ひとりごちるゆんず 2007年2月
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2007.2.1 木曜
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押しの強さに押しまくられた日

図々しいにも程がある。ってな出来事があってさ。仕事でのことだったんだけど。

仕事関係の仲間で、ちょっとアレだなぁと前々から思ってるオヤジが1人いるんだわ。お互いの商品をよく知ってる状態で。でもうちの職場じゃその商品を作るの、事情があってもうやめたんだわ。これ、製法にちょっとしたコツがあってね、まぁ伝統的バイオ的な手法を裏技的に応用してるんですわ。そんで、この製品はそこそこ人気があったし、それを必要としてる企業があった。ということでこのオヤジとは別の、八戸市内の付き合いが古い&深い同業者さんを拝み倒す形で、その製法のコツとともに製品製造と販売を引き継いでもらったんだ。

で、問題の人、この人も似たような商品を作ってるんだけど、どうも性能的に劣る部分があって人気が出ない。んでうちの商品に前々から目を付けてたらしくて。して、うちでその商品の製造をやめたと聞くが早いかおいらに電話かけて来てさ。そっちでもう作ってないならうちでやりたいから作り方を教えてくれ、と。

あまりにもサックリとストレートに聞いてきてさ、しかもこの人とは何回か一緒に飲んだことがある気安さから、いくつか喋っちゃったんだわ電話で。ただ、おいらは細かいノウハウまでは把握してないから「詳しいことは分からない」と返事した。したらその人、うちの職場の誰がそれを知ってるのかって訊いてきてさ。あまりにもそのまんまなもんで、今まで経験したことがなかった程の図々し過ぎる展開にアワ食っちまったよ

さすがにヤバい気がしてきたんで、あとはテキトーにお茶を濁してごまかし通した。したら問題の人、「それじゃあ後で飲みながらゆっくり話をしましょ」とまとめてきたんで、「はいそうですね、ええ」と返事して電話を切った。彼に対する憤りがふつふつと沸き上がってきたね。もうあいつとは飲まん。

今度そのことで電話が来たら、これ以上のそういう話はお断りさせていただくわ。うん。大体、現状でうちの商品に勝てないんだったら自分の商品を自力で鍛えて勝てばいいんじゃん。まっとうに試行錯誤してさ。ていうか個人的にあのオヤジはどうもいけ好かないところあるんで、もう無理にあいつに好かれなくてもいいや、と腹をくくるべえ。

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この図々しい人、そこまで図々しいとは思ってなかったんでそれだけでガッカリだったんだけど、今日もうひとつガッカリさせられたことがあって。

うちの職場の担当職人、女性なんだわ。で、問題人物、それを聞いて「ええっ女? 男でできる人いないの?」

厚労相さん、お仲間ができましたな。

いや、そこ悩みどころか? なぜ悩む。なぜドン引く。理解に苦しむなぁ。前々からおいらこの人のこと「いちいち古臭ぇオヤジだなぁまったく」とは思ってたけど、ここでもまた古臭さ全開ですな。実は男でできる人もいるんだけど教える気なし(ていうか実はおいらも大体できる)。

そういえば何年も前だけど、このオヤジと初めて一緒に飲んだとき、口論っぽくなったんだわ。はじめは和やかに話してたんだけど、どうにも話が噛み合わなくて、こっちはこっちで一生懸命話してるのに全く理解しようとしない。おいらは相手の話を理解しつつこっちの言い分を分かってもらおうと必死だってのに、彼は自分の世界から一歩も外に出ないで自分の考えを押し付けるばかり。だから噛み合わない。

んで年下のやつにコケにされたとでも思ったのか、「お前の話はめんどくさい!!」と捨て台詞を残して、席を蹴って帰ってしまった。いやあの、おいらがめんどくさいんじゃなくて、自分が単純すぎるという線は考えないわけ? あぁ、単純だからそう考えないのか。ていうかこっちからすると、このオヤジがめんどくさい。中身が単純すぎて、他者を理解するための仕組みがまったくないからめんどくさいわけで。そこらへんの相対性にご理解がない人ってほんと……。

ていうか、オヤジの持論をゴリ押しされて不快だったから、失礼にならないようやんわりはぐらかしてたのに、ますますゴリ押ししてくるんだもんなぁ。相手の意向に少しは気づけよと。ていうかこのオヤジ、オヤジ自身のほうがおいらより上だと勝手に設定してた感じだった。下のやつは上の人間の持論を丸呑みしなければならない、と設定してた感じだった。ご都合主義ですなぁ。

おいらも生きてる限り、このオヤジの現在の年齢に達する日が来るわけなんだが、こんな風にゃなりたかないね。

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2007.2.2 金曜
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オッサンもいろいろいる

人は誰でも 未知の世界に憧れ 旅に出るのさ たった一人で♪ じゃなくて、

人は誰でも歳を取れば性差別主義者になるのかっつうとそうでもない。あるいは、昔は性差別が普通の世の中だったんだけど、歳を取るとその修正が出来ないものなのかっつうとそうでもない。自然に修正できたと思われる人に遭遇したことであったんで。

もう10年くらい前になるかな。うちの職場の支店から助けを求められて。何のことはない、蛍光灯が切れかけてピカピカまたたいてるから交換してくれ、と。おいら脚立を持って現場に向かった。

2本セットの蛍光灯1組が、仲良くまたたいてた。両方交換ですなこりゃ。で、脚立に登ってまず1本を取り外したら、もう一本が自動的に消灯した。2本目も取り外し、そいつらを持って近くの電器屋さんに買いに行った。

古いやつと同じものを探し出して2本買って、古い2本を処分してくれるようお店に渡して支店に戻ったら、お客さん(六十がらみの男性)が来てた。支店の人と一緒にお茶を飲んで世間話をしてた。で、「すみません今電気つけますから」とまた脚立に登って蛍光灯を付けますわな。1本だけじゃ点かない。2本装着した時点で両方とも明るく輝き出した。それを見てたお客さん、

「ははぁ2つ揃わないと点かないんですか」

おいらは答えた。

「ええ、こいつら一人だけじゃ役立たずなんですよ〜」

それを聞いたお客さん、

「あーっはっは、それじゃあ世の中の男とおんなじだぁ〜」

おいらウケちまった (^▽^)

「そーですねぇあーっはっはっは」

危うく脚立から落ちそうになっただよw 真意は「男には女の手助けが必要」なのか「男はなにかと徒党を組みたがる」なのかよく分かんなかったけど、まぁなんてーか、男という生き物の、威張ってる割には情けない習性を喝破しておった御仁であった。天晴かな。

そこへいくと、昨日話に出したオヤジの古臭さがまたひときわ目立ちますなぁ。そういやねぇあのオヤジ、小さい女の子への褒め言葉、決まってるんだわ。物産展で試食を出すのに食材をいろいろ加工しますわな。切ったり盛り付けたり。そこで、物産展参加者の誰かが連れてきたお子さん(女の子)が手伝ってるのを見ると、「いいお嫁さんになれるよ〜」と頭を撫でる。冷静に考えると普通の褒め言葉の一つなのかもしらんけど、このオヤジが言うと妙に古臭い概念に固執してるように思えちゃうのは、やっぱこのオヤジの人柄ってやつですか。

あと、いい歳して結婚してないおいらに、飲みのたびに妙に構ってくるんだわ。いや、こっちにも諸々の事情があるんだけど、言うだけ無駄だからヘラヘラ笑って流してるけどね。でも絶対に「いい人紹介してくださいよ〜」とは言わないことにしてる。向こうがそれを言われたがってるのがミエミエなんだけど、どんなに飲んで口が軽くなってても、それだけは言わないことにしてる。マジで誰か紹介して来そうだから。その流れで万が一うまくいっちゃったらあんた、このオッサンが媒酌人ってことになるじゃないですか。そんなの我が人生最大の不覚だよ。

あいつに一生頭を下げ続けるなんて、わらわはいやぢゃ。

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2007.2.3 土曜
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性別と力仕事

だったらおいらは、性別に関する完全な平等主義者かっつうとそうでもなかったりする。まぁ仕事限定で、男の方が「使える」と思ってる。しかももっと限定して「力仕事限定」だけどさ。デスクワークや頭脳労働なら能力は平等だと思うけど。

けどさ、実際、仕事の現場じゃ力仕事ってけっこう残ってるんだよね。労働基準法じゃ1人の労働者が持ち上げていい重量は30kgってことになってるらしいけど、30kgの荷物を1人で持ち上げられる女性ってそんなにいないんだわ。

理論的には女性の体格でもできるはずなんだけど、まず慣れてないからできない。そして、物理的姿勢への抵抗感の問題から、できない。慣れてないとどういう持ち上げ方をするかっつうと、膝を少ししか曲げずに、そのぶん腰を大きく曲げて荷物を掴み、背筋力で持ち上げようとする。慣れてない男もそうするんだけど、男の場合は力ずくで持ち上げちゃう。ほんとは腰に負担が集中するから良くない持ち上げ方なんだけどねこれ。続けてると遅かれ早かれ腰を悪くしちゃう。

慣れてる男はどう持ち上げるか。その荷物のすぐ前にしゃがみ込む。で、荷物を掴んで、足の力で持ち上げる。腰はなるべく荷物に近付けたまま。こうすると腰に負担をかけずに、それに余計な力を必要とせずに荷物が持ち上がる。ただ骨格の構造上、しゃがんで荷物に腰を近づけると、自動的にガニマタの体勢になるんですな。ということで、どうしても女性は荷物を持ち上げるとき腰を引いてしまって、背筋力に頼った非効率な持ち上げ方しかできない。ただでさえ筋力的に不利なのに、これじゃあ持ち上げられるものも持ち上げられない。

てなわけで、力仕事に関しては男性の方が「使える」。今どき肉体労働なんて稼ぎが少ない仕事なんで自慢にもなんないんだけど、物流に関連する職種じゃほんとしょっちゅう出番があるんですわ。うちの職場もそう。零細企業だから、製品の運搬にフォークリフトを導入する余裕がない。せいぜいが台車。で、台車にものを乗っけるのに、どうしても人力による持ち上げ作業が伴うってわけ。フォークリフトでもパレットに物を乗せるときは手作業だしな。

将来的にはロボットがこういう辛い肉体労働をこなしてくれるんだろうなぁ。けど、モノによってどこを掴んだらいいかとか、中身が壊れやすそうならそっと扱うとか、けっこうその場その場での微妙な判断が必要なのよね。今のロボットじゃ人の指示がないとそこまで判断できそうにない。けどロボットに指示するのは力仕事じゃないんで、性別は関係なくなるな。

ロボットが力仕事する時代が早く来ないかなぁ。いや実際、力仕事なんか男もイヤなんですよ。そんなことやってる暇があるなら、もっと稼げる頭脳労働をしたいんですよ。で、そんなこと考えながら荷物運びしてる脇で、女性陣が「あたしたちには関係ないから」なんて感じで勝手にお茶すすって井戸端会議してたりなんかすると、持ち上げた荷物をそいつらに投げつけてやりたくなるのはしょうがないことだとは思いませんか。ねえ。

つうことで荷役ロボットの早期開発と早期普及を心待ちにしてるんだけど、きっとフォークリフトみたいに、ある程度大きな企業じゃないと買えないんだろうなぁ。つうことで、零細企業じゃいつまで経っても、男は荷役の重労働から開放されないんでしょうなぁ。

相変わらず我が青森県は不況ど真ん中。しかもフォークリフトも揃えられない零細企業がいっぱい。つうことで、労働市場は荷物運び能力を買われて男性の方が有利。でも就職したところで、期待されてるのはそんな仕事だもんなぁ。南の方の景気回復がこっちに及んでくるのを待つしかないですなこりゃ。

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そういえば、根性でどうにかしてしまう女性もいたわ。兼業農家のおばちゃんなんだけど、他地区の同業者でもある。この前、うちで不要になった機械をそっちに譲る話がまとまってさ。話がまとまったが早いか、すぐさまこっちに取りに来ると言う。この機械、大人の男4人でようやく持ち上げられるくらいの重さでさ、しかも掴む場所があまりない。こっちで用意できる人夫は、おいらを入れて2人だけ。つうことで、向こうからはユニック(クレーン付きトラック)で来てくれるもんだと思ってたんだけど、来たのはおもいっきり普通の軽トラ。おばちゃんは、どっかの農家のじいちゃん1人を連れてきてた。なんかもう明らかに無理っぽい。

うちの側としては、その日は実際に機械を見てもらって、積み込み不能と判断してもらって、後日ユニックで出直してもらおうという腹積もりだったんだけど、おばちゃんは何が何でもその日のうちに持って行く気マンマン。手際よくロープを機械のすき間に通して、じいちゃんとおいらたちの配置を指示した。おばちゃんとじいちゃんは軽トラ上でロープを引っ張る係。おいらたちは下から機械を持ち上げる係。

「せーの、おりゃぁー!! せーの、どりゃぁー!! せーの、どわりゃーぉぃー!!」(最後だけなぜか李小龍風)

3回の掛け声で、機械は見事に軽トラの荷台に乗っかってしまった。正直言うと、おいらたち「下組」は手をかける場所をうまく確保できなくて、あんまし力を込められなかった。「上組」のおばちゃんとじいちゃんが3分の2以上の力を出して、その重たい機械を引っ張り上げてしまったんだわ。

「うわーほんとに上がったー」とおいら驚いてたら、おばちゃん一言。「意志と根性だ」。参りました。

そんなわけで、「女だから力仕事はダメ」とは一概には言えんのだなあということを学ばせていただきました。要は意志と根性だ(おばちゃんの受け売り)。

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2007.2.4 日曜
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資格の虫が疼く頃

新たに資格取得できるのか、ゆんず!?

また盛岡に行って来ました〜。今度は我が愛車ミニちゃんで。でもおデートじゃなく、いきなり思い立って一人で盛岡の町をちょっとだけ歩いてきましたです。で、うちに帰るまで知らなかったけど、東北新幹線は福島あたりで強風が吹き荒れたせいで、夜9時頃まで全線不通だったんだって? あぁ新幹線にしなくてよかった。つうか今回あんましカネ使いたくなかったんで、地道に下道で行ったけどね。なんか盛岡までの高速道路も一部区間が悪天候で通行止めでさ、なんだか妙にツイてた日だったかも。事故にも遭わなかったし。

あ〜でも他人の事故現場には遭遇したな。正面衝突らしくて、両方ともフロントまわりがイッてた。いやー初めてナマで見たよ開いたエアバッグ。事故処理で現場は片側通行になってて、ちょうどそのエアバッグ(見えてたのは助手席側。巨大だった)が開いた車が真横に来たところで停められたんで、そのエアバッグを写真に撮ろうと思ったんだけど、ケータイを取り出そうともたもたしてる間に「走れ」となっちまった。残念。

盛岡まで足を運んだ理由は、本屋に用があったから。1月に盛岡に行ったとき、その日のお目当てだった盛岡フォーラム(映画館)が入ってる同じビルに、いい本屋があってさ、そこでいろいろ物色したくなったのよ。「いろいろ物色」っつうか、第一目的は CCNA の教科書もしくは参考書のゲット。去年の色彩検定2級では飽き足らず(意外と楽勝だったしな)、今度は IT 関連の資格が欲しくなって。んで八戸の書店じゃ見かけないのよそれ関連の本。んで先月、盛岡のその本屋をちらっと覗いたら、CCNA 受験者の間で「黒本」と呼ばれる正規の教科書を見かけたってわけ。あれからずっと気になっててさ〜。それに八戸にはないほどのでっかい本屋だから、他にも面白い本がたくさんあるんじゃないかと思って。

結局いろいろ悩みながら買ってきた本は『徹底攻略 Cisco CCNA 教科書』『黒澤明と『七人の侍』』『日本の衛星はなぜ落ちるのか Japan's Design Ideas Was Left Behind』の3冊。『黒澤明と……』は、久しぶりに映画の本を買おうかなって、だったら映画本読者への復帰のリハビリも兼ねてこれでしょってなノリ。『日本の衛星は……』は著者が自称宇宙工学アナリストの中冨信夫氏だから。

この人、たまに新聞や週刊誌で日本の宇宙開発に関するコメントを寄せてたりするんだけど、変に批判的なんだよね。「日本の宇宙計画は何もかももう全然ダメ。基本からなっちゃいない。いっそやらない方がまし」って感じのスタンス。おいらはそうは思わないがなぁ。それと、おいらが愛読してる松浦晋也氏(航空宇宙ジャーナリスト/ノンフィクション作家)の著書に、名前は伏せてあったけどいかにも中冨節なコメントが引用されてて、それを批判してたりしてさ、何かと胡散臭い感じの人なんだわ。

でも記者に求められるがままに答えた短いコメントだけじゃ、この人が何者なのか判断できない。つうことで、彼自身の著書を探してたんだわ。今はおいらは松浦氏と松浦氏のお仲間の笹本祐一氏の著書ばっかり読んでるんで、日本の宇宙開発については「松浦信者」と呼ばれても仕方がない状況。ここで中冨氏の著書をも読むことで、より中立的な視点を得ようという目論見。

で、買う前にちょっと立ち読みしてみたんだが、とりあえずタイトルどうにかなんなかったのかねぇ。松浦氏の『国産ロケットはなぜ墜ちるのか H-IIA 開発と失敗の真相』ってのがその前にもう出てるんすけど(2007.5.16 補足:初版1刷発行日は、「日本の……」が2004年2月25日、『国産ロケットは……』が2004年2月9日で、ほぼ同時期に発行されていました)。まぁ、出版社に対して一定の権力(早い話が売れっ子ぶり)を持たない著者にはタイトルを付ける権利がないそうだから(この場合、出版社の担当さんが売れそうな名前を決める)、それでしょうがなくこうなったのかもしれんな。本を売る技術は宇宙開発の知見とは関係がないんで、これは中冨氏の責任じゃなさそう。それにしてもタイトルを付けた人が誰であれ、こんなにモロパクリにしなくたって……。

日本の衛星はなぜ落ちるのか国産ロケットはなぜ墜ちるのか

それに「日本の衛星は……」は表紙デザインが醜い。正直、あんまし触りたくない。配色感覚ゼロ。ことに真ん中のでっかい赤字が、青い背景との組み合わせでえげつない。それならいっそ背景は白黒にした方がずっとましになってたはず。ていうかレイアウトもおかしいような。これも筆者の責任じゃなさそうだけど。

つうか、やっぱ表紙ダメダメだわ。一番上の英文、本の意図通りになってないぞ。ここで "Was" を使うと、「日本の設計思想はかつて時代後れだったが今は違う」って意味になってしまうんだが。しかもよく見たら、主語が複数("Ideas")で "Was" はあり得んだろ。中学生レベルの間違いだぞこれ。格好付けて横文字使うなら、ちゃんと意味合いも文法もチェックろよ。余計なことして本の格を落としてるよ。

中身は大丈夫なんか? 不安になってきた(2007.5.21補足:"Japan's Design Ideas Was Left Behind" というヘンテコな英語は、正式にタイトルの一部だった。中冨氏はアメリカの大学・大学院を出ておられて NASA/SRI の特別科学研究員だそうなので、こんな単純な英文法ミスを犯すとは考えにくい。出版社が勝手にこのタイトルを振ったのかな)。

ざっと斜め読みしたところ、「おわりに」内で完全に事実誤認&嘘の創作をしてる記述を発見。下にその段落を引用(下線ゆんず)。

昨2003年7月1日、NASDA は小型スペースシャトルの「宇宙往還技術試験 (HOPE-X)」開発の前提となる、「無人小型実験機・高速飛行実験 (HSFD)」の「フェーズII」プログラムの滑空飛行実験を実施した。だが実験の結果は、最終段階となる重要な過程の滑走路への進入着陸時に、機体がぶざまに転倒をしたのだった。"柔(やわ)な設計思想" で開発したことによる当然の結果と考えられる。

ツッコミその1: この時点で HOPE-X の開発は無期限の凍結(実質上の開発放棄)が決定されていて、HSFD は既に予算が下りて動いていたプログラムだったから消化しただけだった。この人は2004年の時点で、まだ HOPE-X の開発凍結を知らなかったんだな。確か前世紀中に決まったことだったと思ったが。今もまだ知らないのかな。

ツッコミその2: HSFD Phase II の1回目の飛行試験で、機体は確かに着陸時に大破したんだけど、「最終段階となる重要な過程の滑走路への進入着陸時に、機体がぶざまに転倒をした」は完全にウソ。事実誤認とでっちあげ。Phase II の着陸の仕様は、パラシュート&エアバッグによる垂直着陸だった。墜落の原因はパラシュートがうまく開かなかったから。

この人、HSFD Phase I の自動着陸実験と混同してるみたいだな。ちなみに Phase I の実験は完全にうまくいって、実験機は滑走路を使って、見事に全自動で離着陸を繰り返した。滑走路自動着陸実験が主だった Phase I が成功したから、「最終段階となる重要な過程の」滑空実験を何度もするために Phase II に移行した。複雑な滑走路自動着陸装置を取り外すことになって、これ用に単純な着陸装置を考えた結果が、パラシュート&エアバッグだった(つまり Phase II では着陸の段取りはさほど重要じゃなかった)。それが裏目に出たってのが真実。そこらへんの公式資料はこちら。この人どうも当てになんない感じだな。

2003年7月1日前後に NASDA(宇宙開発事業団) のメルマガを読んでれば、ほぼリアルタイムでこの情報が手に入ったのに(おいらはそれで情報を入手した)、宇宙工学アナリスト(自称)のくせにそこらへんチェックしてないんか? ていうか後からでも、こうして JAXA(旧 NASDA) のサイトに詳しくその計画の展望と顛末が載ってるのにな。自著の原稿を書くときに、ここまで公開されてる資料で事実確認したりとかしなかったわけ?

正しい情報を仕入れることを怠って、欠けた部分にウソを創作して塗り込めてどうする。ノンフィクション本がフィクションやってどうする。

この本の『はじめに』で、この本の主題である「設計思想」を説明するのに、岩を削って完全な球体を作る例えが出てくる。

要約すると、まず岩の選定から始めて、彫り始める。途中で失敗したら最初からやり直す。気の遠くなる作業の繰り返しの果てにようやく、納得の行く球体が出来る…この過程を「豊かな設計思想」と呼ぶことにする。対して、いびつな部分や壊れた部分を粘土や接着剤などで修復して継ぎ足し継ぎ足しして見栄えだけ良くする…この過程を「貧困な設計思想」と呼ぶことにする。として、これから日本の宇宙開発の『貧困な設計思想』をぶった斬りますよ〜なんて感じの気構えを見せてる。

それならまず自分の「貧困な執筆思想」をぶった斬ってくれ。

なんだかなぁ、まともに読み始める前に既にトホホモード入ってるんですが。普通に読んで大丈夫なんですかねこの本。かなり "柔(やわ)な執筆思想" で書かれてるっぽい気がするんですが。書かれてること全てに対して常に疑いの目で本を読むのって、ものすごく疲れるんですが。

話おもっきしずれたね。で、注目の『CCNA 教科書』。こいつがさぁ、さすがに3,200円+税を取るだけあって、やたら分厚いのよ。全518ページ。うおおお、こんなごっつい教科書全部頭に叩き込めってんですかい? 色彩検定のときに買った参考書と問題集全部合わせたくらいあるぞ。って、色彩検定のときはそれを全部こなしたんだよな。おお、やればできるような気がしてきた。いや、CCNA はこれが教科書で、問題集は『黒本』シリーズでまた別にあるんだよな。やっぱすごい分量なんじゃん。でも今度はわざわざ盛岡まで出向いて買うことないな。その時期が来たら、公式問題集を近くの本屋に注文しようっと。思った通り、教科書のカバーの折り目に問題集の宣伝が載ってた。これで注文できる。

で、この教科書を買った後で知ったんだけど、CCNA の資格って3年の期限付きなんだね。更新するには3年後に受験し直すか、これより上の資格を3年以内に取得しなきゃなんない。色彩検定みたいな一生ものの資格じゃないんだなぁ。しかも CCNA の受験料は16,275円。年間で約5,400円ですか。なんか Cisco 社にうまいこと儲けられてる感じだなぁ。確かに IT は日進月歩だから、そのくらいの間隔で最新技術を身に着ける必要がありそうだけど、自動車免許くらいの気楽さで更新させてほしいもんですなぁ。まだ資格を取ってもいないんだけどさ。

つうことで、こっちの方も自発的にトホホモード発動中。

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おいらのローバーミニちゃんってやっぱ健気だわ〜。珍しく燃費を測定してみたんだけど、ところどころで渋滞にはまったにも関わらず、16km/リットルを記録。古い設計のクルマで、1300ccの排気量でこの数字は立派だと思う。まぁマニュアルだし四駆じゃないし、冷房付いてないしパワステもないしギアも4速しかないから、パワーロスの要因が少ないんだよな。それにエアバッグとかの今どきの安全装備もなくて軽いからなぁ(さすがにシートベルトは普通の3点式だけど)。

あと、エンジンの圧縮率が高くて高効率ってのもあるかな。おかげでハイオク専用で、経済的にはメリットが相殺されちゃってるけど。

銘板
2007.2.5 月曜
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少子化対策ヨイショ作戦

また厚労相ネタで柳沢君には申し訳ないけど、我が身に置き換えると、やっぱ不愉快だわ彼の発言。

2007.1.29 で、あの発言の裏事情を推測して、まぁ彼の状況や言わんとしたことを代弁してみたわけだ。で、ちょっと思いついたんだけど、人口動態のマクロな視点で女性が「子を産む機械」なんなら、同じくマクロな視点だと男性は「子種を作る機械」なわけだ。子供は女性だけでできるものじゃないんで、「頑張ってもらうしかない」ってのは男性にも当てはまると考えられる。

……、

……、

……。

余計なお世話じゃアホンダラ!!

恥ずかしながら、我が身として彼の発言をとらえて初めて、それを言われた女性の気持ちが分かった気がする。

やっぱさぁ、マクロ側の人は、その本性をミクロ側の人に見せちゃいけないよ。大規模小売店がどこでもやってるみたいに、そういうミクロ側が不愉快になるような作業は、ミクロ側の人たちからはひた隠しにしなきゃだめだね。

でも商売と違って、厚生労働省の人口動態調査結果や、それを元にこれから政府が取るべき指針は、国民に明示しないといかんのよね。その矛盾をどううまく処理するかが問題になるわけですな。

「人間もまた気分で動く動物である。ていうか気分で、でしか動かない」

これ、おいらの今までの半生が導き出した推測のひとつ。これにのっとるとですな、マクロ側の事情をミクロ側に見せてもOK。ただし見せ方による。となる。あのさ、例えば読者さんがどっかの会社の営業部隊の一員だとしてさ、落ち込んでる売り上げのアップを上司に頼まれるとき、頼まれ方としてどれがいい?

  1. 「我が社は君たちの働きが悪いからこんなに営業成績がひどい。おかげでジリ貧でもう後がない! だから頑張れ!」
  2. 「我が社の現在の営業成績はこのくらいで、目標にまだ足りない。だから頑張れ!」
  3. 「君たちのおかげで我が社の営業成績はここまで健闘できている。あとひと踏ん張りでグッと楽になる! だから頑張れ!」

同じ「頑張れ!」でもその前に付ける言葉次第で、頑張りたい気にも頑張りたくない気にもなる。1. は絶対嫌だよね。そんなこと言われたくないって感じ。2. はまぁ事実をそのまま述べられた形だけど、会社や上司に対する忠誠心がよっぽどないとやる気が起きないよねこれじゃ。3. なら今までの自分を評価してくれてるんで、それならもう一肌脱ぎましょうって気になんない?

「ブタもおだてりゃ」じゃないけど、さりげないおだてやヨイショってかなり効くんですよ。「自分は大事にされてる」と感じた瞬間、人は頑張れるもんなんです。同時に、さりげない見下しや責任転嫁も悪い方によく効く。「自分は大事にされてない」と思ったが最後、良くて頑張ってるふりをしてやるのが関の山。

今の厚労省や厚労相の国民に対する態度って、あの厚労相発言も含めて、1. か 2. なんだよね。で、成績が上がらない理由を「子を産み育てる社会環境がまだ整っていないから」としてるけど、まぁそれも正しいんだけど、社会環境なんてそんなにすぐに変わるわけないんだから、即効性のある対策として、政府による国民へのヨイショなんてどうですかね。

大体にして、日本人は政府や公共機関に褒められたことがない。そのせいで「お上」なんて表現がまだ生きてて、「官」は民草を踏みつけにする悪い権力の象徴みたいに受け止める向きも多い。まぁそんな世相の中でいきなりお役人さんにヨイショされだしたら、はじめこそ気味悪がられるか「ミエミエなことしやがって」と唾を吐きかけられもするだろうけど、そこを我慢してそれをひたすら続けて、国民がおだてられ慣れてくると、人というのはおだてる人の言うことを聞くようになるもんなんです。褒めてくれる人のためならばと、馬車馬のように頑張っちゃえるもんなんです。

つうことで「官」よ。まず「『民』の上に立って号令している」という間違った幻想を捨てなさい。公僕としての原点に立ち帰って、ただひたすら民のために仕事をしなさい。そして「民」からの信頼が高まったところで、官民含めた日本人全員をヨイショしたげなさい。とにかくヨイショしなさい。脇目も振らずヨイショしなさい(あ、でも本来の仕事もちゃんとやってね)。十把ひとからげにヨイショすると変なナショナリズムが生まれるから、あなたの周りの個人個人をいちいち個別にヨイショしなさい。役所に来た人をみんなヨイショしなさい。公務で訪れたご家庭や会社の人たちを、みんなヨイショしなさい(検事やマルサとかはまた別として)。

それでマクロ側(少子化問題に立ち向かう厚労相の部署)とミクロ側(民間人)が、表面的であれ、今よりずっと良好な関係になれる。そんな官民ラブラブ状態の中、民の「気分」を人口維持の方向に持っていっちゃうのだ。そうすりゃあんたベビーブーム再来間違いなしですぜ。子供が実際に増えれば、遅ればせながら社会環境もそれに対応して変化するでしょう。こうして自ら好循環を生むのじゃよ。

大丈夫。公務員のあんたたちはできる!! 公務員というまっとうな職に就いてることが何よりの証拠だよ。日本人の気分をより良い方向に変えられるのはあんたたちだ!!(←おいらのこの態度の意図はもうバレバレだけど、どぉ? それでも嫌な気分にはならないんじゃない? まぁ、実際に動きたくなるまでにはまだまだ褒め足りないのは承知しとります)。

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民間側から官へのアプローチとして、普通に暮らしていけてることに感謝するってのはどぉ? そうすりゃお役人の方も民間人をヨイショしやすくなるってもんです。ひがみもかなりあるんだけど、民間人の公務員に対するイメージってあんまりよろしくないよね。「どんなに怠けても絶対クビにならない」「親方日の丸でふんぞり返ってやがる」等々。けどそりゃ巨大組織にいれば、怠け者は必ず一定の割合で発生するよね。会社がつぶれるリスクもないから緊張感に欠ける=怠け者の率が高いっつうのはあるとは思うけどさ(でも夕張の例があるよなぁ)。

んだけども、役所がまともに機能してるからこそ、民間人は面倒なことを役所に任せて、普通に自分の事業や仕事ができたり、普通に家庭を保てたりするんだよね。役所がまともに機能してるってことは、公務員がまともに働いてるってこと。けど、役所や役人が民間人から感謝されることなんてほぼ全くない。かく言う民間人の一人であるおいらも、役所や役人を褒めたことがなかったりする。で、「どうせ誰も褒めてくれないだもん」ということで、怠け者の公務員がますます増えて、役所の立場がまた地に落ちる。

民間人の皆さん、これからはもっと役所や公務員を褒めるというのはいかがですか?

普通の暮らしの土台を支えてくれてる人たちに、たまには目を向けて感謝するのはいかがですか?

公務員の態度にはときどきムッと来るときがあるけど、不祥事が発覚することもあるけど、そりゃごく一部の人間のせい。いかがでしょう、大半の公務員は職務に忠実であると信じては。信じる根拠? そりゃあんた、日本人のほとんどが普通の暮らしを送れてるって事実ですよ。日本が先進国のひとつであるって事実ですよ。

つうことで、少子化問題ってのは社会の制度や情勢の縛りが原因ってのは確かにあるだろうけど、それだけで説明できる問題でもないし、いつ解消されるか分かったもんじゃない。それよりだったら、より単純で即効性が期待できる方策として、今現在まで続いてる「官」vs「民」の不毛ないがみ合いを取っ払って、恋人たちのようにお互いに信頼し合い理解し合って手を取り合うのはいかがですかね。そうしたら子供は自然にたくさん生まれてくるんじゃないですかねぇ。

「恋人たちのように」って書いたけど、どっちが男役として適任かとか、そうゆー程度のことをうだうだ言うレベルの人はサクッと置き去りにしましょ(笑)

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2007.2.6 火曜
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爆弾騒ぎ

あんまりだと思う。

おととい盛岡まで往復240km往復して、融雪剤で塩まみれになったミニちゃんを昨日、きれいに洗ってやったんだ。上から下までピカピカになったんだ。

それはそうと、鳥っていいよね。自由に空を飛べる動物ってだけで、なんだか羨ましくなるよね。

だからって、飛びながら排泄することはないと思う。だからって、わざわざ洗いたてのクルマにフンを落とすことはないと思う。だからってちっちゃいクルマのこれまたちっちゃいフロントウインドウの運転席のまん前に命中させることはないと思う。今日の午後、クルマに乗ってびっくりだったよ。フロントウインドウ、運転者のまさに目の前に、特大の鳥のフンがこびりついてんだもんなぁ〜(憤フン怒)。ウォッシャー液出してワイパーで何回拭いても、ほとんど落ちやしない。

で、あまりにも見事な位置にあまりにも見事なフン、ってことで、

立体撮影しときました。

首をちょっと傾けるときれいに立体視できますです(交差法の場合は右に傾けると、平行法の場合は左に傾けるといいです)。左右の写真を撮るとき、少し高さが違ってたみたいで。

そのまんまじゃ前方視界が悪すぎて運転できないんで、ティッシュにそこらへんの水たまりの水を含ませて、力を入れてゴシゴシ拭いてようやく取れたよ。

ほんと、排泄するならちゃんと地上に降りて、ちゃんと地面の上にしろよなぁ〜。犬猫だってクルマの上で排泄したりなんかしねぇぜマッタクよぉ〜 (▼皿▼)

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なくとなく、暗い色のクルマほど鳥の爆弾攻撃を受けやすい気がするけど実際どうなんだろ。おいらの職場担当車のアベニール(白)はほとんど攻撃を受けた記憶がない。でも知り合いが持ってたシルビア(黒)は、アベニールと同じ駐車場に停めてて、かなりの頻度で爆弾を豪快に落とされてた。謎だ。

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2007.2.7 水曜
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八戸市街の午後は音楽的にシュール

なんかこう、暖冬の気だるい午後は、そんな感じなことが実際に起こるものですなぁ。

八戸市八日町にある八戸信用金庫本店での用事が済んだあと、中心街に向かっておいらは歩いてた。八日町バス停のベンチに座ってた男の人が、なんか一定の音程でわめいてた。「きーっきーっきーっ、きっきっきーっ!」。知的障害の人らしい。別に迷惑でもなかったんで、気にせず彼の前を通り過ぎようとしたとき、また彼はわめいた、というか、それは歌だった。

「♪ゆめで きーっきーっきーっ、きっきっきーっ いつも いつまでも!」

おお、電気グルーヴの『シャングリラ』じゃあないか。あれは名曲。この人いい趣味してるじゃないですか。うんうん。で、何事もなく通り過ぎるとそこは、八戸の地域 FM 局の BeFM 前。去年まで『八戸フォーラム シネサロン』でお世話になったラジオ局。そこの前じゃいつも BeFM の放送が流れてる。

「それでは○○さんのリクエスト曲、『シャングリラ』 by 電気グルーヴ」

あの壮快なイントロが始まった。

おい!! なんで分かった!? 振り返ったら、まだ彼はそこにたたずんで静かにしてた。いや、振り返ったら彼が消えてたとか、こっち向いて意味ありげに微笑んだなんてことになってたらまたすごいだろうなぁと、ちょっと期待したんだけど (^^;)

そういう個性を持つ人は人並外れた能力をも持っている、とは聞いたことがあるけど、これももしかしてそれなのか? なんだかよく分からんけど、不思議なこともあるもんだ〜。

そのままスクランブル交差点を渡って三日町へ。三日町の真ん中あたりを通ったとき、オルゴールの音が聞こえてきた。おっ、これは『野ばら』ですな。

「♪童は見たり 野中の薔薇 清らに咲ける その色愛でつ……」。小声で口ずさんでたら泣けてきた。黒澤明の『八月の狂詩曲(ラプソディー)』のラストを思い出しちゃって。あの対位法(映像の雰囲気とはそぐわない曲を敢えて添えることで、そのどちらでもない『第3の効果』を発現させる技法。それに全く動じない人もいるけど、おいらは超過敏に反応しちゃう人)はすごかったよなぁ。ほんと素晴らしかった。

街行く人が「あれ、何の音楽? これ」「2時の時報だよ」とか言ってるのが聞こえてきた。そんで時計を見たら、2時3分。なんだかとぼけた時報だったけど、おいらに街の真ん中でこれを聴いてもらうために、3分も待っててくれたような気がしたよ。今度久しぶりに『八月の狂詩曲』をレンタルしよっかなぁ。

そんな不思議体験な平日の午後のひとときでございました。

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2007.2.8 木曜
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休んじゃう日

今日はもう休み。この日記、一応年中無休を誇ってるけど、もう今日は休む。2,3日分まとめて書くことも多いけど、とにかく休む。それが今日のネタ。すんませんです。

いやー仕事が最近すごく忙しくてさ。そっちで充実しちゃって、うちに帰った頃はもうなーんもやる気が起きないのよね。つうか、うちに帰っても仕事のあれこれが気になって、日記に集中できんのよ。

日記ネタは溜め込んでるんだけどねぇ。

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2007.2.9 金曜
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ミュージシャンと高校教師のいる居酒屋

この1週間がんばった自分へのご褒美に、ちょっと飲みに出かけた。いつも行く屋台村の小さな店なんだけどさ、もしかして週末だから混んでるかなとか思ったら、客は他に1人しかいなかった。この人、篠笛や尺八を演奏される方で、店常備の横笛や尺八(なんでそんなもんがあるんだこの店)で、素晴らしい演奏を何曲も聴かせてもらったんで、酒を一杯ご馳走したら、大変喜んでいただけた (^^) 民謡や地元の祭りのお囃子はもちろん、『涙そうそう』も吹くわ、和風の『アメイジング・グレイス』ってのもこれまたオツで。

そうしてるうちに、3人連れの客が来た。ミュージシャンさんとおいらはガラガラの店内を広く使ってたんで、その間に3人連れは収まった。したらそのお客の一人(女性)、なんだかすごく見覚えがある人で。でも話したことはないなぁなんて考えることしばし。いつだっけ、どこだっけ、会ったの……???

で、他のお連れさん(男性)を見ると、この人にも最近会ったことがある。ここ、この居酒屋でだ。ああそういえばこの人、あの女子高の数学の先生だったな。それが明らかになった時点で、ピーンと来るものがあった。酔った勢いもあって、勇気を出して女性に尋ねてみた。

「あの、つかぬ事を伺いますが、色彩検定試験(2006.6.26, 2006.6.27)のとき、会場にいらっしゃった方じゃありませんか?」

「あ、なんで分かったんですか?」

おお、やっぱり!! 美人は忘れんのよおいらは〜w 聞けばなんでも、同じ高校の先生同士の飲み会なんだそうで。おお、あの試験監督さん、あの高校の先生だったのか。けんど、なんか色彩検定の試験に関してはなんだかテンション低いお話が多くて。「休日出勤なんで、かなりだるいですよ〜」「試験監督といってもカンニングする人なんかいないですから、試験中はウツラウツラしちゃって」。

ぐおお、受験生が必死こいてる最中、試験監督はそんなけだるい時をお過ごしなのか。なんか意外〜。そこで数学の先生(オッサン)が口を挟んできた。「色彩検定なんて何の役に立つんだ」。うぐっいやそれはその……。「そもそも君は、なんで色彩検定を受けようと思ったんだね」。むぐぐぅ。理由なんてこれといってないんだよなぁ困ったなぁ……。

「その資格持ってるとモテる気がして」

とりあえず、数あるけどどれもピンと来ない理由のうちのひとつを言ってみた。したら試験監督のおねーさん、「それに興味ある女性には、モテるかもしれないですね」。うっ、限定してきたか。それにしてもなんでこの人こんなにテンション低いんだ。ほんとに教師なのかよ。けどまたそれがいい味出してる。試験会場で会ったときからそう思ってたよ。

んでもこの資格、女性ウケは確かにいいよ。色彩にとりたてて興味を持ってない女性も素直に「すごーい」って言ってくれる。なんか分かりやすいしな。

んでまぁ、納得いかない顔してる数学に先生には、色彩検定2級の段階でも、数学に関連した内容がいくつも含まれてることを説明したら、なんか満足そうな顔になった。数学の先生も常に「数学なんて何の役に立つんだ」攻撃の矢面に立たされてるからなぁ。

そして話が一段落したあたりで、ミュージシャンタイムが再びやってきた。みんなしてウットリ。数学の先生もさすがにこれには感動して、おいらと同じく、ミュージシャンさんに酒を振る舞ったぐらいにして(笑)

そんな感じで、今回はいつにも増していい酒を飲んで帰ってきましたよ。

銘板左端銘板銘板右端

試験監督のけだるいおねーさんから聞いた話。なんでも色彩検定1級の2次試験、会場が東京なんだそうで。八戸で受験できるのは3級、2級と1級の1次試験だけなんだそうで。知らなんだ〜。受験した理由のひとつに「八戸で受けられる」ってのがあっただけに、こいつはちょいとショックだぜベイベ。

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2007.2.10 土曜
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寝過ぎ禍

で、目が覚めたのが午後4時ってのはいったい……。

夜7時を過ぎてから『あ、まだケータイチェックしてないや。どりどり』と見たら、午前中にお得意先様のお一方から、4回も電話が来てた(滝汗)。

やばいよこれ、やばすぎるって。とりあえず明日連絡入れてみるかぁ〜。なんかどやされそうだなぁ。あるいは無茶な注文されそうだなぁ。あああどうすべ。

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2007.2.11 日曜
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少子化対策最強手段

民主党ってここ一番でポカやらかすよなぁ。厚労相の柳沢君の問題発言その2(おいら的にはそんなでもないと思うんだが。「子供を2人以上持ちたいと考える健全な人たち」というのは、別に「それ以外が不健全」を表すわけじゃないと思うぞ)にも噛みついたはいいけど、民主党の菅君もなんだかマクロ的な発言しちまって問題になってるみたいじゃないの。

もういい。政治家諸君は少子化問題に対して全く当てにならんことがよくわかった。この前おいらは「官と民がラブラブになれば、官の思惑を民が素直に受け入れて、自然と子供が増える」(←要約)と書いたけど、もっと単純な方法を考え出してしまったよ。彼らに頼もう。戦前戦中終戦直後ほどではないにしても、それでもいまだに国全体の感情に大きな影響を与える、あのやんごとなきロイヤルご一族。そう、天皇家。

あの方々に、国民に対してメッセージを言っていただくってのでどうだ。「私たちの国で子供たちが減っていくのは寂しく思います。どうか日本人の子供を増やしてください」と。そして今現在、子育てに励んでる人たちや子供を作ろうと努力している人たちを励ましねぎらっていただく。詳しい事情や理由まで語っていただくのはいかん感じなんで(国政に利用させられてるっぽさが前面に出ちゃうんで)、単なる天皇家の気持ちとして国民に語りかけていただくとか。これ、けっこう効きそうな気がするんだけど。

日本って今、全体として右傾化してると思うんだ。すぐ隣にヤバい軍事大国がいるってことを認識して以来。で、昭和末期あたりじゃ考えられなかったくらい、自衛隊の立場が向上してる。防衛庁が防衛省に格上げになったしな。で、自衛隊とともに地位というか認知度というが向上したのが天皇家。昔はけっこういたんだけどなぁ「天皇制を認めない」って人たち。今じゃすっかり影をひそめてしまった。

しかも「女性自身」とかそのあたりが、皇族をアイドル的にまつりあげる記事を書き続けるもんだから、女性を中心にかなりの人気を博してる。厚労相が思わず言ってしまったのが「(女性に)がんばってもらうしかない」ってやつ。でも悲しいかな、彼には女性人気がなかった。しかも政治家はもともと女性に人気がない。つうことで、似た内容を女性に受け止めてもらいたいなら、女性人気のある方々にやっていただいた方が何百倍と効果がある気がする。

「人が誰かの話をまともに聞く気になるどうかは、話の内容如何ではなく、誰が話したかによる」。

これ、おいらの人生経験則。単純化するために極論めいてしまったけど、けっこう当たってると自分では思うよ。

天皇家側の状況としては、天皇のお子さんお3人ともが晩婚で、彼らが子を持つのもけっこう遅かった。これ、世間が無意識に天皇家のなりゆきに従ってる面がある、とも取れなくもない。意外と皇族の動向って、日本人全体にそうして影響を与えてるのかもしれんぞ。だとしたら、皇族から国民(特に女性)への直接メッセージってかなり強烈に効きそうな気がする。タイミング的にも、新しいお孫さんが生まれてそんなに経ってない今がベストだと思うが。

まぁいろんな制約があって難しそうな気がするけど、その制約の隙を縫ってこれをどうにか実現できれば、これほど単純にできる少子化対策アクションプランもないと思うが。

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昨日の朝の「お得意先様の電話すっぽかし事件」、今日電話したら、別にどやされることも無茶を言われることもなく、普通に商談できましたです (^o^;A)

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2007.2.12 月曜
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『バブルへ GO!! タイムマシンはドラム式』

やられた。冷やかし半分で観に行っただけなのに、完膚なきまで楽しまされてきました。こんな痛快な映画、ほんと久しぶり。皆さん、B級臭いタイトルやポスターにだまされちゃいけません。こいつぁ超一級の娯楽作品ですぜ。

まぁ難癖付ける気になれば付けられないこともないんですがね、ええ。同じ近過去タイムスリップものの『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)と比べると、話の始まり(タイムスリップするまで)がもたついてるとか、ていうか全体的に編集が甘めだとか(娯楽作品ということ以外関係ないけど『オーバードライヴ』[2004]よりずっとまし。ちゃんとモノになってはいる)。でもストーリーが本格的に回り出す中盤以降がほんと楽しい。『バック・トゥ……』を相当意識してるらしく、伏線張りまくりの大どんでんありのハラハラドキドキの大騒動の後、予想を派手に上回る見事なハッピーエンド。

しかしさ〜広末涼子かーわいーよなぁ (^〜^) 「アップに耐えられる顔」だよなぁ。あの小顔にスレンダーなボディラインが「あっなんかかわいらしいいきものがいる!!」って感じでとってもステキでござりました。私生活でいろいろ騒がれる女優さんだけど、おいらはそこらへん全く感知しない人ですからええ。彼女をスクリーンで観るのは『鉄道員(ぽっぽや)』(1999)以来。あの頃より確実に演技が上達してて、安心して観てられたし。「あたしアイドルですから」「売れてますから」みたいな変な気取りもブリブリもなくて、堂々と女優してたし。それと、洗濯機型タイムマシンから出てきて泡だらけってのが妙にソソッた(笑)

でさ、「冷やかし半分」ってのは、「バブル当時を回顧しに」ってことだったのよね。でもだめだった。おいら当時、山形住まいだったし。山形県もまたバブル経済下にあったとは言え、所詮日常生活の延長線上でしかなかった。東京のバブル狂想曲はもう全然別の世界・別の惑星の、夢のような出来事だったのね。それを存分に思い知らされてしまいましたですよ。で、山形よりもさらに東京から遠く離れた我が故郷・青森県八戸市。

バブルの時分は地価も融資の利率も相当上がったそうだけど、余ったカネがそこら中でうなっててみんなお祭り騒ぎなんてことは全くなかったらしく、ついその前の円高不況が収まったかと思ったら、バブル崩壊とともに一気にまた不況のどん底に叩き落とされたらしい。

今、東京や名古屋が元気だよね。バブルの頃ほどじゃないにしても。んで、その景気の熱はこっちに全然届いてないのよね。この前、福島の同業者さんと会ったんで、福島は東京に近いから少しは恩恵があるだろうと思って景気の具合を聞いてみたんだけど、どーもね、相変わらずの不況で別段変化はないんだと。今回の「好況」も、白河の関を越す前にどうせ腰折れしちまうんだろうなぁ。

そういや橋本内閣のあたりに、なんか政府だけが「景気回復している」と主張し続けただけの空しい「好況」があったけど、あれ、もう完全に忘れ去られたよね。大蔵省の判断が甘すぎて、安易に消費税率を3%から5%にしたとたん水ぶっかけたみたいに一瞬で終わってしまったアレ(なんか今度7%にするって噂を聞いたけど、計算しにくくなるからやめてくれ。あと全国一律ってのやめて、景気の悪い地域からは国がモギリ取る分は減らしてくれ。どうせ金額的に大したことないんだし)。あの「好況」には実感がなさすぎて名前が付いてないみたいだね。そこでおいらにネーミングの腹案がある。

「バーチャル景気」

ちうことでどうでしょこれw まぁ、キャプテンシステムやインパクみたいに今やなかったことにされてるものに、今さら名前を付けるのもまたこれも空しい作業ではあるけどさ (-_-)

話を映画に(つうかバブルに)戻すと、当時の女性のファッションってすごいものがあるよね。映画でも「うっわぁ〜(-o-;)」って感じで紹介されてたけど。おいらは当時田舎学生で、しかも男しか寄り付かないような学部・学科だったもんでそこらへんすごい疎かったんだけどさ、でも当時見てたテレビには、こういう人たちがいっぱい出てたはずなんだよね。それを普通に受け入れてたんだよね。うっわぁ〜(-o-;)

なんかこう、不潔感が漂ってる気がするんですけど当時の女性の髪型。ロングの黒髪にキツめのパーマかけて、サザエさんみたいに前髪立てたぐらいにして。キョーレツに過ぎるっつうかアマゾネス系っつうか。ソバージュにしても、おいらが当時肉眼で目撃した例はもっとかわいらしかったんだがね。これが記憶の美化ってやつでしょうか。で、映画に出てくるそういう女性の髪よりも、今のショート目の茶髪の揺れヘアの方が清潔感を覚えるんですが。これにしたってあと18年も経てば、滑稽に思えたりするんだろーか。

あとボディコンね。よくあんなの着てられたもんだなぁ>当時のイケイケの女性たち。「赤信号みんなで渡れば恐くない」心理なんだろなきっと。そういや当時、八戸の街の裏通り(番町のあたり)でボディコンねえちゃんがツカツカ歩いてるのを見かけたけど、「似合わねーなぁ」と思ったっけなぁ。別にそれを着てた人のスタイルが悪かったとかじゃなく、風景から浮きまくってた。あれはせめて仙台くらいの都会じゃないと生きていけない服装だったんだねぇ(仙台で見かけたボディコンねえちゃんにはグッと来た覚えがある)。

なんだ、結局なんだかんだ言って、おいらも間接的にバブル文化の影響を受けてたんだなぁ。まぁとにかく、バブルを知ってる人も知らない人も、この映画は一見の価値ありっすよ。だってめちゃめちゃ面白いんだもん。昨日観た『マリー・アントワネット』が、何をしたかった映画なのかさっぱり分からずじまいでフラストたまってたこともあって、今日のこの一撃はまさに「効くねェ〜」だったよ。

銘板左端銘板銘板右端

映画に満足していったんうちに帰ってこの日記を書いてたら、途中でどうしてもパンフを欲しくなって、隣町のおいらせ町の東宝シネコンまでまた行って来ましたですよ。

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2007.2.13 火曜
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肉体労働のヨロコビ

今日は、きょーは、……力仕事したぁ〜!!

まずは4人で約4トンの産廃のダンプ積み。これでまず一人頭1トン。そのダンプと業者さん3人を♪ドナドナドーナーと見送って、続いて1人で20kg×58個の荷物=1.16トンのトラック積み&降ろし。累計3.32トンを手で持って運んだことになる。で、トラックの方がほんとキツくて。積むだけで既にバテ切ってるのに、トラックを運転して目的地に着いたら、受け入れ先の人、荷物降ろすのろくに助けてくんねーんだもんなぁ〜。

トラックの後ろの地面にパレット敷いて、おいらがトラック上からトラック後端まで運んできた荷物をパレットに積み上げるだけ。3分の1くらい片付いたあたりで次回以降のパレットを荷台に上げて欲しかったなぁ。そしたらそこにあったフォークリフトでまとめて地面に降ろせたでしょうが。トラック上での荷運びが2人がかりでできたでしょうが。なんでそうしてくれないのよ (T_T)

このときの荷運びの状況ってのが、おいらトラックの荷台に乗ってるわけですよ。で、後ろの方に乗ってる荷物からトラック後端まで運ぶわけですよ。荷姿は20kgの立方体の段ボール箱なわけですよ。何十箱とあるんですよ。それを1箱ずつ短距離ピストン輸送ですよ。この状況じゃ 2007.2.3 で紹介した荷物の持ち方ができないんですよ。いちいち腰の高さまで持ち上げて運んでらんない。かえって疲れる。

なんてーの、前屈の姿勢で荷物を掴んで、腰を支点に背筋力で引っ張り上げて、でもなるべく高度を稼がないようにして、そのままエッチラオッチラ横に移動して運んで、トラック後端に降ろす。

把手が付いてりゃ2個ずつ引きずることもできたんだけどねぇ。ああでも段ボール箱の強度が持たないか。梱包を多少破壊してもいいんなら、冷凍マグロを引っかけて引きずり回すあのカギ手棒でグリガリ引き回せたんだけどねえ。そんなことできる荷姿じゃないし、そもそもそのカギ手棒も持ってないんで、愚直に手と背筋で持ち上げて運ぶしかないわけです。

荷物が減っていく程に、移動距離が少しずつ増していく。面白いように疲れがたまっていく。最後の1個を運び終える瞬間、もう雄叫びを上げたよ「ダーッ!!」。ああたまんね。息を切らしながらトラックにシートかぶせてゴムバンドくくって、そのトラックに乗って帰りの途に付いたときにゃもう充実感で一杯だったね。うん。沈む夕陽が目にしみたぜベイベ。

1日中力仕事すると、なんかもう体が肉体労働モードになっちゃうんだね。こうしてちゃぶ台の前にあぐらかいて、猫背で東芝の中古ノートパソコンにポチポチ文字を打ち込んでる自分になんだか違和感を覚えるよ。おいら頭脳労働や技術労働より、肉体労働の方が向いてるんかなぁ。なんかちょっとそのまま受け入れたくないショック。

今回と同じトラック輸送もう1回あるんだけど、明日できるかどうかは、明日のおいらの体に訊いてみることにするべ。つうことで、もう寝る。ああもぉ夢も見ないくらい深く眠れそ。ほんじゃおやすみなさーませ。

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2007.2.14 水曜
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仕事に励んで半ば意識的に忘れる日

で、今日も肉体労働に勤しんだよ。かなり腰に来るものがあったんだけど(ブルースじゃないよ)、屋内にて昨日と同じように20kg立方体段ボール箱×48個をトラック積み。もう自動機械のように黙々とトラック積み。そのまま出荷したかったけど雨が降ってたんで中止。納期期限はまだまだ先だし。明日晴れるといいなぁ、と今や身も心もすっかり肉体労働者。

つうかその段階でバテバテな初心者肉体労働者。うち帰ったらラーメン食ってソッコー寝たもん。今、2月15日未明。あ、そういえば世間じゃバレンタインデイだったのか。戦果は惨憺たるものだったんで(忘れてたくらいだし)、モーローとしたまま14日をまるまる過ごせたのはかえって幸いだったかもしれんぞなもし。

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2007.2.15 木曜
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詐欺師「らきょう」

「らきょう」って、意味分かんないけどなんだかすっげぇ名前だなぁって思ってさ。いや、詐欺師なんだけどさ、さすがに全国から500億円も騙し取るとなると、詐欺会社の会長の名前もひと味違うもんだなぁとか。あの食品健康会社リッチランドのことなんだけどさ。

それにしても「らきょう」だもんなぁ。いや、ほんとヘンテコな名前だけど、ちゃんとそう報道されたし。

読売新聞1月30日付の1面に出てたし。

……、

……、

……。

「今日」って漢字で充分伝わると思うが。ていうかその方がフレーズ全体としても分かりやすいと思うが。でもまぁおもしろいからよしw

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2007.2.16 金曜
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チャームポイントはネジ式

昔ながらのやり方がいとおしく思えることもある。

最近、職場のいろんなクルマに乗ってるんだわ。担当車のアベニールだけじゃなく。と言っても全部で3台だけだけど。

たまにワゴン(日産ホーミー 平成10年式)に乗るんだけど、こいつのエンジンのかかりがめちゃめちゃ悪くてさ、エンジンかかったらすかさずアクセルを全開にして吹かしまくってやらんといかんのよ。しばらくそうしてやんないと、安定したアイドリングに持って行けない。20万km選手だからしょうがないのかなぁエンジンがヘタレてんのかなぁとか諦めてたら、ハンドルの左下に何やらネジ式の手で回す物体発見。そこに描かれたマークはなんと、チョークっすかこれ!? いじったことねーよ! ていうか実物初めて見た。

なんかエンジン始動にこいつが密接に絡んでることまでは分かるんだが、その原理や作法までは分かってない。つうことでキーワード「チョーク 始動」でググったら、どうやら冬場のエンジン始動時に、アイドリングの回転数を強制的に上げてやるためのものらしい。今風のクルマなら自動でやってくれるんだけど、そうじゃないやつにはチョークレバーとかチョークボタンとかがついてて、手動でアイドリング回転数を上げてやらなきゃいかん。それがチョーク。エンジンがあったまったら、これまた手動で元に戻してやらんといかん。しかしこの回転式のやつは、名称を何て言うんだろ。「チョークネジ」?

とりあえずこれで操作上の謎は解けた。エンジン始動も一発だ。しかし新たなる謎は、同じ日産車でも、アベニールの方はこんなのついてないのよね。たぶん電子制御だと思う。しかもうちの職場のアベニール、ホーミーより古いんすけど(平成9年式)。まぁホーミーはいすゞから OEM 提供されてる車種だから、いすゞ式ってことなんだろうけど、それにしても9年前っつったら1998年。クルマのハイテク化にも相当磨きがかかってるはずの頃だってのに、それで手動チョーク付きとはなぁ。

ていうかもう1台のいすゞエルフ(トラック)には手動チョークなんて付いてないんすけど。こいつは平成5年式ですぞ。一番のロートル。職場で一番新しいクルマにのみ手動チョークが付いてるという謎。別にいいんだけどね。適度に手間のかかる機械って嫌いじゃないっつーか、親しみが持てるっつーか。

最近のクルマってのはどーも、「あんたはこうされるのが好きなんだろ。分かってる分かってる。どうよ便利だろこれ。いいから便利ですって言えよ」なんてマーケティング分析に基づいた勝手な決め付けが鼻についたり、「そっから先は関係者以外立ち入り禁止だから、絶対近付かないように」みたいなブラックボックスだらけだったり、そこらを総合して「どうですボク完璧でしょう」なんて評価を無理矢理押し付けてるような気がして、どうも気に入らんのよね。おいらのたったひとつの欲求さえ満足してくれないくせに。

つまり「寒い日にエンジンかけたら室内に即座に温風が出るようにしてくれ」という、技術的にはすぐにできるはずのこと(2006.12.11)を、どこもやろうとしない。思い付きもしないらしい。間抜けですなぁ。開拓されるのを待ってる新しい市場がまさにここに書いてあるってのに、どこのメーカーも気付きやしない。

そこへ行くと手動チョークなんて、内燃機関の弱点を運転手にモロ出し。『申し訳ありませんけど、寒い日はここんとこひねってからエンジンをかけて下さいませ。運転手さんがそうして下さらないとボク、うまく始動できないんです。お手数おかけさせしますハイ。どうかひとつよろしくお願いいたします』って感じで、なんか微笑ましい。『それであの、迷惑ついでですけど、エンジン暖まるまで温風は出せませんです。あ、それからエンジン暖まったらチョーク戻しといて下さい。すんませんほんといろいろ面倒で』。うん、事情は分かった。こっちだって無理強いしないよ。しかしあんたみたいな素直な機械と一緒なら、暖機が済むまでの寒さもチョークの手間も我慢できるよ。そんな些細なことより、まぁ一緒に仲良くやって行こうじゃないの。

そんな優しい気分にさせてくれる。それが手動チョーク。

でもな〜、この愛くるしいクルマとは来週にもお別れなのよ。買い取り屋さんにドナドナされるのが決まっちゃってるから。うちの職場のために今まで身を粉にして働いてくれた日産ホーミーちゃん、新しい運転手さんも、そこらへんのワビサビが好きな人だといいね。

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2007.2.17 土曜
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21日まで打ち上げは延期

H-IIA ロケット12号機による情報収集衛星の打ち上げ、当初15日打ち上げ予定で、天候不順に付き1日延期。同じ理由で、今度は5日延期だそうで。ちうことで、今度の打ち上げ予定日は21日。宇宙作家クラブ掲示板での記者会見速報によると、今回の12号機の仕様は前回、前々回と同じで、特に新しい要素が入ってないんだそうで。つうことは高い信頼性が確保されてそう。それでも何が起こるか分からんのがロケットの打ち上げなんだけどね。

で、2003年に H-IIA 6号機で情報収集衛星2機を同時に打ち上げて失敗したんで、去年の9月11日の打ち上げでは、情報収集衛星2機セットのうち光学衛星だけを打ち上げたんだよね。リスク分散のため。つうことで、今回は残るレーダー衛星の打ち上げなんだけど、6号機以来5機連続成功した安心感からか、光学実証試験衛星も同時に打ち上げるらしい。もとの2機同時打ち上げ体制に戻ったわけだ。

光学実証試験衛星の方は、現行の光学衛星が分解能1mなのに対し、60cmを狙うらしい。でもいきなり実用機はちょっと無茶なんで、今回の試験衛星で具合を確かめる、と。けど、今飛んでる光学衛星1号機は衛星全体としての設計がまずいために、実際は分解能2〜3m程度の性能しか出せてないって話を聞いたことがある。去年打ち上げた光学2号機がそこらへんどう対応したのか、それとも対応してないのかは不明だけど、1号機で予定してた性能を上回る実証試験機を今度打ち上げるってことは、2号機で「分解能1m」はおおむね達成できたんじゃないかと。

分解能1mだと、ユニック(クレーン付きトラック)で持ち上げる程度の物体の有無が分かる程度だけど、分解能60cmとなると、人がそこにいるかどうかまでを、どうにか判別できるってくらいになりますな。しかし、分解能をもっと手軽に上げる方法ってのがあるんですわ。単純に、軌道高度を下げる。これだけ。地表に近いぶんだけ物が大きく見える→同じ解像度のカメラでも分解能をより小さく取れる。今の情報収集衛星の高度はたぶん400km程度だと思うんだけど、どうだろ、300kmくらいまで落としてもいいような気がするんだが。

高度を下けるデメリットとしては、

てなあたりか。やっぱしある程度の高度を保ったまま、カメラの性能を上げて行くのが妥当かもね。でもレーダー衛星の場合は、分解能を小さくするには高度を下げるしかないような気がする。つうか、軌道を低くして寿命を短くした方がいいんじゃないかってのもあるんだが。

1番目と2番目は、撮影機能の高度化ができるってこと。今の光学衛星はカメラが衛星に固定されてるそうだけど、可動式にできるかも。そうなれば、今はひとつの地点の被写体を捕まえるのに衛星全体を回さないといけないけど、カメラの方向だけ動かせば済むケースが増えるんで、限られた軌道でかなりの広範囲をカバーできる。それに、衛星全体を回転させるとなると、その毎に衛星全体に振動が発生するんで、撮影時のブレが生じやすい。これを抑えられる。

こういう芸当ができるんじゃないかと。H-IIA の需要確保もまた重要な問題だしね。来年度から H-IIA を移管される予定の三菱重工の腹積もりだと、年間4機打ち上げでようやく採算が取れる。で、そのうち1機は世界の衛星打ち上げ市場に参入して獲得。残り3機は官需をお願いしたい、としてる。JAXA(宇宙航空研究開発機構)絡みの衛星打ち上げ需要は予算の縛りがある関係でたかが知れてるんで、内閣府直属の情報収集衛星でその埋め合わせをすればいいんじゃないのかとか。

ただ、実際は情報収集衛星の予算のぶんだけ JAXA の予算が減らされてるっつうヘンな現実があるんで、多機能で短寿命な情報収集衛星を打ち上げるごとに JAXA の予算がますます減って、JAXA が開発する衛星がそれだけ減るってことになる。しかも来年度、再来年度で、国際宇宙ステーションの日本棟 きぼう がスペースシャトルで打ち上げられることになる。こうなると きぼう」の運用でますます予算を取られることになる。まぁ きぼう の運用には H-IIB ロケット(H-IIA の部品を最大限利用した、より大型のロケット)による資材の打ち上げも含まれるから、国際宇宙ステーションの件は気にすることはないか。

けど、現状で H-IIA の打ち上げ成功率が 90.91%(11回打ち上げて10回成功)しかないっつう実績(世界標準は95%)から考えても、衛星の寿命は大事かもしらんなぁ。とにかく今回も打ち上げを成功させて、少しずつ成功実績を積み上げて行くしかないわけですロケット側としては。ひいてはそれが、日本の衛星活動の自由度を上げることになるわけでして。

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つうか、とりあえず12号機には是非成功してもらわんと困る理由があるんですわ個人的に。今年の夏に H-IIA 13号機で打ち上げ予定の月探査機セレーネに、おいらの名前とメッセージが載ることになってるんで(『月に願いを!』キャンペーン。現在好評受付中。締め切りは今月末日必着)。しかも友達や知り合いにもこのセレーネ名前載せキャンペーンを紹介して何人か賛同してくれたんで、彼らに対する道義的責任上、「12号機で失敗して原因究明のため13号機の打ち上げは延期。打ち上げ再開はいつになるか分かりません」じゃ困るんですよ。いや、もちろん「13号機の打ち上げに失敗しました」なんて論外ですぞ。

銘板
2007.2.18 日曜
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八戸フォーラム かわら版

おいらの八戸フォーラム(←八戸市内にあるシネコンの名前です)を軸とした地域映画活動、ラジオから紙媒体に移りました。

去年までの活動領域は、八戸の地域 FM 局の BeFM での30分番組『八戸フォーラム シネサロン』だったんだけど、これは去年一杯で番組終了。それとはまた別に、八戸フォーラム開館以来、八戸フォーラムで製作して配布してる『かわら版』っつうA4版1枚刷りのビラ(新作映画の紹介とか、特集を組んだりとか)があるんだけど、それの原稿を書いてみないか、と誘われてたんだわ。でもとりあえずシネサロンで手一杯だったし、このサイトを運営しながらってことでプライベート時間がいっぱいいっぱいだったんで、お断り申し上げてたんですわ。てのは表向きの理由で、ほんとは、かわら版の皆さんの文章ってかなり密度が濃くて、とてもとてもおいらにはここまでのものは書けないよ、と尻込みしてたぐらいにして。

で、今年に入ってシネサロンやる前の無責任な普通の観客の身分を満喫してたところ、この前、かわら版の元締めさんから「ゆんずさんに『かわら版』の原稿依頼したのに書いてくれなかった」という話がいきなり出てきて。えっ? えっ!?

なんでも「八戸フォーラム作戦会議掲示板」(関係者のみに公開)上で依頼したんだそうで。実はその掲示板あんまし見てなかったのよね。で、過去ログを漁ってみたら、ありました。確かにありました。「『かわら版』原稿依頼」として、おいらには「最速のインディアン」300字。うがーーーーーッ! 知らぬ間にッ!! すみませんでしたッ!!!(その話を知った時点でとっくに締め切りが過ぎてた)

んで、おいらのこの間抜けぶりに合わせて、今度はおいらのメインメールアドレスに『蟲師』の原稿依頼が来たんですわ。2日ほど悩んでたら、公開メールアドレス(このサイトに出してるやつね)の方にも同じ内容で依頼が……。こりゃもう逃れられないってやつですか。

てなわけで原稿依頼をお受けして、前々から興味あったけど1巻しか読んでなかった『蟲師』の原作マンガを読みに、しばらく行ってなかったマンキツへと通うようになりましたとさ。現在、5巻まで読破。まぁとりあえずこんなもんでいいかな原稿書くには。あとは『蟲師』サイトで映画版の情報を漁るとしますか。マンガの方は今のところ7巻まで出てるんだけど、1話完結が数珠つなぎなんで、どうも読み続けるテンションが続かなくてなぁ。どの話も魅力的なんだけど、マンキツじゃ長編ストーリーものに慣れてしまったんで。

今の原稿の進み具合は、ネタになりそうなキーワードをいくつか書き出した程度。正直、何をどう書いていいか分からん(汗)。ゆんずテイストの独特な作品紹介にしたいと狙ってるんだけど、こいつは現時点じゃ高望みってやつっぽいですな(その前に「ゆんずテイスト」ってどんなのよ)。初めてなことだし、ここはひとつ『蟲師』オフィシャルサイトをパクったよーなフツーな紹介文で、ノルマの300字を埋めてなんとかごまかしちゃおうかな。オリジナルテイストはかわら版の原稿書きに慣れたあたりでってことで(だからオリジナルテイストってあるのか?)。

って、こんな感じでもいいっすか?>元締めさん

銘板左端銘板銘板右端

でもさ、正直ここだけの話、映画版『蟲師』の脚本・監督の大友克洋って、おいらとしは「大丈夫かなー」って感じ。鮮烈だった脚本・監督デビュー作『AKIRA』(1988)にしても、脚本を書いた『メトロポリス』(2001)にしても、脚本・監督した『スチームボーイ』(2003)にしても、ストーリーが弱くてなぁ。本職が漫画家だけあって映像は絶品なんだけど、キャラの造型が浅い気がして。それがストーリーの説得力の足を引っ張ってるって感じで。ストーリー自体も密度が薄いし。

今回は1話完結ものの集積から1本のストーリーを紡ぎ出すってことで、『ALWAYS 三丁目の夕日』形式なわけで、こうなると脚本の善し悪しがもろに重要なわけで(脚本が重要じゃない映画なんてないけど)、今までの実績からいくと、ちょっと不安が残ってたりする。でも『蟲師』は実写映画なんで、あとはスタッフと役者さん方の力量で、監督のそこらへんの弱点を埋めててくれればいいなぁ、とか願ったり。

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2007.2.19 月曜
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セルフスタンドほんとにいいの?

最近ガソリンが安くなってきてるね。普段は高いので有名な八戸地域でも、県内平均以下とか。原油の投機熱が落ち着いて在庫がダブついてるのかな。でもガソリンのドラスティックなまでの値下げに比べると、軽油の方はまだそんなでもないというか。ハイブリッド車やその他低燃費車が急速に普及してきたガソリン車に比べると、ディーゼル車は燃費改善が進んでないのかな。まぁもともと燃費もいいんだけどね。あ、そうか、日本全体で見ると景気が上向いてるそうだから、物流関係での軽油の消費が旺盛になってきてるのかな。

でさ、最近セルフのガソリンスタンドが多くなってきたよね。ここしばらく続いてた燃料高の波に乗った形で。でもあれ、思ったより安くないのはなんでだ? 売り口上としては、人件費削減分だけ値段を安くできるってことのはずなんだけど、普通の人手がかかったサービス満点のガソリンスタンドに比べても、そんなに劇的に安くはなってないと感じるなぁ。

で、セルフだからこの寒い中いちいち外に出なきゃなんないし。支払い方法の選択とかめんどいし。なんかなぁ、「ハイオク満タン現金で」の一言を言えば全て済む、行きつけの普通のガソリンスタンドの方が断然使い勝手がいいと思う。しかもタダで窓拭きしてくれるし(この季節は窓が汚れやすいんだよね)。現金会員だから表示価格よりちょっと安くしてくれるし。そうなるとセルフスタンドの利点「安い」がほとんど消滅してしまうんですが。

それでもなぜかセルフスタンドは増殖中。なんだかすごい勢いで増殖中。

これは結局のところ、人件費を浮かしたぶんは消費者に還元されるっつうより、そのぶん経営者の懐が潤うっつう仕組みになってるんじゃないかと。経営者がいくら儲けようと関係ないんだけどさ、今のまんまじゃ消費者の労働という負担が、商品の値下げ分以上になってる気がするんだけど。つまり消費者にとって割に合わない状態が蔓延し始めてるっつうか。

人によっては、旧来のガソリンスタンドの人手サービスを過剰だとして、セルフスタンドを心地よく使ってる向きもあろうかと思う。それは人それぞれだけど、おいら的には今のところ、旧来型を支持するよ。「安くするぶんお客に応分の負担を求める」ってビジネスモデルは悪いとは言わないけど、別に画期的ではないよな。しかもそれほど安くなってないから、そのビジネスモデルはきちんと機能してなさそうだし。

セルフスタンドの明日はどっちだ。

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2007.2.20 火曜
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今度の予定は22日

H-IIA 12号機と情報収集衛星2機の新しい打ち上げ予定、2月22日(木曜)に決まったってさ。本来の打ち上げ日(15日)のちょうど1週間後か。天気待ちの結果とはいえ、打ち上げ関係者たちはやきもきしてる頃合いだろうなぁ。ただでさえ機密だらけでめんどっちい実質軍事(偵察)衛星だからなぁ。とっとと打ち上げちまいたいだろうなぁ。

八戸はここのとこいい天気が続いてる。この八戸の天候を種子島にプレゼントしたい今日この頃。

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つうか、12月18日に打ち上げたきく8号の通信系ミッション機器に異常が発生だそうだけど(JAXA 公式発表)、その後どうなったんたべ。ふむふむ、折しもハッブル宇宙望遠鏡のメインカメラも故障中か。ハッブルにアムロが乗ってたら「メインカメラがやられただけだ!」と気を吐きつつジオングの頭を追っかけて、宇宙要塞ア・バオア・クー内部に突っ込んで行くんだろうなぁ。ハッブルを自動操縦モードに切り替えて、アムロ自らは宿敵シャアを探しに出かけるのだ。

いや、ハッブルのメインカメラがやられちゃったら、自力で修復できなさそうなら、またスペースシャトルで直しに行かなきゃなんないだろうなぁ。そのせいで国際宇宙ステーションの完成がまた遅れそうな気がする。つうかもうハッブルは充分に働いたから、新型のもっと最新技術を投入した宇宙望遠鏡を開発して打ち上げてはどうかと思うぞ。NASA さんどうですか新型宇宙望遠鏡。え? もう計画動いてるって?

ははぁ今度のはジェイムズ・ウェッブ望遠鏡っていうのか。って、太陽‐地球のラグランジュ点(L2)に置くの? 地球から150万km? 壊れてももう誰も修理しに行けないじゃん。っつうか2013年打ち上げって、ハッブル壊れちゃったんだから、その間はどうするのよ。

ははぁハッブルはあと1回、延命のために補修工事を受ける予定がちゃんとあるのか(資料)。だったらそのついでに今のトラブルも直しちゃえるかも。ていうかメインカメラ直さないと延命自体無意味だし。

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2007.2.21 水曜
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代替わり寸前の虎

だは〜衝動買いしちゃったよぉ〜。

Mac OS X ver. 10.4 Tiger

だだーん!! って、なんか今年の上半期に出るらしいんだよね。OS X ver. 10.5 Leopard ってのが。なんでまた今さら 10.4 なのか……。素直に 10.5 が出るまで待って買えばよかったじゃん。……なんて訊かないで。自分でもよく分かんないから(涙)

おいらの流儀として、どうせ新しい OS 買えば新規インストールして1から設定やり直すんだから、バージョンが飛んでても関係ないはずなのに……って、おいらの流儀で言えば、ついでにハードディスクの(HDD)大容量化もあるんだがね。

買っちゃいました 120GB 正規品!

ぐっはぁーっ!! バルクでいいってのに。ほんとはもっと大きいのが欲しかったんだバルクで。でもおいらの Power Mac G4 AGP の HDD 容量には上限ってのがございまして。このマシンが現役で売られてたとき(2000年頃)には夢のような容量だったはずの、確か 130GB 台だった気がした。おいらが今使ってるのが 80GB。で、当然バルクの 120GB を買いに行きますわな。したら今売ってるバルクの HDD って、80GB の上がいきなり160 GB なのよね。お店の人に訊いたら、バルクの120GB はもう中古か売れ残りしかないとのこと。ああーそうと知ってればもっと早くに買っといたのに!

「HDD は待ってれば安くなる」とだけしか考えてなかったのよぉ〜 orz おいらが Power Mac G4 AGP を買ったときには 10GB が付いてきたんだ。ほんと、1台の HDD で100GB を超すなんて、夢のような時代だったんだ。隔世の感ってやつですか……。つうか隔世しすぎだってば! 進歩早過ぎ!!(←古いマシンいつまでも使い過ぎ)

正規品の 120GB HDD について来たオマケ(ハードディスク丸ごとコピーユーティリティ HD 革命 Copy Drive Ver. 1 Windows 対応)、いらねーよこんな Windows にしか使えないのなんて。うちにゃ Windows ないんだからさ。

しかし、バルクで 120GB が消滅したってことは、正規品もいずれは品切れになるってことだよな。買いだめしとかにゃならんかなぁ。なんかここらへんでも、うちのハードウェアの老朽化を感じさせるなぁ。VRAM 16MB ってのも既に時代に取り残されてるしなぁ。

なんか衝動で Tiger 買っちまったばっかりに、Apple からのハードウェア買い換え圧力が再びかかってきてるのをひしひしと感じる……。せっかく『脱 Mac 計画』で Apple の洗脳を解いたと思ってたのに……。くっそースペック的には今の(PowerPC G4 1.25GHz)で充分間に合ってるから、マシン買い替える予定なんかねーぞコンチキショウ!

あ、言い間違えた。マシン買い替える余裕なんかねーぞ!

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今度出る OS 10.5 Leopard からは、PowerPC G3 マシンは切り捨てらしいんだわ。G4 以上または Intel CPU Mac 用つうことで、おいらが持ってる iMac DV 400 MHz(PowerPC G3)はアウトになる。衝動買いした 10.4 Tiger を Power Mac G4 に入れれば、晴れて iMac に 10.3 Panther を入れられる。あとで 10.5 Leopard が出てしばらくして安定してきてからそれを買えば、iMac には 10.4 Tiger(iMac G3 に対応の最後の OS X)を入れられる。

と書くと、いかにも計算ずくで今回の買い物をしたかのようだけど、実はそれは、今書きながら思いついたことだったりする (^^;)

てか、もうしばらくすると、職場にタダ貸しして自分用のマシンにしてる iMac 400MHz、うちに戻って来そうなんだわ。でも Mac なんて1台あれば充分なんだよなぁ。iMac は買い取り業者さんにドナドナする可能性大だったりする。

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Apple の宣伝めいちゃうけど、Mac OS X ってほんと安定してるわ。OS 10.3 を入れたのが 2003.11.2 以来だから、3年と3カ月以上、何の問題もなく動作しちゃってるよ。その間 SETI@home でほとんど電源入れっ放しだったってのに。GUI が変なアプリにつられて動作が怪しくなったことが数回あったけど(GUI もまたアプリのひとつなんで)、再起動かけなくてもログアウト→ログインでどうにかなったし。そこらへん BSD 系 PC UNIX の恩恵受けまくりだよなぁ。

今度の 10.4 Tiger はますますの安定性を期待してるけど(ていうかこれ以上の安定があるのか?)、Dashboard だとか Automator だとか iChat AV だとか、恐らく全く使わずに過ごしそうな余計な新機能がガチャガチャ付いて来るんで、そっちの方が安定性に影響を及ぼしたりはしないかとちょっと心配。まぁアプリは OS 自体には影響を及ぼさないはずだから大丈夫だと思うけど。

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

また延期だってさ。H-IIA 12号機と情報収集衛星の打ち上げ、天気待ちで今度は2月24日になったよ。なんかこう、延期が続くときに限ってトラブルが発生するよーな気がするんだけど、JAXA の中の皆さん、あと少しの辛抱です。気を緩めず、どうか無事に打ち上げて下さい。

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2007.2.22 木曜
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徹夜明けの朝、緊急出動の夜。

うちに帰って、さあ日記書くかッ! お題はまだ決めてないけどッ! とへなちょこな気合い入れた頃合いに電話がかかってきた。飲み会のお誘い。これがまた昼間に銀行から小遣い下ろしてきたばっかしだったりして、財布の中は大丈夫っぽい。ていうかお誘いがかかったの、五戸町からなんすけど。

……、

……、

……。

飲み代、全部おごってもらっちゃった〜 (^▽^) ホクホク まぁそのぶん、運転代行に相当持って行かれたわけだが。しかし徹夜明けの体に飲み会はちょっとキツかった(これ書いてるの24日 [土曜] だったりする)。

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

なんで前の晩に徹夜したかっつうと、単に眠れなくてこれが。布団の中でおめめぱっちり。近所のニワトリが鳴いた時点で諦めたね寝るの。そこから寝ると朝起きれなくなっちゃうし。で、この日の早朝は、宿題だった『八戸フォーラム かわら版』の『蟲師』の原稿書きに費やしたぐらいにして。いや〜やろうやろうと思いつつ日延べし続けてたから、ちょうど決心がついてよかったよ。

指定は300字。こう、字数制限がある作文って高校以来じゃないのかな。しかも「40字以内で簡潔に示せ」とか、字数が全然違うから感覚分かんなくてこれが。「400字詰め原稿用紙4分の3」と考え直しても、原稿用紙使ったのなんてこれまた高校のとき以来だし。ここの日記書きは5年以上の経歴を持ってはいるけど、字数制限ないから勝手が違いすぎ。去年まで出演してたラジオ番組『八戸フォーラム シネサロン』の原稿も、かなり多めに書いて収録して、編集担当の人を泣かせながらうまいこと切ってもらうって形式だったんで、制限が緩かった。

つうことで、久しぶりとも初めてとも取れる形態の作文に挑戦したわけだけど、原稿用紙と違って、パソコンで書くのって修正がラクだよね。ひたすら書いてひたすら修正かけて、その都度字数をチェックしてまた修正(リアルタイムで字数を出してくれる機能が欲しいんだが、無料配布のテキストエディタにそこまで求めるのは酷というもの)。その繰り返し。ただただ繰り返し。何度でもやる。何度でもできる。時間もたっぷりある。しかし、映画の内容の充実を優先させるため、当初予定してた書き出しの変更を余儀なくされて、書き出しで残ったのは「大変大変!」だけになってしまったよ。構想段階では、

「大変大変!ちょっとちょっと、ふろふき大根のゆで具合なんか見てる場合じゃなくってよ!」

だったのに orz って『蟲師』のレビューでなんでふろふき大根なのか自分でも不明。まぁでもとにかく原稿は無事に上がり、かわら版の元締めさんに、朝7時台にメール添付で送ることに成功しただよ。ふぃ〜 (^o^;A) 最近は仕事方面で肉体労働が多いから、たまにはこういう頭脳労働もいいさね。

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2007.2.23 金曜
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「乳国」へのウラ読み

どうでもいいっちゃどうでもいい話なんだけど、「乳国」ってどぉ? ニュージーランドの略称として。

なにもこれはおいらがでっち上げた略称じゃなくて、確か渡部昇一の本に載ってたと思ったんだけど、駐日ニュージーランド大使からの提案らしい。どうも米英仏独伊露あたりの、欧米の、日本と歴史的政治的に付き合いが深い国々に漢字が当てはめられてるのを羨んでのことだったみたいだけど(あとカナダが「加」、スペインが「西」、ポルトガルが「葡」、メキシコが「墨」だったりする)、でも「ニュー」が付く国や土地の名前っていっぱいあるんだよね。ニューカレドニアやニューギニア、ニューヨーク、ニューハンプシャー、ニュージャージー、ニューメキシコ etc.

それらを抑えてニュージーランドだけ「乳」の名を得るってのはどうもなぁって感じがする。それ以前に、ニューヨークって日本の漢字表記だと「紐育」なんすけど(中国語だと「紐約」)。ここはひとつ先例に倣って、「紐国」の方が適切なんじゃないかと思うわけです。まぁ数ある「ニュー」の名を冠する国・地域は文字通り「紐(ひも)」で括って、ニュージーランドだけ「乳」で違いを表現する、という考えがあったのかもしれんけど。うがち過ぎかな。

で、日本人としてはそういう、外国人による親日的な提案というのは嬉しい限りなんだけど、なんかこの案件に関しては、日本人には見せたがらない別な理由があるよーな気がするのよね。つまり、

「隣の豪州(オーストラリア)への対抗意識」。

なんか実の思惑はこれだけなような気がするんだけど、実際どうなんでしょ駐日乳国大使さん???

銘板
2007.2.24 土曜
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虎試し

もう日付も変わろうとしてるけど、そろそろ行ってみましょうか。この前衝動買いした Mac OS X ver 10.4 Tiger のインストール。2月21日時点じゃ「おいらの流儀として、どうせ新しい OS 買えば新規インストールして1から設定やり直すんだから」と息巻いてたけど、いろいろ書類や設定を移したり有料ソフトをインストールし直したりがめんどいんで、アップグレードの形に日和ることにしたよ。

で、一緒に HDD の大容量化(80GB → 120GB)も執り行うのだ。手順を書いとこう。で、この日記をいったんアップして、東芝 DynaBook にこれを表示して、読みながら作業すればよろしい。

  1. Power Mac G4 の電源を落として、フタを開ける。
  2. 80GB HDD を取り外して、スレーブに設定。
  3. 120GB HDD を箱から出して、マスタに設定。
  4. 120GB HDD をラック(下)に装備。80GB HDD を同じラック(上)に装備。
  5. Mac を起動。恐らく80GB の Mac OS X ver 10.3 Panther で起動するはず。
  6. ディスクユーティリティで 120GB HDD のパーティション切り。OS 9 用: 20GB、OS X 用: 100GB
  7. 80GB HDD に入ってる OS 9 をまるごと 120GB HDD の 20GB パテにコピー。
  8. 80GB HDD に入ってる OS X 10.3 を、Carbon Copy Cloner v2.2 で OS X 用 100GB パテにコピー。ここまでが前準備。
  9. 「Mac OS X v10.4 Tiger インストール&設定ガイド」に沿って、100GB パテに10.4 Tiger をインストール。設定は「Mac OS X をアップグレード」。
  10. アップグレードインストールが完了したら、動作を確認する。異常がなければ次へ進む。異常があればそれに応じて対策を練る。
  11. しばらく HDD 2台体制で様子を見ながら使い続ける。全く異常がないと判断されたなら、スレーブの 80GB HDD を取り外す。
  12. めでたく定常運用。

80GB HDD にゃ手を加えないで温存することで、いつでも元に戻せるようにしとくのがポイントだな。そんじゃ〜いっちょやってみっか!

銘板左端銘板銘板右端

アップグレード作業、11. の前半まですんげーあっさり終わってしまった。別に DynaBook を参照しなくてもよかったし。いーのかこんなんで。以前にも増して超簡単になった気がする。あまりにもアッサリだったんで、ついでにインストール DVD から入れたまんまのバージョンが ver 10.4.6 なんで、ソフトウェア・アップデートで最新の 10.4.8 に上げといた。今のとこ快調に動いてるっぽい。

銘板
2007.2.25 日曜
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1段目を短くしてはいかがか

H-IIA ロケット12号機と情報収集衛星レーダー2号機&光学3号機実証衛星の打ち上げ、成功したね。打ち上げは昨日あったんだけど、昨日は昼間は参加してる SNS 関連のメール書きやらコメント入れやらで費やして、夜は Mac OS X アップグレードっつう大仕事を成し遂げたんで(全然大したことなかったけど)、正直、打ち上げのこと忘れてた (^^;)

H-IIA の打ち上げも既に12回目ってことで、そろそろこのイベントもフツーに思えるようになってきたっつうか、成功するのが当たり前になってきた感じで、ウォッチャーとしてもなかなか緊張感が出ないのよね。特に今回はロケットに新しい要素が全くなかったから、失敗する可能性がやたら低かったしね。

あとは信頼性の確保とコストダウンか。

打ち上げコストは、天気待ちの分の損失も合わせて112億円かかったそうで。いくら固体補助ブースター(SSB)4本付きといっても、けっこう高い。こんな値段で、国際市場から客を引っ張って来れるとは思えない。でも優先度から言うと、実績不足ということから、信頼性と打ち上げ成功率のさらなる向上の方が上。コストダウンはその次。その結果、顧客は官需に頼ることになるんだけど、黒字ラインとされる年間4機の打ち上げを官需だけでまかなえるほどには、日本の宇宙開発予算は羽振りがよくない。そこらへんがジレンマですなぁ。

前にも書いたけど(2006.12.30)、メインエンジンの性能を上げればけっこうコストダウンできると思うんだが、ていうかもう第1段メインエンジン LE-7A の性能は先代の LE-7 にほとんど追いついたんだから、1段目の胴体を H-II ロケット並みの短さに戻してもいいと思うんだが。

推進剤(燃料と酸化剤をひとまとめにした言い方)タンクが大きいと、それに対数比例する分だけロケットを加速できる(重い荷物を持ち上げられる)んだけど、そんな簡単な計算が成り立つのは無重力環境でのみ。1段目が稼働する環境ってのは、第1宇宙速度(人工衛星になる速度。秒速7.9km)にほど遠いわけで、地球の重力に常に引っ張られて、貴重な推進力をロスしてる(「重力損失」と言う)。ということで、でかくて重たいタンクはそれだけ不利な方向に働く。だから1段目を大きくするってのは、大きくしたぶんに見合うだけの意味を持たない。

H-II → H-IIA で1段目胴体が伸びたのは、H-IIA 用の LE-7A エンジンが最近まで、H-II に積んでた LE-7 エンジンより性能が低かったから、だったらそのぶん長い時間稼働させましょうということで、そうなった。で、重力損失も考えて、1段目胴体は H-II に比べて3mも伸びてしまった。これ、性能が LE-7 に追いついた LE-7A エンジンに合わせて最適化計算をし直せば、打ち上げ能力をほとんど落とさないまま、1.5mは縮められるんじゃないだろか(目分量で申し訳ないけど、2段目エンジンが H-II のに比べて比推力 [燃費の良さのこと] が若干落ちてるんで、それをフォローさせることを考慮したとしても、そのくらいはいけそうな気がする)。ただでさえ巨大な1段目胴体の製造・輸送が、短くなるぶんだけ簡単になるし、搭載する推進剤も減らせて、幾分かでもコストダウンに貢献できると思うが。

これだとリスクが大きいエンジン改造をしないまま安くできると思うんですが、JAXA(宇宙航空研究開発機構)さん、三菱重工業さん、どうですかね。去年の12月に3本出した LE-7A 強化案(今思うとけっこう愚にもつかん案だけど)より手っ取り早くて合理的だと思いませんかこれ。

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Mac OS X ver. 10.4 Tiger について「恐らく全く使わずに過ごしそうな余計な機能がガチャガチャ付いて来る」とか言いつつ、Spotlight(文書内容の索引を事前に作っといて、探したいときにすぐさま検索・表示してくれる機能)は超便利だなぁと思う今日この頃。

この日記の過去ログを検索するのに、今まで Google を使ってきたけど、あれけっこういい加減なんだよね。Spotlight でローカル書類を直接検索した方がずっとラクだわ。けど Dashboard は予想通り、何にどう使ったらいいんかさっぱり分からん。iChat AV も、まず自分を写すカメラ買う気ないし、それ以前にチャット相手がいない orz

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2007.2.26 月曜
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パラレルワールドな夢

数日前に見た夢、これがなかなか強烈で。映画を観てる夢だったんだけど、内容をほとんど忘れてしまったんだけど、その映画のタイトルがイカしてた。

『大江戸巡洋艦 菊水丸』

ちょんまげ羽織袴の船乗りたちが徳川家の将軍とともに、日露戦争時代みたいな軍艦で東南アジア方面に冒険の旅をするという、スリルとサスペンスたっぷりのアドベンチャーものだったよ。

目が覚めてから設定を思い出したり考えたりしてみたんだけど、どうやらその作品世界では、明治維新が失敗に終わっちゃったらしい。西南戦争とか戊辰戦争で、佐幕派が勝っちゃったらしい。でも徳川慶喜がそれより先に大政奉還をしちゃった手前、王政復古は成立して、天皇を頂点に、選挙で選ばれた文民による政権統治が始まった。そこらは明治時代そのまんまなんだけど、武士の扱いは違った。つまり彼らは政治から手を引いただけで、本来あるべき立場に戻り、世襲制の警察及び国軍として活躍することになった。ちなみに「江戸幕府」という言葉は、この侍たちによる警察・国防組織を総合した呼称として使われ続けることとなる。

農・工・商の身分の者たちは普通の平民になったけど、「勝てば官軍」で勝ってしまった侍たちは、職務が減ったとはいえ、現実世界に存在した「士族」以上の尊敬と社会的地位を保つことに成功。髷を切る必要もなく廃刀令が出されることもなく、江戸時代のファッションのまま誇り高く暮らすことになった。もちろん街を歩くときは、刀を二本、腰に差し、往来の真ん中を威風堂々と通っちゃったりして、居合わせた平民たちは彼らに深々と頭を垂れちゃったりするのだった。一番偉いお侍さんがそんな格好なもんだから、政治体制が変わっても、みんな髷を結ってるし着物を着てる。表向きは江戸時代がそのまんま続いてる感じ。

実際の歴史の明治維新のように、日本は文民政府の意向により全面開国して、瞬く間に文明開化の時代がやってくる。当然、富国強兵・殖産興業のスローガンにのっとり、日本は強く豊かになり始め、軍備も近代化した。そこで侍たちは未知の冒険に胸を踊らせつつ、新生江戸幕府の技術の粋を集めて建造した新鋭巡洋艦「菊水丸」の処女航海で、まだ見ぬ遠洋へと旅立って行くのだった。

ってまぁこんな感じですかね。いや、それだけっちゃそれだけなんすけどね、ええ。今度同じ夢を見たときには、なるべくストーリーも覚えてるようにしますです。

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そういや「菊水」って酒があったなぁ。ネーミングの元ネタはこれか?>寝てる自分

2007.5.22 補足: そういや河内屋菊水丸っていたなぁ。元ネタはこっちか?>当時の自分

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2007.2.27 火曜
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シュモクザメの謎

シュモクザメが急に気になり出した。シュモクザメって鮫は、あれだ、目が横に大きく貼り出してる、ちょっとお間抜けな感じのアレ。みんなもどっかで写真や映像を見たことがあると思う。英語名は "Hammerhead shark"。「トンカチ頭」ですな。でも上から見るとそんな感じだけど、前から見るとかなり薄いんだよね。昔の F-1 のフロントウイングみたい。

なんであんな形なのか。やつの進化史には一体何があったのか。

まず思いついたのが、立体視。両目の間が離れてるほど、遠くにあるものまで立体視できる。第二次大戦中の高射砲用の距離測定双眼鏡が、同じ原理で、できるだけ精度を稼ぐ仕組みになってた。しかしそれにしてもシュモクザメのアレはやり過ぎではないか。かえって近くのものを見る時に不便じゃないのか。それだけじゃなく何かもっと、別な目的も兼ね備えてないと、割に合わない気がしてしょうがない。

今度は流体力学的アプローチをしてみる。あれは、飛行機で言えば「前翼」に当たるものじゃないのか。前翼で有名なのは、また第二次大戦の話だけど、飛行試験中に終戦を迎えてしまった旧日本海軍の幻の局地戦闘機「震電」。ちなみにおいらが作った紙ヒコーキ(日本語版英語版)の1号機が同じタイプだったりする(震電みたいに垂直安定板を下にも張り出させると、紙ヒコーキとしてなにかと不都合なんで、ああいう形になった。垂直安定板の数と取り付け位置は、1号機を開発していくうちに、最も合理的な形態としてあんな風に収まった。震電の設計思想にたどり着けた気がして嬉しかったっけ)。

前翼式は、重心が後ろ寄りの機体の、上下方向の向きを機敏に変えるのに適してる。米国の圧力で F-16 ベースで作ることになった自衛隊の F2 支援戦闘機も、計画初期じゃ F-16 に前翼が付いたみたいな形にして機動性を上げ、さらに水平尾翼との連動で、斜め上や斜め下を向いたまま水平飛行できるという、かなり変態的 (^^;) な飛び方ができるようになるはずだったらしい。

スウェーデンの戦闘機サーブも前翼式だったかも。デルタ翼+前翼だったっけかな。おお、これだこれだ。「サーブ37 ビゲン」。デルタ翼っつうことで重心はかなり後ろ寄りのはずで、戦闘機だから機動性を追求する目的で前翼を付けたかと。しかし重心が後ろ寄りの機体らしく、でっけぇ垂直安定板ですなぁ。これだけの長さと高さがあると、横風を受けた時に風下側に倒し込む方向のモーメント(回転力)を無視できないと思うんだが、そこらへんはどう対処してるんだろ。補助翼で力ずくて打ち消してるのかな。

おお、前後合わせて「複合三角翼」って形なのか。「ダブルデルタ翼」(スペースシャトルで採用してる形式)とは違うのだな。そうかそうか、短距離離着陸も前翼の目的なのか。確かに、普通のデルタ翼は離着陸速度が高いから、長い滑走距離が必要だもんな。

話、脱線島栗(汗)。

つうことで、もしかしたらシュモクザメのあの目の「支柱」は前翼として機能して、図体の割に機敏に行動できちゃうんじゃないかとか思ったりして。魚の動きってさ、一般的に、上下方向の方向転換が苦手っぽいよね。背骨が左右方向にしか曲がらないから。金魚やコイが水面に口を出してエサを食ったかと思ったらすぐに急速潜行する、ってな上下の動作は確かにあるけど、おいらの記憶ではあれは、水面直下で体を横向きにしてから体を横方向に曲げて(つまり絶対座標だと縦方向に曲げて)、それで潜っていく、という感じだと思うが。しかしあれですな、こう力学的に説明すると「水面(みなも)で身を踊らせて」とかそういう風情を全く感じさせませんですな (^_^;)

魚類は体を上下に曲げるのが苦手。ということでシュモクザメの場合は、泳いでる最中にちょっとだけ上下に姿勢を変えるだけで、急速浮上、急速潜行をズバッとできるんじゃないか、と、まぁそう思うわけです。で、そこまで考えてから Google 様にお伺いを立ててみた。

ふむふむ、あの頭の形の理由については 諸説あるのか。とりあえず「ロレンツィーニ器官」って何なんでしょ? 「ロレンツィーニ器官」でググっても、それが何なのか説明してくれるようなのが出てこない。おっ、立体視説 が出てきたぞ。おおっそして こちらのサイト様ではシュモクザメを食ってる!(笑) 謎の解明には役に立たなかったけど、けっこううまいのかな。あ、「身が柔らかくてあまり美味くないらしい」ですかそうですか。

で、思い出した。数年前にブームになった『へんないきもの』という本に確かシュモクザメが載ってたはず。どりどり……。ふむう、この本では断定しておるな。

実はこの鐘木(しゅもく。ネーミングの由来になってる、鐘を打ち鳴らす金づち状の仏具のこと)部分は『ロレンチーニ器官』というハイテク探知機なのだ。魚の微弱な生体電気をキャッチするこの高精度探知機にかかっては、獲物の魚は砂に隠れようが見事な擬態でカモフラージュしようが全く無意味である。ロレンチーニ器官は魚の心拍数さえキャッチできるのだ。

なんかかなり核心に近づいてきた感じ。今度は「ロレンチーニ」でググってみよう。お、来た来た来た。今度は来た。ははぁ、別名「ロレンチーニ瓶」とも呼ばれる、サメ特有の器官なのか。しかも磁場を感じ取って羅針盤の役目も果たす なんて芸当もできるんですか。便利ですなぁ。そうなるとシュモクザメは、あの前翼で面積を稼いだ場所一杯に、びっしりとロレンチーニ器官を装備してるってわけですか。

サメだけが特権的に持つロレンチーニ器官。それをどのサメよりも多く身にまとってる。そのためには変な格好になっても構わない。そういう進化の選択をしたやつだったんですねこいつ。いや、「なんかお間抜けだよなぁ」などと侮ってたおいらが間違ってた。シュモクザメこそ最もサメらしいサメ、サメの中のサメなのだった。

意外ッ! それはロレンチーニ器官ッ!!(JOJO)

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シュモクザメの前翼の流体力学的用途は、どこのページ様にも書かれてなかったなぁ。そこがちょっと残念。

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『へんないきもの』によると、フカヒレってサメのヒレってことで、シュモクザメもそのターゲットになってるらしい。やっぱしうまいんじゃん。

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2007.2.28 水曜
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凶悪なる重力 前編

いやあの、300万の品物をぶち壊したこと、あるっすか? おいら今日、やっちまったすよ。

まぁうちの職場で10年前に300万で買った分析装置でさ、被害に遭ったのは。うちで要らなくなったんでよそに無料であげるって話が決まってたやつで。だから時価0円で、その点が救いなんだけどね。

しかしこのスウェーデン製の分析装置、運ばれることを全く考えてないのな。必要以上に厚い鉄板を多用した、必要以上に重たい筐体(中身はスカスカなのに、重量は50kgくらいある)。把手がなく、下面に指を入れる隙間もほとんどなし。一度据え付けられたが最後、その施設全体が放棄されてもまだそこに居座り続ける、という設計思想らしい。スウェーデンのメーカーよ、「使い勝手」という言葉を覚えろ。

で、折の悪いことに、この装置はうちの職場の2階の分析室に設置されてた。階段は狭くて勾配が急。この職場の建物を建てた当時の社長は、床面積を少しでも確保したかったのか、それとも単に好きでそうしたのか、他界した今じゃもう分からんけど、全ての階段がみんなこんな感じの、いわゆる不便でおっかない階段。分析装置を買った時、どうやってその装置を分析室に持ち込んだのか本当に不思議。

こういう階段って、昇る時はまだいいんだけど、降りる時が恐いんだよね。踏み板の長さが足のサイズより小さいもんだから、つま先が宙に浮いちゃう。その不安定感がたまんなく恐い。慣れればどうってことないんだけど、大抵は手すりに掴まって、荷物もほとんど持ってない状態。50kgもの重量物を1人で持ち上げて1階に降ろすとなると、話は全く変わって来る。ということに気付いたのは、まさにその状況で階段まで来てしまったとき。計画を考え直すためにいったん荷物を床に下ろしたかったんだけど、装置の下面に指を入れ直すのは至難の業。机に下ろせば多少はラクだけど、その机ももう周りにない。そのまま階段を降りるしか選択肢はなかった。

降り方としては、装置の安全を第一に考えると、後ろ向きで降りた方が良さそうだ。でもバランスを崩すと装置もおいらも一緒くたになって階段を転げ落ちることになる。その惨事だけは避けたい。そんなことになったら大林宣彦理論に基づいて、おいらが分析装置になって、分析装置がおいらになってしまうではないか。俺がお前でお前が俺で。いやそうじゃなく、装置が壊れたうえにおいらまで重傷を負いたくないわけです。当たりどころによっちゃ死ぬかもしんないし。横向きで降りるのもいい案だけど、無意味に狭い階段のせいで物理的に無理。最終的に選択されたのは、前向きで降りる、と。これならバランスを崩しても手が滑っても、最悪、壊れるのは装置だけで、おいらは無事。時価0円のものごときに対して命賭けてらんないっすから。

1段目の端の位置をすり足で探り出して、前に一歩出ようと思った。手の上でユラリと揺れる装置。こっ恐っ! 恐い理由は2つ。縦長の直方体形の装置の脇に把手が付いてないせいで、装置の一番下を持ちますわな。そうなると、とにかく手の上での据わりが悪い。ちょっとでもバランスを崩すと装置を落としてしまう。さらに、装置で前方視界が完全に塞がれる。こんな状態でこの危ない階段を降りろってのかよ。せめて装置の両脇の真ん中あたりに把手が付いてれば、こんな力学的に不安定な状態も、視界が利かない状態も克服できるってのに。メーカーのばか!

やっぱりもう少し考える時間が欲しかった。でももう途中で装置を置くことはできない。装置を持ってる手は刻々と疲れてきてる。さっさと階段を降り切って、用意しといた台車に装置を置く以外に、この逼迫した状況から開放される手だてはなかった。

意を決して、右足から階段の1段目を降りた。そして左足を同じ段にそーっと運んで……。よし、直立状態で安定した。あと何段あるんかなぁ。つま先が宙に浮いてるってのはやっぱし恐いなぁ。でも、よし、気張ってさらにもう1段、と息を吸い込んだら、どうも胸か腹が分析装置を微妙に押したらしい。

「あッ!!」

短い叫びをあげたのは、さっきから重労働に耐え続けてた両手が不意に軽くなったからだ。そしてそれが何を意味するのかも分かってた。

分かってたけど、どうもそこから3秒くらいの視聴覚記憶が欠如してしまってる。そう、これは、事故に遭った時、その瞬間を覚えてないってやつだ。って、それは後からそう思いついたってやつで、そのとき、「あッ!!」の後にすぐつながって記憶されてる視聴覚情報は、不気味に静まり返った現場と、今そこにあってはならぬ位置(階段の下)に、あってはならぬ姿で転がってる分析装置だった。

つづく

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