ひとりごちるゆんず 2009年12月
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2009.12.1 火曜
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立体ヴィクトリアクレーター - Google Earth

いやいやいや、Google Earth で今度は火星に行ってきたよ。

火星っつうとさ、Google Earth で使えるくらいの高画質の画像ってほとんど NASA のやつなんだよね。ヨーロッパのマーズ・エクスプレスが上空から撮ったのもあると思うけど、衛星軌道はもう5機も6機もアメリカ製が飛んでるからねぇ。そして地上で撮ったのはもちろん NASA の独壇場。着陸してまともに機能してるのアメリカのだけだもん。昔、ソビエトも何度か着陸に挑戦したけど、一番成功したやつで着陸20秒後に通信途絶という有様。13年前にヨーロッパとロシアと共同でやったマーズ96はそもそも打ち上げに失敗。プルトニウム電池を積んだまま、公式発表じゃイースター島の沖合1000kmの太平洋に墜ちたそうで。けど一説にはアンデス山中に墜ちたってのも聞いたことがある。

日本も1998年に 火星探査機 のぞみ を打ち上げて、火星の衛星軌道から火星大気を観測するつもりだったけど、経験不足から、行く途中に致命的トラブルが発生して計画を断念したよ。あの探査機、おいらの名前が載ってるんだよなぁ。今は死んだ人工惑星として、今日も太陽の周りを公転してるはずだよ……。日本は新たな火星探査機 PLANET-X を構想してるけど、まだあんまし具体的じゃないっぽい。

火星への道は険しいのぉ。ヨーロッパのマーズ・エクスプレスも衛星軌道への投入は成功したけど、一緒に積んでった着陸機は通信途絶したしなぁ。

てことで、歪んだ羨望と嫉妬にまみれつつ、Google Earth の火星画像を楽しんだですよ。で、衛星写真も見応えあるんだけど(さすがに画像が粗いところが多い)、やっぱここは NASA の火星探査車が撮った地上の写真を見たいじゃないですか。と、探査車オポチュニティー の場所を訪れたらば、おお、ご立派なクレーター(ヴィクトリアクレーター)を縁沿いに探査されとるじゃないですか。そのパノラマ写真からちょいと切り取ってみたよ。

ヴィクトリアクレーター

地球外。人類が誰も訪れたことのない星の風景。けどこうして見ると、やたら赤っぽい以外は地球とあんまし変わらん感じだね。月とは違うのだよ月とは! けど表面重力は地球の4割。これはいいとしても、大気圧は地球と比べてわずか 0.75%(7.5% とか 75% ではない)。とても暮らしていけないよ。とりあえず一般の真空ポンプは大気圧の3%まで気圧を下げられるらしい。そのさらに4分の1。この基準じゃもう完全に真空ですがな。けど真空じゃない証に、空が真っ暗じゃなくて明るくなってるね。砂嵐も起こるし。

んでこの写真を見つつ、ステレオ立体写真を作れないか、と考えてみたわけ。でもパノラマ写真って1カ所にカメラを固定して撮ってるから、まぁ無理なんですわ。早々に諦めましたわ。んで今度は上空からこのヴィクトリアクレーター全景の威容を「すげーなー」と眺めてさ、画像をマウスで掴んでなんとなく左右に動かしたら、あれ? あれれ? なんかクレーターの影の付き方、立体感が出てるよーな???

てことで、作ってみました〜!

うおおお、スリバチの立体感じゃー! 縁のギザギザも底から浮いて見えるー! 近付いて見てみたら、どうもこの土地、高低差の詳細なデータを入れてあって、そこに実際に撮った画像をかぶせてあるらしい。影は画像ベースだから固定だけど、地形が立体なんで、見る角度の違いで影が立体感を強調するね。いやーすごいイイ場所に当たったわー。

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2009.12.2 水曜
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風紋

ヴィクトリアクレーターの真ん中のシワシワ、何なんだろと思ってたけど、つらつら立体視しててようやく分かったわ(という気がする)。

ヴィクトリアクレーター

真ん中って、スリバチの底にたまった砂じゃないかな。で、風で風紋ができてる、と。金星が「雲惑星」、地球が「水惑星」に対して火星は「砂惑星」ってのを前に何かで読んだことあるけど、なかなか言い得て妙かと。

てことで、今日は昨日より立体感を強調したアングルで作り直してみたよ。

ヴィクトリアクレーター その2

今まで立体画像1枚の幅を350ピクセルに自主規制(←80年代的表現)してきたけど、風紋が少しでもよく見えるように、450ピクセルにしてみましたですよ。

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よく考えたら350ピクセルに決めたのは90年代でさ。当時おいらのモニタは15インチだったのよね。最近のモニタは大きいし解像度も上がったから、もうちっと大きくても問題ないかもと思って、ちょいと試しにやってみたっす。おいらの今のモニタ(iMac)サイズは20インチだけど、24インチとかもう普通だしさ。現行の iMac って最低で21.5インチなんだね。べっ別に悔しいとかじゃないんだから勘違いしないでっ!…… orz

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2009.12.3 木曜
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ドバショ対策案

ドバイショックだそうで。

急成長してきたドバイがいきなり蹴躓いて、世界的に株が急落したそうで。新聞記事によると為替もかなり影響を受けてるみたいで、中東と付き合いの深いヨーロッパでユーロ安が起きて、それで円高になってるとか。

んー、日本は高付加価値の輸出で食ってる国だから、必死に景気回復を目指してるこの時期に円高はきついよね。確かに輸入品は安くなるわけだけど、そりゃ日本の資産が海外に流出するってことですな。

んでひとつ思いついたんだけど、ここはひとつ、ドバイ産の原油を円高の今のうちに前金予約してはどうかと。どうせ原油は買わなきゃいかんのだし、だったら今買えば円換算だと安い買い物になりますわな。ドバイだって今まさに喉から手が出るほど現金を欲しがってるんだろうし。

日本の利益と世界の安定への一石二鳥に思えるんですがどうでしょ。

まぁそんな素人考えが簡単に通るような世の中じゃないんだろうけどさー (-▽-;)

銘板左端銘板銘板右端

国際通貨と呼ばれるものの中に、日本円も含まれてるそうで。大きいのはまず米ドル。次にユーロ。その次の位置付けで日本円または UK ポンドらしい。日本円がそのうちのひとつってのは日本人として嬉しいんだけど、流通量は2強よりずっと小さいと思う。てことは米ドルやユーロの相場に何か変化があると、日本円はその何倍かの影響を受けちゃうってことですな。

まぁ人口比率からしてこれからも米ドルとユーロにまともに太刀打ちできんと思う。しかも最近の BRICs の勢いとその通貨の使用人口から考えて、ブラジルのレアル、ロシアのルーブル、インドのルピーに中国の人民元が日本円より影響力を持ちそう。てことは日本円のユーザとしては、この立場をよく理解しとかんといかんですなぁ。

で、イギリスはユーロ圏にまだ入ってなくて、今でもポンドなわけで。イギリスもユーロになると、ユーロはますます強大になりますな。けどポンドが消滅すると、日本円のライバルがひとつなくなるわけです。ユーロ圏に入りたがってる国がやたらある中、一番いい立ち位置にいるはずの彼の国がなんで自国の通貨にこだわるのかはよく分からんけど、まぁ現状はそうだってことで。

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2009.12.4 金曜
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宇宙船との交換局

小惑星探査機 はやぶさ との通信、今までずっと長野県佐久市の 臼田宇宙空間観測所 の直径64mのパラボラアンテナが担ってきたんだけど、大規模な改修に入ったそうで、はやぶさ との通信は今は、鹿児島県肝付町の 内之浦宇宙空間観測所 の34mアンテナが代行してるんだそうな。

で、内之浦のだと通信速度は4分の1らしい。前に「電波強度と通信速度が比例するものだとして」と仮定したことがあったけど、どうもこの数字からするとそうらしいね。地上局のアンテナが受信できる電波強度は、パラボラの面積に比例するわけで。内之浦のパラボラの直径は臼田の大体半分なんで、面積は4分の1。で、通信速度も4分の1、と。

てことは発信側としては、同じアンテナを積んでても、発信強度そのものを2倍にしてやれば、力ずくで倍の通信速度を稼げるわけですな。

はやぶさ には高速通信用に、パラボラ型の高利得アンテナが付いてる。こいつは条件が揃えば高速通信できるけど、指向性が強くていろいろ面倒だったりする。で、それを補うための中利得と低利得のアンテナも付いてる。中利得は探査機の姿勢と地球の位置をあまり問わない。低利得はもっと問わない。その代わり通信速度はかなり遅い。中利得の最大は分からんけど、断続的に 256bps(256kbpsじゃなく、その約1000分の1。半角英数字だと1秒かけて32個送れるくらい)を出したことがある。低利得は8bps(半角英数字を1秒で1個)。この数字、ちょっと不便そうな気がする。臼田から見て黄道近くにいる探査機の可視時間は1日8時間。限られた時間でやり取りするには、やっぱし通信速度はできるだけ欲しいよね。高利得アンテナでも、来年打ち上げの金星探査機 あかつき のは はやぶさ の3〜4倍速だから、やっぱ速けりゃ速い方がいいってことかと。

はやぶさ ってイオンエンジンの駆動用に、やたら大きい太陽電池パドルが付いてるのよね。てことはエンジン3基全開(4基搭載だけど、そのうち3基を使うのを最大としてる)のときや太陽から離れてるとき以外は電力に余裕があるってことで、もしかしたら発信用の回路がもっと大容量のものだったら、通信速度はもっと改善できてたのかなぁとか。大量の現地データを送ってきた探査ミッション遂行時はイオンエンジンを止めてたんで、それでもっとスムーズに運用できた、あるいはもっと大量の画像データを送れたんじゃないのかなぁとか。

けどそうなると発信用のコイルがでかくなるわけで、コイルって鉄の芯に銅線をぐりぐり巻き付けてるから重くなるわけで。この手の回路はけっこう熱が出るだろうから、熱設計もシビアになるだろうし。てことは、そのくらいお前に言われなくても分かってたけどそういう理由で見送ったんだよ、て感じかな。

そういや今やってるイオンエンジンの裏技的運用、こんなこともあろうかと回路を組んでおいたからできたそうだけど、そのためにはダイオードを組み込む必要があって、採用するかどうか悩んだみたいだね。ダイオードの質量なんて大きくても1個何グラムかだと思う。それ用の回路全体でも、基盤や配線も含めて500グラムもないんじゃないのかなぁ。それで悩むくらいだから、でかいコイルなんてもってのほかだったのかも。

で、探査機にそういう制限があるってことで、そのぶんは充実の地上施設で頑張るってことなんだと思う。それで臼田の64m砲と内之浦の34m砲。まぁ はやぶさ の通信機器の設計も、臼田局の性能を見込んで「これで必要充分」と決めたんだろうけどさ。

探査機の高利得アンテナには最近、革命的な新技術が投入された。金星探査機 あかつき に装備のフェイズドアレイアンテナ。パラボラの3〜4倍の通信速度。地上局もフェイズドアレイがいけたらそうした方がいいんじゃないかって気がする。今と同じ性能でいいなら直径は小さくてよくなるだろうし、機械的機構なしにある程度の首振りができるから、建設費も維持費も安く上がりそう。臼田のパラボラ施設は80年代のハレー彗星探査計画のときに作られたもので老朽化してるそうで、更新が考えられてるみたいだし。

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2009.12.5 土曜
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よなよなペンギンの主題歌がけっこうナイスな件

去年は『崖の上のポニョ』の主題歌がすごい売れまくったけどさ、同じ子供ボーカルの映画主題歌だとおいらとしては、今月23日公開の『よなよなペンギン』の歌もかなりイケてると思う。サンバってイイね!

ようつべでこの曲の PV ちらっと見たんだけど、いやいやいや、あまりにも健康的かつあくまでも正しいのです的な振り付けで子供たちが踊っててさ、汚れっちまった大人なおいらはなんだかいたたまれなくなりましたとさ orz

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2009.12.6 日曜
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かなり根源的な謎にちょっと挑む日

北の大地は寒いものと相場が決まっとりますな。とりあえず北半球じゃそうなってる。赤道を境に、南半球だと南に行くほど寒くなりますな。

なんでこうなってるのか、その仕組みをちょいと考えてみた。「そんなの当たり前じゃないか」と言われるの覚悟で。その通り当たり前のことなんだけど、なんとなくもうちょっと具体的に納得したくなったもんで。まぁ「南は赤道に近いから、北は北極に近いから」っつう答え方もあるけどさ、じゃあなんで赤道に近いと暑くて、北極に近いと寒いんだ、ってことになるわけで。一応、小学校の理科だと「太陽の高さが違うから」という答えが与えられるけど、それがどんな仕組みでこの結果になるのか、と。

太陽の高さの違いで考えられる原因は、

  1. 日照時間の違い
  2. 日光の入射角の違い

の2つ。

まず日照時間の違いを考えてみる。例えば夏場はどこも日照時間が長いけど、より長くなるのは高緯度地域になればなるほど。てことで夏は東京より我が青森県八戸市の方が日照時間が長い。けど八戸の方がやっぱり涼しい。どうも日照時間原因説はあんましあてにならない感じですな。そしたら次の、日光の入射角の違いを疑ってみる。

とりあえず同じ土地での夏と冬の違いはどうなんだ。地球の自転軸は今のところ、公転軸から23.4°傾いてる。で、昼間に太陽が高く見えるようになる夏場は暑くなる。低く見える冬場は寒くなる。例えば東京とおいらが住む青森県八戸市だと、東京の方が南にあるから(八戸より東京の方が赤道に近いから)、同じ時期で比べると太陽の高度(角度)が高い。

ここまでは義務教育で教わった。で、日射角が高いか低いかで気温に差が出る仕組みを考えてみた。

これさ、やっぱ単純だったわ。実際の面積と、太陽から見た見かけの面積との違いだね。東京と八戸、同じ単位土地面積、例えば1平方 km でも、緯度が違うから日射に対する水平面の傾き具合が違う。東京の緯度は大体35°くらいかな。八戸の北緯は大体40°程度。

cos30°=(√3)/2≒0.87, cos45°=(√2)/2≒0.71

上の結果からの概算で、緯度5°あたりのコサインの値はおよそ0.05刻みですな。てことで、

cos35°≒0.82, cos40°≒0.76

東京と八戸、同じ単位土地面積でも、太陽から見た見かけの面積はそれぞれ 82% と 71% ですな。太陽から降り注ぐ熱のうち、東京じゃ 82% を地面を温めるのに使える。八戸じゃ71%。それで、この地面の熱が空気を暖めて、それが気温ってことになるわけ。

71÷82≒0.87

てなわけで、八戸での太陽が地面と空気を温める効率は、東京の 87% しかないってこと。1割以上も違う。そして放熱は放射が主とすれば、その土地が向き合ってる空(宇宙空間)にあまねく熱を放射するってことだから、東京も八戸も同じ条件。八戸の方が熱の収支が厳しいんで寒くなるわけだわ。

条件が基準としてふさわしいかはどうなんだ。赤道が太陽に真っ正面に向き合ってる状態だから、日本じゃ春分の日と秋分の日の計算結果だね。夏と冬の変わり目ってことで、基準としてはいいところかな、と。

「狭い日本」とはよく言うけどさ、確かに直線でほんの 550km しか離れてないけどさ、新幹線でたった3時間だけどさ、それでも地球の丸さの影響を受けて、こんなにきっちりと違いが出るんだねぇ。

銘板左端銘板銘板右端

ちなみにこれ、どっちの土地も水平な平地での太陽からの受熱を考えたモデルなんで、太陽に正対してる板なんかだとそんなに違いが出ない。太陽光の入射角が浅い→太陽光が大気圏を通る距離が長いぶん、八戸の方が東京より日射は弱くなるんだけど、角度ほどの違いは出ないはず。てことで、補助制度が復活して注目されてる太陽電池の発電量や効率は、原理的にはどっちでもあんまし変わらんと思う。むしろ八戸の方が晴天率が高いらしいんで、そのぶん若干有利なのかもしんない。

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2009.12.7 月曜
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日常的体内抗争

なんかねぇ季節柄、ちょいとウイルスのことでも知ってみようかと思ってさ、Wikipedia 記事を見てみたさ。とりあえずコンピュータのウイルスじゃなく、インフルエンザと関係あるやつね。

いやいやいや、今までの聞きかじりと合わせて、ウイルス vs 免疫機能ってすさまじい抗争を繰り広げてるんだねぇ。まず聞きかじりのやつは

こんな感じ。次はウイルスの増殖方法。

かなり嫌らしい増殖方法ですなぁ。ああいやだいやだ。で、宿主にされた生き物の方だって、ただやられるわけじゃない。そこで頑張るのが免疫機能。

ウイルスの構造ってめちゃめちゃ単純なわけで。生物学じゃ「生物ではない」とまで言われるほどの単純さなわけで。生物学での生物の定義って、細胞が代謝することだもんな。ウイルスって細胞でさえないんだから、まぁ定義上はそうなるわな。けどアカデミズムでウイルスを担当するのはやっぱし生物学だったりする。DNA や RNA の形で遺伝子を持ってるからね。んで、仕組みがやたら単純だからって侮ってたけど、どうも記事を読むと、ウイルスの方でも免疫から逃れる手段をしっかり持ってるっぽい。敵もなかなかやるもんです。

宿主の方だってまだやれることがある。いやいやいや、ウイルスに取り憑かれた細胞はアポトーシス発動ですか。その細胞、自分の体内で半分できかけの大量の敵もろとも自爆ですがな。そこまでやるんか。宿主の生物にしてみれば、その細胞が死ぬことで、その生物そのものが受けるダメージは全体としては小さくなるわけで。この壮絶さ、マジすげえ。ていうか、いやーなんだか人間の組織にありがちな「トカゲの尻尾切り」を連想させますなぁ。

なんかもうそのあたりの流れを想像すると、自分の体って、中じゃいつもものすごいことやっとるんだなぁなんて妙に感心したぐらいにして。

生き物 vs ウイルスの、やるかやられるかの果てしない戦いは、今日も地球上のあらゆる生き物の体内で勃発しとるわけです。

銘板左端銘板銘板右端

免疫機能が敵のパターンを覚えるのって後天性で遺伝しないよね。だから子供はよく熱を出すわけで。大人の体だったら過去に経験したことがあるからさっさと片付けられるやつでも、子供の体だとそこらの野良の病原性の菌やウイルスがいちいち初体験で、カラダ的に大ごとになっちゃうもんだから。うちの職場でもお子さんがいる同僚はときどき、子供が熱を出したから、と休まなきゃとか早退しなきゃとかだったりしててさ。

んー、この免疫の記憶、どうにか親から子にとか、大人一般から子供一般にとか、あるいは大人同士でもみんなで出し合って、自分にないものをコピーで譲り合ったりとかできないもんかねぇ。情報なんだし記憶媒体も同じ構造で同じ書式のはずなんだから、原理的にはできそうに思うんだけど。何らかの理由で、生まれたときから積み上げてきた免疫のデータを失ってしまった人にとっても福音になるだろうし。

ワクチンや血清療法がそこらへんに当たるんだろうけど、情報を1個ずつしか受け取れないし、方法も間接的だし。誰かの免疫記憶を丸ごと何らかの形で外部に保存して、それを他の人にダウンロードしてそのまま使えればいいなぁとかさ。パソコンのアンチウイルスソフトのデータ更新みたいにさ。

あ、もしかして拒絶反応の関係でその情報は他人の体に直接移植できないとか? おお、それかもしんない。

だったら、その情報の個人特有の部分はコンピュータで書き換えてから情報を移植するとか。できんもんかねぇ。結局その人のゲノムを解読しないといかんってことなんですかねぇ。分からんけど。

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2009.12.8 火曜
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エルモンの怪

何カ月か前、恐ろしい事実に気付いたですよ。いやマジでオゾケがするようなことがあって。

気付いたらね、ネット上からね、ある特定の情報がやたら消されてるんですよ。今はもう個人サイトか掲示板でしか扱われてないっぽい。なんでだろ。何があったんだろ。

とりあえず検索エンジンで「エルダーモンスター」を探していただきたい。今の時点で、Google と YAHOO! はこんな感じ↓。

「エルダーモンスター」Google
「エルダーモンスター」YAHOO!

検索の結果から分かるのは、UMA(未確認動物)のひとつらしいってことと、その短い解説のみ。それがどんなもんなのか、具体的なところはほとんど分からんようになっちまってる。

2007年4月時点じゃ Wikipedia にもちゃんと項目が立ってて、充実した記事が書かれてたんだよ。項目にもそのページへのリンクが載ってたんだよ。それが跡形もなく消えてしまってる。こうなる前は、企業系(だと思う)の立派なサイトでも目撃情報や目撃者のその後なんかも、図解(目撃者が描いた絵)付きで詳しく説明してたんだけどなぁ。

UMA なんて、テレビのアヤシゲな番組で取り上げたりする以外はあんまし流行に左右されないもんだと思うんだ。だから、いったんネットに情報が出れば、そうゆーのが好きな人たちのために、けっこうずーっとその情報は存在し続けると思うんだ。

けどエルダーモンスターに関しては、あたかも何者かが意図的にそうしたかのように、ネット上から情報が消え失せた。一体何なんだこれ。UMA の存在(しないかもしんないけど)以上に気持ち悪いんですが。てことで、こんな話を出したおいらも消されるってことなんでしょーかガクガクブルブル……。ってもう書いちゃったけど。

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この怪現象ってさ、このまえ同じ UMA 好きの同士にさ、「じゃあこれ知ってる?」と、おいらの取っときのネタとしてひけらかしたときに発覚してさ。その場で検索かけたら全然情報が出ないんだもん焦ったよ。で、「おかしーなー」と検索を続けて、なんかその中でもなんぼか詳しそうなのをやっと見つけたもんだからすかさず繋いでみたらさ、この日記の過去ログだったわwww

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2013.8.3 追記: エルダーモンスターの正体およびこのこのログで扱った怪現象の真相、判明すますた。詳しくはコチラ

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2009.12.9 水曜
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トラバント

ベルリンの壁の崩壊20周年と1カ月ですな。そんでまぁあの頃に話題になったあのクルマをちょっと思い出したもんだから。それは

トラバント その1
トラバント

カワエエ (^▽^)

旧東ドイツ製で、これを持つのが東ドイツ国民の憧れだったらしい。写真は、ベルリンの壁崩壊直後に、東ベルリンから西ベルリンにやってきた旅行者とその愛車。西側の人たちの歓迎を受けてますなぁ。このあたりのお祭り騒ぎの時、東西友好のシンボル的存在になったらしい。分かるよそれ。だってカワイイもん。

サイズも小型車クラスみたいだね。日本の軽自動車くらいのような気がする。けどドイツ人ってガタイがよさそうだから、それで小さく見えるだけなのかもしんないけど。ってとりあえず排気量 594cc は軽並みですな。ちなみに1989年当時の軽自動車の排気量は 550cc だたーよ(今は 660cc)。

ボディは FRP(繊維強化プラスチック)製。恐らく鉄板を加工するよりずっと小規模の工場で安く作れたからなんだろうと思う。そういえば、今の乗用車はシャーシとボディが一体になったモノコックフレームが普通だけど、トラバントはシャーシまで FRP とは考えにくいから、鋼鉄製のシャーシはボディとはまた別だったんだろうなぁ。

リサイクルの利便性はちょっと置いといて、車体に FRP を多用するのって、今でもけっこう使えるアイディアに思えるなぁ。モノコックは鋼鉄製としても、ボンネットやトランクリッド、フェンダーあたりで行けないもんかねえ。軽量化にもなるしさ。っつうかローバーミニのサードパーティオプションで、ボンネットとトランクリッドで FRP とかカーボンとかあるわ。特に問題ないみたいだな。あと、オーバーフェンダーは初めから FRP っぽいぞ。

んー、走り屋さんたちのマシンのチンスポイラーってよく擦り切れてたり割れてたりするけど、あれも FRP が多いような気がする。小規模な工房でも作れるのが魅力だね。

リサイクル性で言うと、FRP は難しいそうだけどさ。なんでも小型船舶の船体は FRP 化が進んでるらしいんだけど、リサイクルどころか有効な廃棄処分方法が確立されてないってんで、ほとんど野積みで放置って事態になってるらしい。自然に分解されるものでもないしねぇ。ペットボトルみたいな単一な原料だと他にも何らかの使い道がありそうだけど、FRP って強化材として繊維(ガラス繊維が多い。コストアップ覚悟で強度が特に要求されるなら炭素繊維だったりもする。トラバントのは綿らしい)が混じってるから、やっぱそう簡単にリサイクルされてくれないっぽい。

そういやいっぺん自分でも FRP 加工したことあるわ。DIY 店でキットを買って、自室で。そのくらい気軽に作れるのよね。やり方は、ガラス繊維で織った布に二液式エポキシ接着剤をしみ込ませて、でろでろしてるうちに希望の形を作る、と。あとは半日くらい待てば接着剤が固化して出来上がり。加工には力も熱も要らないんでほんと簡単。ただ難点は、エポキシ接着剤は爪によく食いつくんで、爪がキレイになるまで何日かかかるってとこかなw(お湯に浸けるとけっこう早く取れる)

ははぁトラバントは2ストロークの空冷式か。かなり古い設計ですなこれは。2ストの4輪車っつうとスズキジムニーしか思い出せん。排気音はベレンベンベンって感じだったっけか。マフラーから薄い煙が出てたわ。空冷の4輪車っつうと昔のフォルクスワーゲンか。もう排気音を思い出せん。けっこううるさかった気がしたけど(てか古いワーゲンってもうほとんど見ることないなぁ)。となるとトラバントって、やかましい音を立てて煙を吐いて走ってたんかなぁ。意外とワイルドというか。

あとさ、丸いライトっていいなー。おいらの愛車のローバーミニもそうだからか、なんかイイ。最近のクルマはみんなやたらでっかい吊り目で怖いし。そういえば日本車って確か昭和60年あたりまでは、運輸省の規制で丸ライト以外は禁止だったような気がする。てことで、リトラクタブルライトが売りだったマツダサバンナ RX-7 も、ライトを開けると丸ライトだったな。まぁランボルギーニミウラも丸だったしな。ミウラはライトがボディとツライチで上を向いてた。なんでも点灯するときは起き上がって前を向くって噂だったけど、その姿を見たことなくて。けどカウンタックは四角ライトだった。イタリアはそういう規制が緩かったってことか。

そういえば当時はドアミラー禁止ってのもあった。だからスカイラインみたいなクルマでも、みんなフェンダーミラーだったわ。ライト形状もドアミラーも解禁になったら、その時は日本車がすげーかっこよくなったように思えたけど、今はなんか、結局みんなおんなじ流れのデザインに落ち着いちゃって、やっぱ個性を感じないのよね。

けどドアミラー解禁ってのはよかった。たぶん反対する意見としては、ミラーを見るためにはドアミラーじゃフェンダーミラーより目や頭を大きく動かさなきゃなんなくて、そのぶん安全性に問題が出るってことだったんだろうけど、ドアミラーって格好だけじゃなく、手でミラー調整するのがラクっつうメリットがあったんだよね。ワンダーシビックのドアミラーは室内から調整できるノブが付いてて、かなり便利だったよ。まぁ今は電動が主流だからどうでもよくなったけどさ。窓を開ければすぐだから、寒い冬場に霜が付いてるときも取りやすいしさ。

あとドアミラーってフェンダーミラーより面積が大きいし運転手に近いし、見る角度の関係もあって、けっこう視野角が広いんだよね。これも便利ですなぁ。ただ、運転手の近くででっかい面積を取るもんだから、そのぶん死角が増えるのが難点ね。そこだけどうにかしていただきたいんですが。ま、おいらの愛車はフェンダーミラーだけどねw

で、我らがトラバントはどうかっつうと、丸ライトはナイス。んでサイドミラーは上の写真のおクルマだとドアミラーですか。下の写真でも3台ともドアミラー。

トラバント その2

うはは。共産圏でもかっこいい方が選ばれたってことですか。

まーとりあえず、ベルリンの壁崩壊の熱狂から20年(と1カ月)。あのときのコーフンはいつ思い出してもイイもんですわ。自分の生活には全然関係ない、遠く離れた国のことなんだけどさ、それでも嬉しかったですよ。トラバントの可愛さと一緒の記憶ってことで。

銘板
2009.12.10 木曜
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いやもう付いていけねっすなトレンド

昨日の話の流れから。

クルマのデザインって時代時代のトレンドがあるらしいけど、日本車のそれって、もう完全に世界の潮流に呑まれた感じだね。まぁトレンドリーダーのひとつになったってことかもしれんけどさ、なんかこう、日本独自のローカル色を求めるのってもうだめなのかなぁと思って。思えば1985年頃まで、日本のクルマは角張ってたよ。カドがビシッと出てる他に、デザインのアクセントにわざと薄く折り目を入れたりもして。なぜか日産車の系譜でしか思い起こせないんで、その線で。

「キッチリ」が好まれた時代だったってことかな。乗用車の新車の7割が白だったりもしたし。外車だとワーゲンゴルフがまさに折り目正しいカドカドデザインだったな。3代目オースターも、カド張り系列として、すごくバランスが取れたカッコよさが光ってた(下の写真)。

日産オースター

けどローレル5代目まで行くと、もうそれが鼻につくようになってきて。それがその時の売れ線スタイルだってのは分かってたけどさ。で、ブルーバードの ATTESA 搭載のやつと、そのすぐ後のグロリア Y31 は、それまでの感覚からすると明らかに丸みがかってた。

そうなる数年前から、乗用車のスポーティ度の尺度として、空気抵抗を表す Cd 値というのがやたらウンヌンされるようになった。まぁこの数字が小さければ小さいほど空気抵抗が少なくて速いんだぞっつう解釈で。実際、時速 100km 程度じゃ大した差は出ないらしいんだけどさ(JR 東日本の普通電車、時速 100km で巡航するのにヨーカンみたいな形だしな)。で、数値としては0.3台前半を各社が争う形になってた。コンセプトカーだと0.29とかあったりしてね。それを真面目に追求したのかそれとも単なる言い訳だったのか、そうするには滑らかなシェイプだっつう話になって。それで日本車の外形は曲線を取り入れるようになって、そこからはどんどんヌメヌメ度が増してきた。

気持ちは分かるんだけど、ブルーバード9代目の粘土細工風なボディはやりすぎだと思ったっけなぁ。あまりにもカドが落ちすぎて、80年代の RC カーブームにハマってた身としては、初期のポリカーボネートボディの出来の悪さを連想してしまって。

でさ、90年代前半の時点でおいらはもう「新車は丸くなりすぎ」って感じがしてさ、それで新しいクルマに興味がなくなっちまって。段ボール箱みたいなカドカドもアレだけど、それでも三菱スタリオン↓みたいに好きなのもあったしさ。

三菱スタリオン

今のクルマの外形ってそういえばまともに鑑賞したことないなぁ。

てことで、話の流れ上、現行の日産車の画像をいくつか見てみた。全体の外形をしげしげと眺めよう。と思ったけどダメ。ダメダメ。異常にでっかい三角吊り目がダメ。イヤでも目が合っちゃう。こっち見んな!

銘板左端銘板銘板右端

てことで今風のクルマのデザインはニガテさ (-o-;) でもフェアレディ Z はイイ。目以外は。曲線だらけなのにヌメヌメじゃなく、筋肉質なかっこよさ。

けど Z ってスポーツカーの位置付けなのに、レースにガンガン出て伝説作りまくりのスカイラインが目立っちゃってたもんだから、どうも日産社内でのポジションが半端だった気がする。80年代に高級路線に活路を見出して今の地位を得るのに成功したわけだけど、それでも現行型が出るまで、何年かブランクがあったよね。

そんな Z のデザイン、やっぱし特別な何かを感じさせるよ。初代からもうキてるもん。カッコよすぎ。

けど3代目だけはちょっとアレかな。徳大寺有恒も「田舎臭い」と切って捨ててたなぁ。なんてーか、アメリカでのウケを日本的センスで一生懸命練り上げたって感じ。味噌ステーキ的というか。そして4代目でおいらは溜飲を下げたですよ。これは素晴らしいスタイルだったよ。真っ黒い背景で360°スピンターンをキメる CM もカッコ良かったよ。

銘板左端銘板銘板右端

ホンダの初代 CR-X って好きだったわー。2代目もカッコ良かったけど、顔つきはシビックと区別付かなくてなw(カッコインテグラとも区別付かず) で、3代目のデルソルでご臨終。シティもそうだったけど、ホンダって一発当てた車種の、イメチェン込みのフルモデルチェンジが苦手なのかねぇ。

でもホンダは CR-X で開拓したライトウェイトスポーツ路線を諦めたわけじゃなく、"CR-Z" として起死回生を狙ってるらしい。でもそのデザイン、おいらはちょっとやっぱしアレかな、と。三角吊り目が白目でイヤな方向にパワーアップ。そして何より……何と申しましょうか、フロントグリル周りがなんだかダクト状になってるんですが。

ホンダ CR-Z

先端が鋭利そうなんですが。もしこのクルマに轢かれたら、人体なんてスパスパッでしょうなぁ。被害者の断片がエンジンルームに積極的に飛び込むようにできとります。っつうかもう食う気マンマンに見えて、おいらの恐怖心をすげー煽りまくりなんですが。

もしかしてフロントグリルのダクト形状って、60年代あたりの F-1 をモチーフにしてるのかなぁ。葉巻型ボディの頃の。あのあたりはホンダの F-1 参戦第1期だね。

しかしこのクルマの顔面以外の大まかなフオルム、どっかで見たことあるなーと思ったら、

ハートロック1

昔のマンガ『激突!ラジコンロック』の主人公マシンのハートロック1に似てる気がするわ。

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2009.12.11 金曜
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彼の星の空の色

今月のログの1日ぶんと2日ぶんで、火星のヴィクトリアクレーターを扱ったわけだけど、ちょいとギモンが生まれて。

どっちも NASA の探査機が実地で撮った画像なんだけどさ、なんか色合いが違うくね? とりあえずまた出してみるよ。上の画像は衛星軌道から撮ったやつ。下の画像は現地で撮ったやつ。

ヴィクトリアクレーター
ヴィクトリアクレーター

基本どっちも鉄サビの赤茶色なんだけどさ、衛星写真の方がより自然な色に思えて。青っぽく見えるところがあるね。それに比べると、現地での写真、オレンジ色のフィルターをかけたみたいな出来映えのような。ちなみにどっちの写真も、Google Earth から画面キャプチャで取り込んで、どうも暗かったんで GIMP の「レベル」で明るめに持ってってます。色調は特にいじってないっす。

撮影の時間帯によるのかなぁ。火星の1日の長さは地球よりちょっとだけ長い25時間弱。まぁこの条件はあんまし変わらんな。で、夕方あたりだと赤みが増すのかもしんない。あくまで地球の常識での話だけど。そこらを影の付き具合で見比べると、どうも現地写真の方が正午に近いような気がする。んむー、なんか矛盾が出てるような。

そしたら今度は別なアプローチでも。探査車スピリットが撮ったこの現地パノラマ写真って、下の方に探査機自身が写ってるんで、そこを見て判断してみようかと(こっちも「レベル」のみ調整かけました)。

スピリット自分撮り

左下のあたりが紫がかってるのは、太陽の反射でここだけ色の再現がおかしくなったんでしょうな。で、全体からすると……んんー、よく分からん。探査機が赤っぽいのは、明らかに赤い砂埃をかぶってるってのがあるし。周囲の環境が本当に赤っぽいからかもしんないし。けど右下のあたりは地球の普通の色合いに見える。グラデーションでフィルターをかけたようにも思える。

もし色フィルターをかけたんなら、なんでそうする必要があったのかってのが気になりますわな。

これ、70年代のバイキング探査機の頃から言われてることだったりもするんだよね。陰謀説的なアレだけどさ。実は火星の風景って、NASA が公開してるものよりそんなに赤くないんじゃないか、というやつ。こちらのサイト様に、逆変換かけたみたいな写真が出とります。サイト様では「偽装」と断定しておられるけど、おいらは判断するのはちょいと躊躇ってあたり。実際に夜空を見上げると、火星は赤いんで。

ちょいと視点を変えて、火星の空の色は本当はどうなのかなーと。地球の空は青いですな。地球でそうなるのは、太陽光の青の成分は、波長が短いがゆえに大気の分子にぶつかると散乱しやすいから、となっとりますな。けど実際、大気のどういう仕組みが青を選択的に散乱させてるのかまではおいらは知らない、ということにこのまえ気付いたのよね。

光を透過する分子の種類やその状態によって、長く届いたり、吸収されたり散乱されたりの波長は違うらしい、と。というのも、海の中って青っぽいじゃないの。で、深度何百mの深海になると、太陽光はもう青しか届かない。赤や緑は水分子か何かに吸収されちゃう。ちなみに大気で一番透過力が高いのは赤い色。だから朝日と夕日は赤っぽい。青は最も波長が短い色。赤は最も波長が長い色。光が透過する物質が海水か大気かで、正反対の結果が出るってことで。

だから火星の空の色だって、地球感覚だと青でしっくり来るもんだから、空が青い火星画像を見せられると「やっぱり NASA は何か隠してやがった」と思ってしまうかも。けど大気の条件が地球と違うと、空の色も違ってくるのかもしんない。

地球と火星の大気の主な違いは以下(Wikipedia 記事「地球」「火星」より)。

 地球火星
平均気圧1気圧0.007〜0.009気圧
平均気温15℃-43℃
主成分窒素(約78%)、酸素(約21%)二酸化炭素(約95%)、窒素(約2.7%)

ここらへんが空の色を決める要素っぽい気がする。けどやっぱおいら程度じゃよく分からんす。

火星だと、砂嵐が巻き上げる微粒子もまた空を赤く彩りそうだし。けど地球大気圧の1%もないんじゃ、漂う間もなくすぐに落ちてきそうでもあるし。考えれば考えるほど分からんくなってきた (-▽-;)

ていうか分からんついでにさ、そんなに大気が薄いんなら、火星の表面に比べて空がこんなに明るいってのも、なんだか不自然なような気がしてきてるんすけど。これも地球感覚のアヤなんですかねぇ。

銘板
2009.12.12 土曜
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勝手に地球紀行

海ってでかいんだなぁ (=_=) ウムウム

また Google Earth をぐりぐり回しててそう思ったさ。地球って見る角度によっては「海しかない星」ってことになっちゃうんだね。ほら。

太平洋 - Google Earth

太平洋の全景ですな。右上に薄く見えるのが北アメリカ。下にニュージーランドが見えるね。左下はオーストラリア。真ん中よりちょっと上の島々がハワイ。日本は左上の水平線のあたりかなぁ。

太平洋を見たんで、他の大洋はどうかと。てなわけでお次は大西洋。

大西洋 - Google Earth

海よりも陸地の方が目に入ってしまうのは、おいらが陸生生物だからか? ウェゲナーの大陸移動説の元ネタになった、アフリカ大陸の西海岸と南アメリカ大陸の東海岸がよく見えますなぁ。こいつらもともとはひとつだったのに、地殻変動でこんなに離れてしまったのか。それでできたのが大西洋ってわけですな。

大西洋はインド洋より大きいってことらしいけど、この角度から見る限り、そんな大きいかなーなんて気がする。てことで、次のインド洋画像も見て比べてみますか。

インド洋 - Google Earth

インド洋でかいよちょっと。今回の比較の限りじゃ大西洋よりでかく見えるんですが。まぁ形の違いでそう見えるってやつですかね。大西洋は縦に長いけど、インド洋は比較的丸形ってことで、まとまって見えるってことかも。

そういやもう5年になるね。インド洋大津波から。被災各地の復興、今はどうなってるんだろ。こんな巨大な海一面に走った波もすさまじいけど、それを起こした地震も強烈だよね。震源地はスマトラ。まだ立ち直れないでいる人たち、まだいっぱいいるんじゃないかなとか。

日本からするとインド洋って、3つの大洋の中じゃ大西洋より近いんだよね。けどなんだかそんなに親しみがない気がする。なんでだろ。っつうかもう自国を囲んでる海にしか興味が行ってないって感じなのかも。世界中どこもそうなのかもしんないけどさ。

なんでも地球表面の約7割が海で、陸地は3割くらいしかない、と聞いたことがあるけど、まぁ海がこんだけ偏って存在してる(見た目、太平洋が半分を覆ってる感じって意味で)ってことで、陸地だって偏ってギッチリしててもいいじゃないか、てなわけで Google Earth をぐりぐりして、一番それっぽいアングルをキャプチャーしてみたよ。

ユーラシア・アフリカ大陸 - Google Earth

アフリカとユーラシアですなぁ。人類が生まれ、今につながる古代文明たちが多く生まれたところ。この図だとヨーロッパと中東(旧名オリエント)と北アフリカが、地中海を囲んだ形で一体に見えるね。ここが古代文明の中心地だったわけで。日本人感覚だとそれぞれ別物な気がしちゃうけど、ほんとは長い歴史の中で交流して影響し合ってきたんだろうなってのが、この画像でなんとなく分かるわ。

ここらは別名「旧大陸」。南北アメリカ大陸にもすごい文明がいくつも栄えたけど、ユーラシア勢力とぶつかったら淘汰されちゃった。ユーラシア vs 南北アメリカの大陸文明戦争がこんなにはっきりと決着がついてしまった説明は、ジャレド・ダイアモンド著の『銃・病原菌・鉄』に詳しく書いてあるよ(あくまでも説だと思うけど)。要は大陸が東西に長いか南北に長いかで、文明の発展の度合いに違いが出た、てことで。

農耕の作物そのものと技術の伝搬のしやすさですな。東西方向なら気候は基本的に一緒なんで伝搬しやすい。で、各文明を繋ぐように周辺にも都市が立ち上がりやすくて、それを軸にその他の分野の交流も生まれやすい。ユーラシアだとシルクロードがその流通を担いましたな。オリエントで始まった麦栽培と製鉄と乗馬が黄河文明に伝わったり、中国で生まれた紙が西の果てまで伝わって、パビルスと羊皮紙を駆逐してしまったり。

これ、南北に長い大陸だと土地によって気候が本質的に違うんで、農業技術のノウハウがなかなか伝わらない。てことで全体としての発展が難しい、という筋道だったかと。

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

地球紀行もののドキュメンタリー番組や映画は見どころを紹介してくれて便利でいいけど、自分でこうしてバーチャル地球をいじって勝手に思いを巡らすのも、思うままの気まぐれで楽しいもんだすな。

はじめの太平洋の画像って、なんだか人類の出る幕じゃないっぽい感じだけどさ、どっこいここにも凄まじい歴史ドラマがあったりして。ひとつひとつは小さい島なもんだからこんなアバウトな図じゃ見えないけど、太平洋には多くの島に人が住んでるわけで。その中でも、東の地域にいるポリネシア人はすごい。

もともとは東南アジアあたりに住んでたのに、さらなるフロンティアを目指して無人の太平洋に漕ぎ出した。それを自らの運命と決めて、カヌーでひたすら世界最大の海洋を進んだ(大陸の人口爆発に押されたという話を聞いたことがあるけど、中国の文明の始まりより何千年も早い時代のことらしいから、その話は眉唾かも)。そして行く先々で発見した島々に入植。東に行くぶんには農耕技術をそのまま持っていけただろうけど、難しかったはずの南北展開までして勢力圏を広げて、とうとう太平洋のほぼ全域を踏破してしまった。その範囲ときたら、今日のログの一番上の画像の通り、地球の半分ですよ。

現代だと太平洋の西の方はミクロネシア人やメラネシア人がいるんだけど、そこだってかつてポリネシアの人たちが発見・開拓した土地だったってことで。

ローマ帝国もモンゴル帝国も確かにでかかった。けど、統一統治はしてなかったものの、最終的にポリネシア人が定住した太平洋の西半分の方がはるかに巨大じゃないですか。

てことで、ポリネシア人は実はすごいんです。

銘板左端銘板銘板右端

2010.1.9 訂正と補足こちらの Wikipedia 記事によると、ポリネシア人の東南アジア起源はまだ「説」の段階らしいです。とはいえいきなり出現したわけでもないわけで。アメリカ大陸側からではなさそうなんで、ユーラシア側から来たんだろうってことまではおいらにも分かるんですが。てことでもし東南アジアからじゃなければ、南アジアか西アジアの沿岸からってことになるかと。近さで考えると東南アジアが自然な気がするけど、どうもまだ結論が出てないみたいなんで。

銘板
2009.12.13 日曜
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はやぶさ Mk-II(マルコ・ポーロ)

実現が怪しくなってる小惑星探査計画で、はやぶさ Mk-II(マーク2)ってのがある。今地球に向かってる はやぶさ。なかなか計画が本格稼働しない はやぶさ2の次の世代のやつ。はやぶさ2は はやぶさ の設計を受け継いで、弱かったところを改良する程度なんだけど、Mk-II は機体の大型化で、より詳しい観測を狙ってる。これ、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)との共同プロジェクトでさ、話を聞いたときから、「はやぶさ のインパクトはすごかったんだなー」と感激しとったのよ。

ところが、

……、

……、

……。

世界同時不況の煽りか、この Mk-II 計画までもお蔵入りしそうな勢いだったりして。はやぶさ に感動してくれたヨーロッパからの熱い支援に期待しとったに〜。

とりあえずこれ、ヨーロッパじゃ別の名前がついてるのよ。その名も「マルコ・ポーロ計画」。遠い辺境に何年もかけてはるばる旅して帰って来るからね。まぁ日本じゃ日本で通りのいい名前、向こうじゃ向こうのウケがいい名前、でいいんじゃないかと。んでなんかこう、日本のマンガっぽい絵が用意されてて。これ日本側じゃなく、ESA 側の公式文書に載ってるのよね。その比較的高解像度の画像を入手したですよ。公式文書のは粗くてさ、ニコニコ動画に出てたのをキャプりましたです。

マルコ・ポーロ計画

うーん、やたらジャパニメーション風なんですが。日本人が描いたのかも不明だけど、日本絡みを意識してのことなんですかねぇ。

っつーかさ、ツッコミどころがもうひとつあったぐらいにして。

元祖 はやぶさ がズタボロになって窮地に陥ってた頃(以来ずっと窮地だけど)、ファンによる一枚の画像が出回った。それ↓と酷似してるんですが。

おつかいできた

似すぎだろwww

てかオリジナルの画像を見るにつけ、あの頃の居ても立ってもいられなさが甦って泣けてくる……。

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2009.12.14 月曜
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ローリングセブンサムライ

1年以上前のネタらしいけど。

黒澤映画のリメイクと言えば、『隠し砦の三悪人』『椿三十郎』があったね。したら実は、かの『七人の侍』もリメイクされてたよ。知らなんだー。

パチスロだけどねw おいらパチンコやんないからまったく知らんくて。

映像を新規に撮り直してるんだよね。キャストを調べたら、永瀬正敏、JJサニー千葉、吹越満、魔裟斗、六平直政、田口トモロヲ、田中要次、麻生久美子、笹野高史、津田寛治、尚玄ってすげーよ!! リーチの映像用にいろんな場面を撮ってあるみたいだけどさ、なんかこれで1本のリメイク映画にしないっての、すごくもったいないような。

CM の音楽は『ジャンピン・ジャック・フラッシュ』だね。んでリーチで「勝四郎」が出ると『黒く塗れ!』。ストーンズと『七人の侍』って意外と合うなぁ。

銘板
2009.12.15 火曜
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パソに罵られる日

Mac でさ、ソフトウェア・アップデートが無事に終わるとさ、普段はこんなメッセージが出るんですよ。

最新

したらさっき、こんなの↓が出てきた。

最低

余計なお世話だよ。

んでやり直したらこうなった↓。

最悪

しょーもないネタですんません (^_^;)>

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2009.12.16 水曜
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トンネルのヒミツ 1

また Wikipe サーフィンしてたら、前々からのギモンがちょっと晴れたよ。

項目「トンネル」の「山岳トンネル」のところ

「トンネル中央部を高く、両端の出口を低くする逆 V 字型の勾配(拝み勾配)とすることで自然排水が可能である」

排水目的だったのか。いやまぁクルマで長いトンネルを通るたびに、なんでこんなふうになってるんだろ、水平に掘れば工費が安く上がるだろうに、とか思ってたんだわ。なるほどなるほどー。山を掘ったトンネルって壁の隙間から水がいつもしみ出してくるみたいだからね。

銘板
2009.12.17 木曜
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トンネルのヒミツ 2

っつーか記録に残ってる世界初のトンネルってバビロンかよ

「交通路としての建設は紀元前2000年頃にユーフラテス川の河底を横断する歩行者用のトンネルがバビロンに造られたのが最初とされている。

メソポタミアすげー。

銘板
2009.12.18 金曜
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立体レアルマドリードスタジアム

今日はマドリード旅行ですよ。

♪ Google Earth 以外に 何があるのか〜(うろたんだー)

ほんで一番目立った 3D の建物は、レアルマドリードのホームグラウンド。

てことでステレオグラム化してみましたー

こういうスタジアムって郊外にあるのが普通なのかと思いきや、都会のど真ん中なんだな。居並ぶ高層ビル群の中にドドーンと鎮座する巨大スタジアムって、存在自体も、都市の風景としても、すごくかっこいいと思うぞ。

っつーか周囲のビルよりスタジアムの庇の方が高いんだな。

銘板
2009.12.19 土曜
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年末電脳大掃除

いやもう日記がまた遅れ始めててさ。

今日はもう12月29日だから10日遅れか。いやいやいや。ていうかもう日付けまたいで30日だわ。年の瀬だわ。ていうかもう日記の体を成してないし。

んで日記進めなきゃなぁと思ってさ、ちょっとまた Google Earth のキャプチャ画像を用意してたらさ、なんだかこの日記の画像フォルダの整理をしたくなって。

てなわけで画像フォルダをとりあえず全部覗いてみたら、なんかもうかなりカオス。いろいろフォルダ作ってまとめましたですよ。3時間かけて orz それでも暫定的というか。明らかに区分できるやつだけ。空の写真と Vocaloid 画像とソワカちゃん画像(ボカロとソワカちゃんは別ものってことで)と探査機はやぶさ画像と……ってそれだけかい。

けどさ、フォルダを移すわけだから、画像の移動ごとに本文のパスも書き換えなきゃなんないわけで。やりましたよ画像1枚ずつ。

Mac の書類検索って Spotlight っつう検索機能が便利なんだわ(10.6 にしたらまた使い勝手がよくなったよ)、タイトルだけじゃなく、書類の中まで潜って探してくれるもんだから。でもこれってなぜか、HTML 書類内の拡張子付きの語句はシカトするんだわ。んなもんだから、この日記内の img タグの属性に書かれた画像ファイル名は拾ってくれない。てことでさ、今までは画像からその画像を使った書類を探すのがすごいめんどくてさ。実際、記憶に頼って、その近辺に書いたはずの言葉をウンウン言って思い出しては Spotlight 検索かけたりしてさ。結局見つかんなかったりしてさ。

業を煮やして、どうにかならんもんなのか、なんか Spotlight の設定をいじればできたりするんじゃないのかとか考えて、いろいろググりましたですよ。そりゃもういろいろ。そんで出てきた答え。「無理」。そんなぁ〜。

でも代案を見つけた。Mac 向けのテキストエディタ mi。この「マルチファイル検索」(Shift + command + M)っつう機能を使うと、mi の名に於いて、開いてないファイルまでガサ入れしてくれるんすよ。んで、Spotlight がシカトする「HTML タグ属性内のファイル名」までちゃんと見つけてくれる。ありがたやー。

インデックスを作らないらしくてちょっと時間がかかるんだけど、それでもフォルダを限定すると、うちの日記8.5年ぶんをイライラしない程度の秒数で検索して出してくれる。そのリストの書類名をクリックすると開いてくれて、しかもその語句の部分を選択した状態にまでなってて。いやー至れり尽くせりですよ。

この機能のおかげで、今回のお掃除がようやくできたってわけで。

てことで今回の大掃除、別に年末だからってわけじゃないのよね (^_^;)

銘板
2009.12.20 日曜
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宇宙メカの命名法

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の主力ロケットは アリアン V(ファイブ)

この「アリアン(Arian)」って言葉の意味は何なのか、長らくギモンだったですよ。いやまぁ長らくではあるんだけど、今までの人生の時間配分で行くとかなり吹けば飛ぶよなもんだけどさw で、ようやく分かったわ。

とりあえず YAHOO! 辞書で引いてみたら、国語辞書じゃアリアンロケットの意味。「すべての辞書」じゃ2番目の意味が

[形][名]牡羊座(Aries)生まれの(人).

だったわ。たぶんこのあたりじゃないかと。ちなみに1番目は

「[形]アリウス(Arius)の;アリウス主義(Arianism)の. ━━[名]アリウス派の人.」

すんません分かりません。学ぶ気もありません。

てことで、アリアンロケットの命名って天文関係のそれっぽい言葉からだったんだね。星座の名前なんて文句なくカッチョいいじゃないですか。ESA の固体燃料ロケットは Vega(こと座の一等星の名前)だし。そこらへん日本は無機質でなぁ。H-IIA とか M-V とか J-I とか。まぁそのぶん衛星や探査機の名前がカワイイけどね。

アメリカもロケットの名前はその方針みたいだわ。Apollo(ローマ神話、太陽)宇宙船を打ち上げたのは Saturn(ローマ神話、土星)ロケット。今開発中の有人ロケットは Ares(ギリシア神話、火星)。無人ロケットの Atlas, Titan はギリシャ神話から。有人宇宙船の方は、アポロより前は Mercury(ローマ神話、水星)に Gemini(ローマ神話、ふたご座)。Ares ロケットと一緒に開発中のは Orion(ギリシア神話、海神ポセイドンの子)。ここらへんギリシア・ローマ神話が出典ですな。

けどスペースシャトル各機はもろに英単語だよなぁ。Columbia(アメリカ合衆国を表す文語だそうで。初めて聞いたとき中南米のコロンビアだと思って、なんでアメリカの威信をかけた宇宙船が外国の国名なのか理解できんかったわ。ちなみに南米の国名の方のつづりは "Colombia" で、微妙に違う), Challenger(挑戦者), Discovery(発見), Atlantis(アトランティス大陸のアレか、大西洋の意味), Endeavour(努力)と。

宇宙は特に関係ないっぽいっつうか俗っぽいっつうか、モノによっては説教臭かったりぶっちゃけ軍艦っぽかったり。まぁロマンチックさがないぶんキザでもないんで、うわーっと盛り上がれる感じではあるわな。そういう世間ウケを気にした結果なのかも。

そういやヨーロッパもアメリカも、ロケットや有人宇宙船に思い入れたっぷりの命名する割には、無人の衛星や探査機の名前はちょっと味気ない感じだなぁ。

天文学者の名前をもらうのはまだいい。木星探査機ガリレオ、土星探査機カッシーニ、視差観測衛星ヒッパルコスなどなど。

とりあえずは金星、外惑星探査機シリーズの Pioneer(開拓者)と Voyager(旅人)には多少の思い入れを感じるとしても、それがあんた月探査機 Surveyer(調査者)、火星探査車 Mars Pathfinder(火星の水先案内人), 軌道周回機と着陸機セットの Mars Express(火星特急)は一体どうなのかと。

しかも WMAP やら COBE, SMART-1 に至ってはただの略称だぞ。日本なんか月探査機の開発コードネーム(略称)がいきなり SELENE(ギリシャ神話の月の女神)の上に、その愛称が かぐや」、おまけの小型衛星が おきな、おうな だぞ。この無駄な凝りようを少しは見習っていただきたいw

そういえば日米共同の地球磁気圏観測衛星 GEOTAIL は欧米流の味気ないネーミングだったね。まぁ地球のしっぽみたいにたなびく磁気圏にできるだけ長く滞在しての観測が目的だから、その役割を表してはいるけどさ。ちなみに日本側の関係者の間じゃ非公式に「磁尾停留」という見事な当て字が通用してたらしいw

向こうは基本、無人の宇宙機の命名は凝らない方針みたいだけど、それでも ハレー艦隊 の栄えある旗艦を務めた ESA の Giotto は、「1301年に出現したハレー彗星をパドヴァのスクロヴェンニ礼拝堂の壁画のモチーフに描いたイタリアの画家ジョット・ディ・ボンドーネにちなみ命名された」Wikipedia より)だそうで、さすがにそこは気合いを入れたらしい。

で、極めつけはソビエトの無人探査機だよな。月探査機ルナ(月)、火星探査機マルス(火星)、金星探査機ヴェネラ(金星)。

命名ってレベルじゃねーぞww

銘板
2009.12.21 月曜
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リアルイスカンダル

『宇宙戦艦ヤマト 復活編』が公開中ですな。おいらは特に思い入れがないんで、まぁどうでもいいっちゃどうでもいい話でして。っつうかこれ、新規のヤマトファン獲得っつうより、かつてヤマトに夢中になった人たちからもう一発搾り取ろうっつう意図を感じるんすけど気のせいですかね。

おいらの感覚としては、ソフト SF な設定がどうにもアレで。科学考証の荒唐無稽過ぎな感じがどうもチャンチャラなんとかで。子供の頃はそれでよかったけど、今はさすがにちょっと……。けどその辺りが同じ感じの『銀河鉄道999』じゃ全然気にならないんで、実は別なところに引っかかってるってことか。

やっぱアレか。著作権騒動かw あのイメージか。

てことで晴れて西崎義典のモノとなったヤマト、収益に向け再び発進! てな感じですかね。

それとはまた別に、何かの記事で最近、「イスカンダル」という地名か人名が中東あたりに実在するらしいことを知ってさ。いや、なんかそこらは語感でテキトーに造語したもんだと思ってたもんだから意外で。てことで実在のイスカンダルの解説はコチラ。もともとはアレキサンダー大王のことを表してて、いろいろ変化するうちにイスカンダルになったらしい。ヤマトの方も、この元祖イスカンダルにちなんで付けたそうな(記事)。

ヤマトでイスカンダルっつう単語を知った向きとしては、平和を愛する美女のイメージが強いんだけどさ、言葉の成り立ちはむしろガミラス的なアレでした、と。

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

ははぁイスカンダルって「韋駄天」にも影響を与えてたたのか。アレキサンダー大王すごすぎ。

銘板
2009.12.22 火曜
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ヤマト的探査機

宇宙戦艦ヤマトといえばさ、小惑星探査機はやぶさの MAD 映像で、そこらのが来てて。これがまた素晴らしくて。

YouTube に上がってる版を出しますかね。ってアレレ? この日記書いてるの12月31日なんだけど、作者さん本人の YouTube 版が12月28日に上書きされちゃってるっぽい。今までコメントすげー付いてたのに。何があったんだろ。けど出来は変わらないんで、とりあえず出しときますですよ。

致命的ダメージや試練をいくつも受けつつも、それを乗り越え乗り越え地球帰還に向けて飛び続ける姿、これは確かにヤマトとかぶるわ。

ちなみにニコニコ動画にうpされてる方は相変わらずの大盛況。コメ職人も頑張ってくれてるなぁ。現時点で42万再生ってもしかしたら はやぶさ 関係じゃダントツかも。

イトカワのサンプルは入っているのか
やはりサンプルは取れなかったのか
取れていることに越したことはないが
無かったとして誰も責めはしないだろう
燃え尽きてしまうとしても 地球に帰ってきてほしい
そして…
「お帰り」と言いたい

作者さんの言う通りだよ。サンプルの有無が不明なのは確かに気になるところではあるけど、それはもう変えられないからね。それより、地球への帰還ですよ。それが成されれば、それだけでもう充分だよ。

銘板
2009.12.23 水曜
前日に飛ぶ
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裏計算機

Mac のファイル検索機能 Spotlight の裏技を教えていただいたぞ。

電卓として使えるとはなぁ。

バンドルソフトの「計算機」の機能をそこで使うってことらしい。単純な計算ならいちいち計算機を立ち上げなくてもいいってことですな。計算機よく使うからなぁ。

これから出す予定の日記のネタで tan-1 を計算する必要が出てさ。けど計算機ソフトには

計算機
atan キーが無い。

何かいろいろいじればできるんじゃないかと思ってさ、その方法をググったら、Spotlight で計算できるっつう記事が出てきて。

てことでやってみたら、

Spotlight 計算機
そりゃもうあっさりと。

便利だ〜。けど表示はラジアンのみみたい。「°」の弧度法表記はこれだと無理っぽい。まぁこれをπで割って180をかければいいだけの話だけどさ。図のatan(0.1)だと弧度法で約5.7°。ふぃぃうまくいったぞ。無理なら表計算ソフトまで動員しなきゃなんないかと思ったわ。

っつーか大して精度を求めない計算だったし角度も小さいんで、atanθ≒θ(rad) で近似しても全然問題なかったわ。しかも今いろいろいじってみて、この計算結果、ボツになったし (^^;)

銘板
2009.12.24 木曜
前日に飛ぶ
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ゴールが見えてきた

クリスマスイブだけど例年通り、特に関係なく進行 (^_^;)

来年6月の帰還に向けて、今日も小惑星探査機はやぶさ は深宇宙を飛んでるよ。で、そろそろゴールが見えてきたってことで、公式サイトで少し前からグラフでの説明を始めたよ。

はやぶさの軌道20091222

はやぶさ の軌道、着実に地球に近付いとりますなぁ。このペースだとあと2週間ほどで地球の引力圏が射程に入りますな。地球の引力圏の半径はこの図では約140万 km(定義によっていくつかあるらしい)。そこに入ればどうなるってわけでもないけど、暫定目標として。それでもまだまだ。グラフに出てる次の目標は月の公転軌道。この半径は38万 km。ここまで来れば、今のペースを維持できたとして2〜3日で帰還コースに入れる。そうなりゃあとは精密誘導してからカプセル放出のみですよ。

今 はやぶさ はイオンエンジンを噴かして加速中。はやぶさ の今の軌道は、小惑星イトカワの軌道と大まかに同じ感じ。遠日点は火星の公転軌道より遠くて、近日点は地球の公転軌道よりちょっと内側。で、この近日点を上げて地球の公転軌道に重ねると、来年6月に地球とドンピシャぶつかる。

軌道力学によると、近日点を上げるには遠日点付近での加速が必要。理想で言えば遠日点でパルス的な大出力を一発出して加速すれば単純だし効率もいいんだけど、はやぶさ の場合はそう簡単には行かない。太陽エネルギーを利用した小出力なエンジンなもんだから。

エンジンの出力がもともと小さいから、長い時間でトロトロと加速しなきゃいかん。しかも遠日点の辺りは太陽から遠いんで、太陽電池が作る電力も弱い。ドバッと行けないんですな。遠日点が 約 1.7AU なんで、太陽光の強さは地球の 35% 程度。通信や探査機内部の運用に一定の電力が必要なんで、差し引くとエンジン1基をようやく運転できるくらいでしかなさそう。

てなわけで、遠日点から前後に少し外れて、太陽にもうちょっと近い時が稼ぎどころ。

はやぶさ はおととしからしばらくの間、慣性飛行を続けてた(運用チームは「弾道飛行」と呼んでる)。近日点付近を飛んでた時のこと。ここらじゃ加減速しても遠日点しか変わらんからな。それが動力飛行に切り替わったのが今年の2月。近日点を動かす最後の加速がここから始まった。劣化して出力が落ちたエンジンでずーっとずーっと頑張り続けて、遠日点を過ぎた今年の11月初めにエンジントラブルが発生。数日間を加速なしで過ごしたけど、伝家の宝刀「こんなこともあろうかと」で復活。トラブル前より多少パワーアップして遅れを挽回しつつ、今日まで無事に飛んでる。

チームの見通しでは、来年の3月中頃まで動力飛行を続けられれば地球にたどり着けるらしい。最後の2〜3カ月は精密誘導のための弾道飛行行程ってことで。で、上に出したグラフの通りの成果を出し続けてる。

10月あたりに遠日点を過ぎて軌道の坂道を降り始めてる状態だから、日ごとに遠日点から遠ざかるにつれて、加速による近日点上げの効率は落ちてくるはず。てことで、なるべく早いうちに加速を終わらせないと、どんどん不利になるわけで。2005年末出発の帰還行程のタイミング(2007年6月到着予定だった)は逃してしまって、それで3年遅れて帰還が今に至ってるわけだけど、今回もギリギリだなぁ。ちなみにこれでまた間に合わないと、さらに3年延長だす。機体もさすがにそこまでは持たないかもしんないんで、是が非でも今回に賭けたいとこ。

地球との距離はもうかなり接近してて、今は通信の往復タイムが10分を切ってるそうな。並走状態ですな。はやぶさ が地球の外側後方にある、という配置だと思う。で、はやぶさ のスピードが軌道の坂道を駆け下りつつどんどん上がって地球を追い上げて、6月に地球に追突する、という感じ。相対速度は 12.2km/s(NASA のソース)。火星より高いところからの落差がある上に、地球の引力でますます加速されちゃうからね。

再突入角は12°ですな。って他の高速再突入例はジェネシスもスターダストも8°だから、はやぶさ の再突入カプセルはかなり深い角度で突っ込んできますなぁ。たぶん命中精度を上げるためだと思う。スターダストは再突入速度で新記録を出したけど、加熱・圧力・加速度のキツさだと はやぶさ の方が厳しいんじゃないかと。この無理、どうにかうまく通りますよーに。

銘板
2009.12.25 金曜
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再突入に関するあれこれ

再突入 1
再突入 2

はやぶさ のカプセル再突入を脳内シミュレしてみた。再突入の時期と時間帯から、はやぶさ から見て地球のどのあたりに落ちていくのか、という視点で。で、Google Earth を使って画像化してみた。高度は静止衛星軌道(36,000km)あたり。右側の赤い点がウーメラ砂漠の位置。

2010.1.21 補足: 以下、なんかいろいろ間違ってる気がしてきたよ。このログだとオーストラリア上空で大気圏再突入する想定だったけど、それだとウーメラ砂漠を通り越してしまいそう。今考えてる脳内シミュレだと、インド洋の上空で再突入して、減速しつつ地球の引力で回り込みながらウーメラに落ちる、という段取り。てことは再突入の瞬間は、カプセルからの視点だとウーメラは地平線の向こうに隠れてるかも。あとこの画像は大体静止軌道高度から見たものなんで、再突入の約1時間前のあたり。だからオーストラリアはあと15°ほど正面を向いてなきゃいかんことになる。あれれ、差し引きすると、たまたま正解っぽいのかな。そこらへんよく分からんぞと。

ウーメラ宇宙港 1
ウーメラ宇宙港 2
ウーメラ宇宙港 3

1枚目は比較的リアルな画像(雲がないけど)。6月の、日本や受け入れ先のウーメラ砂漠が深夜、となるとこんな感じ。夜なんでちょっと分かりにくい。国境があると分かりやすいかなってのが2枚目。赤道や経緯度の線も入れてみたのが3枚目。

はやぶさ の軌道をウンウン考えて初めて気付いたんだけど、6月頃(夏至近く)だと、日本は地球の公転軌道面に近くなりますな。けどそれは昼間の話。夜は遠くなって、北極星の方を向く。逆にオーストラリアは冬。夜に公転軌道面に近付く。

はやぶさ は元々、探査機本体が無事ならサンプルのカプセルを地球に届けた後、地球の夜側の上空を通って加速して(スイングバイという宇宙航法)、さらに別の小惑星の探査に向かうというボーナスミッションが考えられてた。小惑星の公転軌道面の傾斜角は、大抵が地球のそれと近い。てことで はやぶさのサンプルを落とす場所が地球の公転軌道面から遠いと(上の画像で言うと、地球の上端や下端に近い上空を探査機本体が通ると)、極端な話、スイングバイの後に縦向きに飛ばされてしまう。地球の公転軌道面に近い上空を飛ぶと、そのあたりのズレがあまり出ない。

はやぶさ の軌道全体の関係上、地球に接近できるのは3年ごとの6月。地球に追突する方向から飛んでくるんで、相対速度を少しでも緩めるには、地球の自転方向を考えて、夜中あたりの時間帯のところに飛び込むのが合理的。で、この時期の夜中に、公転軌道面に近い、広い無人地帯があるところ、という筋でオーストラリアの砂漠が選ばれたんじゃないかと。

まぁ機体の損傷が激しくてボーナスミッションが消えたんで、公転軌道面に近いかどうかなんてもうどうでもいい話になったと思うけど、外国の土地に核弾頭より速い物体を落とすってことで(モノが小さいんで万一何かに当たっても被害は限定的だけど)、わざわざ別の外国をまた選んで交渉し直す意味もないし、てことで、たぶんそのままオーストラリアのウーメラ砂漠で行くことしたんだと思う。

ウーメラ砂漠は航空宇宙技術研究所と宇宙開発事業団(いずれも現在の宇宙航空研究開発機構 [JAXA] の前身)が実験機を飛ばすのに使わせてもらったことがあるから、話を通しやすかったのかも。

再突入角度12°はけっこう大きいかと思いきや、意外とスレスレですなー。まぁこれ地球の中心にまっすぐ向いてる画像だから、ウーメラをターゲットにすると視点が 6,400km ほど右にずれて、もうちょっとだけこっちを向くんじゃないかと。Google Earth だとそこまではできんくて。できるのかもしんないけど、おいらやり方を知らんくて。っつうかおとといのログの tan-1 で計算して近似的にやってみたんだけど、見た感じほとんど変わりなくて (^^;)

ウーメラ砂漠って正式な名称じゃないかもしんない。ググっても地名としてちゃんと出てこなかったわ。で、ウーメラの実験飛行場からあんまし離れすぎると回収隊も不便だろうし、そんじゃまぁこのあたりじゃないかなってのを赤線で囲っといたよ↓。

ウーメラ宇宙港 4

再突入角度の12°から単純計算すると、再突入の時間は現地時間で午後11時12分。その前に地球の引力で軌道が若干左寄りに曲がるから、そこを考えるともうちょっと遅い時間になりそう。

今日の上から2枚目の画像に "The capsule is released 200,000km from the Earth" と出てる。地球と月との距離の半分強。けど恐らくこれ、当初計画の数字だと思う。後でトラブルの関係で、より精度よくカプセルを投下する必要が出たんで、もっと地球に近付いてから放出することに決まった。で、その流れで、はやぶさ の本体もカプセルに続いて大気圏に再突入することになった。

そんで、本体はただ成り行きで再突入するわけじゃなくて、そこをさらに正確に軌道制御したり精密に位置決定することで、隕石の地球衝突シミュレーションの研究材料にするんだそうで。もう はやぶさ の存在全てが余さず大事に使われる (T_T)

銘板左端銘板銘板右端

そんで Google Earth 画像をつらつら見ててひとつ気付いたんだけど、この時間のこの方向って、日本の深宇宙探査機との通信局、臼田宇宙空間観測所の視界から外れてるのよね。NASA の DSN (Deep Space Network) でも、マドリード局もキャンベラ局も外れてるっぽい。どこのアンテナを使わせてもらうんだろ。位置だとインドが最適っぽいね。月探査機チャンドラヤーン1号用に作ったゴッツい通信施設が使えそうな気がする(使わせてもらえるかどうかは謎)。

銘板
2009.12.26 土曜
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街の絶滅種

ホントどうでもいい話だけど、知らないうちに野良犬って見なくなったなーと思って。考えてみると、平成になってからなかなかお目にかかってないような気がする。駆除が進んだってことなんだろか。いやまぁ別にいなくてもいいというか、いない方が確かにいいんだけどさ。

昭和時代はアレだ、とりあえず八戸には野良犬いたよ結構。行政用語じゃ「野犬(やけん)」だったらしい。でさ、噛み付かれたりなんて被害があって、保健所が捕まえてたりとかして。その捕獲器がなかなかごっつかった。鉄柱で組んだ檻でさ、真ん中から肉がぶら下がってたよ。で、その肉を引っ張っると檻の落とし戸がガチョーンと閉まるという、まぁ単純な罠で。子供心に犬ってバカだなぁと思ったわ。

その罠が効いたのか、それとも他のいろいろな策が効いたのか、ほんと見なくなったねぇ野良犬。おいらの小学校の近くには、3本足の野良がいたなぁ。事故か何かで後ろ足を1本なくしたやつ。けどそこそこ自由に走り回ってた。たくましいやつだったよ。で、学校帰りの子供に追いかけられたりキモがられて石を投げられたりしててさ、無宿者の悲哀を今となっては感じるんだけど、ガキはおかまいなしだからw おいらは犬は苦手だったんで近付かなかったわ。

と言いつつ、帰り道の途中にけっこうでっかい犬が飼われてて、そこにはちょくちょく行ってたわ。資材置き場みたいだけど単なる資材ゴミの捨て場みたいな、いつ見ても誰もいない打ち捨てられたようなところに、その犬は長い鎖でつながれて暮らしてたわ。ってそれ野良犬じゃないな。けど実質野良に近いような。給食で残したパンを、友達と投げて与えたりしたよ。

忘れててそこに行かない時もあって、それでもやつは生きてたんで、本物の飼い主が定期的にエサやってたんだろうけど。こいつはでっかくて怖かったなぁ。めちゃめちゃ全力で走ってきやがるしさ。エサやってるっつうのに全然なつかないもんだから、鎖の範囲の外からの アウトレンジ戦法 しかできんかったわ。

でさ、小学生って字をあんまし知らんじゃないの。通行止めの標識に「終日」と書いてあるのを「おわび」と読むのか「おび」と読むのかで友達とケンカになったりw 読みが分かったら分かったで今度は意味が分からんくて、もうその話題には触れないことになったりww んでさ、その犬がいた所に看板が立ってたんだけど、読めないから無視してたんだわ。んで読めるようになったときゾッとしたっすよ。

それは「狂犬に注意」。

おまえマッドドッグだったんかい! どうりでなつかんわけだーテヘヘ(←テヘヘで済んだことへの感謝も安堵も特にない)。っつうか土地主、小学校の通学路なんだからふりがな書いてくれよー。

そういう死に地が普通にあったってあたりが昭和だわ。管理が行き届いてないっつうか管理を放棄されたこんな土地がそこらにぽちぽちあったもんだから、野良犬とか野良猫とか(たまに野良の人なんかも)の温床になってたような気がする。衛生の観点からも防犯の観点からも、土地活用の観点からもそういうのはよろしくないわけで、たぶん保健所と警察と行政が手を組んだりしてそういう場所がなくなっていったんじゃないかなーとか思う。けどそういう場所こそ、子供の格好の遊び場だったりするんだよな。

ってーかおいら街っ子でさ、市街地に住んでたんだわ。だからデパートのおもちゃ売り場なんかに、子供たちだけでバンバン出入りして遊び放題だったんだわ。そこらは街っ子の面目躍如だけど、うちの街なんて小さいから、ちょっと外に行くとそういうなんだかわけの分からんフィールドがそこかしこにあったのよ。

街と小学校の間って貧民窟みたいなところが通学路になっててさ、そこは「こっち見んじゃねー」的なオーラが出てたからあんまし気にしなかったけど、その途中に誘致企業のでっかい社宅があったりしてさ、敷地の中に公園があるんだもんなぁ。何なんですかこの天国と地獄。

そこを過ぎると学校までの間はほとんど田んぼ。学校の向こうは川の土手があっていきなり金八先生チック。暮れなずむ鉄橋を八戸線の列車がコテテンコテテン走っていくっつう、唐突に詩的な情景。なんかもうファンタジーなまでに表情豊か過ぎな状況だったわ。で、そんなシュールな取り合わせの隙間隙間に、意味不明なカオスフィールドが点在してて。

そうか、野良犬ってそういう現実ファンタジーの隙間のカオスからの使者だったんだなぁ。

で、ときどき、そこから遠い別学区のいとこの家に遊びに行くわけ。そこは団地なわけ。親同士が話してる間、子供は外で遊んでなさいと追ん出されるわけ。するってぇと、なんか根本的なところが違うわけ。全ての風景が整然としててさ、カオスがないわけ。

街から来たのはおいらの方だってのに、おいらの目には近未来の情景に見えたなぁ。ていうかちょっと退屈で。なんてーか子供たち、子供向けに大人がきちんとあてがいましたみたいな公園で正しく遊んでるんだぜ。

混ぜてもらってそれはそれなりに楽しかったけど、「大人に隠れて何かやるヤバさ」とは無縁でなぁ。遊び場所は自分で発見・開拓するもんだ(そしていずれ眉をひそめた大人に追ん出されるもんだ)と思ってたおいらには、ちょいと違和感あった。いやいやあとで聞いたら、地元の子は地元の子で、よそ者にはヒミツのベストプレイスをしっかり確保してたっぽいけどw

もしかして最近の子供があんまし外で遊ばないのってさ、テレビもゲームも洗練されて面白いからってのもあるだろうけど、外は大人の管理が隅々まで行き届いてしまって、大人にさえわけの分からん場所に子供が忍び込んでこっそりイヒヒウヒヒと遊ぶ、なんて楽しみが外になくなってしまったからってのもあるのかもね。子供は「仲間以外にはヒミツ」っての大好きだし。

おいら、街の真ん中の細い路地の傍らにあった、棄てられたものすげぇあばら家にこもるのが好きだったよ。四畳半くらいの一部屋で全部。星飛雄馬の家より小さい。隣の建物に寄りかかってる。天井がない。床もなくて地面むき出し。真ん中に囲炉裏の跡があった。ゴザかムシロのニオイがすごい。

で、窓もないのにそこそこ明るい。屋根もあばらだからw 当然、雨が降ると中までビショビショ。なもんだからいつもジメジメ。で、さらにそのあばら家の屋根に登るとですね、隣の建物の、これまた誰も住んでない、畳もない2階部屋に忍び込めたのですよ。この素晴らしすぎる環境ww

近所の仲間といつもそうやって遊んでてさ、いやもうサイコーに楽しかったよ。けど2階部屋の方は何回目かで持ち主にバレて、大目玉の上に出禁を食らったww どうも1階にちゃんと住んでたらしい。無人のはずの2階がいきなりドタバタうるさくなったらそりゃ焦るよなwww

けど再開発でみんななくなっちゃった。

今日のログ、最初の方で野良犬を見なくなったとかほざいたけど、当時のガキの楽しみと野良犬、なんだかつながるものを感じますなぁ。そうですか、一蓮托生で絶滅なさいましたか……。

銘板
2009.12.27 日曜
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しぶとい方の一派

で、野良犬はとんと見なくなったけど、野良猫はいまだに見かけるという不思議。野良犬が消えて、食糧確保のライバルが減って繁殖に拍車がかかったとか?

まあおいら犬はあんまし興味ないけど猫は好きなんで、絶滅されると寂しいかもなスタンスだけど。かといってストリートな連中の繁栄を応援するのも無責任な話なんで、そこは野良犬のケースと同じく静観の構えってことでひとつ。

銘板
2009.12.28 月曜
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あのスイングバイの行程を探る日

あー

寝ても覚めてもあなたのことばかりー

それは それは 探査機 は☆や☆ぶ☆さー

ってなんだか80年代のアイドル歌謡曲っぽいアレだけど、また今日も はやぶさネタだす。ええ。

小惑星探査機はやぶさ は、2003年5月9日に鹿児島県の基地から打ち上げられたんですよ。で、目的地に直接向かわず、まず目指したのは地球。

何のこっちゃって感じだけど、1年かけて地球に再び近付いて、地球の引力を利用したスイングバイという宇宙航法で加速して、晴れてイトカワに向かったんですわ。スイングバイって燃料を節約できるから、能力の足りない M-V ロケットでもこうして深宇宙探査機を打ち上げられたわけで。

この技術、EDVEGA と呼ばれる、日本で考えられたもの。日本で、というか、はやぶさ のプロジェクトマネージャー川口淳一郎教授(軌道力学)が はやぶさ のためにひねり出した技。で、ちょっと個人的に謎の写真が↓残ってるんですが。

はやぶさが撮った地球

北大西洋が真ん中に来とりますな。んー、海の色って意外と黒いんだなぁ。サハラ砂漠ってほんとに黄土色なんだー。

公式記事から拾ってきたから間違いのないものなんだけど、角度的にどうもちょっと腑に落ちないような。

てのもこれ、太陽を背にして撮ってる写真だよね。加速スイングバイなのにこの位置に はやぶさ が来るってのが、どうもよく分からんくて。

スイングバイで加速する場合、相手の天体の後ろを回り込む形になる。てことは、後ろから近付いて外側から追い抜く格好になるはず。とすると探査機は地球の夜側上空を通るわけで、この位置はちょっと考えにくいような。

で、計画初期の軌道の模式図↓を見ながらつらつら考えてみることしばし。

初期の軌道

打ち上げからはやぶさが取った軌道は、公転周期は地球とほぼ同じで、離心率が地球よりも大きいもの。スイングバイしたあたりって、近日点から90°くらい回って、公転速度が落ちながら、地球とほぼ同じ速度くらいになったあたりかと。

打ち上げから半年の間は地球軌道より外側を回ってたんで、スピードが遅くて地球が先行してたはず。地球軌道の内側に入った後半の半年でぐんぐん追い上げたけど、近日点を過ぎてからは追い上げのペースが弱まっていって、スピードが揃ったあたりでちょうど地球に追いついた、て段取りかな。

そのとき はやぶさ は地球のちょっと内側に位置してて、そこで撮った写真がこれ、ってことか。そのあと はやぶさ は地球の引力にどんどん引かれて、この写真で言うと地球の右側(地球の公転の進行方向の後ろ側)の空間に飛び込んでスイングバイした、と。これ書きながら考えてようやく腑に落ちたわ。

写真での影の出方から見て、まっすぐじゃなく若干北寄りの方角から地球に接近したっぽい。小惑星イトカワの公転軌道面の傾きは地球のとほぼ同じらしいんで、実際には写真のもろに右側じゃなく、少しだけ右下あたりがコースだったんじゃないかな。そうして角度を少しずらしたスイングバイだったけど、高度 3,700km あたりを通ったそうで、そこまで地球に近いと影の中を通ることになる。30分くらいだったそうだけど。で、その間もイオンエンジンを稼働させてた(最接近高度と日陰でのバッテリー駆動時間に関するソース)んで、古河電池製のリチウムイオンバッテリーが大活躍だった、と。

しかしスイングバイって強烈だなぁ。それまでの1年間イオンエンジンで溜め込んでた 700m/s と合わせて、このときで 4km/s も稼いだのかよ。はやぶさ のイオンエンジンの推進剤を全部つぎ込んで 4km/s(ソース)だってのに。別の見方をすれば、EDVEGA のおかげでイトカワ行きの推進剤を8割以上セーブできたってことだな。まぁ強力なロケットでイトカワに直接打てばよかったって見方もできるけど、それが不可能だったからな。今は日本の宇宙科学は 大型の H-IIA ロケットを利用できることになったから、状況が少し変わってきてるっぽいよ。

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

スイングバイって相手の天体の重力が大きいほど効き目があるみたいで、それだとこのあたりじゃ一番大きい地球を利用するってのはかなり効率のいい話でもあるわけで。そういえば NASA の木星探査機ガリレオは金星で1回、地球で2回スイングバイしたっけ。NASA と ESA(欧州宇宙機関)共同の土星探査機カッシーニも金星で2回、地球と木星で1回ずつ。金星もけっこうでっかいからな。

けどその時その時にスイングバイ相手の天体と目標天体がどこにいるかを考えなきゃいかんわけで。てことはタイミング勝負で、いつでもやりたいようにやれる技でもないわけで。しかも計算も実行もめちゃめちゃ精度を求められるんで、ものすごく高度な技術ってことですなぁ。

自分が持ってる以外の自然の力を巧みに利用して、計算しながらはるか遠くまで航行するのってさ、まさに大航海時代なやり方ですなぁ。来年打ち上げ予定の日本の実験機 IKAROS は、ついに登場の太陽帆船ですよワクワク。

銘板
2009.12.29 火曜
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鉛直車輪

前々から「なんでないのかなぁ」なメカ要素ってのがあって。欲求としてはかなり単純なんだけど、具体的に考えてみるとなかなかの難物っぽくて。

何か荷物を下から上に引き上げる(押し上げるでも持ち上げるでもいいけど)ときの、重力損失ぶんをキャンセルする単純な仕掛けって、んー、なんかちょっとしたことでできそうな気がするんだけど、ないらしいってことは、やっぱ原理的に無理なのかなぁ。

荷物がある高さに吊るされてる、ある高さの台か何かに乗せられてる、という静的な状況だと、エネルギーはまったく消費されませんですな。ところが、例えばそれを腕でさらに持ち上げるとなると、腕が支払うエネルギーは以下の3種類あったりする。

  1. 荷物の高さを追加するための位置エネルギー
  2. 静止しているものを動かし始める時に発生する慣性力(止める時は重力でブレーキがかかるんで、気にしなくていいかと)
  3. 作業中、荷物の高さを維持するためのエネルギー(ロケット用語で「重力損失」)

1番目と2番目はどうしようもない。これをケチるのは物理学的に無賃乗車しようとするのと同じ。電車ならバレなきゃ成功するかもしれないけど(それでもやっちゃいけません)、物理法則相手にそんなズルは通じない。ちゃんと支払うべく計算に入れんと。

問題は3番目。静止なら工夫次第で支払わなくてよくなるのに、荷物の位置エネルギーを増やすときに限らず、ゆっくりと位置エネルギーを減らすときにもこの支払いが行われてるわけ。ヘリコプターがホバリングでも燃料を食ってることを考えれば分かりやすいかと。

重力損失は時間の長さで効いてくる。モノを空中に浮かせてる時間が2分間なら、1分間の倍の重力損失が発生、と。荷物を手で持ってる時、ずーっと持ちっぱなしじゃ疲れてしまうって理屈。人力での荷物運びも、移動中にゆっくり歩くより、若干早足の方がトータルで疲れないわけで。衛星打ち上げのロケットでも同じ発想で、加速を大きくしてさっさと衛星軌道に達してしまう。トロトロ加速してたんじゃ、重力損失での支払いぶんだけで燃料をどんどん使い込んでしまうってこと。

現実に存在するそれっぽい装置だとワンウェイベアリングとラッチ歯車がありますな。どっちも同じようなもんで、それを補助に使って荷物上げをすると、手を離すと荷物がその高さにとどまってくれる。ああこりゃラクチンじゃわい。けど持ち上げの作業をしてる時は、やっぱし上に書いた3つのエネルギー支払いをしてる。ものを上に動かすとなると、とたんに重力損失っつう納税義務が発生する。

水平方向の移動に限っては、重力損失ぶんをなくして効率を上げる発明はメソポタミア文明でなされた。それが 車輪。荷物を手で持って地面から浮かせて運ぶよりも、いったん荷車に乗せてから移動すれば、移動中に荷物を空中に持ち上げてなくていいぶんラクができる。一定の労働力で、より重く、より多い荷物を、より遠くに運べるようになった。その発想をどうにか垂直方向の移動にシフトできないもんか。

この夢の機構が発明されれば、いろんな機械や人力の作業で役に立つと思うんだ。荷物の話だけじゃなく、例えば真空ポンブって圧力を元に戻そうとする力に抗って圧力差を生み出してるわけで、そこでも応用できれば、真空ポンプのモーターは現行のより小型省電力のもので間に合うようになる。エネルギー消費が減るから環境派への受けもいいだろうしさ。

こんなこと考えるの、アホとか邪道とかですかねぇ。

銘板
2009.12.30 水曜
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夢の反重力技術のその後

昨日のネタについてうんうん唸ってるうちに、2005.7.18 で紹介した謎の反重力技術を思い出して。それでもしやと思って YouTube を漁ったら、

ございましたですよー v(^o^)v

見事に浮いとりますなー。下の赤いボードの裏側に磁石的な何かを仕込んでるんじゃないかって疑惑を持っちゃうけど、それ言うと地面から飛び上がったとしても、地中に何か埋めてるんじゃないかなんて、疑いはとどまるところを知らんよね。ま、完全に信じるとしたら、目の前でやってみせてくれて、好きなように調べさせてもらえればってことでひとつ。

っつーかここまでの大ごとなのに、世の中がけっこう無視してるっぽいってのがなぁ。判断を世の中に任せちゃうのもあんまし科学的じゃないけどさ。

この件に関するさらなる情報が欲しくて、動画で言ってる URL につないでみたけど、サイトの使い方がよく分からんくて収穫なしでしたわ。

また疑ってみる。一定の高度に一気に上がってピタッと止まるっての、反発力の相手がかなり近いことを表してる気がするんだよなぁ。重力は便宜的に地球の中心の1点から発生してると考えるもんなんで、それを相手に浮上高度が何十 cm 程度の違いを制御するのは、この場合だとかなり高精度に電圧やら何やらを調整しなきゃいかん、と思う。そこがどうもしっくり来なくて(2010.1.23 補足:よく見たら浮遊体のカドがテグスで地面につながれてて、それで飛び上がりすぎないようにしてるっぽい)。

ここで、「反重力」の言葉の定義をおいらが勘違いしてるんじゃないかって気がしてきた。

おいらが考える「反重力」は、たぶん正当派な感じ。地球の重力をキャンセルして物を浮かすという、重力場の制御。どうやったらできるもんなのかまだ誰にも見当がつかないんで、夢の技術なわけです。でもこのリフター、どうも重力に逆らう方向に電磁気力を発生させてるってもののようなきがする。この場合の原理がどうなのかまだよく分からんけど、電磁気力で浮く乗り物であれば、リニアモーターカーがもう走ってるよね。ドイツと中国じゃ営業運転してるし。

要は、この浮遊体の上か下に何らかのリニアモーターカー的な仕掛けがあればそんなに画期的ではない、もしそんな仕掛けがなければこれはすごい、てことだね。けど電力源は浮遊体に直接つながってないんで、やっぱし何らかのエネルギーの送信装置が必要なはずだけど、映像には出てきてない。その装置がどこにどういう形で設置されてるのか、そこが問題なわけだ。

んー、記事の発見から5年近く経ってるけど、相変わらずなんだかよく分からんなぁ。

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

って YouTube の関連動画を見たら、いろんな人たちが趣味レベルでこのリフターをガンガン作って動画を出してるわ。意外とポピュラーな趣味だったようで。どうも純粋な電磁気力で浮いてるっぽい。重力の直接制御じゃなさそうねぇ。

銘板
2009.12.31 木曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0912.html#LOG20091231
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今年もお世話になりました

そしてけっこうすごい立体写真

こんなしょうもないサイトにお付き合いくださいまして、今年も皆さんどうもありがとうございました。

来年はさらなる gdgd(good good ではない)を目指してがんばる所存にございます。

しかし今年はアレでしたよ。10周年。このサイト。何やってきたんだかほんと orz このダサダサなタイトルを替えるとかずいぶん前に言ったような気がするけど、めんどいんで当面はこのまんま行きますかー(ほんとグダグダ)。

っつーか『さんでー立体写真館』もすっかりメインコンテンツに成り上がった『ひとりごちるゆんず』もほんとアレだ。どうしよう。でもとりあえずどうもしないw まぁ「ダサいタイトルは老舗の証」ってことで勘弁していただこうかと。

いやいや、とりあえず風景立体写真のサイトってことにしてるんだから、今年の最後くらい風景立体写真で〆ようかと。

でさ、いやあの、10月中頃にですね、青森市にふらっと遊びに行ったんですよ。それでさ、八戸までの帰りはちょいと八甲田山の紅葉を楽しもうかと思いましてですね、いざ通ってみたらこれがまた狙い通りにビューチフォーだったんですわ。それで車を停めてですね、しましたですよ立体撮影。したらなんかこう、ジョジョより奇妙な物体が写ってたんですが。

まぁとりあえずいつもの感じで、大きめのサムネイル(というか実寸)を出して、それをリンクに立体写真をご覧いただきますか。

紅葉 2009
ま、紅葉はキレイなんですよ。画像をクリックで立体写真ページに飛びます。

普段なら片方の写真にだけ写ってるクルマや人はレタッチで消すんだけど、今回は証拠写真的な意味合いがあるんでそのまんまだす。レタッチでいじったのはフレームの切り取りと画像サイズ調整だけ。撮影日時は10月17日の14時30分頃。

で、中央の空中に写ってるブツを拡大してみますか。

未確認飛行物体?
なんか飛んどる〜。

立体視するとさ、どうもこの山の尾根と同じ距離にあるっぽい。まぁ遠いから立体感が潰れてあんましあてになんないけど。けどさ、これもしかして史上初?の UFO の立体撮影? うはははははー!!

……、

……、

……。

いやあの、記憶を辿るとですね、あのですね、申し上げにくいんですがね、

……、

……、

……。

その位置には確かにですね、何らかのタワーと展望台みたいなのがあったんですよ。飛行物体じゃなく。ですからね、この場所に行くとですね、いつでも確実にそういうものが見えるんですよ。ええ(汗) どうもこの写真じゃ都合よく柱の部分が白トビしたみたいで。ええ、ええ。

いえいえ決して捏造じゃないですよ。特にそういうレタッチしてないし。つまりアレですよ、誤認を誘う出来に偶然なってしまったというやつで。

……、

……、

……。

いやあのすんません煽ったりして。けどウソですからこれ。ほんとすんません (^_^;)>

そんな感じで、今年は最後が一番 gdgd ですた。

銘板左端銘板銘板右端

こうゆーのをネタと知りつつ本物だと主張したりして、まかり間違ってそっち系で盛り上がっちまうとですね、ネッシー写真のあの人みたいなことになっちまいますからなぁ。そんなわけで、ネタはネタだと一応はっきり言っといた方がいいわけでして。ってもう言い訳すればするほど gdgd ですなー。

銘板
銘板