かww
モバイル管制になると管制に必要な人員もコンピュータ台数も大幅に減るんで、必然的に建物内の電力需要が減りますわな。機械式のシークエンス装置も CRT モニタももはや不要になったし、いちいち照明を消さなくて済むようになったかも。
内之浦名物の打ち上げ時の安全メット必着は、たぶんイプシロンの時代になっても継続かな。映画『はやぶさ 遙かなる帰還』で、NASA の人にメット被らせてたなぁww 万が一ロケットが管制センターに落ちてきた場合、建物の強度が足りないことへの対応らしい。正直、実効性は気休め程度かと。つか、そんなことが必要な打ち上げ施設なんて、世界でここだけじゃないかなwww
あと雨漏りはいいかげん直したのかな。雨が降ると、PC とかの電気・電子関係の品物は1カ所に集めて、工事現場用のブルーシートをかけてたそうだけど。
……、
……、
……。
あ。
PC 2台で済むモバイル管制を思いついたのって、きっかけはもしかして雨漏り?w
内之浦宇宙空間観測所。
ロケットの打ち上げ基地として、今まで何十機もの衛星がここから飛び立った。探査機を星に飛ばしたことも複数回。
最初はその名のとおり、超高空大気観測用の弾道ロケットの発射場だった。
観測ロケットは、基本構造を保ったまま大型・高性能化していった。
ナチスドイツの兵器 V-2(液体燃料ロケットの始祖)とは、出自から何の関係もない全段固体燃料ロケット。
それが世界で初めて衛星軌道に達し(1970年)、世界で初めて地球の重力圏を脱し(1985年。2013年現在、固体燃料ロケットでは日本のみ成功)、打ち上げた探査機が惑星間空間の天体に着陸、サンプルを直接採取して地球に持ち帰った(2010年。2013年現在、日本のみ成功。液体燃料ロケットでも未達成)。
内之浦宇宙空間観測所。そこは、それらの快挙の母港。
不動のタイトルをいくつも持ち、世界的に格調が高い宇宙ロケット基地……のはずなのに、これほどまでにしょっぱいっつうギャップが魅力www
2012.2.13 にも書いたけど、液体燃料ロケット技術を完成させ、アポロ計画の指揮も執ったフォン・ブラウンは内之浦を視察した折、敬意を表しつつ「ボロをまとったマリリン・モンロー」との名言を遺していった。日本独自の固体燃料ロケットを讃えつつ、打ち上げ施設の不釣り合いぶりを見事に表現ww この人、日本に生まれてれば高名な俳人となったろうwww
さっきも挙げた映画「はやぶさ 遙かなる帰還」でこの言葉が登場して、英語では "Marilyn Monroe in rags" と言うんだなーとおいらは学んだw
英語の略称は "USC"(Uchinoura Space Center)で、その前は "KSC"(Kagoshima Space Center)と名乗ってた。んで NASA がヒューストンの基地を「ケネディ宇宙センター」(KSC)としたり、NASDA が同じ鹿児島県の種子島に基地を作ったりで、KSC の名称じゃ具合が悪くなって USC に替えたっつう過去があったり。特に NASA の KSC の件を知る関係者は、「うちのほうが先だった」とぶーたれたりするとか。
NASA にぶーたれても、USC なら USC で、ISAS はなおさら「内之浦」の名に親しみを持ったらしい。しかしすっかり馴染んだ内之浦の地に転機が訪れた。
平成の大合併で内之浦町が消滅(肝付町の一部になった)、住所の地名から丸ごと消えてしまった(八戸近辺でも福地村が同じ憂き目に遭ったなぁ)。それでもその土地や住む人々と共に歩んだ歴史に愛着があるらしく、ISAS はこれからもこの施設の名前で「内之浦」を保つつもりらしい。イイハナシダナー。
1998年、敷地内に深宇宙探査機通信用の 34m パラボラアンテナ施設が完成。小惑星探査機 はやぶさ が飛んでる間(2003〜2010年)に、「うっちー」の愛称が定着してしまったw もちろん「内之浦通信局」の意味。ちなみに長野県の臼田通信局は「うすださん」。
地上の行政の地名からは「内之浦」の名は消えたけど、宇宙からの視点では「地球の内之浦という場所」はしっかり存在してるってわけ。
さらに ISAS は内之浦愛のあまり、小惑星イトカワ上でその地名を復活させた(ソース)。国際天文学連合による公式認定済み。
地名「内之浦」は消えたのではなく、別の星に移されたのであーる。たとえ将来、内之浦宇宙空間観測所がなくなろうとも、たとえ日本が滅びようとも、その地名は千代に八千代に不滅のものとなったのであーる。
『君が代』は元は、恋人の長久の栄華を祈る歌だったそうな。ISAS は内之浦に対して『君が代』を実行し、その愛の深さを示したのであーる。
でんどんでんどんでんどん……。
ていうか内之浦うらやましすぐる。おいらこのまえ話題に出した『王家の紋章』の不幸のズンドコキャラ・モリオネーの気分。
ゆんず: お願いでござります ISAS さま! わたくしの地元にも是非それを、それをくださいませ!
的川将軍: こやつ奴隷の分際で厚かましいにも程がある
こんな感じですかww でも結末は嫌だなー。
ゆんず: わたしがすべてを失ったのは内之浦のせいだ 許さぬぞー(燃え盛る燃焼試験場を黒焦げ姿で徘徊)
ああいやだいやだwwww
『王家の紋章』の男の不幸キャラといえば、身代わり王ガルズをおいてほかにないな。アイシス様の美貌に心奪われるのは分かるが、ガルズの身分も最高神官の息子だから悪くはなかったが、横恋慕のライバルが自国の王ラガシュ様だもんな(すげー怖いし)。絶世の美女のアイシス様がなんでそこにいるのかをガルズがよく飲み込んでれば、彼がもう少し利口だったなら、破滅にまで至らなかったろうに。
しょうがないか。恋はいつでもハリケーン(ニョン婆)だもんな。
いやいやミノアの隠された王子アトラスも相当不幸だよな。敵が見た途端「化物だ!」と逃げ出すほどの、持って生まれた異様な風体のせいで幽閉されて、それでも母の愛を信じて健気に従い、陰ながら国の平和と繁栄を支えてきたというのに。そしてたった一度のわがまま。キャロルへの恋。嗚呼まさしくそれは死亡フラグ。母は次男のミノスにキャロルを嫁がせようと手段を問わず、アトラスを利用。自分に寄せる母の愛が幻だったと悟ったアトラスは怒り狂って大暴走。むしろこっちのがハリケーンな恋だな。
まーでも肉親に裏切られて傷心のアトラスには、それでもイルカのマカオーンがいてくれたぶんだけマシ(話が通じ合うってすごい絆だよな)。ガルズなんかほんとまったくいいとこなしだったからな。
アトラスは物語の引っかき回し役なのに、その純情さとマカオーンとの関係が愛しくて読者はどうも憎めない。そのぶん彼の悲劇に同情してしまうというか。ああもう彼には幸せになってほしい。やるせない気持ちをどこかで吹っ切って、キャロル&メンフィスの助っ人になってくれると心強いが。そしたら死亡フラグからも解放されるんだがww
あ、アトラスはアマゾネスのヒューリアとけっこうお似合いじゃね? ヒューリアは強さが正義の人だし、信念を立てたらめちゃめちゃ一途だし。おまけにキャロルの味方キャラなんでフラグの旗色がいいし。アトラスさんどうですかそろそろ観念して、このあたりで年貢を納められては。とかもう勝手妄想爆裂。
ガルズはもうどうでもいいや。死んだし。不幸も取り付く島がないほど行ってしまうと、キャラとしての魅力が薄れるもんなんだな。それもガルズの不幸のひとつかも。
コチラのブログ様、『王家の紋章』レビューすげー面白いわ。
そうそうムーラさんときどき超かわいいんだよww
内之浦はもうなんだかいろんなネタありすぎなロケット基地なのであった。2006年の M-V 退役後は、単段弾道ロケットはそれまでどおりいくつも打ち上げてきたけど、このたびほんと久しぶりに軌道に復帰しましたなー。おめでとー&おかえりなさいー。
打ち上げ管制の小規模化で、たぶん関係者はボロな部分があんまし気にならなくなったかと。もう使わないところは目に入らないだろってことで (^_^;)
「解けたらIQ150以上」という問題が話題にとか見てしまって。すんません全然わかりませんですたwwwwww チャレンジ時間30秒ほどでギブwwww
んじゃまぁお茶を濁す感じで、最近どっかで拾った画像でもどぞ。
何だかんだ言って究極っぽいの作ってくれそうww
ちょいと遅いが、イプシロンロケット&ひさき(SPRINT-A)の記者会見の様子を読んでるとこ(宇宙作家クラブ ニュース掲示板)。
そうかイプシロン(ε)の記号が選ばれたのって、ミューを回転させた形だったってのもあったのかー。ってさ、ミューの小文字は "m" かと思いきや、"μ" だろ。んで大文字のミュー "Μ" を回すと "Σ"(シグマ)じゃないのかと。いやもうなんかちょっと説明わかんないんですけどww 森田先生と的川先生が相談してそうしたみたいだけど、んーwww
って確か過去にシグマロケットってあったよなー。やっぱり。シグマロケットおもっきしあったわ。IGY のロックーンか。またずいぶんヴィンテージですな。こりゃ今の新型ロケットに "Σ" の記号は使えんわな。
おお、ロックーンのシグマロケット、うちの県の県六ヶ所村の尾駮(おぶち)海岸で打ってたんか。尾駮はずっと前に仕事で行ったことあるわ。そこらへんのこと何も知らず、要件済ませてソッコー帰ってしまったよ。もったいないなー。
そういや ISAS の前進の東大宇宙航空研究所は昔、秋田県の道川海岸で弾道ロケットを打ち上げてたんですな。そしたら性能がどんどん上がって、対岸(ソ連や北朝鮮)に着弾する恐れが出てきた。そんでリーダーの糸川英夫教授を頭に、太平洋側に新たな打ち上げ拠点を探したそうな。それで決まったのが鹿児島の内之浦。将来の衛星打ち上げを考えて、なるだけ赤道に近い土地を選んだんだそうな。その意味じゃ沖縄や小笠原諸島のほうが適してるけど、当時はまだ両方ともアメリカの占領下だったと。
で、道川の次の土地探しの条件。緯度だけじゃなく、地形なり交通の便なり地元漁業の様子なりが絡んでくるわけで。んで糸川先生がいろいろ見て歩いたうちに、六ケ所村の尾駮も入ってたらしい。というのをおいらが知ったのは、仕事で訪れたときよりはるか後。尾駮を候補のひとつにしたのは、きっとロックーンで使ったことあったからなんだろうな。地元にそんな縁の地があるのは嬉しいもんですな。
それ系で、知ってて果たせなかったことがひとつ。昔、岩手県三陸町で毎週水曜の朝、MT-135 ロケットの打ち上げがあったんだわ。あれを見に行きたかったのに、気がついたら計画終了してたわ orz 最終打ち上げは2001年3月21日だったか。うーん、それまでおいらなんで行かなかったんだろ……。写真を見ると、内之浦と同じ打ち上げドームから飛ぶんだな。今も残ってるかな。
思い出した。場所がほとんど宮城県寄りだもんな。国道45号はリアス式海岸をなぞるから、八戸から南下するとすごく遠いのだった(八戸−仙台の距離は国道4号線で約300km、国道45号線で約400km)。カーブとアップダウンが多くて、運転が疲れるし。それでだったな……。けど、それでも1回は行って見とくんだったよ。
そしてこの町も、平成の大合併で自治体が消滅しとったか。大船渡市に編入か。大船渡の市街地は津波で大きく被災したよね。旧三陸町の海岸線も隣接してるから、同じような被害に遭われたかと思う。津波被災で有名になってしまった南三陸町は、また別のところらしい。そっちは宮城県だね。三陸沿岸のお住いの皆様のお心とご生活が、ゆっくりでもご回復されていくことを願っていますです。
今はサンマの季節。地元・八戸産にするか、岩手・宮城の三陸産にするか悩むなぁw
ちなみに八戸の海沿いも三陸海岸の一部らしい。うちの海岸線はリアス式ではないんで、「三陸の一部」と言われても自分でもあんましピンとこない感じだけどww てことは、「気象観測ロケット MT-135 が三陸海岸から打ち上げられていた」というのは解釈によっては、「八戸から打ち上げられていた」と理解できるではないか、と今気づいたぞ(←拡大解釈しすぎ)
8月20日の記者会見から。
森田 自律点検は人工知能を使っているが、まだ成人ではなく幼稚園や小学生レベルのものである。2号機、3号機で知能を増していくことになる。現在は成長過程であり最終的な姿ではない。
未知のものだもん、そりゃいきなりフル稼働はないわな。慎重に、段階的にスイッチを入れていくって感じですか。次は8月27日の会見から。
朝日新聞 自動停止は人工知能が停止したのか。状況をもう少し具体的に知りたい。
森田 閾値との比較判定でROSEとは関係ない。ロケットポストブーストステージ(PBS)にはロケットの三軸の姿勢角を知るセンサー(ジャイロ)が搭載されている。自動点検を行う装置に事前に設定した値に対して、ロール軸周りの出力が閾値を超えたため自動停止した。正確にはジャイロの出力に基づいて搭載計算機が姿勢データを演算して、地上の計算機に伝える時に異常が起きた。
NHK 自律点検とは関係ないのか。
森田 発射直前は閾値に入っているかどうか。自律点検は機体組立のもっと上流で使うもの。今回は関係ない。
ふむふむ、あれは人工知能とは無関係のことだったのか。と、この時点では言いつつも、8月31日の会見ではちょっと修正。
フリー大塚・どんな機器が遅れたのか。
森田・主要な要因としてROSEを経由した際に遅れた。伝送経路の細かい要素の影響は小さい。
人工知能の誤作動ではなかったけど、そこ経由のタイムラグが別のチェックに引っかかっちゃったんだね。
東京新聞・自動停止の原因はROSEの遅延を考慮していなかったのか。
森田・ROSEだけでなく、OBCの中でも遅延があり、ROSEの有無にかかわらず今回の事象が起こったと思われる。
東京新聞・MVではどうだったのか。
森田・MVでは自動判定が無く、人がやっていた。
人と機械の作業の連携って、その継ぎ目がいつも問題になるわけで。これは繰り返しやって1個ずつ見つけては潰していく形しかないかと。それでもやんなきゃなんないわけで。しかしロケットは点火前なら止めて、納得行くまで延期して改良できるわな。
2005年の はやぶさ の小惑星イトカワ着陸ミッションじゃそうも行かなかった。イトカワの表面の様子が事前の予測とまったく違ってたせいで、搭載してた装備がそのままでは順調には稼働しない状況に。それでなくとも機体にトラブルを抱えてたし、2007年の地球帰還に合わせた出発日も迫ってた。
自律航法・着陸のプログラムを応急的に書き換えたけどまだ足りず、片道16分の時間差覚悟で、自律航法+地上からの手動支援の形で決定。試行錯誤の都度、プロクラムをアドリブ的に書き換えた。ここらは作動テストなしのぶっつけ本番スタイル。ラストチャンスでついに着陸と微量の試料採取に成功したものの、それまでにミネルバ放出とサンプラーの弾丸発射で痛恨事があったりもした。
あのときの難儀に比べると、8月27日のイプシロン打ち上げ中止と原因究明・改善は、まぁラクな部類だったかと。あれよりツライのもなかなかなさそうだけど。
イプシロン絡みの話ばっかで、ひさき のことになんも触れてないことに気が引けてきた頃。いやだってさ、まさか極端紫外線領域オンリーだとは思わなくてさ。可視光領域で惑星観測する専用宇宙望遠鏡だと思い込んでてさ。ニコニコで打ち上げ中継を見てて初めて知ったという情弱全開ぶりで。極端紫外線での惑星観測で何が分かるのかとか望遠鏡の仕組みとか、おいらまだ分かってないんですわ。
ちょっと面白いニュースを拾ったですよ。リニア新幹線への異論ですな。けど……という内容。
その道でかなりのビッグネームらしきお方が、リニア新幹線の熱狂に警鐘を鳴らしとるようで。主に車窓の景色の魅力のなさと事業の採算性に疑問をお持ちのようで。
景色も富士山も見えないのは、確かに東海道新幹線よりガッカリ要素ではあるね。けど乗客が鉄道を利用する目的は移動。高速鉄道を選ぶ目的は高速移動。景色を楽しむのが主目的で高速鉄道に乗る人ってたぶんそんなにいない。速く移動したい人が多くて、東海道本線より東海道新幹線のほうが多くの人を運ぶようになった。だったらもっと速いのを作れば、乗客は新しい方に雪崩を打ってシフトするのでは? と考えるのが妥当と思うが。
東海道新幹線とリニアの競合は、どうだろ。現時点で東海道新幹線は過密ダイヤでかなりキツキツなんだが。もうこれ以上のマージンがない感じで。今からちょうど10年前に新幹線品川駅がオープンして、これでようやく少し緩和されたとか、そういうところまで来てしまってる。それでも無事故で運転を続けてるのってさ、結果は見事としか言いようがないわけで。けど運行の関係者にとっては相当なストレスなんじゃないですかね。
高速鉄道が狙う客は、同じ沿線の違う鉄道路線だけではないんですな。旅客機。ここを切り崩して奪う。旅客機は出発地と到着地を直接つなぐことでスピードを確保してる。挑戦者の高速鉄道もこれに近い方針にして、中間駅はできるだけ少なく、とにかく速く移動することを目指してるわけで。
一方、東海道沿線は人口密集地が数珠つなぎなんで、既存の新幹線は既存の新幹線で、相変わらず便利に使われると思うよ。リニアのルートともあんましかぶってないしさ。関東・東北地方の事情で例えれば、東北新幹線と常磐線の関係がそれぞれワンランク上がったのと同じになるかと。
東海道新幹線とリニアを合わせた乗客数は、旅客機から奪ったぶんが増えるはず。JR 東海の新幹線運営部門にしても、超過密ダイヤが緩和されてラクになるから歓迎するかも。
何も問題なさそうですが。
8割がトンネルで景色が見えないってのもさ、関係ないよ。東北新幹線の盛岡−青森が既にそうなんだわ。おいらはその中間の八戸在住。八戸まで開業したのは11年前。青森までは3年前。八戸開業前は「景色がつまらん」てのがマイナス材料として言われてはいた。開業して何度か乗ってみて、実際そう感じた。東北本線のほうがよっぽど景色が綺麗で。東北本線の同区間は新幹線開業と同時に第三セクターに払い下げられて、特急はなくなった。ダイヤはほぼ普通列車のみで、八戸ー盛岡は1時間50分台。一方、同区間の新幹線の所要時間は35分ほど。新幹線は3倍速なんですな。で、どっちが人気か。
新幹線なんですよ。断然。景色を楽しみたくはあるけど、所要時間が3倍も違うんじゃ新幹線のほうを選びやすいっての。景色を楽しめないデメリット込みでも。割高でも。だって主目的は景色を見ることじゃなく移動なんで。新幹線開業後も第三セクターの東北本線に乗ったんだけどさ、乗った感じは申し分なかったんだけどさ、まだ1回だけだな。盛岡までなんつう比較的短距離の移動でも、やっぱし新幹線のほうを選んでしまうんだな。
あと東北新幹線は仙台以北は赤字だとかよく言われるけど、おいらが新幹線に乗ったり、他の人の乗った話を聞くとさ、けっこうな乗車率だぞ。八戸駅で席が半分以上埋まってたりとか。うちの地元の人口の量と密度を考えると、新幹線の10両編成の半分が埋まるのってかなりと思う。前日に予約しようとして席を取れなくて、デッキで立ったまま東京に行ったこともある。全席指定だし相変わらずグランクラスは大人気だしで、利益率は悪くないはず。東北新幹線の盛岡−青森区間って単年度決算では黒字かトントンなんじゃないかな。仙台や東京との往復だとけっこうな金額になるし。
そういや今年2月に羽越本線の特急 いなほ で新潟ー秋田を移動したらさ、山形と秋田の県境あたりでおいらが乗ってた自由席車両、乗客ほかに1人しかいなかったよ。鉄郎とメーテルかよ。ところが乗り継いだ秋田ー盛岡の こまち の席は始発から7〜8割方埋まってた。行き先の違いもあるだろうけど、高速鉄道ってのはそれだけで「乗ってみたい」っつうブランド価値があるんですな。そのイメージが集客力を発揮してるんですな。そこを実感しましたですよ。ちなみにそのときは厚い曇りの夕方だったし雪が深かったしで、景色は単調で取り立てて面白くなかった。
そういや電車に乗ればいつでも絶景を楽しめるってわけじゃないんだよな。そのときの天気も時間帯もあるんで。東海道新幹線に乗ったって、いつでも美しい富士山を拝めるわけじゃないしな。今年の2月に乗ったら、雲がかかってて裾野しか見えんかったよ。
ぶっちゃけ東北新幹線なんて最初っから最後まで富士山は見えないわけでww それでもお客いっぱい。景色は目的ではない。オマケでしかない。
この爺さんそのジャンルでどんだけ偉いか知らんが、想像力を働かせるのは結構なことだが、最近の実例を知ったほうがいい。おいら前にけっこうな大企業(の子会社)に勤めて、肩書は特に実力を表さないことを学びましたですよ。東京本社の役員クラスでも『けっこうこんなもんなのか』と思ってしまったw この爺さん肩書はご立派だが、言ってる内容からすると実力はそこまででもない気がする。
というか、半世紀前も似たようなしょうもない難癖つけてた人たちがいたみたいよ。デビュー前後の東海道新幹線をネタに。
「景色がビュンビュン飛び去ってしまって落ち着かない。風情がない」とか。「窓が開かないなんて、駅弁を買えなくて困る」とか。「これからは高速道路と飛行機の時代なのに、鉄道なんて時代遅れの輸送手段を速くして何になる。建設資金は世界銀行から巨額を借りたようだが、赤字が目に見えている」とか。。
爺さん、年齢からするとその時代には既にいっぱしの大人として生きてたはずなのにな。なぜ同じ愚を繰り返す。なんかこの爺さんの屁理屈があまりにもあまりにもなんで、記者や新聞社のバイアスを疑いたくなってきたですよ。
しかし移動でそこまで景色にこだわる少数の乗客は、今と変わらず東海道新幹線に乗ればいいだけのことじゃないですかね。リニア開業と入れ替えで廃業するわけじゃないんでしょ? もっとじっくり景色を楽しみたいなら東海道本線もあるし。
その昔、乗客数がキツキツでダイヤがギリギリだった東海道本線。そのバイパスとして東海道新幹線ができたわけで。そしたら新幹線のほうに人気が集中してキツキツのギリギリになったんで、さらにバイパスとしてリニアなわけで。いやほんと爺さん、新幹線より長く生きてるんならこの流れくらい読めよ。なんかもうただの年寄りの世迷い言じゃないかって気もしてきた。
爺さん、クリント・イーストウッド主演・監督の『グラン・トリノ』を観なよ。自分より若いののやることなすことがいちいち気に食わない、晩年汚しまくりの腐れジジイが出とるぞ。そっくりだぞ。自他ともに不愉快な暮らしの中、人生の弟子がひょっこりできて生きがいを見つけ、最後は弟子に未来を託してかっこよく死ぬんだな(ちょっとイーストウッドの自己満足臭がするけど、ご愛嬌で)。
この爺さんもぜひそうしていただきたい。早死にしろという意味では決してなく、改心は生きてるうちじゃなきゃできんぞという意味で。つかリニアへの噛み付き方はここまで来るとモーロクっぽい感じでもあるんで、やっぱしマスコミ側のバイアスを疑いたくもなったり。ていうかもしかしたら当の爺さん、この記事を読んで「そうは言っとらん!」だったりとか。だとしたら爺さんほんとごめんなさい。
リニア新幹線の赤字シナリオで一番ありそうに思うのが、爺さんが指摘してるひとつ、少子化での人口減。こうなる将来は分かりきってるんで JR 東海も影響を予測してるはずだが、このことについての将来予測と採算性は、JR 東日本はなぜか言わんのよね。んー、楽観してるのかも。
国全体で人口が減っていっても、大都市圏だけはしばらくゆるゆると人口増加を続けそう、とおいらは読んでる。日本の都市地帯の中でも大都市のみ結ぶリニアはもしかして、新幹線に比べて採算性が上がってく一方だったりして。JR 東日本もそう読んでるんだったりして。人口減で真っ先に煽りを受けるのは、東海道本線の短距離便のほうでしょ。これも東北地方の在来線事情が今まさに、東海道の未来を映してるわ。さすがに八戸周辺の惨状にまではならんとは思うがw
安全性についても爺さん、ヘンテコなこと言っとりますな。半世紀前の新幹線デビューのときも、新しい乗り物で未知の危険がいっぱいのはずだったじゃないですか。日本の真似して外国が後から作った高速鉄道はときどき深刻な事故を起こしてるけど、最古の高速鉄道の新幹線は、乗客事故死者数はいまだゼロですよ。運営してる JR グループってもう安全マニアと言っていいほど、正しい臆病者と言えてしまうほど、新幹線の運営に安全対策を次々と作り出しては盛り込んできましたよ。
新幹線って、鉄道という1ジャンルだけでなく、世界のあらゆる旅客輸送手段の中で史上最強の安全実績を誇る乗り物でして。いくつかある運営会社の中で最も長く営業して最も多く黒字を叩き出してる JR 東海が、充分な経験と実績を元に今度はリニアをやるって話なわけで。もう少しくらい信じてあげてもいいのでは?
あとこの記事にはないけど、リニアは新幹線に比べて電気代が3倍だから採算性が悪いっつう意見を聞いたことがある。けどこれも、路線と車体の保守コストが劇的に下がるぶんは相殺できるってこと、なぜか誰も言わんね。線路と車体が非接触だから消耗品がガタ減りして、当然そうなるんだが。トンネルが多いのは温度環境の変化が緩やかってことで、そのぶん内部構造の持ちもいいだろうし。んでその相殺を勘案しないと採算性は分からんのだけどな。
新しいものに疑問や懸念を持つのは分からんでもないけど、リニアにはもうひとつでっかい余録があるんですよ。それは「世界が羨む」。これはコンコルドと同じことだから問題にもなり得るけど、成功すればいいんですよ。実際に日本が始めた高速鉄道は世界中で大成功を収めて、その最古にして最も安全で快適な日本の新幹線を、世界が羨んでますですよ。そして長らく他国と競争状態の「最速」の玉座。これをリニアでぶっちぎって奪還しようってわけですよ。ついに全部取りに王手ってわけで。
という景気のいい話も、安全性が担保じゃないとあまり意味がないわけで。人身事故でもあると、お客は一気に逃げてく。けど宙に浮くとはいえやっぱし鉄道なんで、本質的な安全性は航空機よりずっと高いわけで。走行中にいきなり停電になっても、自動で減速しながら安全に着陸・停止するらしいぞ。そのときは誘導起電の原理で、外部からの電力供給なしで浮上用・ガイド用の磁力が続く。これに必要なエネルギーは前進の運動エネルギーを食って調達。だから停まるまで自動的に減速されていく、というよくできた安全な仕組みらしい。
ま、爺さんがそれでも怖いなら、爺さんが乗らなきゃいいだけなんじゃないですかww
列車移動が人気を取る方法って、映画館と同じことのような気がする。見た目が綺麗で清潔でかっこよくて、使い心地が快適なこと。これが集客力と直結すると思う。上に書いた特急 いなほ と秋田新幹線 こまち の在来線区間ってさ、スピードは大差ないんだわ。けどなんてーか、乗った感じの感覚が全然違うんだわ。
おいらが乗った こまち は E3 系で(E6 系デビュー直前だった)実際はそんな新しいものではなかったけど、外装も内装もピカピカ。照明も快適さ重視で考え抜かれた感じ。乗ってて気分が違うんですわ。
いなほ も清潔感が充分にあったけど、内装の設計やデザインの古さと傷んだ感じは隠しきれず、という感じ。乗り心地に問題はまったくなくて快適な部類だけど、こまち の在来線区間ほどではなく。どう見ても超赤字路線なんで予算を回せない事情はあるだろうけど、内装くらいは定期的に、できるだけ今風に改装したほうがいいかなーと思ったですよ。それだけで、時間はかかるだろうけどお客を呼び戻せるんじゃないかなーと。マニアはその古さや傷みぶりにこそワビサビな感慨を覚えるもんではあるけどさ、売り上げのほとんどは、そんなこたどーでもいい一般客だろ。その一般客の趣向に合わせたほうがいいんじゃないかと。
映画館はその方針で、昭和時代に失いっぱなしだった観客を20年かけて取り戻した。おいらは昔ながらの場末感ありありの映画館も嫌いじゃないけど、映画マニアじゃないほとんどの観客は、おしゃれな内装で上映中以外は明るくて清潔な映画館が好きだったと。お金を払ってるんだから、映画館も列車も、ほんのちょっとでいいから、普段じゃ味わえないリッチ&ゴージャス感が味わえるってところが価値なのかなと。安くない追加料金を支払ってまでグランクラスに乗りたい客だってけっこういるんだしさ。
あとは在来線の駅もだな。列車と同じく、すえた感じを消していくことがカギな気がする。
人間関係ネタ。
褒めて立てればこいつはきっと報われる、と信じて接してきた友達が、おいらに対して横柄になっただけだった、ということでちょっと参ってたり。
別に感謝されたかったわけでも、実利的な見返りを期待してたわけでもなかったんだが、おいらを都合のいい手下だと思ったり、イジメても叩いてもいいと侮るようになったり、という誤算な展開になった例が複数ありまして。最近その複数の例が、頭のなかで不意につながったというか。そういうことかと今頃気づいたぐらいして。
それで今、2人ほど距離を置いた付き合いの状態ですわ。街でばったり合ったときは立ち話くらいするけど、こっちから見た心の距離がもうなんてーか。今のとこ、自分からわざわざ会いに出かける気がしないというか。
1人は飲みの席で毎回あんましおいらにひどく当たるもんだから、あるときピシャッとはねのけたんですわ。それまで、相手をそれでも立て続けてたら傲慢になる一方だったんで。その後はもう荒れる荒れる。ますます横柄になってますますしつこく絡んでくるのを全部拒否ってたら、やっこさんついに暴れだして、飲み屋の器物を損壊して出禁を食らってたわ。3年前かな。そのグループの飲み会に、おいらはもう呼ばれなくなった。こっちもそれでいいや。
んで問題の人物とはときどき街で出くわすんですわ。昼間にシラフで。いろいろ世間話するけどさ、態度が明らかに違うんですわ。妙にこっちに気遣ってるというか、こっちに何かツッコまれることを恐れてるというか。
彼は、ひどく酔ったときのことは忘れてしまうそうでして。でもそれ「そういう設定」なんだわ。都合の悪いことをやらかしたときにその設定が発動するっての、こっちは感づいてる。けど向こうはこっちが感づいてることに感づいてないっぽい。てことで、その設定をずっと通して、詫びずじまいでごまかし切るつもりらしい。こっちが感づいてることを向こうも感づいてるのかもだけど、こっちとしてはもうどうでもいいや。
おいらはそんなけっこう前に過ぎたことに今さらツッコむ気なし。厳しい態度で突っぱねたらその後、向こうに態度の改善が見られたし(確認はシラフのときのみだけど)、よく考えたらイジメそのものだったしな。難癖つけてくるやつを褒めて立てるってのは、イジメゴゴロの火に油を注ぐ行為なんだな。相手はその程度のやつだったと今は納得してる。人物の見込み違いだった。あんないいトシでイジメとは。チンピラすなぁ。
てことで絶交ではないけど、力関係に変化あって、おいらにとっては多少快適になったわ。ただ、こういう無益なパワー比べってやりたくないんすけど。穏便なうちに察していただきたかったが、やつにはその能力さえなかったと。やっぱし見込み違いだったわ。
彼は酒の席ごとにおいらに、言いがかり混じりで自分のほうが上だと連呼しては敬意の表明を強要し続けてたんだわ。最後は必ず絞め技。バカだ。そんなことされた相手の心に湧くのは、敬意どころか軽蔑しかない。
次やられたら、面と向かって変態呼ばわりしようと思ってたんだわ。しつこく言いがかりをつけてくるのは、その後おいらの体に触りまくるための屁理屈だろ、なんて意地悪に接してやろうと。たぶんもうそいつと飲むことはない。この用意はめでたく無駄になりそう。
立場の上下と人格の上下を区別できないスカポンタンって、こうして自分の立場を自分で貶めるんだよな。けど、自分が期待どおりに敬われない原因は相手にのみある、としか考えられないからいつまでも解決できない。いつまでも悪化が続く。このやり方で自分の尊厳を求めるほど、周りに嫌われて蔑まれる。バーカ。
もう1つのケースは、長年の間、盟友ってほどではなくともそんな感じのやつで。互いに励まし合ってやってきてた。あるとき、向こう側の、おいらに関係ないところでゴタゴタが発生。そしておいら知らんうちに巻き込まれとりまして。その友達に仇なす人物に、おいらは嫌がらせの道具として使われちまった。
何かあったっぽいなとは思っとった。けど部外者が立ち入っちゃいかん話なんで、おいらはその顛末とかの情報は、友達には敢えて何も訊かなかった。友達も特に話さなかった、とおいらは記憶してる。
しかし友達は事情をおいらに話し済みだと思っててさ、彼は激おこ。おいらが事情を全部知ってて嫌がらせをしてきやがった、そんなやつだとは思ってもみなかった、失望した、お前とは縁切るぞ、と。今まで言われたことも言ったこともないような罵詈雑言を散々にぶちかまされたですよ。
覚えがないとはいえ、おいらがやったことはやったこと。それで不愉快な思いをさせてしまったわけで、おいら言い訳も取り繕いもなしで謝ったですよ。それでも彼の怒りは収まらない。
相手のゴネがネタ切れで堂々巡りに入ったタイミングを見て、こっちからも言ってみた。「話が見えない」と。どうにも噛み合わないところがあるわけで、肝心のそこが「言った言わない」状態になってしまってた。それでも、おいら相手を責めるような態度にならないよう気をつけながら、落ち着いてこっちの記憶を話した。「そのことを説明されたことは覚えてないが、◯月◯日にお前と会ったときの話の内容は覚えてるぞ。こっちからは敢えて訊かないようにした。お前から言うのを待った。その日お前は結果だけを言って、それまでにそっちの内輪であったことは何も言わなかった。その後もおれは何も聞き返さなかった。そこは覚えてるぞ」と。
友達は、どうも予想外の反撃に戸惑ったっぽいけど、いったん強く出てしまった態度を引っ込めるってのは至難の業ですな。そのあとも強い態度は変わらず。その態度のままだったけど、内輪で何があったかは全部教えてくれた。んで結局やつは、捨て台詞でも罵倒を続けたわ。
数日後。やつと逢うことになった。向こうも納得するものがあったらしく、和やかな雰囲気で。おいらも和やかに行きたくて、あらためて謝った。知らなかったとはいえやったことはやったことなんで。親友に対する礼儀だろうと。そしていろいろと楽しく盛り上がって、笑顔で別れたんだわ。
その場で得た情報。
やつは電話のときは、肝心の情報をおいらに伝えた、と強弁してたが、万全の自信ではなかったらしい。あるいは、おいらが利用されてたときの様子から、素で知らない状態なんじゃないか、とも思ってたらしい。
それでもやつは、おいらがすべて知った上でわざと嫌がらせをしてきやがった、と決めて、おいらをコテンパンに罵倒した。そしておいらに詫びさせた。
あと、和やかな会合中、友達は一言も謝らなかった。加害者・被害者の立場で固定されてしまった。異常事態の収拾の形としては、おいらはもうそれでもいいよ。やつの不愉快を取り除けたことが素直に嬉しい。けど、もともとは向こう側の内輪もめで、関係ないおいらがそこに巻き込まれた形なんだが。そして、おいらがもし嫌がらせを分かってやったんだとしても、おいらには何も得るものがないことを分かってもいいと思うが。
ていうかおいらにしても相当に迷惑な事件だったんだが。
さらに、なんか友達、おいらのひどさを他の人達にも言ったらしくてさ。どうすんだこれ。
こいつの中でおいらはそのくらいだったんだな、と分かってしまったよ。親友だと思ってるやつに鬼畜扱いされたのもキツかった。全部済んだ今も、やっぱしキツさが残ってる。
2番目のケースじゃ相手に厳しく思い知らせる的なことはしてない。そういう状況ではないし。もしやるとしたら、こっちから何か仕掛けるっつう狡猾な手にならざるを得ない。この相手に対して、そんなみっともないことなんざする気も起きない。気持ちはかなり醒めちまったけど、「捨ててもいいや」なんてまったく思えないってことだな。それもそれでいいや。見返りを求めて接してたわけじゃないんで。
ほかにもあるけど、気が滅入るから書かんどくわ。
とりあえずすべてのケースで、相手は男だな。女の人の場合、褒めたらおいらを侮るようになったってのはないな。素直に喜んでくれる。
男も、褒めて立てれば伸びる人っているんだよな。んー、目下な人がそうだな。なんとなくそういう目下・目上が出来上がってる関係で、おいらから見て目下な人が相手だと伸びるなぁ。特においらを侮ったりしないし。女性の場合と同じく、喜んでくれて、不安が減って伸び伸びした気分になってくれる。
目上の男はどうもダメみたいだね。ますます調子こいて、それを自分を伸ばすのに使うどころかこっちをイジメて叩いてイイ気分と。まー目上の男でも、そうなるかどうかは人によると思いたいところ。
となるとクセモノは、こっちは対等だと思ってたけど、向こうは密かに、こっちを微妙に下だと思ってた場合かぁ。こいつは見抜けんぞなもし。
ダベりの場面で、何かと話の主導権をすぐさまかっさらって自分語り(結果的に自慢話になるようなやつ)が止まんない系の、「ずっとオレのターン」の人について。
このまえ飲みにお呼ばれしたら、そういう人が1人いてさ(おいらは初対面)。止まんない止まんない。これがまた知識豊富なもんだから、誰が何を話し始めても主導権ソッコー奪取で自分の自慢話にすり替えちゃうんだ。
別件で最近、また同じような人と飲んで語ったことがあったりして。話題を何か出すと、イルカショーで餌を出したらすぐさまジャンプで食いついて潜っては自分だけ喜びのバサロキック全開フルスピードみたいな電光石火。話題ごと毎回。
相手を察する余裕がないんだろうな。そしてお2人ともそれぞれ、心を少しお病みの人だったと後から知ったわ。つか、おいらけっこう昔、何年かの間そうだったわ。あの時期は精神的にものすごく参ってた。みんなごめん(涙)
となると、ほかにもいるんですよちょい古い知人で。あいつもそういうことなのかなぁ。上記のお2人は自らの心に関して自覚あったみたいだったけど、あいつはなぁ。絶対自覚ないな。
そういやこの場合は性別問わずだな。
これ系の人たちと飲むの疲れるわー。話したいほかの人達との話がまったく弾まないし。
おいらは飲みでは、普通程度にほかの人の話を聞いて、普通程度に面白がって盛り上げてる、と自分では思っとるよ(ただし若者相手だとついていくのがちょっとキツくなってきた今日このごろ)。
おととい最近行きつけの店で1人で飲んでたら、横浜(青森県横浜町ではなくw)から出張で八戸にいらした方が飲みに来て。八戸への旅が初めてなんでこのお店も初めてというかた。勇気を出して飛び込んでみました、とのこと。地元の人がやってる小さな居酒屋だけど、初めてだとどこでも勇気いるよね。
んで、すげー盛り上がってさ。このかたご気分よろしくなられまして、おいらラーメンとギョーザおごってもらっちったwww むしろこのかたのお話が面白くて、その上ごっつぁんってことで、おいらの方が申し訳なかったのはナイショw
……、
……、
……。
自分語りってこの日記の場合……ヤバいなこれww 人様を無理に付き合わせる形じゃないから大丈夫なんだと強制納得中w
そういや横浜からいらしたおかた(おいらの2つ上の男性)、格好はオシャレでも態度は都会気取りなんか一切なくて、おいらなんかを褒めて立ててくれたわ。それもあって楽しく大盛り上がりだった。
相手を褒めて立てること自体はいいと思うんだが。おいらの場合は何が悪くてうまくいかないんだろ。んー、ダサいからかな。今けっこうそれがある気がしてきてしょうがない orz
JR 北海道、すごいことになってきましたなー。
脱線や列車火災の背景は、もっと情報が出ないとおいらは想像つかんわ。
けど ATS 装置をハンマーで破壊しようとした件は尋常じゃないわな。ATS に記録された自分のミスを隠滅しようとしたとのこと。前後の見境や分別がなくなったってことで、この前のクロネコヤマトの契約ドライバーの件に近い気がする。集配センターから間違えて運び出してしまった貨物を海に捨てたアレ。
クロネコも JR 北海道も、もしかしてまだ日勤教育やってる?
再々就職すますた。前任者が抜けて半年くらい空席になってたところに、タイミングよく潜り込めますたww
なにかとハンコを押す仕事で、初出勤の今日は半年ぶんのハンコを終業まで乱れ打ちww 指の付け根が痛いwww
JR 北海道の脱線の件、事故現場のレール幅の許容誤差が 19mm のところ、事故後の実測で 37mm だったとか(時事ドットコム様の記事)。脱線の衝撃で 37mm まで広がったのかもってことで、その直前は不明か。でも6月の時点で 25mm で、規定を既に越えてたと。
ちょっと理解できんのですが。線路保守どうなってたんすかね。やってなかったのと同じじゃないかと。
事故後の調査では、計267カ所で線路幅に異常が見つかったっつう報道もあるし(msn 産経ニュース様の記事)。
「JR 北海道は何かがすごくおかしいぞーみんな叩けー」という主張はよく読み取れるんですがね。
しかしマスコミって印象操作で世論をはめ込むときあるしな。去年の今頃のオスプレイ報道にはおいら完全にはめ込まれたですよ。とりあえず今のとこ、JR 北海道はマスコミにとって旬の叩きネタってことくらいならはっきり分かる。
で、北海道ではたぶん普段は、JR 北海道って大口スポンサー様じゃないかと思う。報道はどんな具合なんだべ。やっぱし気遣った感じなんだべか。とりあえず JR 北海道は CM を自粛してると思う(今 CM を出すと逆効果なんで)。そのぶんは報道しやすいかな。けどそのぶんマスコミの広告収入は減るわな。早く復活していただいて、以前のように広告を出していただきたいわな。したらやっぱし、振り上げた拳の高さはそれなりなんだろうな。
それでいいけどさ。余計な雑音を減らしたぶん、問題の正確な姿が報道されるなら。
「こんなことでは困る」なんて小並感な感情論や「原因究明と再発防止の徹底が求められる」なんて大上段から丸投げな抽象論はもう充分。原因については、もう少し突っ込んだ、何らかのまともな情報がほしいですなぁ。
今焦ってもダメだな。この一連の事象の原因調査はたぶんこれからだもんな。マスコミのほとぼりが冷めた頃かな。旬が過ぎてもちゃんと報道してくれるんだろうか。
うはっ そろそろなんですかねベテルギウス超新星爆発。コチラの記事では数カ月以内とか言っとりますが。
今から半年以内だと、北半球ではオリオン座がちょうど夜の領域にかかってよく見えるね。夜のない状態がしばらく続くかも。
爆発まで半年以上かかるなら、夏の時期だと昼間の時間帯にかかるわけで、明るさは、最低でも満月と同等か。太陽の10分の1くらいの明るさなら、たぶん昼間の明るさも特別に感じられるほどなはず。もしそのくらい明るいと赤外線もそれなりに届きそうだね。むちゃくちゃ暑い夏になるかも。
かつておいらが「べ災」と勝手に呼んだ大災害wは、たぶん地球は充分に離れてるんで影響ないでしょ。て感じらしい。是非とも悪影響なしでお願いしたいでござる。あの頃(2009年)と違って、リアルな大災害をもう経験してしまったんで。
つか640光年も離れて太陽と比べられるほど明るいってんなら、そして発光が普通に黒体放射なら、ベテルギウスの表面温度がとんでもないことになるわけで。紫外線とかエックス線とかガンマ線とか、地球の環境や生物にとって有害っぽい短波長の電磁波が濃ゆく混じってるわけで。一応、距離で減衰されるから大丈夫ってことになってるらしいが。
でももし可視光で太陽に匹敵するほどの明るさなら、有害電磁波は太陽が出してる以上に地球に届くことになるわけで。それでも地球大気がかなり吸収するはずではあるけど、ほんとに大丈夫なくらいまで消えてくれるのかよ。
……、
……、
……。
日焼け止めクリームメーカーの株、買い時かww あと塗料メーカーもかな。屋外塗装の色あせが一気に進みそうなんで。
稼働中の衛星・探査機は軒並みヤバいかもな。
衛星放送関連株は下げか。ひまわり8号の製造と打ち上げ準備は進んでるだろうか。だいち2号の打ち上げはちょっと待ったほうがいいか。構築完了したばかりの情報収集衛星コンステレーション、全損の事態への備えはあるんかいな。
ていうか来年は はやぶさ2 打ち上げの年じゃねーか。その前にベ災の電磁波攻撃が片付いていますよーに。打ち上げ窓は1年後もあるから(地球スイングバイなしの直接投入軌道)、1年延ばすのも手かもな。
そういや初代 はやぶさ は観測史上最大の太陽フレアに当たって、太陽電池が劣化したっけ。そしてこれで小惑星イトカワへの到着が遅れて、後々のトラブルの引き金になったっけ。
2代目も似たリスクを既に予約済みってことか。しかも初代のときより深刻になるかもってのがコワイ……。んー、たぶん演算機能は初代より耐放射線性能に優れてるはず。太陽電池は相変わらずヤバいかなぁ。
紹介した記事ではベテルギウス超新星爆発はもうすぐにでも起きるかのように書いてるけど、実際は100年後かも。衛星・探査機の計画はそんなところに賭けるしかないのかも。でも個人的には、1000年に1度級の超レアな天体イベントを生きてる間に体験したくもあったり。
おととしの超巨大津波も1000年に1度クラスだった。今度来そうなやつは、どうか「すごかったねーおもしろかったねー」で済んでいただきたいところ。
ベテルギウスってそういえば『ビートルジュース』だったっけね。あの頃のウィノナ・ライダーは神がかり的にカワイかったなぁ。
H-IIA ロケットの商用打ち上げ初受注キターーーーーーー!!(ソース)
ふむふむ、静止衛星なんだな。通信放送衛星だもんな。そりゃ静止だわな。んで、「第2段機体を改良する高度化開発の成果を活用」が決め手になったっぽい。ふむふむ。あれで静止衛星の寿命が延びるもんな。
国内官需以外では、既に韓国の衛星を1機打ち上げさせていただいた。あれが呼び水になったかも。三菱重工業にとっても自信になったかと。そして商用は今回でとりあえず1機。これがまた呼び水になればいいですな。前はなぁ、外注の実績ゼロゆえ荷主が鼻も引っかけずに外注を取れないっつう状況で。そのジレンマからとうとう抜け出せた。
H-II の頃から商用打ち上げを目指してはいたけど、今思うと姿勢が弱気だったってのもあったかも。あの時点で、国際商用打ち上げシェア2割を目指してた。各国の競合ロケットの競争力を勘案してのことだったけど、この意味で控え目すぎたのかも。かの「2番じゃダメですか」がダメなのは、1番を狙わないと2番にさえなれないから、というのと同じ理屈。
もうシェアの数値目標なんか考えず、ひたすら受注を取るべく精進を続けるのが一番かと。シェアはその結果でしかないんで。
ただ、今回の受注の決め手になったあの新技はまだやったことないんだよな。打ち上げから遠地点の近くに達するまで5時間かかるわけで。この5時間で、
商業打ち上げ本番前に、いっぺん実際にやってみたいところですなぁ。再々着火だけは軌道上で実証済みだけどさ。
2段目高度化での静止衛星打ち上げには、問題点があるような気がする。使い終わった2段目の近地点高度が 1,000km を越えてしまうんで、そのままだと半永久的に軌道を回り続けるはず。この方法で何十回も打ち上げて数がたまっていくと、けっこう厄介なデブリになっちまいそう。何か対策あるんだろうか。
例えば……衛星を分離した直後は遠地点近くなんで、そこで逆噴射をかけると近地点高度が落ちる。衛星がなくなったぶん身軽になるんで、逆噴射もよく効くだろ。エンジンはもう着火できんけど、姿勢制御用のヒドラジンスラスタでできるだけ逆噴射するとか? 近地点高度 500km まで落とせば、100〜200年くらいで大気圏に再突入ってあたりとか? 300km 以内なら50年かかんないかも。
衛星分離後に逆噴射するにしてもしないにしても、2段目の質量をより軽くする方向での改良が出てきそうな気がする。そうなると分離前はそのぶん重い衛星を積めるし、逆噴射の効きも良くなる。
確か H-IIA の2段目はコストダウンのために H-II より重くなってたんじゃないかとか思っとったが。今調べたら同じだったわ。推進剤質量も変わらず。H-II では液体水素(燃料)と液体酸素(酸化剤)の2つのタンクをぴったりくっつけてたのを、H-IIA では間に隙間を空けたんだよな。それぞれ沸点が違うんで、くっつけると間の断熱の設計と加工が大変だったらしい。んで両者を分けて簡略化したと。そのぶん構造材が増えてしまったと。
おいらはそれで H-IIA では重くなったんだと思ってたが。他の部分を軽くして帳尻を合わせたのかな。それじゃさらに軽量化ってのは無理な相談なのかもな。
しかし質量も推進剤の量も同じで、H-IIA では比推力が若干落ちてしまったわけで。2段目は足が短くなったってことですな。1段目も少し比推力が落ちた。けどロケット全体としては性能を維持してる。ブースターの性能アップ、すげー効いてたんだな。
しかし H-IIA のこの方針で高性能化は、2段目で複雑な操作をすることなわけで。ブースターを頑張らせるのもいいけど、効果にロスがある感じ。やっぱし2段目でエンジンの低燃費化か胴体の軽量化がほしいとこですな。設計から20年近く経ってるんで、細かい改良のアイデアなら相当たまってそうだな。ハードルが低いものからちょっとずつ投入するってのはどうかと。
記事の順番が前後してしまったけど、イプシロンロケットも海外のお客様獲得に向けて動いてるんだね(日経様の記事「イプシロンで外国衛星打ち上げ まずベトナム」)。記事は会員用なんで全文は読めないけど、ベトナムの小型観測衛星の打ち上げ手段として交渉中らしい。
これ確か、H-IIA に載せる方向で話が進んでたと思ったが。
この計画は、日本 → ベトナムの ODA だったはず。そしてベトナムにとって大事なのは衛星であって、それを打ち上げるロケットなんざまともに動くならどれでもいいわけで。どうせ日本が(たぶん全額)支払うんだし。日本側にしても、日本のロケットを使えるんならどっちのロケットでもいいわけで。
今回の記事は H-IIA のカナダ企業からの受注発表より先だったけど、日本政府はカナダ企業のほうの交渉や展望についての情報は、ベトナムとの交渉のニュースが出る前にゲットしてたはず。てことで、「H-IIA はうまいこと商用分野でやっていけそうだから、今はイプシロンの方を助けよう」なんて調整が働いたのかも。
今の安倍政権になって、宇宙分野のこういうのも急に進むようになった感じ。けど民主党叩きの尻馬に乗るつもりではなく。民主の前の自民党時代でも、宇宙関連は政治から冷や飯を食わされ続けてきたんで。民主党は流れをそのまま受け継いだわけで。
あとは宇宙関連予算のアップだよな。好景気の頃でさえ大したことなかったが、「失われた20年」の間にさらに削られ続けてきたわけで。でも「宇宙開発は国の予算をいくらぶち込んでも国や国民に利益を返せない」って感じで日陰者だったわけで。日本の宇宙機マニアとしても、それを言われるとツラかったり。
ただ、今の政権の方針は、海外に向けて日本の力を誇示することに重点が置かれてる感じ。強さで売っていく方針というか。政治力とかもあるだろうけど、日本といえば技術力。この力の誇示。その意味で、宇宙開発に強い国家のイメージを担わせるのは都合に合ってると思う。現時点で直接の稼ぎにはなってなくとも、国家の宣伝材料と割り切れば稼ぎになり得るわけで。
幸い、小惑星探査機 はやぶさ と国際宇宙ステーション補給機 こうのとり がほぼ同時に成果を出した。同時期といえば金星探査機 あかつき はの成果はおあずけ状態だけど、同時打ち上げのソーラーセイル実証機 IKAROS が成功。はやぶさ と IKAROS が成したことは世界初。気分いいですなぁ。国内外でのマスコミの扱いも一気に良くなって、JAXA ここにあり、とばかりに世界的にインパクトを与えたっぽい。
ここらへんは民主党政権の時代に出た結果。各プロジェクトはその前の自民党の時代に採択されて始まったものではあるけど、自民党の頃から既にあんまし関心のない感じで。民主党も無関心をそのまま継承した。むしろ近隣国への気遣いの点で、意図的に無関心を貫いたのかも。
気づいたら時代は回ってた。
近隣国の日本への要求は、年ごと月ごとに常軌を逸する一方。日本と末永く互恵関係を築くつもりではなく、日本に末永くたかり続けるつもりらしいと分かってきた。近隣より遠い国々についても、日本が強いイメージを持つことに対して、意外と抵抗がないことも分かってきた。国によってはむしろ、日本に強いリーダー像を期待したり。かつての欧米の敵国でさえ、第二次大戦に絡めて現代の日本の軍事的脅威をウンヌンするところはもうなくなったと思う。
諸外国にそのやりかたで気遣う必要が減ってきたわけで。方向によっては、気遣うだけ無駄なのが分かってきた面もあって。
ってあたりがいろいろ裏返ってつながった結果が、「日本と仲良くしてくれる国にこそ援助」「援助の内容は宇宙開発で」となってきたんじゃないかと。
宇宙開発で ODA って動きも、日本で始まったのは民主党政権の頃だったような。これ議員さんから出たわけじゃなく、宇宙関係の企業や JAXA やその上の省庁から出てきた要望だったような。
ヨーロッパ・ロシア・中国あたりがもうやってるんだわ。これで自分とこのロケットを使うんだわ。生産・運用ラインの稼働率が上がるだけでも打ち上げ単価が下がって競争力が付くし、実績を積み上げられるから商用打ち上げのお客様にアピールもできる。国のイメージづくりっつうよりも、自国の宇宙産業の保護・育成ですな。関連する官民が手を組んで、「外国の官需を政治家先生が外交で作って持ってきてくれ」っつう感じで。
ちょうど民主党政権の時代に、日本の宇宙開発がモノになってきたってことかな。
日本がベトナムに売り込む件も、民主党政権の頃から動き出してはいた。そこを考えると、今の自民党政権はタイミングが良かっただけにも見える。しかし原発の海外売り込みが震災の事故でグダグダになったのをまとめたのも、長年の悲願だった新幹線フルセットの海外受注がインドで決まりそうなのも(台湾では車両と運行のみ日本が担当。線路はヨーロッパ)、今の安倍政権になってからだな。
これで考えると、ベトナムの宇宙開発を ODA で援助する話、民主党が今も与党だったら、もっと時間がかかったり、立ち消えになったりだったかも。なんて考えは、今いろいろ大変そうな民主党をいじめすぎかな。
衛星打ち上げの東南アジア市場はしばらくは官需のみだろうけど、日本のいいお得意先様になってくれそうな気がする。親日国が多いのもそうだし、あのあたりの国々は地理的に、打ち上げに適した条件がなかなか揃わなさそうだし。
フィリピンとインドネシアとマレーシアは静止軌道には行けそうだけど、極軌道は難しいかも。マレーシアは北向きで極軌道に打てるかな。けど対岸が中国じゃ失敗のリスクがコワイかも。インドシナ半島で一番条件良さそうなのはベトナムだけど、南シナ海はロケットの部品を落とすにはちょいと狭いかも。てな感じで、帯に短しタスキに長し状態。
しかし日本って立地がラッキーだよな。内之浦と種子島、2つの基地のどっちからでも、南にも東にも打てるんだもんな。ロシアの都合に合わせた国際宇宙ステーション軌道(軌道傾斜角56°)も OK。軌道傾斜角が30°より小さい低軌道は無理ではあるけど、その軌道が必須な需要はほとんどないし(たぶん皆無)。日本からの打ち上げは静止軌道投入でロスがあったのがネックだったけど、H-IIA 高性能化でロスを減らしたら、カナダの放送衛星企業がお買い上げくださった。
ちなみにイプシロンは小さすぎて静止衛星打ち上げに使えないと見せかけて、実は N-I ロケットと同等の能力だったりする。130kg くらいの小型の静止衛星なら行けるはず。H-IIA で混載したほうが安く上がるんだけど、いっべんやってみせれば、チャーターにこだわるお客(海外政府系とか)に人気が出るかもね。
それでも 130kg は小さいな。イプシロンは後で能力増強かけるみたいだから、それで N-II と同等くらいまで行ければ(静止衛星質量 350kg)需要も広がるかと。N-II の低軌道打ち上げ能力は2トンなんで、こうなると実は M-V の能力に追い付くことにもなったり。
M-V と同じ性能で打ち上げ単価が30億円を切ったりすると、なんかほんとに低価格なロケットだなーって気がするよ。ってロシアの同クラスの ICBM 転用ロケットは15億円くらいらしいんだけど、最近のロシアは数あるロケットでまんべんなく打ち上げ失敗がかさんでるから、客が逃げていってそうな気がする。
あちらさんのブツは軍縮で要らなくなった ICBM なんで、値段じゃもともと勝負にはならんくて「ズルいなぁ」と思っとった。けど相当古いわけで。経年劣化してる部分もあるわけで、状態のいい順から使ってるらしい。となると状態の悪いものほど長く置かれて、本番までにもっと経年劣化が進むわけで。これからはメンテナンス費用が嵩んでいく一方のはず。
古くて性能や信頼性の低いところは、ロケット本体でも地上設備でもアップデートが必要だろ。飛ぶ系の乗り物は、部品ひとつを替えるごとに全体で整合性をチェックしなきゃなんないらしいぞ。そして設計の古さゆえ、運用で人件費がかかる面もあるだろ(イプシロンはそこを削りにかかってるわけで)。人件費無視のソ連時代の設計だもんな。
と考えると、イプシロンはロシアのバカ安ロケットより高いけど、ロシアン小型ロケットはこれから勝手に高くなっていく気もする。そして今のペースで打ち上げ失敗が続くと、もう安さもそんな武器にならなくなる気がする。
イプシロン側は開発目標を着々と実現しつつ、ロシアほど打ち上げ失敗しなけりゃいいってことか。そして、もっと円安になればええですなぁ。
欲を言えば、30号機くらいまで失敗なしで行ってほしいところ。使用実績のある各段を寄せ集めた形なんで、まったく新規のロケットよりは不具合が出にくいとは思うが。
この段階で失敗を恐れるのは、H-II の時代にちょっとアレなことがあったから。その時点までの好成績(旧 NASDA のロケットは H-II の5回目の打ち上げまで失敗知らずだった)をもとに、アメリカの複数の衛星メーカーが大量発注をかけてくれたことがあったんだわ。そのとき開発中の H-IIA を使うことで。直後、H-II がまさかの2連続失敗。契約文書ではまさにその条件で解約できることになってて、契約全部解除。
もろに「逃げられた」形。H-IIA は海外受注スッカラカン状態でのデビューを余儀なくされましたとさ。そしてデビューから10年を経て、ようやく韓国の衛星1機を打ち上げましたとさ。うまくいってりゃ衛星20機以上のバックオーダーを抱えて嬉しい悲鳴だったはずなのに。
知らぬ間に、Art of Illusion の ver 3.0 が出てましたですよ。最近、更新頻度が上がったような……。新しいブツをまだちゃんと確かめてないけど、パッと見て、アニメーション窓枠の左側に再生・停止みたいな大きめなボタンとスライダが入ったね。これレンダー前に、レンダー後のプレイヤーみたいに再生できるってことかと。かなり便利になった感じがするような。
バージョンのでっかい番号が変わったんで、たぶんほかもいろいろ改良されてると思う。
マニュアルは今のとこ 2.9 対応のままだね。だったら勝手日本語版もしばらくそのままでいいね。
骨を取り付けられるのは単一のオブジェクトのみってのは、今の仕様はちょっとなーと思ってるんだが。パーツごとにオブジェクトを作ったら、演算ツールでくっつけなきゃなんないわけで。くっつけると、テクスチャ設定も平滑化設定もぶっ飛んでしまってさ。なかなかツライものがあったり。ほかの 3D CG ソフトじゃここらへんどうかしらんけど。
あとオブジェクト形状の詳細をいじるときはそれ用のウインドウが新しく開くんだわ。これ、いったん閉じて開くと表示設定が初期化されててさ。ちょっといじって出来栄えを確認して……ていうのがけっこうな手間だったり。オブジェクト操作ウインドウを開いてるうちはファイル保存できないしな。安全のためにファイルを保存するときは、何が何でもオブジェクト操作ウインドウの設定を捨てなきゃなんないという罠。
テクスチャを貼るのもなかなかめんどくてな。一様テクスチャならなんともないが、画像テクスチャは位置決めが大事なわけで、今の設定ウインドウはそこらをちょっとやりにくい感じで。これも貼っては基本ウインドウで見直して……の繰り返し作業でさ、この設定ウインドウもまた、閉じて開くごとに仕様が初期化されちまうんですわ。
フリーウェアなんで文句を言っちゃいかんのだけど、繰り返し作業のループ回数を減らしたり、1ループの行程を減らしたりしていただけないかと。3.0 でそこらへん少しでもどうにかなってるといいなと。
リリースをときどき見てきた感じ、1.x までは機能を追加していくことがメインだった感じ。2.0 以降は、じわじわと使い勝手や完成度に手を回してくれてる気がする。 3.x シリーズでは恐らくアニメーションの機能追加が多くなるんじゃないかな。オブジェクト同士の接触の判定や反発の動作が簡単にできたりとかを勝手に希望。もしこれが実装されると、「歩く人」のアニメーションのチュートリアルなんかかなり簡単になりそう。現状ではオブジェクトの位置決めの方法がなかなか複雑でして(汗)
そして、きっと従来機能の使い勝手の改良も続くと、これまた勝手に期待しちゃおっかな。
今回 3.0 のリリースに気づいたのは、このまえゲットしたノート PC の INSPIRON にインストールしたもんだから。今も Vine Linux のまま。FreeBSD の時分はソースコードをいちいちコンパイルしてた。バイナリファイルのインストールだとめちゃめちゃ速いなぁ(しみじみ)。しかしコマンドコンソールでの操作が必要なのであった。
インストーラ(Perl ファイル)、アクセス権をいじんなきゃなんなくてさ。chmod コマンドだってのは覚えてたけど、属性の設定方法は忘却の彼方で。しかもファイルの中身を一部書き換える必要があって。vi の使い方も全然思い出せんくて、お教えサイトを見ながらやっとでしたわ。そしてシェルスクリプトの実行。やったことなかったw インストールの手順には単に「実行する(Execute)」としか書いてないし。
そういや Unix 系って以前から往々にして「このくらい分かるでしょ」て感じだったわ。ズブの素人には今もいささか敷居が高い感じ。分かんなくても検索すれば情報はけっこう出てるけど、なかなか根性が要るわけで。おもっきし無料なのに Mac よりシェアが少ない現実、分からんでもない気がする。あんまし本気で普及させる気がなさそうというか。
Java インストールも無事に済んだし(AoI は Java プログラム)、今度は Libre Office でも入れてみるかな。って GIMP まだ入れてなかったわ。つか GUI に KDE を使ってるんだけど、KOffice はバンドルじゃなくなったんだな。Libre の前に KOffice を試してみるか。Java じゃないから動作が速いかも。
最近新聞で見た記事でさ、東北各県への観光の客足が、震災前に比べて国内の旅行者は戻ってきてるけど外国人があまり戻ってない、とか出てた。まー外国の人は東京巡りのあと、福島県を通ってこっちに来たくはない人がまだ多いのかもね。あの原発の名前に「福島」なんて入ってるもんだから、あの巨大な県土全部が危ないかのような誤解を世界に与えてしまっとりますなぁ。原発に地名を入れるのって、これからは考え直したほうがいいと思うが。
とりあえず国内からのお客さんが東北に戻ってきてくれたのはありがたいっす。ぜひぜひ八戸もお寄り下さいませー。よろすくおねがいすますー。
今は『あまちゃん』のおかげで久慈にお客さんがなだれ込んで、ついでに八戸にも来てくださったり、という流れもあるみたいす。ほんとありがたいだす。
んでその記事、だからってんで地元自治体それぞれが、韓国への観光売り込みの強化を図るみたいな内容でさ。
んーどうなんだろ。なぜ今韓国からのお客を狙うんだ?
……、
……、
……。
新聞、まだ韓流ステマしてんのかな。
……、
……、
……。
それとも自治体はほんとにそうするつもりなのかな。しかしなんでまた韓国を狙い撃ちなんだと。
……、
……、
……。
あれか。地元空港のステイタス確保のために国際線を維持したいってやつか。てことで客数を確保したいってやつか。そういや青森空港もソウル便の維持のために、かなりいろいろやってるみたいだしな。韓国の旅行会社の人を連れてきていろいろ観光案内して取材してもらったみたいだし。
ほかにも、空港の出資か何かでつながりのある地元企業で、トップセールス賞の賞品が韓国旅行だったりとかさ。それで最近向こうに行って、ハニトラに引っかかった人いるっぽいww アニータとセニョール千田みたいなことになんなきゃいいがww
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