ひとりごちるゆんず 2004年6月
銘板
2004.6.1 火曜
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昭和ハイテクの崩御に臨む死神博士

「ハイテク」。

この言葉、確か1980年代中盤あたりからよく使われるようになったと思う。当時人気だったアメリカのテレビドラマ『エアーウルフ』(1986年頃放映されてた) の始めのナレーションで、「ハイテクを駆使して作り上げた無敵の戦闘ヘリコプター」みたいな文言があった。そのころ既に一般になじんでた単語だったんだろうな。

今で言うデジタル技術が花開き始めた頃。いろんな製品にマイコンや新素材が組み込まれて、様々な理論をもとにした「芸」を引っさげ、ハイテク企業各社は覇を競ってた。バブル期あたりだったこともあって、何か新機能付き新機種が発売されると、一般消費者はそれが何なのかよく分からないまま、物欲に任せ、宣伝文句に誘われるままに買い漁ってた。

曰く、「ニューロ理論」。

曰く、「ファジー制御」。

曰く、「ニューロファジー」。

曰く、「f 分の1ゆらぎ」。

曰く、「バーコードハイファイ」。

曰く、「道は衛星(ほし)に聞く」。

曰く、「シミ探知成分」。

曰く、「汚れ再付着防止剤」。

曰く、「あのインドメタシン配合」。

曰く、「セラチオペプチターゼ配合」。

曰く、「オクタコサノール配合」。

曰く、「しかもサルファ・レゾルチン処方」。

だんだんデジタルとは関係なくなってきたんで、紹介はここらくらいにしとく。

おいらはバブル当時、ビンボだった。世の中には、常に財布に片手を突っ込んで、ちょっとでも気に入ったものがあろうものなら即金で買ってしまう成金で溢れ返ってたってのに、紛うかたなきビンボだった。

それでも根性を出したのは昭和63年のことだった。ハイテク製品の象徴(当時)ともいうべき、あの CD プレーヤーなるものを買った。プレーヤー単体で、フルコンサイズのバカでかいやつで、1万9800円(物品税込み)。CD も既に普及してきてたので、この時点でそこまで値が下がってた(もっと安いのも1機種売られてた)。そしてその年は、「レコード屋の棚の占有率及び売り上げ枚数で、CD がレコードを抜いた」という象徴的な年だった。

しかし CD の値段は高かった。LP レコード2800円に対し3500円もした(どちらも物品税込み)。25% ものべらぼうな値上げにもかかわらず、バブルという時代はそれを二つ返事で受け入れ、CD は着実にレコードを駆逐していったのだった。

CD の持つハイテクイメージも後押ししていたと思う。ばかでかくて手入れが面倒で、見た目にも黒くて単に渦巻き模様の溝が入っただけのレコードに比べると、その時代の科学技術の粋を綺羅星の如く集めたその高度な技術製品は、はるかに小さく、はるかに扱いやすく、はるかに高品質な音を再生し、そして実際に、黄金色にまばゆく輝いてた。

あの時代に生きていた日本人は、その妖しい反射を通して見えるハイテクの幻影に見とれていたのだった。でんどんでんどん……。

……、

……、

……あれから16年。

買われてからというもの身を粉にしておいらに仕えて来た SONY COMPACT DISC PLAYER CDP-570 は昨夜、ついに息を引き取ってしまった。

CD トレイにガタが来たらしい。CD を載せて自動で本体に入って行くけど、どこかに引っかかって最後まで入りきらない。手で押してやると、「ガクッ」って感じで最後まで入るには入る。でも今度はドライブが CD を掴めてないらしい。「ピィー」とかすかに異音を発するだけで、一向に曲が再生されない。

それでいったんは処分を考えたんだが、まずいのは CD ドライブ周辺であって、電源系や操作系、出力系には全く問題ない気がする。

そして今、PC 用の CD-ROM ドライブが余りそう。

この前買った Pioneer 製 DVD±RW ドライブを Power Mac G4 に入れた。トコロテンで標準装備の DVD-ROM ドライブが出てきたんで、これを COMPAQ DESKPRO に入れようと思う。うまく認識されれば、DESKPRO から出た CD-ROM が余る。

こいつを使えるんじゃないかと。

I/O コネクタも電源コネクタも合わないかもしれないけど、そいつは CD プレーヤーのフタを開けてみんことには分からんな。うまくつながったとしても、今度は、いや、あの、「8倍速」って、このプレーヤが出た当時、CD のそういう使い方は想定外だったと思うんだけど、そこらへんがどう出るかも不明。

ま〜何もしなけりゃどっち道お払い箱にするだけなんで、ちょっとやってみよっかな〜とまた死神博士モード。

銘板
2004.6.2 水曜
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"Mc" の読みかた

イギリス系の苗字で、はじめに "Mc" が付く人ってけっこういるよね。ミュージシャンでは Paul McCartney 、俳優では Steve McQueen 、IT 分野では Sun の Scott McNealy 、外食業界では、ハンバーガーなんかやめてベーグルに専念した方がいいと思われる McDonald's なんかがとりわけ有名かと(綴りは全部ネット検索で調べた。カタカナの綴りしか知らなかったんで)。

『名前の雑学』様によると、"Mc" が付く苗字はスコットランド系で、「〜の息子」という意味のケルト語なんだそうで。

そこで今日のお題は「"Mc" の日本語読みは『マク』と『マッ』でいいのか」

で、実際この人たちのお名前が現地でどう発音されてるかというと、どうもこれがカナでうまく表記できないんですな。"M" も "c" も子音だけしか書かれてない。というのもそう表記するのが適当な発音だからなんですな。カナで無理矢理書き表すと「ムク(無声音)」って感じで。でも聞きようによっては「マク(無声音)」にも「モケ(無声音)」にも、要するにどうにでも聞こえちゃう。

しかしですな、日本人の耳からすると、その部分の発音が聞き取れる以上、"M" の後にも "c" の後にも何らかの母音があるように聞こえるわけだ。でもアクセントをそこに置かないから、たぶん言ってる本人に聞いても、どの子音が付いてるかをとりたてて意識してないらしい。で、発音する人によって微妙に違ってるわけだ。

そんな苗字の方々が仕事や留学なんぞで日本に来て生活すると、カナで自分の名前を書かなきゃいけない、あるいは日本語訛りで自分の名前を伝えなきゃいけない場面ってのが出てきますわな。そういうときは周囲の日本人に訊くなりして、日本語の慣習に従って「マク……」「マッ……」と書くんだろうなぁ。

日本語は音節文字親和型の言語だからして、子音の音素をそのままにしておけないからなぁ(別に日本語の性能が劣ってるわけじゃなく、単にルールが違うだけのこと。例えばよくある「ケンイチ」という名前、西洋ではまともに発音できる人はあまりいないと思う。"Kenichi" だと「ケニーチ」、"Ken-ichi", "ken'ichi" だと「ケヌ・イーチー」と読まれちゃう。一番それっぽく読んでくれそうなのは "Keng'ichi" だと思うけど未確認)。

"Mc" の "M" を「マ」とする説に肯定的な証拠は確かにある。ダグラス・マッカーサー元帥の綴りは "Macarthur"。水谷豊の元・奥さん、ミッキー・マッケンジーの綴りは "Mackenzie" ってことで、母音 "a" が明示されてる。

ところがですな、Mc 姓を持つ本人たちはほんとに「マク」「マッ」で納得してくれるかというと、そうでもなさそうだったりする。そういう証拠もあるんですな。

マヤ文明研究の紹介サイト Rabbit in the Moon の管理人さんは Nancy McNelly さんとおっしゃる。Sun の会長 Scott McNealy と恐らくもともと同じ意味の苗字だったんじゃないかと思うんだが、この方はご自分の "Mc" を「ミキ」だと認識しておられる。

「自分の名前をマヤ文字で書いてみよう」という趣旨のコーナーにて、ご自身のお名前を例に解説しておられて、そこにその証拠がある。

マヤ文字は、日本語と同じく象形表意文字と音節文字から成り、文も日本語の漢字カナ混じり文みたいに両方入り交じった形で書き表される。だから、日本語では漢字圏以外の人名にカナを当てはめるように、マヤ語以外の言葉をマヤ文字で書き表そうとすると、音節文字(カナと同じ働きの文字)を使わなくちゃいけない。

ということで、英語その他のユーラシア圏の単語によく出てくる子音止まりの部分にも、何が何でも母音を当てがって音節化し、綴りを作り直さなきゃいけない。その作業の後、各音節に当てはまるマヤ文字を並べていくわけだ。西洋人の名前を日本語のカナにするのと同じですな。

現在も生活言語として実用されている日本語の場合では、過去になんとなく決まったそれ用の慣例に従って「マク」「マッ」と書くことになるんだが、マヤ人が16世紀あたりにユーラシア型(音素文字親和型)言語のヨーロッパ人と出会ったときには既にマヤ文明は衰退したあとで、マヤ文字を解する人もいなかったらしいんで、そういう慣例はあったとしても現存していないと思われる。そこで音素文字文化の人々が自分の名前をマヤ文字で書こうとすると、子音止まりを音節化すべく付け足す母音の選び方は、自分の感性で行われることになる。

Rabbit in the Moon の McNelly さんは、そのマヤ文字綴りの再構成の段階で、ページ冒頭に出てる通り、 "McNelly" を "MI-KI-NE-LI" に変換してる。ということで、もしこの方が「日本語での Mc 読み慣例」を知らないまま日本語を習われたなら、「ミキネリ」と表記されるはず。Sun の会長の名前も、「マクネリ」より「ミキネリ」の方が適当ってことになる。

つうことで、確かに日本語の慣例として定着してはいるけど、Mc 姓を持つ人たち自身の考えを察すると、日本語読みを何でもかんでも「=『マク』 or 『マッ』」と固定して考えるのはいかんのではないのかと思うんだが。どうせ日本語の範疇内じゃどうしたって完全に発音できないんだし。

"McDonald's" も実際アメリカ人の発音を聞いたら「(マ行のどれか)ッダーナオ」って感じだったが。

そういえば、やっぱし "Mc" の発音はアメリカ人でも煩わしいらしく、日本での「マクド」に当たる米口語は「ミキーディー」(「ミ」にアクセント)だった。ここでも "MI-KI-..." だ。ちなみにアメリカ人にカタカナ発音で「マクドナルド」と言ってみたけど、全く通じなかったよ。

こうして見ると、明治の開国以来、特に第二次大戦後に日本語に派手に取り入れられ続けてるカタカナ語は、日本語の発音に関するルールを全く拡張しないまま取り込まれちゃったんで、日本人同士でしか通じないのに当の日本人は外国語だと思ってるという、かなりヘンテコな状況になっちゃってるんすけど。

日本語の常識は日本語でしか通用しないってことで、「英語が苦手」ということが世界中に知れ渡ってしまった日本の現状を改善するには、まずそこらへんをわきまえる必要があるんではないのかねぇ。

銘板左端銘板銘板右端

追伸:日本人の英語のひどさを一番バカにするのはアメリカ人だが(『スペース・カウボーイ』(2000)じゃクリント君ずいぶんコケにしてくれたよな)、それはそうと大抵のアメリカ人の喋る日本語は世界一ヘタクソだと思うぞ。例えば『ハーレーダビッドソン&マルボロマン』(1991)で、悪玉親分が流暢な英語訛りで立て板に水の如く喋ってた日本語。あれを理解できた日本人観客、いないだろ。

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2004.6.3 木曜
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禁酒法

どうも我々の知らないうちに、日本国は禁酒法を制定および発動していたらしい。未成年者のみならず、大人も飲んではいけなくなった模様。

昨日行ったスーパーの酒販コーナーで、初めてそれを知らされた。

証拠写真。

でもこの貼り紙の向こうの棚に酒類がたくさん並んでたということは、飲んじゃだめだけど売るのはいいということですかな。

わけの分からん世の中になったもんだ。おい政府なんとかしろ。

ていうかスーパーの店員さん、ポスター貼るとき気付けよ (^_^;)

銘板
2004.6.4 金曜
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新入りの性能

富士通 FMV DESKPOWER CVIII30L。

↑今回もらったマシン。調べてみたらなんと 300MHz。(-_-;) マヂ?

バス速度 100MHz と2次キャッシュ 512KB は好要因としてもこいつで Linux やると、たぶん GUI はバリバリ遅いだろうなぁ。でも Linux のカーネルはやたら速いという噂なんで、そこらに淡い期待をかけてみるか。

銘板
2004.6.5 土曜
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土地問題

最大の問題は、部屋にパソコンを置く場所を確保してなかったということですな。完全に忘れてた。モニタもないんだけど、中古15インチなら5000円程度だからいい。しかし、場所がない。

昨日うちに持ってきた富士通 FMV DESKPOWER CVIII30L、「コンパクトモデル」ってくらいだから小さくてどこにでも置けるんだが、設置するとなると、それなりに机や椅子が欲しくなる。本体だけならどこに置こうが構わんけど、マウス・キーボード・モニタは適正な位置にないと使えんわな。

そんな場所、もうない。

「共用」という考え方はある。今、Power Mac G4 と FreeBSD 搭載の COMPAQ DESKPRO がある。それぞれが自前の入出力装置を持ってる。このうちどっちかと入出力装置を共用できるんじゃないのか。ということで PC 屋に行って店員さんに聞くと、案の定そういうお便利メカが売られてた。入出力装置をスイッチひとつで切り替えるセレクタ。なんか知らんけど値段は5000円から9000円までいろいろ。大して複雑な装置に思えないんだけど、なんでそんなにするかね。

とりあえず対応機種を見てみた。まずは Mac と共用できるか。Mac 対応品もあったけど、そのセレクタ、他 OS は Windows しか対応してくれてない。別なやつを見ると、Linux 対応のがあった(Mac 非対応)。しかしこれ、FreeBSD に対応してるかは謎。その対応を示す表示は、ペンギンの絵の下に "Linux" と書いてある。そしてその下に小さく "PC UNIX" とも。

FreeBSD も PC UNIX のひとつなんだが、なんかこう Linux ばっかし大書されてるのを見ると、「PC UNIX の中の Linux に対応。他の PC UNIX は知らん」と書かれてるような気もしないでもない。ペンギンの下にでもデーモン君が描かれてればかなり安心できるんだが。

値段は8000円くらい。買うのにちょっと勇気が要りますな。全くの無駄遣いになる可能性があるわけで。そうか FreeBSD やめて Linux だけにすればいいのか。ってのもなぁ。せっかく FreeBSD 始めたのに。

諦めて中古モニタを買っちゃうか。でもパソコンデスクが必要になるな。Linux のインストール CD 付き教科書も買ってこなきゃいかんし、メモリが 64MB しか載ってないんで、増設が早晩必要になるだろうし。

この土地問題が解決するまで、富士通マシンには電気を通せん……。

ていうか 300MHz って時点で既に萎(略)

銘板
2004.6.6 日曜
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バーコード作りのもくろみ 3

バーコード計画 ver. 0.6.0

2004.5.29 でちょっと触れた「誤読率を下げる秘法」(秘法かい)を導入して、それにかなり脳汁しぼり取られてしまっただよ。

その他にも、OCR-B 書体の数字画像ができたんで、そいつを入れてみた。表示されるかどうかの確認だけで、 JAN コード(バーコードの下に書いてある13桁の数字)との連動も位置決めも、まだこれから(あとで、テキストボックスに入力した JAN コードで動作するようにする予定)。

ついでにこの計画名を考えてみた。名前がないと、ここで書いてても不便だし。

Barcodia (バルコディア)

ってなあたりで。単語の末尾に "〜ia" が付くと地名・国名っぽい感じがするかな〜と思って。アレクサンドリア、イタリア、シチリア、シリア、アッシリア、バクトリア、マケドニア、ルーマニア、メソポタミア、スロバキア、スロベニア、ギリシア、トゥルキア(トルコの国名のトルコ語)、ロシア、バルト三国はリトアニア、ラトヴィア、エストニア。実在の地名じゃないけどユートピア、その他もろもろ。

ヨーロッパの地名でもよく使われるけど、もともとはオリエント世界の表現らしい(ヨーロッパよりオリエントの方が歴史が古いということからの推測)。ということでオリエントの言語っぽく "r" は巻き舌ってことで、カナ書きでは「ル」ですな。

なんでオリエント風なのか、そもそもなんで地名風なのかと聞かれても困るけど (^_^;)>

ロゴの構想まで考えてあるんだが。OCR-B 書体で書く、と。OCR-B にはカタカナもあるらしい(未確認)から日本語でも書けるし。でも JIS 文書から字を起すのが大変そうなんで及び腰。大文字しかないしな。

大文字だけで "BARCODIA" でもいいけど、なんか「いかにも日本製→外国語ぜんぜん分かんないけどかっこいいから横文字にしました→どうせ客だって分かんないだろうし気にもしないんでしょ→あとは字がデカけりゃそのぶん目立っていいんでしょ。はいはい」って感じがしてなぁ。ユーザをナメてるっぽくてちょっと気が引ける。アルファベットの本場がなんであんまし大文字だけの綴りを使わないかというと、恐らく横文字の文書の中に大文字だけの単語が入ってると、必要以上にうるさく感じるからかと。"Mac", "Windows", "Apple", "Microsoft" みたいに、固有名詞ルールとして頭文字だけ大文字にするだけで、横文字文書の中じゃ十分目立つし。

ほんとにうるさく見えるかどうかは、実際にロゴを作ってみないことには判断できんけどね。OCR-B 書体、いかにもデジタルデジタルしてる OCR-A に比べてかなりあっさり風味だしな。

銘板左端銘板銘板右端

で、「まさか先に使われてたりしないよな」と "Barcodia" でググったら、やられた。バーコード百科事典の名前(Encyclopaedia barcodia)、それとバーコード専門誌の名前(Barcodia 誌)として使われてた。バーコードの世界って意外と奥が深いんだな……。

ということで、別な名前を考える必要が出てきた。カナの「バルコディア」は検索で引っかからなかったから良さげだけど、これもアルファベット書きあっての名前だからな。潔く諦めるか。

それにしてもいい名前だと思ったんだけどな……。いい名前だと……。ぶつぶつ……。

銘板
2004.6.7 月曜
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聖地巡礼之旅 9

〜 真実のアングラ秋葉原 〜

すっかりグダグダ入りまくってる今回の旅日記、そろそろ一応クライマックスの Mac 買い編に突入なんだが、特にテンション上がる様子もなく、そのままだらーっと行かせていただきます。

雨降る秋葉原を歩いて中古 Mac 扱い店を探してみたが、やっぱし資料なしでってのは無理(最近めっきり Mac 雑誌を買わなくなったし。新型機の提灯記事を読むくらいなら Apple サイトで宣伝読むのと同じだし。それより新品買う気ないし)。知ってる店(全て前日回った)をまたぐるっと見回して、前日発見できなかった、3年半前に確かにそこで Power Mac G4(今それでこれ書いてる)を買った店をまた探したけど、またもや発見できず。

パソコン屋じゃないけど、秋葉原の電気街っていいよねなんか。いや、秋葉原デパートの端から入った細長い通り(1階に2通り、2階に1通りの、小さな電気パーツ屋さんがびっしり並んでるとこ)のこと。あり? そこのことを電気街って言うのかな。それとも秋葉原の電器屋さんが集まったエリア全体を電気街というのかな。まぁよく分からんけどあのアヤシゲな通り、いいよなぁ。

思うんだけど、あそこの地下って絶対何か隠されてるよね。なんか地下にジャブローみたいな巨大空間(資料1, 資料2)があったりしてさ、いろんなメーカーの試作研究所みたいのがひしめいてたりしてさ、ほんとはそんなのないことになってるんだけど、どっかのお店のオヤジかおばちゃんに「紫の発光ダイオード100ダースほど」「そりゃ随分だね。何に使うんだい」「未来の紅天女に捧げるのさ」なんて感じで合い言葉を言うとさ、店のオヤジがカウンター下の通用口をそっと開けて、「どうぞこちらへ」なんて案内してくれるって絶対。

店舗の後ろにゴッソリ積み上げられた在庫品のさらに奥の、店の前の通路から陰になってるところに案内されると、そこがエレベーターになってるはずだ。床だけのやつね。店主のオヤジに「危ないから動いてるとき壁に触らないでね」なんて注意されたりして。エレベーターはどんどん加速して、地下100mくらいまで一気に行っちゃう。

「ここはね、冷戦時代に核シェルターとして電気街商店会が掘った、ほんとは存在してないことになってる空間なんですわ。当時の法律だと土地主の権利は地球の中心まで続いてるって定義で、大深度地下の利用は認められてなかったんでね、その当時に遡ってツッコまれると面倒だから、いまだに極秘扱いなんです。冷戦も終わってシェルターも要らなくなったことだし、さてどうしたもんかと商店会のみんなで膝を突き合わして出した結論がこれ(エレベーターは巨大な地下空間の床の上で静止する)。電機メーカーさんたちには表に出せない開発もあるだろうから、その研究開発用の土地として賃貸ししよう、となったんですわ。これがほんとのアンダーグラウンド。わはははは。あれ、これ聞いて笑わないの、お客さんが初めてだな〜。って来るお客さんにいつもこのオチ言ってるんですけどねわはははははは」

秋葉原で無線関連の部品を売り続けて40有余年のオヤジは、客を案内しながら話を続ける。

「産業スパイは御法度ってことにしてますけどどうしてもね、いろんな企業の極秘研究部門が集結してるもんだからね、出るんですよね、たまにね」

「産業スパイが捕まったらどうなるんです?」

「その飼い主会社を吐かせて、その会社のここに入ってる研究所をガサ入れですわ。ブツとデータと洗いざらい持ってって、そこの先の寄り合い小屋でオークションにかけるわけ。それでここにいられなくなって出てった会社もいくつかあったなぁ」

「どうしても口を割らないスパイもいるでしょ? そんなときは? それにスパイの身柄は?」

オヤジはそれを聞くと、

「バイオ系のラボも来てるしね。ここは表沙汰にできない研究するとこだしね」

と口元に思わせぶりな笑みをこぼしたが、目は全く笑っていなかったので、来客はそれ以上の質問は恐くて出来なかった。

案内の最後にオヤジは、ここの研究所のひとつが冷戦時代の SDI 構想の技術をパクって作ったという、なんだかヒーローものの番組に出てきそうな見映えのライフルを出して見せた。

近くの壁に貼られている、アイドル時代の聖子ちゃんの周りにリナックスのペンギンがまとわりついて缶チューハイを飲んでいるポスター(どこかの技術者がお遊びで作ったものらしい)に、彼がそのおもちゃっぽいライフルを向けて引き金を引くと、ポスターは一瞬で激しく燃え上がり、燃え残った灰がはらはらと床に舞い落ちた。

「光線銃なんてマンガの話だと思ってたでしょ? ところがですな、あるところにはあるんですなぁ。原理は SDI のやつと同じだけど、ほら、電機と兵器を系列に持つグループがあるでしょ、あそこからここに出張ってる研究所が小型化した現物を作っちゃって、この地下基地の警備用にって電気街商店会に分けてくれたんですわ。しかしねぇ本物の光線はテレビのやつとは違って、横から見てもビームが見えないのがちょっと面白くないといえば面白くないんですがね。その光は正面からしか見えないわけで、見えちゃった人はまぁその瞬間オダブツなわけですが。どははははは」

店主はそのライフルを右手に持ったまま、左手で誓約書を渡してきた。ここで見聞きことは一切口外しない、という内容のもの。来客は表面上は快く誓約書にサインをしたが、拒んだ場合はどうなるか、どう見てもおもちゃにしか見えないその銃の威力が、それを雄弁に物語っていた。

……、

……、

……。

いや、うん、絶対そうなってるってここの地下100メートルは。いやあの、すんません上に書いた話はでっち上げだってことでひとつ、ええ。じゃないとおいら、人体実験とか光線銃とかに……いやあのすんませんこっちの話(汗)

銘板
2004.6.8 火曜
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聖地巡礼之旅 10

〜 意外と遥かなる札幌 〜

そんな根も葉もないウソ話を練り上げつつ(ウソですよほんと。ほんとにウソ)、結局戻ってきました秋葉館の楼閣に。その3階の Do-夢 秋葉原出張所。中古の相場は秋葉館2階と同じなんだけど、ここはベージュ Mac がけっこう揃ってる。ベージュ色の Power Mac G3 だと OS X が 10.2.x までしか載らないのが難だけど、SCSI と ADB ポート(←このポート専用のプリンタが1台遊んでるんで)とフロッピードライブが標準装備なのがいいね。しかも安いし。1台15,000円くらいだよ。予算は最大6万くらいを考えてるから4台買えちゃう。そんなに買っても意味ないけど。

とりあえずそこに目を付けつつ、売り場中央の目玉商品が気になる。Power Mac G4 AGP 400MHz。65,000円。今この日記を書いてるのと同じ機種を3年半前、返品再調整品で114,800円(定価198,000)で買ってほくほくしてたのが今や半額。このモデルのハードウエアの安定性というか頑丈さはずっと使ってて分かってる。しかも拡張性抜群だ。PCI-SCSI カードも1枚余ってる。がんばってこれ行っちゃおうかとも思った。すごい悩んだ。でも店員さんに訊いたら、本体のみの値段だそうで。

モニタ別買いとなると、ちょっと今日の予算ではきつい。口座にはまだこんなの余裕で買えるくらい残ってるけど、ゴールデンウィークってことは月初めってことなんで、GW 明けのことも考えとかんとな。ということで、今回の旅は今財布に入ってるカネで全部賄う所存にござる。あばよ PMG4 。さらば涙と言おう(森健)。

また ベージュ PMG3 の棚に戻って、店員さんに話を伺った。おいらが現在保有してるマシン軍団(COMPAQ 含む)のメモリとは互換性がないそうで。これちと減点ね。さらに「ハードの安定性を考えると、ベージュはあまりお勧めできませんね」とのこと。ベージュのハード……。Performa 6410 はかなりキてたもんな。2台買って2台とも同じ持病があったなぁ(Performa 6260 はいまだに完璧に動作するけど(でも超トロい))。「KAG1 問題」でもっとひどい目に遭わされた青白 PMG3、先代のベージュ PMG3 と同じロジックボードだった気がする。

違うかもしれんけどそうかもしれん。あばよ PMG3。ここでもさらば涙と言おう。

ということで、買っちゃいました「おむすび iMac」。機種名は iMac DV 400MHz(ライム [←明るめの黄緑色])。iMac Slot Loading の安定性も知っとるからな。うちにある 350MHz の1ランク上位の機種いっちゃいましたでげす。

iMac の製品リストによれば、さらに上位の iMac DV Special Edition (グラファイト[←暗い灰色]) との違いは、初期状態の搭載メモリと HDD の容量だけ。後でどうにでもいじれるところなんで、実質上、当時の iMac での最上級モデルを手にしたことになるぞ。うはははは。

ここではうちにある iMac 350MHz (このランクにはブルーベリー(←水色) しかない)も棚に並んでて、別にそれでも良かったんだけど、「せっかく複数のキャンディカラー iMac を持つことになるんなら違う色で」という理由だけで 400MHz にしたんだが、この選択が後で思わぬ貢献をすることになる。ちなみに 350MHz モデルと 400MHzモデルとの違いは、クロック数と選べる色柄の数だけでなく、「外部モニタ端子の有無」というのもあったりする。ここが明暗を分けたのだった。詳しくはのちほど。

送料1,575円も込みで4万弱。そういえば Do-夢 は本社が札幌なんだよな。北海道と我が青森県はお隣同士ってわけで、札幌から送った方が安いかもしれん。札幌本社に同じモデルの在庫があるのを確認してもらって、その場合の送料も調べてもらった。

「……ここ(秋葉原)からの方が安いです」

店員さんもおいらもびっくり (^^;)

そんなわけで、現物を見ながら即金で買い物完了。こんなところで八戸に引き上げるとしますか。でもまだ昼前なんで、どっかに寄ってくべ。

こうなるとあれですな。旅立ち前にボツ扱いにした、上野の国立科学博物館(科博)で開催中の

『スターウォーズ サイエンス&アート』。

こいつを見ておくか、と秋葉原駅から山手線に乗り込んだ。面白いといいけどなぁ。あんまし期待してないけど。

銘板
2004.6.9 水曜
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いっちょまえ

旧称 Barcodia、331行というプログラムとして相当短い部類のくせに、いっちょまえにバグってやがる。

実在する JAN コードを入力してコンパイル→実行したら、なんか右半分(商品コードとチェックデジット)が全然違うシマシマ模様が出てきて。左側なら何となく分かるんだ。国コードを織り込む形なんで複雑でさ。でもそっちは OK。単純に数字をバー表示に置き換えればいいだけのはずの右側が変。いろいろチェックしてるけど未だ原因特定できず。

前はちゃんと表示してたのに、どぉなっとんのじゃ〜。

銘板左端銘板銘板右端

と、いろいろチェックしてついに間違いを発見して、それは解決。勢いのあるうちにすぐさま突入した、次のステップ(バーコードの下の適正な位置に JAN コードの数字画像を並べる)でかなり手間取ってるとこ。

どうしても位置がずれてしまう。バーコード表示の精度が悪かったことが判明したけど、精度を上げるべくいじってるうちにまたドツボ。今度は左側のシマシマ模様が特におかしくなってる(右側も少し変)。

一体何がどぉなっておるのじゃ。

銘板
2004.6.10 木曜
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ハイマウントストップランプへの野望

Java でのバーコード作りが煮詰まってきたんで、違うことでもして気分を換えてみようかと。

2003.9.21, 2003.9.22 に考えた、「我が愛車・ミニのもげたバックフォグをハイマウントストップランプに転用する目論見」、そろそろやってみようかと。思えばあれから半年をゆうに越える期間、もげたバックフォグは助手席の足元に転がしておきっぱなしだった。つまり

「機も熟した」ということだ。

いや、別にいつでも良かったんだけど (^_^;)

ハイマウントストップランプにするにしても、それを立てるステイをどう作るかがなかなか思いつかなくて。でもようやくひとつ思いついた。

去年の Power Mac G4 CPU 冷却大作戦のみぎり、ヒートシンクの根元に冷却フィンを増設しようとして買ってきたアルミアングル、かなり余ってたんだわ。2003.3.10 に出てきた、L字断面 8mm × 8mm, 厚さ 1mm のやつ。これあと 160cm くらい残ってる(笑)。こいつで組もうかと。基本的にフニャフニャな素材だけど、トラス組み(部材を三角形に組み合わせ、応力が引っ張り・圧縮方向のみに作用するようにする構造)にしてネジ止めすれば、けっこう頑張ってくれそうな気がする。土台には少し厚めのアルミ部材を買ってこなきゃいかんのが面倒だな。ああそうなると万力も欲しくなるしタップ(雌ネジ切り)も立てたいな。……また工具が充実しそうな予感。

いやいや、手作り感を演出するには木材トラス組みって手もある。そんなんでストップランプ支えてるクルマなんかないよな。ああこれもいいかも。トラスはアルミアングルで、土台を木材にしてもよさそう。

新しいステイの材料は追い追い考えるとして、とりあえず当のバックフォグの解体を試みた。ランプの箱の裏側に、スチール製のステイの破片がまだ付いてる。これを取らなきゃいかん。2カ所あるネジの頭はランプの箱の中。ネジの先が外に露出してて、ナットで締め付けられてる。これがもう ネジもナットもステイも一緒にサビサビで一体化 しててさ。ラジオペンチで掴んで回したくらいじゃビクともしない。ゲンノウで叩いても、どうでもいい部分の錆びた鉄の破片やら隙間に詰まった土ぼこりがドサドサ落ちてくるだけだし(ほんとに「ドサドサ」と落ちてきた)。

工具箱を漁ったらちょうどいいサイズのレンチが出てきたんで、こいつを使って力ずくで回してみた。おお、回る回る……ネジと一緒に空回ってんのかよ!

前面のフタ(赤の半透明フィルターね)を外して、箱の内側からネジの頭を押さえながらナットを回さないといかん。前面の木ネジ2本は素直に外れてくれた。フタは、押しても引いてもうんともすんとも言わなかったけど、箱の両脇を掴んでねじったら、箱とフタとがくっついてるところ(接合面はかなり奥の方にあって、指もマイナスドライバーも届かないのだ)が剥がれて見事に外れた。製氷皿から氷を出す要領だな。そして

そこに見た物は!!

どーやってネジの頭を押さえろってんで?

このプラスチックの盛り上がってるところをカッターで削ってネジの頭を出すか、あるいは表から攻めて、ネジの先からナット部分までをグラインダーで強引に削っちゃうか。このまえ3000円くらいの充電式電動ドライバー兼ドリルを買ったんで、替え刃でグラインダーのやつがあったらできそうだな。しかしこのネジ穴、あとでステイとランプの固定用に使う気だったけど、件のサビネジを外すのにすごい惨状になりそうなんで、使うのは諦める方向で考えるべ。

とりあえずカッターでいってみましょうかねぇ。今日はもう遅いから、明日以降ってことで。

銘板左端銘板銘板右端

追伸:そういえば最近、カッターと『バトル・ロワイアル』がずいぶん悪者扱いされてるよな。実はあの事件について、この Web 日記で「この国はここ数年で本当に『バトル・ロワイアル』化してきたねぇ」なんて書こうかと思ってたんだが、まさかほんとに読んでたとは。

銘板
2004.6.11 金曜
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昨日の追伸の続き

ご遺族や同じ学校の児童たち、先生方も、『バトル・ロワイアル』の存在を忌まわしく思っておられる方々も多いかと思う。その心情については当事者でないと分からないことだから何とも言えないけど、第三者が『バトル・ロワイアル』を単純に敵視するのはいかがなものかと思う。新聞記事は世間がそうなるように仕組んでるのがありありと見て取れるけど。あとインターネットも悪者扱いだね。

マスコミによる「『バトル・ロワイアル』吊るし上げ運動」を見てたら、『ボウリング・フォー・コロンバイン』を思い出したよ。このドキュメンタリー映画では、ハードロッカーのマリリン・マンソンが悪の偶像になってた。マンソン自身はそれに反論するでもなく、その現象について述べた傍観者的なコメントが事の核心を見事に突いてた。

「そういう連中は単に、手っ取り早く目についたものを悪の偶像に決めて、それをみんなでぶっ叩いては世直しした気分になる。でもその行為は結局その人たちだけを一時的に安心させるだけで、客観的状況は実は何も変わっちゃいない」という内容だったな。

イモヅルで「日本車つぶし」も思い出した。80年代後半〜90年代初頭のアメリカで、主にデトロイト(アメ車の工場が集中してる都市)あたりで流行ったイベントで、ツルハシサイズのトンカチで日本製の乗用車(中古のボロ車)を叩き壊す、というやつ。トンカチ振り回すやつらとそれを観て盛り上がってるやつらは、そのときは気分がスッとしたろうけど、それをやったからって、日本車の品質に基づく評判が当時のアメ車のよりずっと良かったのは変わらず、自動車産業と関係のない多くのアメリカ人はアメ車を見限り、自分で好んでどしどし日本車に買い替えてた。そのせいでデトロイトは当時、空前の不況に見舞われてたらしい。

「日本車つぶし」という行為は、ただの腹いせでしかなかったわけで。どうせならデビュー直後の新車でやれば良かったのに、どれもスクラップ屋から持ってきたとしか思えない、わざわざ引っ張り出してこなくても明日にはプレス機で潰されるようなボロい日本車ばっかしでなぁ。

あれを産業革命のときのラッダイト運動(機械打ち壊し運動)と同じだと主張してた人もいたけど、決定的に違うのは、「日本車つぶし」では生産手段(自動車工場の設備)に全く何の損害を与えていないという点。「お前のせいで、お前なんか、くぬやろくぬやろ へっへーんだ!」止まり。自らの敵(この場合は日本の自動車メーカーの生産手段)に対する実力行使ではない。メッセージの力はラッダイト運動の比ではないわけですな。

要は、「死ぬか生きるか」どころか、警察に捕まる覚悟も、相手から法的に訴えられる覚悟さえもなかったことが、あんなチンケなイベントで終わった主因かと。ラッダイト運動を、往年のマイク・タイソンが東京ドームこけら落としでタッブスを1ラウンドで沈めたパンチに例えるなら、「日本車つぶし」は往年のミッキー・ロークの、伝説のネコパンチってあたりか(テレビでだったけど、どっちもリアルタイムで目撃したのが誇り(笑))。

結局、日本の自動車メーカーが現地工場の本格稼働を始めて、自動車製造労働者の雇用状況が改善したらそういうイベントは自然消滅してしまった。振り返ると、「日本車つぶし」が現れる前から日本のメーカーは現地工場を作って操業してたけど、現地の労働文化と、日本から持ち込んだ、当然日本の労働者向けに特化してた製造・管理ノウハウとがなじむまで、手間と時間が相応にかかってたってことかな(ロン・ハワード監督の『ガン・ホー』でそこらへんがよく描かれてるよ。展開はちょっとご都合主義だけど (^^;))。「日本車つぶし」をやろうとやるまいと、別に関係なかったと思う。

『バトル・ロワイアル』を攻撃しても、マリリン・マンソンに悪態をついたり廃品の日本車を叩き壊したりするのと同じことで、あの事件を発生させた本質には何ら影響ないっつうことだな(何が本質なのかまでは分からんけど)。それより、誰かが何かを叩くと、そのせいで不快に感じたり迷惑を被ったりする人たちは必ずいるものなんで、そこから中東情勢でおなじみの「憎しみの連鎖」が生まれてしまうのが恐いとこだな。

直接の関係者の間だけの沙汰なら、弁護士や裁判所、警察その他のプロたちが現実的に事態を収束させてくれる。けどそこに下手に素人の第三者が絡んでくると、「憎しみの連鎖」は際限なく大規模化して、誰の手にも負えなくなってしまうからな。

銘板
2004.6.12 土曜
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聖地巡礼之旅 11

〜 宇宙へのトリコロール 〜

上野駅から今回巡礼する最後の聖地・国立科学博物館の正面玄関に行くには、国立美術館の前を通ってから右折して、そのまま真っすぐ進めば OK(去年のゴールデンウィークで覚えた)。けど敢えて美術館前で右折して、科博には裏側から回り込むように向かった。去年のマヤ文明展の折りは道を知らずにその経路を通ってしまったんだが、今年はわざとなのである。なんでって、途中、

ラムダ4S ロケットの実物

と対面するためであーる。1970年に日本初の人工衛星 おおすみ を打ち上げ、日本を世界で4番目の衛星打ち上げ国にした栄誉あるロケットなのだ(そのわずか2カ月後、中国が衛星打ち上げに成功。かなり危ないところだった)。発射台も当時のものがそのまま寄贈されたらしい。

でもさ、なんかこう、人通りの最も少ない通用口のところに置かれてるんだけどさ。なんでこんなに冷遇されてるのか分からんのだけど、とにかくそこに展示してある。去年は通用口の門が閉じてたんでいい位置で撮影できなかったけど、今年は門が開いてたんで、悪いけどちょいと車の転回スペースにお邪魔させて頂いて、ちょいと立体で撮らして頂きやした。

左下に写ってるトラックは、門を開けてくれた功労者であるジュースの納入業者様のもの。感謝!

ていうかこのロケットと発射台を囲む柵の前に解説を書いたプレートが出てたんで、一般見学されるためにそこに置かれてるというわけで、それに常設展示は入場無料なんで、まぁたぶん今回、撮影のため通用門から入ったことについては合法だと思うんですが、ええ(汗)。ロケットの見学のあと速やかに通用門を出て、ちゃんと正面から入り直したし。

このロケットの胴体色について、ちょっと面白いことがある。

ラムダ4Sロケット5号機による衛星打ち上げ初成功に先立ち、『飛べ!ウルトラマン・カラーのラムダ・ロケット (上), (下)』様が語られる通り、次々と未知のトラブルに見舞われ、4度にわたって打ち上げに失敗してる。それで世論の非難を轟々と浴びながらもようやく掴んだ成功だったりして、読んでてなかなか感動できるんだが、今日はちょっと違うところを攻めようかと。すなわち、

日本初の衛星打ち上げロケットは

なんでまたウルトラマンカラーなのか。

前に読んだ宇宙開発本のひとつで、その説明があった。

ロケットが飛んでいるとき、ロケット本体や飛翔コースに異状がないかどうか、ロケットが視界から消えるまで地上カメラで追尾監視するわけ。だったら見やすい色の方がいい。当時、日本のロケット開発を一手に引き受けていた東大宇宙科学研究所(現・宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 宇宙科学研究本部)では「飛翔中のロケットの姿勢がはっきりと見えるように、背景の青空に対して抜けのいい配色である『銀と赤』に決めた」ということだったらしい。

一方ウルトラマンはなんで銀と赤なのか。

これも、ウルトラマンの撮影裏話みたいな本を読んだら書いてあったんだけど、「ブルーバックでの合成映像の抜けがいいように『銀と赤』に決めた」のだそうで。

「ブルーバック」ってのは、特撮で合成映像を作るときに使われる古典的な技術。真っ青を背景にして被写体を撮り、映像から青だけを抜き去り、青一色だったところに、別撮りした背景映像を入れ込むという方法。ビデオだとリアルタイムで処理できるんで、テレビのニュース番組や天気予報などでも使われる。そのためそういう番組に出演する人たちの服装は、青は御法度らしい(その部分に背景が映り込んでしまうんで)。

円谷プロは円谷プロの事情で、「銀と赤」でウルトラマンをデザインすることを独自に決めたらしい。

ロケットとウルトラマン、「宇宙」「飛ぶ」のあたりでつながってそうだけど、よく考えれば実は何の接点もない2つの開発チーム、どっちも違う素性でそれぞれが独自に色使いを編み出したはずなのに、どっちも同じ初期条件だったんで結果も同じになってしまった、ということだったんですな。

そんな感慨に浸りつつ(どんな感慨だよ)科博の正面に回った。でもいきなりは入らない。玄関を素通りしたところにチケット売り場があるのだな。

特別展

『スターウォーズ

 サイエンス&アート』

の。

相変わらずこの展示内容にはあんまし期待してないけど、せっかくだからじっくり見ていきましょうかねぇ。ていうか去年のマヤ展みたいに「肉の圧力でひたすら押し流される」ってことも考えられるが。そこらへんもちょいと覚悟して、いざ会場へと向かったおいらであった。

銘板左端銘板銘板右端

追伸:ウルトラマンの胸のカラータイマー、平常時は青なんだが、合成は問題なかったんだろうか。

銘板
2004.6.13 日曜
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不良債権請求督促通達書

(督促状)

キタ━━━━━( ゜∀ ゜)━━━━━!!

最近ウワサの、根も葉もない借金取り立ての葉書が来たよ。タハ〜うちもとうとうターゲットにされたかぁ〜(爆)。

この債権取り立て屋の会社名でググったら、行政書士さんのブログで全く同じ葉書画像を発見(2013.4.11 補足: リンク切れにつき、このリンクを削除しました)。

それにしてもバカだなぁこの会社。行政書士なんつうその道のプロにこんなイカサマ書類送っちゃって、おもっきしツッコまれまくりだな。この調子で弁護士や警察官とかにも送ってるんだろうか。

どうも敵さん、やたら古い名簿を手に入れて、それを頼りに片っ端から督促状を出しまくってるような気がする。というのも、うちの場合、もう何年も前に死んだ家族に宛てて来たもんだから。まぁ葉書は国内ならどんな遠くても1通50円だからな。それではるばる東京から八戸くんだりまでこのエセ督促状は来たわけだな。

なんかこの葉書、昨日(12日、土曜)届いたんだけど、最終受付期限が11日の金曜日になってたりして。向こうの狙いではギリギリに葉書が着くようにして焦らせたかったんだろうが、八戸は遠いからな東京から。北海道や離島に送ったのなんかは、週明けじゃないと着かないんじゃないのかねぇ。

確か前に見た、「四角い仁鶴が丸〜く収めまっせ」のあの番組(売り物の、上沼相談員のリアクション時にわざわざカメラのアングルが切り替わるあの番組)では、「2年以上催促しなかった債権は放棄されたものと見なされる」という話だったんで、万が一、向こうが本当に債権を持ってたとしてもうちでは関係ないのだよ。その家族は2年よりはるか前に他界してるんで。

あと、ラジオの「テレホン人生相談」でも、同じような督促の相談が寄せられてたの聴いたことあるからな。新聞記事に載ってたこともあったな。知ってるんだよこっちは。対策も覚えてるぞ。この日記ではよくコケにしてるマスコミ、こういうときは役に立つなぁ。感謝しますです。

皆さんのとこにもこれと全く同じ葉書が行くかもしれないけど、そのときは

シカト。

これで万事 OK 。そのうち敵さん諦めるから。この会社にとっては、日本国民はすべからくこの債権回収業者の取り立て対象ってことらしいから(物故者も含む)、ガードが固い客に手間をかけるより、ガードが甘い客を新規に発掘した方が楽だからね。

どうでもいいけど早いとこお巡りさんに捕まれよ。こんな恥知らずなことしてるやつの顔見たいから。

銘板左端銘板銘板右端

上記でリンクさせていただいたブログの行政書士さん、次の日にもっと詳しいことを書かれてた。

件の債権回収業者、一応今のとこ、「債権回収会社を詐称している等との情報の提供があった業者名の例 一覧」には載ってないんだね(2013.4.11 補足: リンク切れにつき、このリンクを削除しました)。

「債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧」にも載ってないけど(2013.4.11 補足: リンク切れにつき、このリンクを削除しました)。

ふーん、こういう手口、「架空請求」っていうんだ。覚えとこ。

ブログを運営されてる行政書士さん、貴重な情報をどうもありがとうございました。

銘板
2004.6.14 月曜
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日活と『東京原発』

日活やってくれました。

昨日『東京原発』を観たら、これが面白くて。久しぶりに「映画を観たな〜」って気がしたよ。別においらが愛するハードなアクションがあったわけでもないんだけどさ。

東京都庁内の会議室という密室でのドタバタかつ白熱の会議が主なんだけど、それだけだと暑苦しくなるんで、もうひとつ核ジャックの話をうまいこと折り混ぜて、観客をときどき外に連れ出したり。あんまり言うとネタバレしちゃうから、ストーリーの構造についてはそんなとこで。

原発の是非を巡る議論についてはこの映画の公式 BBS(2013.4.11 補足: リンク切れにつき、このリンクを削除しました)に譲るとして(映画の製作者側にしてみれば、狙い通り、けっこう思う壷にはまった議論 [原発についての激しい賛否両論] が展開されてると思う。この点からもこの映画は成功と判断できる)、「東京に原発を誘致する」という東京都知事の爆弾発言で口火を切った口論をアツく激しく、ときに間抜けに展開する出演者たちの仕事も見所だが、それにつけても主演の役所広司(東京都知事の役)、すごいよなぁ。どんな役でもハイレベルでこなしちゃうもんなぁ。まぁ10年くらい前から「邦画を観に行けば役所広司」と言われるほどいろんな映画で主演を張ってきてるけど(おいらが勝手に言ってるだけだが)、彼に代わる、知名度・力量・体力を併せ持った逸材っていないと思う。

役者の力量と演出の方向性で言えば、会議室の中と外でレベル差があったのが辛かったかな。会議室の中の人たちは文句ない出来として、屋外の人たちはちょっと造り物っぽかったというか。

ははぁ、監督は『卓球温泉』の監督か〜。デビュー前は伊丹、周防両監督に助監督としてついてたのか。登場人物が、与えられた極端なキャラクター像をきっちり守って話が展開する様式はそこらへんの影響かな。今回もその分かりやすさで、二転三転するストーリーにちゃんとついていけた。

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製作した日活についてひとくさり。記憶に頼ってるんでいい加減な記述もあると思うけど。

日活って、大映と同じく日本映画界の斜陽化のあとメジャー勢力に残れなかった、「大負け組」の1社だよね(メジャーとして自前の配給網をなんとか残せた3社は、ただの「負け組」。日本映画の斜陽化において、勝ち組などいなかった)。大映は潔く倒産した後、バブル期に徳間文庫に買われてからは一般向け商用映画の製作のみに専念して、配給網は主に東宝のものを利用することで再生。『敦煌』『シコふんじゃった』『平成ガメラシリーズ』など、けっこう質のいい話題作やうまい宣伝戦略で、その存在を大いに示した。

一方の日活は「成人指定映画に特化することで辛い時代を耐え忍ぶ」で生き延びはしたけど、一般社会に対するイメージはこれで大きく傷ついた。日活自身もその路線を後ろめたく思ってか、社名を「にっかつ」と改めた。他に、有り余ってたスタジオや撮影設備を他社の映画製作に貸し出すのも業務だったらしい。その時期、東宝や松竹なんかのメジャー作品を見ると、最後のクレジットタイトルでよく「にっかつ撮影所」とか出てきて(しかも「にっかつ」のところだけフォントを決めたロゴ)、いきなり雰囲気ぶち壊しというか、招かれざるバッチイやつが来た感じがして嫌だったなぁ。

バブル期、映画製作会社としての にっかつ は、主力のロマンポルノがアダルトビデオに押されて苦境に陥った(一方、東映はレンタルビデオの攻勢を逆手に取って V シネマを発想。これで着実に稼いだ)ものの、会社自体は意外と元気だった。

土地転がしで。

ゴルフ場の土地がウンタラカンタラとかでボロ儲けしたらしく、それを元手に、久々の一般向け映画を作った。スーパー娯楽超大作『落陽』(1992) ですな。映画に対する日活の志は、にっかつ になってもまだ潰えてはいなかったのだった。

公称製作費50億円。大映の『敦煌』(1988) の46億、角川の『天と地と』(1990) の50億と肩を並べた。(実はどこの会社も、実際の倍がけくらいを公称するものらしいが)。あの当時では、ハリウッドの超話題作『ラストエンペラー』(1987) でさえ公称39億あたりだったような。

この『落陽』の出来はどうだったか。日中戦争時代の中国が舞台の、多くの登場人物が織りなす群像大河スパイアクションサスペンスで、総花的にいろいろ狙ったにもかかわらず、娯楽の骨法を外さなかった。ときどき何がしたいんだかよく分からない演出もあったけど、ストーリーの面白さがそれに勝ってた。複雑だけどよく整理されてて、そういうのが苦手なはずのおいらも充分楽しめた。

主演は加藤雅也。海外からはダイアン・レイン、ドナルド・サザーランド、ユン・ピョウが参加。撮影陣はほぼ日本人だったにもかかわらず、ハリウッド的な深みのある渋い画像だったな。

そしてもうひとつ、この映画を語るに当たり、絶対に外せない大功績がある。

あの『シベ超』の母胎となったこと (^_^;)

何も『落陽』は『シベリア超特急』(1996) の予告編として作られたわけじゃないんだけどさ。でもこれで初めて、水野晴郎が山下奉文の役として出てくるんですわ。1シーンだけ。なんでもキャスティング時に「山下氏の肖像写真と水野氏がそっくりだから」ってだけのことで決まったらしいけど。

んでまあ水野君、お前今まで映画を何万本観たとか豪語してたけど、あんた一体映画の何を観てきたんだってツッコミたくなるほど棒読みでさ。ほとんど動かないしさ。ただそこにお地蔵さんみたいに座って喋ってるだけで芝居になってないのよ。なんだか中空の一点を見つめたまま薄ら笑いしながら、とうとうとセリフを読んでただけみたいな(視線の先にカンペが出てたかと思われ)。やっぱしさ、演技は観るとやるとじゃ大違いなんだねぇ。美食家が、調理がうまいとは限らないのと同じかな。

でも批評家は絶賛しますわな同業のよしみで。でも褒めるポイントっつっても似てるってことしかない。「そっくり」「瓜二つ」と周りのみんなに言われ続けてたら、当人はどこをどう勘違いしたか、「スクリーンの向こう側の人」としての自分の才覚を確信するに至った。そこで評論家の禁じ手のはずの「作り手になる」をやらかしちまうんですな(長部日出雄もやったけど)。チャップリンや北野の如く、脚本・監督・主演を兼任して。もちろん主人公は『落陽』で大絶賛された(と本人は信じている)、自演の山下奉文だ。そして公開。

封切り当初の客ウケはおおむね「やっぱりこの程度か」だったが、次第にカルトでコア〜でツッコミ好きなファンを多数獲得していき異様な人気を確立し、認知度では始祖の『落陽』を遥かに凌ぐまでになった。そして水野氏本人は相変わらず「作品的に評価された」と勘違いしっぱなしで続編製作にとりかかり、それもまたファンの期待に見事に応えた仕上がりとなり、とうとう3部作にまでなってしまった。

この偉大なる3部作は「すなわち思い込みこそが人間の生命・精神の全てなのである」という、後に『マトリックス』(1999) で展開される哲学思想を、『マトリックス』よりも先に、しかも映像表現の限界を超えて実証的に表現することに成功したと言える(笑)

それが『シベ超』神話だ!

話を戻す。ていうかおいらまだ『シベ超』観てないし (^^;)

名前に似合わず にっかつ のフラグシップとして彗星の如く突如登場した『落陽』は、太平洋戦争末期の戦艦大和のように不幸な命運を持った作品だった。その意味では名前に似合ってるかも。あの「にっかつ」ということでいきなりイメージ悪いのに、宣伝戦略に失敗したためほとんど話題にならず、興行的には悲惨だったらしい。たぶん宣伝費をケチって、『敦煌』『天と地と』と違ってメディアを味方にしきれなかったのが一番の敗因かと。

時期も悪かった。この少し前からハリウッドが100億円超のスーパー超巨額超大作時代に入ったから、日本映画史上最高レベルの「50億円」という数字が完全に霞んでしまってた。そのうえ、封切り公開した時点でバブル景気は崩壊期に入ってた(←ここらへんの運命が特に戦艦大和っぽい)。

一般映画界にようやく復帰したものの、こんな感じで特に誰にも相手にされず、しかもこの時点で本業と化していた土地ころがしもバブル崩壊の潮時を読めずに大赤字に。にっかつ はしばし沈黙、そのまま倒産。『落陽』はバブルで余ったカネで作った映画だったはずが(経費にして節税するために作ったのかも)、いつしか社運を賭した大バクチになってたらしい。そしてその賭けで負けてしまったと。

それから何年か後。いつだったか「笑っていとも!」を見てたら、満面の笑顔の宍戸錠がポスターを持って宣伝に現れた。それには誇らしげにこう大書されていた。

「日活復活」

やっこさんがた、長い眠りからついに目を覚まして本当の本業、「一般向け商業映画」をまたがんばる気になったらしい。興行的には散々だったものの、『落陽』がそのきっかけになったんだったらいいなーとか思ったり。

んで、その復活宣言からまた何年も経ってると思うんだが、その間の日活の足取りは知らない。しかし『東京原発』を観る限り、かなり注目すべき面白い映画会社になってきてるんではないのかと。メジャーの映画屋さんだとスポンサーやら業務提携先とのしがらみで、社会的に突っ込んだ作品は作りにくそう。

その結果、セリフに出てくる国名・地名・省庁名・団体名とかをわざとらしく伏せたり似て非なる名前にしたりして醒めちゃうんだが、「東京原発」じゃ恐らく、登場人物名以外は全部実名。にっかつ 時代の薄汚れたイメージがいまだに観客から払拭しきれないことを潔く受け入れたのかな。それで新生日活は過激問題作路線で押していくことになったんだろうか。これからはそんな、いい意味でヤバげな日活に注目していこうと思う所存にござる。

銘板左端銘板銘板右端

劇中の実名使用で割を食ったのがあの団体。

「核廃棄物なんてロケットで宇宙に飛ばしちゃえばいいんですよ」
「お、いいねぇいいねぇ」
「でも打ち上げるの、あの宇宙開発事業団じゃないですか?」
(全員沈黙)

いやあの、この場面で思わず笑っちゃったけどさ、宇宙航空研究開発機構(JAXA。旧・宇宙開発事業団)の名誉のために言えば、無人ロケットはどこの国のものでも、平均で打ち上げ10回に1回は失敗するものなんだ。コストとの兼ね合いで、確率論的にそうなるように設計されてて。有人用に特に安全に設計されたスペースシャトルでさえあんな感じだし。

年間で発生する核廃棄物の量も問題。簡単に計算すると、日本で最大のロケット H-IIA は、ブースターを目一杯増強したとして、静止軌道に最大で4トンの荷物を投入できる。静止軌道に行くほどの能力があれば、ロケットの噴射のタイミングによっては地球の引力圏を脱出できるんで、そこらで考える。核廃棄物が毎年1000トン発生するとして、これを処分するには、年間打ち上げ数は250発。1週間で5発、1か月で20発の計算。そのうち1割が打ち上げに失敗するんで、1か月に2回、地球に放射性物質が降り注ぐことになりますな。

打ち上げコストも計算してみよう。H-IIA は標準型で1発85億円。増強型だとあともう少しかかるんで、100億円だとして年間250発で2兆5000億円。どこの国のロケットも、大体このくらいかかる。無理でしょこの額は。ということで、ロケットで核廃棄物を宇宙に捨てるという考えは、はじめから論外ってことだね。JAXA が担当しなくても、法外にカネかかる上にめちゃめちゃ危ないんで。

『東京原発』を観た限り、国の原発政策も、法外にカネかかる上にめちゃめちゃ危ないんだが。

銘板左端銘板銘板右端

追伸:リンク仲間の yk-m さん ("Days Went by") の NOTES を拝見したら、あちらにも架空請求の葉書がやってきたらしい (^▽^;)

違う債権回収会社名だけど手口が酷似してるんで、同じやつらがいろんな名前を使ってるのかもしれんな。

銘板
2004.6.15 火曜
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計画の進捗状況 1

〜 ハイマウントストップランプ 〜

2004.6.10 の「バックフォグ流用ハイマウントストップランプ」、やっとの思いで ステイの破片を除去成功

まず手持ちの電動ドリルに合うサンダーを探すのに一苦労。チャック(工具をくわえる部分)のドリル側がちょうどいいのを探し当てたら、サンダーの軸が太すぎて入らなかったり。電ドル関係の売り場でいろいろ探してようやくまともな組み合わせを見つけて、買って帰った。

こいつでネジの頭を覆ってるプラスチックを削り落とそうって魂胆だが、プラスチックが変に柔らかくてなかなか削れない。やり方を替えた。ドリルでネジ頭の周りにとびとびに穴をあけてから、隣り合う穴同士をつなぐ、と。それで、上の写真みたいな壮絶な穴ぼこがあいちゃった。この面はもともと平らじゃないんで、後でカッターで調整かけなきゃいかんなぁ。

ネジのくり抜きが終わっても、ステイの真ん中にあいた穴にコードが通っててコードの端はコネクタになってるから、そのまんまじゃまだステイは外れたことにならない。穴に切れ目を入れる作業開始。まずは力ずくでステイを曲げる方法を採ってみた。ステイをひん曲げると、問題の丸穴のあいてるところが断面積が少ないから、そこらへんが特に曲がるだろう。ある程度曲がったら今度は反対側に折り曲げる。これを繰り返せば、何度も曲げられた部分は塑性硬化を起こしつつ脆性が生じ、亀裂が入ってしまいにはバキッと割れるだろう、という筋書き。

思ったより硬かった。手で曲げるにも限度がある。脆性が出る前の塑性硬化の時点で、素手で曲げるのが無理になって作戦変更。

折りたいところに金ノコで筋を入れてみた。断面積はますます減り、そこに応力が集中し、楽に折れることだろう。

確かに狙い通りに折れたけど、終わったら指がジンジン痛んで、しばらく物を握れなくなっただよ。かなりきつかったっすよ。でもとにかく前準備その1完了。

次はニッパでアルミアングル材を切り出して、構造材を試験的に作る手はずだった。

ニッパが見つからん。

去年 Power Mac G4 筐体を激しく切り刻んだあの大型ニッパが、ない。

昨日やっと見つかった。で、早速アングル材を切り出そうと思ったけど、やっぱし寸法を取ってからの方がいいんではないかと思ってさ。基本的に鉄塔を組むみたいな形になるから、出来上がったらグニャグニャだったなんてなったら情けないし。あるいは、いざ車に組み込もうとしたら入らなかったなんてのも間抜けだし。車内の設置スペースの採寸からですな。今度明るいうちに家に帰れたらやってみるべ。

今回使うアルミアングルはかなり細いんで、トラスを組み立てるネジは M2(直径2mm)を使う気なんだが、DIY 店に行ったら、M2 の束売りがなくてさ。長さ 10mm くらいの丸頭が20本ほど欲しいんだが。そこで探して見つかったのは、M2 ネジ幕の内弁当セットみたいな。皿ネジあり丸頭あり、長さもいろいろ計8種類をひとつずつ詰め合わせたお買い得品ですみたいな。全然お買い得じゃねー!

で、そのとき食指が動いたのが M2 リベット。これは同じ物がたくさん詰まってる。よっぽど買おうかと思ったけど、自分の加工精度を疑って見送り。ネジだと、いったん組み上げて歪んでたら、ネジを緩めて締め直したりするとうまくいくと思うんだが、リベットって1回打ったらおしまいでしょ? なんだか恐くて。実際、仕上がりはリベットの方が断然カッチョイイんだけどね。

今度はもっと大きい店を物色するべ。

銘板
2004.6.16 水曜
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計画の進捗状況 2

〜 暫定名 "Barcodia" 〜

2004.6.6 の「Java でバーコード作り」計画、やっぱし計画名は当面 "Barcodia (バルコディア)" でいくことにしたよ。

特許庁サイトで商標登録を検索したら「バルコディア」「Barcodia」ともに登録されてなかったんで、日本国内での使用はまだ大丈夫。もしかしたら誰かが後で登録して権利を主張するかもしれないけど、そのときまでに別な名前を考えるってことで。

自分で登録することも考えたけど、けっこうな審査料に腰が引けちゃって (^^;) いったん登録されると、そのあとの定期更新料は大したことないんだけどね。

プログラミングの進み具合は、

バージョン 0.6.2

ができたとこ。JAN コードの数字が指定の位置に入るようになったよ。あと、内部的には全てミリメートルで寸法を計算するように変更して(バーコードの JIS 文書がそうなので)、モニタに出すときのピクセル寸法は常にそのミリ単位の寸法を参照するようにしたんで、モニタのピクセルまたぎでの誤差が累積しないようにもした。

その方針で作り直してる最中に発生したバグ、さっきようやく退治したよ。

次は、同じ「共通商品コード用バーコードシンボル規格」の中の「短縮バージョン」を作ろうかな。今作ってる13桁の「標準バージョン」と基本的に同じだけど、短縮ってくらいだから8桁しかない。ロッテのガムはこの短縮バージョンを使ってるね。

Barcodia は今は13桁のバージョンしか扱えないけど、そこから8桁版を作って、13桁版と違う数値のところは変数で吸収するようにすると、どっちも扱えるようになるだろう、と。そうすると、あとでバーコードのバリエーションをもっと増やす段階になったときに簡単にできるようになるだろう、ということで。

それが終わったらとうとう GUI だな。この GUI 付きアプレットができると、一応実用できるようになるよ。JAN コード(バーコード下に書かれる数字)の一番右の桁を除いた残り12桁を入力して、出て来た画面をスクリーンキャプチャする。それを画像作成ソフトでちょうどいい大きさにして並べたりして、タックラベルにでも印刷すれば OK だ。

んじゃ〜明日から暇見て8桁版に取りかかるかぁ〜。

銘板
2004.6.17 木曜
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電子消費者契約

通信未納利用料

請求最終通達書

今日は日記に何を書こっかな〜なんてうちに帰ったら、

マタキタ━━━( ゜∀ ゜)━━━━━!!

だからなんで死んだ人のところによこすかね。違う会社みたいだけど、同じ流出名簿を手に入れて使ってるようだな。

なんか今回のは「法務省認可」とかけっこう説得力があるんで(内容はウソッパチだけど)、このまえ紹介した法務省のページを当たってみるか。

「債権回収会社を詐称している等との情報の提供があった業者名の例 一覧」には載ってない。そして今回も、「債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧」にも載ってない。文中にも、文面の最後の差出人のところにも書いてある

「法務省認可」は虚偽だな。

おお? 法務省が発表してるのは認可の降りた株式会社だ。ところが今回は特殊法人ってことになってる。それで言い逃れようって魂胆なんだろなきっと。文面でも、「最寄の債権回収業者に債権譲渡致します」と書いてあるんで、電話で連絡入れると、これまた偽物の回収業者に回されるんだろうな。

昨日か一昨日の地元の新聞にも、この架空請求詐欺に注意するよう呼びかける記事が載ってたぞ。最近はここらでがんばってるみたいだな。記事では警察からのコメントで「絶対に相手に連絡しないで」とシカト通達まで出てたぞ。とっとと捕まれバカ。

銘板
2004.6.18 金曜
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情報提供

やっぱし嫌なわけよ死んだ家族宛に架空請求が来るのは。

はじめの1通だけならまだね、うん、いや、普段からダイレクトメールなんかたまに届くしさ、笑って済ましてやってもいいんだけど、2通来た時点で、「まだこれからも陸続と届くんじゃないか」とか考えるとさ、ムカつくわけよ。

まぁただシカトするだけなら、来るもんは来るからな。受け取り拒否して突っ返してもいいけど、それを逆手に取られて敵さんにギャーギャー騒がれるのもますます腹立つしさ。

ということで昨夜、行きつけの銭湯温泉への道すがらに交番があるから、そこに届け出て来たよ。証拠の葉書2枚持って。

応対してくれたお巡りさん、葉書をコピーしたんだけど、さすが今どきの警察って感じで、「コピー取らせて頂いてもいいですか?」ときちんと訊いてきた。「コピー取るから」なんてブッキラに奥に持ってってガーッとコピー取ってもらっても構わなかったんだけどさ。こっちはそのつもりだったし。

で、お巡りさん、この件についておいらに身に覚えのないことを確認した上で、「これ、相手にしなくていいですよ」と断言してくれた。

その対処法は新聞記事での警察のコメントを読んで分かっちゃいたけど、面と向かって言われると安心できますなぁ。行ってよかったよ。あ〜すっきり。

同じような相談や被害届が警察に集まると、今回提供した資料が少しは参考になるかもしれんしな。

銘板
2004.6.19 土曜
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『シベ超』に関する追加事項

今日のぶんを書こう書こうと思いつつ、過去ログに手を入れるうちに時間切れになってしまった。

手を入れた過去ログは 2004.6.14の「日活と『東京原発』」。いやあの、ひとつ思い出したことがあって、それを追記したんだ。それは「あの『シベ超』の誕生秘話」(笑)。いやマジで にっかつ の『落陽』が大もとなんだわ。

しかしま〜、水野晴郎もよくやるよな。

銘板
2004.6.20 日曜
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Barcodia で8桁

Barcodia 0.6.3 っす。JAN コード13桁の標準バージョンのみならず、8桁の短縮 バージョンもバーコード化できるようになったっす。

8桁対応、かなり辛かった。はじめは気持ち悪いくらいサクサク進んだんだけど、最後の最後にわけ分かんないバグ発生。これが、どこがどうおかしいんだか分からない。コンパイルはうまくいくのに実行するとエラーが出る。こうなるとエラーダイアログに頼れない。土曜はいろいろ手を尽くしたけど何がなんだか分からず、脳みそ腐ってきたんで切り上げた。

一晩寝て起きて、起きたら午後3時過ぎてたことにショック受けてしばし呆然として、気がついたら深夜と呼ばれる時間帯になってて、ようやく手をつけたら間違いが見つかった。論理的な落とし穴にはまってたのか……。きっとエキスパートなプログラマーさんなんかだと絶対に犯さないミスなんだろな。再発しないように、紛らわしかった表現を書き直して、どきどきしながらコンパイル&実行して、今しがた成功を確認したとこ。

やっぱし煮詰まってしまったときはとっとと諦めて、あとで仕切り直した方がいいんだな〜。

で、その成果とこの日記を鯖に上げようとしたら、iDisk(Apple の ".Mac" という有料サービスの機能のひとつ。リモートストレージ)に接続できないでやんの。夕方からこうだ。しょうがないからこの日記も最新 Barcodia も、契約プロバのハイネットの鯖に入れとくか。そうすると職場からも操作できるぞと。月曜に iDisk が接続可になったら、ハイネットから落として iDisk に上げるべ。

銘板
2004.6.21 月曜
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今日もバグ取り

うまくいったと思ったら、8桁バーコード(から右端のチェックデジットを除いた7桁) "1234567" を入力すると異常出力することが判明。原因を突き止めていったら、チェックデジットが "0" になるべきときに "10" が代入されて "123456710" の9桁として出力してやがった。

チェックデジットの計算結果をもとにバーコードの寸法作りをする仕組みになってて、8桁の場合と13桁の場合は設定してたけどそれ以外は考えてなかったんで、それで変なことになっちゃってた。

チェックデジット計算過程の最後の仕上げで、「前過程で出た1桁の数字を10から引く」とあるんですな。で、但し書きがあった。「この『前過程で出た1桁の数字』が "0" だった場合、10から引かずにそのまま "0" とする」と。これを忘れて、「10 - 0 = 10」として合計9桁が出てしまってたとさ。対策は単純だったんですぐに修正してほっとしたけど、ああもうなんだか情けないやら嬉しいやら。

しかしあれですな、バグが出た瞬間は「んげ〜 (-_-||)」なんだけど、いざバグ探しとなるとですな、これが意外と楽しいんすよお客さん。なんつうの、こう、疑わしいところをひとつずつ潰しながら範囲を狭めていって、推理しながら真犯人を追いつめていくのが。バグ取ってから、試しに作動させてみるときのドキドキもいいな〜。

うまく動くと、普通の物作りとはまた違った感激を味わえるんすよ。いやマジで。『プロジェクトX』で TRON を採り上げたとき、坂村先生が、自作のプログラムが初めて動いた時の感動を語ってらしたけど、今それ肌身で分かる(笑)

こうゆーのに情熱傾けて、いわゆる萌えてるのってなんかすごくヤバい気もするけど(「萌え」のこの使い方違うっすか? (汗))、いやーでも楽しいものは楽しいもんな〜。

そういやいつだったか Barcodia の開発ロードマップを書いたと思ったのに、いつの間にか消滅してるような。なんか自分でも知らないうちに間違えて消しちゃったみたいで。内容忘れたけど、最新版てことでもう一回考え直して書いてみる。

Barcodia ロードマップ
Ver. 到達目標
0.7 ・GUI を装備
・出力サイズ変更機能を追加
0.8 ・アプリ化
0.9 ・印刷原稿作成機能を追加
1.0 ・リリース

ここから先は、正直言って現時点ではどうやったらできるのか不明。はるか彼方に霞がかって、おぼろげに見えるような、それでいて全然見えないような……。バグ取りは楽しいけど、新たなオベンキョはきついんだよな。

銘板
2004.6.22 火曜
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バーコード究極形

実物のバーコードをいろいろ見て参考にしてるうちに、

こんなの見つけちゃったよ。

共通商品コード(JAN コード)用バーコードの印刷サイズは、JISX 0501 という規格で設定された範囲内でいろいろと変更できるんだが、明記されてるのは、

バーコードシンボルの拡大・縮小 バーコードシンボルは,使用倍率で 0.8〜2.0 (モジュール寸法で0.264〜0.660) の範囲で拡大・縮小してもよい。

ってことだけで、これに真っ当に従うと、縦横とも同じ倍率で拡大・縮小しなきゃいかんと思うんだが、例えば13桁バージョンだと、2種類あるバーの長さで、長い方のバーの標準的高さは25.41mm (1インチ)。0.8倍で20.33mm。8桁バージョンでも0.8倍で15.89mm。これ、きっちり守ってる商品てあんまりないよね。特に包装が小さい商品だと、大抵はあんまり高さがない。Barcodia は今のとこ標準サイズのみサポートで、GUI 導入後、 拡大・縮小率、高さをある程度可変にする予定。

POS システムの読み取り装置が、実際に1インチもの高さのバーコードを必要としてないからなんだろうけど、それにしてもどのくらいまで低くしていいのかがよく分からんので、実物をいろいろ見て大体のところを決めようかと思ってる。

確かに文房具屋じゃ鉛筆は1本ずつからバラ売りしてるけどさ、確かに鉛筆の平面で取れる高さっつったらこれが限度だけどさ、実際これで読み取れるんだろうか。しかも地色も暗めだし。しかも横に書かれてる JAN コードもますますもって読み取りにくそうだし。

銘板左端銘板銘板右端

ペイントレタッチフリーソフト GIMP の ver.2.0.0 がいつの間にか出てたんで、導入してみた(これまでは 1.2.1)。

もともと Unix 用のアプリで、Mac OS X でやるには、Mac の GUI とは違う、X11 という Unix 用の GUI 環境提供プログラム(OS X を買うと付いてくる)に従って操作しなきゃいかんかったんだが、今バージョンからは、ウインドウの見栄えも操作感覚も Mac のそれに近くなってる。まぁ相変わらず X11 は必要だけど、起動が簡単になった。普通の Mac 用アプリと同じく、GIMP のアイコンをダブルクリックするだけ。Dock に入ってればシングルクリック。下地になる X11 は勝手に起動してくれる。さらに画像ファイルのドラッグ&ドロップまで対応。便利になったな〜。

でもご多分にもれず、バージョンアップしたら起動と反応がかなり遅くなった (--;)

銘板
2004.6.23 水曜
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駅弁「八戸小唄寿司」

バーコード話も飽きてきましたな。ここらで弁当でも食いますか(唐突)。

このまえ青森市に出張してさ、ちょうど昼時の特急だったんで、八戸駅ホームのキヨスクで八戸名物の駅弁を買ってみたんだ。その昔エポック社の特急旅行ゲームでも紹介されてた、「八戸小唄寿司」だ(あのゲーム、今でもあるのかな。特急の走ってる路線も相当変わったんだが)。この駅弁の写真を撮ってきたんで、ちょいと紹介(以下、単に「小唄寿司」)。

サバとシャケの押し寿司なんだが、これがもうなんてーか、トンガッてるというか突き抜けてるというか。いや、

ほんとにそうなんだよ。

買っていきなり穴あいちゃった袋から取り出し、座席の前にテーブルを出して乗っけてみると、

それなりにけっこうな存在感。

で、この外箱から出てくるのが以下の

小唄寿司フルキット。

本体は三味線の胴をもとにしたデザイン。手前の袋に入ってるのは、おてもと、割り箸、それと最大の小道具である「三味線のバチ」。バチをどう使うかは後述。ちなみに三味線がモチーフなのは、津軽三味線ってわけじゃないっす。八戸は津軽地方じゃないんで。なんでも全国的にヒットしたという「八戸小唄」(戦前らしい (^^;))が三味線伴奏の曲だったからだそうで。

この本体の包みを開けるとこんな感じ↓。

小唄寿司ハッチフルオープン!

ショウガと醤油も出てきた。寿司だからね。ただ、笹の葉の印刷のビニール袋にくるまれてるっての、今どきちょっとアレかなって感じもするな。ライバルの笹寿司が本物の笹の葉を使ってる以上、ちょいと考えてほしいところではある。

この弁当、確かに寿司だけど、弁当サイズの押し寿司そのまんまで、一口サイズにはなってない。そこで登場するのが先述の

三味線のバチ。

これをナイフとして使って好きな大きさに切り、箸で食べるのだ。なかなかおもしろいでがしょ?

ところが慣れないとそう思い通りにはいかない。初心者がやりがちなミスを、

立体写真でお見せいたす。

実はこれがこの駅弁の唯一最大の難点だったりする。安全のためか、はたまた単にそうなっただけのことなのか、バチの切れ味が悪くてさ、無理に押し込むと、ネタが切れずにシャリに食い込んじゃうんだわ。

ネタの継ぎ目をうまく狙って入刀してくらはい。あるいは持参した自前のナイフで切るもよし。最近テロ対策で駅や電車は警備が厳しいんで、誤解を防ぐ意味であんましお勧めできないけど(笑)。ていうか「この弁当食うためにナイフ持ち歩いてる」って時点でかなりアヤシイ (^_^;)

そんでまぁついでに買った「お〜いお茶」なんかも用意して、電車に揺られながらこの駅弁を食べてると、なんか「旅してるな〜」って気分になるのさ〜。

銘板左端銘板銘板右端

そだそだ。小唄寿司は味も発想もいいんだが、もうひとつ難点があった。これだけは弁当屋さんの方でどうにかしてくれ。頼んますよほんと。

銘板
2004.6.24 木曜
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悟りが得られるまでの時

何らかの修練を、長く続けて初めて悟ることもある。その修練があまり効かなかったということが、その悟りだったりもする。

忘れるとこだった。今日でこの Web 日記、3周年だわ。

だから別に何するってわけでもないけど(脱力系サイト)。忘れてたことだし。しかし、続いたか〜3年も(ちょっと感慨)。連載開始当初は、3週間か3か月も続けばいいやと思ってたんだが。

始めた目的は、立体写真だけだとサイトのご来客が週1人程度で、あまりにも寂しかったからだったっけ。1999年にサイトを立ち上げから、めんどくて&誰も来なかったらキツいってことでカウンタを設置してなかったんだけど、2001年4月に恐る恐る設置してみたら、やっぱしというかそんな客入りで、「毎日来ていただくには日替わりメニューしかないのだな」と悟ったのだった。

おかげさまで Web 日記を始めてからは毎日何名様かいらっしゃるようになって、その前と比べて来客数40倍増くらいにはなったけど、そこから先、来客数は特に増えてないんだよね(汗)。

内容が、ウケ狙いのときばかりじゃなく覚え書き的なとき(本来の日記の仕事なんだが)も多くあって、客引きの読み物として不安定だってことが挙げられるな。しかもこの3年でブログサービスがかなりメジャーになってきたんで、読み手より書き手が急増するこういう状況で、ブログサービスのフォーマットに乗っ取ってない手作りブログがどれだけ受け入れられるか、というのもありそう。

でもまぁ状況なんてのは刺身のつまで、やっぱし肝心なのは内容が面白いかどうかなんだよな。1年経ったあたりで、こんなこと考えたっけな。「3年もすれば文章の表現力も上がって、めちゃめちゃ面白いネタを毎日思いつけるようになりそ〜」。

刻限の3年に達して断言する。甘かった! (^_^;) 発想力も文章力も上がってない! (^o^;;)

もし。そうそうそこのあなた。ご自分の文章表現を磨こうと思っておられるあなた。あなたに一言申し上げたい。ただ毎日のんべんだらりの行き当たりばったりのその場のノリでブログ書いてるだけじゃ上達しませんよ。文章書きが下手だった人が普通くらいになることはあるでしょうが、それ以上をお望みなら、それなりに高度な訓練をお勧めいたしますです。これが僕が「ブログの上にも3年」で得た悟りです。

そういや井上雄彦の『バガボンド』で、

「古来、人は滝に打たれてきた。そして悟る。あまり意味がないことだと」

っつうナイスなセリフがあったけど、それを体感できたことには素直に満足感を覚える今日この頃。ということで、今まで通りのノリのまま、フツーに4年目に突入。

皆様、3年間もお付き合い下さいまして誠にありがとうございます。

これからも、お暇ができたときにでもいらして下さい。

よろしくお願いいたします。 m(_ _)m

……、

……、

……。

どっちかっつうと、「石の上にも三年」の方がより深く無意味を悟れそう(笑)

銘板左端銘板銘板右端

2004.1.10 の「FreeBSD 教科書についてきた 4.6-RELEASE インストール CD-ROM が読み込めない問題」、解決しちゃったよ。

答えは 2. の「この CD-ROM と我がハードウエアとは相性が悪い」。Power Mac G4 から摘出した Apple 純正 DVD-ROMドライブを COMPAQ DESKPRO に入れたら、教科書についてきた 4.6-RELEASE、ちゃんと認識されてんの。COMPAQ 純正の CD-ROM ドライブとの相性が悪かったらしい。そういうこともあるんだな〜。今まで挑戦してきた 5.x-RELEASE はどうも初心者が学習がてらに使うにはいろいろ都合が悪いことが分かってきたんで、これを機会に今度からは安定してる 4.x-RELEASE に乗り換えることにしたっす。

4.9-RELEASE が出た時点でもう4.x-RELEASE の開発は終わり、これからの FreeBSD 開発&使用の焦点はどんどん 5.x-RELEASE に移行するのだ、と思ってたら 4.10-RELEASE ってのが出てきたし。4.11-RELEASE なんてのも出るみたいだし。5.x の安定化と普及が滞ってる間、今しばらくは 4.x-RELEASE が現役らしいんで。

FreeBSD を担当させてる DESKPRO、Mac から流出した部品の吹き溜まりと化してきたな。

銘板
2004.6.25 金曜
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一周忌までに

日本全国を楽しませ、日本全国から愛された彼の一周忌までに、メーカーさんに是非これを作って頂きたい。

いかりやメモリアルデスク

絶対買いますからよろしくお願いいたします。ヒット面はトタン板でひとつ。

銘板
2004.6.26 土曜
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聖地巡礼之旅 12

〜 聖地にて支払うお布施 〜

ん〜……よしチェック完了! 科博の『スターウォーズ サイエンスアンドアート』、6月20日で終わったらしいな。

これで好きなこと書ける。

今日はゴールデンウィークに訪れた最後の聖地、国立科学博物館で開催されてた『スターウォーズ サイエンスアンドアート』を振り返る。

いや、悪くはなさそうだったんだ目の付けどころは。この映画独特の世界を醸し出すために凝らされたメカや衣装のデザインや思想を展示することは。

でも、と来ちゃう。

何なんだこの充実感のなさは。別に期待してなかったからいいっちゃいいんだけどさ、全然混雑してなくて、去年のマヤ文明展より快適でゆっくり見学できたけどさ、それなのになんでおいらはこんなに空しい気分になっておるのか。なんで心の中に、ルーカスに対する呪いの言葉が沸々と湧き上がってくるのか。例えば

「『エピソード3』製作費集金ツアーかよ!」とか

「また過去の資産でお布施集めかい!」とか。

またお布施集め」ってのは、『スターウォーズ エピソード6 ジェダイの復讐』の折、それに登場したイウォーク族がカワイイと評判になったんで、調子に乗ってイウォークが主人公の映画を後で作ってもう一稼ぎした前科があるからねルーカス君には。そのこと。

きっと『エピソード1』のときも、柳の下の2匹目のドジョウを待ち構えて、「ジャージャー・ビンクスがウケるはずだから、後で単独で1本作ろう」とか目論んでたんじゃないだろうか。ちなみにジャージャーのデザイン、『エクスプロラーズ』(1985) が元ネタだと思うけどどうなんだろ。SFX は ILM 担当だったことだし。

ていうか『エクスプロラーズ』、マイナーすぎて誰も覚えてないっぽい。けっこうステキな映画だったんすけどね。ええ……。おっ、リバー・フェニックス出てたの!? 知らなんだ〜。

ていうか『エクスプロラーズ』、ストーリーの元ネタは、天文学者の故・カール・セーガン著の SF 小説『コンタクト』(1997年にロバート・ゼメキス監督により映画化。日本人の描写がアヤシすぎ!)だと思うけど。まあどうでもいいや。

やっぱさ〜 SF スペクタクル超大作映画に出てくる衣装や道具ってのは、スクリーン上で観てなんぼのもんなんだよな〜。目の前に現物があっても、なんかこう、光り輝くものがないのよ。撮影機器・上映機器を通して初めて光るものというのがある。そのことを実感したのが一番大きかったな。

アミダラ女王の衣装をナマで見ても、「ふーん」で終わってしまったりして。ブース脇に取り付けてある液晶画面でインタビュー画像を流してて、担当さんがいかに苦労したか、ナタリー・ポートマンがどう感じながらこの衣装を着たかなんてのが分かるけど、なんかほんとに「ふーん、そーなのふーん」の域を出ないというか。

それでも衣装ならある意味本物だから、実際に役者さんが着たというか架空のはずの登場人物の、本物の実物の持ち物がそこにあるということが、けっこういい意味での不思議感覚を呼び起こしてくれる。そのくらいの感慨はさすがに感じた。問題は模型の展示品群。

実際に撮影に使われたミニチュアや実物大模型らしい。つまりこれが、映画の中で、宇宙やいろんな惑星の上をスクリーン狭しとばかりに飛び回り駆け巡りのし歩いてたスゴメカたちの正体なわけ。こうしてしげしげと眺めてみると、今にも動きそうなものには、あるいは今まさに動いてる最中のものには見えないんですわ。やっぱし肉眼ってのはモノの質感を見る上で最強なわけで、チャチ臭さばっかりよく見えちゃう。

例えばハン・ソロの愛機ミレニアム・ファルコン号。かなりデカいミニチュア模型が展示してあって、その模型はすごく細かいところまで作り込まれてた。外板が剥がれたところに見える配管とか、レーザー砲か何かを打ち込まれた弾痕とか。ウェザリングも完璧なんだが、あくまでもこれは架空の実物の縮小模型なわけで、でも実はそれが、本当にスクリーンに映った実物なわけで。

精巧であればあるほど、実物が存在しない空しさが募りますなぁ。配管も外板も同じ材質でできてるのが、肉眼だと手に取るように分かっちゃうもんな〜。その配管の向こう側にあるように感じてた複雑なメカなんてのも、実際の模型ではそこまで作り込まれてはいなかった。映像技術が醸し出す説得力で、観客(おいら)が勝手に想像で作り出したもんでしかなかったわけで。

アナキン坊や自作のポッドレーサーは実物大を展示。あれの魅力は、オートバイみたいにエンジンだの操縦系統だののメカがむき出しだってことだな。恐らく撮影に使われたものだろうとは思うけど、それを見るとですな、やっぱしそういう、スクリーン上では蟲惑メカだった巨大なジェットエンジンが「デザインのためにデザインされたもの」「実際にはこの中で燃料が燃えたぎって猛々しく唸りを上げるなんてことは想像だにできないハリボテ」だってことが実感できちゃう。

そしてそれが映画に出た

「実物」だという現実。

いや、確かによくできてる。でも、よくできてるからこそ、「よくできてるね〜」を超えない紛い物なわけで。"SF" って「空想科学」なわけで、そりゃ確かに分かっちゃいるんだけど、こうも面と向かって製作者自らの手でネタばらしするってのもいかがなものかと。

そういう、過去に夢を作り出したタネたちが、「お前たちもう用済みなんだから自分で稼げ」とばかりに持ち主の保護の外に放り出され、今度は夢の死骸として、博物館という名の墓場の中に、その無惨で醜悪な屍を累々と晒しておったわけだ。スクラップにしないまでも、競売でマニアに売りでもすれば、ミニチュア模型たちの境遇も今より幾分幸せかと思うんだが。

ため息の一つも出ますわ。こんなの見るんじゃなかったと。

思い出したのは子供の頃。ガンダムプラモを組み立てて、両手に持って戦わせたわけですよ。右手に144分の1ガンダムを持って、左手に100分の1ドムを持って、「♪どんどったーら どんどったーら」と口三味線でサントラ入れて。縮尺が変だけどまぁそこらは気にしないのが子供の強みだ。

部屋の電気を消して、電気スタンドの明かりのみで照らし出すとすごいかっこいいんだが、そうして一人で盛り上がってる最中、たまにこう、今回感じたのと同じ空しさが胸をよぎったっけな〜。

こんなロボット、ほんとは存在しないんだ。

これと同じプラモ、日本中に何千とあるんだ。

これは未来の兵器でもロボットでもなくて、

子供に買われて遊ばれるために作られたんだ。

そんなことを何度目かに経験したとき、まだ日曜の早朝に模型屋の前に行列ができるほど盛り上がる前だったけど、とっととガンダムプラモを卒業してしまったのさ(←ガンダムのプラモは卒業したけど、ガンダムそのものからは卒業できてない人)。

あれから20年以上も経って、まさか東京くんだりまで出かけて同じ感覚に襲われようとは思ってもみなかったよ。

ルーカス君が次回作の資金をどう集めようとそりゃ自由だが、やっぱし、手品師が手品のタネを見せちゃうのって邪道だと思うんだな。何もルーカスを無理に手品師に例えてけなしてるわけじゃなく、根拠はちゃんとある。

ジョージ・ルーカス率いる世界最強の SFX 工房 "ILM" は、縮めない名前を

"Industrial Light and Magic"

という。直訳すると「工業的な映像とマジック」だ。マジックの意味は「魔術、魔法」の他に「奇術、手品」もある。自分でタネを見せても許される手品師ってのは限られてる。マスクマジシャンとかダーク大和一門とかナポレオンズとかゼンジー・ペキンくらいなもんだ(何だかんだ言って意外といるな)。ルーカス君、あんたの芸風は正統派マジシャンなんだから、タネをバラされれば客は興醒めなんですよ。

ちなみに円谷プロが昔、特撮場面の製作現場を積極的に公開して話題作りにいそしんでた時期もあったけど、あれはあれでもういいのだ。済んだことだし。

あの場合は、円谷印の特撮を見慣れて目の肥えてしまった観客からの、「どうすればああいう不自然な映像ができるのか」という問いへの言い訳として機能してたからな。そしてその代償として、日本の特撮はその時期を境にマニア以外の客から見限られたわけで。

日本の特撮は新しい演出と CG の導入で最近ようやく復活したんで、ツケはもう払い終えたと思う。ということで、あれはもう済んだこと。問題は、今それをやり始めたルーカス君と ILM の将来。ダイジョブか? 本気で心配になってきた。

なんだかドッと疲れて科博を後にした。あとはうちに帰るだけだけど、昼飯まだ食ってなかったっけな。ああそうか、昼時だからすいてたのか。科博の特設イベントを見に来る時は、昼時を狙って行くことにするべ。

それを忘れないよう Web 日記に書いとくべ、と心に誓ったおいらは、帰宅すべく上野駅へと向かった。

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2004.6.27 日曜
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聖地巡礼之旅 13

〜 悩殺国立美術館 〜

国立科学博物館から上野駅に戻るのに、さっきとは別コースというか、最短距離である、国立美術館前庭ナナメよぎりコースを取ってみた。

美術館は科博と違って、前庭が広い。そして鋳物の彫像が何点か置かれてる。せっかくだから立体撮影してきたよ。著作権は、調べたらロダンもブルーデルも没後50年は軽く経ってるんで問題なしかと。ということで、

『考える人』

『弓を引くヘラクレス』

背景が曇り空で、さらに黒い被写体に明るさの基準を合わせたせいで、ソフトフォーカスになっちまいました。いや、別に男の裸体に特殊な魅力を感じてそうしたわけじゃないっすよ(汗)。

上の写真組みで立体視すると一発で分かるけど、あの有名な『考える人』が、かなり体をねじくらしたポーズ(右肘を左腿についてる)だってことを知ってる人って、そんなにいないと思う。たぶん「やってみてください」と頼んだりすると、大抵は狭い便所で洋式便器に座って悩んでるみたいな、腰をねじらずに、右肘を右腿につく格好をすると思うんだが。あるいは、どっちだったかな〜なんて迷いつつ、右肘を右腿につくのと左肘を左腿につくのとを交互に試してみたりとか。どっちも違うわな。

おいらも実物見るまで気がつかなかったよ。ていうか実物見た時点でもまだ気付かず、立体写真を組んでるとき初めて気付いた (^o^;)

『弓を引くヘラクレス』、国語か何かの教科書に写真が載ってたのをよく覚えてる。小学校か中学校か高校のときだ(←つまりよく覚えてない)。今回はアングルが違うせいか、その教科書で論評されてた「力強さ」みたいなのは、そのときの写真ほどには感じないんだよな。いやあの、

それに近いアングルでも撮った

けど、真横からでのっぺりしてて、立体写真としては立体感に乏しくてね。ていうかそれ以上に

右下の、トンガラシが逆立ちした

ような派手な人、邪魔!! (T□T;)

明るく正しい親子連れ客の多い科学博物館に比べ、さすが美術館の客というか、後ろ姿だけでこの人の人生すべてを語ってしまってるというか。凄まじいとしか形容しようのない何かがあるよねこのオッサン。今まで100人くらい殺してそう。このオッサンだけが持ち得る

ミ・リョ・ク・で(はぁと)

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さてさて、思い返せばずっと雨雲の下に居続けた今回の旅だったけど、東京滞在の最後の〆が『悩殺・逆さトンガラシ男』だったのも大変不本意だったけど、いよいよ八戸へ帰る頃合いとなり申した。このとき思い出したのは、来た時の、「上野 → 東京」での新幹線の乗り越し料金200円也と駅員の態度2004.5.8)。いや、駅員の態度はどうでもよくて、あの乗り越し料金が重要。だとしたら、

もしかしたら大宮まで鈍行使えば

1000円以上浮いたりするのでは?

これは実践して確かめてみねばなるまい。上野駅構内の書店で帰りに読む本を買って、宇都宮線(東北本線)のホームに行ったら、宇都宮行きの快速電車ラビット号が発車直前。あわわやばやば。昼メシは後回し。ラビット号に飛び乗りっ。ふーいギリギリセ〜フ _(^▽^;)_ (←飛び乗り・飛び降りは危険です)

さーてそんじゃぁ出発進行〜!

……、

……、

……。

今これ書いてて気付いたけど、JR 八戸線や第三セクター「青い森鉄道」じゃないんだから、大宮行きの普通・快速列車なんて5〜15分おきくらいでドンドカ出てるような気がする。慌てる必要なんかハナクソほどもなかったような気がする。

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2004.6.28 月曜
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三たび電波にお邪魔

7月の後半、また地元ラジオの BeFM さんからおいらの声がオンエアされる運びになり申した。

番組『八戸フォーラム シネサロン』で、また 前回(2004.1.7) みたいに上映予定のアクション映画にかこつけて、アクションの魅力を好き放題語ろうというテキトー企画(笑)。

「映画はアクションに始まりアクションに終わる」「モビルスーツはザクに始まりザクに終わる」そんな能書きは置いといて、今回ダシに使われる作品は、珍しくタイ映画の『マッハ!!!!!!!!』だ。タイのアクション映画っつうことで、ムエタイ格闘映画らしい。詳しい内容は「マッハ ムエタイ」あたりで検索するとけっこう出てくるよ。

んでこのネット上の前評判を読むにつけ、めちゃめちゃ期待できそうな何かを感じるんですが。前回ダシに使った『バレット・モンク』、いざ見たらこれがつまんなくてな〜。別に期待しすぎたわけじゃないと思うんだがユン様どうしたよ? チョウ・ユンファ、1997年の香港の中国返還を受けてハリウッドに渡ってからというもの、あんまりいい仕事に当たってないよな。

同じ理由でハリウッド入りしたジョン・ウー様は数年間の苦難の時期を経てのち一流監督の地位を獲得。ジャッキー様は初めっからの注目株(過去にハリウッド進出で辛い目を見たが)でいい企画話に困らない状態だけど、それに対しての『バレット・モンク』、現在のユン様の窮状がしのばれる悲しい作品だったよ。

もう2丁拳銃やらないみたいなんで、もう一つの得意分野の恋愛ものとかでがんばる所存なんだろか。

まぁユン様はしばらくそっとしておくとして、『マッハ!!!!!!!!』だ。『少林サッカー』を超える興奮と感動を

マジめちゃめちゃ期待してっかんな!!

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2004.6.29 火曜
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参院選と芸能人

参院選が近づいてきたね。

いつも通り、街のあちこちに政党のポスターが貼り出されてる。で、普通、政党のポスターなら党首の顔写真を出すもんだと思うんだが。

あの野党最大勢力のあのポスター、暗い背景に硬い照明でコントラスト出してシブくキメてるのはいいんだけどさ、いやあの、写真に写ってる人、なんか党首と違う人みたいに見えるのはおいらだけですかい?

あのポスターを見るたびに、ぶっちゃけ

細川たかしに見える……。

細川たかし自身がどこの支持なのかは不明。別に知る気もないや (^^;)

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2004.6.30 水曜
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催眠ラーメン

夕方、初めて入ったラーメン屋で塩ラーメンを食べたらこれがけっこううまくて、一緒に注文したチャーシュー丼もまたいける味だった。満足して店を出て、車で家に向かう途中からどうしようもなく眠くなってきて、かなりヤバい状態だったけどどうにか無事帰宅。FreeBSD がまだ KDE 3.2.3 のコンパイル中なのを確認して放置することにして、とにかく寝た。

今は7月1日の朝なんだけど、まだ眠い。とりあえず、恐くなるほどいい天気だ。

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いい天気ついでに、太陽の立体写真とやらでも見てみる? そう称してるページを見つけたんだけど、これがどう見ても、同じ写真を2枚並べただけにしか見えないんだが。肝心の太陽には立体感が全くないのはどうしたことか。

フレーミングが左右でちょっと違うんで、指定の交差法立体視をすると、フレームの向こうに太陽の平面写真が見えるような具合になってる。立体写真屋のおいらとしては、「それが何?」って感じ。

ここにリンク貼ろうかとも思ったけど、ページレイアウトがコ汚くて読みにくい(Win IE 専用対応か?)んで、おいらのポリシーとして紹介したくなかったりする。なんかサウンドファイル押し付けられたりもするしな。ていうかこのサイト、Netscape で開いても IE で開いても、めちゃめちゃ CPU パワー食いまくりでシステム全体が遅くなっちゃったりもするんすけど。Mac OS X 標準ブラウザの Safari に至ってはフリーズしちゃうし。ダメサイトの典型っぽい。

でもここまで書いちゃったんで、URL だけ出しとくか。

http://v4epon.ld.infoseek.co.jp/NASA200304/nasa20030418.html

そのページの一番下に、その太陽の立体写真と称するものが載ってるよ。

関連ページの内容からしても『ムー』がかってるページ様っぽいな。

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