ひとりごちるゆんず 2007年6月
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2007.6.1 金曜 前日に飛ぶ

考えることは同じ

なんだかあれでよかったみたいです。八戸フォーラム かわら版99号に書いた『大日本人』の原稿。ていうかほんとあれしか書きようがないもんなぁ。

八戸フォーラムではかわら版の他に、『八戸フォーラムだより』っつう、6つ折りのカラーのビラも配布してるんだけど、

フォーラムだより

そこで八戸フォーラムの職員さんが書いた『大日本人』レビューも、似たようなもんじゃった。

大日本人

だから本当にそれでいいのかどうかってのはまた別問題かもしんないけど、まぁ、同じ発想に至ったのがおいら一人じゃなかったってことでちょっと安心 (^_^;)

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今日は Mac で日記書き。ああ〜たまんね。カナ入力ラクだぁ〜。あとさ、マウスが新品なのよ。3年ぶりくらいに買い替えたんだけど、これがもう滑るように動きが軽くて。

この前、逝ってしまった COMPAQ マシンの替えのハードディスクをバルク狙いで買いに行ったら、いつも行く店が時間が遅過ぎて閉まっててさ、別な店まで足を伸ばしたら、そこじゃバルクは扱ってなかった。HDD は有り合わせで間に合わせることにして、そのまんま手ぶらで帰るのもなんか悔しかったんで、2年くらい前からスクロールホイールの動きが怪しくなってたマウスを買い替えることにした、と。小さめのやつで1480円だったよ。まぁこんなもんでしょ。

自宅の Mac のマウス、これで4個目。純正の「萩の月」型ボールマウスは使いにくかったんで、Mac OS X 導入以前に早々に ELECOM のスクロールホイールマウスに買い替えて、壊れるまで使って、って感じで4個目。なんか ELECOM に忠誠誓ってますみたいな状態になってしまってる。逆に言えば ELECOM のマウスは壊れやすいってことか?

今回のマウスの「買い」は、USB だけじゃなく PS/2 にも対応してるってとこ。COMPAQ マシンにも使える。COMPAQ の方もマウスがちょっとあれでさ、標準の2ボタンじゃ不満でホイールマウスが欲しくて、前に PS/2 用のホイールマウスを買ったんだわ。中国製680円也。いやーこれが安物買いの何とかで、昔懐かしいボールマウスなんだけど、買ったときから動きがなんだか怪しくて。

それでも我慢して使ってきたんだけど、ちょうどいい機会なんで今回の ELECOM マウスを試してみようかってことで。でもとりあえず新品マウスを Mac につないだらこれがまたすごく使いやすいじゃないですか。マウスもこの数年で進化したんだねぇ。

してひとつ思い出すものあり。ボールマウスって掃除すると動きが復活するよね。まぁ今の光学式しか知らん若い者には分からんかもしらんが(笑)、ボール式のマウスってのは時々メンテナンスが必要なんですよ。で、問題の中国製マウスでそれやってみた。まずマウスの裏側のフタを開けてゴムボールを取り出す。ボールの動きを受けるローラーにがっちりとクズがこびりついてたんで、そいつを爪で丹念にはがし(本来は綿棒でやるものらしい)、ボールを水洗いしてタオルでごしごし拭いて、乾いた頃にマウスに戻してフタを閉じておしまい。

そしたらちゃんと意のままに動くじゃありませんか。おいおい、てことはマウスの中身が最初から汚れてたってことですかい? 大丈夫か中国製 (^^;)

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職場で使ってるおむすび iMac のマウスはいまだに、純正品を使いやすくオリジナルチューンした「iCatch 改」っす(2007.7.4, 2007.7.5, 2007.7.15, 2007.7.22)。チューンと引き換えにものっそ重たくなったけどね (-▽-;) アハハ 当時の Apple 純正「萩の月」マウス、使いにくさが定評だったけど、無駄なほど耐久性があるなぁ。今もって何の不具合もないよ。改造して重たくなったのにももう慣れて、何とも思わんし。

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2007.6.2 土曜 前日に飛ぶ

現代版元寇に対する備えはあるのか

我が青森県に珍しい客が来た。ご存知の通りの脱北者。なんか新潟を目指したら青森県の深浦町の漁港にたどり着いてしまったらしい。日本には知り合いがいないとのことで、なんで新潟を目指したのかよく分からんけど、たぶん日本海沿岸で一番大きい都市として覚えてたんじゃないかな。まぁとりあえず(恐らく全員健康な状態で)日本に逃げて来るのに成功したんで、ひとまずはおめでとうってとこかな。

彼らは韓国への亡命を希望してるそうで、韓国は脱北者を受け入れてるから多分それは叶うんだろうけど、なんか最近とみに増えてる脱北者の、韓国での社会適応があんましうまくいってないって話を聞いたことがある。やっぱし共産体制下で生まれ育った人たちってのは価値観が違うらしくて、特に労働に対する価値観の違いは想像を絶するほどだそうで、それでなかなか定職に就けずに貧困生活を余儀なくされるんだそうで。

でも韓国にもきっと生活保護法はあると思う。それを受ければ、少なくとも北朝鮮よりましな暮らしができるんじゃないかと。あと、コリア全体の風潮として、額に汗水流す労働を軽んずる面があるらしいんで(儒教の影響らしい)、そこらも原因になってるんじゃないかと憶測。

しかしまぁ、あんなちゃちな船でよくぞはるばる日本海を横断してきたなぁ。文字通り決死の覚悟だったんじゃないかと思う。けどどうだろ、公海に出た時点で南方向にUターンしてれば、ずっとラクに韓国に直行できたのでは? と思うのはやっぱし当事者じゃないからかねぇ。あの船の様子からして、羅針盤も六分儀もなしで自分がいる位置もろくに掴めず(2007.6.7 補足:方位磁針は持ってたそうです)、Uターンして着いたのが北でしただったらシャレにならんもんなぁ。それよっかだったら、ひたすら東にまっすぐ進めば日本にぶち当たるからねぇ。きっとその判断で今回の行動に出たんじゃないかな。

新潟目指して青森に来たってことは、親潮に流された可能性も考えられる。やっぱUターン作戦は危険か。

で、今回の件で心配になったのが、北朝鮮の体制崩壊があった場合の、日本側の難民の受け入れ態勢。政府の方じゃちゃんと対策を練ってるんかね。ジョンイル君が死んだ場合、たぶん息子が跡目を継ぐんだろうけど(あのバカ王子は例の成田空港でバレちゃいました事件で失脚したらしいんで、別な息子になると思われ)、果たしてその権力の継承がうまくいくかどうか。それがうまくいったとしても国の状況は内外共に瀬戸際の状況なんで、それを新総書記は、現総書記くらいにうまく捌けるかどうか。あの国の将来を考えると、いずれ大混乱が発生する可能性が高いことはサルでも分かる。

ていうかその世継ぎ候補はヨーロッパへの留学経験があるらしいんで、留学先と比べて、自分の国がどれほど惨めな状況にあるのかよく分かってると思う。もし愛国心に燃えてなけりゃ、いったん跡目を継いだ後に「俺やっぱこんなひでぇ国のお山の大将なんかやりたくねー!」と全部投げちゃうことも考えられそうだし。そうなっても国じゅう大混乱ですよ。どさくさにまぎれて、日本海沿岸に住む人たちが日本に船でどっと押し寄せてくるんじゃないかね。

いやもうその規模たるや非武装の元寇ですよ。日本政府はその時どう対処する気なのかね。人道的立場から、追い返すわけにも行かないでしょう。もしその腹案があるんだったら、今回の件をきっかけに発表してもいいと思うんだが、「北朝鮮から日本に亡命者が来たのはここしばらくなかった」とかのんきなコメントを出してお茶濁してるくらいだから、やっぱしろくな対策を持ってないんじゃないかと不安になったりする。机上の対策案じゃなく、いつ彼らが大挙して押し寄せて来てもいいような、具体的かつ物理的かつ法的な対策のことね。

もしそんな対策をきちんとしてるんだとしたら、日本海沿岸の各府県や市町村にマニュアルのお達しがあってもいいようなもんだけど、それもなさそうってことから、やっぱし何の対策も講じてないっぽいのが不安。中には在日コリア人のツテを頼みに日本への亡命を希望する人だっているかもしんない。そこらへんちゃんと聞き入れられるのか、もし日本で暮らす場合は、自立できるようになるまで、日本語の学習をはじめとして生活の援助をしてあげないとやっていけないわけだけど、何万人規模でそれを実行することができるのか、考え出すとほんと「大丈夫か日本」って気になってくる。

まぁ明日あさってに彼の国の体制崩壊があるわけじゃないだろうから、今回の件をきっかけに、政府には、「その時」を想定した本格的な準備にとっとと取りかかってほしいですなぁ。

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2007.6.3 日曜 前日に飛ぶ

『大日本人』『監督・ばんざい!』

『大日本人』観てきたよ昨日の朝イチで。いやもうほんとなんてーか、監督の方針に沿ってネタバレしないように書きますか。

えー、はっきし言って期待してたほど面白くなかったです。興味ある人は観たらいいけど、あんまし興味ない人は無理に観に行かなくていいですよって感じでした。笑いを狙った場面や設定は多かったけど、けっこうスベッてました(笑っちゃったのもあったけど)。ヒーローものなのに全然すっきりしない幕切れだし。そこも狙ってるんだけど、笑えない。あの終わり方は、「素人の表現者がドツボにハマった挙げ句に一生懸命考え抜いた結果、自分に下駄履かせて分かってるように見せかける終わり方」だったと思う。

まーでも、新人監督として、途中まではなかなか健闘した方だったと思う。話の構成は練りに練られてたし、インタビュー形式を取ってなんとか絵の作りの雑さをフォローしてたし。北野武もバイオレンスシリーズでは「ソナチネ」(1993)を作るまでまでかなり試行錯誤してきたから、松本監督も筋は良さそうなんで、これからに期待できますな。劇中に出てくる「獣(じゅう)」たちの個性も光ってたし。北野の場合は、奥山和由っつうパトロンが『ソナチネ』まで付き合ってくれたからあそこまで育つことができたんで、松本も映画人として自立できるようになるまでは、面倒見のいいパトロンさんに付いてもらった方がいいと思う。吉本興業がその役をやってくれるかも。

で、昨日の午後はその北野武の最新作「監督・ばんざい!」を鑑賞。いやもう北野、出涸らし状態だね。映画の森で迷子になっちゃって、何をやっていいのか分かんなくなっちゃったみたい。それでも映画を作らなきゃと思って無理して作ったって感じ。この映画人としての責任意識は、黒澤明に「北野君、日本映画を頼んだぞ」と言われた 使命感からかなぁ。

おいら的には『ソナチネ』と『キッズ・リターン』(1996)が北野の絶頂なんだがね。そこから先は質的に落ちてきてる(かなり主観が入ってます)。

北野映画は一般に難解とされてるけど、別にそうでもないんだよね。北野映画に限らなくても、難解とされる映画って、観たものを何でも言葉に翻訳しようとするから難解に感じられちゃうんではないですかね。観たまんまをそのまんま受け入れて感じて、JOJO 風に言えば「頭ではなく心で分かった!」で問題なし。かな(ちょっと逃げてしまう)。

例えば何かを見て「カワイイ!」と思うとすると、それの何がどうカワイイかよりもまず先に、「カワイイ!」って直感する気持ちが当然生まれますわな。その直感をそのまんま記憶すればいいだけの話。誰か他の人に(あるいは自分自身に)それを無理して伝えようとするから、言葉にする必要が出てくる。だから「言葉にできなくても構わない」と自分だけの感情を第一にしちゃえば、わざわざ言葉に翻訳する必要もなくなる。言葉にした途端に死んでしまう瑞々しい感覚も一緒に保存できるって利点も加えて、難解とされてる映画に対しては、おいらはこの感覚重視型の映画鑑賞を勧めるよ。

しかしその感覚を持ってしても、『監督・ばんざい!』は受け入れられるもんじゃなかった。感覚派としては作り手の無意識とおいらの心がつながった瞬間を無上の喜びに感じるもんなんだが、この映画の場合、北野の「意識」が常に存在してて、そいつが邪魔で邪魔で。奔放なイメージを存分に楽しめた『TAKESHIS'』(2005) よりもずっと落ちる作品としか感じられなかったす。北野の復活はあり得るんでしょうかねぇ。なんでも「バイオレンスはもうやらない」と宣言しちゃったみたいなんで、しばらくは模索の時期が続きそう。

この偉大な映画人に対して、初めてこの言葉を使おうと思う。

「北野、カネ返せ!」。

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2007.6.4 月曜 前日に飛ぶ

黄砂の大陸

突然すごい話が舞い込んできた。

今迷ってるとこなんだけど、もしかしたら仕事で、あの中華人民共和国に行くことになるかもしれん。彼の地でプロジェクトをひとつ立ち上げるメンバーにどうか、と声をかけられた。

「今どき中国なんて誰でもフツーに仕事で行ってるよ」と言うかもしらんが、地元密着型の零細企業にずっとしがみついてきたおいらとしては、これは大きいんすよ。かなりでかい話なんすよ。

でも行くとしたら、おいらのツテで別の業者をひとつ口説かなきゃならん。それができるかどうかですな。

それにしても、片田舎でナアナアでやってきたおいらなんかでこの大仕事ができるんか? っちう根本的な疑問もあるんだけど、やってみたい仕事ではある。さぁどーなりますことやら。

とりあえずおいらの手に負えるもんなのかどうかを見極めに、現地を視察してみようかなぁとか考えてるとこ。

日本でとにかくいろいろ言われてる中国という国を、実際にこの目で見てみたいってのもあったりする。

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2007.6.5 火曜 前日に飛ぶ

小さく短く

だからさぁ、先月の13日に

やたら長いログって根本的にいかがかとか最近思ってるのもあるし(去年の11月分から今年の4月分までの半年間、各月のページサイズが軒並み 100KB 以上行ってる……。特に3月、4月は 120KB 超えてるし)。

なんて書いといて、なんでまた5月分のログ容量が 125.3KB なのよ(写真含まず)。歴代71ページ中の4位だよちょっと。ちなみに3月分は5位。4月分は8位。最近長すぎるってば日記。

考えたら今月の24日で、この日記を始めて6周年だ。そろそろ原点に帰って、短めの日記にしよう。2001年の8月分なんてわずか 43.4KB だぞ。うん。日記コンパクト化計画は今まで何度も挫折してきたけど、今月こそは久々にアンダー 100KB を目指そう。うんうん。

てなわけで今日はこのへんで。

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2007.6.6 水曜 前日に飛ぶ

ブート CD が焼けるまで

〜 Linux 編 〜

思えばおととしの3月、FreeBSD のブート CD を Mac で焼くべく苦労したもんだが、焼き方は既にそのときマスターした。いろいろ苦労したはずが、成功してみたらアゴが外れるほど簡単だったす。で、今回そのスキルを利用して、Linux の最新版(Fedora Core 6)のインストール DVD を作ることにした(無料 OS なんで自由に焼けちゃうのだ)。教科書に付いてきた Fedora Core 4 はなんだかもう至るところが古い。しかも恐らく Fedora Prodect の方針で、OS が古ければアプリもそれに合わせた古いやつしか使えない。これは不便。どうせだったら最新のアプリを使いたいじゃないですか。せっかく無料なんだし。それで今回の計画発動と相成った。

おととしの時点で、CD-ROM を焼くために Mac 対応のドライブを買ったんだけど、それが DVD±RW を焼けるやつだったのよ。ということで今回初めて DVD-R を焼くことになった。販売価格は10枚で998円也。そして昨日、オペレーションに取り掛かったのだった。けど Fedora JP Project オフィシャルサイト によると、「Fedora Core 6 test 3リリース (2006-9-14)」って、6はテスト版のみかよ。まあよい。テスト版でよろしゅござんす。なんせこちとら FreeBSD 入門者だった頃も、当時の安定版が 4.x-RELEASE だったってぇのに開発版の 5.1-RELEASE で始めた前科がありんすから(今は FreeBSD の方は 6.2-RELEASE [安定版]を使ってるよ)。あとは、Linux を入れる献体の COMPAQ DESKPRO のドライブなんだけど、こいつは Mac に DVD±RW ドライブを入れたときに弾き出された DVD-ROM ドライブを入れてある。まぁその布陣で大丈夫でしょう。ところがどっこい2年前と同じ悲劇が待っておった。

2年前、FreeBSD インストール用に CD-R を焼いたところ、この COMPAQ マシン標準付属の CD-ROM ドライブは、それを受け付けてくれなかった。で、Mac からの出物の DVD-ROM ドライブに入れ替えたらそのインストール CD-R を受け付けてくれた。まったく同じことが起こるとはなぁ。

Fedora Core 6 のフルキットが入った DVD-R を焼いたまではいい。それをど〜しても COMPAQ マシンが認識してくんない。もうなんてーか「断固たる決意」みたいな。で、Fedora Core 6 が新しすぎて、この古いマシンと折り合いが悪いのかとも思って、Fedora Core 5 でもやってみたけど同じ結果。昨日はもう途方に暮れたね。

そんで今日、もしかしたら2年前のアレと同じだったんじゃないかと思いついて、仕事から帰ってからソッコーで Fedora Core 6 の CD-R 版のインストーラを焼いてみた。これ5枚にもなるからやりたくなかったんだけどね。それでもやってみたら、そしたら、そしたら、ちゃんと受け入れてくれるじゃないですか。いやは〜原因はこれでござったかぁ〜。昔の DVD-ROM ドライブって CD-R ディスクは読んでくれるけど、DVD-R ディスクの読み込みには対応してないのね。

てなわけで今、Fedora Core 6 でこれ書いてます。4じゃ日本語 IM は Canna でローマ字入力を強いられたけど、6だとおいらが今 FreeBSD で使ってるのと同じ SCIM+Anthy。カナ入力への設定変更めちゃめちゃラクでやんの。2007.5.31 じゃ「でも世間一般じゃローマ字が普通なんで、このマシンで日記を書くときくらいはローマ字入力の練習をしよう」なんて健気なことを言ってみたりもしたけど、やっぱカナ入力できるんじゃカナ入力にするでしょそりゃあもぉ。

こいつ、標準 GUI の GNOME に付いてきたテキストエディタも HTML にしっかり対応してるし、しかも文字コードの設定しなくても自動的に Shift-JIS だと判断して読み込んでくれるしで、日記書きにもそのまま使える。至れり尽くせりですなぁ(Unix は普通、日本語は EUC-JP を使うんで、テキストエディタによっては読み込み時に手動で指定してやるか、設定を変えなきゃいけない、そうゆーちょっとめんどいのが多いのだ)。

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あと、Fedora Core を6にしたら、BOINC がついに動作したですよ。これで COMPAQ マシンが SETI@home に返り咲きですよ。重畳かな(嬉泣)

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2007.6.7 木曜 前日に飛ぶ

サンヨーと来たらバッテリー

2007.5.21「トヨタのハイブリッドシステムの要のニッケル水素電池、5年でヘタレて電池交換代が50万らしい」と書いたけど、来年、ニッケル水素電池の寿命が倍になるそうだ。青森県南の地方紙デーリー東北の6月5日付の記事より。

なんでも三洋電機の経営再建策の一環として、ハイブリッド車向けに寿命を倍にしたニッケル水素電池を来年リリースするんだそうで。だとしたら、おいらが聞いた噂「トヨタのハイブリッドシステムの要のニッケル水素電池、5年でヘタレて電池交換代が50万らしい」が、バッテリーは10年持つってことで、ほとんど廃車になるまでバッテリー交換しなくていいってことになる。やってくれますなぁサンヨーさん。その他、モバイル向けのリチウムイオン電池も増産するうえに、以前ソニー製で出た発火問題、あれが起きない対策も盛り込むんだそうで。

さすがバッテリーシェア世界トップのサンヨーですな。おいらも若きみぎり、ラジコン用のバッテリーでサンヨーさんにはその節は大変お世話になったですよ。しかしあの頃(80年代前半〜中盤)、鉛蓄電池を除く先進的なバッテリー(当時はニッケル-カドミウムバッテリー)の技術的な修羅場は、ラジコン界だったんだよなぁ。「ケッ! おもちゃかい」などと侮るなかれ。2年に一度の世界大会(オンロード・オフロードがそれぞれ隔年開催だったんで、実質毎年開催されてた)は、各国の予選を勝ち抜いてきた各社のエースドライバーや最新鋭マシン、さらに大資本にぶら下がることをよしとせぬ屈強のプライベーターたちが激烈に火花を散らす、文字通りの修羅場だったんですわ。

何がすごいかって、そこで勝てば自社の優勝マシンが世界で爆発的に売れるんですな。普通の人が乗るクルマの世界で考えると、もしあるメーカーが世界的レースに出場して優勝したら、そのメーカーのクルマが売れまくることになる。でもそうはならない。そのメーカーのイメージアップにはなるけど、売り上げにそんなに直結はしない。もし直結するのなら、1991年にマツダがルマンでロータリーエンジンで優勝した直後に RX-7 がバカ売れしたはず。でもそうはならなくて、マツダは後にフォードの傘下に入ることになる。だって、優勝したのは普通に買えるクルマとは全然違うクルマだもん。

ところが公道や免許なんて全く関係ないラジコンカーの場合、世界大会出場マシンとまったく同じものがそのまんま模型店で売られてるわけ。世界大会で決勝に進出することや勝つことはすなわち、その一般向けに売ってるクルマが関係雑誌に実績付きで露出するってことで、販売面でのセールス効果が違うんですよ。だからどこのメーカーも、相手より速く走るために死ぬ気でしのぎを削ることになる。当然バッテリーにもそれが求められる。

バッテリーは当時、実質サンヨーの独占だったんだけど、それでもバッテリーの能力を限界まで引き出すため、参加者たちはありとあらゆる工夫やアイディアを投入した。普通は模型メーカーがサンヨーから供給されたまんまの単二型1.2ボルトニッカドバッテリー6本を1組にして売るんだけど、そのバッテリーをバラで何十個、何百個と仕入れるまでは同じ。んでその中から特性の似たものを6本選び出して組み合わせたりとか(そうして売られてたものは「マッチドバッテリー」と呼ばれてた)、急速充電である程度の大電流を一気に流し込むといいとか(メーカー推奨の逆)、「デルタピーク」と呼ばれる現象をタイミングとして掴んで充電するとか、充電中はバッテリーを冷やしてやるとより多くの電力を蓄えられるとか(これは昔からの常識)、とにかくメーカーのサンヨーでさえ知らなかったり気にも留めなかった、バッテリーに関する様々なノウハウがその修羅場で発見・開発されてきた。おかげで電動系の世界大会じゃサンヨーがメインスポンサーになったりもして、ラジコンカー業界ってのはそのくらいバッテリーの発展に尽力してきた。

今じゃバッテリーの主役はもはやニッカドじゃなく、ニッケル水素やリチウムイオンになってしまったけど、当時ニッカドで築き上げたサンヨーのバッテリー牙城はいまだに健在(その他の電機を含めた会社としての経営的には苦しいらしいけど)。けど、サンヨーのバッテリー部門は現状に満足してしまって、あんまし真剣に将来を見つめてないような気がするんだが。

まずニッケル水素電池だけど、当面はハイブリッド車向けに大量の需要があると思われる。寿命2倍ってのも素晴らしいことだと思う。でも、ニッケル水素電池を使ったハイブリッド車ってのは今のところトヨタだけが作ってるんであって、その肝心のトヨタは、より性能が高いリチウムイオン電池へのシフトを考えてるとこ。しかも技術的メドがついたっぽい。つまりニッケル水素電池事業は、これからの尻すぼみが目に見えてる分野だってこと。トヨタが本格的にリチウムイオン電池を導入した場合、せっかくの寿命2倍バッテリーは、既に売れてしまった車体のバッテリー載せ替え需要しかなくなってしまう。まぁ現行のハイブリッド車は北米で売れに売れてるそうだから、その載せ替え需要だけでもしばらくは食っていけそうだけどね。

次いでモバイル用のリチウムイオン電池なんだけど、さらに次の世代として、容量が1.5倍のリチウムポリマー(リポ)電池ってのが、少しずつ普及し始めてる。今まで1充電で6時間使えてたノートパソコンが、リポ電池の採用なら9時間使えるようになるってこと。この差は大きい。リポ電池は充電が難しいらしいんだけど(過充電してしまうと最悪、発火する)、電動ラジコン飛行機の動力用として欠かせないものになってる。つまり、ニッチ市場では既に実用品として使われ始めてるってこと。値段もべらぼうに高いって程でもないらしい。趣味で購入できる程度なんで。

バッテリー市場を牽引する我らがサンヨーは、次なるバッテリー世界戦略としてリポ電池の研究・開発・普及に向かうべきだと思うんだが、リチウムイオン電池の生産・販売の増強という、現行路線強化を打ち出してきた。まぁもしかしたらリポ電池の世界シェアもサンヨーが握ってて、そこらへん好きにできるってことなのかもしんないけど。それはいかん。それだったらいかんぞよ。バッテリー販売で頂点に立った1社の思惑のせいで(ここでは敢えて「技術で頂点に立った」とは言わない)、技術の発展にブレーキがかかることになってしまうではないか。そんなマイクロソフト商法は断じて許すわけには参らん!!

もしそうだとしたら、リポ電池でサンヨーの牙城に挑む他メーカー募集! つうか急募! バッテリーの帝王にケンカ吹っかけて競争して、リポ電池の発展と普及を促すべし!!

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2007.6.8 金曜 前日に飛ぶ

逆ナンか?

あのさ、最近の若者事情には疎いんだけどさ、どうなのよ、流行ってんの? 逆ナン。

とりあえず今日これから飲みに行くんだけどさ、それはいいとして、先週も飲んだのよ。来週も飲むんだけどね(飲んでばっかだな)。で、先週末オタケン(←ひとりごちるゆんず2005年5月〜7月参照のこと)と飲んでさ、帰りにオタケンと別れて、一人で夜の八戸の繁華街を歩いてたら、「ちょっとおにーさーん」と女性に声かけられた。振り向く間もなく同じ方向から別な女性の声で「おにーさーん」。何ですかこれ。いわゆるひとつの売春ですか(露骨な表現ご勘弁)。

で、声のした方を見るとそこは車道。軽自動車から若い女性2人が声かけてきてた。該当する「おにーさん」は周辺にいない。あっしのことですかい? で、彼女らと目を合わせたら、「アイス食べに行かない?」。

イリーガルっぽいニオイは特に感じなかったんだけどなんだかわけわかんなかったんで、「いや、いいよぉ〜」と断ってみた。実際オタケンとしこたま食いまくって、これ以上絶対無理ってくらい腹一杯だったし。でも彼女らは食い下がる。「ね〜アイス食べに行こ〜よ おにーさーん。ね〜」。

やっぱし得体の知れない何かを感じ取ってしまったおいらは、レディたちに対して丁重にお断り申し上げたよ。「いやもう帰るとこだから。んじゃおやすみ〜」と笑顔で手を振ったぐらいにして。彼女らも諦めたらしく、「おやすみ〜」と同じく笑顔で手を振り返してきた。んで、おいらは何事もなくうちに帰ったわけだが、今になって思うと、やっぱちょっとノコノコついて行ってみるべきだったかなぁとか。恐いもの見たさで。

ついて行ったら何が出てきたのかなぁ。長距離走にはちょいと自信があるんで、ヤバそーなところに連れて行かれたらダッシュでブッチこくって手もあったよなぁ。まぁ腹が満タンだったんで、走ってる途中で逆噴射かますのは必至だったかと思われるけど。

それとも単に彼女らは、アイスをおごってほしかっただけだったんかなぁ……。今となっては全てが謎の逆ナン事件であった。

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2007.6.9 土曜 前日に飛ぶ

コンビニブルース

うちの近所のコンビニが、しばらく前からバイトを急募してる。失業中の身としては興味あるんだけど、学生の頃コンビニでバイトしたことがあったんで大変興味あるんだけど、時給650円だとさ。で、長期バイトが時給630円。一体何ですか、この「ショボい」と言うにしてもあまりにもショボ過ぎる金額は。おいらがバイトしてた昔ならいざ知らず、今どきその額に全く誠意を感じないのはおいらだけじゃないんだろうきっと。「急募!」の割に全く集まらないらしく、ここ半年くらい貼り紙しっぱなし。いい加減自分の虫のよさに気付けよな〜。

しかしなんでまたこんなに魅力のない時給を提示するのだ? なんでも首都圏じゃ好景気を反映して、バイトは時給1000円でもろくに集まらないってゆーじゃないの。なんぼこっちが景気回復が遅れてる田舎だからって、首都圏価格の3分の2以下じゃなぁ。

やっぱあれですか、お店側にマジで余裕がないんですかね。このフランチャイズ、あの、何かに付けひたすら本社が搾取しまくって、お店の経営者側には何も残らないと悪名高い、経営者にとっては働いた分だけ徒労感ばかりつのるといわれる、いわゆる「労損」だからですかね。

しかしまーコンビニの経営ってどこでもかなり大変だとは聞いてるけどね。特に人繰りが。年中無休・24時間営業が基本だからね。経営者の親が死んでも店を閉めちゃいけないんだそうで。ていうか「店を閉める」って発想がないから店舗にシャッターが付いてないしね。で、店長やその家族や正社員だけじゃローテーションがキツいからバイトを雇いますわな。でもこのバイトさんたちが肝心なときに役に立たない。お盆や年末年始、連休になるとみんな休んじゃう。一番休みたいのは店長だろうに。そういえばコンビニでバイトしてた頃、年末年始に休みたいと言ったら店長にめちゃめちゃ嫌な顔されたっけなぁ。それでも休んだけど(鬼)

それと、深夜から明け方まで入ってくれるバイトさんを探すのにも一苦労。街のコンビニだとそんな時間帯でも、飲みの帰りや水商売の帰りの客が来るし、そういうお客さんってけっこう客単価が高いから、その時間帯のバイト料を高めに設定して人集めできるんだけど、うちの近所みたいな田んぼの真ん中の産業道路沿いってロケーションじゃ、深夜/早朝はかなり稼ぎの悪い時間帯っぽい。行ってみても他に客いないもんなぁ。だからバイト料もそんなに上げられなくて、バイトが集まらない。

てなわけで、おいらがそのコンビニに夜中に買い物に行くと、必ず店長が直々にレジを打ってくれる。あの店長、こりゃ完全に昼夜逆転生活だな。水商売でもないのに。ていうか水商売よりきついシフトだぞこりゃ。見た感じ40代半ばっぽいんで、奥さんお子さんがいそう。奥さんは割り切ってくれるとしても、仕事の時間帯が深夜から朝までってので、子供の顔を見る生活がちゃんとできてるんだろうか。他人事ながら心配になってしまうよ。

あと、バイトの人間的な質ってのも問題だよなぁ。正社員じゃないバイトってのは、当然ながらその職場への帰属意識が薄い。だから陰で怠けたり悪いことしたりするんですよこれが。人にもよるけど。ていうかおいらがそうだった(時効ってことでひとつ)。捨て弁、捨て惣菜を隠れて食ったりしてね。おいらのシフトは午後9時から午前1時までで、一人で仕事してたんだけど、ちょうど半分くらい時間をこなしたあたりに弁当屋の配達があったんですわ。するってぇと売れ残った捨て弁が発生しますわな。で、そういう売れ残りの日配品は奥のストックヤードのゴミ箱に入れるんだけど、目を付けたやつは近くの棚に置いとく。

そんで客の具合とか頃合いとか見計らって、ガッつくわけです。ええ、ちゃんと防犯カメラの死角に身を潜めて(あれは防犯の目的半分、従業員の監視目的が半分なのだ)。今思うと別に腹が減ってたわけでもなし、なんでそんなことをしたのかっつうと、スリルを味わいたかったって以上のものが思い付かないんすけど。実際かなりスリルを味わったこともあったしね。

そうやっていつものよーに賞味期限切れのおにぎりをカメラの死角で頬張ってたら、突然店長が来店したんすよ。あれはマジで焦った! 証拠を残しちゃいかんと思って、食いかけのおにぎり全部口に突っ込んで丸飲み! 噛む動作を見せちゃいけない以前に噛む暇なし! 死ぬかと思った。本気で死ぬかと……(涙)。しかし人間、切羽詰まると火事場の馬鹿力が出るもんですなぁ。まんまと店長に気付かれぬままその場をやり過ごしたですよ。

こうゆータチの悪いやつが往々にしてバイトに入ってるわけです経営者の苦衷も知らずに。おいらの他にも、午前1時から7時までのシフトのやつは事務室でおもっきし寝てやがったしな。明け方にその店で買い物したら、散々呼んだ挙句にやっと奥から出てきて、しかも寝起きでめっちゃ不機嫌でさ〜。客商売は笑顔でしょうが。もうそんな基本さえ守られてないというところからしても、バイトにコンビニを任せるってのはそれなりのリスクを覚悟しなきゃいかんってことなんですわ。

で、そんだけ苦労しても、八戸なんつうコンビニの普及が遅れてた地域でさえ今や過当競争状態。なんぼがんばってもダメなときはダメで、お店がつぶれちゃったりするんですなぁ。しかし、昼間っからシャッターが下り切った一般店舗ってのもうら寂しいものがあるけど、シャッターがないせいで中身まる見えでつぶれてしまったコンピニ店舗ってのは、またさらに輪をかけて虚しさを醸し出してくれますなぁ。

なんでもコンビニってのは、立地条件が勝負の大勢を決めるものらしい。その上であんなにつぶれちゃうコンピニが多いってことは、フランチャイズ本部の立地条件データがあんまし当てになんないってことになりますな。まぁライバル店の予想外の進出ってのもあったりもするんだろうけど、それにしてもあんまりな気がする。それで敗れていった店の経営者さんってどこに行くんだろ。雇われ店長なら別な新規店で巻き返しも図れるだろうけど、フランチャイズ本部にそそのかされて、自前の土地に建物を構えてしまった経営者さんなんか、ものっそ大変そうな気がする。コンビニの建物は特殊過ぎて、コンビニにしか使えなさそうだしなぁ。ああでも、八戸市内でつぶれたコンビニの建物が、見事にパーマ屋に再利用されたケースがあったっけ。けどそれは本当に特殊な例でしかなさそう。

人生、ある程度のリスクがなきゃいかんのだそうだけど、コンビニの経営ってのはかなりその点じゃ、見かけによらず大冒険っぽいなぁ。

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2007.6.10 日曜 前日に飛ぶ

思い込みという名の落とし穴

八戸フォーラム かわら版 DX(デラックス)2号で黒澤明のコラム(1000字)を書くことになってて、締切が今週の金曜(15日)なんだわ。そんでそろそろ本腰入れて書かにゃなぁと昨日の昼間に草稿を書いたら、構想が出来上がってたってこともあって、案外あっさり書けたっす。残るはネタチェック。

まぁチェックするまでもないんだけどね、ととりあえず自前の『用心棒』(1961)のビデオを10年ぶりくらいに鑑賞開始。したら衝撃の真実発覚!! おいらがネタにしたものが、全くの思い込みによるガセだった!! orz 序盤で三船敏郎演ずる浪人侍がやくざ者に取り囲まれるんだけど、おいらの記憶ではそのやくざ者のうちの一人が鞍馬天狗の格好をしてるはずだった。で、黒澤が創造したウェスタン型時代劇の中で唯一、伝統的な歌舞伎型時代劇の動作をして浮きまくってるはずだった。そして依頼された原稿内ではそこにツッコミ入れまくるはずだった。

ところがそんなやつ全然出てこないわけです。三船が取り囲まれる場面は2回あるんだけど、どっちも何べん見直しても、そんなやつはいない。完璧においらの思い込みだったってわけ。しかしそんなわけわかんない思い込み、どっからどう生まれてきたんだ? 信じてたものがガセだったってショックも大きけりゃ、ネタ元不明の薄気味悪さってのものあって。

いずれにせよ、原稿が紙媒体に載った時点で、ていうか締切を過ぎた時点で、放っとけば取り返しのつかないことになってたんで、ほんと締切前にチェックしといてよかったってのはあったけど。原稿の内容は、黒澤映画のお茶目なツッコミどころにツッコミ入れまくるって趣旨で、草稿で6個、ネタを用意してた。これでネタがひとつぶっ飛んでしまったけど、『影武者』(1980)からネタを新規導入して何とか間に合わせた(すぐ思いついてほんとよかった)。でもそしたら他の部分も不安になってくるわけで、『乱』(1985)の DVD をレンタルしてきてチェック開始。『乱』からはネタが2つエントリーしてる。

そのうち1ネタがどうにも狙ってた通りじゃないってことで、これもカット。生き残った方のネタも、記憶とはずいぶん違ってた。他に新ネタを思い出せなかったんで、当初予定より1個少ない計5ネタで1000字にしましたですよ。いや〜ネタチェック大事だわ〜。思い込みって恐ろしいわ〜。そういやおいらの父親も黒澤ファンだったんだけど、彼は『七人の侍』 (1954)が、横にバーンと広いシネスコサイズ作品だと思い込んでて疑わなかったもんなぁ。

ビデオでスタンダードサイズ(ワイドじゃない昔ながらのテレビと同じサイズ)の現物を見せたら、「本当はこんなんじゃなく、もっと横にバーンと……」と言い張ってた。いやあの、スタンダードサイズで構図がビシバシ決まりまくってるでしょうに(黒澤映画に限らず、昔の映画は構図キメキメのが多い、と思う。スタンダードサイズは特に構図をキメやすいんじゃないだろうか)。

あと『椿三十郎』(1962)のラストの決闘場面。仲代達矢の腹から血がドバーッと噴出するんだけど、黒澤は絵的に汚くならないよう、血の流れの下流部分は画面外に出るようにした。ところがプロモーション用に撮られたスチルカメラのショットってのがあって、それは引いた立ち位置から、噴出する血を全部とらえてた。んで、このスチル写真の方が後の世に、映画に使われたカットより多く世に出回った。

結果、うちの親父に『椿三十郎』のビデオを見せたら、「本当はこんなんじゃなかった。本当はもっと血がドバーッと画面一杯に噴き出るんだ。後から勝手に作り替えるなんて困る」となぜかおいらが文句言われたぐらいにして。

三船・仲代の有名な長い長い睨み合いから問題の噴血までワンカットなんだから、後から作り直すなんて物理的に無理ですが。それでも彼は頑なに、ビデオで見る事実よりも自分の記憶の方を優先させた。人間の思い込みってのは、かようなまでに強いもんなんですなぁ。思い込みが事実と一致してれば問題ないけど、かけ離れてしまうと悲惨なことになるわけで。で、父親の血を引いたせいなのか、なんだか知らんけど「『用心棒』に鞍馬天狗」っつう意味不明な思い込みを抱えて昨日まで生きてきましたですよ。

しかし実際に体験してみて初めてわかったけど、自ら信じてたものが単なる思い込みで事実と全然違ってたってのが分かってから以後ってのは、かなりブルー入るね。たかが映画の記憶違いでこれだもん、例えば怪しい新興宗教に騙されてる信者にその宗教の正体を言って聞かせても、なかなか信じてもらえないってのも分かる気がする。

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そそ、『乱』で今までなぜか気付かなかったツッコミどころ発見。季節の設定が真夏なのに、場面によっては人や馬の吐く息が白いんですが。蝉の声を入れてごまかそうとしてるけど、かえって異様な感じにしかなってない。これは黒澤監督のお茶目じゃなくて、やむにやまれぬ事情ってやつだったろうから、おいらの原稿には入れないでおいたよ。

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2007.6.11 月曜 前日に飛ぶ

いい加減な邦題はいい加減にしてくれ

あのさ、人によっては「どーでもいーじゃん」と言うかもしんないけど、おいら的には見逃せない、ツッコまなきゃ気が済まないことってあるのよ。今、東京とかの都市圏で公開中で、もうすぐ八戸にも来る中国映画の邦題なんだけど、『女帝 エンペラー』って何よ。一応リンク貼っとく(その1, その2, その3)。おお一応書籍にもなってるのね。原作本かな? それとも映画のノベライズかな。

あのさ、「女帝」で和英辞典を引くと、決して "emperor" にはならなくて、飽くまでも "empress" なんですが。「エンペラー」ってのは飽くまでも「男の皇帝」の意味なんですが。

最近の中国映画の邦題ってカタカナにするのが流行りみたいだけど、頼むからまともなの付けてくれよ。最近の例じゃ『七剣』(2005)を『セブン・ソード』って邦題にしてたよね。7本の剣なんだからどう考えたって複数形で「セブン・ソーズ」でしょうが。そこらへんの決まり自体が曖昧っぽいけど、映画のタイトルって固有名詞なんだから、その手の間違いはアウト風味たっぷりなんですが。ちなみに映画本編の冒頭のタイトルだと『七剣』と並んで "Seven Swords" とご丁寧に正しい英語でも書いてたぞ。そこまで教えてもらってなんで間違えるかね日本の配給会社。

こんなことやってると日本に住んでるのが恥ずかしくなるから、ほんといい加減、格好付けて英語を使いたいときは、基本的な文法や用法くらいフツーに押さえてくれよ。ちょっと辞書引きゃすぐ分かる話でしょうが。

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しかし、「英語がカッコイイ」っつう発想自体に問題がある気がする。よく見かけるのが、やたら英単語を使いたがる傾向。で、判で押したようにリンク集を "LINK" と単数形で書いてるのな。見ると複数のリンクが貼ってある。ということで "LINKS" が正解。

じゃあ "Seven Swords" と同じく「リンクス」じゃなきゃいかんのか。とは言えもうこれ、世の中の流れでカタカナ表記の標準は「リンク」に決まっちゃってますな。「リンクス」だとかえって変に見えちゃうのよね。それでも英語表記のときは英語サイトが基準になるから、"LINKS" が適してると思うが。

今、「別に大した違いじゃないじゃん」と思った人は、英語を学ぶ気がない人ですな。「1つかそれ以上かの区別」は、英語圏の人たちにとっては絶対に譲れないコダワリの部分なんだから、英語を使うときはそのコダワリにまで付き合ってあげる覚悟が要るのよね。

ということで、悪いことは言わない。「かっこいいから」とだけ思って下手に英語を使うと、思わぬところで恥かくことになるよ。日本人なんだから、日本から出ない限り日本語さえきちんとしてればよろしい。外国語を学ぶ気がないなら、余計なことはしないのが得策でござる。

ということで、「英語を学ぶ気がない人に限って英単語を無闇と使いたがる」って構図が浮かんでくる。小難しいような雰囲気が好きなんだろうかねぇ。けど、英語なんて英語圏の人からすればただの生活言語であって、別にかっこいいなんて代物じゃない。

おいらだったらそこらへん、なるべく日本語で書くけどねぇ。だって単純に、その方が分かりやすいじゃん。外国のとはいえ生活言語じゃカッコ付かないって。それなら今や学術的にしか生きてないラテン語や誰も使ってない古代マヤ文字なら格好付きそうだけど、おいらも知らないし他にも分かってくれそうな人がいなさそうということで、ボツですな。そんな考えのもと、この日記の日付表示に続く曜日表示も、別に "Sun", "Mon", "Tue"... でもよかったんだけど、日本人としての直感的な可読性と「普通さ」を重視して、「月曜」「火曜」「水曜」... の漢字表記に決めたですよ。

見方を変えると、ネットやコンピュータの舞台裏で使われてる言葉って英語なんだよね。FreeBSD なんかの無料 OS や Java プログラミングなんかいじってると、嫌でも英語のウェブページやダイアログを読まなきゃなんないことがある。このサイトみたいに HTML を手書きしてても、タグの使い方を覚えるのに英単語が続出。つまり電子の世界じゃ英語は最も泥臭い言葉。オシャレや格好良さなんてものから程遠い。

てなこともあって、ヘンテコな英語をこれ見よがしに使ってるサイトにつないでしまうと、なんかこう、「うわぁ〜 (-_-;)」って気分になるのも分かっていただけるかと。

ちなみに、英語圏じゃ日本語の文字が cool で stylish なんだそうで(中国語と比べても、日本語活字の方が見栄えが洗練されてるし)。お互い、「隣の芝は青く見える」ってやつですな。よく、変な漢字の入れ墨した外人っているじゃないの。あれ見てどう感じるよ。その逆を考えると、日本人が英語を使う時は気を付けるべきってのが分かろうというもの。

だったらなおさら、外国人の目にも触れる可能性があるウェブサイト上じゃ、日本人は日本語にこだわるべきなんじゃないですかね。そうでなかったら、思い切って全部英語にするとか。非英語圏の人が作った英語サイトと分かれば、がんばった上での多少の間違いなら、英語圏の人たちは大目に見てくれるだろ。

Windows じゃどうか知らんけど、Mac OS X だと全世界の仕様で日本語は標準装備なんで、サイト閲覧のとき文字コードさえしっかりブラウザに分かってもらえれば、世界中の Mac できちんと日本語が表示されるはず。おいらの Mac + Firefox の環境でも、スペイン語、ノルウェイ語、中国語簡体字、キリル文字、ハングルを文字化けせずに表示してくれたぞ。

全然読めなかったけど (^^;)

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おお、アラビア語(アルジャジーラのサイト)もきちんと表示された!!

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2007.6.12 火曜 前日に飛ぶ

LUNAR-A 勝手に復活構想

今年8月に打ち上げ予定の日本の月探査機 SELENE(資料1, 資料2)の、公募してた愛称が決まった。「かぐや」だそうで。まぁ順当な感じ。で、この月探査計画を盛り上げるため、企業とのタイアップ話(資金の授受はナシ)まで出して、PR に懸命ですな。

まぁネットと往復葉書での名前載せキャンペーンで100万人を目指したら、当初締切までに10万人も集まらなくて(「メッセージも一緒に」が面倒がられたらしい)、締切を1カ月延長して「メッセージなしでもいいです。ペットの名前でもいいです」と頑張ったらようやく41万人集まったそうで。葉書のみの募集で27万人集めた火星探査機「のぞみ」よりも、ネット応募も導入して88万人集めた小惑星探査機「はやぶさ」よりも注目度が低い感は否めんからなぁ。

だって月だもん、既に人が行ったことがある天体に無人探査機を送る計画だもん。軟着陸するわけでもないし。今回の月探査は科学的意義が高くて、世界中の関連の科学者たちが注目してるミッションとはいえ、一般ウケに限って言えば、火星や小惑星より見劣りするわなぁ。

しかも、この探査機の末路は、名前を載せた人たち(ゆんず含む)にとってはちょっとショッキングだしなぁ。永遠に月の周りを回り続けるのかと思いきや、なんと観測が全部終了した暁には、月面に計画墜落させることになってるんですな。そのときの埃の立ち方を地上の望遠鏡で観測することで、月面の物質の組成なんかを調べるってことで、実は日本は以前、ひてんという衛星で同じことをやってる。最近だとヨーロッパの SMART1 っつう月探査機もやってる。

なんかなぁ、せっかく名前を載せたのに墜落・大破って終わり方、ちょっと殺生な感じがする。軟着陸なら話は分かるけど。ていうかこの SELENE 計画には続きがあって(まだ構想段階らしいけど)、次は月への軟着陸だそうで(SELENE 計画が立ち上がった90年代当時は、月周回機と着陸機が同時に打ち上げられることになってた)、それにだったら名前を載せる意味が今よりずっとあるって感じなんだが。

んでまぁ企業タイアップもあって、これからだんだん かぐや が社会的にも盛り上がっていくんだろうけど、その陰で、今年のはじめにひっそりと舞台から降りた、日本の別な月探査計画もあった。その名は「LUNAR-A」。

これがなかなか豪快な計画で、月を周回しながら月面の2カ所に槍状のセンサー(「ペネトレータ(貫入機)」と呼ばれてた)を打ち込んで、月面の熱流量や月震(月の地震)を測定して月の内部構造を解明するはずだった。初めの予定では10年前の1997年打ち上げ予定だったんだけど、ペネトレータの開発に手間取ったおかげでいつまでも打ち上げられず、既に完成して出番を待ってた月周回機の方が地上で経年劣化し始めてきたせいで、ついに計画自体がキャンセルされてしまった。

だけど、ペネトレータ作成技術は去年とうとう完成したのだった。一応おととしの資料でも。んで、せっかく苦労して作り上げたペネトレータなんだからどうにかしようってことで、外国の月探査機に積んでもらうって方針が出た。ということで今は、ロシアの月探査機に載せるべく交渉中らしい。

まぁ、ロシアとの交渉が不調に終わったとしても、同じアイディアのセンサーを作る計画はどこも持ってないと思われる(実際、ペネトレータの開発には予想をはるかに超える苦労があったわけで)上に、ヨーロッパでも中国でもインドでも、今は米ソ冷戦時代に次ぐ第二の月到達競争勃発状態なんで、交渉相手はまだまだいる。なんだったら LUNAR-A 周回機をまた作り直して、SELENE 2号の打ち上げのついでに持って行っちゃうという荒技もできるんじゃないかって気もするが。ペネトレータ計画に競争相手がいない以上、急ぐ必要もないわけだし、周回機の機能をペネトレータから地球へのデータ中継に絞れば、かなり安く上げられるわけだし。

てなことで、JAXA/ISAS さん、SELENE 2号 + 復活 LUNAR-A ってことでどーですかね。

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LUNAR-A って名前と、今までの ISAS 衛星のネーミングの法則性からして、LUNAR-B, LUNAR-C... と後に続く計画が練られてたことを想像させるなぁ。「A」がいきなりコケた今、LUNAR シリーズ全体がなくなってしまったかもしんないけど。そういうシリーズがあったとして、SELENE シリーズとの整合性はどーなってたんだろ。

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2007.6.13 水曜 前日に飛ぶ

CD プレイヤー更新日記

なんか最近暑いね。天気も良くて「夏、到来」って感じですか。でももう少し経てば梅雨入りになるんだろなぁ。20年くらい前まで、八戸は梅雨になると寒くなってストーブを引っ張り出したりしたもんだけど、ここ数年の梅雨は蒸し暑い。地球温暖化の影響と思われ。ああ寒い梅雨が懐かしい。ああ暑い暑い。

んでまぁエアコンのないおいらの自室もまた暑いわけで、暑い理由に、2台の PC が SETI@home でぶん回ってるからってのもある。物理的に暑いのもそうだけど、この2台が奏でる冷却ファンの音(ことに Power Mac の方には冷却ファンが4機付いてる)がまた暑苦しさを助長しとるわけです。そんなら音楽でも流してごまかそうってのは自然の流れなわけです。ところが、長年使ってきた CD プレイヤーがいかれてしまった。なんか同じよーなことを前にも書いたような……(検索中)……おお、ちょうど3年前ではないか

そうかあの頃は、余り物の CD-ROM ドライブを利用しようと思っておったんだね。けどその計画は「めんどくさい」というもっともな理由でキャンセルされたのであった。んでどうしたかっつうと、13年くらい前に買った Panasonic のポータブル CD プレイヤーを使うってことでお茶を濁してきた。んでその Panasonic CD プレイヤーがこの度お亡くなりになった。やたら音飛びするんですわ。だんだんひどくなってきて。それが我慢の限界に達したってことで、新しくポータブル CD プレイヤーを買ってきたよ。いや〜なんか PC 関連以外の電化製品を買うのって久しぶりだわ〜。

安く収めたかったんで、聞いたこともないブランドのやつを調達。見た目からしてダサいけど、部屋で使うんだからまぁいいや。したら AC アダプターが付いて来ないでやんの。「説明書に記載されている市販品をお使い下さい」だと。他のと比べてずば抜けて安いわけだわ。つうことで説明書も見ずに、Panasonic プレイヤーの遺品である AC アダプターをつないだら、ちゃんとそれで動いたよ。ジプシーキングス聴きまくって問題ないことを確認。そこらへんかなりテキトーですな。メーカーも、おいらも (^^;)

今回おいらが買ったやつは3,480円の安物だったんだけど、ポータブル CD プレイヤーの主流って、いろいろ付加価値を付けて13年前から値段を維持してるんだね。多くの製品が9800円くらいだったよ(それ以上のもあった)。おいらも13年前、1万くらいで買った。今のは対衝撃用に何十秒ぶんかのメモリを搭載してるのは当たり前で(今回買った安物でさえメモリ付き)、1万円のやつは MP3 も聴けるんだそうで。これって PC で MP3 楽曲を落として CD-R に焼いたやつを聴けるってことなんでしょか。詳しいことは知らないけど、だとすると1枚の CD-R にアルバム何枚分もダビングできちゃいますな。曲順はちゃんとアルバム通りになってくれるんだろか。

つうかポータブル MD プレイヤーごときが13,800円なんつう強気な値段で売られてたんですが。すっかり iPod やそのライバルたちに押されてるもんだと思ってたら。MD も一定の人気があるってことなんでございましょうなぁ。ん〜ポータブル CD プレイヤーの価格維持や iPod も含めて、携帯音楽市場が元気だってことなのかも。それにしちゃ数年前から、音楽 CD の売り上げが落ちてるみたいな話を聞くよなぁ。一時期、違法コピーのせいだってことにされて、CCCD なんかが出てきたりもしてたんだが、そこらへんの話は今どーなっておるのだ?

おいら的には、音楽業界がそれまですがってきたイメージ戦略商法自体が、とうとう飽きられて限界に達したんじゃないかって気がするが。別に根拠はないけど、大抵の商売で売り上げが伸び悩んだり落ちたりする大きな原因ってのは、ワンパターンな売り込み方が客に飽きられるからってのがあるんで。

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

そういえば、オーディオ関連で悩みがあったり。去年一杯まで BeFM で放送されてた『八戸フォーラム シネサロン』の自分が出演したぶんのエアチェックがカセットテープであるんだけど、これがけっこうかさばるんだわ。こいつをどうにか圧縮したい。MD ラジカセでも買うか? それとも Mac に落とし込むか? って再ダビングするとそれだけ時間がかかるってことで、かなり面倒。やっぱオーソドックスにお菓子の空き箱とかに入れて、押し入れの奥にでも突っ込むのがベストか?(←何の解決にもなってない)

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2007.6.14 木曜 前日に飛ぶ

芸術と逃げ上手

2007.5.19 で「芸術オタク」ってのを定義してみたんだが、この1カ月ほど観察してみたら、どーもちょっと違うかなって感じ。

なんてーか、そういう人たちって、言い訳上手の逃げ上手なんだわ。話をしてて痛いところをツッコまれたり責任を追及されたりするとですね、それまでの勇ましい口調のまんま、居心地のいい場所を探してあっちゃこっちゃとあられもなく逃げ回るんですわ。自分が責任を取らなくて済む状態や謝らなくて済む状態を必死で作り上げて、そこに避難するというか。

前にそういう人を徹底的に追い詰めたことがあったわそういえば。おいらの人生に関係ある話で、見過ごすわけにいかなかったんで。ていうかもう話を聞いててその下衆な内容にムカついてムカついて、ってのが主だったんだけどさ。何度も何度も話をはぐらかして逃げようとするのを、「それはそうじゃなく」「その話はまた別」とひとつひとつ潰して、ついに雪隠詰みまで持ち込んだ。

したらねぇ、なんかもう憮然としちゃって。黙っちゃって。けどおいらはどん詰まりに追い詰めたわけじゃなかった。正々堂々とした道をずっと示しながら、そうなるように持って行った。それでも自分から動こうとしないもんだから(責任を負いたくないもんだから&格下のおいらごときに従うのが癪だったもんだから)、おいらが代わりにその場で行動してやったんだわ。

ところが手遅れだった。元はといえば彼が作り出した問題を、彼自身が自分の責任において解決すべきだったのに、その問題は彼が敵対する人物によって既に処理されてた。彼としては「自分の手を汚さずに済んで、してやったり」だったろうけど、端から見てたおいらを含む全員は、彼に対する信頼がガラガラと音を立てて崩壊していくのを実感してた。結果的に、敵対してた人物もますます彼を信用しなくなってしまった。

芸術が悪いわけじゃなく、芸術は特に人間性とは無関係ってことになりそう。上に挙げた人も、うちの地元じゃまあまあ結構な芸術家だったりする。ん〜、収集好きな人だけじゃなく、創造する側の人でさえ人間的にアレだったりするんだなぁ……。武道家の帯の色と人間性が特に関係ないってのと同じですなこりゃ。でもきっと、自分を偽ることなく真摯にその道を行けば、芸術や武道から有意義な何かを汲み取れると信じたいところですな。

しかしまぁ、観賞したり創造したり、芸術で心を潤わすのはいいけど、それで終わりの人はそれで終わりなんですなぁ。そこから自分の人生の糧になる何かを自ら汲み取ろうとしない限り、芸術は本来の胸襟を開いてはくれないってことですか。芸の術は奥が深いですなぁ。

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2007.6.15 金曜 前日に飛ぶ

泥沼 FreeBSD

ちょっと昨日の続き。あとさ、言い訳上手さんって、話し相手より常に一段上に立ちたがる習性があるね。相手と対等になったら負け、という彼ら独特のルールがあるっぽい。対等であって初めてまともに話ができるもんだと思うのはおいらだけですかい?

そんな彼らが(相手より一段上の)立場を危ぶんだ時に出て来る言葉。「お前のことを思ってのことだ」「お前が心配で言ってるんだ」。おためごかし。こういう言葉を聞いたら、『言ってる自分のことしか思ってないんじゃないのか』『本当に心配なのは自分の今の立場のことなんじゃないのか』なんつう用心が必要ですな。

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こっからは FreeBSD の記録。関係ない方にはたぶん面白くないかと。

もう何がどうなってるやら。かなりヤバいところに迷い込んでしまった予感。DynaBook Satellite 2590X の Firefox を4月2日にアップグレード したら、わけ分かんない不具合が出てきた。使えないってほどの深刻なもんじゃないんだけど、文字表示が汚くなってしまって。その前までの Bluefish(HTML エディタ)は こんな感じ で、文章部分もプルダウンメニューその他も全てアンチエイリアスがかかって文字が綺麗だったのに、問題の Firefox アップグレードで依存プログラムも更新された影響で、Bluefish でアンチエイリアスが効かないどころかアウトラインフォントまで蹴られて、コ汚いビットマップフォントが選ばれるようになってしまった。

Bluefish2

参考資料:フォントの用語と解説

画面の美しさにこだわる Mac 上がりの FreeBSD ユーザにとっては由々しきこと! しかも気付いたらGIMPまで! そのうえ日本語入力 IM フロントエンドの SCIM まで!! まったくもって見るに耐えん!!!(悔泣)

gimp scim

Bluefish の設定をいじっててまず分かったことは、フォントサイズを26ポイント以上にするとアウトラインフォントとアンチエイリアスが復活するってこと。でもそんな巨大なフォントでテキスト編集なんてやってらんない。もうひとつ分かったのは、イタリックにすると、小さいフォントでもアウトラインフォントとアンチエイリアスが復活するってこと。てなことで、Bluefish はメニュー画面の汚さは我慢することにして、編集画面は全部イタリックの設定で行くことにした。

Bluefish2

これで精神的に少し落ち着けたんだけど所詮はごまかし。やっぱし究極の目標は、アウトラインフォント + アンチエイリアスへの完全復旧でござる。いろいろ調べて怪しい依存プログラムをあぶり出してみた。その名は "fontconfig" そして "freetype2"。どうもこいつらのうちのどちらかあるいは両方のバージョンアップ版が不完全らしい。でも謎なのは、影響を受けないソフトもあるってこと。GUI である KDE そのものも、それに付属するアプリもきちんと綺麗なフォントで表示してくれてる。ますますわけ分かんないんだけど、上記2つの依存プログラムがきっとバグってるんだろうってことで、さらなるバージョンアップ版を待望する日々が続いた。

して気が向いたときにチェックしてたら、4月23日に fontconfig のアップデートが出てた。期待してたけど不発。何の改善も見られなかった。そんで昨日、久しぶりにチェックしてみたらまたアップデートが出てるじゃないですか。今度こそ!(ふんがー!) で、fontconfig を portupgrade かけたら、一緒に freetype2 も上げてくれた。おお、期待できそうじゃないですか今度のは。さぁ〜て久しぶりに綺麗な Bluefish と GIMP を拝みましょうかね。

……、

……、

……。

どっちも立ち上がらないんすけど。そうですかそうですか。GUI を再起動しなきゃだめですか。分かりましたよもぉ気を持たせちゃってコノコノコノ ( ^▽^)σ ツンツン KDE をログアウトしてコマンドライン画面に戻って、コマンド startx でどーだ! よしよし、まずは X.Org(Unix の最低限な GUI)起動でマウスのポインタが「×」として画面中央に表示されてから、KDE(X.Org を元にした、至れり尽くせりの GUI)起動開始とともに矢印に変わるんだよな……って、「×」で止まってやがる(汗)。このまんまじゃコマンドを受け付けてさえくれない。ってんで Mac からリモートログインして X.Org を止めてやったらコマンドラインが復活した。ふぃ〜。今度はシステム再起動をかけてみたけど同じ症状。

fontconfig と freetype2 をアップグレードしたせいで、GUI が立ち上がらなくなった(滝汗)

つまりこれはですな、ええとですな、そう、fontconfig と freetype2 の新しいバージョンが、今 DynaBook Satellite に入ってる X.Org に対応してないってのが考えられますな。もしやと思って portupgrade -n xorg-6.9.0(この"-n" を付けると実際にアップグレード作業はしなくて、アップグレードすべきかどうかだけ教えてくれる)とやったらなんと、xorg-7.2 なんてのが出てた。ん〜、6.7から6.9までかなりかかったのに、7.2まではあっという間だったなぁ。そそくさと portupgrade xorg-6.9.0 を実行。おおお、とりあえずいろんなフォントが更新されていく……その調子その調子……ってエラーストップ? なんでなんで? よく分からんけど古い X.Org が悪さしてるのか? だったら X.Org-6.9.0 をアンインストールしちゃいましょ。そんで /usr/ports/x11/xorg/ から新規インストールしちゃいましょ。

おおお、進む進む。ってまたエラーストップ!? なになに? /usr/ports/UPDATING を読んでアップグレードの手順を確認してくれだと? なんすかその未知の指導は(疲)。してそこに書いてあったのはのっけから、

ようこそ! X.Org 7.2 のアヤシい世界へ!(←英語を意訳してます。でもほとんど直訳)

うわーなんか、うわーなんか、大丈夫なんかよこんなんでよ〜。んで一通り手順を読んだんだが、正直ムズい。FreeBSD 万年初心者のおいらにはチンプンカンプンのカンプラチンキ。それでも言われるがまま手順に従って作業をしたら、Qt っつう大型のソースコードが落ちてきた。ん〜、Qt は KDE に必要なものではあるんだけど、その下地である X.Org には特に必要なものじゃないんですが。なんでこういうことになるのか不明。

でもまぁ言われるがまま、こうして作業は続行中なわけです。Qt はでっかいから昨日の晩(ていうか今朝未明)からずっとコンパイル中。うちに帰ったら終わってるかもな〜。そしたら次の作業に移れるな〜(まだ手順の途中なのであった)

ここで、何としても Dynabook Satellite 2590X 君には GUI を、しかも KDE で復活していただかないと困るんですよ。KDE でしか開けない書類が入ってるんだから。頼むぜほんと〜。

ていうかそんな中途半端なリリースを出してくれるなよ X.Org さんよぉ〜。

ていうか、結局はアプリの最新バージョンにこだわり過ぎちゃうおいらが悪いんだけどね。その点 Linux は下手に初心者ユーザがアプリのバージョンアップを(なんだかおっかなくて)やりにくい仕組みになってるぶんだけ安全だわなぁ。けど FreeBSD はやめられん。そんな、ユーザの思惑でいかようにもでもなってしまうハラハラドキドキな FreeBSD こそ、漢の OS なのじゃよ。

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2007.6.16 土曜 前日に飛ぶ

お天気ナイス週末

前の日は飲み会。んで今日は朝8時から仕事。もんげ〜。でも「ウコンの力」飲んどいて正解だったかも。

それにしてもまぁこれがいいお天気で。まるで CM みたいな写真が撮れましたですよ。

森1

白トビしてしまった画像の真ん中にほんとは露出を合わせたかったんだけど、ケータイカメラでのやり方がよく分からんかった orz それと、日の光を利用したちょっとあざとい写真も撮ったぐらいにして。

森1

とにもかくにも、いや〜爽やかな日でしたなぁ。飛行機も飛行機雲を全然引いてないくらい空気が乾燥してたせいもあったな。遠くまでスキッとよく見えたっけ。

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2007.6.17 日曜 前日に飛ぶ

続・お天気ナイス週末

また昨日撮った写真なんだけど、今度は立体写真。おいらの自室(2階にある)の窓から撮ったいちいの木

言い訳。

空中にある被写体を空中から捕らえるってのは、距離の目測があやふやになりがちなんだなぁと、ひとつ勉強になりました、と。レタッチの出来は、けっこう見たままの色合いを出せたかなって感じ。

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FreeBSD のアップグレード作業、まだ続いとります。FreeBSD の ports(アプリのコンパイル&インストール)や portupgrade って、あとどのくらいの時間や行程で終わるかの見当さえ教えてくんないのが不親切なんだよなぁ。

つうか、なんか全てのアプリのアップグレードをやってくれてるらしい(←実状が分かってない持ち主)。なんか KDE のコンパイル&アップグレードも始まってしまった。こりゃあここから1週間コースですなぁ orz 自分でもわけわかってないことしてる以上、途中でわけわかんないエラーストップが起きんことを祈るばかりですハイ。

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2007.6.18 月曜 前日に飛ぶ

雪辱の月曜朝

なんか昨日出した立体写真の不本意な出来映えに納得行かなかったんで、今日の早朝に本物のデジカメ(OLYMPUS CAMEDIA C-3040ZOOM。3.3メガピクセル)で撮り直してみたよ。

これがそのソレだ!

被写体が意外と遠いってことで、光学ズームを目いっぱい使ってみたっす。どーですこのシャープな質感。昨日とはまさに雲泥の差。しかしこのデジカメも、5年前に型遅れで買ったやつなんだよね。実質6年以上も前のカメラなのに、性能的に充分使えるじゃござんせんか。ケータイカメラの方は2年前に型遅れで買った(そればっかだな……)んで、実質2年半〜3年前のもの。

本物のデジカメはやっぱいいですなぁ。え、最近のやつはもっといいって? いやいや、将来更新したケータイカメラがこの性能を凌駕するまでは、しばらくはこのデジカメで行くですよ。

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最近のやつでも、デジカメの仕様で許せんのが、バッテリーを本体から外して充電器につながないと充電できないってこと。うちのなんか充電で3時間かかるってのに、バッテリーを外してから1時間で日付の記憶がぶっ飛ぶという間抜けぶり。その時のためにいちいちアルカリ電池を準備しとくのがめんどいんで、結局、充電完了→本体にバッテリー詰めした後に日付設定し直し。その度に、Y2K 直後の2000年1月1日午前0時という遠い遠い遠〜い過去の日付をこの目に見なきゃならん。頻繁に使うならバッテリーを2セット用意しておくのも手だけど、そーまでするほど出番がないのよねうちのデジカメ。

デジカメってケータイと同じく電源が命なんだから、ケータイみたいにバッテリーを装着したまんま充電できるってのが、使い勝手を重視した技術的本筋だと思う。ケータイ業界はそこらへんよく分かってらっしゃる。ていうかケータイごときでできるんだから、カメラ専用機にできないはずがないと思うが。

激戦を繰り広げるデジカメ業界のカメラ屋さんたち、性能競争はとっくに一段落して(正直、5メガピクセル以上なんてどー使いこなせばいいのだ? 3.3メガピクセルでも持て余し気味だってのに)、使いやすさ競争にシフトして久しいかと思う。他社に差をつけるメシの種がここに落ちてますよ〜(笑)

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常にバッテリー残量が気になるデジカメやケータイカメラをいじってると、うちのサイトの初期の立体写真撮りで活躍した立体ゲッター1号(ニコン EL2。露出計以外に電池を使わない)2号(レンズ付きフィルムに限りなく近いやつ)が懐かしいよ。フィルムも余ってることだし、久しぶりにアナログカメラで立体撮影しよっかなぁ。

フィルムスキャンがめんどいんだけどね。それに現像にカネかかるし。

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2007.6.19 火曜 前日に飛ぶ

首都圏エネルギー地産地消

首都圏のエネルギー問題緩和の糸口が微かに見えるような事故が発生した。死亡事故なんで喜ぶわけにもいかないんだけど、とりあえず記事はこれ。消される前に要点だけ抜き出しとこ。

19日午後2時半ごろ、東京都渋谷区松涛の女性専用温泉施設「松涛温泉シエスパ」別棟の付属施設で爆発があり、ほぼ全壊した。……地下1階で温泉のくみ上げ時に混じる天然ガスが充満し、爆発したとみられ、警視庁捜査1課と渋谷署は業務上過失致死傷容疑で調べている。……付属施設の地下1階に、地中から源泉をくみ上げる機械があり、シエスパ本館に源泉を送ってボイラーで温めて使う。くみ上げる際には天然ガスが混じるが、ガスが何らかの原因で充満し、爆発した疑いがある。

千葉県もそうだけど、東京の地下にも天然ガスが埋蔵されてるんですなぁ。しかも温泉が出る程度の深さから。この天然ガスをきちんと回収すれば、エネルギー大消費地の首都圏のねじ曲がったエネルギー事情が、ある程度改善されると思うんだが。実際、天然ガスは都市ガスとして使われてるし、最近じゃ圧縮天然ガスを燃料にしたクルマも走り出してる(自動車税の減税措置が取られてるくらいなんで、それなりに普及し始めてるかと思われ)。

つうか、こっちの記事によると「分離された天然ガスは換気扇などを通じて屋外に放出される仕組みになっている」って、そのまんま外気に放出してるんかい。これはこれで地球環境的に問題だと思うぞ。

というのも、前にも書いたけど、天然ガスの主成分であるメタンは温室効果ガスで、二酸化炭素(CO2)の21倍もの温室効果を発揮しちゃう物質なんですわ。それをそのまま大気に放出するのってほとんど犯罪に近いような気がするんだけど。どうせだったら排出時に火を付けて燃やしてしまえば、メタン1分子から二酸化炭素1分子が発生するってことで、温室効果の倍率が21倍から1倍に下がるぶんだけまだまし。できればそのときの燃焼を利用して発電や給湯をすれば一石二鳥だったりする。

事故があった温泉は追い炊きしてたみたいだから、このメタンガスを使えば燃料代が浮いたんじゃないか、余計な温暖化ガスを排出しなくて済んでたんじゃないかとか思ったりして。

まぁそんな簡単な話ならもうやってるって考えもあるわな。考えられるのは、温泉のお湯と一緒にメタンガスが出てくるってことで、メタンガスにかなりの湯気が混じってしまってる可能性。これじゃなかなか燃えてくれないのは目に見えてる。脱水装置を付けたりなんかするとコスト面で折り合いがつかないとか、まぁそんな事情があったんじゃないかと。

しかし、千葉県のどっかじゃメタンガスが地上に勝手にしみ出してきてて、それを家庭の燃料として利用してる地域があるっていうじゃないの。なんかこの首都圏産メタンガス、そのまま放出するのは環境にも良くないことでもあるし、どうにかエネルギー源として使えないもんですかねぇ。今日付の mixi ニュース(時事通信社)によると、

温泉の試掘や化学分析などを請け負う中央温泉研究所(東京都豊島区)の滝沢英夫研究員によると、都心部近辺の地下からわき出る天然ガスは、可燃、引火性が高いメタン成分が都市ガス並みに多い。

国土交通省関東地方整備局東京第二営繕事務所によると、千葉を中心として茨城、埼玉、東京、神奈川には「南関東ガス田」があり、メタン成分が約99%だという。

ということで、質の高い都市ガスが、首都圏のかなり広範囲の地下から取れるらしい。ちなみにメタンガスは分子式 CH4 から分かるように、組成に水素が多いんで、水素が燃えるぶんだけ発生エネルギーあたりの CO2 排出量が少ない、比較的良質なエネルギー源なのですな。石炭だと組成がほとんど炭素ばっかしなんで、同じ火力を発生させるなら、石炭と比べて天然ガスの方が CO2の発生量が3〜4割くらい少ないんだそうだ。ガソリンや軽油と比べても1〜2割は CO2 発生量が少ないらしい。そんなわけで、環境対策車として圧縮天然ガス車が出回り始めてもいるってわけ。

食品業界ではスローフード運動のおかげで「地産地消」の動きが出始めてるけど、エネルギーもそうあるべきなんだよね。エネルギーの輸送には必ず輸送距離に応じての無駄が出るものなんで、生産地と消費地は近い方がいい。今現在、エネルギーの大消費地である首都圏の燃料はほぼ全量を外国に依存、電力は首都圏外から長い長い送電線で送られてくる原発に依存っていう、地産地消には程遠い状態。でも天然ガスがあるんなら、そんな良質な燃料が地下に眠ってるってんなら、使わない手はないと思うんだがなぁ。

それで必要な燃料を全部賄えるとまでは期待してないけど、食糧にしてもエネルギーにしても、「自給率を上げる」って概念を、首都圏の人も「おれんとこは特別だかんな」なんていつまでも江戸幕府気分で鷹揚に構えてないで、ちゃんと取り入れて考えた方がいい頃だと思うよ。

それに首都圏が日本で一番、地球を汚してるんだしさ。地場産の天然ガス、うってつけの対策だと思いませんか? とりあえず都市ガスに混ぜて使っちゃうってのが、シンプルでかつ無駄がなくて最善かと。燃料電池の燃料にして地場発電ってのもよし。

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2007.6.20 水曜 前日に飛ぶ

レビューの宿題

『ザ・シューター 極大射程』のレビュー書かにゃいかん。『八戸フォーラム かわら版』に。締切は6月25日。そんで原作の『極大射程』を読むことを勧められてるんだけど、面白いよって言われてるんだけど、あと5日で買って読破してそれからレビュー書きってちょっときついよなぁ。

結局、オフィシャルサイトを見て allcinema とかから情報を集めて料理することになりそうですなぁ。しかし、今まで書いてきたレビューが『蟲師』『ゲゲゲの鬼太郎』『大日本人』だもんなぁ。そいつらに比べると今度のは映画としてかなり本格派ってことで、ゴマカシが効かないってことでもある。

それでもなんとかゴマカして書く方法を思案中の今日この頃だったりする。そこいらへんのテキトーさがおいらの売りってことで、かわら版の元締めさんには強制納得していただこうかと(汗)

さてどーやって突破口を見出そうかねぇ。とりあえずゴルゴ13ネタで行こうかとも思うんだけど、ちょっと安直な感じがする。今度もまたどーでもいいヨタ話に終止することにするかぁ。

……、

……、

……。

やっぱ今度のばかりは粗筋くらいは書かないとダメだろよ。ま、とりあえず暇見てぼちぼちやってみっか。

オフィシャルサイトを見るに、『ザ・シューター』で狙ったのは、「往年の『孤高のヒーロー』の復活」らしいよ。つうことはそういう路線ですか。うーん、マンダム(←違うか?)

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2007.6.21 木曜 前日に飛ぶ

中国仕事キャンセル

20067.6.4 でおいらの中国行きの可能性を示唆したんだが、その話、ボツになりました。ていうかこっちからお断り申し上げました。

だってさ〜詳しく話を聞いたら、はじめに話してたのと全然違うんだもん。現地視察して手に負えるもんなのかどうかを確かめたかったのに、いきなり「腹をくくって現地に飛んで身を粉にして働いて欲しい」だもんなあ。仕事で海外行きなんてやったことない上に、かなり責任のあるポストでさこれが。無理。できねぇっての。

しかも実際ははじめの話の10倍の資本規模だってんだもん、おいらの持ってるノウハウごときじゃ全く使い物にならんってことも発覚したぐらいにして。行っても迷惑かけるだけなのが分かったし、その上おいら自身が破滅するかもしれなくて、誰も幸せにならなそうなんでやめとくことにした、と。

まぁ「ビビって敵前逃亡した」とでも何とでも言ってつかぁさい。中国には行ってみたかったんだけどねぇ。今回は縁がなかったってことでひとつ。

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2007.6.22 金曜 前日に飛ぶ

復活の X.Org

これ金曜のログのはずなんだけど、土曜の夕方に書いてるのよね。だって金曜は中国仕事キャンセルの余波でなんもやる気が起きなくてさ、もう丸1日中ウダッてたのよ。FreeBSD の X.Org アップグレードに関する長丁場の作業 が夜には終わったってのに、無視してそのまんまフテ寝してたら朝になってたってぐらいにして。

てなわけで、土曜になって FreeBSD の残りの作業をかまってやったら案の定、大ハマリ。いやぁ脳みそ腐ってた金曜夜にやらんでよかったわ。X.Org が 6.9 から 7.2 になったらかなり大幅に変わってしまったらしくて、エラーダイアログを Google にぶち込んだら、そこらへんの設定を助けてくれるページ様がガンガン見つかったよ。そこらへんのもろもろのツボどころは、The FreeBSD Grappler の下の方に書いといたよ。

そんでめでたく我が FreeBSD の GUI が復活したんで、それで今この日記を書いてるってわけ(Unix だと GUI が立ち上がってないと日本語入力できないのだ)。んで、めでたいにはめでたいんだけど、結局、当初目指した文字表示を全てアウトラインフォントのアンチエイリアスにするってのは全滅。X.Org を苦労してアップグレードしても、何の変化もなかったのが悔やまれる orz

でもまぁ使えなくなったってわけじゃなし、諦めてこれからは我慢して使うってことにしましょうかねぇ。しかしまたなんで特定のアプリだけこんな目に遭うんだろ。これからも打開策を探しながら使っていくってことでひとつ。

でも今回みたいな泥沼にハマるのは、わらわはもういやぢゃ〜。

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2007.6.23 土曜 前日に飛ぶ

米軍基地の謎を暴くの日

とりあえず、スパムメールに危うく騙されるとこだった。

タイトル:見たよ〜
本文:
ネット掲示板見ましたよ♪
(^オ^)(^ハ^)(^ツ^)(^デ^)(^ス^) ♪あやって言います。
ayaは服の販売員してます。バイトなんだけどねo(;△;)o
火曜休みで暇ッ子なのq(T▽Tq)(pT▽T)pヘ(;_;ヘ) アソンデェ。。。
いきなり携帯で連絡はチョット困るのでyahooから送るね☆
それで写メールここに載せたから○(^-^)oイエイ♪
http://xxxxx.xxx/xxx/xxxxx
見て、私で良ければヘ(T-T*ヘ) アソボウヨォ
返事待ってるね((((o゜▽゜)o))) ドキドキ♪

タイトルとはじめの1行、掲示板付きサイトをやってる身としては思わず中身を読んでしまうなぁ。ん〜巧妙になってきたなぁこの手のメール。読み進んで行くうちにスパムだってのが分かってきたけど、その前に、非公開のメインアドレスに来た時点で気付くべきでしたな。ていうか「yahooから送るね☆」って書いてるくせに so-net.ne.jp から来てるんですが。どうせこれも詐称なんだろなぁ。いつまでも返事待ってろ。こんなのシカトシカト。

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今日はいろいろやった。と思う。週末だってのに朝起きて仕事。午前中で終わったんでうちに帰ってから、昨日のぶんのログで書いた FreeBSD の X.Org アップグレードのお相手をしてとうとう本懐を遂げた。返す刀で隣町のローバーミニ専門店に電話。家に頂き物の酒が余ってきたんで、要らないかどうか聞きに(笑) したら「うちはみんなアル中だよぉ〜w」との社長の返事。酒を持ってそそくさとミニ屋にクルマを飛ばすおいらであった。

行ったついでにオイル交換を頼んだんだわ。したらそこに、三沢の米軍の軍人さんがミニに乗ってやってきた。オイル交換してくれ、と。んでお互い同じクルマで同じオイル交換の作業を見ながら仕上がるのを待ってるわけ。世間話しますわな。「おお、あんたの内装かっこいいじゃん」とか「おれの 自作ハイマウントストップランプ を見てくれ〜」とか「青森県は安い融雪剤を使ってるから下回りがやたら錆びるんだよね」とか。そんで、ものはついでとばかりに、前々から気になってた、三沢の米軍基地に関する2つの謎について訊いてみた。

Q1: ナンバープレートの「Y」って何?(普通はひらがな1文字が書かれているべきところに「Y」と書かれてる) 「Yankee」の「Y」って聞いたけど?
A1: 違うよ〜(笑) 「Y」の由来は知らないけど、日本中の各基地の所属ごとに違うアルファベットの文字が振られてるんだよ。
Q2: 三沢の米軍基地ってカリフォルニア州の一部って本当?
A2: いや、そんなの聞いたことないよ。ウソだよそれ(苦笑)

なんだ全然ガセネタじゃん! 誰だよこんなヨタ話をおいらに吹き込んだのは!w んで、話し込んでるうちにこの外人さん、あと1カ月半でこのクルマを手放さなきゃならないってことを言ってきた。なんでも本国に帰るからなんだそうで。「クルマも持って行かないの?」と十中八九無理なことを訊いたら、「そうしたいんだけど、アメリカの安全基準に合わせるには、ガラス全取っ替えとかいろいろやらなきゃならないんだ」だとさ。ん〜、この人、まじめに持って帰ろうとしていろいろ調べたんだろうなぁ。ミニはいったん乗ると手放せなくなるからなぁ。

で、オイル交換作業が終わって会計したら外人さん、1万円近い料金に「高いな〜。アメリカじゃ20ドルくらいなのに」ってこぼしてた。でもエレメント交換とサスペンションのグリスアップを含んでるし、ミニの場合はエンジンオイルとミッションオイルが共用なんで、それ用のオイルだし量も多いし。そこらへん説明したら分かってくれてた。ちなみに今日のおいらの場合、酒の持ち込みのおかげで6,090円に負けてもらっちゃった(笑 つうかオイル代だけなんだよねこの値段。それだけ高いオイルを使ってるってこと) 外人さんが帰った後に会計してよかった (^^;)

三沢の外人さんとの分かれしなに "Take it easy." と言われたんだが、何て返事していいか分からんかったから "Have a good drive." と言ってみた。なんかちょっと違う気がする。"Take it easy." とそのまんま返せば良かったんかなぁ???

オイル交換中に発覚。おいらのクルマ、右のドライブシャフトのゴムブーツが破れてる。おまがー! 今日中に直してもらおうと思ったら、ガレージが一杯で無理だそうで orz 早く直してぇ〜。

うちに帰ってから、書かなきゃな〜とずっと思っててなかなか書けないでいた『八戸フォーラム かわら版』の原稿執筆に着手。『ザ・シューター』のレビュー300字。締切は今度の月曜(あさって)ってことで、けっこう焦ってたのだ。でも今までの執筆歴が『蟲師』『ゲゲゲの鬼太郎』『大日本人』っつうことで、なんてーの、洋モノのシリアスなハードボイルドものは初めてなのよね。それでなかなか手を付けられないでいたんだけど、一念発起して書き始めたら、ものの30分で完成してしまっただよ。元締めさんにソッコー原稿を送って一件落着。

一件落着っていうか、いつもの調子でかなりテキトーな仕上がりになってしまったとさ。ハードボイルドなのに (^^;) いつもの調子ってことでやたら情報量少ないし (^^;;) 原稿の割り振りを決める打ち合わせのとき、この『ザ・シューター』を書きたがってた人がいらしたんだよなぁ。でもその交換で持ちかけられたのが『ママの遺したラブソング』。どんな内容か知らないけどタイトルでゲンナリ。「悪いけどダメ!」とその交換話を断っちゃった。交換を申し出てきたお方は、おいらの書いた『ザ・シューター』レビューを読んでどんな顔をなさるだろ。なんかすごい悪いことした気がする……。でもまぁ済んだことだし、今さらくよくよしたって仕方ないよねっ!(強制納得)

んで、夜は『アポカリプト』を観てからちょいと一杯ひっかけて、ご機嫌でうちに帰りましたとさ。

おお、なんか今日は日記っぽいぞw

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2007.6.24 日曜 前日に飛ぶ

Nancy McNelly 先生を悼む

昨日『アポカリプト』を観てる間に、マヤ文明についての素晴らしいサイト "Rabbit in the Moon" を思い出した。あのサイトで、マヤ文明についていろいろ学んだっけ。でも 気が付いたら Rabbit in the Moon は消滅してた。管理者の Nancy McNelly さんは今いかがお過ごしだろうか。なぜあんなに素晴らしいサイトを閉鎖されたんだろうか。

「アポカリプト」はとりあえずランボー型のアクション映画として充分に楽しめる出来だった(伏線とその回収がいかにもハリウッドっぽかったなぁ (^o^;))。あとマヤ好きとしてツッコミたくなる設定がちょっとあったけど、おいらの知識がいい加減だからそう感じたのかも。けど日食のタイミングは良すぎだろーw まぁこちらのサイト様 で調べたら、コロンブスのアメリカ到達直後から30年間だと、確かにユカタン半島には1496年8月8日、1503年3月27日、1513年8月30日の3回、皆既日食が来てるけどさ。

で、この映画の作成に当たって、マヤ文明研究家の監修があったであろうことは容易に想像がつく。ということは、最後のクレジットタイトルで Nancy McNelly 先生の御名が拝めるかもしれない。と、目を皿のようにして見てたんだけど見つからなかった。ほんとミキネリ先生はどうされたんだろう。

ということで、再び "Nancy McNelly" でググってみた。そこで遭遇した衝撃の情報!

Nancy McNelly, Rabbit in the Moon. Sadly, Nancy died a couple of years ago, and her domain expired. She is missed.

Nancy McNelly, Rabbit in the Moon. 悲しいことに Nancy は2年前に死去し、彼女のドメインの期限は切れました。彼女は今でも惜しまれています。(訳責 ゆんず)

えっ、えっ、ええ〜〜〜っ!! Rabbit in the Moon 消滅の原因って、ミキネリ先生の死去にあったの!? そんなぁ〜〜。これからもいろいろたくさんマヤのことを教えてもらおうと思ってたのに!(泣) あああ、信じないようにしてたことが本当だったなんて。

ほんと、こんなことなら4年くらい前にでも、躊躇しないで Rabbit in the Moon 日本語版の翻訳を申し出るんだった。そしたらおいらが生きてる間は、日本語版だけとはいえ Rabbit in the Moon はネット上に健在してたのに。もしミキネリ先生と連絡を密に取れてれば、英語版も引き継げたかもしれないのに。ていうか Rabbit in the Moon 日本語版の勝手な準備として、原版をうちのローカル環境にまるごと取り込んでおくべきだった。ああ、本当に悔やまれる。でも今となってはもうどうすることもできない。ただ天国にいらっしゃるミキネリ先生を偲ぶのみ。

しかし、ミキネリ先生のお近くにいらしたはずの方々は、Rabbit in the Moon の引き継ぎを考えなかったんだろうか。門弟の方々とか。そんな方々にお願い。今からでもいい。先生の遺品の PC に入ってるはずの Rabbit in the Moon のソースを引き出して、再びネット上に公開してくれぇ〜!! そしたら今度こそ、今度こそおいらは日本語版の作成を申し出るから〜!!

本気を示すべく、英語でも書いてみる。

Ms. Nancy McNelly's students or close peple around her, would you please upload "Rabbit in the Moon" on the net again, if you have the data of the web site? I have loved "Rabbit in the Moon" so much, and I have believed it was very worthful to learn about ancient Mayan civilization and culture for many people.

If it is made, I would like to make a translation web site "Rabbit in the Moon Japanese Version" to spread her wonderful works in Japan also.

Contact me, please. My handle name is Yunzu. e-mail address is "minovski1@netscape.net".

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となると、もしおいらが死んだら、このサイトが入ってる遠隔サーバ(ハッスルサーバー)の契約が1年以内に切れるわけで(1年契約してる)、そうなったらこのサイトも死んでしまうわけですな。Rabbit in the Moon の万分の一の価値もないとはいえ、諸行無常ですなぁ。

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2007.6.25 月曜 前日に飛ぶ

ゆんず的黒澤評

『アポカリプト』を観に八戸フォーラムに行ったら、かわら版デラックス2号が刊行されてたんで1枚ゲットしてきた。おいらの書いた黒澤評(1000字)が載ってるのだ(今回は裏面だったんで、下の画像には出てないっす)。

かわら版 DX 2号

いつものようにここに直接貼り付けようと思ったけど、けっこう横幅があるんでリンクにするです。横スクロール付きの Web 日記ってちょっとイヤでがしょ? しかし我ながら、ほんとくっだらねー黒澤評だなw でもこの切り口のやつって今までおいらは見たことがない。ということで、恐らく世界初の視点かと(笑)

まぁこうゆー変化球的な評論ってたまにあったりするんだよね。「チャップリン異星人説」なんつうかなりブッ飛んだの読んだことあるし。ちゃんとした書籍で。それに沿って読むときちんと辻褄が合ってたりして(笑)。そんなわけで、おいらが書いたコレもアリだろって感じ。異星人説よりずっとおとなしいし (^^;)

できればクロさんが生きてる間に書きたかったけどね。そんでこれが流れ流れてご本人に届いたら、きっと楽しく読んでくれたと思うんだ。黒澤監督が亡くなって9年ですなぁ。もうそんなに経つのか。亡くなられてからというもの、なんとなくふっつりと黒澤映画を見なくなってしまったんだけど、最近この原稿を書くに当たって何作か観直したら、やっぱ面白いんですなぁこれが。

彼は崇高なアーティストとして見られることが多いけど、もともと娯楽畑の人だからね。プロとして表現を追求する映像業界内の人たちからすれば雲の上の存在なんだろうけど、そうじゃない一般観客からすれば、「映画でやたらめったらおもしろいことやってたオジサン」でいーんでないですかね。つうことで、黒澤映画はどこのビデオ屋でも全作品を取り揃えてあるんで、なんとなく気に入ったやつを気軽に借りてきて気軽に観るってのが、正しい鑑賞スタイルだと思うよ。

でもなんだか「世界のクロサワだから」と必要以上にしゃっちょこばって鑑賞いたす人たちってのが、映評を書く人たちにも多いと見える。だから今回おいらが書いたみたいな脱力系の黒澤評ってのが、なかなか見当たらないんだと思う。ていうか対黒澤に限らず、雑誌とかで見かける映評ってしゃっちょこばってるのがデフォルトみたいな気がしてきた。たかが映画なんだから、もっと肩の力を抜いても良さそうなもんなのに(まぁそれでメシ食ってる人にとっては「たかが映画」じゃないんだろうけど)。

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2007.6.26 火曜 前日に飛ぶ

哲学の講義

最近さいなまされてる夢。シチュエーションは学生時代。「おいゆんずお前、哲学の授業に出ないと卒業できないぞ。いっぺんも出てないだろ。このままじゃ単位取れないぞ」という、複数の友達からのそれぞれ単独の警告。現実世界じゃ専攻が全然違うからそんなの取らずに卒業したんだが、最近よく見る夢じゃそうはいかないらしい。

何度目かの夢にして、謎の哲学の授業と自分の状況の一端を知ることができた。

ん〜、哲学の授業が卒業に必要だとは知らなんだ。ていうかそんな授業があったことさえ知らなんだ。知らないんだから出席しようがないわな。なんで誰も教えてくれなかったんだろ。ていうか知らないでいたからこそ、友達がこうして「お前ヤバいぞ」と警告しに来てくれてるわけで。

いつもなら友達が警告に来た時点でびっくりして目が覚めるんだけど、今回は上記の情報を得るまで粘れた。今度同じ夢を見たら、教科書を買って、授業に出るところまで行ってみたいもんですな。

しかしこれ、現実世界の何を反映してるんだろ。夢占いは信じない方なんで、現実世界での状況やそれに対する心持ちが夢に表れる、という立場をおいらは採ってるんだが、さてさてこれは一体……。現在求職中の身で、かといってまだ本格的に求職活動をしてるわけでもない浪人状態で、前の仕事が完全に片付いたというわけでもないけど、最近大物がひとつ片付いてホッとしたというか、心の張り合いがひとつなくなったというか。あと、中国進出プロジェクトに乗りそびれて素浪人に逆戻りってのもあったな。

これからどんな仕事をするにしても、哲学分野の勉強量が不足してるから気を付けろ、という自分への警告なんだろか。確かに哲学は全く勉強してない。ん〜これは、ちょっとまじめに検討する必要がありそうですな。しかし素人が簡単に学べる哲学の本ってどんなのがあるんだ? ああそういえば『ソフィーの世界』とかいうのがいい入門書だとか聞いたことがあるな。他にも、書店に行けばよさげな本が見つかるかもしんない。ちょっとそこらへん考えてみよう。うん。

哲学か。小難しそうでなんとなく避けてきた学問分野なんだが、そろそろ逃げずに取り組まにゃいかん頃合いなのかもしれんなぁ。

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2007.6.27 水曜 前日に飛ぶ

我が萌えのルーツ

ショタ萌え一丁入りました〜。『バッテリー』に出演した鎗田晟裕(やりた・あきひろ)君(青波 役)カワイイ〜(はぁと)。『妖怪大戦争』(2005)の神木隆之介君に続いて、おいらの「さらって逃げたいリスト」にお一人様追加ですぅ〜。あぅあ〜彼をさらって逃げてお座敷の床の間に座らせてお茶菓子振る舞って、彼がお茶菓子をもぐもぐ食べる様を、おいらは畳に腹這いになって頬杖ついて足をブラブラさせて、溜息ついてウットリといつまでも眺めていた〜い。

おととい、八戸フォーラムの支配人から「『バッテリー』をぜひよろしく」とお願いされたもんだから、「2番館扱いで東宝から来たんですけどどうもいまひとつなんでここはひとつ」とすがるようにお願いされたもんだから、青春ものに興味はないけどまぁ協力してやろうってなノリでレイトショウを観に行ったらあんた、思わぬ拾い物とはこのことですたい。

これから1週間は、鎗田晟裕君でホンワカ気分を満喫できそ〜。

しかしまたなんでおいらはこんな萌えを持ってしまっておるのか。いい年した野郎がそんなんでちょっと恥ずかしいしぞ。無理かもしらんが、その起源を探ってみようではないか。

記憶を遡る。『スターウォーズ EP1』(1999)で既にそうだった。アナキン坊やに萌え萌え。その前は…その前は…。あの一世を風靡したマコーレー・カルキン坊やには特に萌えなかったなぁ。さらに遡ってキー・ホイ・クァン君はどうだ。んー、萌えてない。でもそのあたりで何かしらあったよーな……。

……、

……、

……。

おお、当時 NHK 映画劇場で観たチャップリンの『キッド』(1921)! ジャッキー・クーガン君だ!! そうだそうだ彼だよ彼。なんだ〜由緒正しいショタ萌えじゃん。あの映画を観てショタ萌え心を覚えん人などいないぞ。ていうかほとんどそれだけの映画だぞあれは(珍しくチャップリンの至芸が脇役に回ってしまった作品なのだ)。

そうかそうか、『キッド』がきっかけならなんか「大丈夫」って気がする。何がどう大丈夫なのか不明だけど、それでもなんとなく「正常」の枠内にうまくはまってる気がする。いやーよかったよかった。なんかかなり内向的に安心できたわ (^o^;A)

アーノルド坊やまで遡ったらどうしようかと思ったよ。ていうかあの頃はアーノルド坊やのお姉さんのキンバリーちゃんにお熱だったっけなぁ。もうキンバリーちゃんの顔、思い出せん。他の出演者の顔はなぜかみんな覚えてるのに (^^;)

銘板
2007.6.28 木曜 前日に飛ぶ

6周年に関するもろもろ

哲学の講義の夢だとかキンバリーちゃんにお熱だったとか、そんなことなんかどうでもよかった。4日前、この日記は6周年だったんですな。ほんと毎年忘れてるよなぁ (-▽-;) アハハ 去年はちょうどその次の日に色彩検定試験があったからそれどころじゃなかったんだけど、今年は言い訳無用ですな。

6年か。続けてよかったと思えるのは、公に出す文章を書くのがあんまり苦じゃなくなったってことですかね。ビジネスやら何やらの形式張った手紙なんかは相変わらず苦手なんだけど、今年からボランティアライターの一員になった『八戸フォーラム かわら版』の原稿、これが初心者のくせにあんまし悩まずにサクサク書ける。この日記そのまんまの文体なもんで。ちなみに口語体で書くかわら版ライターはおいらだけ。

そういえば奇しくもこの日記6周年の次の日、かわら版ライターのみんなに向けて、かわら版の校正を担当しておられる元新聞記者さん(この方もボランティア)から、文章の書き方の短いレクチャーを受けたよ。この助言はそのまんま、この日記にも応用できますな。ということで真剣に聞いたよ。

  1. 体言止めはなるべく少なく
  2. 「!」はあまり使わないように
  3. 常に辞書を引いて、言葉の意味を確認しながら書くように
    1. 似て非なる言葉の区別をきちんとすること(例えば「作る」と「造る」)
    2. 同じ意味でどちらでもいい表現の場合は、どちらかに統一すること。意味を区別しているならいいが、区別せずに混在させるのはいけない(例えば「見る」と「観る」)

とのこと。体言止めってのはクルマの運転に例えると急ブレーキみたいなもので、たまに使うぶんにはアクセントになっていいけど、やたら多用すると読みにくいものなんだそうで。「!」の使いすぎは言わずもがな。これも読みにくくなる原因。それと、単語に対する思い込みをチェックする意味で、辞書を手放すな、と。

おいら慌てて、その場に置いてあった「かわら版デラックス2号」に出てるおいらの記事を確認したね。体言止め1個。「!」4個。1000字の原稿にしては、体言止めはこれでいいとして、「!」は多いか? しかしどこに付けた「!」も必要なものに思えるんだが。

後でその校正のお方においらの文章について伺ったところ、口語体だから体言止めは自然に少なくなっている、のだそうで。そうか、そういうもんだったのか。「!」についても、口語体ならま〜そのくらいはあってもいいんじゃないのかなって感じだったよ ε=(^o^;) ホッ 辞書は Mac に入れてるやつをよく使ってるし、この6年間で、そこらへんの意味的に紛らわしい単語の区別はできるだけ付けるようになってる。

おいらの文章に関しては、大体現状通りでいいんじゃないかっつう結論が出ましたな。あとはまぁ、文章を書くに及んでの態度というか心持ちというかそこいらあたりですな。なんてーの、最近この日記を書くのに多少の抵抗感を覚えてるんですわ。

前は何も恐れるものもなく楽しくガンガン書けてたんだけど、なぜか最近はどうもちょっとって感じ。その調子でギャグも激減してきてるし。これが俗に言うスランプってやつでなんでしょか。書きためながらまだ日の目を見てない大作ネタもあるってのに、たまっていく一方。ネタ帳にディテイルを書き込んで行くほどに書き出しにくくなるのはナニユエ? どうせ読者さんの数も大した事ない、うだつの上がらないサイトなんだから、書きたきゃとっとと書いちまえばいいのに。

でも書けない〜。なんでじゃぁ〜。何なんだこの意味不明なプレッシャーは。

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2007.6.29 金曜 前日に飛ぶ

色彩検定試験から1年

去年の今頃は何してたかなと日記を振り返ったら、A・F・T(All Japan Fashion Teachers)ファッションコーディネート色彩検定試験終了直後でしたな。今年は A・F・T のライバルの東商(東京商工会議所)のカラーコーディネーター2級を取ろうかとも思ってたんだけど(おもっきし対抗意識があるらしく、試験日がやたら近い)、なんか去年、色彩検定2級を取れちゃったらそれで満足しちゃって、あれから色の勉強まったくしとらんです。

一応 A・F・T はファッション重視ってことで、ガソリンスタンドに行くごとに non-no とか読んでたんだけど、理解不能&退屈で、しかも最近はセルフのスタンドばっかり使ってるんで(別に安くはないけど、通勤路の途中にあるんで)、ファッション雑誌からも縁遠くなってしまったし。

最近、履歴書を書いたりするんだけど、やっぱ「普通自動車免許」だけじゃないってのがちょっと嬉しかったりする。希望の職種には何の役にも立たなくて、ただ箔を付けるってだけなんだけどさ。色彩検定、取ってよかったよそういう意味で。更新要らずの一生ものだしなぁ。色彩の道に進むんなら東商のも取っとくべきなんだけど、取る気が起きなかったってことはその道に進む気が起きなかったってことで、ま、これでいいのだ。

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と呆けたことを書いてしまってから、昨日、我が八戸でひどい事件が起きてたことを思い出したぐらいにして(テレビは見ないんで情報源が新聞と友人・知人だけで、事情や事件の重要性を知るのが遅いのよ)。なんだか全国版のニュースでも大きく扱われてるみたいで。

事件の鍵を握る一家の父親は自殺してしまって、真相は薮の中でしょうなこれは。事件発生から5時間半後に、岩手県内の県道に停めてた車に乗ってた人(父親)に警察が職務質問したところ、突然自分の首をカッターナイフで切って車を突っ走らせて崖下に転落、意識不明の状態で彼を病院に運び込んだけど間に合わなかった、と。職務質問の手順は通常通りだったそうで、警察に落ち度はなさそう。

何がどうなってこうなってしまったのか、断片的なことはこれから少しずつ解明されて行くんだろうけど、決定的な本質が明らかになることはないんだろうなぁ。父親は凶行に及ぶに至って、心に何か重いものを抱えてた感じだけど、普通の精神状態が彼に残ってたなら、自分の家族全員を殺すって発想は出ないと思う。

そんな異常な思考にまで彼を追い詰めたものが何だったのか(この事件に先立っての、パチンコ店への強盗未遂の疑いもかかってる)、あくまで推測で終わるんだろうけど、それでもその解明が進むことを祈るよ。そして、こんな事件が二度と起きないよう、解明された事実と推測が再発防止策として、社会にきちんと反映されますように。それが、今回の事件で亡くなった一家全員への、せめてもの慰めになると思うよ。

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

しかし警察の職務質問って、決められた手順があるだろうとはいえその態度は警察官によるよね。おいら2回受けたことがあるんだけど、かなり印象が違ってたぞ。

1度目は、街で呑んでご機嫌で歩いて帰る途中。後ろから男2人に声をかけられた。暗い夜道で後ろから声をかけられたってことで警戒しながら振り向いたら、「警察です」とバッジと身分証を懐中電灯で照らして、きちんと提示してくれた(あれかっこいいよね)。近くで強盗事件があったとのことで、それで巡回中だったそうで。

おいらはいいぐらいな酔っ払いだったってのに、常においらに気を遣いながら、笑顔を絶やさず敬語で丁寧に質問してきたよ。だからおいらも自然と協力的になれた。免許を見せるついでに名刺を渡して、職場の宣伝したぐらいにして(←自分の身元をはっきりさせるという意味も込めて)。ついでにさっき飲んできた店の宣伝までしたぐらいにして(←ただのお調子者)。で、こっちから「ではお疲れ様です。がんばってください」と声をかけて、気持ちよく別れた。

もうひとつのケースは、夜中まで残業して疲れ切った真冬の土曜。とっとと帰って寝るべくクルマで家に急ぎつつも雪道なんでゆっくりめで慎重に運転してる途中、そんな道路状況なのにぴったり後ろにくっついてきた車がいた。信号はちょうど変わりばなで、積もった雪で停止線が見えないこともあって、停まるか行ってしまうか迷うところ。でも急ブレーキして追突されたらかなわないんで、そのまま信号を突っ切った。そしたら後ろの車も付いて来てさ。図々しいやつだなと思ったら、なんか周囲が赤い回転灯で照らされ出して。後ろの図々しいクルマ、パトカーだった。

次の信号で停まったらパトカーから1人降りてきて、おいらのクルマの窓ガラスをノックした。この警官がいきなり高圧的でさ。開口一番「だめじゃないか信号無視してぇ〜」。いきなり容疑モードかよ。ていうか敬語は!? おいら免許を出しながらもムッとして「雪道であんなにビッタリ(「pittari」じゃなく「bittari」)後ろにくっつかれるんだもん、無理に停まったら追突されると思って恐かったんですよ」。

『そうでしたか。それはすみませんでした』との返事を期待してたら、「飲んでねえべな」とおいらの顔に鼻を近づけてきた。話題を替えてごまかしたよこのオヤジ。「飲んでませんよほらハァ〜。こんな格好(くたびれた職場のドカジャンを着てた)で飲む気になんかなりませんってば」と返したら「ん、よし。安全運転で行きなさいよ」と言い残してパトカーに戻って行った。

『ん、よし』じゃねーだろあんた! 『安全運転で行きなさい』って、さっきから出来る限りの安全運転してるじゃねぇか! それよりあんたの運転の方がよっぽど危険だよ! 社交儀礼で「ではご苦労様でした」とか「お引き止めして済みませんでした」とか、人として何か言うことあるだろ!

とりあえず信号無視を不問にしてくれて助かったけど(ていうか、停止線が雪の下ではっきりしなかったけど、おいら的には、信号が赤になったときにはもう停止線を越えてたと思う)、まったく納得行かなかったぞあの容疑者デフォルトの職質には。

そんなわけで、昨日の事件での職務質問の手順に問題はなかったそうだけど、職質の態度がどうだったのか、ちょっと気になるところではある。まぁ新聞で読んだそのときの様子からすると、どんな態度でも同じ反応を示した可能性が高いけど。

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2007.6.30 土曜 前日に飛ぶ

日記 HTML 磨き直し

さてさて半年に一度のイベントが来ましたですよ。何って、この日記のもくじページ の更新。毎月末は次の月のページを JavaScript で作って終わりなんだけど、6月末と12月末には、もくじページを書き直しもしなきゃなんないのよ。具体的には table の作り足し。今回は2007年7月〜12月のリンクボタンを付け足した。

んでま〜この日記の6周年記念企画をなんもやんなかったから、せめてもくじページのソースを見直そうってことで、いろいろがんばって整理したよ。いやーもうこれでかなりスッキリ。長年にわたってたまりたまった垢を全部落としましたって感じ。ブラウザでの見栄え的には何も変わってないんだけどさ(ていうか変わらないようにやってるわけだが)、ソースは微妙にアッサリ風味に出来たよ。

ついでに日記ページ自動作成 JavaScript もちょっといじって、この6月分から、こっちもちょっとだけアッサリ風味のソース。 これもブラウザ上じゃ変化なしね。これで少しは日記のサイズが減らせるかなとか思ったりして。つうのも、また今月の日記も 100KB を優に超してしまってさ。今月こそはアンダー 100KB を目指してたのに。けっこうサクサク書いたつもりだったのになぁ。

来月も同じ目標に挑むっす。でも大作の準備が着々と整いつつあるんだよなぁ。書く気がまだ起きないってだけで。まぁ大作を出したとしても、他の日を短めにして薄めるって方針でひとつ。

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このくらいの短い日記ならいいんだよなぁ。しかしろくな内容を書けてないなぁ。この長さで、面白い話をビシッと書けたら最高なんだがなぁ。

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