ひとりごちるゆんず 2012年7月
銘板
2012.7.1 日曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120701
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

爆進中

ぐおおおーもう少しでござるー。もう少しで Art of Illusion オンラインマニュアル勝手翻訳の1周目が終わるでござるー。最大の章「アニメーション」の終わりが見えてきたでござるー。その後は大して長くない「スクリプト」を残すのみでござるー。

去年の正月にふと思い立って始めて。やる気が途切れて何度も中断して(震災のせいにはしない)。それでもがんばって2周して(1周目: とにかく文章を翻訳。2周目: 訳文チェックと画像部分の翻訳)出来たと思ったら、新バージョンとそれに合わせた新マニュアルが出てて。変更部分を照らし合わせてちょっとずつ直してる最中、悪夢の HDD クラッシュ orz

そこから2ヶ月でここまで来た。「もうすぐ終わる」と言ったって1周目だけだし。それさえまだ終わったわけでもないし。けんど1年以上かけたものが、やり直すと2ヶ月でできちゃうもんなんだなー(しみじみ)。つか1年半前は全行程2ヶ月くらいでササッとやっちまうつもりだったのに。まさかあんなにまで膨大だったとは。AoI のマニュアル、充実しすぎだろ……。

銘板
2012.7.2 月曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120702
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

ここから2周目

でけたでござるー。1周目完走でござるー。

AoI マニュアル1周目完成

すげー長かった。工程の半分を終えただけだけど、やっとここまでやっつけた。

今は英語文と日本語訳文が交互に並んでる状態。読み比べて翻訳チェックして、OK になったら英文は HTML 上でコメントアウトしてブラウザで非表示にする、と。同時に画像の日本語化を進める、と。

まだまだですなー (T▽T)

銘板
2012.7.3 火曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120703
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

先、なげー

まだまだですなーと言いつつ既に2周目に入っとるですよ。

心の励みになるのは、テキストエディタとブラウザの右側のスクロールハンドルw これで進み具合を見るわけですよ。んで「ああーようやく4割来たー」とかそんな感じで。

ソースコードのテキストエディタの方は、日本語訳文が OK なら対応する英文をコメントアウトしていくんで、書類の行数はあまり変わらない。てことでけっこう正確な進捗状況がつかめる。

ブラウザの方は、英文と日本語訳文の両方が出てる状態から、チェックが終わった英文が消えていく。となるとですね、こっちだとハンドルの進みは最初の方は遅いんですよ。文章の上の方から短くなっていくんで。けど見た目で半分を過ぎた頃から、文章全体の量が少なくなってきてるんでザクザクと進み始めると。テキストエディタの正確な表示より、こっちのが見てて面白い。

1周目はこれが逆でさ。進めば進むほどブラウザのハンドルの進みが遅くなるという精神的にキツい状況で。ちなみにこのときはテキストエディタも同じ挙動。マジでキツかったですよ。けどここであんまし振り返りモードに入ると筆の進みが遅くなるわけで。止まったりもしがちなわけで。とりあえず過去は忘れてひたすら進むっすよ。

2周目はその点では精神的に少しラクだけど、画像の日本語化、これ。今度はこいつがキツい。画像系のソフトなもんだからもう画像が豊富で。そのまま使えるやつはいいけど、けっこうあるんですわ翻訳が必要な画像が。まー1個ずつぼちぼちやるしかないですわな。

銘板
2012.7.4 水曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120704
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

14年後に続く遺志

昨日の7月4日は、火星探査機 のぞみ 生誕14周年でしたわ。14年前のこの日の午前3時12分、内之浦宇宙空間観測所を M-V ロケット3号機で旅立ったんですなぁ。夏至から2週間も経ってない日の午前3時台というと、もうすぐ夜が明ける頃だったかと。鹿児島は夜明けの時刻が遅いだろうから、まだ東の空も真っ暗だったかも。真っ暗というかその夜は満天の星空で、星の世界に飛び立つ雰囲気も最高だったそうな。

日本の惑星間空間探査機のスタートの区切り方はいろいろあるだろうけど、のぞみ もまた「すべてはここから始まった」のひとつの区切りになると思うよ。去年も書いたと思うけど、初めてメインエンジンを搭載した探査機ってことで。

あれからいくつかの探査機がそれぞれのメインエンジンを搭載して旅立ったけど、順調に作動し切ったのは、月探査機 かぐや の 500N スラスタと IKAROS の太陽帆だけだなぁ。のぞみ と金星探査機 あかつき は、それぞれ別の理由で燃料配管のバルブがトラブった。はやぶさ のイオンエンジンは、初物ゆえにいろいろあった。結果オーライだったし「こんなこともあろうかと」も見事に発動したけど、ほんといろいろあった。

日本の探査機はいまだに経験不足ですな。それがゆえに華奢なわけで。のぞみ が使命を果たせずに命を落としたのも、その華奢さのせいだった。あのときは誰にも分からないことが多かったんだな。

宇宙科学研究所(ISAS)が探査機運用で涙を一粒流すごとにその涙を結晶にして、代を追うごとに探査機が強くなってきたのは充分に分かってるつもり。

けどまだ通算数は10機に満たない。

さきがけ、すいせい、GEOTAIL、ひてん、のぞみ、はやぶさ、かぐや、あかつき、IKAROS。

そうか のぞみ は今までのちょうど中間なんだな。そこから先がメインエンジン世代なんだな。

んで、たったこれだけで、さきがけ と すいせい 以外はすべて別個の対象に向かっていったんだな。技術蓄積の意味では、NASA の探査機と比べると予算も経験数も足りないんで、頑丈さと確実さではまだまだかなわん。それでも新技術の開発と旧技術の継承を繰り返してきてるってわけですな。

工学実証機のさきがけ、ひてん、はやぶさ、IKAROS はそれぞれ、かなりの技術的ジャンプアップを果たしてきたね。その意味では のぞみ も劣らずジャンプアップしてた。肩書きは正規の惑星探査機だったけど、技術試験機としても考えられてたんだもんな。その線で、のぞみチームの中の人の のぞみ の評価で「技術試験機としては元を取った」というのがあったそうな。

負け惜しみに聞こえなくもないけど、事実でもある。その技術と運用経験が、その後のすべての探査機に生きてるんだもんな。のぞみ から学んだ教訓「探査機は絶対に死んではならない」なんてめちゃめちゃ受け継がれてるし。

今のところ通信途絶状態にある IKAROS、たぶん今年の秋から数ヶ月間、復活の目が高まるかと思う。そのあたりも、のぞみ がなかったらここまでの粘りもなかったと思う。実際に はやぶさ はそれで復活を果たして、以降は「不死鳥」とも呼ばれるようにもなった。そんな経緯がきちんとあるからこそ、IKAROS チームの皆さんは今、救出を試み続けてるわけですな。なんか泣けてきた。

のぞみ が遺した望み、今もつながってるよ……。

だから、のぞみ、ゆっくりおやすみ。(2011.1.3 のログで紹介した、毎日新聞のコラムのパクりw)

銘板
2012.7.5 木曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120705
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

ある矛盾

昆虫嫌いの理由として、前に聞いてちょっとギモンを感じたものがあって。

「潰したときの姿が気持ち悪い」

まー確かにそうだとは思うよ。

けどさ、犬猫や人間が潰れた姿はもっと気持ち悪いと思うぞ。

銘板
2012.7.6 金曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120706
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

鬼畜発電

2012.6.7 のログでゴキブリ電池の紹介をしてみたわけだが、その未来をちょっとだけ考えてみた。

今はあまりにも発電量が小さいけど、効率が劇的に上がって採算ベースに乗りますと、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の未来のデロリアンのエネルギー源の実現になりうるわけですよ。車載するかは別として、生ゴミ発電装置ができるわけですよ。

その装置の中身を考えるとグロいんだけどさ、とりあえず書いてみるわ。

中身は全自動。ゴキブリの交配→産卵→生まれた幼虫を成虫になるまで飼育あたりをすべて管理。成虫に電極を刺して、エサを与えれば電力が得られる。ゴキブリには寿命があるんで、死骸の処理もまた自動と。ゴキブリって共食いするんだろうか。だとするとこの電力源の廃棄物に関してはいくらかラクになるかも。共食いするんだとしてそれを利用するんなら、共食いするゴキブリが鬼畜っつうより、それを機械設計に織り込んで自動でやらせる人間の方が鬼畜だわなw

発電状態の前後はとりあえずそれとして、無数のゴキブリが電極を刺されて並んでて、そこからエネルギーを取り出す構図っての、『マトリックス』的世界だなぁと思ってさ。反乱とか起きたらもうそれだけで人間界はパニックですよ。巨大な発電設備の管理施設が破壊され、解放された生命体がブワワワワーッと、それは空を覆い尽さんばかりのゴキブリの大群……。うわーっ! うわーっ!(涙目)

銘板
2012.7.7 土曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120707
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

高値の原因妄想

H-IIA ロケットの値段ってここ数年は100億円くらいでして。目標価格85億円で開発されて、2009年に1回だけ達成したことがあるけど、そのあとまた上がってきてる(打ち上げ費用一覧)。なんでかなーと思っててさ。

最近「これかなー」と思ってるのは、原油価格の高騰。H-IIA の燃料はポリブタジエンという高分子材料(ブースター用)と、液体水素(1段目、2段目用)。たぶんどっちも原油から製造されると思うんだ。油を使っていないクリーンなロケットのイメージだけど、実は油を使いまくりだったりして。

ロケット燃料用の液体水素が原油から作られてるのは、確か五代富文氏の著書で読んだような。将来、水の電気分解で作られるようになるとクリーンエネルギーになるが、今のところは石油から作っている、とかだったような(曖昧でスマン)。

今さ、ガソリン・軽油・灯油、高いよね。八戸はことさら高い土地だけど、スタンドの会員価格でハイオクが151円ほど。非会員価格で158円。レギュラーは11円安で147円。んでこの高値が、H-IIA の燃料代にももろに来てるんじゃないかなと思って。

市販ガソリンには揮発油税がかかってる。これ量に対して定額(今は1リットルで48.6円)でかかってるから、ガソリンの原価の変動とは関係ない。てことでガソリンの原価の上げ下げ幅が激しくても、消費者からすると揮発油税の固定額がくっついてるんで、そこまで上がり下がりしてるようには見えない。

ところが水素製造となると、揮発油税は適用されないはず(ガソリンから作ってるわけではないとして)。何らかの税がかかってるのかもしんないけど、揮発油税みたいな、量あたりで固定額の税かどうか。もし揮発油税的な性格の税がかかってないとすると、原油の価格変動がもろに水素の値段に反映するわけで。固体燃料のポリブタジエンも同じ事情かも。それで H-IIA の価格が吊り上がってるのかな。

と考えてみた。

ただ、世界のロケットの燃料って液体水素か灯油系か固体燃料が多いんだわ。とすると同じ事情を抱えてるはずですな。ヒドラジンを燃料にするロケットもけっこう多いけど、ヒドラジンの原料はおいら分かってないっす。かなり値段が安い物質らしいんで、たぶんこれも石油から作るのかな。分からんけど。

銘板
2012.7.8 日曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120708
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

プラチナバンドって 1

ソフトバンクの「プラチナバンドは電波がビルを回り込むので通信状況が改善します」って、なんかおかしくね?

それとも都会と地方とで、ソフトバンクの電波が悪い理由が違うのかな。

GHz 帯より MHz 帯の方が電波がより回折するわけで、その点で「プラチナバンドは電波がビルを回り込むので通信状況が改善します」は正しいように思える。基地局から見た死角が減るってことで、ビルの谷間なんかだとそういう効き目があるんじゃないかなと。

うちの地元の八戸市。ソフトバンクを使ってる人の印象では、基地局自体が少ない感じだそうな。死角ウンヌンの問題もあるだろうけど、電波強度の弱さが問題のような感じ。基地局が物理的に遠いと。

去年の震災の折、停電が1日以上続いたんですわ。おいらのケータイは docomo で、停電なのにしばらくはアンテナ3本だった。たぶん基地局は「こんなこともあろうかと」な自家発電設備かバッテリーがあったんだと思う。けどだんだん力尽きていったみたいで、時間が経つごとにアンテナの表示が2本、1本と減っていったっけな。基地局の数が減るとつながりにくくなるねーという、まぁ当たり前のことを実感できましたですよ。

んでソフトバンクでよく言われるつながりにくさって、普通に考えれば基地局の数の少なさなんじゃないかと思うんだわ。んでその問題はプラチナバンドで死角を減らして緩和はされるだろうけど、本質的な解決ではなさそうな気がする。あたかも「プラチナバンドで全部解決」みたいな宣伝のしかただけど、これはどんだけ改善するか、あるいはほとんど改善しないのか、やってみるまで分からんのではないかと。

基地局の数自体が各社同じままなんなら、プラチナバンドの恩恵もまた同じだけ受けるわけで(割り当てられた周波数でまた違うらしいけど)。結局は基地局が一番少ない会社が一番つながりにくいっつう順位的な状況は元の木阿弥になるだけなんじゃないかと。

銘板
2012.7.9 月曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120709
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

プラチナバンドって 2

プラチナバンドってさ、昔っからケータイで使ってたと思ったが。アナログ通信の時代に。

デジタル通信化で今の GHz 帯が使われるようになったのは、通信容量が大きいからってことだったと思った。そのぶん1つの基地局で多くの端末に対応できるからと。

「周波数が高いから電波が回折しにくい→死角が増えてつながりにくくなる」問題は、基地局を増やして対応する、てことだったと思った。

そこらへんで既に二律背反だったわけですな。「GHz 帯は通信容量が大きいから基地局は多くは要らない」←→「GHz 帯はあまり回折しないから基地局が多く必要」。

んで「プラチナバンド」っつうステキなネーミングで、かつて捨てた MHz 帯に回帰するわけで。こっちの性質はその逆だから、GHz も MHz も両方使えば、なにがしかフォローし合えるなにがしかがあるんだろうとは思う。けど矛盾は発生しっぱなし。とりあえず書いてみると、

「MHz 帯は通信容量が小さいから基地局が多く必要」←→「MHz 帯は回折するから基地局は多くは要らない」

結局は「基地局の多さ=つながりやすさ」だと思う。プラチナバンドってやっぱしあんまし本質的な解決方法になってないような気がする。

銘板
2012.7.10 火曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120710
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

そしていつもの結末 前編

NASA、泣きっ面にハチですなぁ。前に NASA が、宇宙生物を発見したかのような思わせぶりな前振りしたやつ。世界中が色めき立ったあげく、発表内容は地球のバクテリアで特殊なものを見つけた、てなやつで、世界中がイラッとしたアレ。それでもまだ NASA を信頼してる人たちから「それはそれですごい発見」なんてフォローされてたのに、件の発表内容さえ否定されてしまったぞ。読売新聞から引用

【ワシントン=中島達雄】米航空宇宙局(NASA)などが2010年に、猛毒のヒ素を利用して生きる細菌を見つけたと発表したことに対し、米科学誌サイエンス(電子版)は8日、これを否定する論文2本を掲載した。

NASAや米地質調査所などの研究チームは10年12月、カリフォルニア州のモノ湖で見つけた細菌が、酸素や炭素など生命に必須な6元素のうち、リンの代わりにヒ素を使って生きていると発表。地球とは異なる環境でも生きられることから、地球外生命が存在する可能性が高まったとして注目された。

しかし、米国やスイスなどの2つの研究チームが同じ細菌で実験を繰り返したところ、ヒ素がたくさんあっても、リンがなければ成長が止まることがわかったという。研究者らは「あらゆる生命において、基本的な生命維持の仕組みは共通している」と結論づけた。

(2012年7月10日10時02分 読売新聞)

しばらく前から、NASA 発の実験内容を検証した科学者から疑問が出てたけどさ、このたび正式に否定する論文が発表の運びと相成りましたと。それでもこの否定論文がひっくり返されるかもしんないから、もう1件、独立した検証が欲しいところではあるけど。とはいえ今は、NASA 発表のあこぎなやり方のみならず、その発表内容自体にもものいいがついてる状態。

科学では、画期的な発見の発表があると、必ず検証が行われる。「ニュートリノが光より速いと思われる」とゆーあの発表も、いろいろ検証してついに否定されるに至った。よくあることなんですわ。超光速ニュートリノの件だと、否定する結論が出て一番ホッとしたのは発表者自身だったんじゃないかな。

てことで、よくあることなのに、なんでまたこれだけザマミロ的な感じがするのか(おいらの主観で)。と考えると、やっぱしあの発表のあの前振りですがな。あれにおいら見事に釣られましたがな。「そんなはずねーし」とか言いつつ、「NASA が地球外知性とコンタクトが取れたんなら、発表は NASA レベルからじゃなく、国連か少なくともアメリカ政府からになるはず。けど今回は NASA 発表だから、地球外起源の微生物あたりがついに発見か!?」とか都合よく考えて、もうおいらおもっきし釣り針に食いつきましたがな。

んで「ざけんじゃねー! NASA てめーこんなふざけたことすんの何回目だ!! いいかげんしろ!!!」てなわけでして。

さすがにこのときのあざとさに、世界中がブーたれた。したらこの数ヶ月後にまた別件で、NASA 所属の科学者から「隕石から地球外微生物の痕跡を発見した」とかいう、90年代に話題になった火星由来隕石の蒸し返しみたいな発表がありまして。「まだ懲りてねーのか」とこっちが呆れたのとほぼ同時に、NASA からソッコーで「これは NASA からの発表ではない」っつうトカゲの尻尾切り発表がありまして。ヒ素バクテリアの件で総スカンを食ったことは、自分で分かってはいるんだなーってのは理解した。

鷹の爪団にネタにされてるしww

銘板
2012.7.11 水曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120711
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

そしていつもの結末 中編

1996年、NASA が「火星由来の隕石に微生物の痕跡を発見」という衝撃発表をしたことがあった。そしたら後で別な学者から「そうとは言い切れない」とツッコミが入って、結論は今もウヤムヤのまま。何が狙いだったかっつうと(「たぶん」だけど)、あの頃 NASA は20年ぶりに火星探査に力を入れ始めてたわけですよ。んでその直後、アメリカの探査機マーズ・パスファインダーが火星に向かった。結局その話題作りだったんじゃないかと。隕石の微生物痕跡が是非の論争の末にうやむやになったのは、マーズ・パスファインダーが火星で成果を上げた後。

NASA が火星探査に並々ならぬ興味を抱いてるのは、地球外生命探査のため。地質や気候、火星の惑星としての歴史なんかも総合的に調べてるけど、とにかく生命探査をばんばんやっとりますな。もうすぐ火星に到着する最新の探査ローバー、キュリオシティもその方面の分析器を積んでて、調査結果が期待されてたり。

NASA が地球外生命に興味を持ってるのは、たぶん外的要因なんじゃないかな。1970年代の火星探査機ヴァイキング1号2号からすでに生命探査をしてたけど、それに対する世間からの反応が予想外によかった。「火星に土着の生物がいるんじゃないか? いたらすごくないか?」という発想は誰でも持つわけで、その線でヴァイキングは生命探査をした。結果は空振りだったけど、「より進んだ分析技術で調べれば、もしかしたら……」という含みを残す結果でもあった。

ヴァイキングはなにぶん世界で初めての火星着陸機だったんで、分析の手法や装置に完璧を求めるのは荷が重すぎたかと思う。火星の土壌がどんな具合なのかも知らない状態で、未確定のパラメータの範囲も、事前にはろくに狭められなかったんじゃないかな。つまり分析器を最適化できなかったんじゃないかな。

ヴァイキング探査機が活動した1975〜76年ってアポロ計画はもう終わってて、NASA としては設立目的「宇宙分野でソビエトに打ち勝つ」を成した直後だった。有人分野じゃスペースシャトル計画がもう動き出してたけど、まだ研究・開発段階。アメリカの世の中的にはすでにアポロの熱は冷めてて、宇宙開発に必要な費用の巨額さが問題になってた。けど NASA は当初の設立目的を達したってことで、予算をばんばん削減され始めてた。NASA としては組織の維持と存続のため、何か目玉が必要だっんだと思う。

予算確保には納税者ウケのいい企画が必要。有人分野のシャトル計画は相当ウケた。まさに未来の夢を売る感じで、アメリカのみならず世界中がその誕生と、約束された(かのように当時は見えた)未来を待ち望んだ。

そして無人探査部門が選んだ「納税者ウケのいい企画」。それが生命探査だったんだと思う。

銘板
2012.7.12 木曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120712
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

そしていつもの結末 後編

ところがこれ、シャトルの開発以上にめんどくさいうえに水モノなわけで。シャトルならカネぶち込んでればいつか完成するだろうけど、生命探査は「あるかないか」。それが見つからないうちは成果なしで無駄メシ食らい状態が続くし、もしかしたら最後まで成果なしのまんまかもしんない。初成果が出るまでいつまでかかるかも分かんないから、地道に研究を続けてるだけじゃ世間から忘れられがち。たまたま思い出されたタイミングで「まだやってたのか」とでもなると、「無駄だからもうやめろ」ともなるかも。

となると一定の中間発表が必要になるわけで。ときどき「本来の成果につながるプレ成果」を出さないといかんわけで。

そんな構造で、NASA はたまにこういうフライング気味の研究結果発表をやらかしちまうんじゃないかなと。

しかし予算獲得に必死だからとはいえ「狼が来た」をこんなに繰り返してると、ほんとに大成果が上がったときに誰も信じなくなりますよってことでひとつ。

現状でも、本当の成果発表があったら世の中が信じるくらい、NASA にはまだ信用が残ってると思う。けど「うそだよーん」を1回多くやるごとに、本当の大成果があったときの世間の反応が、そのぶんだけ鈍くなっていくんですが。

過去に積み上げた信頼を食いつぶしてるだけじゃなく、未来に大発見があった場合の利益や賞賛まで先食いしてるってことですかね。

銘板
2012.7.13 金曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120713
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

虫の目 波長域編

昆虫はスーパー脳

昆虫の視覚について、ちょっと疑問があったり。おいらの半可通な知識に基づいてる、大したことない話だけど。

花の色が鮮やかなのは、昆虫を引き寄せて、蜜という対価を与えて花粉を運んでもらうためらしい。そのための広告塔の役割だとか聞いたことがある。

最近ちょっとずつ読んでる本『昆虫はスーパー脳』というのでは、アゲハチョウの幼虫の色覚は緑・青・紫外線の3色らしい。赤がないわけで。赤い花ってけっこうあるわけで。昆虫からはあの赤い色はちゃんと見えてるのかと。意味あるのかと。

おいらはアゲハチョウの幼虫のケースしか知らないのが歯がゆいところ。花の顧客ターゲットは成虫なわけで、アゲハチョウ以外にも花の蜜を吸う昆虫はいろいろいるわけで。

そこが分かんなくて。

けど紫外線が見えるのは、かなり多くの昆虫で共通らしい。こっちのほうの疑問は単純に、紫外線込みの景色ってどう見えるんかなぁと。人間は赤・緑・青の3つしか見えないしその感性しかないから、紫外線を撮影できる装置で風景を撮ってその画像を見ても、直感や印象では理解できない。想像を絶してるわけで。

地球の動物の標準の色覚は4原色なんだそうな。哺乳類共通の祖先は夜行生活が長くて、そのうちの色覚の2つを失ったそうな。霊長類はそこから1つを取り戻して、3原色カラーでモノが見えるようになったらしい。そんな話をどっかで読んで、人間が失ったまんまの波長域はどのあたりなんだべえ、赤・緑・青の間なのか、それとも可視領域の外なんだべえかと、ここもギモンを持ってるんだけど、昆虫の例からすると、人類から失われた色覚は紫外線なのかな。

とはいえ、魚類・両生類・爬虫類・鳥類とかに紫外線が見えてるってのも特に聞いたことないし。けどおいらが知らんだけかもしんないし。

銘板
2012.7.14 土曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120714
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

虫の目 複眼の真実編 その1

(日記の消化が遅れてるんで、小分けにして埋めますです)

昆虫の目って複眼が多いじゃないですか。あの複眼について、おいら的な新事実を知ったってのが今日のネタ。受け売り元は昨日と同じく『昆虫はスーパー脳』でして。

成虫全部が複眼持ちなのかどうかはわからんけど、とりあえずアオムシは単眼がいくつかついてる形らしい。てことで、「昆虫の目=複眼」は必ずしもそうではないらしい。

んでさ、子供向けの昆虫本とかでよく、昆虫は複眼でこう見えている! 的な画像が出てたりするじゃないですか。基本、同じような画像が縦横にびっしり並んでるってやつ(こんな感じ)。

子供の頃、そんな見え方で何か得することがあるんだろうかとギモンに思ってたですよ。同じようなものがいっぺんにいっぱい見えたとしても、かえって混乱するだけなんじゃないかと。けど昆虫には昆虫の視覚の理解のしかたがあるってことなんだろうかと。それにしても意味が分からんと。

あの説明、やっぱしガセだったらしい。

銘板
2012.7.15 日曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120715
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

虫の目 複眼の真実編 その2

昆虫の複眼ってさ、あの1ツブ1ツブそれぞれで画像が見えてるわけではなく、1ツブが1ピクセルらしい。ツブ1個ではその真正面の色と明るさのみが分かると。

構造としては、超ちっさい望遠鏡があって、その一番奥には1ピクセルの CCD がついてる状態というか。望遠鏡だから視野が狭くて、真正面しか見えない。1ピクセルだから色と明るさしか分からない。その超ちっさい1ピクセル望遠鏡がずらーっと縦横に並んで、その集合情報を1つの画像・映像として認識するらしい。

人間の目の場合、眼球の網膜すべてに与える光学情報を、1個のレンズでまかなう。構造が全然異なる。それでも両者は目として同じ機能を果たしてると。同じように画像情報を取得・出力できてると。

ただ、昆虫は体が小さいんで、目も小さいし情報処理する脳も小さい。てことで取得画像を正方形画像に換算すると、チョウで 100×100 ピクセルくらいのかなり粗いものらしい。対して人間の目は 10,000×10,000 ピクセルか、それ以上だそうな。分解能が1万倍以上ですな。

トンボの目はでっかいから、チョウより画素数が多いかも。

銘板
2012.7.16 月曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120716
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

虫の目 複眼の真実編 その3

これ工学で応用できないもんかと。新しいタイプのカメラの構造として。

今あるカメラは、人間の目を真似した構造になってる。各社の競争は主に画素数で(画質そのものを決めるのはそれだけじゃないけどさ)、画素数を増やすと CCD の面積が増える。CCD の面積が増えると被写界深度が浅くなる。フォーカス機能を充実させなきゃなんなくなる。機械的な構造や精度出しが面倒になる。カメラ部分の奥行きも大きくなる。浅い被写界深度はアーティスティックな画像・映像に必須の特性なんで、一概に悪いとは言えないけど、この傾向はカメラの小型化・簡素化には差し障る。

てことで、小型化方向の進化を考えてみる。それには CCD 画素の小型化ですな。1ピクセルの受光面積を減らす。となると感度を上げないといかんくなる。高感度 CCD は、色再現性が落ちたりノイズが発生しがちになる。そこをどう折り合わせるか。結像が小さくて済む点では集光量で有利ではあるけど。それでもおいらの感覚的には、この開発方向はいずれ理論限界やコストの壁にぶつかりそうな気がする。

複眼カメラがその切り札になれるかまでは分からんけど、設計・製造方法は劇的に違うだろうなってのは分かる。

今のカメラの競争は主に画素の数でやってるけど、実際は画像の精度はレンズの精度に大きく依存するし(カールツァイスのレンズ採用が売りのケータイがあったっけな)、CCD の色再現性能にもよる。使い勝手はオートフォーカスの出来によるところが大きいと思う。

ここらへんって機械工学的な行程で作られるものでして。切った曲げた削ったくっつけた金型で成型した、なんて加工と、そうやって作ったいくつもの部品を揃えて組み立てるって要素が強い。できるだけ自動化したとしても、手間がかかるわけです。

銘板
2012.7.17 火曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120717
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

虫の目 複眼の真実編 その4

複眼カメラはどうか。大量のまったく同じ単純な構造のもの(微細な1ピクセル望遠鏡)をびっしり並べるだけ。「望遠鏡」といっても、ただの筒の底に1ピクセルの CCD がついてる感じ。本物の望遠鏡の対物レンズにあたる部分は、中が汚れないように透明なフタでもしとくかって感じ。あるいは筒の内部には透明樹脂でも充填してしまってもいいかな。

もし全工程が化学プラントでできるとなると、そこそこのカメラを安く大量に提供できるってことになる。機構的には、レンズの精度も、レンズ→受光部の距離精度もテキトーでよくなる。1ピクセルの受光部に対応できればいいんで。性能的には、実在するものなら昆虫の複眼があるわけで、100×100 ピクセルでいいなら、チョウの目のサイズのカメラが実現できるってこと。

超小型カメラを安く作るのに便利そうだな。

人間の目と同じ構造の小さい限度だと、トウキョウトガリネズミやハチドリあたりかな。工業的には、そのサイズで普通の単レンズのカメラを作るのは至難の業のような。製造コストがとんでもなくかかりそうな気がする。

銘板
2012.7.18 水曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120718
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

虫の目 複眼の真実編 その5

複眼カメラだと、焦点合わせの機構が要らなくなる。レンズと受光部との距離は、その望遠鏡の視野を狭めるためにある程度必要だけど、この距離の精度はあまりこだわらなくていい(色と明るさだけ分かればいいんで)。昨日のログにも書いたけど、その空間には透明アクリル樹脂あたりでも詰めとけばいいかと。てことで、超小型で頑丈なカメラになり得ると思うが。

ついでに、単レンズカメラはうかつに太陽に向けると CCD が焼けて全損っつう致命的な故障を起こす可能性があるけど、複眼カメラの望遠鏡は基本ただの筒で、太陽熱を焦点に集める作用はない。普通に直射日光に耐えられるだけの耐熱性を持たせれば大丈夫かと。昆虫はまぶたがないのに、晴れた空の下で普通に周囲を見ながら生きてるしな。

安くて頑丈な超小型カメラ誕生の予感がすごいするんですが。

用途はおいら見当つかんけどww

……、

……、

……。

義眼? 『甲殻機動隊』のバトーみたいな?

銘板
2012.7.19 木曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120719
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

ホテル・メシマズ

うちの地元の八戸では今、旧来の地元資本ホテルが苦戦なんだそうで。10年前の新幹線開業以来ビジネスホテル系が多く建ちまして。そのあおりでそうなってるらしい。最近できたホテルって確かに全国チェーンが多いからな。客引き合戦じゃ地元系は不利だろうなぁ。程度的にはコンビニ vs パパママショップとまではいかんでも、質としては同じようなことになってるってことかと。

けど地元系は外来のビジネスホテルがなぜかあまり手を出さないことができるわけで。それは大規模な宴会。結婚披露宴みたいなやつ。あと会社の忘年会・新年会とか。最近は葬儀をホテルでやることもあるね。そこらで稼いでるはずだから問題ないんじゃんと思うが、どうもそれもあんまし人気というわけでもないらしい。結婚式場の専用ホールとかできたしな。

んでも需要はあるんですよ。会社の飲み会ってさ、社員が多い会社だと居酒屋じゃ入り切らないわけで、そこでホテルの宴会場の出番。結婚式の専用ホールは郊外にあることが多い。街のすぐ近くで一次会、二次会は仲のいい者同志で街の飲み屋に散っていく、というパターンだと、市街地内のホテルは一次会に最適なわけで。それでも利用率が下がってて、経営が苦しいんだそうな。

3週間前、そういう大規模な飲み会に出席したんですわ。会費3,500円。まあ妥当なとこで。そして先週末、こんどは20人規模の飲み会が居酒屋であって、そっちにも出席したんですわ。会費は同じく3,500円。

……、

……、

……。

ホテル宴会ダメだわ。料理も酒もサービスもしょぼすぎ。ぼったくられ感を満喫しまくり。

料理は量もグレードも味もちょっとなぁ。エビチリソースが来たかと思ったら、イカのフライをそれっぽく見せかけたものだったと分かったときのガッカリ感ときたら……。全部作り置きで冷めてるし。

酒は、ビールと焼酎と日本酒で、ビールはいいとして、焼酎と日本酒はどこのだかよく分からんやつ。たぶん超安いものかと。ときどきウエイターさん・ウエイトレスさんが補充に来たけど、それも次第に来なくなって、置いてあるところに自分で取りに行かなきゃなんなかったよ。つかウエイターさん・ウエイトレスさんを自分のテーブルに呼ぶ手段が分からん。ソフトドリンクはオレンジジュースとウーロン茶とコカコーラのみ。

ホテルは何でも割高ってのは常識ではあるけど、あそこまでやられると「割高」の域を超えてるというか。どんだけ手抜きなんだと。おいら一人だけそう思ってたわけじゃなく、参加した人たちの多くもそう言ってた。

宴会料理なんて手を抜く気になればなんぼでも手を抜けるんだろうけど、客の視点での下限臨界線を余裕で下回ってて、なんだかなめられてる気がしたというか。地元ホテルの経営が軒並み苦しいのは聞いてる。けど、だからって客からぼったくっていいわけじゃないだろと。

今の世の中、経営の世界じゃコストダウンが正義な感はあるけどさ、それでしょぼくなった有様を客に見せていいわけではないと思う。だって使ってる最中に惨めな気分になるもん。次にそこを使いたくなくなるもん。もし大人数で行ける居酒屋が見つかれば、確実にそっち行くわ。当たり前。

自分で客を逃がして、自分で首を絞めてるよ。それで「昨今は競争激化で経営状況が悪化し」って何ですかね? ホテルの割高商売が許されるのは、高級感っつう付加価値があるからなんですな。ところが宴会じゃ高級感ないし。しょぼいだけだし。つか競争相手を間違えてる。宿泊業務のライバルは確かに全国系のホテルチェーンだろうけど、宴会の競争相手は同業他社じゃなく居酒屋ですよ。

居酒屋は居酒屋同士で正しい競争してるから、宴会メニューやサービスがどんどんレベルアップしてるもんな。しかも居酒屋宴会はほとんど地元資本同士での競争。店の個性と味とサービスの良さで争ってるよ。てことでホテル側の「全国チェーンにはかなわない」なんて言い訳は通じない。ホテルの宴会サービスだけが完全に取り残されてるわけで。

友達が居酒屋をやってまして。昔、八戸のホテルで板前やってたんだわ。ところがコストダウンの嵐で、給料を絞られるのはまだしも、食材や調理法にまで大ナタが振られるようになったそうな。とにかく「安く、安く、安く」だったらしい。そいつはもう自分の腕を振るえなくなってしまって、最後は料理長に一斗缶を投げつけて辞めたそうだww そいつが今バイトを1人だけ雇ってやってる居酒屋、店はカウンターしかないし値段は割高だけど、常連客・一見客を問わず料理と酒で人気あるぞ。

やっぱしさ、品質を保つには、支払うコストに下限ってもんがあるんだわ。そこを割ってまで品質の悪いサービスを続けるのってさ、かえって信用なくすだけの行為なんじゃないですかね。

「言うは易し」ってのがまさにこのことなんだけどさ orz

銘板
2012.7.20 金曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120720
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

ホテル・メシマズ おまけ

時間差という落とし穴

てことで口だけ番長ゆんずwのコストダウン話、続くです。

サービスの質を保っての、あるいは質を上げてのコストダウンはいいんだけど、問題はコストダウンで質が下がる場合ですな。これやるとさ、時間差の落とし穴にはまってしまう可能性が高いわけで。

飲食業でいうと、仕入れの食材のグレードを落したり調理の手間を省いたり、フロアの人を減らしたりするのは、帳簿ではその瞬間から体質改善が起きるわけですよ。ああよかった、となるわけですよ。ただそのぶんだけ確実に料理やサービスの質が下がるわけですよ。その瞬間から。

これが悪評として世の中に広まるには、ある程度の時間がかかる。そしてその悪評が客足に影響を与えるには、さらに時間がかかる。てことでこの手のコストダウンをすると、そのときはいいけど徐々にその悪影響が現れてくる。最終的にはそのサービス内容に合ったぶんの客しか来なくなる。

これ変化は少しずつだから、はじめは「仕方のない損失」と納得もできるだろうけど、その下振れはそこでは止まらない。少しずつじり貧になっていくと、状況に慣れながらだからショックはない。衝撃度でいえば、件のコストダウンを断行した瞬間の、仮染めの経営改善の快感にはかなわない。んで、ヤバいと気づいたときには手遅れと。

サービス低下がその元凶だと気づいたとして、再び苦しくなった財布から資金を無理に捻出して元の品質に戻したとする。品質はその瞬間から戻る。けどいったん去った客が戻ってくるまでは、悪評が広がるよりもはるかに長い時間が必要。

悪評が広がってた頃は客の数が多かったから、クチコミの数もそれだけ多かった。けど客足が遠のいた状態での好評は、クチコミの絶対数が少ないんでなかなか広まらない、というわけ。評判が回復するまで、苦しいだけの戦いが続くと。評判回復までの長い期間、経営が持ちこたえられるかどうか、となる。その道は、選んではいけない道ですなぁ。

おいらの仕事は飲食とは関係がないけど、コストダウンはいつも言われてる。今はこれが普通なわけです。んで上に書いたことは、たぶんどの業種でも普遍的に通用することかと思う。職場でどんなコストダウンを検討・実行するかってのはおいら下っ端だから口出しできないんだけど、こうして基準をひねり出したんで、危険かどうかの見極めくらいはできるかなと。

銘板
2012.7.21 土曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120721
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

予定どおり

H-IIB の3号機と こうのとり3号機、予定どおりに打ち上げ成功しましたなぁ。予定どおりってのが大事で。マシントラブルだの天候だので、ロケットの打ち上げは予定より遅れるのが普通なもんだから。無理にスケジュールを強行すると打ち上げに失敗するかもしんないわけで、ロケットって飛んでしまってから何かあると即全損なわけで。それよりかだったら遅延の方がはるかにマシなわけで。そんなことで、ロケットの打ち上げってのはよく遅れる。

とりあえずマシントラブル理由での延期が減れば、それだけ打ち上げの予定どおり度が上がるわけで。打ち上げウインドウがシビアなときなんかには(惑星探査とか)、このあたりに信頼性のあるロケットにしないと使い物にならないわけで。

天候はしょうがないかなーと思ったら、今回は雨降る中の打ち上げだったよね。雨中から宇宙へだなんて、昔の人はうまいことを言った。別に言ってないけど。

たぶん設定の OK 範囲内だったから問題なく段取りを進めたんだろうけど、雨の打ち上げって、日本じゃ初めてじゃないだろうか。

M-V ロケットではできなかったっけな。雨に弱いロケットだったんで。なんでもフェアリングの防音用の内張りがコルク製で、湿気を吸うと所定の性能を発揮できない恐れがあったかららしい。M-V は衛星にとっては振動条件が元々キツかったらしいから、防音材の効き目の如何はそりゃあもう大事な要素だったんじゃないかな。んで、コルクだったから雨はダメと。それで打ち上げが延期になったことがあった。

ただまぁ軌道に出てリカバーできれば、それでもいいっちゃいいけどさ。去年の H-IIB &こうのとりの2号機打ち上げは3日遅れた。それが、当初は5日かけて国際宇宙ステーション(ISS)に向かう予定だったのを2日に短縮して、当初予定のまんま ISS に到着ってのがあった。外野の考えだと「じゃあ最初から2日設定にしろよ」とか思っちゃうけど、5日にするといろいろ都合のいいことがあったんだと思う。そこらへんいろいろ捨てて2日行程にしたんじゃないかな。3号機までは試験機の扱いみたいだから、2号機は1号機と同じく、到着前に軌道上でいろいろ試したいことがあったんかもな。

んで今回は予定どおりの打ち上げに成功ってことで、そういうのがあればおもっきしやれるってことですな。

銘板
2012.7.22 日曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120722
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

ギッチリでどうか

こうのとり、今回も搭載貨物は5トン台か。最大6.5トンくらい積めるってことらしいけど。ロケットと こうのとり、どっちも使い捨てで、両方合わせて1フライト約300億円だからなぁ。だったら水でも食料でも非常時の ISS 船内用酸素でも、ギリギリまで積んだらいいんではないのかと思うが。

こうのとり って与圧部(ISS 内部の物資用)と非与圧部(ISS の外側に取り付ける機材用)が別れてるからな。そうそう都合よくギッチリにはなんないってことかな。

あるいは今回までが試験機の扱いらしいから、いっぱいいっぱいは避けてるのかな。

銘板
2012.7.23 月曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120723
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

あり過ぎな能力が足枷

てことで H-IIB ロケットのほうは今まで運営主体が JAXA だったけど、試験段階終了ってことで、次からは三菱重工業が仕切ることになるらしい。今までも製造は三菱だったから実質はあんまし変わらないだろうけど、今度からは JAXA が三菱にロケットを発注する形になるってこと。H-IIA のほうはもうそうなってる。

となると三菱はロケットの品揃えが増えた形になるわけで、自分でこのロケットの客を引っ張って来れるようになるわけだ。過去の実績の豊富さがものを言う市場だから厳しいだろうけど、JAXA としても自分が使うときだけ発注すればあとは放っときゃいいわけで、もろもろの負担が減るんじゃないかとか。厳しくはあるけど、H-IIB は大型化での恩恵で、貨物の単位質量当たりのコストが下がってる。ここは売りですなぁ。

今現在、H-IIA の低軌道打ち上げ能力は10トンで、価格は最近の実績で100億円。H-IIB の低軌道打ち上げ能力は H-IIA の倍近い19トンで、価格は1〜3号機の実績で147億円。将来どっちも安くする話が出てるけど、20機以上打ち上げた H-IIA が目標価格に全然届いてないんで(むしろ高くなってきてる)、そこはあてにならない。現状の実質価格で比べた方がいい。

てことで H-IIA に比べて H-IIBは、能力が9割増で値段が5割増。値段で言うと、H-IIA の3機ぶんと H-IIB の2機ぶんが同じ。3機の H-IIA で打ち上げられるのは30トン。2機の H-IIB で打ち上げられるのは38トン。30÷38≒0.79 ってことで、H-IIB は H-IIA より2割安いことになる。

今、円高ですな。国際的な衛星打ち上げ市場で日本が不利な要因のひとつなんだけど、H-IIB なら2割ぶん相殺できる。1ドル=78円として、三菱が H-IIB をゲットしたあかつきには、計算上は提示価格を今までより2割下げられることになる。1ドル=97.5円と同じ状態にできる。

これ、いいんじゃないですか? 三菱さんこれ狙ってるんでがしょ?

けど H-IIB の面倒なところは、利点と同じところから来てる。つまり、でっかいってこと。低軌道で20トン弱、静止遷移軌道で8トンっつうのは、1機の衛星としてはかなり巨大。需要はめったにない。てことで現実的なのは、複数の衛星の同時打ち上げ。んで、これを成すにはとにかく受注を取りまくって、その中から都合のいい組み合わせを作っていくってことになる。ていうか業界トップシェアを誇るヨーロッパのアリアン5ロケットが、もろにこのビジネスモデルで商売してる。

日本の官需衛星の打ち上げは H-IIA と H-IIB を合わせても年間3発程度しか需要がないんで、国際市場から民需を取ってきて埋める必要がある。その民間からのバックオーダーがひとつもない状態なんですな。まぁ H-IIB じゃ唯一 こうのとり の打ち上げがあと4回決まってるから、それが済むまでは製造ラインが停止することは避けられる。けどそれだけじゃ三菱としては赤字事業なんじゃないかと。

ついこないだの韓国の衛星の商用打ち上げ、しばらくはあの方法しかないかな。ロケットの能力に対してちょっと小さめの官需衛星がロケット1機を丸ごと発注、能力の余裕ぶんを国際入札市場に持ち込むと。三菱は官需衛星のぶんだけで打ち上げのお代をいただけるんで、能力の余りは格安で売り出せますな。H-IIB もこの路線かなぁ。H-IIA で充分な官需衛星の打ち上げに H-IIB を指名して、空きを売り出すと。JAXA としては余計な出費になってしまうか。

まー官需衛星を2機同時打ち上げにして、H-IIB の打ち上げの能力の3分の2くらいを占める形にすれば、H-IIA で1回ずつ打つよりはおトクな感じがするかも。ただこの方法じゃ打ち上げ回数は稼げない。打ち上げ事業がいつまでも黒字になんない。

民需衛星の受注のしやすさは、打ち上げ実績にもよる。そりゃたくさん打ち上げたことがあるなら、そんだけ安心して任せられるってことで。日本の商業打ち上げ実績はわずか1回。0回よりはマシだし質的にも全然違うけど、まだまだ少ない感じなわけで。んでこの数字を少しずつでも積み上げていくと、だんだん信用が得られてくるだろうと。てことで官需打ち上げでの空きスペースを民需に格安で売って、とゆー長期戦をじっくり続けていくのが正解かなと。そしてなるべく H-IIA のほうを使うようにして、商用打ち上げ回数を稼ぐと。

そういや打ち上げに失敗した H-IIA 6号機って、情報収集衛星を2機積んでたんだよな。んで2機とも全損。それまでは2機ずつだったけど、ロケットはときどき失敗するもんなんだと政府はそのとき悟ったらしく(その前にも H-II ロケットで打ち上げ失敗が2回もあったのに)、以降、リスク分散ってことで1機ずつ打ち上げるようになった。大型ロケットでまとめて打ち上げって、その路線とは逆行なんだよね。てことで情報収集衛星は小分けで運ぶ方針なんで、H-IIA があれば充分ってことにもなってる。

ていうかこれだと H-IIA でも能力が余ってしまってる。あまりにももったいないんで、最近は次世代情報収集衛星の技術試験機を作って、本来の情報収集衛星と一緒に打ち上げたりしてる。初期の情報収集衛星は期待どおりのスペックに達しなかったっつう説がある(ソースは松浦晋也氏)。さらに、レーダー衛星が設計寿命より前に次々とダウンしたし。技術試験衛星で新技術を試しながら開発ってのは、理にかなってるかもね。

それでも H-IIA で間に合ってしまってる現状は変わらず。日本というか三菱重工業というかは、ついにコストダウンの切り札になる大容量のロケット H-IIB を手に入れたものの、しばらくは能力を持て余す日々が続きそうですなぁ。

銘板
2012.7.24 火曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120724
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

徒花危機

もしかして こうのとり ってかなり安いんか? 貨物を除いた質量は10トン。3号機のコストは約150億円だそうな。

小惑星探査機 はやぶさ の値段は127億円だった。質量は約500kg。火星探査機 のぞみ も金星探査機 あかつき も、はやぶさ と同じくらいのサイズで同じくらいの値段。深宇宙探査機は装備が違うとはいっても、重さで20分の1の宇宙機と同じ程度の費用で作ってるっての、かなりすごいことのような気がしてきた。

じゃあ日本の深宇宙探査機がべらぼうに高いのかというと、そうでもない。NASA が最近作り始めた はやぶさ と同等の小惑星サンプルリターン探査機オシリス・レックスの予算は約10億ドル。1ドル=78円として780億円。同じことをするのに、はやぶさ の6倍以上のカネをかける(サンプル採取の予定量が はやぶさ の予定量の100倍くらいではあるけど)。質量は3倍の1,529kg。質量あたりの単価は260億円。はやぶさ の2倍以上なわけで。

オシリス・レックスの予算は打ち上げ費用込みなのかな。とすると、はやぶさ の打ち上げ込みの費用は210億円なんで、これで計算し直してみる。この計算で、オシリス・レックス予算は はやぶさ の予算の3.7倍。質量あたりの単価は260億円。こっちはけっこう はやぶさ に近づいたけど、やっぱし高い。(2013.4.29 補足: このときは超円高だった。2013年の GW 時点の約 98円/$ で再計算すると、オシリス・レックスの予算は980億円。はやぶさのロケット付き予算210億円の4.7倍。質量を揃えると327億円で、はやぶさ の約1.6倍)

「こうのとり本体の150億円って高いよなー」と思ってたけど、今日は見直した日ww

まーもっと安くなれば嬉しいけどさ。

こうのとり は最大6.5トンの貨物を ISS に運べるわけだ。その費用は150億円。打ち上げには H-IIB ロケットが必要で、こっちは ISS 軌道への打ち上げ能力は16.5トンで147億円。H-IIB 単体から見て、こうのとり の費用は打ち上げ費用と同じだけかかり、打ち上げ能力の6割を食う。こうのとり は H-IIB ロケットと ISS との間をつなぐメカなんだけど、中継ぎにしては存在感が大きすぎる印象というか。

深宇宙探査機と比べるとべらぼうに安いけど、貨物運搬手段としてはちょっと、て感じですかなぁ。

現役の ISS への貨物運搬手段はほかに、ロシアのプログレスとヨーロッパの ATV がある。それぞれロケットと合わせたトータルコストを搭載貨物の質量で割ると、こうのとり が最も安いらしい。てことで今のところ最高コスパってことになってはいるらしい。

けどこの前、アメリカのスペース X 社の新型貨物機が試験飛行デビューしましたな。これが本格運用されると情勢が一気に変わる。ロケットの費用が爆安だからな(H-IIA と同じ能力で半額)。まぁ貨物と宇宙機を含めた質量は H-IIA 程度ってことで、H-IIB で打ち上げる こうのとり より不利そうだけど、打ち上げ費用が爆安ってのでどこまで埋められるかってあたりで。しかも向こうさんはいきなり再突入・回収機能付きだしな。

アメリカは ISS を仕切ってる国ってことで、運送業者の営業としてもスペース X のほうが有利そうな気がする。こうのとり、ISS 無人補給機の徒花として終わるんじゃないかと心配になってきたのココロ。

銘板
2012.7.25 水曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120725
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

巻き戻しで逆襲 〜あいつは確か、死んだはず。〜

磁気テープ記録媒体ってもう久しく前に臨終したもんだと思っとった。どっこい生きてやがった。超大容量データ保存用として。

ハードディスクってイマイチ信用できんもんなぁ。安くて大容量だけど、いきなりクラッシュするもんなぁ。おいらついこの前やられたばっかし。てことで、高信頼性も担保できるってのがテープの魅力。

ただまぁ恐らく、機械式駆動装置が必要だし接触式だし、そもそもテープ方式だしってことで、読み書きの回数制限や頭出しの速度はハードディスクだの DVD だのより著しく劣るんじゃないかと。

それでも、プロ向けとして今も現役で頼られてるってのがなかなか嬉しい衝撃で。

記事では映像アーカイブ構築用として紹介してるけど、ほかにもデータセンターのバックアップ媒体としての需要とかもあるらしい。コンピュータの外部記憶に磁気テープってあんた80年代前半かよw マイコンのプログラムを音楽用の4トラックカセットテープに保存して、スピーカーで鳴らすと FAX みたいな音がしてなーこれがww

ドクター中松が自らの発明と主張するフロッピーディスクに置き換わるまでは、磁気テープの独壇場だった。そして初期のフロッピーディスクは、盛岡銘菓・石割桜ほどのサイズだったとか聞いたことあるなぁ。見たことないけど。おいらが使ったことあるフロッピーは5インチ。人からタダでもらった NEC PC-8001 に外付けドライブが付いてきたですよ。なつかしーなー。専用のカセット録再機も付いてきたけど、もはや邪魔なだけだったww

デジタル用の磁気テープというと、音声用で80年代半ばに DAT とかいうのがでてきたっけな。それまでのアナログカセットテープに代わるもので、レコードが CD でデジタル化したからテープも、というノリだったらしい。けどコピーでの著作権問題がでてきて、機材の発売前からいろいろもめてたっけな。

法律では「個人で楽しむためのコピーは OK」って解釈だった。てことで当時の音楽好きの一般人がやってたミュージックライフでは、レコードを買って、そのレコードはマスター音源として極力再生せず、その貴重な再生時にテープダビング。テープを回しすぎて伸びてきたら再びレコードにお出まし願って、新規のカセットテープに再ダビング、という流れでしたですよ。

んでまた JASRAC の見解として、アナログテープへのダビングは音質の劣化を伴うので、個人的なコピーは合法っつうことだった。てなわけで、アナログダビングでの音質劣化をできるだけ防ぐテクニックとノウハウってのが腕の見せどころだったわけですな。テープもコストと性能とが折り合うところを、メーカー選択も加えて吟味するのがまた楽しくてなw 

つか当時、音楽用カセットテープの製造って、単価何百円の割にはかなりでっかい利益を生んでたんだろうなぁ。ソニーと TDK とマクセルが御三家だったけど、ほかにも何社かが参戦、テレビで有名芸能人を動員して CM 合戦しまくってたよ。メーカー名がない、安くて怪しげなテープは容赦なく馬鹿にしたもんだw 「ファンシーテープ」とかって、なんかカセットがパステルカラーの1本100円のやつとか。そういや80年代ってパステルカラーが流行ってたなぁ。今、鼻の奥がツーンとしたよ。

そんでまぁ DAT だとデジタルなもんだから音質の劣化がないわけで、JASRAC だか著作権関係のなにがしかが発売前に物言いを付けまして。コピーガード的な何かを付けさせられまして。消費者はなんかそこらへんにめんどくささを感じてしまったような流れで、ダビング用のデジタル媒体として、DAT はもうほんとに鳴かず飛ばずでしたなぁ。放送部のやつが使ってたけど、きっとあれは自腹じゃなく、部の予算で機材を買ったんじゃないかと。音楽用としてはその後もカセットテープの独壇場が続き、風向きが変わったのはようやく MD が出たときでしたとさ。

おいらは MD に触ったことさえないな。結局縁がないままだったわ。

銘板
2012.7.26 木曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120726
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

巻き戻しの追憶 〜当時の常識〜

バイトして、パイオニアのカセットデッキを買ったんですわ。もうあれは20年以上の前のことさ。もう CD プレーヤーを持ってたけど、iPod なんて影も形もない時代、クルマで聴くにも歩きながら聴くにも、とにかく音楽はカセットに落とさなきゃなんなかったんですわ。携帯 CD プレーヤーはあったけど高かったし、衝撃対策がなくて、軽く叩いただけで音飛びしてたし。

んでまぁ「デッキ買ったぜー電器屋で粘って安くしてもらったぜーダブルデッキだぜー片方は録再でもう片方は再生専用だぜー」とかドヤ顔して友達連中に言いふらしますわな。そうすっと、「これダビングしてくれよ」というやつが来るわけですよ。別な友達から借りたテープと、自前のホワイトテープとをおいらに渡して。よしわかったと二つ返事。

翌日。

 

ゆんず: おーいできたぞー

友達: おっセンキュ

ゆ: 倍速ダビングだけどいいか?

友: え、ちょ、えええーーまじでーー? なんでだよー

ゆ: いーじゃんちょうど試したかったんだよ倍速ダビング機能せっかくあるしよー

友: ひどくねー?

ゆ: バイト行かなきゃなんなくて時間なかったしよー

友: あれ、まさかオートリバースでやったりした?

ゆ: オートリバースだよ 悪いとは思ったんだってば

友: んなもん自分のときにやれよー

ゆ: 自分のじゃイヤなんだよ

友: ひでぇ信じらんねぇ

ゆ: いいよわかったよ今日帰ったら通常でダビングし直してやるからそれよこせよ

友: もういいってぱ上に録音したら音質落ちるじゃんそしたらこのまんまの方がまだマシだよー

ゆ: 一応言っとくけどダビングの後に聴いてみたら別に音質悪くなかったぞ

友: ほんとかよ

ゆ: おれの新品デッキなめんな

友: けどなー つか聴き直す暇あるんなら通常ダビングしろよ

ゆ: うるせーよ あ、あとな、ダビング前に早送りと巻き戻しで1周しといたぞ

友: おっそこはさすがゆんず

ゆ: あたぼうよ

 

とかまぁかなり普通にこんな会話してたんだけど、今時の人だと何言ってんのかサッパリなんだろうなぁ。分かったってもう何の意味もないけどね。

銘板
2012.7.27 金曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120727
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

巻き戻しの追憶 〜香港仕様〜

ジャッキー・チェンの『香港国際警察』の法廷場面で、証拠の録音を聴くときに、カセットテープが出るんですわ。時代的に普通なんだけど、そのデッキがちょっとなかなかすごくてさ。

フタがないんですよ。カセットむき出しのまま装着するという、日本人のセンスでは考えられない機材。あれびっくりしたなぁ。ヘッドもピンもむき出しで、何かぶつかったらサックリ逝きそうなたたずまい。けど無駄はないわけで。つか再生中に間違えてカセットを外してしまいそうでコワイわー。

銘板
2012.7.28 土曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120728
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

巻き戻しの追憶 〜手間消滅〜

おいらの追憶じゃないけどさ、映画のデジタル化ってさまざまな省力化を成したそうで。映画館でも、たとえばフォラーム八戸は9スクリーンありまして、フルデジタル化を達成した今、どの箱でも上映開始は事務室で再生ボタン一発で OK だそうで。フィルムをいちいち映写室に運び込む・持ち出す必要がなくなってしまった。これってずいぶんラクチンになったと思うよ。運搬でフィルム傷つけるリスクもなくなったし。

んでもうひとつ、巻き戻し作業がなくなったのもよかったんじゃないかなと。

いったん上映したフィルムをまた上映するには、手回しかモーターか知らないけど、巻き戻す必要があったわけで。映画興行の世界ではフィルム時代はそれが当たり前のことだったんで、きっとその作業でのコスト発生の意識はなかったと思う。んでそういう手間削りって、導入してしまっても感覚的にはそれでラクになった気はしないもんだけど、じゃあその前の状態に戻っても構わんのかとなると、そうはならんわけで。

大した作業でもなさそうだけど、映画興行ってこれでけっこう気づかずにコストダウンできてるんじゃないかなぁと。

ちなみにフォーラム八戸の映写室にはフィルム用の映写機も残してあるそうで(全館かどうかは不明)、昔ながらのフィルム上映も問題なくできるんだそうだ。まだデジタル化されてない古い名作っていっぱいありそうだもんね。

銘板
2012.7.29 日曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120729
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

まとめる時期なのかな

情報収集衛星はこれからも1機ずつの小分けの打ち上げなんだろうか。

H-IIA ロケットの信頼性は、2機同時打ち上げでも大丈夫なところまで来たと思う。

けど、陸域観測衛星 だいち 後継機の考え方だと、光学衛星とレーダー衛星では有利な軌道高度が違うそうな。

→もしかしてこれから開発に入る H-IIA バージョンアップ(LE-5 エンジン再々着火機能の実戦投入化で、異なる軌道高度に打ち上げ可能)、情報収集衛星2機同時打ち上げ対応が目的だったか?

銘板
2012.7.30 月曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120730
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

べっ別に若作りとかそういうんじゃ……

けっこう言われ慣れてるというか、別に何ともないんですがね、どーもなんてーか、実感してしまったことがあってさ。

いやね、ときどき言われるんですよ。

「ゆんずさんってさ……発想が小学生っぽい」とwwww

それを実感させてくれたというか、共感できてしまったというかのまとめサイトネタがございましてwww

厨二セリフのシリーズ、なかなか好きなんですがね、そのひとつでちょっと面白いのがありまして。「ヘリの編隊を見上げて「 」←一番中2な奴優勝」←コチラ

「そろそろ連絡がくるかな」
「俺一人のために御大層な…」
……

「へっ…遅いっつの」
……、
……、
……。
「すげぇ!ヘリ!ヘリめっちゃいる!」
節子それ中二やない…小二や…

最後、おいらのセンスと完全に一致ww

おいらいつになったら中学に上がれるんだろwww

銘板
2012.7.31 火曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr1207.html#LOG20120731
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

苦節1年7ヶ月

Art of Illusion の日本語勝手翻訳……。

ついに完成し申したぞなもしー(感涙)。

ええこれですとも、ええ

今回はさすがに急いで仕上げた直後に Web サーバにソッコーぶち込み。去年の正月から始めて1年4カ月弱、気が向いたときにたらたら作ってきて、そして GW しょっぱなに HDD クラッシュで全損。

なんかそこから脳内スイッチが入ってしまって、あれから丸3カ月。完成にこぎ着けましたですよ。すげーぶっ飛ばして3カ月。そしてこの3カ月間、本気でキツかった(マジ泣)。つか2週間前には「お盆前に終われればなー」と思っとったけど、その時点から見て大幅に早く完工できてよかった。ともかくぶっ飛ばして、中国の高層ビル建設に匹敵するよな超突貫工事でござったですよ。

いやほんと今マジで感慨に浸り中……。つかファイル容量が 32MB なんですがw ああそうか原版の英語書類も入ってるから(画像も一応それぞれ別々で入ってる)、実際はその半分ですな。16MB。ってやっぱ小さめのアプリ1個ぶんあるんじゃん。ほぼテキストと JPEG, PNG 画像だけなのに(あと GIF アニメーションが何点か)。

翻訳家のお仕事って本当に重労働なんだなぁ。初めて実感したですよ。

銘板
銘板