ひとりごちるゆんず 2002年11月
銘板
2002.11.1 金曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021101
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

「青森物産展」参加中

…のはずだった… その1

〜 出陣 〜

埼玉県入間市での青森物産展、今日は3日目。

つまりだ。なんで埼玉県入間市で青森物産展に参加してるはずのおいらが今こうして、八戸の自宅内でこの日記を書いているのかの説明をせねばなるまい。でもまぁせっかくだからまた紀行文で語ろうか。

銘板左端銘板銘板右端

10月28日(月)。昼間は出勤して仕事して、ちょい早めに帰宅。前夜に準備した鞄にハンカチを入れてなかったことを思い出したんで入れて出立! とりあえずの行き先は「八戸らーめん」開発拠点となった八戸市庁前中華料理店。ここに夜8時半頃仲間で集まって、一緒に夜行バス乗り場に行く手はずになってる。

着いたのは6時。実はこの日、飲み会が入ってたのよね。帰省した友達とその旦那と。で、中華料理店に荷物だけ預けて飲みに出かけようと思ったら、らーめん開発スタッフが何人か集結してた。製麺屋さんも来てて、その製麺屋さんが作って持ってきた特製うどんをこれから料理して食べようかというところだった。おいらはこれから飲み会だからうどんはキャンセル。ビールごちそうになっちゃった。

で、飲み会。長横町(八戸の夜の繁華街)の沖縄料理屋でドライカレーを食いながら(なんかわけわからん組み合わせだけど、そこの名物なのだ)またビール飲んで、一杯空けたら次は日本酒。五戸銘酒「菊駒」。泡盛はうまいんだけど調子に乗って飲み過ぎちゃうんだよな。だからここの店にはいつも菊駒を1升ビンでキープしてるのだ。

そうかこのまえ全部空けちゃったんだっけな。新しいボトル入れてる? よしよしちゃんと用意してるじゃないの。そしたら開封してと、おお!? 今日のキャップ、固いぞちょっと。開けてくり〜。なんか無理して開けるといろいろとぶつけたりぶっ飛ばしたりして凄まじいことになりそうな気がしたから、しらふのバイト君に頼んだ。難なく開いてよかった。冷やのままぐびり、とやりながら、京都から来た友達夫妻とまた語る。

「でよ、マンガでよく出てくるウソッパチな方言ってどうにかなんねーのかなぁ。ウソ方言の『……』は『……』の意味で使ってるよな。絶対違うのに(本当は『……』または『……』の意)。そうそう。え? その手の想像上の方言て、『共通方言』ていうのか! 素晴らしいネーミングだなそりゃ!(爆) んじゃあよ、その共通方言てやつを実際に使ってみるべ。ええと……『このビールさ飲むぞ』……絶対変だよこれ! 『つまようじさ取ってけろ』……意味不明だなぁ。少なくとも東北地方ではこんな言い方するやついねーよな」

友達夫婦の旦那さんは西日本出身なんで、そこらへんのニュアンスにはまだちと疎いご様子だったけど、理解はしてもらえたと思う。うむうむ。飲み会は8時頃でおひらき。「んじゃまた飲むべぇ」と別れて、また中華料理屋に行った。

「どうだゆんずさん、行く前になんか食えよ。景気付けに八戸らーめんどうだ」

いや、さっきドライカレーその他を制覇してきたばっかしなんですよ。いやいやどうか気にしないで。大丈夫、夜行バスの中で腹減っても我慢できますよええ……。ぱはー。ごっそさん! (^O^)(←結局食った) もう一杯いけそうだけど無理しないでおこう(底なし)。

さてと時間も差し迫ってきたことだし、メンバー(先鋒:ゆんず・次鋒:おばちゃん・副将:副マスター・主将:マスター)も揃ったことだしそろそろ行きますか。入間よ待っておれ。もうすぐうまいもんごっそーするぜ! d(^_-☆) 世界ツアーに旅立つ人気バンドよろしくワゴン車(お店の名前入り)に乗り込み、我々は八戸市内の長距離夜行バス待合所に向かった。

この時のおいらは、後に何がその身に降り掛かるのか、知る由もなかった。くわばらくわばら……。

銘板
2002.11.2 土曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021102
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

「青森物産展」参加中

…のはずだった… その2

〜 爆裂厨房 〜

埼玉県入間市での物産展、今日は4日目。でも話は10月28日夜のこと。

銘板左端銘板銘板右端

東京行きの長距離夜行バスは、八戸市十一日町の待合所前を定刻通り発車した。我らが八戸らーめんドリームチーム(笑)は最後列の4席を独占だ。つまり番長格だな。いや違うけど、でもやっぱり番長なのだ。マスターにはその風格がある。番長としての才覚のあるお方だ。マジで。既にマスター、1合ビン入りの酒を懐から出してる。4本。おっと早くも1本目の口が開いてるぞ。

「ほれ、ゆんずさんも飲め。よく眠れるぞ」

「いやあの、ええ、あとでゆっくり。ええ」

とりあえず前の席の網袋に酒を入れて、ソッコー寝る体勢に入った。席順は左から、ゆんず・おばちゃん・マスター・副マスターの順。ああ、マスターのあれが始まった。

「でよぉ、おれが若いときはよぉ、あのよぉ……んであんときゃほんとにやばかった!」

『マスター、声大きいよ!』。自称ニュータイプのおいらは得意のテレパシーを送ったが、今日もそれは届かなかった。テレパシーは趣味の範囲ってことで(汗)。

車内放送が入った。高速に乗るまで、あとはどこに停まるか、とか、東京ではどこに何時に着くか、など。でもスピーカーの音が小さくてよく聞こえない。耳を澄ましてるとマスター一喝!

「よう運ちゃん! 聞こえねぇよーに喋ってんのかぁ〜!? ぁあ〜!?」

うわぁもうロレツ回ってないよ (T▽T;) でも番長には逆らえんよなぁ。ネタ振り寝たふりするべ……。マスター今度は前の席のおじさんに話しかけた。

「あのさ、あそこのあれ(車内中央右端にある仕切られたスペース)、トイレ?」

そしてまた席に着き直して語りモード。おばちゃんと副マスターがうまいこと相槌を打ってる。まぁ無理に止めようったって無駄だよな。誰だっていい気分に酔えばこうなるもんだ。もう消灯してるんだけどね (^_^;) ひととおり話が尽きたところで副マスターが一言。

「寝てる人に迷惑になるよ。おれたちももう寝るべ」

上手い。ベストタイミング! いや、なんだかんだ言ってもおいらは寝たふりしたりウトウトしたりしてただけだったけど。寝台列車は苦手だけど、大型バスの揺れっていいよねぇ。気持ちよく寝られるよ。次に気がついたらもう東京都内を走ってた。

10月29日早朝。明け方だから5時頃かな。ほどなくして車内灯が点いて放送が入った。もうすぐ目的地の池袋。とするともう東京駅前とかには止まったのかな。池袋駅で西武線の路線図を確認。けっこう遠いんだな入間。所沢よりずーっと向こう。電車はラッシュとは反対方向だから余裕で座れた。朝早いから(6時台)、すれ違っていく都心向きの列車を見ても少し余裕がある感じ。ちょっと行くと高層ビルは減ってきて、だんだん住宅がメインになってきた。ほほうこいつは期待できるぞ。ベッドタウンてやつか。所沢を過ぎてもまだ住宅街は続く。おっ富士山だ。今一瞬、富士山が見えたよおばちゃんあっちの方だ。ほらほら。ね! ね! ああまた木に隠れた……、

木!?

なんてこった。家がまばらになると同時に林がどんどん増えてきたぞ。大丈夫か? 入間は。森に侵食されたアンコールワットみたいな廃墟じゃないだろうな。いや、でも、物産展やるぐらいの町なんだから、デパートがあるぐらいの町なんだから、うん、きっと……あ、そういや首都圏在住の友達に今回の物産展の知らせをメールで出したら、「なんでまた入間で」と返事をもらったっけな。なんか、その意味が分かってきたような気がする(汗)

そうこうしてるうちに森に突入! うおおおマジっすか? ほんとにこんなとこで物産展やんの!? 焦ってたら公園みたいな広場に出た。おお、F86 セイバーと F104 スターファイターの展示機が、寂れた姿でたたずんでおる。何だこりゃ。いきなりベトナム戦争初期? そうか航空自衛隊入間基地ってここのことか。そこを過ぎるとだんだん町並みが回復してきた。ちょっと安心。

それにしても F104、か〜っちょいいよなぁ。映画「ライト・スタッフ」のクライマックス、最高だったっす。最新鋭機 F104 スターファイターに乗って高度記録に挑戦する「最も誇り高きテストパイロット」チャック・イエーガー。実は彼こそが、宇宙を飛ぶパイロットとして最も「正しき資質(The Right Stuff)」を持つ者だった。チャックを載せた機体は成層圏をも超え、ぐんぐん黒ずんでいく青空の向こうには星が見え始めた。その瞬間、機体はその限界を超えた。そして……あっ、あああ、すっすごいっすよ監督フィリップ・カウフマン!(爆鼻血) F104 ばっざーい \(TiiT)/ そういやその場面の結末、「インディペンデンス・デイ」がモロパクったよね。ハリウッドゴジラもやったあの監督、新しいこと全くしない人みたいね(笑)。

入間市に着いてほっとした。見たところ八戸程度の規模。でもそれ以上では決してなさそうなところがまだ少し不安。で、会場のデパートまでの地図、誰が持ってるんだっけ?

全員顔見合わせ。

……大丈夫か? ドリームチーム。 一応、デパートはまるひろ百貨店入間店ということは分かってるし、駅から歩いて行けることも分かってる。では歩いてみよう。きっとあっちだよ全然自信ないけど。道々、人に訊ねてその場所を突き止めた。やはり閉まってる。だって朝7時半だもん。さてどうするか。とりあえず荷物を宿に置きに行こう。そしてどこかで朝飯を食おう。それからゆっくりデパートに行けばいいや。9時半頃に搬入口に行けば、ちょうど他の物産展仲間と合流できることだろう。で、宿って誰か知ってる?

全員顔見合わせ(オイ!)

副マスターが断片的な情報を思い出した。

ヒント1:『ナントカダイイチホテル』とかいうらしい
ヒント2:入間にはホテルと呼べるものはそこぐらいしかないらしい
ヒント3:だったらその『ナントカ』には『入間』が入るのかなぁ……

もう何でもいいから「入間第一ホテル」としてそこら辺の人に訊いたら、ちゃんと近くにあった。ホテルのフロントに荷物を預かってもらったついでに朝飯が食えるところ訊いたら、周辺地図を出して丁寧に説明してくれた。その地図をもらい、朝食を摂りに近くのファミレスに向かうドリームチームであった。

「いや、先にデパートまでの近道を探しておこう」

そこらはさすが我らが番長。おいらなんか食うことだけ考えてたよ (^_^;)> 地図を頼りにデパートやホテルの周辺を歩いて土地勘を付けてから朝食。時間はたーっぷりあったからね。ゆーっくりして、のーんびりして、ドリンクも何杯かおかわりしたぐらいにして、いろいろと作戦を練ったりして。ここまでの苦労話もしたりして(←早すぎ!)。

では参りますかそろそろ。デパートの搬入口に着いたのは9時半。まだ他の物産展仲間は誰も来てないかもな〜。と思ったら、もうトラックから荷下ろししてる! なんでそんなに早いの? 慌てて手伝い。おっとその前に入館手続き。警備さんのところに行ってバッジを渡され、入退出簿に名前と所属とバッジ番号と入館時間を書いて、ようやく建物の中で作業ができる。

おいらは荷下ろしを手伝った。トラックに積み込まれたさまざまなお店の商品や道具を、お店ごとにコンテナ台車に積み込んで運搬用エレベーター前に並べておく仕事。そのコンテナ台車は、そこで待機してる人がエレベーターに載せて上に運び上げる。催事場のある階では別な人が荷物を待っていて、各お店の前にコンテナ台車を運ぶ、という段取り。荷物運びはおいらが担当することにして、マスター・副マスター・おばちゃんは会場にまっすぐ足を運んだ。厨房と食堂を下見しなきゃなんないからね。

荷物を運び終わったんで会場に行ってみた。んむー、思ったより狭い。30席とは聞いてたけど。重ねられてたテーブルと椅子を適当に並べてたらデパートの担当の方がちょうど現れた。

ああ、並べ方、決まってたんですか。あ、すみません並べ終わるまでちょっとその紙、貸してくれませんか? ええ。どうも。ははぁなるほどこれなら無駄ないですねぇ。よし今すぐ並べます。

と、おばちゃんとおいらはそんな具合に食堂を着々と仕上げていった。物産展会場の他の店は、午後になってもほとんどまだ手つかず。食品販売コーナーでは他に唯一こんにゃく屋さんが準備してたから訊いたら、なんでも他のメンバーは先週から入っていた神奈川県藤沢市での物産展の最終日をまさに今やってるんだそうで。午後4時まで営業してそれから片づけて、入間に直行だそうで。キリキリ片づけても全部終わるのは5時半頃だよなぁ。それから3時間かけて入間入りして8時半。こりゃ早寝して朝一番で出店準備しなきゃ間に合わんだろな。ハードスケジュールそのものだよなぁ。しかも彼らのうちほとんどが入間の直後に川越でやるんだもんな。同じく中ゼロ日で。ご苦労様です。

食堂の準備が一段落したんで厨房の様子を見に行った。マスターと副マスターは既に仕込みに入ってた。ズンドウに水を張り終え、これから沸かすところだった。ズンドウが乗ってるのはいかにも「業務用!」な鋳鉄製ガスコンロ。あの、タコの足で輪を作ったようなごついやつ。3連式。だからコンロひとつにバルブも3つ。それが床に4基敷かれてる。ズンドウも4個。

「ああちょうどいいや。ゆんずさんコンロに火ぃ付けて。チャッカマンそこにあっから」

業務用は点火装置なんて余計なものは付いてないってことか。

「りょーかい!」。やったことないけどそんぐらい出来んでどぎゃんすっと!(何弁?)。下っ端がこういう単純作業をするから、料理人さんたちはそのぶん味の方に注力できるってもんだ。それにしても業務用の厨房で仕事をさせてもらえるってのは、なんでか知らんけど誇らしいもんだねぇ。目標を定めよう。うん。それじゃ〜え〜と、あれだ。

「おいしい関係(作:槇村さとる)」の

神戸のミキちゃん

よしよしあのコが目標だ。キリキリ働くしな。とりあえず大食いなところは一緒だ(笑)。そんじゃぁ初仕事・コンロの点火、いきま〜す! (^o^)/ でもさ、床にベタ置きだしズンドウがのっかってるから火口(ほぐち)がよく見えないんだよね。バルブも3つ並んでるけどどっちが外側・内側なのか今ひとつわからんし。

「あの〜、バルブ、どっちが外側ですかね」

「ああ、おれも知らねぇ。全部開いて点ければ同じだよ」

ははっ、有難いお言葉。そうでした。どうせ沸かすんだからみんな全開でいいんだわ。3つ開いて(シュコー……)。お、ガスの音が聞こえる。チャッカマン突っ込んで点火して(ボハッ!)。覗き込んだらちゃんと3列から青火が出てる。よし1基目完了。(シュコー……ボハッ!)2基目も難なくクリアだ。この調子で3基目も行くぜ!

シュコー……)点火! あれ、点かんなぁ。バルブ間違えたかな? この向きが「閉」で(シュコー…… )、いやいや左のやつがこうなってるからこれで良くて(シュコー……)、ああ真ん中を開いてなかったよ。えい(シュコー……)。よしこれで全部開いたはずだ(シュコー……)。

覗き込みながら点火!!

ちゅどーーーーーん!!

いっ今、爆風が……顔を洗ってった……(泣)。いやもう今だから笑えるけどさ、あんときゃ死んだかと思った。ああそれにしてもガスネタってなんでこんな面白いんだろ。いや全部ノンフィクションだけど。腰を抜かしてるおいらに、副マスターは声をかけた。

「ちゃんと点いてるよ」と事も無げ。番長は「次、行って」。

料理人てのは剛胆な人種なんだなぁと感心しつつ、最後の4基目をさっくり点火したところで、次なる指令・「煮干し洗い」を命じられた。煮干しは八戸らーめんの命だからな。大変光栄な気分。でもどうやるか全く見当も付かん。でもここで知ったかぶると、八戸らーめんの命だけに取り返しの付かないことになりかねん。やり方を質問した。

まず煮干しを 8kg 計るのだそうだ。やってみたらけっこうかさばるんで、4kg ずつに分けることにした。その 4kg の煮干しを、流しに置いたズンドウに入れて水も流し込む。米をとぐみたいに腕を突っ込んでぐりぐり回せばいいのかと思ったらそうじゃなかった。副マスターがその手つきを教えてくれた(うまく表現できないから勘弁ね)。ははぁけっこう腰にくるねこれは。大体いい感じで洗えたと思ったんでマスターに検分を頼んだ。

「よし、そしたらもう1回洗って」

「りょーかい!」と、またその手つきで洗い始めたらストップがかかった。

「『もう1回』ってのは、『水を取り替えてもう1回』の意味だ」

あう〜、そうだったのか!(恥) 料理人の常識をなんも知らんで厨房にいるのって、なんかすごくまずい気がしてきたけどもう後には引けん。水を流すには、とりあえず煮干しをあらかた取り出さなきゃいかんよなぁ。どうやれば……と悩んでたら副マスターが、巨大金魚すくいのモナカの部分が金網になってるような道具を手渡してくれた。これで煮干しをザルに移す、という寸法らしい。ほっ ε=(^◇^;) 今回は正解だったみたい。どきどき。

……(セッセ)、

……(セッセ)、

……(セッセ)。

煮干し 8kg、2回洗いました。次はどうしましょうか。はい。網袋に詰めるんですね。すぐやります(←神戸のミキちゃん風にあくまでもクールに)。その時ふと、いつもと少し違う自分の両腕に目が行った。

うおおおすげぇよマスター見てよ!

煮干しの皮で、腕、ギンギラギンだぁ!

ぶわーっはっはっはっはっはっはっ!!

「ああ、煮干しは普通そうなるよ」。マスターおもっきし苦笑い。

しまった! ギンギラ腕のあまりの面白さに我を忘れた……。おいらカンペキに全盛期の柳沢慎吾の役回りだなぁ〜(自分に呆)。とにもかくにも仕込みとフロアの準備を終え、ドリームチームは宿へと戻った。八戸らーめん、明日から売るぜ!!

次の日の朝、何が起こるかなど、おいらはこの時、知ろうはずもなかった。ああくわばらくわばら……。

銘板
2002.11.3 日曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021103
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

「青森物産展」参加中

…のはずだった… その3

〜 哲学の里 〜

埼玉県入間市での物産展、今日は5日目。でも今日の話は10月30日(初日)のこと。

銘板左端銘板銘板右端

ドリームチームは早朝、マスターの部屋に集結した。ホテル付きの食堂に赴き、とりあえず朝食。食事を摂りながら、今後の重要な方針を全員一致で可決した。

「朝食800円は高いよな。次から外で食うべ」

デパートに向かう途中、前日の帰りに目を付けていた農協ショップを訪問。おお、ニンジンのいいとこ売ってる。タマネギはないのか。残念。んじゃニンジンだけ買ってくか。そこにあるの全部ちょうだい。今日の午後のぶんのスープの仕込みはこれを使うことになった。

会場のまるひろ百貨店に向かう途中、歩きながらあることに気付いた。この入間は「哲学の里」であったということに!(笑) いや、やっぱし「(笑)」級のネタなんだけど、あのさ、「入間」って字、「人間」に似てるよね。特に活字で。入間市内って当然ながら「入間ナントカ」と書かれた看板が町中そこかしこに出てる。歩いてて、思わせぶりな文句が視界の隅に突然入った気がして「あれっ?」と振り返るとそれが一瞬、「ニンゲン市役所」と読めたりするんだ。ドキッとしてまばたきするともうそれは「イルマ市役所」になってるんだけど。

「トイザらス ニンゲン店」
「SEGA ニンゲン店」
「ニンゲン農協」
「ペットショップ ニンゲン」

もういちいちハッとして振り返るたびに「だからニンゲンとは一体何なんだ!」と雄叫びたくなるようなならないような、きっとそんな土地柄ナノダここは。世の哲学者ってのはこの町からずいぶん輩出されてるような気がしてきた。意外とインド哲学とかの源流だったりして(笑)。外歩いてるだけでいいかげん疲れてきた。ええいもうニンゲンバンザイだ! \(T▽T)/ ドチクショー!

ああそのキーワードが、永きにわたり封印してきた忌わしき記憶の扉を、今開く……。

親父が何かの会合に行ったらドコゾの自称ミュージカル劇団が前売り券を売りに来てたそうで、付き合いで S席 9,000 円也を1枚買わされてきた。その券をもらった。でもミュージカルなるものを一人で行くのはなんだか寂しい。券を見たら A席は 4,500円。ということはだ。公演当日、窓口で交渉すればこれを A席2枚と交換してくれるかもしんない。当時、ちょっと知り合ってちょっと付き合い始めた女の子がいた。うまくいけばそのままムヒヒな仲(←ソレジャアヤシイダロ)になれそうな気配だった。この券を口実にあのコをデ〜トに誘っちゃえなんて考えるのはあんただけじゃないのよムヒヒ キャー言っちゃったすきっぷすきっぷるふるふ〜♪

公演当日。どうせタダでもらった券だし、まぁ交渉失敗ならその公演を見なけりゃいいだけの話。彼女にもそこらの事情は言っておいた。交渉はあっけなく成立。二人は嬉々として八戸市公会堂ホールへ入場した。その2時間半後、交渉失敗の方がはるかにましだったと後悔しまくるおいらがいた(泣)。

内容はストーリーがあるわけではなく、国内外各地のいろんな踊りを順繰りに見せるものだった。沖縄の踊りが良かったのを覚えてるけど、さすがに1時間半もしたら飽きてきた。そしてすっかりだらけきっちゃった終盤。なんか雰囲気がどんどん怪しくなってきた(!)。あああ、賞味期限切れ宝塚なルックスの、主宰と思しき女性がマイク持って、なんだかトホホな演説を始めたよ。

「皆さん! 私たちは、ニンゲンの素晴らしさを伝えるために、旅をしています!(ハイテンション)」

そしたら「人間は素晴らしい!」と書かれたでっかいプラカードを持った、恐ろしく豪快な笑顔の人が舞台に出てきた。

「ニンゲンは、最高です!(超ハイテンション)」

新たなプラカード登場:「人間は最高!」

「ニンゲン、バンザイ!(感極まりハイテンション)」

新たなプラカード登場:「人間万歳!」(以下延々と続く)

プラカードだらけになった舞台は、フィナーレの祭囃子で空しい大盛り上がりを始めつつあった。そのとき恐る恐る隣の席を見ると、彼女、前の席にもたれて長〜〜〜〜〜〜〜〜〜いタメイキついてた。

劇団の主宰に云いたかった。

何が「人間万歳」だ!

その前に謝ることあるだろ!

せっかくのチャンス

ぶっ潰しやがって! (TOT;)

当然というか、彼女とはそれ以上の間柄になることはなかった(慟哭)。

今思う。どうせならメッセージは「入間(イルマ)は素晴らしい!」「入間(イルマ)は最高!」「入間(イルマ)万歳!」にしてくれればまだましだったのに(笑)。どっちにしろダメか(爆)

銘板左端銘板銘板右端

入店時間、朝8時。開店の10時までまだ時間あるな。食堂の準備もあらかた終わったし、ほかの物産のお店の方々に挨拶かたがた品物を覚えておこう。お客さんに物産のことを聞かれた時に答えられないとまずいしな。ああそうだデパート側からウエイトレスの人たち4〜5人借りるんだったな。彼女らが来たら、デパート側の決まり事とか、いろいろ不明なところを聞いておこう。八戸らーめんの商品知識も教えておかなきゃならんし、打ち合わせることもあるし。することけっこうあるな。それにしてもかわいいコらだといいなぁ(オイ!)

厨房のマスター・副マスター・おばちゃんはもう全開で準備し始めてる。今日の前半のぶん、後半のぶん、明日の前半のぶん、それぞれの段階が同時進行で作業中。こりゃ〜なおさらおいらは近付かん方がいいな。昨日、その実力を派手に披露した手前……。あ、ウエイトレスさんたちが来た。おお、けっこうお年上のお姐様がた (T▽T) いや、うん、嬉しいよ。頼りになりそうだ。うん(ちょっと強引に納得)

おはようございます。ゆんずと申します。今日から6日間よろしくお願いいたします。早速ですが、いろいろ教えて下さい。ははぁレジはそういう段取りでしたか。分かりました。お任せします。テーブルの番号はこれ、どうなってますか? 番号札が足りないんですけど。ええ、すぐ作って下さい。お願いします。食券は? え、こっちで用意することになってるの? そんなん聞いてないよ!(オロオロ)。

ああクールなイメージで行こうと思ってたのに早速ボロが出てきた。でもそんなこと構っちゃいられるかい。えっ、食券も催事の担当さんに頼めば作ってくれるの? 早く作ってもらって! ああちょっと待って商品名分かる? 「八戸らーめん」と「八戸ちゃーしゅーめん」の2つだよ。「八戸」以外はひらがなだからね。値段? 500円! あれ、ええと……(厨房に駆け込み)ちゃーしゅーめんの値段いくらでしたっけ? 分かりました!(ウエイトレスさんに)700円だよ! 早く!

ガラスケースにはお土産品のやつ並べて。ああそうだどんぶりも売るんだ。マスター、どんぶり2個借りまーす。これもガラスケースに並べてね。上の方にね! あせっあせっ ( ゜△ ゜A;)゛ え? あ、そうなの? 食堂は10時半開店でいいの? オーダーストップは? 6時ね。まぁ予想よりちょっと楽できるな。……ってことは営業時間は、いちにいさんしい……7時間半。目標の1日500食達成には1時間で67食? てえことは54秒に1食。うひゃ〜無理だべ。行列ができたとしてもさばききれる数じゃないやな。まぁいいやとにかくベストを尽くすべぇ。

ふーい、なんとか足りないやつの手配は付いた。他の店もどんどん出来上がってきてるな。はう〜今何時だっけ。9時ちょうどか。そのとき副マスターに呼ばれた。

「鶏ガラ1箱持ってきて。裏の一番奥のストッカーに入ってるから」

「はいっ!」

ストッカーの場所はすぐ分かった。このストッカー、上フタ式だから入れたものを取り出しづらいんだよね。重いものが下に置いてあるとかなりきつい。「フタを開けっ放しでも冷気が逃げない」っつーメリットは大きいけど。鶏ガラの箱、おもっきし一番下に置いてあるなぁ。とりあえず上にのっかってる豚ガラの箱をどけてと。うんしょ。でっかい箱だよなぁ。ひ〜こら、へ〜こら。……重い。持ち上がらん。推定重量 25kg〜30kg。足を伸ばして、ストッカーに上半身突っ込んだ姿勢で持ち上げるにはツライ。でもここは根性だ。

ぬおおおおおお!

うおおおおおお!!

むおおおおおお!!!

も…持ち上がってきたぁ!

やればできるもんだなぁ(感慨)。というか他にやる人いないから、できなきゃ大変まずいよな。鶏ガラはいったん隣のストッカーのフタの上に置いて、豚ガラを戻してフタ閉めて。こいつを早いとこ厨房に運んじまおう。

いいかオイ、こういう重いものは持ち方ってのがあるんだ(誰に言ってるんだろ)。まず手の位置な。なるだけ向こうに回して、前に転がり落ちるのを防ぐ。こっち側の端はベルトのバックルの上に乗っける。そんな腰引けてちゃできねぇだろうが!(だから誰に言ってるんだ) で、上下動しないよう ASIMO 歩きでスタスタ運ぶんだ。え、なんで上下動しないようにするのかって? そりゃおめぇ、あんまり上下に動いたらベルトが下がってズボンずり落ちちゃうだろ。ばーっはっはっはっ!

いやまぁそれはそれでいいとして、ウエイトレスさんたちと段取らにゃならんことがまだあるんだよな。ASIMO 歩きで通路を通りつつ、そんな考え事をしてた。その ASIMO な左足が、何かを踏んだ。

<サスペンス的スローモーション>
おっとと。あれ、転がる? うわわわわわわわわわ!
倒れるぅぅぅぅぅぅ!
とっ鶏ガラ……こいつを落とすわけにはいかんぞ! なんとか、なんとかぁぁぁ!

『ぐがべき』

いかーん足くじいたぁ! いどぅぇぇぇぇぇ!
……、
……、
……。
</サスペンス的スローモーション>

その場に倒れ込んでしまった。鶏ガラの箱を床に置いたのを確認してから容赦なく転げ回った。あだいぢうづえでおど。いでぇ! なんでこんなにいでぇの? ていうか何が起こったんじゃ!? もんどり打ちながら横を見ると、ひっくり返った小型台車が1台。どうやらこいつを踏んずけたらしい。ううう、ちゃんと下見て歩くんだった、と後悔しても遅い。うぐうぐうぐ……。

しばらくうずくまってたら、少しずつ落ち着いてきた。ああ、通路に座り込んじゃったな。邪魔になるからどけよう。よしよし痛みが引いてきた。おお、立って歩ける。捻挫だな。湿布でも貼って作業を続けよう。

それでは済まないことが分かったのは、昼になってからだった。

銘板
2002.11.4 月曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021104
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

「青森物産展」参加中

…のはずだった… その4

〜 今日からの足 〜

今日は物産展最終日。荷造りの都合から、営業は夕方4時までだよ。でも日記は初日(10月30日)開店時あたりの話。

銘板左端銘板銘板右端

開店準備完了。ふーい間に合った。

「足、大丈夫だった? 湿布あるけど貼る?」

隣のお店の人が心配して訊いてきてくれた。大丈夫っぽいな。まだちょっと痛いけど。でもせっかくだから湿布をもらって貼った。きっとこれでしばらく持つよ。ありがとね (^_-☆) バビゥン! それよりお客さんいっぱい来てくれるといいな。平日昼間だからあまり期待できないっちゃできないけど。

んー、開店したけどお客はまばら。だんだん増えつつはあるな。昼頃が勝負だ。ぐるーっと物産品を見て買い物したお客が、うちの食堂に来てくれるだろう。でもとりあえず口あけ(はじめのお客さんを迎えること)したい。その口あけのお客は八戸市物産協会会長だった。まぁ身内だけど言うことはっきり言ってくれるお方だ。ここはひとついろいろ指摘してもらおう。応対も慣れてないから練習になる。

……。

いかがです? (-_-;)

「うまい。これはいけるよ! このまま行きなさい」

よっしゃ! o( ゜▽ ゜o)

んーでも会長、素人のおいらになんぼか気を使ってねーか? と思った矢先、会長はつかつかと厨房に向かった。マスターと話してる。どれどれこっちでは本音をおっしゃるだろう……。(-_-;3 |壁| キキミミ

「いやーこりゃすごいよ社長! 出先でここまでのものがができるとは思わなかった!」

おお! よっしゃよっしゃ! もうおいらすっかり自信付けちゃった。さー店先に躍り出るぜ。おうっ 売り場も混み始めたぜ。

♪ちりちり細麺煮干しダシぃ〜

昔懐かし醤油味ぃ〜の

八戸らーめん いかがかなぁ〜

(即興)

お客がこっち向いた。よしよし。このうち何名様かが買い物の最後に寄って下さるだろう。♪ちりちり細麺煮干しダシぃ〜……。あ、レジ上の蛍光灯が切れてやがる。それにちょうど店の前に特設ライトを取り付ける電源レールまで付いてやがるじゃんか。なんで今まで気付かなかったんだろ。あ、担当さんが来た。おーい。話したら、すぐさま設備の人が交換用の新しい蛍光灯と余ってる特設ライト3個を、脚立片手に持ってきてくれた。特設ライトはエート、ひとつはポスターを照らしてちょーだい。あと2つはガラスケースね。やっぱし店先が明るいと違うよね雰囲気が。それとそっちも……。う゛っ……いででで。さっきの捻挫また痛んできたなぁ。まぁ立って歩いてられるからいいや。夜、宿に帰ったら冷やそっと。

お、お……。お客さんがこっちにも入り始めた。ウエイトレスの皆さん、段取り通りに頼むよ。

「こちらで食券をお求め下さいね」

「ではお好きな席へどうぞ」

「あ、どうもありがとうございました〜」

回転し始めた。ん〜いいねぇ。あ、どうぞ。八戸らーめん食べてかない? お客さんの反応もいいぞ。さっきお帰りになった方なんか感動されてたもんな。

「最近なかなかないものねぇ あっさり味のラーメン。煮干しの香りが懐かしくてとってもおいしかったわよ。友達連れてまた食べに来るわね。いつまで?」

ありがとうございます! m(_ _)m 今日が初日で11月4日まであと5日間やってます。よろしくお願いします! よっしゃよっしゃよっしゃ! o( ̄▽ ̄o) ……う゛う゛っ、いでででで……。なんかだんだん痛くなってきてるなぁ左足首。12時20分か。まだ書き入れ時だけどちょっと奥で冷やさしてもらうか。ひ〜こら、へ〜こら。ああやばいまっすぐ歩けないや。

洗面所で足を冷やしてみた。やばいっすよ腫れてる。もう少し冷やそ……。ううっ寒くなってきた。どれどれ靴下はいて、靴はいて。全然回復してない。マジすかぁ? 厨房裏の職員用通路に出たら、副マスターとはちあわせた。

「ここの水、ぬる目だからね。厨房にいっぱい氷あるよ。それで冷やしたら?」

そうします。くそう、働けないのがくやし〜。厨房備え付けの製氷器の氷をビニール袋に詰めて、社員休憩所で休ませてもらった。患部を冷やしても腫れと痛みが一向に引かん。休憩中の社員さんたちも心配してくれて、病院で診てもらうのを勧める。マスター・副マスターも病院を勧めたんで、決心して診てもらうことにした。ホテルからデパートまでの間に、大きな病院があったのを思い出した。看板もそこらじゅうに出てたな。その病院名を社員さんたちに言うと、

一人残らず首を横に振った。

そこまで明瞭にリアクションしなくたって (T▽T) アハハ…… 代わりに彼らが勧めてくれたのは、もうひとつ別な整形外科専門医院。ここもデパートに近い。ここは地元の方々のご意見に従うべきでしょう。デパート側の催事担当の方に付き添われて外に出た。おお、病院が見えるぞ。近い近い。歩いて行ってみよー。って、だ、だみだこりゃ。痛くて途中でうずくまっちゃうよこんな調子じゃ。とてもあそこまで持たん。担当さんにクルマを出してもらっちゃった。

診察結果:「左足首剥離骨折」

ぐはっ……。そんなひどかったんかい。レントゲン写真では、確かにくるぶしの下辺りに骨の小片が浮き上がって見えてる。それを見ながらお医者さんから説明を受けてたら、なんだか気分が悪くなってきた。自虐スプラッタ体質、いまだ健在。うぷ。

ギプス装着。簡易的なやつ。長い板状のスポンジにはしご型の針金が仕組んであるやつ。先生が器用にそれを曲げて、足裏からかかと経由でふくらはぎを通ってひざ裏の真下までのシルエットを1分の1スケールで忠実に再現してあてがい、包帯で巻いて止めた。ギプスを曲げる手つき、なんつうか、あれに似てたな。細長い風船でいろいろ作るジャグリング。プードルとか作って欲しかったけど、まぁいいや。固定用に足指の付け根あたりとすねに巻く。患部周辺は別な包帯。湿布貼り替えのたびにその部分はハッチフルオープンだ。

完成した状態を横から見てみた。んー、ミイラ化ロボコップ

問題は松葉杖。初めて使うことについてはまぁ、なんてーか、実は前々から松葉杖生活を一度してみたかったってのもあって(笑)ちょっと楽しみだった。いや、だから問題ってのはあれだ。旅先の病院で借りちゃうと、返す時どうすればいいのか、ということ。この病院では、

が基本。今回の場合、使い終わったら発送で返して、それからレンタル料の請求書と補償金をこっちに送ったらこっちからレンタル料を送金、ということになりそう。ああめんど。途中でうやむやになりそう。松葉杖、買ったらいくらになります?

「ちょっと待って下さい」

説明してくれた看護婦さんはどこかに相談しに行って、ほどなく戻ってきた。

「儲けなしで 5,250 円です」

1本で?

「2本でです」

おお、今日は2本セットでこのお値段! でも驚くのは早いですよ。なんと今回特別にこの……いや、おまけはないよな。いらないし。よしその松葉杖、買った! なんか前々から欲しいと思ってたよマイ松葉杖 (^o^)v さぁ〜治るまでの間、心おきなく松葉杖ウォークの研究にいそしむぜ。(カックラコ)やほ〜 ┏(^o^)┓ おもしれぇ〜!(カクラコ カクラコ カクラコ カクラコ……)

デパートに戻るのに早速自力で行こうと思ってたけど断念。すごい難しいよ松葉杖。ちょっと歩いただけでやたら疲れるし。はぅ〜、催事担当さんのお世話になろう。携帯で呼び出したりして。あーどうもお忙しいとこすみませんゆんずです。病院終わりました。迎えに来て頂けませんかお願いします。

デパートの入り口、階段ばっかり(泣)。大した段数でもないけど松葉杖初心者にはキツい。催事担当さん、デパート常備の車いすを持って来てくれた。少し離れた入り口に車いす用スロープがあるらしくて。いや、立場は担当さんの方がおいらより上なんだわ。なんだか申し訳ないっす。でもせっかくだからご厚意に甘え、今度は車いす初体験。

あれ、この車いす、自走式じゃないよちょっと。ホイールに自分で回す輪っかが付いてない。あああますますかたじけないっす。すみません押していただいて(キコキコキコキコ……)。でも担当さん、車いすの高さからの景色、とっても新鮮ですよ(笑)。キコキコキコキコキコキコキコキコ……。

さて、立ち仕事ができないってことは、仕事が全くできないってことだ。おいらがここにいる意味がなくなったなぁ。厨房裏でマスターたちと相談して、翌日おいらのみ八戸に帰ることになった。戦線離脱か。マジ、無念。

帰りは一人だと慣れない松葉杖でおっかないなぁと思ってたら、八戸商工会議所の八戸らーめん担当の人が次の日八戸に帰る予定ということが分かって、彼に付き添ってもらうことになった。ふぅ、心強いぞ。この日はホテルまで付き添ってもらった。で、社員通用口から出たらいきなり下り階段5段。うおお! (@o@;) やっとの思いでそこを降りたらすぐ、

「クルマを拾ってきます。そこで待ってて下さい」

と付き添いさんは角の向こうの大通りに歩いて行った。ああ、助かるなぁ。

……、

……、

……。

ぴうううう……。

風が冷たい……。

でも日が当たってるからそんなに寒くはないな……。

それよりも、地面に立ってる右足がすごく痛い……。

さっきからずっと、ほとんど片足立ち……。

松葉杖に体を預けてるつもりでも、体重のほとんどはどうしても右足にかかってしまう……。

とてもとても、足が痛い……。

どれだけ待ったことだろう……。

切なくなるほど、足が痛い……。

彼はまだ来ない……。

とにもかくにも、足が痛い……。

どこまでタクシーを拾いに行ったのだろう……。

返す返すも、足が痛い……。

もうこの歩道の真ん中に、倒れ込みたい……。

そのぐらい、足が痛い……。

痛みで頭がぼーっとして来た……。

本当に倒れてしまう前に、せめて知恵を絞ろう……。

あ!!!

さっきの階段に座ればいいんじゃん! なんで気付かなかったんだろ!! ふーい助かったぁ〜 あ、タクシー来た。もうちっと休みたかったけど。

「いやーなかなか掴まらなくて」

明日の旅程、この2人で大丈夫かなぁ……。

銘板左端銘板銘板右端

今にして思うと、通用口から出る前に、電話でタクシーを呼び出せばよかったんでねーの?

銘板
2002.11.5 火曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021105
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

そして偵察(笑)

…のはずだった…

八戸らーめんドリームチームの今日の予定↓

埼玉でひと仕事終えた八戸らーめん軍団、横浜入り。
新横浜ラーメン博物館の「八戸支那そば(佐野実プロデュースの方)」を密かに食いに行く予定(教えちゃってるよオイ)。あれはまだそこでしか食べられないんで、どんな味なのか我々は知らんのだ。
そして八戸に帰還。

すんません今日は眠いんでもう寝ます。おやすみなさい。

今日、市内の病院に行ったら、ギプス外してくれた。(^o^)v 左足が一応使えるようになったけど、まだ補助で松葉杖が必要。それにしてもずいぶん楽になるなぁ移動。と、クルマも少しなら運転できるし。快適快適。

銘板
2002.11.6 水曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021106
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

「青森物産展」

…ちょっとだけ参加… その5

鉄道各社の対応

携帯、買い替えた。お盆のあたりにコンクリートに落としたら画面の表示がおかしくなった。焦って電源 ON/OFF を繰り返したりバッテリーを付けたり外したりしてたら復活して騙し騙し使ってたけど、入間で派手に転んだらポケットに入れてた電話もどこかにぶつけたらしくて、またその症状が出た。同じようにして直したけど、そのあとまたそうなってしまって復旧させた。そんなわけで近いうちに永久故障状態に入りそうだったのが決断の理由。もう少し長く使いたかったけどね。奮発して D251i だ。

♪写真撮れる撮れるぞ〜 写真撮れるぞ〜 (^o^)

銘板左端銘板銘板右端

青森物産展 in 人間 入間2日目(10月31日)の朝、八戸らーめんドリームチームはタクシーに乗り込んだ。行き先は、昨日おいらがお世話になった整形外科(まるひろ百貨店近く)。そこでドリームチームの皆さんとお別れ。マスターと握手したよ。マスター、役に立てなくてごめん! 八戸らーめん、いっぱい売ってね。

病院、朝イチから混んでる。でも松葉杖でヒイコラ言ってるおいらを見ると、診察待ちの患者さんたちは席を詰めて空けてくれた。ありがとー (^-^)/ と思わず手を挙げたら松葉杖が持ち上がって、新たに怪我人が出そうな状態になりかけた(汗)。

待ってたらほどなくして、帰りに付き添ってくれるお方もいらした。ん〜、「付き添いさん」というのも変だな。彼は本来、付き添いなんてすることなく八戸に帰るはずだったんだし。彼にハンドルネームを付けてあげよう。え〜とそうだな……。

……、

……、

……。

「デビッドボーイジョージハリソンフォードのポンポコピーのポンポコナーのチョウスケ」

略して

「トルシエ 利家」

こんなもんだろ。「トルシエ」、Mac OS 10.2 の日本語 IM「ことえり」で、変換一発目で出て来た……。Mac OS 10.2 は8月24日発売で、その頃は監督とっくに辞めたあとだったのにな(笑)。でも「利家」は入ってなかった。けっこう古いんだなデフォルト辞書。

付き添いしてくれるトルシエさんとかなり待った。混んでるから仕方ないけど、どうせ湿布貼り替えるぐらいなんだよね今日は。40分待って呼ばれたら案の定、湿布を替えるだけだった。でも昨日訊き忘れた全治どのぐらいかを訊けた。先生によると、

「2〜3週間で歩けるようになりますよ」

とのこと。昨日の「手術不要」に続き、またまたほっとしたよ。さて帰り。駅まで近いけどね。普通の感覚では。歩いて行くべき距離だけどね、慣れぬ松葉杖ではかなりしんどい。たぶん慣れても相当しんどいと思う。タクシーを呼んだ。その時の利家さんの運転手への指示、ちょっと引っかかった。

「近いところで申し訳ないけど、連れがちょっとアレ(と、おいらの左足を指差す)なところで、駅まで」

悪気はないんだろうな。運転手への気遣いなんだろうな。でもいざこう扱われると、「アレな」と指差されて言われた方は引っかかる。自分だって健常者状態ならこうやってしまうんだろうな。こういう立場になるのも勉強だねぇ。

・健常者は、人前で障害を指摘するような行動を、障害者に見せないこと

と覚えとこうっと。入間駅は橋上駅。「階段を上がって改札を通って階段を下りてホーム」の形。来たときはエスカレーターはなかったよな。まぁこの状態ではエスカレーターも乗れないやね。あるんだろうなエレベーター。駅前通りに面した花屋さんに尋ねたら、エレベーターの場所を教えてくれた。よかったすぐ近くだ。

特急で池袋まで行くことに決めて券を買った。5号車。ホームに降りるエレベーターの場所も駅員さんに教えてもらった。しかしやたら遠いね5号車の乗り口。ひ〜こら、へ〜こら。うーいノド乾いた。またこれがちょうどいい位置にあるんだヤクルトの自販機。あれか? 松葉杖ユーザ狙いかいヤクルト。西武の施設で。どれも関係ないか。いや〜うまいのうまくないのってミルミル。一気飲み。飲んで気付いたけど朝ごはん食べてなかったわ。昼まで飯抜きだなこりゃ。

池袋行きの特急が来た。この乗り口、列車の前の方なんだね。指定席は6番か。近くだといいな。と乗って車内に入ったら、一番手前が16番。あらら、半分以上の向こうか。しょうがねーな。頑張ってそこまで行くか。おりゃ!と決心したところで利家さんが通路に立ちふさがった。

???

「16番に座りましょうよ。あいてますから。次の所沢までまだまだあるから大丈夫ですよ」

そんな、ひとの決心を挫かんでくれよ。強引に6番まで進んださ。途中で列車が走り出してよろけたけど。まぁこういうのも立場の勉強。

・歩行障害者に同行して移動するときは、健常者の勝手な判断のみで仕切らないこと

トルシエさんは歩行障害経験がないそうだから、まぁ誰でもこういうことをしがちになるんだろうな。健常者に戻っても忘れずにいよう。

終点・池袋駅。ここでトルシエさん、おいらのためにがんばってくれた。改札で「車いすを貸してくれないか」と頼んでくれた。池袋での 西武 ←→ JR の乗り換え、けっこう距離ありそうだもんな。その駅員の衝撃の回答。

「申し訳ありません。うちではそのサービスはやってないので……」

おい、責任者出て来いやぁ! と息巻いても始まらんので、とっとと改札を出た。看板に従って JR の方へと進むとそこには……20段以上の下り階段。どうしろっての、ねぇ。ここは西武の鉄道も JR も関係ないスペースだから、どっちのせいってこともないんだけどさ、無理だよこんな難関! なんかムカついてきた。近くの通行人にエレベータの場所を訊いたけどご存じなかった。そういえば池袋駅って今年の1月に来たことあったっけ。ネッ友のよねさんと会った時、この駅で待ち合わせたんだわ。電車を降りてから、携帯でガイドしてもらいながら。

よねさん元気?

おれ ケガしてるけど元気だよ〜!

\(^o^)/

そのときの勘を頼りに歩き出してみた。カックラコひいはあカックラコひいはあ……。苦しげなおいらを見て利家さん、

「ゆんずさん、どっかで座ってコーヒーでも飲みながら休みませんか」

「ああそれいいですねぇ。ひいはあひいはあ」

「あ、こっちですこっち」

ははぁ彼、今回の旅でこの駅を何回か使ったから喫茶コーナーの場所がわかるのか。頼りになるなぁ。と、道を外れて彼について行く。先導していた利家さんは立ち止まってこっちに振り返った。

「はい、どーぞ! _(^▽^) 」

ってあんたそこ、エスカレーター下の椅子スペースじゃん。確かに椅子が5脚並んでるけど。確かにひとつ空いてるけど、コォヒィは? ていうかその、4人の女子高生が2人ずつ座って一心不乱に化粧してる真ん中の空席に座れっての? ごめんトルシエさん。せっかくだけど恥ずかしくて出来んわおいら。先、行きましょうよ。

次にたどり着いた JR への道にも階段があった。ここは7段ぐらい。決心してここを降りることにした。これ以上歩くのもうヤだ! 利家さんに松葉杖を持ってもらって手すりにつかまり、右足でジャンプしながら降りた。よっはっほっ……。なんとか降りられた。また松葉杖を持って JR の改札に向かう。途中で地下鉄の改札前を通った。どうもすみませんご通行の邪魔しちゃって。すぐ通過しますから。ひいはあひいはあ。もうかけ声かけなきゃ歩けん。

っしゃあ!(カックラコ)

っしゃあ!(カックラコ)

っしゃあ!(カックラコ)

……「サラリーマン金太郎」ちょい入ってます……。やっと地下鉄エリアを過ぎたか。JR の改札までまだ遠いなぁ。っしゃあ!(カックラコ)ひぃぃぃ。酷使してる右足痛い。とっても痛い。たまんねっす(泣)。利家さん、また走ってくれた。おいらが JR の改札前に着いた頃、JR の駅員さんが車いすを押して来てくれた。助かったよぉ〜!(T▽T) 車いすで押されながらの道すがら、今回の経緯を話すと駅員さん、

「そうですか八戸から。私、青森なんですよ」

おおっ! そう言われてみれば、ほんのりと津軽イントネーションな語り口。津軽な駅員さんと語りながら、バリアフリー対応のエレベーターでホームに出た。とっとと車いすから立って並ぼうとしたら、電車が来るまでこの車いすに座ってていいんだそうで。その間、ずっと駅員さんが一緒に待っててくれて、無事に乗車したのを確認してから車いすを持って行くんだそうで。

JR 東日本、見直した。

素晴らしいぞ。

大宮駅では地下ホームに到着。地下ってからには地上に出るエレベーターぐらいあるんでしょうなぁ。と見回してもそれらしいものはない。階段の脇にエスカレーターはあるけど。で、1本足 + 松葉杖2本の、しかもこの歩き方の超初心者のおいらに、どうやってエスカレーターに乗れっての? キオスクのおばちゃんに訊いても、エレベーターはないと言う。乗って来た電車はとっくに終点の川越に向かって去ったけど、ホームに駅員さんは1人も現れない。

ああ、これがいわゆる「絶体絶命」ってやつか……。

銘板
2002.11.7 木曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021107
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

「青森物産展」

…ちょっとだけ参加… その6

子供とおけつと車いす

またトルシエさんにがんばってもらった。彼は階段を上がっていき、視界から消えた。ほんじゃ駅員さんが来るまで時間がかかりそうだな。ジュースでも飲みながらそこのベンチでちょっくら休むか。無理に立って待ってても意味ないしな。自販機にお金入れてから悩んでしまった。このホームには他に乗客いないからゆっくり悩もう。どれ飲もうかな。

……。よしこれ。「Qoo」。その Qoo を片手にベンチに座って、と。そうそう、お医者さんが「左足はなるだけ上げておいた方がむくまなくて済む」と言ってたな。んでは空いてる隣とそのまた隣の席に左足を乗っけた。

くぅぅぅ 空きっ腹に効くねぇジュース。しばらく空腹をごまかせそう。あ、利家さんあんなところに。線路を挟んだ向かい側のホームだ。ああ、あそこに駅員の詰め所があったか。お、駅員さんが出てきた。トルシエさんが話してる。あ、こっち向いた。また指さしてる。指さされてももうあんまり気にならん。それよりこの状況から早いとこ救ってほしいからして。見てる見てる。そうそうこの足なんですよ問題は。ギプスつけてベンチに乗っけてるから遠くからでも分かるでしょ? 駅員さん、うなずいてるぞ。よしよし。とりあえずなんかリアクションした方がいいかな。では、Qoo の缶をかかげて……、

君の瞳に乾杯。

駅員さん2人態勢で車椅子を持ってきた。どうやってここから運び上げるんだろ。業務用エレベーター? まさか階段てことはないよな。たった2人でそれはどう考えたってきつい。でも車椅子は押されて階段の方へと向かう。どうなるんだ? そうかエスカレーターと来たか。ってオイまさかあれじゃないだろうな。 うおおおやっぱし!? そのまま乗り上げた。エスカレーターが進むごとに仰角が増加してゆくぞ。こっ恐い!

後ろはどういう状態になってるんだかよく分からなかった。2人がかりでスクラム組んで必死で押さえてるのかなぁ。振り返って確かめるのもなんだか恐ろしくて。そのとき目が合ったらびっくりして陣形が崩れるかもしんないし。下手に話しかけるのもやばいかもしんない。黙ってよう。「彼らを信じるしかない」そういう状況だな。その意味でもけっこう恐いなぁ。どきどき。

大宮駅のエスカレーターは、自由通路(2階)に着くまでもうひとつあった。1回目で彼らを信頼できたせいか、今度はあんまり緊張しなかった。しかしあれだね、落ち着いてみるとこの上向きの角度、なんかカタパルトっぽくない? このまま射出されそう(笑) ゆんず、行きまぁーーーーす!

行きません。

エスカレーターを登り切って自由通路の階に出たところで駅員さん1人離脱。お付きは1人だけとなった。健常者のトルシエさんは駅員さんの指示に従って普通の新幹線改札を通り、新幹線ホーム自由席(南)側に向かった。おいらは、残った駅員さんに車椅子を押されながら、いったん在来線改札の脇を通って自由通路へ。東西に走る自由通路を横断して、駅の北側に向かう。

まぁあれだね。一般スペースを車椅子で行くわけだ。同じ方向に向かう人もいたりして、なんか、あの、この視界の高さだとまるでおけつに囲まれて歩いてるような気分になるんですけど。ええ、どうでもいいことなんですけどね。メインの通路を横切ってるわけだから、右に左におけつが行き交う。男のおけつ、女のおけつ、若いおけつ、年寄りなおけつ……。ひたすらおけつだらけだなぁ……と笑い出したくなると、ふと子供と目が合ったりして(ビクッ!)。同じ目線の高さなもんだから。子供っておけつに囲まれて暮らしてたんだね(笑)

「関係者以外立入禁止」の表示を過ぎて業務区画へ。いきなり殺風景だなぁ。飾る必要はないだろうけど。で、見るからに「業務用!」なゴッツいエレベーターに搭乗。このまま新幹線ホームの北の方に出るそうだ。上昇しながら理解した。これ、きっと車内清掃担当の荷物やゴミの上げ下ろしに使うのだろう。だって、ほんのかすかにだけど、生ゴミ臭が…… (^^^;)

大宮駅の新幹線ホームは、昭和60年ごろの完成かな? 当時は「バリアフリー」だなんて言葉さえ知られてなかったぐらいだから、そういう考えが薄かったんだろうな。今あるこの駅を今から完全バリアフリーに改造するとなると、億単位、下手すると10億単位かかるだろうな。そんなわけで現有施設をフルに利用することになったんだろうな。駅員さんが滞りなくこの仕事をこなしてる様子から、対応マニュアルはしっかりできてるんだろうな。同じ運賃で健常者の乗客より楽させてもらってるぶん、多少殺風景なところを通過したぐらいで文句は言えんな。ていうか駅の舞台裏を見せてもらえて面白いぞ。

ホームのかなり北寄りのところに出た。ずーっと南方面に押してもらって、自由席車両が停まるあたりで利家さんと合流。どの列車で終点盛岡まで行くか、駅員さんに聞きながら相談した。これから来る盛岡行きは Max やまびこ。Max は階段があるからきついっす。平屋のやつにしてほしいなぁ。次も Max か。そのまた次は平屋だけど仙台止まり。その次が平屋の盛岡行きか。よしそれだ。でもあと50分もあるよ。

その頃がちょうどお昼ごろ。弁当を食べながら待ちましょうか。ああこの車いす、まだ乗ったままでいいんですか? ははあ発車時刻の5分前ぐらいにまた来てくれるんですね。ではよろしくお願いします。それじゃ利家さん、新幹線でも眺めながらここで駅弁を頬張るとしましょう。

もぐもぐ……しかしなんですな。あの新幹線、なんかはやてに似てないですか? まだ盛岡 − 八戸開業まで丸1か月あるのに。いや、やっぱしはやてですよあれ。ほら今来たのもそうだ。「はやて」というか、「はやてとして使われるために開発された新型車両」ですよ。ほらリンゴをモチーフにしたロゴマークが出てる。窓も広いし。でしょでしょ? あとで駅員さんが車いすを回収に来るからそのとき訊いてみましょう。あ、そうですね。胴体側面の帯が普通は赤いのに、はやて用のやつはピンクなんですね。ははぁ……もぐもぐ。

お、さっきの駅員さん、発車10分前に来てくれた。ねえねえ……ああやっぱりはやて用のやつなんだ。ふむふむ、乗務員や駅員を新型車両に慣らすためですか。 なるほどねえ。え? 盛岡駅に知らせてくれるんですか? ええ、ええ、盛岡駅では降り口で車いすを持って来た駅員さんが待っててくれるんですか? すごいですね。よろしくお願いします。んじゃどうもお世話になりました。ありがとうございま〜す。

200H 系東北新幹線のドアが開くと、乗り口にちょっとだけ段差があった。5cm ぐらいか。

よし。突っ切る!

利家さんに松葉杖を預け、いざ行かん! 右足でケンケンジャンプだ。とっとっとっとっ……ゆけぇ〜! ホームと車両の間の隙間を踏みそうで恐かったけど無事にステップに着地。次のジャンプで段差に飛び乗り、ノープレーキングで右にコーナー切って客室内に突入。発見した一番近い空席に飛び込んだ。たは〜、うまくいった (^o^)v

しかし遅いねこの新幹線。宇都宮と仙台で止まるのはいいとして、そこから先、盛岡まで各駅停車なもんだから。古川、くりこま高原、一関、水沢江刺、北上、新花巻、その次でやっと盛岡。ゆっくり休めると思えばいいか。そう思うことにするべ。盛岡は終点だから、降りるのに慌てることもない。健常者の乗客たちを先に行かせて悠々と降りると、駅員さんが車いすとともに待っててくれた。どうもすみません (^_^)>

盛岡駅の裏側も見せてもらった。ここの新幹線ホームも大宮駅のと同時期の建設だから、車いすサービスも同じく有り合わせの設備でなんとかすることになってるらしい。JR 東日本盛岡支社オフィスの廊下から荷物の搬出入口近くを通り、業務用エレベーターで在来線ホームに降りた。そこには既に盛岡発青森行きの特急はつかりが来ていた。車内清掃中だからまだ乗車できない。発車まで40分ぐらいある。

え? 八戸駅のホームでも、駅員さんが車いすを持って待っててくれるんですか? いや、八戸駅は最近完全バリアフリーでデビューしたから自力で行けると思うんですが……そうですか。ではご厚意に甘えます。ありがとうございます。いえいえ車いすの方が松葉杖で歩くよりはるかに楽なので。ちょうど乗り口近くにベンチがあったからそこに座り、本当はお忙しいであろう駅員さんは付き添いから解放してあげた。

「ではお気をつけて」

彼は一礼すると、車いすを畳んで持って行った。

……。

車内清掃、もうすぐ終わりそう。早く乗車したいな。さすがにここまで北上すると寒い。もう夜だし。はつかりはスーパーじゃない古いやつか。485系。これ、一見真新しいけど、ほんとは古いのをリフォームしたやつなんだよねあはは。さすがに古いだけあって、乗り口の段差、20cm 以上あるわ。あははははは……。て、オイ! どーすんだよこんなの。さっき新幹線に乗ったときみたいな片足ジャンプなんてやったら蹴つまずいて転んじまうよ。

ちょうどそれに気付くと同時に掃除が終わって、「車内清掃中」の札が外された。まだあまり乗客が集まっていないうちにとっとと乗り込まねば! でもどうやって? トルシエさんにだっこしてもらう? いや、彼にはそんな重労働はさせられん。ていうか一人じゃ持ち上がらないっぽいぞ。利家さんの肩を借りるか? それも不可能に近い。485系はつかり、乗り口が異様に狭いんだよほんと。高さは十分だけど幅が茶室の入り口級。

どうでもいいけど、相撲王国と呼ばれる青森県、力士の方々が帰省する時、はつかりの乗り口で絶対詰まると思う。そこらへんはどう処理しているのだろう。どうにかしてるんだとは思うが、そういう意味で、KONISHIKI が青森県出身でなくてほんと良かった。どうにもならなそうだもんな。この非常時にホントどうでもいい話だな。

他の乗客の手を借りるのも大騒ぎになりそうで絶対ヤだし! ここはひとつどうにか自力で!

……、

……、

……。どぉすべぇ〜(脂汗)

銘板
2002.11.8 金曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021108
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

衝動騒動

それはまさに、愛にも似た衝動!

仕事でクルマに乗った帰り(足の怪我は順調に回復中で、おとといからクルマに乗れるようになった)、ちょっと寄り道してパソコン屋に行ったら中古の iBook が出てて。

クロック: 500MHz, HDD: 15GB,
メモリ: 384MB, 99,800円

たら〜〜(鼻血)

メモリ 384MB が魅力。ソッコー決断したね。こう見えても買い時の決断力はある方だと自負しておる。いったんうちに帰ったら銀行でカネ下ろして、買う。いやちょっと待て。いちおー新品コーナーも見してもらおーではないか。

モデルチェンジにつき在庫処分!
クロック: 600MHz, HDD: 20GB,
メモリ: 128MB, 114,800円
2台限り!

ぶっ(鼻血)

展示品処分じゃないのね! じゃないのね!! くっはぁ〜悩ましい。メモリは 128MB だけど、足りなければあとで買えばいい話。でもクロックは積み増しできないからな。まぁよい。どっちでも買えるだけ財布を膨らませよう。

「今、なんか知らんけどものすごく欲しい!」

これ。この情熱が大事なんですよ大物を買うときは。ええ!(血混じり鼻息)

さて放課後。じゃなく仕事が引けた後。いったんうちに帰って着替えてソッコーお出かけ。はやる気持ちを抑え、まずは冬物の上着をクリーニングに出して、ええと明日かな引き取りは。何時だったっけ。既に上の空で忘れた。あはははははははははははははは。でもいいも〜ん。そのあとすぐに iBook オーナーだも〜んえへへへ。洗濯物を出したら次はクルマにガソリン詰めなきゃな。うん。焦りは禁物さ。好物は最後に取っとく性格って、こういうところにも現れちゃうんだねぇ。そのスタンド専用のプリペイドカードを使って満タン。普通に現金で支払うよりちょっとだけど安くなる。

さて。うふ。

さてさて。ぬふふふ。

さてさてさて。ぐふふふふふふ。

よぉ〜し iBook 買いに行こぉ〜!

_/∩,_(*▽* ) ぶぉぉぉん!

パソコン屋の駐車場にクルマを置いて、そうそう。焦らず慎重に。ドア開けて外に出ようとしてふと気付く。おっとまだこいつなしで歩いちゃいけねんだぜ松葉杖。ミニのリアシートの幅いっぱいでちょうどおさまっちゃってるんだなこれが。ホントぴったし。

「ゆんず、大地に立つ」

カックラコ。ほんじゃ店内に突入!

ゆんず、行きまぁぁぁす!!(カクラコ カクラコ カクラコ……) また中古と在庫処分品を品定め。……よぅし決めた。在庫処分品だ。ちょいとそこのいなせな店員さん。これひとつおくれな。店員さんは揉み手状態だ!

「ありがとうございます! あ、でも一応、モデルチェンジした新品の価格も見てみますか? 明日発売で、今その値札をかけ換えるところだったんですよ」

いやいいよ。決断が鈍るから。

「そうですか? でもまぁここにあるんで。こんな感じなんですよね。♪じゃん」

クロック: 700MHz, HDD: 20GB,
メモリ: 128MB, 124,800円

ブバッ!(鼻血)

……、

……、

(唾ゴクッ……)。

……なんで今度のはこんな安いのぉぉ!? 展示処分価格のやつから 100MHz 上がってたった1万円差ぁ? だっはぁ〜〜。つい今し方買おうと思ってた目の前のマシンが、5秒前まではまさに光り輝いていたマシンが、シューマッハ兄弟顔負けのスピードで色あせてゆくぅ。しょぼぼぼぉ〜ん……。なんかこの展示処分品、もう買う価値ないわ。店員さん、正直に教えてくれてありがとうね。

でもその新型を買うだけ持ち合わせてない。ギリギリ足りない。まさか明日発売の新品を値切るわけにも行かないし。銀行に行って引き落とせばいいけど、クルマ + 松葉杖で行くのは億劫。ていうか iBook から離れたくない。その前にとりあえず、今日手に入れられるのかを訊いてみよう。買うなら熱が冷める前に買わんといかんのだよ。で、どうですか?

「(周囲を気にしながら小声で)もう入荷してるんですよ。大丈夫です

訊くんじゃなかった! 悩ますぃ〜〜!!(@◇@;) とりあえずもう在庫処分品は買わないことを伝え、中古品をまた覗きに行った。はぁ……考えてみりゃそんなにご大層なスペック要らんな。周辺機器やらバッグやら買う資金も必要になるだろうし、このあたりで手を打つか。店員さん、それじゃこの中古品のやつ下さい。

「はい。今すぐ箱を用意します」

これで、これでよかったのだ。そう思うことにしよう (T▽T) いや、でも待てよ! ぬぉぉ! ちょ、ちょっと待った店員さん、中古品の箱詰めストォーップ!! スペックいい方が長く使えますよねぇ。ああもうどうしよう。うーんうーん……。ほんっとめっちゃめちゃ悩むなぁどうしてくれるんです一体。けど実際、持ち込んだ実弾、足りんしなぁ。

「うちはデビットカードやってますんで、現金が足りなくても大丈夫ですよ」

う、あ、……。やっ……やっぱしあのぉ (-o-;) ……新型!! (T□T;;)

「分かりました。では今、奥から持ってきますね」

ぐむ……こ、これでいいのか? ほんっとーにこれでいいのか? これがいいのか? マジで? ファイナルアンサー? ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる……すぽん。あれ? そういや新品を定価で買うんなら、いつも行ってる個人販売店から買った方がいいわなぁ。個人経営店特有の丁寧アフターだし、店のあんちゃん Mac のエキスパートだし。どうせならあっちで買う方がいいんでねーの? これに気付いた時点で、ここでは買わないことに決まった。さてどう言い訳したらかっこ悪くないだろう。うむぅ……と悩んでるうちに店員さん伝票を書き始めたぞ!

ああっああっ! やっぱ待って!

あ゛う゛〜(マジ半泣)

「今日はどれを買っても後悔しそうです。しばらくは買わずに、買うかどうかから考え直しますすみません。パーツでも買って帰ります」

「買い時の決断力を自負」だなんてそんなことはもう、冗談でも言わないようにしよう。こんなあやふやな客の相手をした店員さん、とうとう一度も嫌な顔を見せず、笑顔のまま最後まで付き合ってくれた。感謝です。……実際に、今日買わなきゃ本当にしばらく買う気が萎えそうだしな。ウソではないぞと自分を騙す。

と、彼の好意を無にするかの如く、今度は個人販売店に向かった。あそこは在庫あんまり置かないからな。今日注文したら週末の配送休みを足して5日後に納品て感じかな。熱意が冷めてそうだな。それよかそこのプロフェッショナルなあんちゃんのご意見を、気持ちを落ち着けて伺おう。それからだ。まだ8時前だから、店、たぶん開いてるだろう。憑き物が半分落ちたみたいにミニちゃんをちんたら転がしてそのお店に到着。そこではじめて分かった。

んげ、今日は早じまいかよ……。

憑き物、全部落ちた。iBook のバカヤロー! おまえなんか…おまえなんか… へっへーーーんだ!! それにしてもはじめに行った店の従業員の間ではこれからしばらくの間、おいらのみっともない苦悩ぶりが話題を提供するんだろうなぁ……とほほほ。

銘板左端銘板銘板右端

追伸:物産展の話は明日書くね。今日はナイスネタが発生したもんだから。

銘板
2002.11.9 土曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021109
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

「青森物産展」

…ちょっとだけ参加… その7

〜 青春の巣窟 〜

このままでは特急はつかりに乗車できん。発車までに時間はあるからまだ乗客はあまり集まってきてはいないけど、どっちみち解決しなきゃならん問題だ。もたもたしてると座れなくなってしまうぞ。その狭い乗り口を観察してみると、両側に手すりを発見した。あれを使ってみよう。

新幹線に乗った時のように乗り口のすぐ前まで松葉杖で進み、トルシエさんに松葉杖を預けた。いくぞ。と手すりを掴み体を支えた。右足を浮かせて……そのまま伸身ムーンサルトで着地をキメると、後続の乗客たちもコバチだのギンガーだのイエーガーだのを続々と繰り出しはじめた!……はずもなく(汗)、浮かせた右足はすぐにデッキの段差の上に着地。結局難なく乗車できた。ふぅ ε=(-o-;) 席を取ったところで利家さん、再び車外に出たかと思うとビールとおつまみを買って戻ってきた。おお、すみませんね。いいんですか? ではではゴチになります。もうすぐ八戸ですねぇかんぱ〜い。

はたして、八戸駅のホームでも駅員さんおひとりが、車いすを用意して出迎えてくれた。いや〜ほんとすみませんね。バリアフリーの駅だってのにここまでして頂いて。どうもありがとうございます。ははぁ、駅の事務スペースを通る必要がないんですなぁ。あ、あの、タクシー乗り場まで押していただいてもいいでしょうか。ええ、ああどうもすみませんそれではお願いします。タクシー乗り場まで。

我々は到着ホーム上のエレベーターで橋上駅の2階に上がり、普通に改札を通過。駅前に降りるエレベーターまで自由通路を進んだ。「車いすサービス」、やっぱりきちんとマニュアルがあるらしく、どこの駅でも駅員さんは滞りなく完璧にこなしてくれたよ。八戸駅もそう。安心して使えるなぁ。下に降りるこのエレベーター、一般の人が行き交う場所から少し離れてる。自由通路のメインストリートから、細くて人気のない通路を20mほど通った突き当たり。エレベーターが見えてきた。

おお! 展望エレベーターか! すごいっすねドアにもガラス窓がある。そのとき駅員さんとトルシエさんのお二人、ほぼ同時に小さく叫んだ。

「あっ……」

なんか、エレベータ内の下の方に、何かがあった。車いすに乗ったおいらの目線だと、エレベーターのドアの窓の下限に遮られてよく見えない。お二人は立って歩いてるからすぐ分かったらしい。え、何? 何? 近付くにつれ、おいらにも見えてきた。

女子高生が2人、エレベーターの中で座り込んでダベってやがった(爆) 彼女らもようやくこっちに気付いて、ドアを開けて飛び出てきた。うわぁ こいつらめちゃめちゃバツ悪そ〜(笑)

「すぅいぃまぁせぇ〜ん」

すれ違い様、消え入りそうな声で謝られちゃった。まぁここは笑って流そうじゃありませんか。おいらが不機嫌になったらなんも悪くない駅員さんまでバツの悪い思いをすることになるからね。しかしあれだね、あのくらいの歳だと、いくらダベってもダベり足りないもんだよね。でもカネないからいつも喫茶店とかに使うわけにもいかんし。あいつらほんと、いい場所発見したなぁ〜(笑)そんなことを微笑ましく思いつつ、彼女らが明け渡してくれたエレベーターに乗った。

エレベーターってほんと「密室」だよね。

ぐはっ 香水くさぁ!

鼻、曲がるよこりゃ

そこまでは予想してなんだ。あいつらほんとは水商売か? 箱の中の三人、全員悶絶。

タクシー乗り場前で駅員さんにお礼を言って、通常業務に戻ってもらった。利家さんに、タクシーで家まで送ってもらった。いやもうほんと助かりましたよ。どうもありがとうございました〜。

入間土産はこの「マイ松葉杖」2本のみか。これからしばらくは、これに頼っての不便な生活だな。治るまで絶対乗りこなしてやるぜベイベッ! こうしておいらの「青森物産展 in 入間」は幕を閉じた。松葉杖乗りこなしもいいけど、早いとこケガ治すべぇ〜。

銘板左端銘板銘板右端

おまけエピソード1:その次の日、近くのローソン(往復 1.5km くらい)に早速、散歩がてら + 完熟歩行がてらに買い物に出かけてみた。行きはまだ体力があったからよかったけど、帰りは途中でばててしまって、遭難するかと思った(笑)。今ならかなり使いこなせるようになったからそんなことにはならないと思うけど、実は怪我の具合が思ったより早くよくなってきて、もう左足も使って歩いてたりする。松葉杖の補助で体重を左足に集中させないようにはしてるけど(こうすると早く完治するんだってさ)。

肝心の入間での八戸らーめん、初日のあの手応えのまま、かなりの好評を博したみたい (^o^)v ただ、せっかくの日曜日(11月3日)、入間の空自基地で航空ショウがあってさ、その日はそれが終わるまで、デパート全体が閑古鳥だったらしい(ちっ)。でも航空ショウが終わるとともにどっと混んだんだってさ。よっしゃよっしゃ。

おまけエピソード3:実は八戸らーめんドリームチーム、すんでのところで危機を免れていたらしい。入間に到着した日、つまり初日の前日(10月29日)、晩めしはホテル近くで見つけた焼肉屋で食おう、ということになってた。その焼き肉屋の周りには「29日は肉の日」と書かれたのぼりがいっぱい立ってた。ちょうどその日は食べ放題だったんだ。景気付けにもってこいだ。物産展の準備が終わってその焼肉屋に向かったドリームチームだったが、その店には行列が出来てた。

一般に八戸人は、行列に並ぶのが大嫌い。なんで? と東京人に聞かれたこともあるけど、こっちからすればなんでそんなに東京人は行列を作りたがるのか、行列に並びたがるのか、理解に苦しむ。そんなわけで我々はその焼肉屋で食うのをとっとと諦め、その晩はイタ飯屋で食った。そして、番長からおととい聞いた話。

「あの日、あの焼肉屋で食わなくて正解。だってよ、物産展の参加者であの日にあそこで食ったっつ〜人、みんな夜中にジンマシン出て吐いたんだってさ。次の日それ知って、あ〜びっくり」

それ食ってたら、おいらは食中毒の上に骨折という、世界の不運を一身にしょい込んだような状態になってたよな(←そこまでじゃないだろ)。くわばらくわばら……。

銘板
2002.11.10 日曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021110
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

「メイプルタウンフェスタ」

…ちょっとだけ参加…

去年も参加した青森県は六戸町でのイベント「メイプルタウンフェスタ」の物産展に、今年も参加したよ(←去年の記録は 2001.11.9, 2001.11.10, 2001.11.11)。ただ、足の具合もあるんでちょびっと顔出しただけ。何ともなかったけどね、足。でも一応医者の薦めどおり松葉杖で補助。今は1本だけ。歩くとき、左足に衝撃が直接かからないように、左手に持ってカックラ カックラと歩くのだ。それでも「右足 + 2×松葉杖」の3本足歩行よりずいぶん楽だぁ〜。3本足歩行もだいぶこなれてはきてたけどさ。

メイプルタウンフェスタのお目当てのひとつ、「メイプル君」の着ぐるみには今回は会えなかった。会場に顔を出したらもうメイプル君、引っ込んでしまったあとで。んー、かわいいんだよなぁ。携帯に付いてるカメラで撮りたかったんだけど。

お目当てのもうひとつは「ハリケンジャーショー」(笑)。もちろんおねーさん目当てだ(爆) 今年のおねーさんはテンション低かったな〜。新人さんだろうか。ていうかレンジャーショーのおねーさんて一般に、スーパーサイヤ人かと思うほどめちゃめちゃテンション高いよな。それに比べるとまだちょっと修行が足らん系。

ハリケンジャーのキメの振り付け、かっこいいのかウケ狙いなのか、かなり危ういライン上だったなぁ(汗)子供たちとの握手会に移る時、彼らが舞台を飛び降りる姿は大変かっこよくて感銘を受けたけど。あと、主題歌も爽やかハードロック + ユーロビート系(なのか?)で好感。最後の、

♪ 風にな〜れぇ〜

がいいねぇ。「なんかいい感じに懐かしいなぁ」と思ってたらいま気づいた。故・スキャットマン・ジョンの曲に少し似てた(笑)。♪ パパポパポペペ〜 (合掌)

それなのにハリケンジャー、なんであのキメポーズ?……なんか納得いかねぇ〜。

銘板
2002.11.11 月曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021111
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

また衝動……

それは秋なだけに、濡れ落ち葉のような衝動!

今度は iBook じゃなくて。「パワーアップ G4 の野望(2002.3.13)」で書いた、「どこでもいいからどっかのサードパーティさん、液晶 iMac 用としてさばけまくってるシングル 800MHz の G4 プロセッサで CPU カードを作ってくれぇ〜!」が実現してしまった。夏あたりに発表があったんだけどね。SONNET Technology 社から。

考えることは同じ、ということか。その場合は2次キャッシュ容量の小ささが懸念だったけど、2次キャッシュ 256MB に加えて3次キャッシュ 2MB を突っ込んでるらしくて、そこらへんの心配は無用。3月の時点で発売中だった 500MHz デュアルの CPU カードと同等またはそれ以上の性能を出すはずだ。そして思った通り 500MHz デュアルより安いぞ8万弱だ!(500MHz デュアルは10万〜12万) うははは、やはり読みは正しかった!

……。

しかし。

……。

やっぱ商売上手だよなぁ。Mac なんて小さい市場規模で成功していくには、それなりにしたたかじゃなきゃならんのねきっと。800MHz は下位製品。他に 1GHz なんてのも出てる。クロックが 200MHz、つまり25% 上がっただけで、値段は 118,000円。48% 増。800 は iMac に積まれて数が出てる(iMac 用と PowerMac 用じゃ CPU の型番が違うけど)から性能差以上に安いのは察しがつくけど、こんなめちゃくちゃな値段設定じゃ誰も買わんよ。

はじめはそう思ってたんだが、CPU の換装なんて1マシンにつき1回ぐらいなもんだよね。だったらできるだけいいやつを積みたいのが人情だよねぇ。そこらへんこの会社はほんと上手く衝いてきやがるぜまったく。大体にしてなんで増速したいのかっつーとあれだ。SETI@home。そろそろ順位が上がらなくなってきてさ。

去年 Mac OS 9 から Mac OS X に換えたらグンとスピード落ちちゃって。そこからアップデートするたびに少しずつ速くなってきて、ver. 10.1.5 以降は OS 9 とほとんど同じ成績を出すまでに回復した。でももうソフト的には限界かもな。そんなわけで、増速はハードウエアに依る時期にさしかかってきたような感じ。S@h の成績を上げたいのももちろんだけど、実際バックグラウンドで S@h を回しながらの Netscape 7.0 ってのがまたこれがトロい。こいつをもっと快適にしたいんだな。そこでエンジンのパワーアップという、とっても分かりやすい改善策をやりたいわけだ。

それにしても少し前まで、OS 10.1.4 以下というただでさえ重い状態で S@h 回して、その上で Netscape 6.2.x for Mac OS X なんつー超重量級ソフトを使ってたんだなぁ。よく我慢したもんだよ我ながら。

肝心の CPU カードの件、どっちにするかかなり悩ましい。前回みたいに、衝動が消えるまで待つのも手かも。

銘板
2002.11.12 火曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021112
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

火力的パノラマ

先週の金曜、八戸火力発電所の社員食堂にお邪魔しちゃった。そこでも八戸らーめんを出してて、その関係で。でね、この火力発電所ってのはすごいんだこれが。何がって、景色が。入り江に面してるんだな。工業地帯の。

八戸市には太平洋に注ぐ2つの川がある。新井田川(新井田川)と馬淵川(まべちがわ)。この2つの川は昔は河口近くで合流してたんだけど、そのせいで合流点付近がよく洪水になったらしい。その対策で、馬淵川の河口を新しく作る工事が戦前からずっと続いていたらしい。今の八戸の爺さんたちによると「若い頃は、勤労奉仕としてよく駆り出されてモッコを担がされたもんだ」ということらしい。

で、昭和何年ごろか知らないけど、とにかく戦後になってようやく新しい河口が完成、馬淵川はバイパスされて、新井田川と合流することなく海に出ることとなった。そしたら、新井田川とつながってる「昔の馬淵川の跡」ってのが残った。今の馬淵川とは堤防で区切られてる。細長い入り江っつーわけだ。それが何になったか。造船所になった。漁船とか中小の船も造るけど、貨物船やらタンカーやらを造る大型ドックもあって、しかもその大型ドックはいつも稼働中らしい。それが、火力発電所の対岸にある。

この景色がすごいんだ。巨大な船を囲んで溶接のアークがぱちぱち光ってたりして。先週行ったときには光ってなかったけど、やっぱし建造中。船底だけのやつがでっかいドックに入ってた。食堂のおやじさんによると、その前の週には竣工したフェリーの進水式があったんだってさ。

おやじさんに直々に案内してもらっちゃって。食堂のある建物(5階建て)の屋上に出て。対岸の造船所もすごかったけど、発電所お隣の大平洋金属の工場もでかかった。設備のひとつひとつが巨大だった。

「カメラ持ってくればよかったよ」

と一瞬後悔したんだけど、おおっそういえば! ケータイにカメラ付いてるわ!! で、ちょっとずつ角度を変えて、「継ぎ足しパノラマ写真」として撮ったよ。角度は 150゜ぐらいかな。ちょっとこのカメラにまだ慣れてなくて、最小画角で撮っちゃって、さらに望遠モードがあることも知らなくて画像は小さいわ、レンズが汚れたまま撮ったから各写真の真ん中がぼけたり色がおかしくなったりで Photoshop LE で修正かけたりしたわでひどいんだけど、

これがそれ。

真ん中に写ってる建物は大平洋金属の工場の一部。他に背後や右側もそう。その建物のすぐ手前に道路があって、その道路よりこっち側が火力発電所の土地。ちなみに火力発電所の施設はちょうど反対側になっててうつってないっす。左に川みたいに見える入り江の向こうは造船所。たぶん対岸に見えてるとこ全部。

すごい得した気分になっちゃったよ。八戸にもこんな壮観な景色があったのだなぁ。火力食堂のおやじさん、どうもありがとう! (^O^)/

銘板
2002.11.13 水曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021113
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

連休初日

突然ですがすんません連休いただいてますぅ……。

銘板
2002.11.14 木曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021114
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

連休2日目

眠いぞ……。ていうか最近寒すぎ。もう雪降ったしさ〜。ミニちゃんのタイヤはスタッドレスに交換したけど、職場のアベニールはまだなんだよな。どうすんだよ積もったら。

銘板
2002.11.15 金曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021115
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

連休3日目

ちょっとちょっと! 積もってるよ! 朝起きたら銀世界ってやつだ。タイヤ交換、今日スタンドに持ってったらすごく混んでるんだろなぁ。

あ、いま発見。Apple の Desktop Bus Mouse II、マウスボタンじゃないとこ押してもクリックされるぞ(笑)。ボタンの少し手前のボディ部分を強めに押すと、クリック入った。感覚としては、現行の Apple Pro Mouse みたいなもんか(違う)。

Pro Mouse って、前々から思ってたんだけど、八戸銘菓「つるこまんじゅう」にそっくりなんすけど。液晶 iMac 用のは白いんだよね。パソコン屋で見たけど、ますますそっくり。

銘板
2002.11.16 土曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021116
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

幕張メッセにて

「電気のふるさとじまん市」に

参加予定っす

このまえ入間で骨折したってのに、また物産展に出動予定。入間では八戸の片棒を担いだけど、今度は五戸町の一味(笑)

千葉県の幕張メッセで 11月22日(金曜)・23日(土曜)・24日(日曜)の3日間開催される、「電気のふるさとじまん市」に参加だ。イベントの内容・開催時間・幕張メッセへの行き方・おいらが参加する五戸町ブースの場所などを網羅しておいた。

ここをクリック!

すれば、その全容が明らかになるぞ。んじゃ会場で待ってるぜっ! おいらの晴れの松葉杖姿が見られるぞ(笑)。なるべく2本足で営業しようと思ってるけど、リクエストがあれば松葉杖姿をご披露いたします。

銘板
2002.11.17 日曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021117
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

事件記者 シャモ

今日は青森に行こうと思ってたんだ。友達が個展を開いてるから、それを観に。11時半頃、出かける準備が終わって、ふと気付いた。うちの庭にお客が来てた。

このお方なんですけどね。ええ。

シャモ。慌てて携帯のカメラで撮った。もうちっと大きい画角にすればよかった。はじめは「でっかいキジ」だと思ったんだわ。キジならよく来るからね。ハトはもっとよく来るけど明らかに違う。しかしほんとでかいねシャモって。体重、白色レグホンの倍以上あると思う。足の太さは3倍ぐらいある。こいつが厳かにうろつきながらおとなしく土を突っついてるんだわ。トサカ揺らして。

別に悪さをするでもなし、その優雅な立ち居振る舞いと美しい毛並みにしばらく見とれてた。別にニワトリマニアじゃないよ(笑)。でもこいつ、こんな立派ななりしてどこから逃げてきたんだろ。かなり大事に育てられてきてるような気がする。そういやうちの4時の方向200mぐらい向こうに小屋があって、毎朝ニワトリが鳴いてるんだよな。そこから逃げてきたんか?

「もしかして飼い主、今頃、必死になって探しまわってるんでねーの?」

と想像した。見れば見るほどこいつは高価そうだ。相場は知らんけど、10万だの20万だの取り引きされるような代物かもしれん。そこでどうしたか。警察に通報(笑)。いやマジで110番(爆)。だってさ、こんなとこうろつかれてるところを飼い主に見つかったら、「お前、盗んだろ」とかあらぬ疑いをかけられるかもしんないじゃん。

一応、報告するだけしておいた。放っておいても被害が出なさそうだったから、こっちはそれだけで気が済んだ。でも15分後、ちゃんとお巡りさん2人(ベテランと新人コンビっぽかった)がパトカーで来た(笑)。彼らはそれまでに捕まえておいてくれてることを期待してたらしくて、段ボール箱を持ってきてた。それに移し替えて持ち帰るつもりだったらしい。

「え? ああ、そこにいますよ。ほらあそこ」

とヤツの歩いてる姿を指差すと、巡査殿は明らかに落胆してた。

「捕まえるの、無理ですよねぇ……」

きっとこの人たちも「ロッキー」観たことあるんだろうな。

「というより無理に捕まえようとしてケガさせたりしたら、持ち主が弁償を要求してくるかもしれないですよね」

そうだよね。じゃあやっぱりしばらくは放っておくことにしよう。状況を話して、例のニワトリ小屋と思われる物件が見えるところに新人巡査に来てもらって確認してもらった。植え込みの枝をかき分けて怪しげな小屋を指差し説明するおいら。それを真顔で聞きつつ小屋を見据える巡査。おお、「捜査」っぽいぞこのシチュエーションは!

お巡りさんが持ってきた住宅地図で確認すると、そこには小屋しかない。母屋がない。誰の小屋か分からない。ベテラン巡査は携帯電話で状況を署に説明。そこの持ち主を調べてみることになった。警察だったら車載の無線で連絡取った方が警察っぽくないか?

新人巡査は周囲の家へ聞き込み。うむ、これは警察っぽい!聞き込み結果を待つ間、ベテラン巡査はシャモ君に近付こうと、中腰で右手を出して、そーっと歩み寄っていった。シャモはシャモで、そーっとベテラン巡査から逃れていった(笑)

この人ほんと警察っぽくねーな。

聞き込み調査の結果、意外な事実が発覚した(ああ、刑事ドラマっぽい……)。

「どうもご近所の人たちの話では、10日ぐらい前からここらに住み着いてるようですよ」

え、そうだったの? 知らなんだ! だったらもう飼い主、諦めてますよねぇ。じゃあもうこれからもこいつは放っておくことにしますか。どうも今日はこんなのに付き合わせてすみませんでした。いえいえ、どうもご苦労様でした。一応、「持ち主発見」など、何らかの展開があった場合のために携帯の番号を教えておいたけど、今(11月18日午前1時40分)まで特に連絡なし。

シャモの扱いの話が決まってからすぐに、青森に向けて出かけた。パトカーとは別々のルートを通ったんだけど、少し離れた交差点信号待ちしてたら、ゆんずマシンの2台後ろにそのパトカーが来た。そしたら不意に巡査コンビ、サイレン鳴らして前に出ようとした。

「え゛、シャモの話、早速新展開っすか? で、ここで話すの!?」

と思ったら、パトカーは赤信号で並ぶクルマの左脇を通り、颯爽と走り去って行った。緊急の出動がかかったんだろう。運転してたのはベテラン巡査の方だった。さすがにこのときは警察っぽくてかっこよかったぞ。

ああ、青森での個展の話も書こうと思ってたのにもうオネンネタイムだわ。あとで書くっす。ちゃんと作品も写真に撮ってきたのだ。

銘板
2002.11.18 月曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021118
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

個展を観に行く

昨日はシャモ騒動の後、青森に旅立った。アーティストの友達が個展を開催中だったんで、ちょいとお邪魔しに。 松橋恵美(めぐみ)さんとゆーアーティストだ。こうやってお名前までここに書いたのは、近い将来きっと有名になるだろうから、今のうちに書いておけばこのサイトの名も上がるだろうなんて全然考えてませんからね、ええ!(汗)

ということで、今回発表された個展「ふらんす日記」(←フランスで修行してきたそうで。そのときの作品)から、作品群をスライドショウ形式でお見せしましょう。ちゃんと Web 公開の許可を頂いたんで。ただ、携帯電話のカメラ機能で撮ったんで、画像はあんまりよくないっす。広角だからフレームも歪んじゃったけど、どうかご勘弁を。さらに、タイトルも記録するとどれがどれだか本格的に分かんなくなっちゃいそうで、取り違えるとかなりまずいと思うので、作品タイトルは割愛させて頂きます。

ではこちらからどーぞ。

3番目の作品、真ん中右寄りの部分のくり抜かれたみたいな形、8番目、9番目のナンシーの花壇の形だよね。そのことに気付いて訊いたみたらやっぱり、その花壇に心を奪われちゃったんだってさ (^o^) 1番目の風景画と、9番目の写実的な作品(サイズも大きかった)が、おいらの好みだよ〜。

ナンシーの花壇の写生、クロッキー(でいいのかな? 単語に自信なし)も出てたけど、撮影に失敗してた。撮った直後にちゃんと確認するんだったなぁ……。

銘板
2002.11.19 火曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021119
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

撃沈

二日酔いっすよ。うおおお……。

昨日の夜、小・中学時代の同級生1人と久しぶりに会ってさ、飲みに行くことにその場で決まって。最高に楽しかった! v(^o^)v 2人で五戸銘酒「菊駒」を1升あけちまったぜベイベ。今日は二日酔いでもう死にそうっす (-o-;) ああでも死因が「二日酔い」ってのはかっこ悪すぎるよなぁ。

うぉぉぉ ぎゅるじい……。死むぅぅ。

銘板
2002.11.20 水曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021120
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

また旅立ちなんで

お休みのお知らせ

2002.11.16で紹介した「電気のふるさとじまん市」に参加するため、11月21日(出発日)〜25日(帰還日)まで、この Web 日記はお休みをいただきます。よろしくお願いいたします。

詳細はこちら

それと、

「電気のふるさとじまん市」のサイト

旅するごとに、わけわかんなかったりキョーレツだったりのネタたちに見舞われるんだよなぁ。今回はどんなネタが待ち受けているんだろーか。それが楽しみといえば楽しみだけど、骨折とか食中毒ギリギリセーフとかはもう勘弁っす (T▽T)

それでは行ってきまぁ〜す (^▽^)/~

銘板
2002.11.21 木曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021121
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

物産展「電気のふるさとじまん市」

参加中 1

移動(八戸 → 幕張メッセ)& 開店準備の日。

銘板
2002.11.22 金曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021122
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

物産展「電気のふるさとじまん市」

参加中 2

物産展初日。

銘板
2002.11.23 土曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021123
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

物産展「電気のふるさとじまん市」

参加中 3

物産展2日目。

銘板
2002.11.24 日曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021124
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

物産展「電気のふるさとじまん市」

参加中 4

物産展3日目 & 撤収の日。

銘板
2002.11.25 月曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021125
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

物産展「電気のふるさとじまん市」

参加中 5

横浜ラーメン博物館視察 & 移動(首都圏 → 八戸)

……、

……、

……。

ちうことで帰って参りましたぁ〜。もうへろへろっすよ。特に胃が。なんでって、いやその……。ちうことでおやすみなさい。zzz...

銘板
2002.11.26 火曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021126
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

「電気のふるさとじまん市」紀行

その1:嵐の前の静けさ

松葉杖、やっぱ1本持ってった方がいいよな……。剥離骨折した左足首、なんかもう大丈夫そうなんだけど、3日間の立ち仕事だからな。一応。今回の日程は、

11月21日:幕張メッセに移動・物産展の準備
11月22日:物産展初日
11月23日:物産展2日目・夜は「ぶんのおやど」のぶんさんと飲み
11月24日:物産展最終日・撤収
11月25日:新横浜ラーメン博物館で「八戸支那そば」を味見してから帰郷

というメニューだ。はてさて予定通りに行きますかどうかは、読んでのお楽しみ……。ていうか最後の方で「茨城方面に拉致される」というかなり鋭いハプニング(笑)があったんだけど、それもまたおいおいと……。

んではぼちぼち始めますか。

銘板左端銘板銘板右端

11月21日早朝、我々は今回の物産展「電気のじまん市」会場である千葉市の幕張メッセを目指し、上り一番の特急はつかりにて八戸駅を出発した。この列車の始発は青森駅。寒い時期は青森市あたりが大雪が降ったりして視界不良につき徐行したりして、けっこう遅れることあるんだよね。

長野オリンピックが始まる数日前のことだから1998年の2月か。宇都宮に行く予定だったよそのときは。盛岡発の新幹線は宇都宮に止まらないから、仙台で新幹線どうしの乗り換えが必要だった。10分ぐらい遅れて来やがってさこのはつかり2号盛岡行き。発車後の車内放送は遅れを取り戻すべく全力を上げるみたいなことを言ってて、最高速は上げられないだろうから、「途中駅前後の加減速をいつもより急にする」という意味に取ってたんだけど、盛岡到着直前の車内放送では「10分遅れで到着いたします」。

全然縮まってないじゃん。どうすんのよ。新幹線、間に合わないじゃん! 「新幹線はこの列車を待って、5分遅れで発車する予定です。乗り換えは5分しかありません。お急ぎ下さい」ってそこで切り詰めんのかよ!

5分遅れの新幹線やまびこ東京行き。に何とか乗り込んだら放送。ここでも、遅れを取り戻すべく全力を尽くすみたいな。でもやっぱりというか、仙台駅には5分遅れで到着。「仙台発の乗り継ぎのやまびこ号は、この列車を待って3分後に発車いたします」またかい! 仙台で無事に乗り換えが完了したときには心の底から安堵したよ。なんでこんなことでシアワセ噛みしめにゃならんの?

今回の旅では、はつかり2号は八戸駅に定刻着・定刻発で無事に出発。旅のメンバーはこの時点で、ゆんず・ハチミツ屋さん1名・お菓子屋さん1名・米屋さん1名の計4名だ。明日の物産展初日の昼に米屋が帰郷、その夕方にお菓子屋が帰郷するも、その間に五戸町観光協会の職員1名が合流。以降はトロイカ体制にて営業を続け、最後の後片付けまでやっちゃうという算段だ。

盛岡駅でも滞りなく乗り換え完了。一路東京へと向かう我々だった。あああと10日で新幹線「はやて」が八戸に来るんだよなぁ。そうすりゃ青森県民が20年もの永きに亘り営々と続けてきた「盛岡駅ダッシュ」とも永遠におさらばなんだよなぁ(青森市民は「八戸駅ダッシュ」を引き続きしなけりゃならんが)。そうなりゃ盛岡なんて単なる通過点だぜベイベ。盛岡駅構内を、自由席を求めて駆けずり回ることなんかもうしなくていいんだぜベイベベイベ(どうせはやては全席指定だしな……)。早く来ないかなぁはやて。

東京駅にて JR 京葉線に乗り換え。これがまた同じ駅内での同じ鉄道会社での乗り換えなのに、京葉線の地下ホームってのがものすごく遠くて。歩いて歩いて、さらに動く歩道を何本か乗り継いで、そのうえエスカレーターで下がってようやくホームに到着。あのさぁ JR 東日本さん、新幹線ホームから京葉線ホーム、どうせならシャトル的な乗り物を構内に走らせてくんない? 1回100円ぐらいなら払ってもいいよ。

それと初体験の「松葉杖でエスカレーター」、けっこう恐かった。杖の置きどころを1段間違っちゃってさ、進んだら左肩がぐんぐん上がって行くんだよ。そのまま前に転げ落ちそうになった。

京葉線はちょっと走ると地上に出て、ひたすら千葉県に向かって走る。しかし遠いなぁ幕張。予定の海浜幕張駅まで30分以上かかったぞ。今回の切符は五戸町観光協会から渡された(料金は主催者持ち)。八戸から東京都区内まで。乗り越し料金290円。なんで海浜幕張までの切符じゃないんだろう。よく分からんけどとにかく着いた。昼ちょっと前だったから近くのレストランに入ってランチを頼んだ。まだすいてるのになかなか来ない。4人で同じメニューを注文したのになぁ。

待ってる間は今回の打ち合わせ。それも大体終わっちゃったら、何か始まったか。

デジカメ自慢

でもまぁみんな持ってきてるのはちょっと型が古くて。そう来るとおいらが8月に買った CAMEDIA C-3040ZOOM が俄然注目を浴びるわけだ。いや、型遅れで特価だったんだけどねこれ(笑)。

忘れてきたけど。

デジカメ自慢に加われなかったおいらは負けじと携帯を取り出した。そう。11月6日に買い替えた DoCoMo D251i だ。撮り貯めを見せびらかした。いや〜、みんな感激してたね。シャモに(笑)。そういやあのシャモ、この物産展から帰ってきてからまだ見てないな。誰かにとっ掴まって鍋にでもされたろうか。

昼めしもようやく来てそれを平らげて、一行は会場の幕張メッセへと向かった。これがまた遠い。松葉杖をつきながらだとけっこうツラい。空中回廊への階段がね。特にね。ID カードを首から下げて一般向け用の入り口(2階)から入ったら、そこの警備に「イベントが始まったら、1階の搬入口から出入りして下さい」と言われた。まだ準備の日だから関係ないけどね。はいはーい。で、会場に入ったとき、思わず足を止めて見入ってしまったよ。

会場、でけぇ〜!

こんなでかい会場、初めてだよ。ああそうか3年前に東京ドームでやった「活彩あおもり大祭典 in 東京ドーム '99」に参加したっけな。あれとどっちが大きいんだべ。写真は準備日のかなり早い段階だからまだ殺風景だね。開幕したらもうそこら中にいっぱいのぼりが立って照明がガンガンついて(うちも、おいら自前の照明機材 計300W ぶんを持ち込んだ。しかも気合いを入れて替え玉付き)、調理ブースからは煙が立ち上ったりしてたから、同じ場所から眺めたらさぞかしすごい光景だったことだろう。営業中は時間が取れなくて撮影できなくて。この殺風景な写真から想像してちょーだい。

心配なのは荷物。いやさ、今回、主催者が指定した搬入業者運りせいで、マジでひどい目にあったんだよ過去に。さっきちょっと話に出た「活彩あおもり大祭典 in 東京ドーム '99」でも、会場になった東京ドームの指定業者がこの運送会社でね、あんなひどいサービスのくせにどんな手口を使ってこういう大口の指定を取ってるのか知らないけど、ほんとひどかったんだ。話は3年前に遡る。

1. ワレモノ注意

東京ドームで売る商品を搬入するため、五戸町観光協会仲間は八戸貨物駅のその運送会社エリア前に、各自の荷物を持って集まった。とりあえずこの運送業者、「バカチン通運」とでも名付けておくか。全国的な企業なんだけどね。

荷札もちゃんと全部貼った。荷札は「常温」「冷蔵」「冷凍」で色分けされて、バカチン通運の職員がコンテナを分けやすいようになってる。あとはひたすら荷札の色ごとにカゴ型台車に荷物を積み、その台車をまた荷札の色ごとにまとめて、指定された場所に置いて行けば、バカチン通運の職員がその保管温度設定のコンテナに積み込んでくれる。うちらがホイサッサと台車に荷物を積んでいるすぐ横では、先に搬入を済ませた別の出店者の荷物が、バカチン通運職員たちの手で既にコンテナ積みされている最中だった。

ぐわしゃ!

突然の音に我々は手を止め、音のした方を見た。バカチン通運の職員、その出店者の荷物を落としてしまってた。ひしゃげた段ボール箱の中からりんごジュースだか酒だか分からん液体が止めどなく流れ出ていた。職員たち、しばらくその様子を呆然と眺めてた。やがて一人が「オイ」と他の仲間に声をかけると、何事もなかったかのように荷物を積み始めた。ひしゃげてびしょびしょの段ボールも一緒に。

東京ドームでは偶然、うちの売場とその被害に会った出店者の売り場は目と鼻の先だった。遅れていた彼らの荷物がやっと届いた時、出店者たちは悲鳴を上げてたよ。荷主さんには荷物破損の旨、何の連絡もなかったらしい。荷主さんにそのときのことを教えてあげようかとも思ったけど、今さら言っても何の慰めにもならんだろうと思ってやめといた。

あの箱に貼られてた「ワレモノ注意」の真っ赤なステッカー、とっても目立つやつだったのに、何の意味があったんだろう。

2. 温度管理ミス

荷札の色分けという、誰でも分かる温度の区別をしていたはずなのに、どうすればこんなことが起こるんだろう。被害者はソフトクリーム屋さん。開催期間中、その売り場には誰もいなかった。何も置かれていなかった。貼り紙が1枚のみ。

商品搬送中の事故により、今回参加できなくなりました。

弊社製品をお求めにおいで下さった皆様には

深くお詫び申し上げます。

これもさ〜、この出店者のところに荷物が届いた瞬間を、見ちゃったんだよね〜。悲鳴上げてたよここも。悲鳴というより怒鳴り声。彼ら、搬入してきたバカ通の東京支店職員を捕まえて問いつめてた。

冷蔵で運んだのか!?

「冷凍」の荷札貼ってるのに!

中身、溶けるに決まってんだろ!

あんたらどうしてくれるんだ!!

まぁきっとこの出店者、出店料は返還され、あとで損害額も補償されたんだろうけど、売りたかったろうなぁ晴れの舞台の東京ドームで。

3. 遅配

被害にあった出店者たちの悲鳴を聞いた、てのはまぁ普通でいえばタイミングが良すぎて作り話っぽいと思うかもしんないけどそうじゃないよ。つまり出店者がみんな揃ってからようやく荷物が会場に入り始めたってわけ。しかも至る所で同じようなトラブルが一気に判明したのよ。同時多発ですな。その、荷物が届いたタイミングの話。

はじめの話では、「前日の午後2時には各売り場の前に荷物が積み上げられている」だった。うちのチームはその日、午後6時に現場に行った。なんにも来てない。他の売り場もほとんどそう。バカ通東京支店のワッペンを付けた手ぶらのおっさんが通りかかったからどうなってるのか訊いたら、「分からない。青森支店の人に訊いてくれ」。青森支店のワッペンを付けた人に訊いたら「分からない。東京支店に訊いてくれ」この繰り返し。それでもバカ通職員が時折通りかかるごとに質問して午後8時頃までかかって仕入れた情報によると(それまでも、ほとんど荷物は来なかった)、

「道が混雑」
「貨物が混乱」
「最終の到着は午前2時」

何やってんだまったく。ブチ切れた我々は、運の悪いバカ通職員一人を捕まえて命令した。

おいッ おれたちの荷物が

今どこにあるのか、

何時に着くのか、

『他に訊いてくれ』じゃなく

お前が自分で調べて

お前がここに来て報告しろ!

名前は覚えたからな。

分かったら早く行けッ!

(-_-#)ノ彡

やつはバックレずに戻ってきた。なかなか見込みのあるやつだ(笑)

「10時ぐらいだそうです」

大儀であった。下がってよい。でもぽちぽちとは荷物が来てたから「もしかして」と待ってたら、イベントのリハーサルが始まっちゃって。この物産展の呼び物は「青森ねぶた」「弘前ねぷた」「五所川原 立ちねぷた」「八戸三社大祭」の各山車(実物)の、運行とお囃子の競演、それに「津軽三味線1000人奏」。報道陣を招いての公開リハーサルだったんだ。かなりの宣伝になるからね。記者さんたち、相当数が集まってた。実際、東京ドームの外野一杯に山車が並ぶ姿は壮観だったなぁ。

いい状態でマスコミにアピールしたいから、物産の方の荷物の搬入作業は中断。準備作業が山積みなのに、こっちはすることなくなっちまった。予定では公開リハが始まる遥か前に荷物なんて全部届いてて、出店者の大半は準備作業を終えてる、という段取りだったのに。リハを見るしかすることなくて、ぼーっとお囃子を聴いて巨大な山車たちを眺めてても、やっぱり心にはこの想い。

あのバカチン通運ひとりのせいで!!

なんか思い出したらまたムカついてきた。結局うちの荷物が届いたのは午後9時半過ぎ。それから大急ぎで準備に入って、12時にようやく宿に帰れた。

4. 誤配

連中、かなりテキトーに作業したらしくて。次の日の朝、倉庫到着分の荷物を数えたら全然足りない(常温商品用倉庫として、うちには3塁側ブルペンが割り当てられていた)。主催者側スタッフである県の職員さんがいたから捕まえてそのことを言ったら、「すぐ調べます」といい反応。でもバカチン通運のいい加減な応対が記憶に新しいから、疑ってかかってた。開店後まもなく、その県職員はやってきた。

「行方不明の荷物、1塁側ブルペンに全部ありました!」

そして彼は持ちかけてきた。

「そのまま1塁側に置いとくわけにはいきませんか?」

「だめだよそりゃ。3塁側の方がここから断然近いもん。このクソ忙しいうえに超混雑の中、そんな遠くまで行けないよ。今日売るのは売り場到着分で間に合うから、1塁側ブルペンにあるうちの荷物は明日の朝までに3塁側に移しなさい(←本当にこう言った)。あ、お客さんだ。いらっしゃいいらっしゃいよ〜」

彼はよくやってくれた。自分だって運営で忙しかったろうに、よくぞうちの荷物を見つけてくれた。そして次の朝確認したら、なくなっていた荷物全てが3塁側プルペン内の、そのまた割り当てられた場所にきちんと積まれていた。県職員さん、本当にありがとう。本当にご苦労様。悪いのはみんなバカチン通運だ。

聞くところによると、おいら不参加だった前年の「活彩あおもり大祭典 in 東京ドーム '98」で主催者(青森県)が指定した業者はクロネコだったそうで。その仕事は完璧だったそうで。ただし東京ドーム側の指定業者じゃないからドームの中(グラウンド上の売り場やプルペン倉庫)まで配達できなくて、すべて球場隣接のストックヤード届けだったそうで。球場内の売り場やブルペン倉庫まで届けられる利点を買って、'99年はバカチン通運に切り替えたら、かえってこんなにひどいことになってしまった、と。

いまだに許せんなぁ。

昔話を書いてたらものすごく長くなってしまったけど、3年経ってもなんだか不安にさせてくれることもあってさ、このバカ通には。19日が五戸からの搬出日で、バカ通が荷物を拾いに来る時間は午後2時と決まってた。トラックへの積み込みに人手が要るからと、1時半にはもう参加業者全てが各自の荷物を持ち寄って、五戸町観光協会の事務所で待ってた。

2時を過ぎても来ない。2時15分を過ぎても来ない。連絡もない。

心配になってこっちから電話したら「2時半頃には……」とかほざいてんの。2時半に来たけどね。この会社の体質からして3時は覚悟してたけど。ほんと大丈夫かよ。ていうか過当競争の運送業界でよく生きてられるなぁこんな運送会社。政治家先生や経済界の実力者たちによっぽどヤマブキ握らしてんじゃねーの?

幕張メッセ。五戸町観光協会がゲットした売り場に行くと、荷物はもう売り場前に届いてた。なんだやればできるんじゃん。と信用するにはまだ早い。全員でただちに荷物の個数チェック。よし合格。個数は。ただなぁ、個数の比率にして数%程度なもんだけど、箱のいくつかが「どうすりゃこんなにまでなるの?」ってぐらいにボロボロにされてたりした。幸い中身は無事だったけど。確かに改善はしてるから、その点は認めるけどさ。

試しに今度はクロネコを指定業者にしてほしいもんだねぇ。もしクロネコでもこんなだったら、もう「そんなもんだ」と諦めのひとつでもつきそうなもんだ。店の準備を始めたあたりに、仲間のお菓子屋から連絡事項があった。

「明日(初日)は9時15分から小ステージでやる開会式典に全員出席しなきゃなんなくなっちゃってさ。なんでも他の市町村(今回、出店は発電関係の施設がある市町村)からはお偉いさんが開会式に参列するのに、五戸からは誰も来ないからさ、代わりにおれたちが観客として参加するように言われてるんだ」

まぁこの調子だと準備も今日の4時頃に完了しそうだから問題ないですよ。開会式典のプログラムとかあります?ああすみません見てもいい? ははぁ30分ぐらいで終わるのか。それじゃ明日はこれに合わせて出勤ってことで。え、あれ、ウソ? マジでぇ〜? あ、ほんとだこの司会者、「中井美穂」って書いてある。絶対見に行こうよ! ふんが〜!(鼻息)

4時に準備完了。宿に行こうと荷物抱えて大ステージ近くを通りかかると、明日のリハーサルをやってた。トークショー司会のナオミ・グレースと団しん也が出てた。うーん、そうだったのか。コミカルトークってアドリブじゃなかったんだなぁ。本番さながらにボケて突っ込んでたよ。タイミングが緩慢だったけど、主に子供とお年寄りが観客だからな。みんながついてこられるよう配慮してるってことかもな。ネタもまあそれなりだし(笑)。ていうかお笑い芸人の覚醒系マシンガントークは「主役である全国の物産や伝統芸能を紹介する」という趣旨に合わんわな。

イベント主催者が紹介してくれた宿は、京成千葉中央駅前のビジネスホテル。パンフも事前にゲットしてた。売り文句は「幕張メッセまで25分」。そのルート、電車4本乗り継ぐんだよね。それに最寄りの JR 海浜幕張駅から幕張メッセの会場まで歩いて10分はかかったぞ。京成千葉中央駅前からホテルまで5分として、電車に乗ってる時間は1本あたり平均2分30秒(乗り継ぎ時間込み)。

めっさウソくさいんすけど。

ルートはもうひとつあった。イベント主催者が用意した無料シャトルバス。これが会場のすぐ近くから京成幕張本郷駅までを連絡してる。あとはそこから京成線で千葉中央駅まで。どう考えてもこっちの方が安くて速そう。シャトルバス乗り場に行ったら、もうバスが来てた。普通のワンマン路線バス。料金箱とか吊り革とか掴まり棒とか付いてるやつ。タダだからこれで十分。後ろの方の席が運良くあいてて座れたし。バスが走り出してから、あることが気になって気になってしょうがなくなった。

「この停車ボタン、押したら光ってブザーが鳴るかなぁ……」

と仲間に話しながら思わず手が伸びたけど、やっぱやめといた。窓の外を見ると、幕張ってすごいよなぁ、でっかいビルが林立してるよ。どのビルも新しくてきれいだし。でも反対側の景色がぽかーんと地平線が見えるほどの巨大な空き地だったりして、ちょっと日本離れしてる光景に見えた。

バスはだんだんダウンタウンて感じの区域に入って行った。おお! バスが2両編成だ。こんなバスもあったのか! すっげぇ〜〜!! 田舎者丸出し (^_^;)> 幕張本郷駅が見えてきた。バスは転回所に進入した。突如、頭の中にアレック・ギネスの声が響いた。

「ゆんず、フォースを使え」

……、

……、

……。

そうだねオビワン、とにかくやってみるよ。やらずに後悔するより、やって後悔した方がずっとましだからね! もう迷わなかった。おいらは E. T. のように人さし指を立て、その指を真っすぐに進め、

「次、とまります」ボタンを

底まで押し込んだ!

ピぉ〜〜〜

間の抜けたブザーの音がバス中に轟く! 同時に車内のあちこちに取り付けられた「次、とまりますボタン」が一斉に赤紫色に点灯!! うはははははははは、やった!! v(^o^)v 後ろの方の席にいたから、乗客たちが反応してるのがよく分かるぞ。「だれだだれだだれだ……」とみんなクスクス笑いながら辺りを見回してる。

「やっぱりお前か!」

ナイスなタイミングで仲間がツッコむと、乗客の目が一斉にこっちに向いた。いやいや、下々の者どもよ。そんな憧れの目で見られると余も照れくさいぞ。分かっておるぞ分かっておるぞ。思いついてもできんかったのじゃろ? そこをやってのけるのがジェダイへの道じゃ。覚えておくがよい。

実際、「よくやった!」みたいな畏敬の眼差しで見られたよ。彼ら、口元は笑いを堪えてたけど(笑)。まぁ明日から始まる物産展の景気付けってことで、楽しんで頂けましたか?

シャトルバス利用時間が15分。京成幕張本郷駅で電車待ち10分。電車で千葉中央駅まで25分。ホテルまで5分。どこが「幕張メッセまで25分」なんだろう。まぁ物件の紹介は半分ぐらいの所要時間を書くもんだけど、このホテルもモロにそうだったな。

ああもう午前2時半っすよ。この晩の飲み会も書こうかと思ったけど省略しようっと。

銘板
2002.11.27 水曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021127
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

「電気のふるさとじまん市」紀行

仕込み中

「その2」を今日書こうと思ってたら、仕込みでえっらい時間がかかってしまって、あえなくタイムアウトとなり申した。待っていたみんな、スマヌ。

銘板
2002.11.28 木曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021128
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

「電気のふるさとじまん市」紀行

その2:嵐の中の静けさ

なんかうさんくさいビジネスホテル、なんか中身もちょっとアレでさ。こんな感じだったんだけど(右の手前に見えるのが「マイ松葉杖」)、パンフに載ってる写真がもうかなりファンシーで。いや、寸分違わないんだけど、なんつーか、やっぱすごいやプロカメラマンの腕前ってのは(笑)。パンフの写真もここに出したかったけど、そのパンフ、不覚にもこの部屋に置き忘れてきてしまって。

いったん部屋に荷物を置いてから、仲間と飲みに出かけた。近所の居酒屋に。飲んだねほんと。ビール1杯200円でさ。飲んだ飲んだ。もうお約束みたいにまっずいビールでこれが(爆)。どこのメーカーのだろ。日本酒に移ってまたカキーンと飲んだくれたあたりで気付いた。ああ、米屋さんの隣に座っちまったんだ。この人、説教上戸なんだよなぁ……。あ、やっぱ来た。

「でさ、ゆんずちゃんほんとにそう思ってんのか? 」

ツッコまれてしまった。でもこのまま言われっぱなしだとずっと言われっぱなしだからなぁ。よし。

「そう思ってます(キッパリ)」

「ほんとに心の底からそう思ってんの? そうかなぁ」

「今んとこ、そう思ってます。というのはこういうことなんですよ(反撃)」

で、激しくやり合った最後には米屋さんと合意に達して、固く握手したよ。うん。いやーよかった。その間に居酒屋の姐さん(ねーちゃんじゃなく)に勧められた「ウマヅラ」の活き造りなんかも頼んだぐらいにして、終わってみれば安い居酒屋なのに1人あたり5000円コース。さらにラーメンでも食いたくなって、街にさまよい出たね。で、そこらに立ってた呼び込みのにーちゃんにハチミツ屋が聞いた情報をもとに、地元の有名(らしい)ラーメン屋に入っていった。

すごかったなぁ。背油どぷどぷ使ってて、出された時、湯気が出てなかったもん。麺を箸で救い上げると麺から湯気がドバーッと出るの。背油でフタされてんのね。さんざん飲み食いした挙げ句のこのデラゴッテリは効いた。こんな、苦痛を覚えるほどの満腹感なんてここしばらくなかったよ(泣笑)。宿に帰ってベッドに横になったらそのまま熟睡。午前2時に目が覚めた。風呂でも入ろうか。風呂から上がってまた熟睡。

ホテルのレストランで朝食。なんで洋食で箸が付いてくるんだろう。いいけどさ。目玉焼き、なにもタマゴ2個も動員しなくったって……。いいんだけどさ。明日からは和食にするよ。仲間の和食を見たら、そっちはなんだかヤケクソみたいにご飯が大盛り。どうでもいいんだけどさ。

8時ちょうどに宿を出発。電車1本のがしちゃった。千葉って青森県民からするとかなりな都会だから、5分に1本ぐらいは出てると思ってたんだけどね。10分に1本なんだね。実は急げば間に合ったんだけど、松葉杖つきながら階段を上がったからこうなってしまった。仲間のみんな、かたじけない。そのかわりシャトルバスはちょうどいいタイミング。滑り込みセーフ。超満員。タダだから文句は言えん。9時ちょうど会場着。おいホテル! 「幕張メッセまで25分」は何が根拠なんだ!!

うちの売り場に荷物を置いて小ステージに行ったら、もう開会式は始まってた。あれだ。グレイ系の背広を着たおっさんがたがステージの椅子に座って順番に挨拶文を直立不動で朗読する、あの退屈きわまりないやつだ。国の偉いお役人やら、参加市町村の町長さんとからしい。5人もいるのかよ。おっさんがたは別にどうでもいい。目的は「ナマ中井美穂を見ること」なのだ。どーだ! 司会者はどんなだ!? あれ……なんか全然違う人なんですけど。いや、この人はこの人で大層な美人なんだけど。同姓同名ってやつですか? または中井美穂が急用で来られなくなっての代役っすか? はたまたプログラムの誤植っすか? それともそれともいわゆるひとつの、

ハメられた

ってやつっすか? 真偽の程ははっきりしないけど、とにかく別人。ちょっとガッカリ。いやかなりガッカリ。それにしてもなぁ、ゲストがおっさんばっかりのステージ。その両脇を、全国から駆け付けた「ミス・○○」が5人ずつ並んで固めてんのよ。司会者はお若いご美人。舞台袖からテープカットのハサミとか持ってきたのもコンパニオンのキメキメねーちゃん。おじさんがたウハウハですなこりゃ。なんだかかなり不健全な光景に見えちゃったんだけど。こういう昭和時代な式典様式、誰かなんとか直してくんない? 演出も「全校朝会」的な「儀式を形式通り進めせさえすればそれでいい」って感じで全然面白くないしさ。スピーチ、聞いてほしい内容ならなるべく楽しく聞かせた方が、聞く人にとってはあとまでずっと覚えていられると思うんだけどね。

10時開店。なんか前から嫌な予感がしてたんだ。まだ地元にいるとき、FAX で流れてきた売り場の見取り図(全体図拡大図)を見たときから。うちの売り場、かなり苦戦を強いられそうなポジションで。

ヅバリ的中。

お客さん全然来やしない。うちだけでなく、うちの売り場の列全部が閑古鳥。会場の真ん中あたりが騒がしいから様子を見に行ったら、ものすごい混雑。どうも両端は全然だめらしい。でも11時頃になったら、いい場所の売り場を楽しんだお客さんたちが流れてきた。

……、

……、

……。

対岸の食堂系ブースにばっかり行っちゃってるよぉ (ToT) たまに通る人も、ただ通過したいだけの人ばっかしであんまり見向いてくれない。呼び止めて話しかけてもおもっきし迷惑そうだぞ。どうするよ。人でごった返してる中央部に様子を見に行った。すげぇ売れてる〜! (・△・;) でも売り場の目立ち度が控えめなところはそれでも全く客が付いてないな。大勢の人たちがその前を通り過ぎるだけ。厳しい現実だねぇ。大ステージではイベントが始まるところだった。お、さっき開会式で司会をしてたねーちゃんが出てきたぞ。

皆さんおはようございま〜す。

私、司会のナカ ミホと申します。

どうぞよろしくお願いいたしまぁ〜す。

へ? (・▽・;?) そういうことなの? 確かに今、「オ」を強調したよなぁ……。絶対この人、プログラムの誤植に気付いてるな(笑)。

混雑してる区域からこっちに戻ってきて分かったんだけど、その流れで歩くと、うちの売り場の列にあたる場所によもや売り場があるなんて思わないもんな。気がつかない。甘かったなぁ。もう今回の物産展はナゲた。ナゲたのは「大繁盛」の希望だけね。とにかく少ない客に声をかけて、少しでも売り上げを稼ごう。うん。そういや物産展での営業仕事、はじめの頃は空しくてさ。だって一日中同じフレーズを繰り返して言って、それが何日も続いて。それでも売れないんだもんな。だけど、あの名句に救われたよ。鴨長明さんのあれ。まぁあの人の文はそれしか知らないけど。

「行く川の流れは絶えずして

同じ水にあらず」

これを知った今はもう、特に空しくはないのだ。会う人会う人、みんな違う人だからね。その人たちにとっては初めて聞く商品説明だからな。多分、このフレーズの原義は「毎日は同じように過ぎるが、個々のその日その日は、二度と戻っては来ない、それぞれ違う日々なのだ」という意味じゃないかと思ってるけど、知ってるのがこの文だけだから、その解釈で正しいのかどうかは分からん。けどとにかくこれで今回もしのぎましょうや。と決意したんだけど、ちょっと今回のみの特殊な事情があった。

売り場の目の前のスペース、テーブルと椅子がずらーっと並んでるんだわ。ここ、主に飲食系ブース用の場所なんだよね。そば屋さんや屋台系さん、地ビール屋さんなんかが軒を連ねてる。物産展ではこういう設営は珍しくないけど、うちは物販系だから場違いな感じもあったりする。小さい売り場を希望したから、余ったところに押し込まれちゃったんだろうな。そして、この物産展で初めて見たよ。その椅子とテーブルを何時間も占拠して大いに酒盛りするグループ(複数)。確かに酒もつまみも何でも売ってるから、安く酒盛りするにはちょうどいいなぁ。平日(金曜だけど)の昼間なんだけどね (^_^;)

で、目の前にずーっと居続ける人たちってのが、セールストークする時にどうも気になっちゃって。お客が来ては何回も同じこと喋るのをずーっと聞かれ続けてる気がして。彼らは酒盛りに夢中で聞いちゃいないことは分かってるんだけど。カモチョーさん言うところの「同じ水にあらず」がもろに同じ水なんだわ。ていうかほとんど流れてないから「行く川」ってほどもないし。

よどんでる… (-_-;)

カモチョーマジック、

見事消滅!!

たった3日間の物産展だけど、こりゃかなりきつそうだわ……。

銘板左端銘板銘板右端

追伸:ああ、昨日仕込んだところの話のくだりまで届かなんだ。

銘板
2002.11.29 金曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021129
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

「電気のふるさとじまん市」紀行

その3:南国伝来テクノロジー

ぐおお…また五戸町物産展。12月1日(日)と2日(月)、八戸駅の隣の地場産業振興センター内にて。新幹線はやてがとうとう八戸に来るんで、そのイベントの一環で。今回は近場なんで仲間と交代で入る。おいらは明日の準備と日曜日だけ出ればいいことになった。

それにしても、休みくれよぉ〜 (-_^;) ピクピク

銘板左端銘板銘板右端

そんでは幕張メッセの物産展噺を続けま〜す。

終わった。長い1日だった。記録的に売れなかった。米屋さんは予定通り、昼過ぎに五戸に帰った。お菓子屋さんも5時半頃に帰還。その間に観光協会職員が一人、現地入り。これからはこの3人で最後までやる予定。

初日の閉店後は、業者懇親会が予定されてた。全国から物産業者が集まるから、「一杯やりながら親睦を深めよう」という、主催者が企画したやつ。懇親会場はイベント会場脇の業者休憩室を使った。参加費1,000円だし、こんなもんか(笑)。居酒屋まで歩かされるよりいいかも。ていうか、居酒屋みたいなお店じゃちょっと具合が悪い企画だったのだ。ひとつお願いされてたことがある。「各自、できれば幕張に持ってきた物産の中で、つまみになりそうなものをいくつか持ち込んでくれ」というもの。うちらからもちょこちょこっと提供することになった。飲みながら今回全国から集まった物産を楽しもうってこと。いい企画だけど、居酒屋じゃまずいよね (^_^;)

売り場からつまみになりそうなのをいくつか持ち出して、疲れた足取りで懇親会に向かう五戸軍団。売れなかったもんだからなんかちょっと気持ちがささくれててさ、その時は。「面白くなかったらとっとと帰ろう」と話してた。関係者休憩室は細長いスペース。そこに会議テーブルを2個くっつけたのを一列に並べて両側に椅子を置く。各地からの物産は適当にテーブル上に置かれた。テーブルには既に発泡酒(1,000円の飲み会だからね)の缶が並んでた。

この物産展、企業の研修会も兼ねてるんだよね。うちはただの出店業者だけど、主催者は企業の販売担当を集めて教室で授業を受けてもらって、仕上げに実際に物産展会場を見回って本物を学ぶ、ということになってるらしい。で、背広を着た生徒さんたちが飲み会のセッティング役。でもこいつら段取りが悪くて、予定時刻の6時半になってもまだ机を並べ替えたりしてる。売れなくてクサクサしてたし、腹が減ってるのに食いもん目の前にしておあずけだし、松葉杖振り回して暴れたくなってきた。でもひたすら我慢してるうちにようやく準備完了。乾杯の運び。

乾杯の音頭取りの挨拶は短かった。よぉーく分かってらっしゃる。早く食いたいっすよ。とりあえずどこから来た何ていう物産なんだかよく分からないけど、やたらうまそうなのがこれでもかってぐらい並んでる。

かっぱぁ〜い!!

まずは発泡酒を缶半分ぐらいグビーッと行って、ぷっはぁ! これで大体の疲れ取れたね(←単純)。さあ食うぜ! 食いながら、向かいの席に座られた方々に自己紹介。飲みのお相手は新潟県北部の関川村からいらした方々だ。初めて聞いた村のお名前だったけど、「せきかわ温泉郷」が村の観光資源らしい。いいなぁ新潟の山奥の温泉か。気持ちよさそうだなぁ。いつか絶対行こう。うん。この人たちがまたもういきなり面白くて (^o^)

ばんばかばんばか話が弾むうちに、他の業者から追加の差し入れも来たりして。タコが入ったお好み焼きがうまかった。それと沖縄の物産かな? やたら堅いママカリみたいなの。干物だけど。でもしゃぶってるとだんだんほぐれてきて、そこから味がしみ出してきておいちいのよ。しょっぱめなのが酒の肴に良いのね。地ワインも出てきたなぁ。どこのワインだろう。ひたすら飲んじゃってラベルを見てる余裕がなかったのだ。しかも途中で隣のテーブルに奪われたし(笑)。北海道からの「骨付きジンギスカン」、ジューシーで最高っすよ!

飲み会の最中に名刺を頂いたのは、大分県竹田市の助役さん、新潟県栃尾市観光物産会の方、長野県大桑村の鱒の養殖業者さんから。どこも名前も知らなかった土地だなぁ。勉強不足ってこういう時に困るのよね〜。せっかくだから追い追い勉強しようっと。で、主に関川村の方々と盛り上がってたところに沖縄のにーちゃんが乱入!

「これ飲んでっ! と、ドン! とテーブルに置かれたのは琉球泡盛 35°。

「水で割るといいよっ! あれ、コップないっ? ないっ? そうかじゃあ今作るからねっ!」

彼、おもむろに100円ライターを取り出すと右手に持ち、左手にビールの空き缶を持ち、あれよあれよという間に

その場でアルミ製コップを

作り上げてしまった!

沸き上がる歓声!!

\(*(*(*)/ うおおおおお!!!

うちのテーブル、みんな目を丸くしてその見事な技に魅入った。仲間のハチミツ屋が早速挑戦。おお、初めてなのにけっこううまく出来てる。いや〜あまりにも素晴らしい技を見せられてしまって、肝心の泡盛の印象、すっかり薄くなってしまってたよ(笑)。是非全国に知られるべき大変見事な技なので、

もういっぺんリンクを貼ってみたりする。

7時半に中〆。シャトルバスの最終が8時だから。三本〆。

よーおっ、ちゃちゃちゃっ、ちゃちゃちゃっ、ちゃちゃちゃっちゃっ。
よぉっ、ちゃちゃちゃっ、ちゃちゃちゃっ、ちゃちゃちゃっちゃっ。
はっ、ちゃちゃちゃっ、ちゃちゃちゃっ、ちゃちゃちゃっちゃっ。
わーーーーーーー。
ありがとうございました〜。ぱちぱちぱちぱち……。

予想外に、あー楽しかった! 参加した人、みんなすごく楽しんだと思うよ。開始前はクサクサしてたのも完全に忘れてハッピーな気分一杯だよ。ありがとう! 満場の拍手の中、盛り上がって指笛慣らしちゃってる人もいるよ。ありり、その指笛、リズミカルになってきたぞ。

ぴ……

おお、沖縄民謡。踊ってる踊ってる。さっきの空き缶コップのあんちゃん泡盛のビン持って(笑)。あっ、踊りながらラッパ飲みし始めた。すげぇ〜〜!(爆)。ウチナーンチュは豪快だねぇ (^▽^) ていうかオイ、明日も仕事なんだからほどほどにしとけよぉ〜(←東北人気質)。

銘板
2002.11.30 土曜
前日に飛ぶ
http://yunzu.qee.jp/threedstudio/copages/htrgtr/htrgtr0211.html#LOG20021130
 この記事へリンクを貼る時は↑の URL をコピペしてね。

明日ははやてに叩き起こされる

すんませんもう寝ますです。明日も物産展なんで。おいらが参加するのは1日だけだけど、朝早いの。うむーん。

だって新幹線はやての八戸開業セレモニー関係だから。ほら、一番列車って朝早いでしょ? 出発が6時50分かそこら。既にその時間には、八戸駅は式典が始まっちゃってて大騒ぎなわけ。さすがに物産展の売り場開店はそこまで早くなくてもいいみたいだけど、それにしても……うむーん。それでは皆さんお休みなさいませ。

銘板
銘板