ひとりごちるゆんず 2007年1月
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2007.1.1 月曜
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あけまして

おめでとうございます m(_ _)m

本年も『さんでー立体写真館』をよろしくお願いいたします。

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年末にオタケンと飲んだら、なんかあいつ去年、若い部下とともに東京出張に行った折、アキバのメイド喫茶とコスプレ居酒屋に行ったらしい。まぁ、2005年ゴールデンウィークの『ドキドキモエチュー メドゥーサ紀行(2005.5.7〜)』でつまびらかな通り、メイド喫茶はおいらたちは既に精神的肉体的に賞味期限切れ なんだが、一緒に行った彼の部下たちの喜びようったらもう両目をハート型にしたぐらいにして、そりゃあすごいもんじゃったらしい。

そしてメイド喫茶の後に彼らが訪れたコスプレ居酒屋とは、おいらたちがあのとき行きそびれた「小悪魔たちの宴 LittleBSD」だったそうな。やってくれるぜオタケン。

で、気になってたそのお店の内容は、いや〜そう来たかって感じ。んでまぁ結局、「BSD」とはほとんど関係ない演出だったらしい。そこらへん、FreeBSD 使いであるおいら(←「FreeBSD 使いを気取りたい」が正しい)としてはちょっとアレげなものがあるけど、まあ楽しいところだったみたいよ。ツンデレとかお約束きっちりこなしてくれたそうだし(笑)

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新年のご挨拶がいきなしこんなんでいいんかなぁ (^o^;)

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2007.1.2 火曜
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新春撃沈チアノーゼ

これ書いてるの3日っす。いきなり1日遅れ。二日酔いですはい。

1月2日はね、ええとね、んんとね、午後まで寝てて、それから慌てて年始回りしたら夕方になってて、夕方6時から同窓新年会勃発。久しぶりに会った人たち、実質初めてお会いした方々入り乱れて、そりゃあもう大変な盛り上がりようじゃった。

同日、同じ高校のラグビー部 OB の新年会もあったっつうことで、日付が変わったあたりにそっちから2人が乱入。なんかこっちはほとんど電池切れで死んでるってのに、ラグビーの連中はなんか知らんけどすげぇ元気でこれが。死にながら付き合う方も付き合う方だけど (-▽-;) 

四次会じゃ残った5人がスナックのカウンターに並んで座って、そのうち1人だけ(ラグビー部)フツーな状態でお店のおねーちゃんと楽しそうに軽口叩いてた。さすが現役体育教師、基礎体力の違いってやつですかこれは。ちなみにもう一人のラグビー部員は、おいらと並んで一緒にカウンターにつっぷして討ち死にしてた。

で、五次会のラーメンが最終だったんだけど、おいらとともに死んでたはずのラグビー部員のやつ、カツ丼もりもり食ってたよ。もう見てる方が吐きそう。まぁとりあえずカツ丼ってことで、「お前がやったんだろ!!」とお約束言ってあげたぐらいにして。

んで、うち帰ってソッコー寝て、午後になって最悪な気分とともに目覚めたら(「ウコンの力」を飲んどくんだった)、爪が、指の爪が全部、紫色に変色してやんの。こ、これが音に聞きしチアノーゼってやつですかい!? 初体験だなこりゃ。今(3日15時45分)はもう完全に治って、健康的なピンク色に戻ったけど。

みんな、ダイジョブだったんかなぁ……。

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2007.1.3 水曜
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『鉄コン筋クリート』

ネタバレ注意!!

こんなもんですか。

すげぇ期待して観に行ったんだ『鉄コン筋クリート』。松本大洋の原作は読んだことないけど、予告編でなんかすごくこう、来るものがあってさ。もしかしたらこいつぁあの『AKIRA』をついに超えるんじゃないかとか。『AKIRA』は話の展開もテーマも大した事ない、とおいらは思う。

でもあの当時、あの映像はすんごかった。「サビ頭」で始まって、最後まであのテンションで映画を引っ張っていった斬新映像的破壊力。それに尽きる。てなわけで、『鉄コン筋クリート』にもそこらへんを期待した。つか、今なら『AKIRA』公開当時よりアニメーションの表現自体が格段に豊かになってるし(『メトロポリス』(2001)でまだちぐはぐだった CG 技術が手描きにアニメに合わせられるようにもなったし、そもそも『AKIRA』をお手本にしたってところもあるだろうなぁ)あとはテーマやメッセージさえ斬新で壮大ならもう勝ったも同然。

で、こんなもんですか。

サビ頭は良かった。ほんと良かった。人が飛ぶ。飛び回る。これやっぱすげぇ快感なのな。Le Parkour をデフォルメしたんじゃないかってくらい壮快に壁を駆け上がり、宙を舞う。そこまではいい。んで、ヤクザが食い物にしようとしてる「俺の町」を、シロとクロの「ネコ」達が守るって筋書きなんだが、なんで「ネコ」がその町の風情を守ることにそこまでこだわるのかが分からん。全く説明なし。ヤクザが強引に変えようとしてるから大義名分が立つものの、これが真っ当な再開発だったとしたら、それでもやっぱし彼らは立ち上がって妨害するんだろうか。それじゃ単なるガキじゃん。いや、ガキなんだけどさ二人とも。

そういやひとつ思い出すものがあったりした。おいらが子供の頃、八戸の市街地に住んでたんだわ。したら再開発の話が出て、引っ越さなきゃならなくなったんだわ。おいらたちの住む所も毎日の遊び場所も見事にその中に含まれてて、ガキどもは遊び場所がなくなるのも嫌だったしバラバラになるのも嫌だったんで、親たちに各自抗議しよう、という運びとなった。親たちを通して理不尽な再開発を阻止しようって腹だ。

それで判明したのは、親父たちが自主的に結束して再開発計画を立ち上げて市に持ち込んだってことだった。親が自発的にやる気なんだもん、止められるわけないって。我らガキどもの浅はかな作戦は一瞬にして壊滅した、てなわけ。結局ガキは自分の都合しか考えてなかったのだね。

時代に合わせて街が変わるのを拒んでばかりもいられないってときもあるでしょ。そもそもその街自体、時代に合わせて変わってきて、今の姿になったんだから。「近頃の若い者の日本語はなっとらん!」と虚しく雄叫ぶ年寄りみたいなもんだ。あんたの言葉だってあんたが生まれる前の人からすれば変な言葉なはずだぜ。

んでクライマックス。ここで闇の権化「イタチ」が表れてクロを誘惑する。で、ダークサイドに打ち勝ったクロは再び、一度は別れたジェダイの象徴であるシロと再会する、と。いやもうそれとっくにスターウォーズでやり尽くされてるんですけど。

映像的にも『イノセンス』(2004)を超えるものじゃなかったしな。

酷評するにはもったいない作品ではあるけど、それでもなんだか物足りなかったなぁ期待しすぎたぶんだけ。

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2007.1.4 木曜
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その単語の漢訳(オトコヤク)

もう20年くらいになると思うんだが。「セクハラ」という単語が日本社会に表れて。"sexual harassment" という概念がアメリカから渡ってきた直後には「性的いやがらせ」っつう分かりやすい直訳が付いてきたんだが、いつの間にか「セクハラ」って言葉に置き換えられてしまった。たぶん「性的いやがらせ」だと直接的すぎて、何事も遠廻しに言いたがる日本文化に馴染まなくて、英語をそのまま利用しましょうみたいな暗黙の了解があったんだと思う(それにしても、「セックス[性交]、レイプ[強姦]みたいに、自国語で言いにくい言葉を他国語で置き換えるってのは、一見奥ゆかしいようで、その実、その言語を母語にする人たちに対する気遣いが全くない、失礼にもほどがある行為なんだよね)。

で、もう正しい訳の「性的いやがらせ」復活の目はないと読んだおいらは、"sexual harassment" という言葉の日本語としての新しい概念をここに提唱することにした。

日本人の使う言葉として、大変に風情のある意訳を思いついたのだよ。でも欠点として、これは女性に対してはたぶん通用しない理屈というのが挙げられる。でもさ、なんてーの、いわゆるセクハラ行為ってのは、単に自分の性的欲求を満たすためのもあれば、もっと純粋に、相手への気持ちが思わず発露してしまったというのもあったりするわけよ。つうことで、後者に限定した場合の漢訳(オトコヤク)というものを提唱させていただく。そしてそれにそぐって "sexual harassment" を訳すとこうなる。

「届かぬ想い」。

つうことで、今度からおいらに無理矢理ホッペチューさせられた女性は、「セクハラだ!!」と断ずる前に、上の漢訳(オトコヤク)を思い出していただければ幸いです。

ま、言い逃れってやつです(結局それ)。

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2007.1.5 金曜
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寝るッ!

なんか朝から具合悪いんすけど。腹が張って吐き気がして。悪寒もするし。でも仕事して、なんだか飛び込みの仕事が入ったりしてけっこう忙しかったりして。

つうことで、まだ午後7時だけど、もう寝ますです。おやすみなさいませ。

あさっての予定で飲み会の誘いが来てるんだけど、どうすべ。

つか明日の朝9時に電話工事がうちに来るんだけど、大丈夫なのかこんな体調で。

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最近 FreeBSD でばっかし日記を書いててさ、Mac で書いたの久しぶりな気がする。Power Mac G4 1.25GHz 速ぇ〜 (@o@) いつも職場じゃ iMac G3 400MHz だし、家じゃ東芝 DynaBook Sattelite 400MHz(FreeBSD 6.1 + KDE 3.5.3)だったもんで (^_^;)>

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2007.1.6 土曜
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電話工事の日

12時間寝たら気分爽快! 昨日の具合の悪さなんて吹っ飛んじまったヨッツ!

てか朝イチから電話工事業者に叩き起こされた時点でなんかダメな人っぽいけど。9時に来る約束なのに、なんでまた8時35分到着なのか、そこらへんの事情を小一時間ほど問い詰めたい。そんでも今度は、昨日まで張ってた腹が遅れを取り戻そうとするかのようにチャチャピーでさこれが。結局チャチャピーは午前中いっぱい続いて、昨日ベルトの穴ひとつぶん緩めてたのを見事に元に戻したぐらいにして。あれは一体何だったんだ。

電話はね、前々からやろうと思ってた作業だったんだ。うちにはおいらと母親の2人しか住んでないのに電話回線が2本もあるのよ。これ、ISDN もろくに普及してない時代に、自分専用の電話線を引いて自室にインターネット環境を作った名残なんだわ。んで、家用の回線はアナログのまんま(しかもパルス発信。ダイアル対応のアレ)、ネット用の回線は B フレッツにまで進化してしまった。フレッツ ADSL の時点で電話回線がまるまる1本使えるようになったんで、ネット用のは FAX 専用回線ってことにしてた。電話番号も別だし、おうちに FAX するときはこちらにどーぞってな感じで。

光回線ってことで、基本料金500円のひかり電話が使えますな。このひかり電話を引き続き FAX 用にしてたんだけど、うちで FAX 使うことも、おいら専用の家デンが鳴ることもほとんどなかった。来たとしても変な間違い電話くらいだったりして。電話回線モデムを使ってた頃は良かったとして、ADSL 時代からこのかた、完全にこの回線は電話として遊んでた。ということで、ついに我が家の電話をひかり電話1本に統一することに決めたのだった。

でも面倒なことがひとつあってさ、旧来の家デン回線をそのまま廃止したとすると、我が家の電話番号が変わっちゃうわけよ。これは困る。知ってる先々に「電話番号変わりました」って案内を出すのも面倒。かといって、廃止した回線の番号をひかり電話の回線に移植できるのか(ひかり電話の方は番号だけ廃止することになる)もよく分かんない。でもまぁこれから仕事の関係で収入が不安定になるってこともあって、電話料金は安いに越したことはない。NTT に相談したらば「できる」とのこと。

作戦としては、光回線の方を廃止して、旧来回線の方を光化する。物理的な光ケーブルは廃止予定のものをそのまま利用する。ということで、B フレッツは契約し直し。ということで、新規契約の形になるんで2カ月間 B フレッツ料金は無料。おおーそいつぁおいしい!!(B フレッツ料金、高いからなぁ……) すっすぐに工事に取りかかってくれ給え!! ちうことで、去年から申し込んでた工事が今日になった、と。いや、急げば年末にできたんだけど、年末は何かと忙しいんで今日にしてもらった、と。

10時前に工事完了。ひかり電話がつながることを確認して業者さん撤収。フレッツ網での ID が変わったんでネット接続はやり直し。すぐうまくいったけどね。しかしさ、ブラウザで設定を操作するのはいいんだけど、説明書で IE を指定するっての、どうにかなんないもんかね。うち Mac なんすけど。確かに Mac 用にも IE があるんだけど、Windows の IE とは全く別物でさ(ファイルブラウザとしての機能はないけど、ウェブブラウザとしては本家 Windows 用よりなぜか数段優れてる。けど機能的に時代後れ。サポートはとっくに打ち切られ済み)、それでうまくいくのか、ユーザとしては不安なんだよね。つうことで、「Internet Explorer を起動して……」を無視して Firefox で作業することになる。

Mac の標準ウェブブラウザとして Safari ってのがあるんだけど、使い込んでないせいもあって、どうもまだいまひとつ信用しきれない感じがしてなぁ(実際、日本語フォント表示でいまだにイタリックが効かないバグが直ってないし。OS 10.4.x 用の Safari だと直ってるのかな。レンダリングエンジン KHTML を共有してる Konqueror [KDE のファイル/ウェブブラウザ] だとそんなバグはないんだけどなぁ)。

今回 NTT が持ち込んだデバイスは、光終端装置とひかり電話ルータが一体になった装置だった。なんかドラゴンボールのフュージョンを失敗しちまいましたみたいな感じで、光終端装置のダサい外見にひかり電話ルータのガタイのデカさが合わさったというわけわかんない代物で。無線 LAN カードも、前はかっちょいいトサカ型フード内に納める形だったのが、屋根部に露出してるスロットにいきなり差し込む形になってるし。一応フロッピーディスクのスロットみたいな蓋は付いてるけどさ。

外見はまぁ床に置く機械だから勘弁してやるとして、Firefox で説明書通りに「192.168.1.1」につないで出た画面が、いきなり説明書と全然違うんですが。たぶんこれ、Windows の IE でつないでも同じ結果になると思うがなぁ。まぁ一般的なブロードバンドルータとひかりルータのいじり歴が何回かあるおいらは、経験に基づく勘ってやつでどうにかしたけど(それでもちょっと勘違いして1回間違えたりして)、それにしてもこいつはひどいと思うぞ NTT 御中。

てなわけで PC 側の設定が終わって、試しに東芝 DynaBook Sattelite 400MHz(FreeBSD 6.1 + KDE 3.5.3)でこれ書いとります。

そしたら今度は電話環境の再構築ですよ。家全体の電話機は留守電機能も FAX もないんだけど子機が2つの電話機。そしておいらの部屋のは留守電 FAX 両方アリの子機1台。留守電と FAX はほとんど使わないからどうでもいいけど、せっかくあるんだからこいつら(特に子機合計3台)を有効利用したい。電話回線が1本だけでも、電話機はライン接続で直列につなげる。この方針で子機3台、全部使っちまいましょう。てなわけでおいらの部屋は今、

いきなり親機2台。

基地局として送受信しまくってますビビビビビ……。子機3台は母親の活動エリアに点在させることになりましたとさ。子が親機を使い、親が子機を使うこの時代(特に意味はありません)。

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追い撃ちをかけるように、あと3カ月くらいすると、今部屋にある留守電 FAX コードレスより新しいやつ(しかも子機2台付き)が手に入る予定なんだけど。さらに留守電機能のみの安物電話も1台入荷予定。そんなもんザクザク揃えてお前は一体何を目論んでやがるって感じなんだけど、集まってくるときには、同じような要らんもんがどかどか集まってくるもんですなぁ。

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あと、前のひかりルータは LAN ポート3番4番に問題があって、そこにつないだ PC は起動ごとに違う DHCP アドレスを割り振られちゃうっつううんこぶりで。ssh や sftp で外部から3番や4番に接続するときなんか不便で不便で。数度に渡るファームウェアアップデートで、ついに「起動ごとに DHCP アドレスが変わるかもしんないけど変わんないかもしんない」ってとこまで来たけど、やっぱそれでもうんこだよなぁ。ifconfig コマンドで事前にその PC に割り振られた DHCP アドレスを把握してないと、何かのソフトウェアが暴走したとき止めようがないんだわ(OS 自体は頑丈さが売りの FreeBSD なんで、そんな非常事態でも DHCP アドレスさえ分かれば、外部からの操作を普通に受け付けてくれる)。

新デバイスでそこらが直ったかどうかも、これからゆっくりチェックする予定。

銘板
2007.1.7 日曜
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クルマのお手入れの昨日

昨日の午前中は電話工事に費やして、午後は新年の挨拶も兼ねて、隣町のおいらせ町にあるローバーミニ専門店にお出かけ。いろいろ不具合がたまってきたもんで。

  1. ウインカーの右前が点かなくなった。
  2. 暖房の調子が悪い。
  3. エアフィルターがそろそろ寿命っぽくて、エンジンに元気がない。時々エンストする。

どいつもこいつも前年からの持ち越し。年末は忙しくてミニ屋に行ってる暇がなくて。右前のウインカー、もう持病に近いかも。けっこうよく玉が切れやがる。後ろならミニ屋に行く必要もないんだけど、おいらのクルマの仕様は透明カバーに色付き電球なもんだから、ミニ屋さんでしか扱ってない。

暖房は、なんかこう、止まってアイドリングしてるときにファンからの風が冷たくなるんだよね。走ってるときはあったかい風が吹き付けるんだけど、それでもなんだかちょっとぬるい感じ。面倒な修理じゃなきゃいいけど。

最近エンジンに元気がない心当たりはエアフィルター。夏頃チェックしたらけっこう汚れてたんで、2003.10.8 の要領で応急処置して、さらに180°逆向きに取り付けて騙し騙し使ってたんだわ。そんでもとうとう、高回転域からいきなりクラッチ踏んでアクセル緩めるとたまにエンストしたり、しそうになったりしてきたんで、こりゃーやばいわってことで。しかし、信号が変わる間際に交差点に突っ込んで右折コーナリングの最中にエンストするのってマジ心臓に悪いって。そんで何事もないかのようにコーナリングしながらキー回してエンジンかけ直せるようになったってのもどうかと思うが(マニュアル車だからできる荒技)。こいつもエアフィルターだけが原因だといいなぁ。とりあえずフィルターは替え頃なんで、それで様子を見よう、と。

こうゆーのって、考えれば考えるほど不安が広がっていくもんなんだね。お店に向かう道すがら、ウインカーはいいとして、暖房とエンジンの調子が気になって気になって。で、店に着いて明けましておめでとうを言うが早いか、早速暖房の話をしてみたら、よくある症例なんだそうで。それ聞いてちょっと安心。

ラジエターの冷却水が足りなくなるとそうなるんだそうで。そう言われてみれば、ラジエターから暖房用に水を引き込むパイプ、ラジエターのかなり上の方に付いてるんだよね。水位が落ちればそりゃ水が暖房に回らなくなりますわな。ラジエターキャップを開けてみたら案の定、水が全然足りない。不凍液を1リットルほど足して、ついでにヘタレかけてたラジエターキャップも新品に交換。これでたぶん解決。案外あっさりしたもんでしたな。

エアフィルター交換は簡単なんで、新品を箱ごと渡されて自分で交換。いやーそれにしても我ながら、よくぞここまでキチャナクなるまで使い切ったなぁエアフィルター。これじゃ燃費も相当落ちてたよなぁ。なにもガソリンが一番高かった秋頃にエアフィルターごとき(たったの2000円税込)をケチって燃料無駄にすることなかったっての。とっとと交換しとくんだったよ。

意外とめんどかったのがウインカー交換。ここまでひどい状態じゃなかったものの、このユニットの構造上、透明カバーの中に水が溜りやすいんだよね。それでウインカーバルブが切れやすくなる & オレンジ塗装が剥げやすくなるってカラクリで。左右どっちもおととしあたりに自分で交換してるからなぁ。防水がよろしくなかったっぽくて。どっちも透明カバーの内側に水滴が付いてた。

今日も自分で交換したかったんだけど、お店のメカニックさんのお手並みを拝見することにした。ああ、透明カバーを付けるときに接触部にバスコークを塗りたくるのか。正しい手順はそうだったのか。そうかそうか。んで、右側も光が白っぽくなってた(=バルブ球に塗った塗料が落ちてる=寿命間近)んで、そっちも交換。これで今日のメニューはおしまい。

帰り道でメンテナンスの具合を確認。

ウインカーがまともに作動するのはお店で確認したけど、おおー、アクセル同じ踏みしろでスピード出る〜!! エンジン勝手に止まんね〜!! クルマが止まってるときも暖房の風があったけ〜!! あったかいどころかもうボウボウ暑くて、ボンネットの中に湯ばあば(声:夏木マリ)んとこの釜じい(声:菅原文太)がいるみてーだぁ〜!! いやぁーこんなに簡単に調子が直るんだったら、もっと早く直すんだったよ〜。って、去年は11月半ば頃からひたすら忙しかったんだもんなぁ。休日は死んだように寝てたし。

クルマが快適になったしトルクが戻ったのはいいけど、早いとここの調子のクルマに慣れて、早いとこ運転スタイルを冬のおしとやかモードに変えなきゃいかんなぁ。今シーズンは全然雪もアイスバーンもない状態で今まで来てるけど、いつなんどきそんな状況になるか分かったもんじゃないからな。

おいらも気を付けるけど、みんなも冬道の運転には気を付けようね。

銘板
2007.1.8 月曜
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ひたすら飲みの昨日

電話工事したりクルマを直したりしてけっこう忙しかった6日に続き、7日は新年会。ていうかその前哨戦で夕方4時半からボウリング大会。5人で2ゲームして、各ゲーム毎にドベ2人が1,000円払うというルールで、

2ゲームともドベでした orz

レート低くてよかった (^_^;A) ていうか、年末にも同じ面子でやったんだけど、そこのボウリング場はファールセンサーが装備されててさ、なんか知んないけどおいらだけよく引っかかるんだわ。せっかくストライクやスペアで作ったチャンスをみんなそれでぶっ潰して自爆という情けなさで、ついに仲間から「ゴッドハンド」の称号を与えられちまった。さらに「神が降りまくってる」とも。そんな神いらねー! 二度と降りて来んな!

年末のボウリング(21世紀に入って初めてだったかも)からどうもボールが左に逸れる癖があったんで、今回はフォームをいじったんだわ。で、マシになったかと思いきや新フォーム自体が不安定なもんで、最後のあたりじゃファールの神も降りなくなったんだけど、点数も不安定で。ノーコン状態ですな。ま、いつになるか分からんけど次回は新フォームを続けて安定性の確保に努めますわ。新フォームを覚えてたら。

お次は飲み会。ボウリングで時間を押しちゃってて、飲み会から参加のメンバー3人を待たせちゃってる状態。飲みの会場までは、歩けばかなりある。タクシー2台拾うか? となったあたり、「おれのクルマ6人乗れるぜ!」と駐車場からクルマを回して来たやつがいて(ボウリングの途中で1人駆けつけて、総勢6人になってた)。

クルマはなんと新型プリウス(黒)。いいセンスしてるじゃねぇか! それにおいらプリウス乗るの初めてだよ! プリウスってさ、なんかこう、正義の味方っぽいじゃん環境配慮でーすみたいな。ということで清潔感がある白が売れ筋みたいだけど、白のプリウスってほんといかにも「正しい」って感じでちょっとなぁ。そこへいくと黒はいい。白だとボワンとして所在無さげな感じがあるけど、黒はほんとビシッと引き締まった感じで、「プリウスのボディラインってほんとはカッコ良かったんだなぁ」と実感させてくれる。

で、問題は、ガタイのいい男6人をどうやって収納するかだ。運転席はもちろん持ち主で、助手席は一番でっかいやつ。残る4人(ゆんず含む)なんだけど、どう見ても中型車のプリウスの後部座席に収まりそうにない。それでも持ち主は「詰めれば入る」と主張。4人の間では「1人トランクだな」という意見も出たけど、誰もそれを希望しないという矛盾発生。いや、あのとき名乗り出てやってみればよかったなぁ。クルマのトランク(しかもプリウスの)で移動なんて、そう滅多にできることじゃないからな。

結局4人は無理矢理後部座席に乗ることに決定。でも、どんなに詰めても、最後に乗り込んだおいらの体が半分外にはみ出しちゃう。したら1人が機転を利かせて、後ろ向きになった。必要なスペースは、膝を並べて乗せる場所(シート上)と手を置く場所(シートの肩が当たる部分)のみ。おケツは運転席と助手席の間のスペースに入れる。これでどうにか収まった。あとみんな腕を置く場所がないから、お互いに肩を抱き合った状態。すげぇよこれ(笑)

そんで走り出したんだけど、これ警察に見つかったら絶対ヤバいって。まぁ捕まるのは運転手だけだろうからいいんだけどさ(ォィ)。夜の街は新成人(この日、八戸市の成人式があった)がいっぱいいたけど、新聞に、「新成人、今年もご乱行」みたいな記事が載ったりするけど、いやだよなぁ明日の新聞に「新成人の大先輩、成人の日に悪い見本」なんて載っちまったら。そんなこと考えてるうちに駐車場に到着。何ともなくてよかったなぁほんと。

駐車場から居酒屋まで300メートルほどあったんだけど、時間押してるから走った走った。で、毎朝ジョギングしてるやつにずいぶん遅れを取っちまったよ。ジョギング、去年の春以来サボりっぱなしだもんなぁ。しかもこんな距離で息切れなんて orz 靴か? この靴か!? そうだよなぁ GT ホーキンスのブーツ重たいもんなぁ(と靴のせいにしてみる)

で、そっからはひたすら飲み。ただただ飲み。高校の同窓新年会ね。この日のためにわざわざ仙台からいらした女子(シングルマザー)1人を囲む新年会。むさくてダンディーな男たちが美しき姫君に喜んで仕えるという構図。あと一人女性がいたけど、今回参加したメンバーの奥さん(新婚)なんで、まぁそっちの方の接待は旦那に任せればよし。

時は流れて三次会。姫君のお隣の席を確保できたのは何よりだったが、なんか飲み過ぎて頭が痛くなってきたんすけど……。しかしここは地理的条件により、姫君を喜ばせなきゃならん。何か面白い話でも……と考えれば考えるほど思い浮かばないもんなんだよなぁ。痛い頭でネタをひねり出しても、なんだか反応がよろしくないし。ああ〜参ったなこりゃ〜(実はそのとき、姫君もまた頭痛と闘っておられたことが後に判明)。

そして最後の四次会は、明け方までやってる食堂でカツカレー食って〆。なんかこのメンバーの飲み会だとそれが定着しちゃってるのよね。で、付き合いのいい姫君もまたその食堂に行かれたけど(大抵、女性メンバーはその前に帰ってしまうんで、その食堂には野郎ばかりが行くことになる)、さすがにカツカレーはちょっと、とのことで、普通のラーメンをお食べ遊ばされた(そりゃそうだよなぁ (^_^;))。

姫君は次の日(というか当日)昼頃の新幹線で仙台にお戻りになるとのことでちょっと心配しつつ、早朝になってしまった八戸の飲み屋街でお見送り申し上げたんだけど、なんとか大丈夫だったみたい。つうか二日酔いでほとんどその日いっぱいお死にになってたみたいだけど。ちなみにおいらは、帰りがけにコンビニで買って飲んだ「ウコンの力」のおかげで、あんまし苦しまなくて済んだよ。あれはほんと効くなぁ。姫君にも帰り際に買って渡してあげればよかったよ。

ともかく参加された皆さん、お疲れさんでした〜。

銘板
2007.1.9 火曜
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ボウリングにおける人力の最後の砦

ボウリングの発祥の地は知らないけど、ボウリングが育った土地は絶対にアメリカだよなぁ。おとといボウリング場に行って、なんかそう感じちゃったよ。

ピンを自動で綺麗に並べちゃうんだよ機械で。投球ごとに、倒れたピンを掃き清めると同時に立ってるピンを数えて知らせるんだよ自動で(初期はレーン専用の職員が器具を使い、半自動で並べてた可能性あり)。奥の方で倒れたピンとボールを自動で選り分けて、ボールだけ床下を通して返して来るんだよベルトコンベアで(初期はレーン専用の職員が手で選り分けてた可能性あり)。そしてボール溜まりには汗ばんだ手を乾かすためのファンまで付いてるという至れり尽くせりよう。何の生産性もないただの娯楽なのに、この機械的凝りよう。このシステムが60年代に完成されていたとなると、どう考えてもそのインフラ的装備一式を考案・実用化できたのはアメリカしかないでしょう。同時代にお月様に人を送り込んだあの超大国の成せる技でしょう。

思えばアメリカは娯楽やスポーツに容赦なく「道具」を投入するよなぁ。野球で言えば、キャッチャーのパーペキ防具は言わずもがな。バッターのヘルメットに全野手のグローブにミット。アメフトも防具三昧だしね。イングランド発のラグビーの軽装備が好対照。防具で完全武装といえばアイスホッケーもそうだけど、あれも発祥はやっぱしアメリカなのかな。カナダかな? 発祥はともかく、アメリカにはアイスホッケーのプロリーグがあるしな。

話を戻すよ。ボウリング場を娯楽スポーツな商売として成り立たせるには、どうしてもあんだけの機械装備が必要だったと思われる。さすがにスコア計算の自動化はコンピュータの普及を待たなきゃいけなかったけど、それにしてもすごい。強引なまでにすごすぎる。

最近じゃさらに、レンタルシューズも自販機なんだね。300円を投入して希望サイズのボタンを押すと、回転棚が回ってシューズが出てくる。そこまではいいんだが、おいらはシューズの返却に疑問を感じちゃうのよね。自販機の横に返却用の扉があるんだけど、開けた瞬間、奥が垣間見えちゃう。返されたシューズを、職員さんが手作業で分別・再準備してるのが丸見えだったよ。

なんだかなぁ。

あそこまで機械化・自動化され尽くした文明的な娯楽スポーツに大変似つかわしくなかったというか、見てはいけない裏側を見てしまったというか……。

銘板
2007.1.10 水曜
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アイディア具現は予想外の形で

2005.6.6 でアイディア出した「執事喫茶」だけど、既に存在してるという情報までは掴んでたけど、ちょっとというかかなり予想と違う展開を見せてるらしい。

なんとあの腐女子向けらしいのよね。なんだおいらじゃ行けないんじゃん。しかも「執事」はほとんどの場合、男装の女性なんだとさ(証拠)。全然執事じゃないじゃん!

まぁこの構想は既においらの手を離れてしまったから(別にアイディアを提供したわけじゃないけど)、文句を言うのは筋違いというもんなんだろうなぁ。やったもん勝ちというか。しかし、メイド喫茶が(主に)男性向けで、執事喫茶が女性向けって、なんかちょっと安直すぎやしないか? まぁこれも、商売として成り立つかどうかを見極めた上で、こういう結論に達したんだろうなぁ。そして顧客のニーズに従った結果が、男装の女性執事、なんだろうなぁ。発案者の一人(きっと実際にやってる人も、独立に発案したんだろう)として納得いかないものがあるんだけど、しょうがあんめぇ。

そういえば最近の『こち亀』での話だけど、今や海外での日本のイメージは「1. メイド 2. 秋葉原 3. 寿司・天ぷら」なのか? いや、メイドってもともと西洋のもんだべな。西洋にとっては「何を今さら」なんじゃね? アレンジか? 明治以来日本が得意としてきた「西洋文化の日本風アレンジ」か? メイドという基盤に「萌え」を取り入れたアレンジが海外でもウケてるのか? 「こち亀」だからどこまで信用していいかちょっとアレだけど、少なくとも海外のオタクの間じゃきっと、日本のメイドは萌えのひとつとして認知されてるんじゃないかと。

外国の文化はその国なりの楽しみ方をすればそれでいいんだけど、どこの国か知らないけど、西洋のどっかじゃとんでもないオタクがいるみたいだぞ。いや、mixi の「笑える画像」コミュで見た投稿写真なんだけど、『うる星やつら』のラムちゃんのコスプレ写真でさ。デブの男が。しかも数人で。しかも満面の笑顔で。日本じゃとても考えられん…… (-o-;) マジキモ

銘板
2007.1.11 木曜
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間抜けサイト探訪

なんかすげぇおせっかいなサイト発見。『資金管理法人システム』っつう公的っぽいページなんだけどさ、Windows 以外の OS でアクセスすると、JavaScript のアラートで

OSはWindowsをお使いください | OK |

とツッコまれるんだわ。(ここのページ)何なんだよこいつマイクロソフトの回し者かよ。「OK」って同意しないと先に進めないって何なんだよ。Windows 環境じゃこの奇天烈なアラートが表示されないんで、証拠写真を撮っといたよ。

別に Windows じゃなくたっていーじゃんか。ええ、ええ、うちは Mac ですよ FreeBSD ですよ Linux ですよ。でも Windows 積んでるマシンは1台もないですよ。それが何か?

なぜにこのページが Windows の宣伝の片棒を担いでおるのか、その意図がこれだけじゃよく分からんのだが。ってまぁ邪推して遊ぶのもアレだから普通に理解してやるか。つまり「このサイトの動作確認は Windows でしかしてません」ってことなんだと思う。

でもなぁ、ちょっと端折り過ぎだと思うぞこれは。しかも OS を指定しておいて「OK」ボタンしかないってのもなんかなぁ。そこまで行くとやっぱし、Windows を使わせたがってるかのように受け止められてもしょうがないと思うぞ。大体、Windows を使ってない人ってのは、理由は様々あるだろうけど、たぶんほとんど共通してるのは、「Windows を使いたくないから」ってのだと思うが。そういう人たちをわざわざ選り抜いてケンカふっかけてどうする気だよ。

まぁおいらの場合も「Win 嫌い」(つうよりビルゲ嫌い)は当てはまるんだけど、なんてーの、怒る前に気が抜けて失笑しちまったよ。くだらないところに労力割いてるよなぁこのページ作った人は……なんて。地味なページだけど、しっかり作り込んであるから、たぶんプロのウェブデザイナーさんが作ったんだと思う。

ははぁ、他にも「ブラウザはIE5.01以上をご使用ください」ってのもあるのか。うちは Firefox 2.0 なんですが。それが何か? このアラートは 5.01 未満の IE でつないだときだけ出るみたいだけどね。でもやっぱし端折り過ぎだってば。他のブラウザについても何か言えばいいのに。あるいはそこらも含めて短く済ませたいなら「IE でご覧になるなら 5.01 以上にして下さい」とか、いろいろ書き方あるでしょうに。

とにもかくにも誤解を生む表現ですなぁ。これって言葉の責任はページの保有者にあるんだから、作った人は発注した保有者に機能を説明する義務があると思うんだが、してなさそうだなぁ。まぁ作成者が発注者にそう作ってくれと言われた、という線も考えられるけどさ。それにしてもこいつはひどいよ。

信じられない度じゃ 2006.10.1 で紹介したとんでもない誤植とどっこいどっこいだな。んー、おいらが発見して以来2年以上経つのに、ここもまだ直してないとは。誰か教えてあげろよ。

銘板
2007.1.12 金曜
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人間の方の世代は回った

「バ……」

噛んだ。

まさかなぁ、そんなはずないよなぁ。でもなぁ。いやそれでもなぁ……。こんな逡巡のせいで、おいらは噛んだ。そしてもう一度言葉に出してみた。

「バ……、って知ってる?」

おいらは飲み屋のねーちゃん(20歳)に、今度は噛まずに訊いてみた。その答えは、

「んー、名前ぐらいは聞いたことあるけど……」

そんなバカな! まさかとは思ったけど本当にそうだったとは! 世の中どうなっとるんじゃ一体! あの超有名なアレを知らないとは! 世代を超えて愛されているとばっかり思ってたアレを、名前くらいしか聞いたことがないとは! 信じられん! 全く信じられんことですぞこれは! でもそういう可能性も考えて、「って知ってる?」と言葉を選んで話しかけたわけだが、まさか本当にそうだったとは……。

よくよく考えたら期限はあと8年に迫ってる。そうかあれからもう22年も経ってしまっていたのか。ハタチのおねーちゃんが知らないのも無理はないのかもしれん。それにしても、それにしても……。でも『東京原発』(2002)じゃ劇中でフツーに話題にも出てたんだぞ。そのくらい世界中が大絶賛して、その素晴らしさたるや、それはそれは長いこと一世を風靡したほどのものなんだぞ。って『東京原発』も既に5年前か。ハタチの人は当時15歳。んー、『東京原発』なんて観るような歳じゃないよなぁ。

これで歳を感じましたなぁ。単に

「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』って知ってる?」

と尋ねただけで、かなりの世代の断絶を覚えるのを禁じ得ませんでしたなぁ。

それにしてもあと8年。たったの8年で、本当にクルマが空を飛ぶようになるんだろうか。生ゴミをエネルギー源にするようになるんだろうか。なんねぇだろうなぁ。相変わらず自動車専用の燃料を燃やしてタイヤを回して走って、ときどき雪道で立ち往生したりするんだろうなぁ。

つうことで、人間の世代は完全に一回りしてしまってるんだけど、クルマの方の世代はどうなんだね。ハイブリッド車が普及してきたとはいえ、百年一日で油を燃やして走っとりますな。あと8年で、新世代のクルマ(油じゃないものを燃やしたり、モーターで走ったり)が普及することを祈るよ。

GM がアメリカのモーターショウで普及型の電気自動車を発表したね。家庭用電源で6時間充電すれば60キロ走れるとか。これなら通勤用途で充分使えるなぁ。でもそれだけじゃやっぱり不安なようで、ガソリンエンジンも一緒に搭載してるという、分離型のハイブリッド車らしい。それだけ無駄に重くなってるわけで、それだけ効率も落ちてるってわけで(自動車用の内燃機関ってそれだけじゃ使い物になんないから、本体の他にいろんなサポート装置をジャラジャラ身にまとってるからなぁ)。

それでも BMW の液体水素エンジン車よりは実用性、普及性に優れてるっぽいな。トヨタの次世代ハイブリッド車も家庭用電源で充電するスタイルになるらしいし。

銘板
2007.1.13 土曜
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新年初おデート

明日は盛岡でおデートなのよ〜。現地集合・現地解散の遠足みたいなおデートなのよ〜(でもお弁当なし。つか、こんな真冬の北東北でお外でオベントなんて狂気の沙汰)。

とりあえず、話題の新生・盛岡フォーラムを見て参る所存にござる。

久しぶりの新幹線だなぁ。早起きしなきゃなんないんで、今日はこのくらいでドロンさせていただきます。

銘板左端銘板銘板右端

「ドロンさせていただきます」と言いつつ、今日やってる作業の記録。

最近すっかり日記書きマシンになってる東芝 DynaBook Satellite 2590X(FreeBSD 6.1 + KDE)は現在、KDE(Unix の GUI のひとつ。数ある GUI の中で最もゴージャスで至れり尽くせり。Windows の操作感と似せてあるんで、Lindows の GUI に正式に採用されてる) の最新版へのアップデート中。木曜の夜からやってるんだけど、ソースコードを落としてコンパイルなんで、いまだに作業中。これでバージョンが 3.5.3 から 3.5.5 になる(予定)。つうことで、近頃は Mac で日記を書いてるのだ。

なんでバージョンをたった 0.0.2 上げるだけなのにそこまでやるのかっつうと、一縷の望みに賭けてるからなんですわ。2006.12.4 でインストールしてみた Unix 用の日本語 IM の SCIM-Anthy、前まで使ってた kinput2-Canna よりずっといい。変換効率がいいし、カナ入力のセッティングも楽だし、カナ入力状態で全角スペースを打てるし。でもね、KDE のお便利テキストエディタ Kwrite とちょっと相性がよろしくなくて、ときどき不可解な状況に陥っちゃう。どうも日本語入力フロントエンドの SCIM と Kwrite との相性が問題らしいんだけど、SCIM は今使ってるのが最新バージョン。てなわけで、現状でできることは Kwrite のアップデート。ということで KDE 全体のアップデートをする羽目になった、というわけ。

Kwrite 自身もどうも日本語の扱いが苦手らしいんで、今回のアップデートでなんぼかでもよくなってるといいなーっつうことで。今まで、おいらの分かる範囲じゃ Kwrite には何の改善もなかったんで、今回いきなり改善されるとも思えないけどさ。2カ所ほど不具合があるんだけど、過失割合は SCIM 7割、Kwrite 3割ってとこですかねぇ。何でもいいから早く KDE のアップデート終わんないかな。

それと、Mac のメールソフトの乗り換え作業中。今までメインとして Netscape 7.1 を使ってきたけど、ついに Netscape に別れを告げて、Thunderbird にしようかと。で Netscape → Thunderbird は簡単に移行できるんだけど、ネスケには今まで全部のメールが入ってるわけじゃないのよ。全部のメールが入ってるのはマイクロソフトの Entourage(Windows の OutlookExpress の Mac OS X 版)。愛しのネスケちゃんのメール機能がいまいち信用できなかった頃(6.x のあたり)、Mac 用の OutlookExpress 使ってたんだわ。これにはネスケからの読み込み機能がついてたから、ネスケ 4.x からの移行は問題なかった。

OE → Entourage は Mac OS 9 → Mac OS X 以降で切り替え。同じマイクロソフト製品だから普通に移行できた。で、今回持ち上がった問題は、Thunderbird には Entourage からの読み込み機能がないってこと。ネスケから Thunderbird に読み込んだ過去メールは、2001年10月22日以前のものがないのよ。この日以前のメールを、どうやって Entourage から引っ張り出して Thunderbird に突っ込むか。

ここで役に立ちそうなのが、Netscape Webmail。Webmail だけど IMAP メールアカウントとして、どのメールソフトでも使える(AOL メールとの統合でそうなった)。容量はなんと 2GB。で、「Spam」っつうフォルダが余ってる。つうことは、Entourage 上で Netscape Webmail のアカウントを作って、Spam フォルダに過去メールを突っ込む。今度は Thunderbird で Netscape Webmail アカウントを作って、Spam フォルダから過去メールを拾って、Thunderbird のおいらのメインアカウントに入れる。これでいいはず。

試しに一番古いメール(1999年4月)1通でやってみたら、なんか Spam フォルダに入れた時点で日付が2001年になってた。なんじゃそりゃ。これで計画を遂行したらめちゃくちゃになってしまうではないか。どうも Entourage で IMAP アカウントをいじると挙動不審なところがあるんで、主犯は Entourage っぽい。それと Netscape Webmail との相性かと。悩むこと1カ月、ついに新たなる方法を考え出した。

Mac OS X 付属のメールソフト、Mail.app を使ってみようではないか。今まで必要がなかったから使ったことがなかったけど、こいつにもしかしたら Entourage からの読み込み機能があるかもしんない。こいつで Entourage からデータを読み込んで Netscape Webmail の Spam フォルダにデータを上げれば、日付が完璧かもしんない。で、やってみたら見事に完全成功 \(T▽T)/ ヤッタ! これだからマイクロソフトは「これだからマイクロソフトは」って言われるんだよw

ただ、Mail.app はメールの索引をいちいち作るんで、作業がやたらトロい。今日のところは受信メールだけやって時間切れ。あとで送信メールも同じ手口でやろうっと。そしたらついにマイクロソフトの呪縛から完全に脱却できるのだよ。同時に、長いこと付き合ってきた Netscape ともお別れか(しんみり)。ブラウザの方はとっくにFirefox に移行しちゃったしな。でも後で AOL Instant Messenger を使う日が来るかもしれないんで、Dock(書類やアプリを一発起動させるための、Mac OS X 独自の仕掛け)から外すだけで、アンインストールはしないでおくよ。

あと、Power Mac G4 内の GIMP.app(2D 画像作成/レタッチのフリーソフト、の Mac OS X 向けのやつ)の調子が長らくおかしかったんで、完全にアンインストールしてインストールし直したら一発で直った。ユーザフォルダに ".gimp..." みたいな名前のディレクトリが3つも存在してたことが原因だったっぽい。

銘板
2007.1.14 日曜
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早すぎトレンド

10年以上前になるかなぁ。いやちょっとね、今、一世を風靡してるトレンドをとっくにやってた人がいたんだわ。それを思い出してさ。場所は山形県米沢市にある焼肉居酒屋(今もあるかどうか不明)。

うまいという噂を聞きつけて、友達を連れて初めて行ったとき、週末の夜ってこともあって満席でさ、入り口近くにある厨房にいたオヤジが包丁を持ちながらぶっきらぼうに「今一杯だよ!」。

そしたら待ち時間どのくらいでしょうか?

「そんなの知らねえよ!」

このオヤジの客を客とも思わぬぞんざいな態度にかなりムッと来て、もう帰ろうかと思ったところで、団体さんの席がひとつ空いた。

噂に違わず、そこの焼肉はうまかった。タレが最高! 特製サラダもチョー絶品! 先般のオヤジの無愛想さも忘れて、楽しいひとときを過ごしたその帰り、会計が終わったとき、あのオヤジが厨房から会計のカウンターに出てきた。おぉ? やる気かこのクソオヤジ! 酒の酔いも手伝って、おいらはちょっと強気に身構えた。仲間内に女の子がいたってのも、おいらのヤル気に燃料投下だ。いつでもかかって来なさい。したらそのオヤジ、中腰になって満面の笑顔で、

「どうもありがとうございましたぁ〜またいらしてくださ〜い (^▽^)」

もぉ絶対また来ようと決心したねその時。そして21世紀の今、時代はツンデレ。あのオヤジと同じことを、カワイイねーちゃんがメイド喫茶やコスプレ居酒屋で真似するようになるとは夢にも思わなんだなぁ。

いや〜時代ってのは、読めんもんですなぁ。

銘板左端銘板銘板右端

盛岡おデート、すんごく楽しんで参りました〜 (^^) ○○ちゃん(ハンドルネーム未定。仲良し度:A 発展性:E)ありがとね〜。

新しくなった盛岡フォーラム(映画館です)、すごくいいねぇ。ビルのテナントだってのに2フロアぶち抜きで前の人の頭が気にならないし、スクリーンはでかいし。そこで観た『キンキー・ブーツ』『暗いところで待ち合わせ』どっちも面白かったし〜。どっちかつったら『暗いところで……』の方が良かったかな。

ミステリーものっておいら苦手なんだけど、このくらいの軽度のやつだとおいらでも話に充分ついていける(とりあえずミステリーが主体の映画ではないけどさ)。田中麗奈の映画って初めて観たけど、今やすっかり麗奈萌え状態。あと、ベタなラブロマンス展開がなくて、そこらへんうまく抑えが効いてたのも良かったす(おいらけっこう映画ジャンルの好き嫌いが激しいのだ)。ただ、タイトルがちょっと内容からずれてたかな。余計なお世話ながら、あんまし売れなさそうだし。ああ、原作自体がこのタイトルなのか。

監督はどなた? 天願大介? 知らんなぁ。ははぁ監督としての経験はそんなにないのね。はぁ、今村昌平の息子さんなの。けど今村映画って1本も観たことないし。

いや、佐藤浩市が印刷所の従業員役ってとこで、阪本順治かと思って監督。『トカレフ』(1994)でそのまんまの役どころだったもんだから。

銘板
2007.1.15 月曜
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弾道ロケット打ち上げ間近

高層大気観測ロケット S-310-37号機(資料1, 資料2)の打ち上げが明日に迫ったね。この S-310 は本来は高層大気観測が目的で作られた単段の弾道ロケットなんだけど、前回の36号機みたいに「衛星」を宇宙空間で弾道飛行させて、短時間の真空無重量環境でいろいろ実験するっつう使い方もできる。

前回の打ち上げ報告を毎日追って行って分かったのは、このロケットには誘導装置がついてないってこと。打ち上げたら風まかせ。風が弱いときじゃないと打ち上げられないってこと。

無誘導でどうやって姿勢を安定させるか。そこで尾翼が役に立つんです。はじめは単に風見鶏的な役割を持たすものかと思ってたらそれだけじゃなく、尾翼に微妙なひねりを加えることで、スピンさせるんですな機体全体を。それで姿勢を一定に保つのだ。ん〜、人が乗るロケットじゃなくてよかった(笑)。で、このシンプルさが売り。今まで失敗がないってのも納得できる。明日の打ち上げ成功も確信しておるよ。

んでこの宇宙航空研究開発機構(JAXA)内の宇宙科学研究本部(ISAS)伝統の弾道ロケット(昔は文部省宇宙科学研究所。略称は同じく「ISAS」)、兄弟がいるんですわ。この S-310 が一番小さいやつ。他に、S-520(数字は直径を表す。この場合は直径520mm)、SS-520(S-520 が2段式になったやつ)ってのがある。詳しくはこちら。520シリーズは今まで打ち上げが何回かしかなかったみたいだけど、S-310 は今回で40回目くらいかな(打ち上げ号数と合わない理由は不明。いくつかの実験が先回りして既に行われたのかも)。

なんでこいつだけこんなに重宝がられてるのかっつうと、まずは一番小さくて安いからかと。弾道衛星実験ではこの理由で選ばれてそう。高層大気観測の場合だと、高度100km前後ってのはロケットじゃないと観測できない高さなんですな。気球だと50kmあたりが上限だし、衛星だと200kmが下限。S-310 の到達高度は、観測機器の重量が50kgのとき210kmだから、ちょうどそのあたりの観測にバッチリ合ってる(今回の実験では観測機器重量59.4kg、到達高度140km)。モテモテの理由はたぶんこれかなと。

惑星探査機まで打ち上げた M-V(ミュー・ファイヴ)ロケットが運用を終えてしまった今、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられるのはこの手の観測ロケットだけになってしまったんで、こっちのウォッチにも力を入れようとか思ってたり。つうか、どうも将来的にはこの簡便なスピン安定式観測ロケットで、ミニ衛星を打ち上げようって腹積もりもあるらしくて。一番性能がいい2段式の SS-520 がベースになるらしい。でも基本的には S-310 と同じ構造なんで、S-310 で実績を積んでいくのもまた、衛星軌道に返り咲く道へとつながるわけなのですな。

衛星打ち上げ用ロケット(誘導装置付き)としては M-V の後釜として、M-V より小振りなロケットが計画されてるけど、そっちの方は初打ち上げ予定は2010年なんだってさ。とはいえいまだに基本構想をうんぬんかんぬんしてるような体たらくなんで、実際いつになるか分からない。それに出来たとしても大したモノにならないことは、ISAS 内でも暗黙の了解になってるっぽい(「M-V 廃止→新型小型ロケット開発」の流れは、純粋に「大人の理由」によるものだった)。

つうことで、ISAS の衛星ロケットへの抵抗勢力(旧 NASDA [宇宙開発事業団]のバカ官僚の権力)の外で、再び ISAS が自力で衛星ロケットを開発しようとしてる。この心意気においらは打たれたのだよ。スピン安定式ロケットは、確かに M-V より技術的にずっと後退してる。打ち上げ能力も比べ物にならないくらい低い。でも見方を変えれば、異常進化してしまった M(ミュー)系列とは違い、もともと高層大気観測ロケットだった L(ラムダ)系列で日本初の人工衛星 おおすみ を打ち上げてしまった糸川ロケットの本流に戻る、という意義を感じ取れる。

時は流れて技術は進歩して、ラムダロケットより今の S, SS シリーズの方が高性能になってるはず。この方向性での衛星打ち上げが早く実現することを願ってるよ。今年の夏、S-520 の打ち上げが久しぶりにあるそうで、これでまた ISAS は経験を積むことになるのだ。

つうことで、明日の S-310-37号機打ち上げ実験ノ成功ヲ祈ル。

銘板
2007.1.16 火曜
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水中ブログ

うおおお〜富士通 DESKPOWER 300MHz 遅い〜!! なんか水中で作業してるっぽい。

で、ISAS(宇宙航空研究開発機構内の宇宙科学研究本部)の S-310-37号機、今回も無事に打ち上がって観測データもしっかり取れて、実験は成功裡に終了したそうで。いや〜めでたいッ!! 今頃は観測チーム、狂喜乱舞しながらデータ解析に勤しんでるんだろうなぁ。ロケット班は打ち上げ成功で打ち上げの真っ最中かな?(笑)

グッドニュースはここまで。

なんで我輩が 300MHz の超トロいマシンでこれを書いてるのかっつーと、日記書きマシンとして慣れ親しんでた東芝 DynaBook Satellite 400MHz がいまだに KDE アップグレードでコンパイル中で使えないから。先週の木曜夜からなんですがこの状態。Unix だと、日本語は GUI がないと打ち込めない。で、その GUI そのものが今アップグレード中ってことで使えない。でも例えば GUI を KDE の他に GNOME あたりも用意して、KDE が取り込んでる間は GNOME で日記を書くって手も考えられるんだけど、おいらにゃそこまでの技術がない。FreeBSD マシンの GUI と来たら即 KDE ってな感じじゃないとやっていけないのあたし。

「Mac 使えばいーじゃん。ずっと便利なんだし」との自問あり。しかーし、確かに最近は Mac で日記を書いてきたけど、なんてーの、禁断症状が出てきたっつーか。FreeBSD マシンのあの使いにくさ、あの思い通りにならなさがよくて。ここ2,3日、DynaBook がまだコンパイル中なのを確認してから外に出かけ、帰ってきてからまだ作業が続いてるのを確認して、ってのを一日千秋の思いで暮らしてきたんだけど、とうとう我慢できなくなってさ。で、すっかり忘却曲線が減衰しきってた富士通マシンの存在を思い出した、と。

しかしほんと遅いね。富士通 DESKPOWER 300MHz は。ドガガガガーッと打ち込むと、明らかに遅れて文字が画面に並び出す。変換候補出しもワンテンポ遅い。速さが売りの Firefox 2.0 でさえ水中動作。クロックじゃ DynaBook の4分の3なのに、実際の体感速度は4分の1。

分かってるんだ。分かってるんだよ。バスなんだろ。バスがトロいんだろきっと。

それに、分かってるって。こんなショボいマシンにモダン OS の FreeBSD に超ゴージャス GUI の KDE だもん、そりゃトロいって。どうにもなんないってこればっかりは。

……、

……、

……待てよ。

FreeBSD はしょうがないとして、KDE やめて裸の X Window System でどうだ。HTML エディタに使ってる Kwrite は、KDE が立ち上がってなくてもコマンドラインで呼び出せるかもしんない。あ、これいいかも。今度ヒマあったらやってみるべ。

とまぁ、Windows や Mac みたいな市販の有料 OS や教科書付録の Linux を使ってる人たちにはこの苦労は分からんかもしらんけど(別に分かったところで実利的な得がないしね)、ハマりだすとやめらんなくなっちゃうのよねこの使いづらさって。ああ、次第にこの富士通マシンのトロさにも体が慣れてきた感じ。だんだん気持ちよくなってきたよぉ〜あひひひひひ……。

銘板
2007.1.17 水曜
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犬神家のドラ

相変わらず東芝 DynaBook Satellite は KDE コンパイル中。よって「水中 PC」こと富士通 DESKPOWER 300MHz で書いてます。

銘板左端銘板銘板右端

日曜に盛岡に行って来たわけよ。なんか高校サッカーで盛岡商業が優勝したとかで、土曜にパレードがあったらしくて、そこらじゅうに「祝! 盛商優勝」の横断幕がかかってたよ。んでまーおいらたち(おデートだったのよほほほ(^〜^))は映画を観たかったわけで、映画館通りをウロウロしてた。そこでなかなかナイスな物件を発見したんで、すかさずケータイのカメラに収めたね。いやー、気持ちは分かるけど、

この取り合わせはアレだろ。

まぁ組み合わせのやり方の問題なんだけどさ。もろに一体化しちゃってるぞこの場合。画像のサイズ調整が済み次第、ソッコーで某 mixi の『笑える画像』コミュに投稿したのは言うまでもない(笑)

銘板
2007.1.18 木曜
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ガイシ系

始めてから1週間が過ぎようとしてるのに、いまだに DynaBook Satellite は KDE コンパイル中……。このマシンより遅い COMPAQ DESKPRO 333MHz でもこれほどまでかからなかったことからして、最近の KDE がいかにでかくなったかが身をもって分かってしまうなぁ。いつになったら使えるようになるんだろこれ orz

銘板左端銘板銘板右端

今日も日曜に撮った写真だよ。おデートへの出がけに撮った、新幹線はやての写真。久しぶりに立体。で、今回はどこを撮ったかっつうと、ホームへの階段を降りる途中にちょうど目の前にあった、車両同士をつなぐ電線と碍子。これ、一応最新型車両の E2-1000 のやつね。旧型の E2' のやつはどんなだかよく分からんす。てか、帰りのはやてが E2' だったんで調べとけばよかったよ。ああでも、高い位置からじゃないと見にくいよねこれ。どっちにしろ見えなかった可能性あり。

つうか、八戸駅の場合は始発だったから余裕をもって観察・撮影できたんだけど、八戸への帰りの盛岡駅の場合は、秋田新幹線 こまち の切り離しがあるとはいえ2,3分くらいしか止まっててくれないんで、探してじっくり見る余裕がないのよね。

E2 系は風切り音の低減化のために集電器が少ないんだよね(はやての場合、確か1編成10両で2個だったかな)。だから集電器がない車両には、プラスの電線を通さなきゃなんない(マイナス側は車輪→レールで全車両とも元配線につながってる)。で、全車両に駆動用モーターが付いてる関係上、集電器から来たまんまの高電圧を行き渡らせなきゃなんないから、こんなぶっとい電線を巨大碍子で絶縁して配備してる、というわけだ。碍子の形も取付部の形も、しっかり空力を考慮した形になってるのがニクい(笑)

これ、古い新幹線だと小さめの碍子が2本、直立してるんだよね。それよりだったら、見た感じでもうこっちの方が空力騒音が少なさそう。

JR 東日本は2010年の、東北新幹線の新青森駅延伸に間に合うよう、ファステックっつう巡航速度360km/hの新幹線を開発中だよね。今の E2 系の速度が275km/hだから、スピードが約1.31倍になる。空力騒音はスピードの6乗に比例するそうだから、1.316=5.05 ってことで、碍子が作る騒音は5倍にもなる。そこらへんファステックはどう処理してるのか、興味津々ですな。おいらには E2-1000 の形がかなり究極に近いと思えるんで、あとは取付部の小型化と、両者の継ぎ目の平滑化しかないんじゃないかと思うんだが。はたしてそんな程度で5倍の騒音を抑えられるのか。

なんかあの試験車両、ネコ耳(エアブレーキ)ばっかし注目されてるけど、そういうところの工夫も見せてほしいんだがなぁ。やっぱこういうのは『鉄道ファン』をつぶさにチェックしてないとだめですかね。まぁあと3年待てば、八戸駅でそれを拝むことができるわけだけどさ。

ああでも、その頃は八戸駅はただの途中駅になってしまうんで、やっぱしじっくり観察してる暇がなくなるわけね……。

つか、E2' の碍子を「高い位置から見る」「終着駅でじっくり見る」んだったら、このまえ八戸駅で降りたとき、階段を登る途中で振り返ってれば、ちょうどその日の朝に E2-1000 の碍子を見たのと同じ状態で見れたはず。なんでそれその場で思いつかんかねぇ orz

銘板左端銘板銘板右端

昔、新花巻駅のホームで、新幹線やまびこの通過を目撃したことがあるんだわ。あそこの駅は後付けなんで、レールは複線そのままで、その2本のレールを挟む形でホームが取り付けられてる。で、通過する列車に巻き込まれないように、ホーム上には腰の高さくらいの柵が立ててある。その柵はホームの端から1mくらいは離れてるんだけど、その柵越しに体験した全速力の新幹線は、そりゃあもうとんでもないド迫力の代物じゃったよ。たったの240km/hであんなすごかったんだもん、ファステックが投入されて360km/hったら1.5倍だよ。新花巻駅ホームの柵、安全確保のため、もっと高くした方がいいんじゃないかなぁ。

ちなみに八戸駅は島型ホーム2面で線路が4線あるんだけど、通過車両用の待避線はない。でも将来的に速達便の新幹線が全速通過することを見越して、内側の2線には柵を立ててある。この柵、人の身長くらいあるんだわ。いや、ひょっとしたらもっと高いかも。たぶん、新花巻駅と同じく線路をホームで挟むスタイルで作られた二戸駅、いわて沼宮内駅の柵も同じ高さかと。新しい柵は高速対応してますなぁ。

そしたらファステックで問題になる駅は新花巻の他に、くりこま高原駅もかな? ていうかさ、待ち客のホームへの転落事故の可能性を考えれば、全てのホームに柵を設けるべきだと思うんだが。

銘板
2007.1.19 金曜
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直ってなかった

やった!! ついに KDE アップデート完了。先週の木曜夜から始めて、終わったのが今週の金曜未明ってちょっとアレすぎるぞこれ。で、早速この日記を KDE 付属のお便利エディタ Kwrite で書いてるんだけど、やっぱし SCIM(日本語入力フロントエンドソフト) 起動中のサブウィンドウへのキーボード入力を受け付けない不具合が直ってない。

伝統的な IM の Kinput2 だとこの問題が起きないところからしても、SCIM 固有の問題って感じなんだな。それにしても KDE 付属の『四河省』っつう麻雀牌のパズルゲームだとハイスコアでサブウィンドウが出て、これだと普通に入力できるのな。

おとなしく SCIM のアップデートを待ちますか。KDE も SCIM も人気ソフトウェアなんで、きっと同じ問題に直面してバグ報告を出してる人たちも多いだろうってことで。

まーとにかく、FreeBSD での入力環境が復活してよかったよかった。え? 富士通 300MHz があるじゃないかって? いやそれがその、いろいろ変にいじくった挙げ句、なんだかよくわからない状況に陥ってしまって、OS クリーンインストールっつう事態になっちゃった。折しも最新版の FreeBSD 6.2-RELEASE が出たばっかしだったんで、早速そいつをインストールしてみた。セッティングはこれから暇を見てぼちぼちやっていこうかと。

しかしな〜、富士通 300MHz、なんかちょっと様子がおかしいんだよなぁ。なんとなくハードウェアに問題を抱えてる気がする。このマシンで今までメモリ2枚がおかしくなってるしなぁ。画面が一瞬消えたりするし。電源ユニットかなぁ……。でもどうせトロい機械だし、どうせ貰い物だし、カネかけたくないのよね。

銘板
2007.1.20 土曜
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リメイク『椿三十郎』はどうなる?

別に映画って、その映画自体を楽しめばそれでいいと思うんだが。

今、黒澤映画ファンたちをドン引きさせてる企画が進行中なんだわ。『椿三十郎』のリメイク。監督:森田芳光。主演:織田裕二。この二人の名前でもういきなり心配なわけ。森田監督、時代劇初挑戦だって話じゃん。いくら名匠とはいえ、初の時代劇でいきなり黒澤映画のリメイクですか。荷が重いんじゃないかって気がしますわなぁ。

織田裕二の方も、確かに四十路前で、作中のセリフ「もうすぐ四十に手が届く」に合ってるとはいえ、最近の役者のご多分に漏れず若っぽい雰囲気ですな。三船敏郎が演じたような三十郎にはならなさそう。声も高めだから三船のお得意だった怒号も期待できないし。

それでも敢えて脚色を加えず、元の脚本に忠実に作るんだそうで、オリジナルを知り親しんでる黒澤ファンたちが既に三船敏郎のような怒声で非難してるって有様で。

まーできたものがそれはそれで面白ければ文句ないわけで。できてもいないものを非難するってのはちょっと気が早い話でもあるわけで。オリジナルを知る人からすると「あれが違うこれも違う」が不満のもとになりがちだけど、作るほうもそこは承知のはずで。

とりあえず黒澤作品のリメイクされ済みの作品っつーと、『七人の侍』(1954)と『用心棒』(1961)。いずれも西部劇として海外で作られた。『七人の侍』は『荒野の七人』 (1960)。ユル・ブリンナー主演。『用心棒』の方は、マカロニウェスタンの代表作でありクリント・イーストウッドの出世作でもある『荒野の用心棒』(1964) とブルース・ウィリス主演の『ラストマン・スタンディング』 (1996)。厳密には『荒野の用心棒』はリメイクじゃなくて盗作だけど。

どっちの原作映画も時代劇の形ながら西部劇そのものなんで、本場西部劇への移植が簡単だった。『荒野の七人』も『荒野の用心棒』もそれぞれオリジナルな脚色が光ってて、それはそれでいい映画だった。『ラストマン・スタンディング』に関してはノーコメントってことでひとつ(笑)。『荒野の用心棒』のオリジナル脚色に至っては、かの『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の2,3作目の伏線とオチにそのまま応用されるという栄誉に浴してる。

ところが『用心棒』と同じシリーズの『椿三十郎』は江戸時代の城下町が舞台の正統派時代劇で、殿様が参勤交替で不在の間に城代家老を罠にはめてクーデターを起こそうという企みに対抗するという筋書き。西部劇への転用はしにくそう(やればできないこともないと思うけど)。海外でやるんなら中世ヨーロッパの小国が舞台、って感じですか。それでもやっぱ苦しいか。

ちうことで、『椿三十郎』はお膝元の日本で初リメイクがなされることになった。しかしこの作品、出来具合の良さに対して人気がイマイチなんだよね。「2作目に佳作なし」とか頭ごなしに言われて、『用心棒』ファンからの圧力がかかってるんだわ。おいらとしては、造りがところどころ粗っぽい『用心棒』よりも、丁寧に作られてる『椿三十郎』の方が好きだけどね(『用心棒』ファンにすれば、そんな些細なことが気にならないくらい『用心棒』は魅力に溢れてる、てとこか)。それに、ストーリーが独立してるんで、どっちから先に観てもオッケーってのもいい。

おお、そうなれば、森田リメイクで『椿三十郎』ってのはいけるかもしんない。オリジナル『椿…』の復権に力を与えるかもしれんな。森田『椿…』を観た若い観客が興味を持って黒澤のオリジナルを観ようとなれば、どうしたって『用心棒』より先に『椿三十郎』を観ることになるな。

そんな思惑でいうと、おいらとしては森田三十郎には密かに期待しとるのよ。おいらが愛する黒澤版『椿三十郎』に客を引き込んでくれるんじゃないかと。まだ出来上がってもいないのに怒声で非難してる蓮中ってのは、『椿…』ファンっつうより『用心棒』ファンな気がするんだよね。あるいは黒澤崇拝者。普通に『椿三十郎』という作品そのものが好きな人なら、リメイクされるっつうことは世間にオリジナルを宣伝できるっつう意味で喜ぶべきことに思えるんだが。

オリジナルと何もかも全く同じであれば、わざわざ新作としてリメイクする必要もないわけで、オリジナルを知る大人な観客としてはここはひとつ、オリジナルとの違いを楽しもうじゃありませんか。45年の歳月が、映画演出のトレンドをどう変化させたのかをわざわざ全く同じ脚本で実験してくれるってんだから、その点に着目しようじゃないですか。

銘板左端銘板銘板右端

準主役の、三十郎に強い影響を与えられる井坂伊織役の、松山ケンイチに期待してるっす。これで若い女性が黒澤映画に雪崩込んできてくれれば、オジサンたちだけの狭い固定観念でガチガチに固められてしまった黒澤ワールドに新しい感性が取り入れられることになるっしょ。

銘板
2007.1.21 日曜
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『パプリカ』

はァびっくらたまげたもんざえもん。同じ考えを持つ人ってけっこういるもんですなぁ。さっきほとんど何の予備知識もなく『パプリカ』を観てきたんだわ。したら 2006.12.20, 2006.12.22 で書いた装置がそのまんま出てきたよ。しかもおいらが望んだ通りの非接触方式。しかもちゃんと外部装置に夢を記録できちゃう。ただ、人の意識を結ぶのは夢の中だけ、という限定条件が付いてたけど。ああでも今現在目が覚めてる人の心にさえ、誰かが見た夢を強制的に送り込んで人事不祥にすることはできてたな。

ほほう、筒井康隆がこの原作を書いたのは1993年か。比較的最近なんだな。あとさ、年末に会った友達から聞いたんだけど、ウィリアム・ギブスンが『ニューロマンサー』(1984)でこういう装置のことを既に書いてるんだそうで。んで思ったのが、思いつきをただそのまんま書き出すだけしか能がないおいらと、同じネタをより早く思いつき、一級の娯楽小説に仕立ててしまうプロたちとの、圧倒的なまでの彼我の差 orz

まぁ orz はともかくとして、『パプリカ』。これすんごく楽しい作品じゃありませんか。みっちり詰まった作品を堪能したあと時計を見たら90分しか経ってない。最近の映画はなんだか長尺ものが多くてなぁ。長けりゃ客が得した気分になるとでも思ってるんだろうか。それとも長い方が品格があるとでも? そーゆーの全部勘違い。優れた映画はね、限られた時間にできるだけの物事をできるだけ整理して詰め込んでるもんなんです。だから、尺が短いってのはそれだけで偉いんです。最近妙に増えてきた長いだけのダラダラした映画なんて時間の浪費だわケツが痛くなるわで、公私共に多忙を極める現代の観客にとって何のメリットもないのだよ。いや、誰も『CASSHERN』(2004)のこととは言ってないよ。おっとそれでも『2001年宇宙の旅』(1968)は別格。あれはあれがいいのだ。

『パプリカ』の何がどう良かったのか、これがまた説明が難しい。なんか冒頭でいきなり掴まれてしまって、最後まで一気に押し切られてしまったよ。で、観終わってから、なんか知んないけどあてどもないモチベーションがふつふつと沸き上がるのを感じたよ。観た後にモチベーションが上がる。つまり観客の心に影響を与える。これもやっぱし優れた映画のなせる技じゃないのかね。

最近観たやつだと、アレクサンドル・ソクーロフ監督の『太陽』(2005)はかなりキたね。うん。イッセー尾形が昭和天皇を演じたやつ。まぁこっちはダウナー系だったけど。ダウナー系で他に秀逸だったのは、『変身』(2002)。おお、これもロシア映画じゃん。ロシア映画ってダウナーが得意なのか? そういや感銘を受けた『ソラリス』(2002)も、原作映画はロシアの『惑星ソラリス』(1972)だったもんな。原作映画をビデオで観たときは、若造すぎて何が何だか分かんなかったけど(笑)

思えば、おいらも映画の好みが歳と共に変わってきたなぁ。ガキの頃はストーリーが単純でアクションが見事な映画こそが至高の作品群だったのに、今じゃミステリーやサスペンスも楽しめるし、抽象系で影響を受けるようにもなってしまった。アンチラブコメなのは変わんないけどw 昔のおいらじゃ今回の『パプリカ』も、単なるアクション・スペクタクルものとしてしか楽しめなかったんだろうなぁ。

つうことで、この感覚は言葉にできないってことで、『パプリカ』についてはネタバレの心配なく書き終えることができそう。なんとなくモチベーションを上げたい人にオススメっす。あと、映画にあまり時間を割きたくないけどカネ払ったからには楽しみたいって人にも。

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そだそだ、『雨あがる』(1999)もよかったなぁ。雨だけじゃなくモチベーションも上がる快作。ただ、往年の黒澤時代劇に固執しちゃった人には評価が低かったみたいだけど。黒澤明の脚本で黒澤スタッフが作ったとはいえ、別の監督なんだからテイストが違ってて当たり前なんだけどねぇ。

銘板
2007.1.22 月曜
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黒澤明に変な風にまとわりつくヒトビト

おとといの話題つながり。いや、黒澤映画だけ特別扱いにして変にこだわる人っているんだわ。「黒澤明」っつうネームバリューに踊らされてるっつうか。

黒澤絶対主義者。ことに白黒時代の黒澤映画を崇拝してる人たち。この人たちを大変がっかりさせたのが『影武者』(1980)。黒澤久々の大型戦国時代劇ってことで、『七人の侍』みたいなハードアクション超大型娯楽作品になると思い込んでたらしい。

彼らの期待に反して、『影武者』には敵味方がぶつかり合うまともな合戦アクション場面はなかった。クライマックスは長篠の戦い。そのくらい事前情報で公開前から知られてた。織田信長が鉄砲隊の新しい使い方を初めて実践して武田軍を全滅させたあの有名な戦い。

実質上の機銃掃射隊 vs 騎兵隊・歩兵隊で、白兵戦で大乱闘なんか期待できるわけない。それでも白黒黒澤映画の復活を期待した人たちは、そこに血沸き肉踊るハードアクションがあるに違いないと信じてたらしい。だから設定を考えた時点で無理だってのに。

この映画のクライマックスで黒澤が描いたのは、信玄の死後、織田軍に闇雲に突っ込んでいく武田軍と、一糸乱れずひたすら鉄砲を撃ちまくる織田軍と、敗走を始める武田の本陣と、戦が終わって死屍累々の合戦場。あれだけの勢力を誇った武田の軍勢が一瞬で壊滅してしまったことを淡々と示した。

普通の映画だと、ここが見せ場とばかりに、織田の鉄砲隊の餌食になって次々と倒れていく武田軍をスローモーションで見せるところだと思う。けど黒澤は敢えてそれを避けた。むごい結果だけを示して、その悲惨さを見せた。やられていく場面を見せなかった点が、あの映画の個性のひとつなんだと思う。

『影武者』は製作時点から話題を振りまき続け、注目を浴び続けてた。だからストーリーもおおよそのところは知られてた。だからあんな感じの仕上がりになるのは、冷静に考えれば分かってたことなのに、彼らは耳をふさぎ目をつむり、ひたすら白黒時代の痛快娯楽アクション時代劇の復活を待望した。で、「期待外れ」の烙印を押して大声でそれを吹聴して得意になってた。本当に黒澤映画を愛してるなら、白黒時代最後の『赤ひげ』(1965)で黒澤がそれまでのスタイルの総決算をしたことくらい分かってもよかったと思うが。『赤ひげ』以降のカラー作品『どですかでん』(1970)、『デルス・ウザーラ』(1975)で、以前の作風と訣別したことを察知してもよかったと思うが。

黒澤が本当に作りたかったのは『乱』(1985)で、『影武者』はそのテスト・準備だったと言われてるね。これ、観客に対しても、「『乱』もこんな感じでいきますよ〜」と心の準備を求めてたんじゃないかねぇ。まぁそんな捨て駒扱いとも取れる立場なのに、『影武者』はやたら気合い入ってるけどね。普通に何回観ても新しい発見があって飽きないし。それに、『七人の侍』が、若侍の勝四郎を主人公として観ると青春ロードムービーになるように、『影武者』も山県昌景や武田信廉を主人公だと思って観ると、ボスが残したボンクラ息子やダメなボス代行を立てながら苦労する中間管理職哀歌として楽しめたりもするんだわ。

あと、何回観ても惚れ惚れするのが高天神城攻めの一連のシークエンス。面白い技術テンコ盛りで作られてるよ。そういう発見もまた楽しいんですな。

この映画はこんなに遊べる要素が盛りだくさんなのに、「期待外れ」の一言で済ましちゃうなんて。1回だけ観てポイッと捨てちゃった人、もったいないことしたねぇ。あれから20年以上経ってるし DVD も出てるんで、もっぺん観直してみたらどうですかな。「こんなの俺が好きなあの黒澤時代劇じゃない」なんて色目鏡を外してさ、単なる昔の大作として観賞すればさ、「黒澤明ってやっぱすげぇ〜」と惚れ直すと思うよ。

黒澤明って別に神様でも超人でもなかったんだから、変な先入観や思い込みにとらわれちゃうと、肝心の彼の作品のおいしさをみすみす逃してしまうことになりますぞ。ああもったいないもったいない。

ちなみに『影武者』、テレビの画質設定をいじって白黒にして観ると、また違った映像美を堪能できたりする。邪道な楽しみ方だけど(笑)

銘板
2007.1.23 火曜
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「10倍長持ち」の本当の意味

2006.9.1, 2006.9.7 で出した朝日新聞の記事内の、現行のリチウムイオン電池に比べて「10倍近く長持ちするような改造も加えた」リチウムポリマー電池のことなんだけど、あの記事が何を言いたかったのか、ようやく分かってきた……気がする。

あれを読んだとき、リチウムイオン電池の10倍も電気をためられる新型リチウムポリマー電池が開発された、と思ったもんだが、で、どうもガセネタ臭くて朝日新聞科学部を糾弾したもんだが、文章の解釈の違いがそうさせたんじゃないかと考えられることに気づいたよ。つまり「10倍長持ち」ってのは1回当たりの充放電量のことじゃなく、充放電回数のことだったんじゃないのかね。

おいらのケータイ(DoCoMo D506i)のリチウムイオン電池、もう1年半も使ってるんだわ。で、なんだかそろそろ電池がヘタレてきた感じ。蓄電容量が減ってきたっつうか。いくら継ぎ足し充電に強いリチウム系電池とはいえ、充放電を繰り返してればだんだんそうなってきますわな。なるべくそうならないように、充電回数は抑え気味にしてきたつもりだったんだけど、それでもヘタレてきた。

あの記事が言ってた「10倍長持ち」ってのはつまり、その程度の充放電回数くらいじゃヘタレない、その10倍充放電を繰り返してようやく同じくらいにヘタレる、という意味だったんじゃないのか、と。で、実際の1回当たりの蓄電容量はあのとき示した資料通りの1.5倍止まり、と考えると、なんか納得できる感じ。要は記事が内容を端折りすぎて誤解を生んだ、と。おいらが悪いんじゃない、あの記事を書いたやつが全部悪いんだ、と(笑)

てな解釈を取ることにした。んで、おいらの興味はハイブリッド車へと移る。現行プリウスが使ってるバッテリーはニッケル水素電池。トヨタはこれを将来的にリチウムイオン電池に置き換えて、性能アップさせることを目論んでる。これもう一足跳びにリチウムポリマー電池にしちゃったらどうかねぇ。しかもあの記事で紹介してる、筑波大の山海嘉之(さんかいよしゆき)先生が開発した10倍耐久リチウムポリマー電池に。

初代プリウスが発売されて、今年で10年。いいかげんバッテリーがヘタレてきてもいい頃。普通の鉛蓄電池だととっくにヘタレてる頃合い。おいらが持ってるニッケル水素電池はデジカメ用の単三電池型。これでも2000円くらいしたと思った。それが、車を走らせる程の大容量のニッケル水素電池ともなれば、交換にいくらかかるんだか。10万20万じゃきかないような気がする。ちなみに寒冷地仕様の日産アベニールの鉛蓄電池は19,800円だった。もしかして今走ってる初期型プリウス、バッテリーがもうとっくに死んでて、無駄に重いだけのハイブリッドシステムをのっけたまんま走ってるんじゃないだろか。かえって環境に悪い具合いになってしまってるんじゃないだろか。

そこで山海先生の10倍耐久リポ電池。こいつがあればヘタレ知らず。廃車になるまできちんとハイブリッド装置が稼働する。しかも普通のリチウムイオン電池と比べて1.5倍の容量だから、バッテリーを3分の2のサイズに小型軽量化できる。ますます燃費が良くなる。バッテリー代も安く上がる。おまけに室内空間も広くなる。いいことずくめ。

トヨタさんどうですかこの方針は。はたまた GM も独自技術でハイブリッド路線に参入したんで、これを使えると思いませんか GM さん。

同じハイブリッドでも、ホンダはバッテリーじゃなく大容量電解コンデンサを使ってるらしいんで、同じ舟には乗れませんですな。まぁいずれハイブリッド車の時代とクロスフェードする形でバッテリー車の時代が来るだろうから、ホンダも日産も、i の電動版を発表した三菱自動車も、山海先生のリポ電池を使う方向に収束するんじゃないですかねぇ。本命の燃料電池車が普及するまでのツナギでしかないのかもしんないけど。

そしてやっぱり、BMW が提唱してる、液体水素をエネルギー源にするクルマの時代はたぶん来ないと思う。原理的に無理ありすぎ。バイオエタノールから改質器を通して水素を取り出して燃料電池を駆動する方がずっと現実的だぞ。あるいはもっと単純に、バイオエタノールで直接エンジンを回すとか。独自路線に挑む姿勢は買うけど、あの会社は進む方向を見誤りましたな。乗り心地のいいクルマ、運転し甲斐のあるクルマ作りにいくら長けてても、未来技術を読む力は別物だったってことですな。

なんか BMW、これからは世界の国々の政府に、液体水素スタンドを普及させるよう働きかけていく方針らしいけど、近い将来、世界に対してこう言うだろうってのが目に浮かぶようだよ。

「スマンありゃあウソだった」(JOJO)

銘板
2007.1.24 水曜
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月に願いを

皆さん、今年の夏、一緒に月旅行に行きませんか?

と言っても名前とメッセージだけだけど。日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)が今夏、SELENE(セレーネ) っつう月探査機を打ち上げるんだ(SELENE は計画名。恐らく打ち上げ成功後に愛称の発表があるはず)。このセレーネに、希望者の名前とメッセージを載せて飛ばすんだってさ。応募はこちら。ちなみにセレーネは、月の周りを回る孫衛星になる予定。自分の名前がお月さんに届く。いい企画じゃありませんか。

締切は今月末。おいらも昨日、ネットで応募したよ。小惑星探査機 はやぶさ(2003年打ち上げ)のときは応募し損ねたけど、火星探査機 のぞみ(1998年打ち上げ。「のぞみ」通りに火星の衛星になることはできなかったけど、火星の軌道近辺を公転する人工惑星になった)には応募したことがあるぞ。

自分が死んでからも何十億年もの間、名前がそこに存在し続けるんだよ。しかもタダで載せてくれる。それを考えると応募しない手はないですな。応募は往復葉書でもよし。

のぞみ のときはインターネットがまだ一般家庭に十分に普及してるとは言えない状況だったもんだから、応募は葉書のみだったっけなぁ。でも往復葉書じゃなくて普通の官製葉書で、証明書の発行もなかった。なんでも開発スケジュールが押してて忙しい中、いきなりやることに決めたもんだから、そこまで頭が回らなかったらしい。で、はやぶさ のときの3分の1の27万人の応募があったそうで、なにぶん初めてのことってのもあって、それでも本当に「名前載せ計画」は大変だったらしい。

はじめは関係者たちは「ただでさえ忙しいのにそんな仕事を持ち込むなんて」と眉をひそめたらしい。でもその労力に見合った見返りが、開発者にもあったそうで。おいらは葉書の余白には何も書かなかったんだけど、けっこういろいろ書いた方がいらしたらしく、開発者への激励の言葉、感謝の言葉、それに、この企画に寄せる思い(応募するに至った理由や心持ち)が多く書かれていて、開発者たちの胸を打ち、モチベーションがグッと上がったんだそうだ。

だからこそ のぞみ に次から次へと襲いかかるトラブルでピンチに陥るごとに、普通だったら計画を放棄してるところを、知恵と汗と根性で最後まで必死でリカバーし続けることができた、ということらしい。そしてその貴重な経験が はやぶさ の運用にきちんとフィードバックされて、今度は無事に、みんなの名前(87万人分)を、目的地の小惑星イトカワに届けることができた。

セレーネの行き先は、火星や小惑星よりずっと近いお月様。地球の重力圏内にある衛星。それでも地球とは別の天体。衛星とは言っても、人類が数多打ち上げた人工衛星よりはるかに高い所(静止軌道の10倍の高さ)にお月様はある。そこに昇って行けるんですよ。

『竹取物語』だと、かぐや姫から去り際に不老不死の薬をもらった帝は「この天下にかぐや姫なくして何のための不老不死か」と、従者に命じて日本で一番高い山の上でその薬を焼かせ、煙とともにその薬がかぐや姫のいる月に届くよう願ったそうな(それでその山は「不死」から「ふじ」と呼ばれるようになった、というのがこの物語のオチ)。『竹取物語』の帝さん、あれから約1000年。日本人はいまだに月に行くことができてないけど、無人の使者に署名とことづてを持たせて月まで行かせることまではできるようになりましたぞ。それを思うとそれがし、万感の思いに駆られてしまうぞよ。

てなわけで、まだ間に合うよ。みんな、一緒に月に行こう!!

てなわけで、もっぺんリンクを貼ってみる

銘板左端銘板銘板右端

セレーネを打ち上げるロケットは H-IIA。今回が今までで一番の遠出になる。で、夏のセレーネ打ち上げの前に、2月15日に情報収集衛星の打ち上げがある。万が一この打ち上げが失敗すると、原因究明と対策で、セレーネの打ち上げが1年以上延期されてしまうかと思う。ということで、セレーネ打ち上げの成功を祈るのはもちろん、その前の H-IIA 12号機の打ち上げの成功も祈る。

って、そうなると、セレーネの打ち上げ号機は「13」か。なんか気になる数字だなぁ。宇宙関係だと、映画にもなったアポロ13号のこともあるしなぁ。行き先が同じだなぁ。嫌な偶然が起きませんように、と、この点も祈ってみる (-人-) ナムナム

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火星探査機 のぞみ の署名キャンペーンに応募したした葉書、全部 JAXA の宇宙科学研究本部(ISAS)の倉庫に大切にしまってあるんだそうだ。ISAS の宝物なんだそうだ。ついこの前それを知ってしまった。本望ですなぁ……。ISAS さんありがとう。

銘板
2007.1.25 木曜
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暖冬津軽旅

仕事で弘前に行って来たよ。事情を知らない人のために書くと、我が八戸市は青森県だけど津軽地方じゃない。南部地方という、太平洋に面した雪の少ない地方。「青森県の南にあるから南部」なんじゃなくて、「南部氏が統治してた南部藩の名残」で南部地方。今年は暖冬のせいで、ことさら雪が少ない。ていうか雪がない。で、津軽地方の本拠地・弘前行きが急遽決まったんだけど、あっちも今年は雪が少ないらしい。でも基準自体が違うからなぁ。少ないっつったってそりゃ例年に比べりゃ少ないということであって、もともと雪が少ない八戸の人にとってはもしかしたらかなりの量かもしらん。そんなわけで戦々恐々としつつ、職場の担当車アベニールで現地に向かうおいらであった。

八戸は晴れ時々曇り。さらに時々、雪がちらほら。こんなの八戸人にとっても降ったうちに入らない。午後一番で出発。目的地まではマップルが頼り。目的地の正確な所在をはっきりと把握できてないんで、明るいうちに到着したい、ということで、行きは有料道路と高速道路を駆使(住所と番地が分かってたんだから Google Map を使えば良かったと、後で気付いた)。

青森市を経由したんだけど、青森からは案の定、雪が降ってた。ドバーッと降ってはしばらく止んで、てな感じであんまし長続きしない。やっぱこっちも暖冬の影響が出てるみたいね。青森市のバイパス高速から東北道の浪岡インターまで、ずっとそんな感じ。道路はきちんと除雪してあったから快適快適。

んで、弘前市に向かうべく浪岡インターの料金所に向かって高速を降りたあたりで、落とし穴が待ってた。高速道路本線と料金所をつなぐランプウェイ(ぐるーっと回りながら降りる細い道)の除雪が甘いんでやんの。ほとんど新雪状態。ここにあんまし減速しない状態で入ったら(もともと70km/h以下しか出してなかったんで)、前タイヤがアウト側にどんどん滑って行っちゃうのよ。アンダーステアってやつ。

タイヤはもうグリップの限界まで行ってしまってるから、下手にフットブレーキをかけると前タイヤが本格的に滑って壁に突っ込む可能性がある。シフトダウンしてエンジンブレーキっつっても FF 車だから前ブレーキだけかけることになって、同じことになる可能性がある。ギアを四速に保ったまま、緩やかにエンジンブレーキをかけながらスピード(と遠心力)が落ちるのを待つしかない。でも下り坂でなかなかスピードが落ちてくれない。壁がだんだん迫ってくる。ともかく、気持ち程度ハンドルを多めに切って、あとは四速エンジンブレーキに期待するしかなかった。

壁まであと10センチ。

ここまで迫って、ようやく前タイヤはグリップ力を復活させて、危ういところで無事に曲がりきれたよ。いやもう料金所でカネ払うとき手が震えてたし、一般道に乗ってからもしばらくは心臓がドキドキしててさー。いや〜今シーズン初の冬道ヒヤリハットだったよぉ〜(思い出し泣)

帰りは高速道路・有料道路代をケチって、国道&県道のみで八戸まで帰還。弘前から4時間かかったよ。帰りの行程はもう暗くなってたけど、雪に見舞われなかったんでラクできた。しかしあれだね、長い時間アクセルを踏みっぱなしだと右足の裏が痛くなるね。途中でコンビニに寄ったとき、あまりの痛さに足を引きずって歩いてしまったよ。

久しぶりの遠出は楽しかったけど、運転感覚がまだ冬モードになってなかったことを実感。ああ、事故を起こさなくてよかった。事故を起こす前にこのことを思い知ることができてよかった。みんなも運転には気を付けようね。

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「♪津軽には七つの雪が降るとか〜」と吉幾三が歌ったけど、まぁ実際、断続的に7回くらいブリザードに見舞われたなぁ。そういう意味じゃないよな。

銘板
2007.1.26 金曜
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まいど1号はどないなっとるんか

もう何年も前から、大阪の中小製造業が集まって衛星を作るという、いわゆる まいど1号の話が出てるんだけど、一向に打ち上がる気配がない。「夢」がどうたらこうたらとか、まぁ宇宙に夢を馳せる気持ちは痛いほど分かるけど、まいど1号 がそもそも宇宙で何をするものなのか、地域活性化以上のものが全く伝わってきてない。それどころか衛星自体がどこまでできてるのかの分からない。あれは一体今どうなっておるのか。んで まいど1号でググってみた。

おお、あったあった!!

ははぁ、東大の中須賀教授が提唱した汎用小型衛星(PETSAT)構想の実証試験が主目的なのか。で、ついでに雷を宇宙から観測する装置も積んでみる、というところか。確かに、大型の実用衛星は衛星バス(衛星としての基本機能を提供する部分)の規格化が進んでるけど、小型衛星は相変わらず一品ものばっかしだからなぁ。「小型=安い」を実現するためには、汎用バスの開発は有効ですなぁ。しかもこの技術を確立できた場合、まいど1号を作ってる東大阪宇宙開発協同組合(SOHLA)がその技術を保有してるってことで、世界中から注文が来る可能性がありますな。まさに まいど ですな。

フライトモデル(実際に飛ぶやつ)が完成して現在試験中ってことで、後は細かい修正を施して打ち上げを待つばかりってなとこですか。打ち上げはピギーバック方式(普通の衛星打ち上げの余力に便乗して打ち上げさせてもらう)と思われるんで、世界のどこかで、都合の合うロケット打ち上げ計画が出るのをひたすら待つってことになりそうですな。

中須賀研究室がバックに付いてるっぽいんで、過去の中須賀研の実績から行って、極軌道(南極・北極上空を通る軌道)打ち上げに便乗するんじゃないかと。日本の衛星なんだから日本から打ち上げてほしいとこだけど、日本の極軌道衛星打ち上げの予定は、今のとこ情報収集衛星のみ。軍事絡みの機密ミッションってことで、一緒に打ち上げさせてもらえなさそう。そうなると外国での打ち上げですな。

こうなると、ちょっといろんなところで不利なことになる。

  1. 打ち上げ費用がかかる。
  2. 税関を通す手間がかかる。
  3. 日本のマスコミが注目してくれない。

1. は、まぁどこでも普通に、ピギーバックなら重量制で料金を取るんだけど、日本の H-IIA ロケットの場合は大盤振る舞いで、無料なんすよ。ああでもこれ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が決めたルールだから、H-IIA が三菱重工に完全移管された後はどうなるか分かんないわ。でも、たとえ有料になったとしても、国内から打ち上げるのなら打ち上げ場所までの輸送費用はかなり安く上がるはず。それに 2. の手間とコストもかからないし。

問題は 3. のマスコミの反応。日本がロシアに委託して光通信実験衛星 きらり とピギーバックでオーロラ観測衛星 れいめい を打ち上げたとき、新聞はおもいっきりベタ記事扱いだった。どうもマスコミにとっては、「日本のロケット打ち上げ」の方が「日本の衛星打ち上げ」よりもニュースにしやすいらしい。まぁロケットの打ち上げは一発勝負で成功・失敗がはっきり出るから、マスコミ的お祭り騒ぎにぴったりなんだよね。それでも、外国に委託した打ち上げが失敗したらお祭り騒ぎするんだろうけど、成功したらほぼシカトされること間違いなし。これ、衛星技術を大々的に売り出したい東大阪宇宙開発協同組合にとってはあんましよろしくない状況ですな。だからって、日本の極軌道打ち上げをひたすら待つってのもナンセンスだし。

そこらへん、なんとか自力でプロモーションするなり、マスコミに定期的に最新情報の売り込みをかけるなりして努力するしかなさそうですな。外側の人としては、まいど1号が早いとこ無事に打ち上げられるのを祈るしかないっす。中の人たち、がんばれ!!

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プロモーションの点で言えば、ホームページの出だしの見やすいところに まいど1号の実機画像や完成予想図を置くのは必須だと思うんだが、なんでそうしないんだろ。

銘板
2007.1.27 土曜
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骨董油圧ポンプ

ちょっとイイ感じの機械を目にする機会があったんで、立体写真に仕立てときました。こういう機械が好きな人が「こりゃ骨董品だな」と言ってたよ。現役で稼働してる機械だったんだけど (^^;)

てなわけで、

骨董油圧ポンプ

三相モーターで油圧を発生させるポンプっす。動くと「コプンッ、コプンッ…」と、これまた哀愁のあるイイ感じの音を出したりするっす。

銘板
2007.1.28 日曜
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どっちもがんばれ風車競争

ここ数年、風力発電がブームだよね。中には「うちは環境に優しい企業ですッ!」というポーズのためだけの哀しい風力発電機もあるけど。しかし急にそこらじゅうで見かけるようになった白くて巨大な風車、あれは触れ込み通り、本当に環境にいいもんなんだろか。あれが環境対策最終兵器みたいに世間にとらえられてるけど、実はもっといいものがあるんじゃないのか。

このタイプの風力発電、二酸化炭素(CO2)の収支で見ると赤字だっつう意見もあるんだよね。この風力発電機構を作るときに発生する CO2 と、耐用年数が過ぎて廃棄するときに発生する CO2 の合算。それとその風力発電機の使用中に作り出す電力の比率が、火力発電所でのその比率より落ちるらしいんだわ。これを信じるとすれば、CO2 排出量だけを考えれば原発の方がずっとマシ、ということになる。ほんとのとこはどうなのか知らんけど、そういう意見が出てる以上、その可能性があるってことだな。こいつは風力発電の存在意義自体に関わる大問題ですぞ。

そこでおいらとしては、既存の別な風車に思いを巡らしたりして。普通のプロペラ型じゃなく、ダリウス型とかジャイロミル型(ストレートダリウス型)とか呼ばれるやつ(どっちも原理は同じ)。

こうゆーやつ。

以下まとめて「ダリウス型」と呼んじゃう。これ、仕組みがすごく単純なんだわ。プロペラ型だと、風向・風速をセンサーで測定して、首振り・プロペラのピッチ角をリアルタイム制御しなきゃなんない。そのための仕組みを仕込むのにコストがかかるし、複雑なぶんだけ故障の心配もある。でもダリウス型はどこから風が吹いても構わないし、最近のやつだとかなりの微風でも回ってくれる。ネックとしては自力で起動できないんで、風が吹き出したら電力を使って起動させなきゃならないってとこか(ゆっくり回す程度でいい)。でもいったん起動すれば、風力に合った回転数で回って、プロペラ型と同じように発電できる。

構造が単純ってことは、製造・廃棄のときの CO2 排出が少ないってことでもあるし、導入コストが安いんで普及させやすいし、故障しにくいんでこれまたコストがかからない。実際、八戸市内の公共施設や学校の校庭、一般企業の駐車場なんかでダリウス型(なぜかジャイロミル型ばっかり)をよく見かけるよ(我が八戸市は、市を挙げてクリーンエネルギー社会基盤の大規模な実験をしているのだ。風力の他にも、太陽電池や下水処理場から出るメタンガスを使った発電機が稼働中。えへん)。市内で見かける大抵のやつが無塗装の金属地肌(アルミ?)むき出しで、そこらへんにもコスト意識が現れてる気がする。

ダリウス型の残る問題点は、プロペラ型に比べると見た目が風車らしくないってことくらい。でもこれは慣れの問題。認知されさえすれば、「本当に環境に優しい発電機」として、ダリウス型がプロペラ型を駆逐する日も近いかもしんない。これでもうプロペラ型は役立たずになったかと思いきや、秋田県のベンチャー企業、メカロ秋田(「目ヂカラくち秋田」……じゃないらしい)が、新型のプロペラ型風車を引っさげて逆襲に出た。

その名も「スクリューマグナス風車」(ページの真ん中あたりに、その特徴的な形がよく見える写真が出てるよ)。

プロペラを使わないプロペラ型。水平軸風車を揚力で回すっつう基本原理は一般的な翼断面プロペラ型と同じだけど、揚力の作り方が違う。普通のプロペラ型は、ブレードを翼断面にして、飛行機の翼と同じ原理で揚力を受動的に発生させるんだけど、マグナス型がプロペラブレードの代わりにするのは丸断面の棒。この棒を軸回転させてるところに風が吹くと、「マグナス効果(マグヌス効果)」で揚力が半能動的に発生する。言い方を変えると、野球の変化球で、ボールに回転を与えるとボールに横向きの力が働いて球筋が曲がるのと同じ原理。

朝日新聞2006年6月18日付の記事によると、棒だけだと翼断面プロペラ型より効率が悪いんだそうで(棒を回すのに電力を食うしね)。で、メカロ秋田が効率を追求してついに作り上げたのが、棒にスポンジをスクリュー状に巻き付ける「スクリューマグナス型風車」。驚くなかれ、その効率はプロペラ型の2.5倍にものぼるそうだ。しかも他にも利点がある。以下、朝日新聞の記事から引用。

まぁ、プロペラ型より構造が多少複雑そうなんで、製造・廃棄の CO2 排出がそれだけ多そうだけど、効率2.5倍ってのは圧倒的でしょう。これなら CO2 収支をより確実に黒字にできそう。ついでに、その特異な見た目に合わせたファンキーなカラーリングもなかなかいけてると思うよ。クリーンさと正義の味方っぷりをことさらに強調した、プロペラ型の真っ白なだけの塗装はもう見飽きたよ(ちなみに白の塗料には鉛が含まれてるんで、実は環境によろしくない)。

記事によれば更なる大型化も目指すってことらしいんで、今、日本中の風が強い岬にこぞって建ってる、CO2 収支的になんとなくいかがわしいプロペラ型風車を駆逐しちゃうかもしんない。それどころか、今は日本の大型風力発電機のシェアはヨーロッパ製に押しまくられてるんだけど、逆にこいつで世界に打って出ることも可能なんじゃないのかね。効率2.5倍ってのはほんとに魅力だぞ。

つうことで、おいらは翼断面プロペラ型風力発電機のこれ以上の設置にはギモンを感じてるところ。ていうかどっちかつったら太陽電池派なんだけど、風力発電と太陽電池はお互いにトレードオフの関係じゃないんで、併設が可能。で、太陽電池をイチオシにしつつ風力発電をやるんなら、導入コストの低さ重視ならダリウス型、コスト回収後の黒字幅重視ならスクリューマグナス型を推すね。うん(ここで言う「コスト」は、金銭・CO2 双方の収支勘定のこと)。

どっかの大型スーパーみたいないい加減な動機(環境配慮アピールのためだけの広告塔)じゃなく、きちんと環境を考えて風力発電を考えるなら、それが妥当な答えだと確信しとるよ。

銘板左端銘板銘板右端

スクリューマグナスで思い至ったんだけど、翼断面型よりスクリューマグナス型の方がより大きい揚力を発生できるんなら、飛行機の主翼としても使えるんじゃないのかねぇ。でも飛行機の場合は抗力が問題になってくるからなぁ。翼断面形状の空気抵抗って、その何十分の一の直径の円柱のそれと同じくらいらしいから、よっぽど低速の飛行機じゃないと使い物になんないか。

つうことは、プロペラ型風力発電機、スクリューマグナス型は翼断面型より抗力が大きいってことになる。回転棒は翼断面より強度があるからいいとして、土台にかかる力が、スクリューマグナス型の方が大きいってことになる。それだけ期待のスクリューマグナス型は大型化が難しいってことか。その条件にあらがって大型化するには、土台の強化で対応するしかなさそうですな。製造・廃棄時の CO2 収支に響くなぁ。あんまり影響ない範囲だといいけど。

あと、市場で「秋田くんだりの田舎の小会社風情が」なんつうくだらない偏見に遭わないことを祈る。国際市場だと「信頼の日本製」ってことでそういう心配はないだろうけど。

銘板
2007.1.29 月曜
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マクロとミクロの段差に蹴つまずいた人

えーと柳沢厚生労働相。今まさに時の人、旬の人だよね。舌禍で。一応記事にリンク。まぁニュースサイトだから、旬じゃなくなったら切られてしまうリンクだけど。

27日に松江市で開かれた島根県議の会合で講演して、「『(女性は子供を)産む機械、装置』と発言した」んだそうで。なんかこのセリフ、独り歩きを始めてしまいましたなぁ。もう誰にも止められんでしょう。すぐに訂正して謝ったことも忘れられて、これからしばらくは米つきバッタ状態だねこの人。

女性の友達からこの件について、「すぐに訂正して謝ったしたとしても、言葉でそう言った以上、この人は心の中じゃそう思ってる」っつう当を得た意見を聞いた。そりゃそうだわな。

んでもおいらはここらへんに、マクロの視点とミクロの視点の違いを感じてるんだが。彼は役職柄、マクロの視点からそう表現したんだろうけど、普通の人はこの問題に関しては身近な事例がたくさんあるんで、ミクロの視点の方を強く持ってる。で、ミクロの視点からすると、大変に反感を覚える発言内容だった、というのが今回の事件の真相なんじゃないかと思う。じゃあ「マクロの視点」「ミクロの視点」とは何か。

まずマクロの視点だけど、この人は国家の望ましい人口推移を考えて、そうなるべく計画を立てて実行する公的組織の長なんだよね。ということで、専門の官僚の人たちと、国家単位の大きさでこの問題を取り扱ってる。1人の人間は、もちろんその人の意思や感情で思考、行動する。そのスタイルは人それぞれ違ってて、それが個性と呼ばれてる。でもこれが群衆になると話は変わる。数学モデルとして扱えるんですわ。その道を扱う数学の分野じゃ統計が一番よく知られてるけど、流体力学が適用されることもあるそうな。

シルヴェスタ・スタローン主演の『勝利への脱出』(1980)で、まさにそれを実感させる場面があった。この映画の舞台は超満員のサッカースタジアム。クライマックスで観客全員が一斉にフィールド内になだれ込み、出口に向かって殺到する。それをカメラは斜め俯瞰で撮影した。サッカーフィールドからの出口の前にはゴールがあった。群集エキストラたちはもちろんそれを避けますわな。その大勢の人の流れ具合、まさに流体が静止物体の周りを回って流れていく様子に酷似してた。群衆の一人一人が、流体を構成する分子ひと粒ひと粒なわけ。詳しくは DVD レンタル屋さんで借りて観てみてね。

あるいは交通事故。「ゆらぎ」を研究してるある数学者さんの著書を読んだら、交番によく出てる「今日の交通事故死者数」に興味を持ったそうで、東京都内の交番のいくつかをまんべんなく抽出して、各日付の交通事故死者数の統計を取った。もしかしたら何らかの関連性が見付かるかもしれない、それを事故予防に役立てられるかもしれない、という動機からだったそうだけど、ここでも公道を往来する群衆を数学モデルに当てはめて、フーリエ変換っつう数学技で分析してる。

結果は完全にランダム。「各事故同士の関連性は全くない」という結論に達して、交通事故予防に関しては徒労に終わったのだそうだ(まぁ学者さんからすれば、その結果が出て疑問が論理的に解き明かされたこと自体に意味があるんで、徒労とは思ってないだろうけど)。

で、億単位というマクロの視点での人口推移を扱う場合は主に統計学が使われるんだろうけど、ここまで人数が多くなると、各構成分子の個性ってのは統計理論の中に完全に組み込まれてしまって、個別に扱う意味がなくなってしまう。そこまでいくと個々の人格さえどうでもよくなる。自分たちさえも含めた国民という群衆を、ひとかたまりのモノとして扱うわけだ(研究に関して、という意味で)。厚生労働省のその道のスペシャリストたちは、常にこういうマクロな視点で研究を続けてる。

大臣ってのはその省庁のリーダーだけど、そこに属する人の中では一番の素人さんでもある。議員さん同士の持ち回りだからねぇ大臣とか長官とかの役職は。で、担当大臣になったとたんに泥縄式にその道の勉強を始めるわけ。先生はもちろんその省庁の高級官僚。まずはマクロなものの見方を大臣に植え付けることから始めるかと思う。そうしないと以後の話が通じないから。そうなると、新しい国民を産む存在(日本人女性)もモノ扱いになってしまう、と。

で、渦中の議員さん、一般人に馴染みのないそういう視点をいきなり一般人の前で出しちゃったのが敗因かと。

一般人ってのはそれぞれに興味や専門の対象が違うから、子作りという一般的な営みに関してはミクロの視点しか持ってない。で、今度はミクロの視点の説明になるんだけど、早い話が、自分の身の回りの出来事を見る視点ってこと。ある物事を我がこととして主観で考える時点でもうミクロ視点なんだが。これはもう実例を出した方が早いね。

知り合いの夫婦3組を話題に出してみる。

1組め。結婚してもう12年も経つんだけど、前には子供を欲しがってはいたんだけど、いつまで経ってもできないから、歳も歳だしもう諦めたらしい。2組め。結婚して8年。まだ諦めるには若い年齢なんだけど、こっちも子供ができない。で、不妊治療を根気よく受けてきた。結果。流産2回。夫の方は客商売ということもあって人前じゃ気丈に明るく振る舞ってるけど、内心はよく分かんない。妻の方はそのごとに深く傷ついてて、3回目をやろうという気になるまで、あと何年かかかるかもしんない。でももうそろそろ「マル高」の年齢にさしかかってきてる。3回目に挑戦するかどうか、今が悩みどころ。3組め。結婚歴二十余年にして、完全に諦め切ってたところに男の子が生まれた。その喜びようったらなかった。で、妻の年齢からして長男を産めたこと自体奇跡に近い状態だったんで、第2子なんて贅沢は期待してないみたい。おしどり夫婦なんで、子作り目的は二の次で、やることはちゃんとやってるそうだけど(笑)

こんなふうに、おいらの周りにゃ、子供を何人でも欲しいんだけど一向にできない夫婦たちってのがいるのよ。やっと1人生まれた時点で、子作りに関しては力尽きてたりするのよ。そうゆー人たちに、「国民年金を維持するために子供は2人以上作りなさい。できれば3人以上」だなんて誰が言えるっての。まぁそんな人たちとは別に、2人も3人も産んで育ててる夫婦たちもいるけどね。夫婦それぞれなんですよ。

で、そんなこと言ってるおいらといえば、もうかなりいい歳なのに、結婚歴もない。もちろん子供もいない。人それぞれなんですよ(汗) そんな感じでみんなそれぞれの事情を抱えてるところに、頭ごなしに「早く子供をたくさん作れ」なんて政府や社会やマスコミがプレッシャーかけてどうするっての。服従させられてるみたいで、かえって作りたくなくなるっての。それがミクロの視点での感じ方ってもんです。

なんだかマクロ・ミクロの解説がゴチャついた感じになっちゃったんで、もうちょっと補足してみる。話題が厚生労働大臣のことなんで、今度は病気の話にしてみようか。

例えば白血病は約20万人に1人の割合で、鬱病は約20人に1人の割合で発病することが知られてる。だからそれに対応できる医療環境を整えるべく、行政は一心に努力しましょう。それがマクロの視点での話。一方、発病してしまった当人や、そのおかげで人生を変えさせられてしまった周囲の人たちの心情ってのは、その立場になってみなきゃ分かんない。自分自身や近親者の人生のことなんで、何を置いても一番の関心事・心配事になる。確率的に何十人・何万人に1人の割合なんて関係ない。これがミクロの視点。

つうことで、マクロの視点・ミクロの視点での見解や話の進め方の違いが、今のにっちもさっちもいかない少子化社会を作り上げちゃってる気がする。で、そのギャップが、渦中の厚生労働省大臣の問題発言でついに表面化した、てのが、おいらが考えた「社会背景」ってやつ。

で、この大臣が間抜けだったのは、マクロとミクロの区別が全然ついてなかったこと。その証拠が、「(女性は子供を)産む機械、装置」の直後に出た問題発言その2、「あとは1人頭で(多くの子供を産むように)がんばってもらうしかない」ってこれ、マクロ側のミクロへの不当な介入だよね。自分にしか通じない論理の押しつけ。相手が厚生労働省の外の人たち、つまりミクロ側の人間であることを全く考慮してない。まぁ口が滑ったことにすぐに気づいて、訂正して謝ったってとこだけは少し評価しようかなってとこ。片意地張ったり逆ギレしたりよりはマシだと思う。そういう輩は実際にいるからな。

彼が今後どうなるかはおいら分からんす。もし更迭されるんだったら、厚生労働省の先生役の官僚たちは後釜さんの教育方法について、もう少し考えたほうがよさそうだね。それで首が飛ぶのは自分たちじゃなく大臣さんだけだから、改善しようとも思わんのかもしらんけど。けど、実際に行政を執行する担当官僚たちがミクロの視点をも考慮に入れないことにはなぁ。つまり自分がその方針を受けて実行する立場としても考えるってこと。

「がんばってもらうしかない」なんて精神論を押し付けられてもな。ちゃんと1人ずつががんばりたくなる社会環境を整備するのがあんたらの仕事でしょうが。責任を全部相手に丸投げして自分の仕事を果たしたことにしようなんて、ちょっと虫がよすぎるんじゃござんせんこと?

銘板
2007.1.30 火曜
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民間企業のやり口はどうだ

昨日のミクロ・マクロの視点の話だけど、政府機関や自治体じゃなくても、民間でもそういうことけっこうやってるんだよね。「マーケティング」ってやつ。来店する顧客の動向や興味を調べて、より多くのお金を落としてくれるように仕組むための手法。

マーケティングの基本はまず顧客の動向調査。これマクロ視点でやってる。だから統計学を駆使する。尺度構成法やらセマンティック・ディファレンシャル法やら一対比較法やら(ここらへん、色彩検定2級で出てきた)。あと平均値や標準偏差や正規分布みたいな数学も使いまくり。顧客をまさにモノとして扱う。お客一人一人の個性なんて完全無視。ていうかそこらへんも統計学の中に組み込めるんで、個性さえも数字として定量化されちゃう。こういう傾向の人は何%存在して、こう応対すると満足する、なんつうマニュアルを作れるくらいガッチリと首根っこを押さえられちゃう。

そして、より多くのお金を店に落としてもらうための工夫。マクロ視点での分析に基づいて、店の立地から店構えから商品配置まで、本社や各営業所にいろんな提案をしてくる。そして現場の売り子さんは顧客の味方になって、ミクロ視点に合わせた状態でお客に商品を勧める、と。

ここで大事なのは、民間企業でマクロ視点で会社運営してるところは、そのことを絶対に顧客に気どらせないってとこ。ぶっちゃけスーパーマーケットやデパートなんてみんなそうなんだわ。スーパーに物を買いに行って、自分が他の多くの客といっしょくたにされてモノやデータとして扱われてるなんて、全然感じないでしょ? 一般消費者を対象にしたメーカーの工場見学会ってのはよくあるけど、スーパーの調査室や企画室の見学会ってのは聞いたこともないでしょ?

異業種の業界人がマーケティングを勉強する目的で来たなら見せてくれるかもしんないけど、一般消費者には絶対に見せないし、その存在の気配さえ感じさせないように腐心してる。そりゃそうだよ。そんなもんお客様に見せたら失礼だもん。バレたらお客の多くが不愉快になって、「もうここで買いたくない」と思うの、分かり切ってるもん。

この、マーケティングのマクロ視点の欠点は、個々のお客の人格を無視するってこと。「この範囲に入る人は、分析によるとこういう傾向なので、この商品のこのグレードを買います」なんて決めつけちゃう。これはいくらなんでも客商売としちゃまずい。で、その欠点を補完するのが現場のスタッフ。決めつけないで、勧める程度に自分を抑える。あるいは商品陳列に多少の遊びを与えて、お客の商品選択の幅を広げさせる。それぞれのお客は個性と人格がある人間だから、たまに想定外の行動に出ることがあるってことが分かってるから。でもそれは「たまに」であって、多くの顧客は何も知らずに、売り手の思惑通りに商品を買い求める、と。

これで分かってくるのは、スーパーに限らず、人気のある企業ってのは顧客イメージを良くするために、裏から表から手を替え品を替え、顧客から見える範囲だけを綺麗に取り繕ってるってことなんですな。顧客から見えるのは飾られた一面だけ。見えないところじゃ何してるか分かったもんじゃない。つうことで、「あそこは大手だから」「たくさん宣伝してるから」「お店に清潔感があるから(「清潔」と「清潔感」は別物)」ってのは全部虚飾。物を買うとき、そんなものを判断基準にしちゃ損するよ、てなこと。本当にいいものは、今も昔も、自分の足と判断力で探し出すしかないんですな。

とりあえず、広告をやたらバンバン出してるってことは広告費が相当かかってるってことで、それが商品価格に上乗せされてるはずなんですな。それだけ商品の価値以上にカネを払わされてるってこと。あるいは食品スーパーや家電量販店みたいな薄利多売の中規模・大規模小売店だと、価格競争が激しくて広告費を商品価格に乗せられないんで、どっかにそのしわ寄せが行って、泣いてる人たちがいたりする。

その泣いてる人たちってのは当然、薄利多売小売店より弱い立場の人、つまりメーカーさんや卸屋さんだったりする。業績が急速に伸びてるそういう小売り企業に限って、納入業者に話を聞くと、そのあまりのえげつなさに不満や怨嗟の声が聞けたりする。つうことで、あまりにも表の顔と裏の顔が違いすぎる大規模小売店ってのがうちの市内や近郊にもあってですね、そういうとこじゃなるべく買い物しないようにしてるよ。

ちなみにおいらが聞いたうちで、八戸市内の大型スーパーで納入業者の評判が一番いいのは、中心街にある三春屋。その他に関してはノーコメントとさせていただきます(おいらにもいろいろしがらみがあるんで (^^;))

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2007.1.31 水曜
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今月末はネタ切れ

ここしばらく1日遅れで書いてたのは、内容が濃ゆかったせいもあるけど、最近とにかく仕事が忙しくて。うちに帰るともうヘトヘト。

でも日記を書き出すとノリノリになってしまって夜なべして、次の朝ヘロヘロの状態でまた仕事。月末だし、今日こそ日記を2日ぶん手短にまとめてとっとと寝るぞ、と思いきや、30日ぶんでまた濃ゆい話を展開してしまった。ああもう23時28分だ。とっとと風呂に入って寝るです。

おやすみなさいませ(←いったん「おやすみなさいません」と打ち込んでしまった。もう頭もボケボケ)。

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