「日本よ、これが映画だ。」の『アベンジャーズ』、観てきましたですよー。
結論。まあまあ。悪くはないが取り立ててよくもない。
新しい要素がない。ここがちょっとなぁ。
異星人が地球に攻め込んでくるハリウッド SF、去年からやたら公開されてたんですが。『スカイライン -征服-』『世界侵略:ロサンゼルス決戦』『カウボーイ & エイリアン』『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』と(順不同)。あと地球襲来ではないけど、『8mm』も主人公たちが宇宙人に襲われる場面があったな。
地球にある通信装置で敵をおびき寄せてしまうのは、去年の『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』と今年公開の『バトルシップ』だったね。んで通信をどうにか止めるベーってのがクライマックス展開の軸になると。『アベンジャーズ』も完全に同じでしたが。何かこう、組合とかの合意なんかで、同じく揃えなきゃいけない決まりでもあるんでしょうか。
そういや1990年代前半のハリウッド映画は、「実は主人公の親友がまさかの犯人でした」っつうオチの映画が多すぎて飽きてしまったなぁ(『逃亡者』『スリー・リバーズ』『バックドラフト』『ボディ・ガード』『ラストボーイスカウト』他)。ほんとそういう決まり事があるんだろうか。
去年からジャンルとしても異星人侵略ものとゾンビものがやたら多いのもその流れかな。そして、アクション場面でカメラをガタガタ揺らす演出も辟易してたけど(『デス・レース』ではやりすぎて、スクリーンに何が映ってるんだかよく分からない始末)、最近ようやく控えてくれた感じ。1度ウケたら飽きられるまでひたすら続けるってのは、『8時だョ全員集合』『オレたちひょうきん族』のギャグと同じノリでしょうか。
あとヒーロー大集結って要素は、日本のライダーレンジャーものを無視したとしても『エクスペンダブルズ』でもうやってるしなー。あっちはキャラじゃなく往年のアクションスター大集結だったけど、アクションスターってもうそのものがキャラ化してるから同じようなもんだろと(「眠気スッキリ」のジャン・クロード・ヴァンダムはなんでハジかれてるんだろ←2013.4.26 補足: 『エクスペンダブルズ2』で悪役として登場しました)。
つか敵方の連中が地球侵略に向けて会話する場面の筋や演出、レンジャーものと大差なかったぞ。
てことでこの作品では、異星人も地球人と同じ感性や感情を持ってるんですな。最近ここら、おいらはギモンに思ってる。地球とまったく違う環境で進化した生物の文化・文明って、実在するならかなり地球人の想像を絶するもんじゃないかと思う。感性もまた相容れない部分があると思う。去年から怒濤のようにやってきてるハリウッド製の地球侵略映画だと、『トランスフォーマー』『アベンジャーズ』以外はそこらを少しわきまえてる気がする。
そこらをわきまえた作品は、分からんまんまで不気味な感じに持っていってうまくごまかしたというか(結局は地球人が考えたプロットだから、そこが落としどころかな)。『トランスフォーマー』はもともとが80年代の子供向けアニメだから、その設定を守らないと成り立たない面はあると思うが。『バトルシップ』はその異星人独特の分別作法を見せて、そこらちゃんとやってますよーという姿勢にしてた(と思う)。
てことで『アベンジャーズ』ではヒーローたちがそこらへんを地球人の常識的に考えて、敵の意図を読んで応戦すると。まー敵は北欧神話の神様でして(ラスボスの手下の位置だけど)。んでまぁローカル多神教の神様ってたぶんに人間的な感性を持ってるわけで、そこらからもやっぱし地球人感覚の縛りから抜け出せないのかも。結果、悪役異星人の性格付けがもろに地球人と同じってのは、どうも子供向け臭ががががが、という感じで。まーでも『アベンジャーズ』の各原作だって漫画だしな。基本設定が子供向けなのは『トランスフォーマー』と同じ立場か。
ヒーローたちの活躍ぶりだと、やっぱオールスターものはバランスなんだなーと思わせる展開でして。メンバーの中でもこれといった光る特技を持つ者は、かえってリーダーにはなれないのだなと。周囲の納得的にそういうものなんだろうなと。てことでキャプテン・アメリカがリーダーと。話の中盤じゃスターク(アイアンマン)やバナー(ハルク)にパワーも知性も差をつけられてあんましいいとこなしだった彼が、最後にリーダー性を発揮。皆をまとめて皆もそれに従うという、読めてしまう展開。
ていうかアメリカ映画として、マーベルコミックとして、キャプテン・アメリカはその立ち位置につけないといかんかったんだろうなぁ。けど彼の見せ場ばかりじゃオールスター映画としてアレなわけで、ストーリーの配分で案配を取ってこうなったんじゃないかなと。
ある集団内で特技や専門能力がほかより特に秀でてない人物がリーダーになるには、心の強さや人間的魅力が大事になると思う。まぁキャプテン・アメリカはその意味で、最もライトスタッフなんですという持っていきかただったかと。リーダー論となるととたんに口うるさくなるアメリカさんの選ぶ理想のリーダーは、やっぱし米国軍人さんってことでよろしいので?
おいら的にはスターク1択だなー。超金持ちで判断が早くて正確で、行動力もあって自分でモノを作れもすると。『アベンジャーズ』でも弱いところを特に見せなかった。アイアンマンスーツがボロボロになってクライマックスで力を出し切れなくなるのは、中盤でキャプテン・アメリカがトロくさかったせいだし。
ツッコミどころは協調性のなさだったみたいだけど、どうだろ、結局アイアンマン1人に任せてどうにかなった案件だったのでは? という気もしないでもないというか。今回の大物ギミックの飛行空母も、ただ攻撃されて、フォローに入ったアイアンマンを消耗させただけの邪魔なメカだったしなw つか空母がわざわざ空を飛んで、さらに光学迷彩までする意味はあったんだろうか。光学迷彩は次の登場場面じゃもうやってなかったし。
っつうか F-35 戦闘機って現実じゃまだ試作段階なのに、ハリウッドじゃヤラレメカの定位置を確保しつつあるのはちょっと笑えたw 『ダイ・ハード 4.0』ではブルース・ウィリスに撃墜され、『アベンジャーズ』でもハルクとサミュエル・L・ジャクソンに1機ずつ撃墜されww
てなわけでいろいろ突っ込みどころもありまして。「これが映画だ。」と大上段で構えるほどのことでもなかったなと。でも全体的にテンポが良くて、スペクタクルを存分に見せてくれる、楽しい映画ではあったよ。
出色の場面もあったですよ。特殊な杖を使って相手を服従させようとする敵。それをスタークにやろうとする場面、笑っちまった。ほかの観客も笑ってた。あれはうまかったなww けどこれ、もしかして『ワンピース』のハンコック vs ルフィからパクったんでねーの?という疑惑ww
んで結局『日本よ、これが映画だ。』のキャッチコピー、日本の広告代理店が勝手に付けたものと解釈しとるですよ。まー思惑どおり、それでなりなりに話題になれてよかったのでは? これまでの興行成績、『るろうに剣心』の半分くらいだそうだけど。
あと最近とみに増えてる地球侵略ハリウッド SF、異星人側のメカデザインがもう大体決まり切ってて、あんまし面白くないんですが。もういちいち記憶に残らないというか。みんなほとんど無彩色だし。どうだろ、部族闘争風の戦闘メイクアップ的とか、昆虫的に毒々しい色とか、逆に地球のメカよりかっこ良くてほれぼれする色使いや外形なんて効き目ありそうだけどなぁ。
格好良さ重視なら、メカニックデザインに松本零士を迎えればすべて解決しそうな気もしてきたwwww
韓流ブーム()、すっかり大人しくなりましたですな。お盆近辺のあの騒動のはるか前から押しが弱くなってたけど、暴走大統領がダメ押ししちゃったかも。
マスコミでの韓流押しが強烈だった去年の時点で言われてたのが、「日本を落としてまで韓国を持ち上げる姿勢に腹が立つ」というやつ。ネット上の反韓な意見でよく出てた。
まーそうなんだけどさ、1990年代前半あたりまでアメリカが似たようなことやってまして、初めてではなかったりする(ここからしばらくアメリカネタ)。
アメリカ人やアメリカ政府としてもそんなに一心不乱に日本を貶めてるのでもなかったろうけど、日本のマスコミがそれをことあるごとに拾い上げては国内に喧伝、今より左翼的な雰囲気だった日本国内はアメリカの意見というものに同調してたりとか。たぶんほんとのところは、アメリカにとって海外の最大の関心事はソビエト/ロシア情勢とヨーロッパの事情であって、アジアはそんなに重要ではなかったんだと思う。んでたまに無知・無関心に基づく日本に関するテキトーなアメリカ発のコメントを、日本のマスコミがゴミ漁り的に拾い上げて、これでもかと日本に流布すると。
当時の日本人はそれを真に受けて、アメリカ様はどれほどまでに日本についてお怒りなのだと恐怖に震え、行いを正そうと常に自己を否定してきたと。まーなんてーの、古代国家で天変地異や災害なんかがあるたび、神はこの国の治世にご不満でお怒りなのだと判断して、身を清めて神のご気分を鎮める儀式を行いましたとかそういうのと似てるような。かつての日本の元号替えも、その理由だったとか。
バブル崩壊直後あたりかな。日本の新聞が扱うアメリカ事情の情報量と、アメリカの新聞が扱う日本事情の情報量の比率は 12:1 ほど、という記事になんか納得したのを思い出したわ。調査方法にもよるだろうけど、なんか説得力あってさ。1:2 とかの逆転はまず論外。1:1 のイーブンさえあり得なくてな。
アメリカの世論や政治がもろに日本叩きをしてた頃もあったんだけど(1980年代〜バブル崩壊あたり)、そこまでやられてようやく分かってきたのは「国内の不満のはけ口として日本がネタにされてるだけ」ということ。こっちが分かったあたりで向こうもバレたのに感づいたのか、イジメの標的を中東に鞍替え。クリントン政権の時代がその移行期だね。日本叩きと中東イジメがクロスフェードでしたですよ。
G. W. ブッシュ政権が始まった直後にえひめ丸事件が発生。加害者の海軍は軍なもんだから米国内での体面を気にして強気だったけど、米政府はけっこう平謝り状態で、日本を気遣っとるなーってのが実感できたですよ。まーそれまでがそれまでだったから、この低姿勢には何か裏があるんじゃないかと気持ち悪くもあったりもして。
なんだかんだ言って、日本はアメリカ様に認められたくて粘着してた時期が長かったんじゃないかと。その間はアメリカはほとんど日本に無関心で、「こいつウゼー」って感じだったかも。んであるとき、日本と仲良くしとくと意外といいことが多いことに気づいて、それ以来は大事にし始めたって感じかなと。
日本は「アメリカ様のお気に入りになる」っつう想いを遂げたわけですな。それでどうなったかっつうと、日本のマスコミが「アメリカ上げ&日本下げ」をしなくなったw 「自由の国アメリカ」「アメリカンドリーム」「○○の本場アメリカ」……もう過去の言葉に感じられますなぁ。福留アナウンサーの「ニューヨークに行きたいかー!」も、見事にセピア色に染まりましたですなぁ。アメリカはいろいろな時代の変化を受けつつも、基本は今も変わらずあのアメリカのままで、政治でも文化でも相変わらず世界に影響を与え続けてるのにな。日本だってこの30年でそんなに激変したわけじゃないと思うのに、日米間の格差感や一方向性は大幅に緩まった感じがする。
んでまぁ日本人って、そんな時代は自嘲的・自虐的だった。想いを寄せるアメリカの国の人のテキトーな一言一言にいちいち過敏に反応しては、「だから日本はダメなんだ」と。その自嘲のひとつに「アメリカの流行は20年遅れで日本で流行する」というやつ。その皮肉な返しとして「そんなことはない。最近ついに10年遅れまで来た」とかさw
この「20年遅れ」説、全部ではないにしても、政策がらみの社会・商売のスタイルの変遷では一応の説明がつく。アメリカの豪商が、自分の商売を有利にするために政治家を使って新法を整備させる→10年かけてアメリカの世の中が変わる→日本の豪商はそれを見てて、アメリカ政府の圧力を後ろ盾に日本国内も同じ方向に持っていく。そしてアメリカの豪商も日本市場への進出に乗り気→10年後に成果が現れる、と。
これで日本は郊外型の巨大ショッピングセンターだらけになって、市街地が絶賛衰退中。ここまではアメリカで起きたことと同じ。そしてアメリカの豪商と米政府にしてみれば、これで日本に進出してラクに稼げるはずが、フタをあけたらイオンの一人勝ちという誤算ww
この「20年遅れ」の文言、とある外国では続きがありまして。
「アメリカの流行は20年遅れで日本で流行する。日本の流行は20年遅れで韓国で流行する」
韓国人の自嘲ネタ。
いくらなんでもアメリカの40年遅れはないだろとは思うけど、ときどき「確かに20年遅れてるなー」と思うこともあったり。
2ちゃんねるのまとめサイトを見てると、ときどき(恐らく)韓国系の人が日本の中傷を書くときがあってさ、その内容が、20年以上前の日本人の自嘲ネタとけっこうかぶってるというか。たぶん今頃になって彼らの本国で、日本をバカにするネタとして広まってきてるんだろうなと察しがつくわけで。
おいらの感覚としては、だいぶ昔に国内で言い尽くされて、そのとき日本人同士で充分笑ってもう飽きた話でして。こいつ今さら何言ってんだという感じ。
「日本人はバカにされると喜ぶ」
というのは、どうも20年ほど前にハリウッドで通用してた常識らしい。当時のアメリカ映画ではよく、ストーリーに絡むかどうかに関わらず、日本人をコケにするシーンを入れる作品がよくありまして。『クロコダイル・ダンディー2』なんかすさまじかったな。んで日本叩き真っ最中のアメリカ本国で笑いを取れるだけでなく、日本でもそれがウケて売り上げが伸びる、というヘンテコな状態でして(ハリウッドにとって日本は海外最大の市場)。ちなみに『クロコダイル・ダンディー2』の問題の場面は、今思い出してもけっこう笑えるwwww(←昔の感覚が抜けない人)
昔の映画ならそれはその時代のことでいいんだけど、どうも韓流押しの人たちのセンスではいまだに「日本人はバカにされると喜ぶ」が現役のようで。
あと、20年ほど前まで「日本人はバカにされると喜ぶ」が効いた理由として、「アメリカは日本より何もかも上」という空気が日本社会に普通にあったからかとも思う。今はもう状況が違ってきてるし、当時としても、欧米がそれをやって初めて成り立つことだった。
前提条件が失われたそんな状態での「日本人はバカにされると喜ぶ」の発動、どうなったのかなと。韓国人が直接バカにしたわけではなく、バラエティ番組で日本人の出演者たちに言わせたのが主らしいが。んでその戦術に乗ったと思われる消費者もいたらしいけど、全体的にはそれ以上の反感を買ったような気がする……。
韓流ブームを仕掛けた人たちの今の心情を察するに、「話が違う」なんじゃないかと。
2ちゃんまとめで韓流アイドルをこき下ろすのにたまに見かける言葉。
「センスが昭和っぽい」
今年は平成24年。内からも外からも、仕掛人たちの感覚がにじみ出してるってことですかねぇ。
そろそろ IKAROS が冬眠から目覚めるかなーと思ってたとこ。おいらの予測では、今年の秋以降に再捕捉の可能性が高まるってあたりでして。んでも今日の結果もこんな感じ。
IKAROS まだ寝てやがるな。早く起きてチームの皆さんを安心させてやってくれよ。
IKAROS の通信が途絶した時点で、スピンの状況は逆回転 5rpm だった。1分間に5回転ってことは周期12秒。その前に正回転で 5rpm 言ったことがあるから、強度的には大丈夫そうだね。通信途絶後も増速してしまってるかもしんないけど、少しくらいなら大丈夫かと。
通信途絶の理由は電力不足で、スピンでのコマの原理での姿勢保持の強度が高すぎて機体の姿勢を変えられなくて、公転が進むごとに太陽電池の向きが太陽から逸れていって、そうなった。太陽電池の向きは帆の向きと同じなんで、帆が受ける太陽光圧も同時に減衰していったはず。てことで IKAROS が冬眠状態に入った後も、そんなに増速はしてないんじゃないかなと。
回転数が思いがけず 5rpm まで行ってしまったのは「風車効果」が原因。帆が完全に平面の鏡なら、太陽光の反射は帆のどの位置でも同じ方向になるけど、帆の収納時についた折り目やら何やらで不均衡がどうしても出る。そのせいで特定方向への微弱な回転力が生じてしまう。今回は逆回転モードへの移行後にこうなったってことで、もしかしたら一瞬ゼロ回転になったときに折り目やたわみの状態が変わって、風車効果が強めに出てしまったのかも。
通信途絶してからも、 IKAROS から見て太陽はどんどん傾いていく。ついには真横から太陽光を受けるようになって、そこから先は帆の裏側に太陽光が当たることになる。「海皇紀」の用語を借りると「帆が裏を打った」状態。
ここでどうなったかが重要かと思う。
憶測するしかないけど、帆の折り目やたわみの状態が保持されてるなら、回転は遅くなっていくはず。帆の裏側の反射率は表側ほどではないんで回転の減速の進みは遅いだろうけど、それでも太陽光圧は回転を下げる方向に働くはず。んで IKAROS のシステムの冬眠が終わって再捕捉できた頃には、正面から太陽光を受けてるんで増速中のはずだけど、帆が裏を打ってる間の減速でいくぶん相殺されてるかなと。
そうではなく、帆が裏を打ったときに折り目やたわみの状態が変わってしまってたなら、どうなってるのかはまったく分からんと。冬眠中にかえって増速してしまってるかもしんないし、回転速度は維持なのかもしんないし。再捕捉されて状態をチェックしたときにある程度判明するだろうけど、まー結局は再捕捉しないことには何も分からんってことか。
もともとは はやぶさ のための替え歌だけど、今の IKAROS によく合ってるかも。YouTube 動画はコチラ。
- 元気でいるか 宇宙(そら)には慣れたか
- ミッション 出来たか
- 寂しかないか 電気はあるか
- 今度 いつ帰る
- 宇宙から 見下ろせば 蒼く丸い星
- 大陸のたもとに 生まれ故郷の 技術立国
- あの国を 綿菓子に 染め抜いた雪が
- 見えれば ボクがあそこを出てから 幾度目の冬
- ハイゲインが無理なら 1bitでもいい
- 「指令頼む」の一言でもいい
- お前の報告を 待ちわびる
- みんなに聴かせてやってくれ
「お前の報告を 待ちわびる みんなに聴かせてやってくれ」(涙)
2番以降は IKAROS 事情と合わなくなってくるんで、ここでは省略で。1番の「今度いつ帰る」は、ちょっと苦しいけど「今度いつ通信してくれる」の意味でひとつよろすく。けど2番の「お前も銀河の雪景色の中で ちょうどあの案山子のように 寂しい思いしてはいないか 体を壊してはいないか」は……もうそのまんま。6年半前の はやぶさ ファンの気持ちと同じ……。気が気でない はやぶさファンたちを、この動画が慰めてくれた。
IKAROS も同じ状況だけど、IKAROS ファンとしてのおいらはあのときほどの焦りは感じない。はやぶさ のその後の成功例があるからかな。いろいろ積み重なっていきますなぁ。
はやぶさ2、文科省でもようやく本気出してきとるようですなぁ。時事通信様の記事より引用。
はやぶさ2、大幅増額要求=14年打ち上げ目指す−文科省
文部科学省は2013年度の概算要求で、小惑星探査機「はやぶさ2」の開発費として114億円を計上した。12年度予算で30億円と概算要求(73億円)から大幅減額された分を取り返し、当初の計画通り14年度の打ち上げを目指す。
はやぶさ2は、初代はやぶさが微粒子の回収に成功した「イトカワ」と異なるタイプの小惑星「199JU3」が目的地。水や有機物が存在するとみられ、試料が回収できれば生命の起源などの解明につながると期待される。(2012/09/07-20:44)
12年度予算は渋くて、プロジェクトマネージャーの吉川真先生からは怒りと諦めが交錯したコメントが出たもんなぁ。まぁ今回も要求のみ決定した段階で、認められるかはまだ分からんとこではあるけど。
今回の要求が全額通ったとして、合計144億円。ようやく探査機本体全部をまかなえるくらいですな。打ち上げ費用も捻出できんとなぁ。H-IIA ロケット1本を貸し切りで使うだろうから、金星探査機 あかつき とソーラー電力セイル実証機 IKAROS の打ち上げを参考に100億円ですか。
初代 はやぶさ を打ち上げた M-V ロケットは、3段の標準仕様で70億円だった。はやぶさ専用キックモーター KM-V2 を装備したんで、5億円くらいのプラスかな。だとして計75億円。
M-V が強制的に廃止されたのは、はやぶさ 打ち上げの3年後。理由は統合後の JAXA 経営陣に「コストが高いから」と烙印を押されたから。確かに、H-IIA の5分の1の打ち上げ能力で標準価格70億円は高かった。当時 H-IIA の値段はいろいろ不安定ではあったけど、85億円とされてた。けどその後、H-IIA のコストは一向に下がらず、民間に移管されたらむしろ高くなって、今は1発100億円。それでも能力5倍だから、能力あたりの単価では M-V よりまだまだ安い。
ところが惑星間空間への打ち上げは特殊なんで、衛星の相乗りがほとんどできない。いくつもの宇宙機を一気に打ち上げてロケット代を薄める、という手が使えない。てことで宇宙機として軽量級の はやぶさ2の打ち上げは、M-V クラスだろうが H-IIA クラスだろうが貸し切り状態になる。結局 JAXA 内のわけわからん勢力が M-V を潰したことで、日本の宇宙科学探査を担う宇宙科学研究所(ISAS)は自前のロケットを失っただけでなく、割高な運賃を支払わされる羽目になってると。
まぁ ISAS 内の はやぶさ2チームとしても H-IIA に乗ることはもう決まってるんで、そのぶん2号機の機体は初代より若干重くしてるけどね。H-IIA の能力に合わせて探査機の質量をもっと派手に爆増させてもよかったろうけど、たったの3年で機体を製造するべく、初代のスペックをできるだけ引き継いでるはず。んで初代の全備質量 510kg に対して、はやぶさ2の質量は 600kg。その程度の増加に抑えてある、と。吉川先生によると、はやぶさ2 は全然別ものなくらい中身をいろいろ変えてあるそうだけど、基本構造は同じだからね。初代で培った経験はとにかくぶち込んであるんじゃないかと。あと あかつき での貴重なトラブル経験もあった。あの対策も盛り込むはず。
吉川先生の「全然別もの」発言に対してアレだけど、ISAS としては似たような探査機をシークエンス的に作るのは初めてのはずだから、いい経験になってるんじゃないかな。別物になってるのは、初代の実運用で判明した問題点・改良すべき点が主かと思う。そこらは初代が飛んでこそのことで、宇宙機のマイナーチェンジやバージョンアップを存分に経験中なんじゃないかと。
あかつき で はやぶさ と同じハコを使ってるけど、あれこそ本当に「全然別もの」に仕上がったしな。
はやぶさ2での H-IIA の相乗りってほんとにできないのかなとちょっと自分でギモンに思ってしまった。あかつき& IKAROS のときは、大学の超小型衛星を何機か放出した。まぁあの程度かなぁ。大きな衛星は無理かなぁ。
M-V での はやぶさ の打ち上げは一気に地球の引力圏を脱出する、いわゆる「ドンドン打ち」だった。キックモーター込みの4段式ロケットの3段までが第一宇宙速度に達せず海に落下。最終段のキックモーターのみが第一・第二宇宙速度を次々と突破して、宇宙機としての国際標識を与えられた、という案配。地球周回の超小型衛星を途中で下ろす余裕はなかった。
あかイカを打ち上げたときの H-IIA ロケットだと、2段目で第一宇宙速度に達して傾斜角29°の地球周回低軌道に入ったときにエンジンを停止、そのタイミングで超小型衛星を放出。そのあと2段目エンジンを再着火して、あらためて第二宇宙速度を突破したと。H-IIA ならではの複雑なシークエンスですな。
となると相乗り衛星は、軌道傾斜角29°でもいいやつとなる。ISAS の望遠鏡衛星だと X 線天文衛星と電波天文衛星だけだな。JAXA 本体だと、んー、あるかな。1990年代はその軌道で技術実証衛星をいくつか打ち上げたもんだけど、最近はその成果が出てまともな実用衛星が多くなって、静止軌道か極軌道が多くなってきてる。
んー、んー、むしろ静止衛星を相乗りさせたらどうかと。LE-5B エンジンの未実用の必殺技・再々着火機能を使えばいけそうな気もする。相乗り衛星は……みちびき 2号機とか。あ、あれは質量的に H-IIA を丸ごと貸し切りしないといかんのか。いやいやだったらここはひとつ H-IIB ならいけるだろうとか。
つか、やっぱし相乗りはやめた方がいいかも。別の星への打ち上げは、打ち上げ可能な期日や時間帯が衛星打ち上げより大幅に制限される。タイミングがタイトなんですわ。てことで、相乗り衛星の不具合とかで打ち上げを遅らすわけにはいかんのよね。そのリスクを回避するには、貸し切り打ち上げだよな。ちなみに超小型衛星の相乗りは「ビギーバック」と呼ばれて、打ち上げ費用が格安ではあるけど(H-IIA では衛星の分離機構の実費以外は無料)、打ち上げの都合は主な荷主の都合に完全に合わせなきゃなんない。
ある超小型衛星の開発が間に合わなかったら、ロケットはその衛星を載せずに飛んでしまう。大口荷主が遅れれば、それに合わせて超小型衛星も大口様の準備ができるのを待たなきゃなんない。その掟があるんで、はやぶさ2 打ち上げ用の H-IIA には、あかイカのときと同じくピギーバック衛星なら載せられますな。
音楽販売って最近はジリ貧のニュースをよく聞くような。10年くらい前かな、違法コピー対策に CCCD がどーたらとかってあたりからなんだかおかしくなってたと思う。んでまぁ「アーティストが小粒になった」とかいう売り手側の無責任な嘆きに、買う方も「わざわざ買ってまで聞きたい曲がなくなった」と同調したり。
いや、単に少子化でメインターゲットの若者の数が減ったからってのじゃないかと思うんだが。曲自体の魅力を教えてセンスを教育したりだので、育てて販売するんじゃなく、「流行ってる」「かっこいい」「かわいい」あたりの疑似餌でその場にあるエサを狩猟採取しまくったというか。それがよく効くチョロいカモのアタマ数が減ったってだけのような。
ビジネスやらプロジェクトやらでまことしやかに「選択と集中」が言われるようになって久しいけど、あれって何でもかんでもそうすりゃいいってわけではない、と最近思うようになった。短期での収益狙いにはいいだろうけど、将来的には自分の首を絞める行為なんじゃないかと。
だって「選択」と「集中」を繰り返したら、自分の選択肢をどんどん失っていっちゃうじゃん。いずれ一本道を歩くしかなくなる。その一本道がどんどん細くなっていっててヤバいよヤバいよでもほかの道を捨てちゃったからこの細り続けるだけの一本道を進むしかないよああヤバいヤバいまた同業者が脱落した今度は自分かなぁ、ていうかもうこの商売は先がなさそうだし、むしろ見切りをつけて先に脱落を決断できた連中が羨ましいよ、ってのが今の音楽業界かなと。
んでまあ現状で音楽の売り上げを保ちたいなら、懐メロとかで中高年をたらし込むのが常道かと思う。世代人口が多いし。過去の蒸し返しだから、何が当たるかもう分かってるし。そしてその層に売れる環境が整いつつある気がする。
旧来の音楽ソフトは CD 販売なわけだ。その前はレコード・カセット販売。レコード・カセット時代は中高年でもお店に行って買ってたと思う。そのときのお店の様子はというと、棚は歌謡曲(アイドル含む)がメインで、演歌コーナーも劣らず存在感を出しまくってた。ロック・洋楽・クラシック系はちょっと肩身が狭そうな位置。ポップスとフォークはそこよりもうちょっと偉いあたりw
それが CD への切り替えでみんな変わってしまった。中高年は今までと違う機械についていけなくて(実はレコード・テープより操作はラクなのにな)敬遠し始めた。売り手側はその層を引き止めようとせず、厄介払いができたとばかりにチョロい若者だけにターゲットを絞るようになった。
んで今はダウンロード販売が主流になってきた。音楽データが媒体を持たないデータそのものになったら、購買と操作が恐ろしく簡単になった。パソコンがなくてもできるけど、あればもっと簡単にできる。
今、定年退職したあたりのおじさんたちって暇にかまけて何してるかっつうと、けっこうパソコンを買ってスクールで習ったりしてるわけです。パソコンをいろいろ見事に使いこなして、奥さんお子さんお孫さんにいいとこ見せたいわけです。あるいは自分が分からないところをお子さんやお孫さんに訊きたいわけです。要するに共通の話題を作って、愛する家族とキャッキャウフフしたいわけです。
んでまぁスクールで何を学ぶって、Windows の基本操作はいいとして、何がなんだか分からないまま、スクールに勧められるがまま、Microsoft Office の使い方講座を取らされてたりして。無駄とは言わんけど、定年退職した身分にはビジネススイートなんてあんまし使う用ないだろ。
おじさんたちつまんないわけです。意気込んでパソコンに挑戦したものの、わけのわからんものの使い方を一生懸命学んだものの、普段の生活にどう使っていいかさっぱり分かんない。どうしたら家族とキャッキャウフフになれるのか分かんない。けど安くないパソコン代と授業料を払ってしまって、なんか納得いかないわけです。
てことでね、こういうおじさんたちに音楽ダウンロードの方法をきちんと教えますと、あの方々は悠々自適で小ガネを持っていらっしゃる。そのうえ iTunes Store で1曲200円程度と知ったら、バンバカ買ってくれるんじゃないのかと。昭和時代はシングルレコード2曲込みで500〜700円だったからな。そんなパソコンの使い方なら、音楽ジャンルは違えどもダウンロード方法は同じ。お子さんお孫さんにいろいろ教えてもらえるわけですよ。
演歌・歌謡曲・懐メロのダウンロード販売に力を入れる時じゃないですかね。かつてレコード屋を追い出された苦い記憶のある中高年層は、たぶん CD 屋をいくら改装しても二度と戻ってはこない。けど店舗販売がダメでも、今はネット販売がある。ほかの客と自分を見比べて「オレ浮いてる……」と恥じることもない。買うまでの手続きは意外と簡単。自室で買ってすぐに聞ける。この便利さをきちんと知ってさえもらえば、かなりいけるんじゃないかなと。
パソコンスクールと提携して、やり方を授業で教えるとか。電機量販店の店頭キャンペーンで啓蒙するとか。ゲストの懐メロの歌手なんて出演料は安いだろ。今のイチオシ歌手1人分のギャラで、バーターで当時のアイドル勢揃いとかもできるんじゃないの?
テレビを特に介さなければ、宣伝費もたかが知れたもんです。昔の歌ならもう音源がある。音を下手にいじるよりは、そのまま売った方が懐かしがられてウケるでしょう。新たな費用はアナログ音源からのデジタルデータ起こし(たぶんもう完了してる)と、アイドルの売り出しよりはるかに少ない宣伝費くらいなもん。
潜在顧客数はもちろん、利益率でもかなりおいしい商売なんじゃないでしょうか。
まさにこれかとww
昨日の関連で。
「選択と集中」の本意って、選択したもの以外を捨て去るんじゃなく、選択しなかったものは小さい予算で温存やパックアップに取っておくものなんじゃないのかな。で、そこらで抑えた資金や人材を、選択したものに集中的に投下する、という話なんじゃないのかな。
昨日も書いたけど、捨て去り型の「選択と集中」を続ければ、いずれは1択になる。逃げ場がないその道でもしコケたとき、バンザイするしかなくなる。音楽業界が恐らく今それで苦しんでて、ほかには「液晶のシャープ」がまさにそれだったんじゃないかと。
「選択と集中」についてぼやっとギモンを持ってたのは前々からだけど、つい最近もう少しまともに考える機会があって、それでこんな仮結論を出したとこだったりして。
考える機会を与えてくれたのは、おいらの近くにいるある人。この言葉そのものは言わなかったけど、「おっ『選択と集中』のことだな」と聞いてて理解できるお話をされとりまして。
この人、何でもかんでも表面だけなんですよ。新概念を言葉と形だけ知ったら早速知ったかして、聞かせた皆の歓心を買えたらもうそれで終わりの人で。「選択と集中」もその線で、その人はきっと大して理解してないだろと。やるとしたら、一択への道を歩んでしまいそう。
てことで真に受けるだけ損なんで、こっちはもう少し深く理解しておこうと。その人の早とちりや誤解からの失敗で巻き添え食いたくないんで。その人がヘンテコな方に皆を引き連れてヤバそうになったら、自分だけはいつでも正道に離脱できるようにしようとw
この人はプライドが高いから、おいらごときにフォローされるのは恥らしい。今まで何度かどん詰まりから解放したりピンチから救ったりしたけど、礼もねぎらいも言葉ひとつない。今回もなんだか危なっかしいけど、助けずに放置してみようかなと。さてどうなりますことやら。
言葉ヅラだけの人だから、「選択と集中」を言うだけ言って何もしないってのが一番ありそうだけど。
今月はじめの『アベンジャーズ』感想ログを加筆訂正しててちょっと気づいた。ハリウッド映画の異星人メカ、生体メカってあんましない気がする。そこらへんやったりしないんだろうか。今やたらめったら多い地球侵略ものの異星人メカって地球センスのものばっかでさ、デザインどんだけ凝られても、その方向性は見飽きてあんまし面白くないんですが。
地球の現実だとそうねぇ、最近のアメリカの研究だと、昆虫を有線/無線制御する技術がけっこう進められてるらしい。昆虫の特定部位に電極を刺したり電子回路を搭載したりっつう、ちょいグロな感じで。生命をメカとして利用するのは宗教系の倫理団体がいろいろ干渉してきそうだけど、昆虫なら NPO 系の動物愛護団体はそんなに攻撃しないだろうしな。
けどその延長には、さらに高度な知性・機能・動力を持つ動物を機械としてコントロールするっつうものが自然と見えてくるわけで。
その段階だと倫理的に面倒だけど、さらに別分野で生命の創出という行為が実用化されますと(これも倫理的にアレだけど)、人間が機械として生産する生命体というのができますな。一応、生物学での生命・生物の定義とは、「遺伝子を内包した細胞があり、代謝をするもの」らしい。とすると、細胞に依らなかったり、素材や代謝機能が地球の生物と異なったりの人工生物を作れば、「神が作りたもうた地球の生態系の構成要素とは別物」ってことで、倫理系はあんまし口出ししてこないかなと。それでも「人間が神の真似をすることは許されない」とか言われそうではあるけど。
そしてそこらの技術面・倫理面をクリアできれば、機械工学・電気/電子工学・化学・生物学が融合した生体メカがそこらじゅうにありふれる未来ってのが想像できるわけで。今の地球文明はそこまで行ってないわけで、今それをやれてるとしたら、異星人文明がそれだろうとなるわけで。
SF ではその発想はけっこう古いらしい。小説ものではおいら勉強不足で知らんけど、映画だと、1984年の『SF新世紀レンズマン』つう日本のアニメ映画の、敵方の宇宙船が生体メカだった。原作はアメリカの古典スペースオペラ小説。んで生体メカの発想が原作由来なのか映画由来なのか分からんのが、おいらの勉強不足なところ。んでこの敵メカ、自己修復・自己増殖可能という設定でして。劇中でその描写があったかは覚えてないけど、パンフにはそう書いてあって、衝撃を受けたですよ。見かけも生物的で、そのあたりを強調してたな。主人公側の宇宙船のデザインは直線を基調としてて、そこらをより際立たせたようなこともパンフに書いてあった気がする。
あと一昨年の12月公開の "SPACE BATTLESHIP ヤマト" のガミラス艦隊も、冒頭の地球側のセリフでそれを思わせるセリフがあったけど、生体メカだったかどうかははっきりしなかった。
もひとつ生体メカの映画といえば『エイリアン』ですな。冒頭で惑星 LV-426 に降り立った地球人が謎の異星人文明の遺物を発見しますな。それがどうも、生き物と砲台とが融合したみたいなデザインでして。H.R.ギーガーのアレ。けどシリーズを通して(VS プレデター含め)ストーリーに特に絡んでないし、それ以上の描写もない。そういえば『プロメテウス』はその前日譚だそうだけど、まだ観てないわ。
どうでがんしょ、ハリウッド SF 御中、地球とはまったく異なる異星の文明の品々にそういうセンスを持ち込んでみては。まぁグロくなりそうではあるけど。
日本のアニメでは、ナウシカの巨神兵とエヴァンゲリオン(敵・味方とも)がそんなノリですな。んーどっちもグロいw
スペースオペラ映画っつうと『スターウォーズ』シリーズですな。地球は関係ない設定だけど、これもメカデザインは地球的センスのかっこよさですな。
んで前に、製作側に意地悪な質問をした雑誌か何かを読んだことがある。曰く、
「エピソード4〜6の宇宙船は直線的なゴツゴツしたデザインなのに、1〜3の宇宙船は曲線を多用した美しさ重視のものになっている。物語中の技術の進歩で考えれば逆なのでは?」
この質問、意地悪だわ。きっと質問者が期待した答えは、SFX の技術的限界に関してのことだったかと。
してその回答は、ファンの夢を壊さない見事なものだったよ。
「エピソード1〜3の時代では、長く続いた平和のために流麗な外見の宇宙船が流行したが、エピソード4〜6は戦乱期で、人々は持ち物の外見を飾る気分ではなくなった」
てなやり取りもあったりして、観客は SF 映画のメカデザインに興味津々だし、映画製作者もそれを分かってて観客のウケを気にしてると。
けどどうもそこらへん、最近のハリウッド SF では空回りしてる気がするんですよ。んー……。
んー……。
んー……。
メカデザインが凝り凝りなのは分かるけど、じっくり見せてくれないってのが不満のもとなのかも。物足りなさの原因がそれなんだとしたら、生体メカ案は別にどうでもいいってことになるね。
なんかまた7年前の GW あたりみたいに、中国で反日デモが凄まじいご様子ですなぁ。あのときは「デモやってるよーたいへんだーほれこんなにこんなにここでもあそこでもー」ってだけで、たぶんデモ屋さんが中国のそこらじゅうの都市を巡業しては、市民を焚き付けてたんだなーって感じだった。そのとき夫婦で中国で暮らしてた友達に後から聞いたら、別に全国に反日デモが拡大した様子はなくて、友達が住んでた土地はまったく反日の気配さえなくて、そことは関係のないどっか遠い土地で小さくやってるイメージだったらしい。あたかも中国全土が反日まみれみたいだったのは、日本のマスコミによる過剰演出だったらしい。
んでまた今回、7年ぶり2回目ですか。おつかれさまです。今度は本物っぽさをより追求してるみたいで、いろいろ日本に関連するモノを壊したり、大使館のクルマにイタズラしたり、日本人と見るとぶん殴ったりとかしてるらしい。いかにもそれっぽい盛り上がりようですなぁ。
……、
……、
……。
またあちらさんの中央政府が自国民を煽ってるんだろ。先進国の生活水準を楽しむはるか以前に景気減速が始まって、「約束が違う」とばかりに政府に対する不満が高まってきてたみたいだから、民衆の不満の矛先を変えさせるのにいつもの日本叩きいっとく? てなノリだろ。
まー今は尖閣購入ウンヌンで日本→中国向けにネタ提供してる形なわけだけど、その理由がなくても、きっとこの時期に日本叩きしてたろ。7年前がそうだった。尖閣はただの口実と。しかし中国の要人の「日本よ冷静になれ」的な呼びかけは笑っちまうしかないな。あれって日本国内にはあんまし効き目がなさそう。
たぶんそのくらい偉い人なら、日本国内の日本人の様子は情報として分かってるだろ。竹島問題もあって、今の日本人はそんなマヤカシの言葉なんぞ聞く耳持ってないことを。てことはあの手のセリフは中国人民向けのポーズですな。バレバレ。
これさ、中国にある日本企業の工場群での本当のところはどうなのかよく分からんけど、いくら現地の幹部が「うちは大丈夫、暴動が起きる気配さえない」と日本の本社に連絡しても、日本にいて反日デモの様子をこれでもかと見せられたら、本社の幹部は気が気じゃないと思うよ。
そうして心配してあれこれ情報収集だの連絡・確認するだけでも損失なわけで。しかも最近は中国に工場で進出した企業にとってー唯一の魅力だった「安い労働力」が、ストが続いてどんどん高くなってるらしいし。ぶっちゃけ中国で操業する意味がないというか。中国の消費者に販売するのに進出してた企業も、暴動で焼き討ちされるんならもうそこで商売する意味ないしな。富をもたらす存在を一時の感情で追い出してしまって、これからどうするのかと。景気回復の芽を自分で摘んでしまってるわけだが。
まーこれ何なんでしょう。中国政府は自らに経済制裁を実施中ってことでよろしいんでしょうか。
日立建機御中、素晴らしい仕事を成し遂げてくださいました。その画期的新型機は「アスタコNEO」。双腕のパワーショベル。(詳しくはコチラ)。
これ、やっぱここからモビルスーツになるんだよな……(生唾)。
パワーショベルはたぶん、もともとは手の部分はショベルのみだったんじゃないかな。いつしかアタッチメントでいろいろ取り替えられるようになって、掘削作業だけじゃなく解体作業でも欠かせない重機になった、のだと思う。
して今日、さらに発展した双腕バージョンが正式発売されたと。今まで隻腕の巨人だったのが両腕を使えるようになったってことで、高度な作業が大規模にできるようになりますなぁ。動画での動く様子もシビレるですよ。パトレイバーみたいに、熟練すると綱で蝶結びができたりするんだろうかw
旧来のパワーショベルよりも割高そうなこの新型機のメリットは、「今まで2台でしていた作業が1台でできる」ということらしい。そのぶん人件費を削減できるってことだと思うけど、それだけじゃないような。2台で2人がかりでの作業だと、呼吸合わせの問題がどうしても出る。まー普通に手を使う作業で、2人が片手ずつでひとつの物を扱うってのはなかなかうまくできないわけで、1人に任せて両手を使ってやってもらった方がよっぽど高度で効率のいい仕事ができる。
アスタコ NEO には同じことが期待できるんではないかと。ていうか、もしかしたらパワーショベルがアタッチメント式になったときと同じような大改革が起きるんじゃないかと(そしてゆくゆくは立派なモビルスーツへとww)。
つかこれに乗る人ってもはや作業員や運転手じゃなく、「操縦者」や「パイロット」がふさわしいのでは?
疑問点としては、コクピットの位置が2つの腕の付け根に挟まれた場所ってことで、視界の確保はどうなってるんだろうってあたり。工事現場はとにかく安全第一だから、何か対策してはいるかと思うけど(2012.12.20: 左腕は前方にオフセットされてて、視界が確保されてるらしいっす)。
日立建機のアスタコ NEO に期待するもうひとつは、アレがついに実用化されるんじゃないか、ということ。つまりそれは、
ロボットプロレスwwwww
昔、椎名誠の短編小説で重機同士で戦うやつあったなー。あのときは読んだ後、パワーショベルじゃ打ち下ろし・薙ぎ払い・体当たりしかできないだろうから、実際にやったらあんまし面白くないかもなーと思ったですよ(けど筆致が素晴らしくて、読んでるときはめちゃめちゃコーブンして笑ったですよ)。
これがあんたアスタコ NEO 同士の戦いなら、双腕のうえに肩の自由度が1個ずつ増えてるってのもあって、左右でワンツー、ストレートにフック、絞め技に関節技、片手で相手を掴んでもう片手で殴ったり油圧アクチュエータをハサミでねじ切ったり、削岩機・ドリル攻撃とか自由自在じゃないですか。強度が持てば投げ技も行けるかもしんない。手を掴みあっての力比べも観客にウケるかも(油圧装置がぶっ壊れちまうかな)。
そのままじゃパイロットの命がおもっきし危険に晒されるけど、なんなら遠隔操作にすると、かえって何も気にせず思う存分暴れられたりして。
F-1 マシンの値段は1台数億円らしいけど、アスタコ NEO はその10分の1前後。NASCAR やスーパー GT のマシンがそのくらいかなと思う。興行として人気が出れば、日本国内だけでも採算が取れるかなと。
はじめは日立建機のワンメイクまたは旧来メカがヤラレ役で登場(猪木 vs 国際軍団のノリで)。そのうち騒ぎを聞きつけたコマツ、住友、コベルコ、ユンボ(仏代表)、キャタピラー(米代表)が対抗機種を開発して参戦、超巨大メカの終わりなきデスマッチが世界をヒートアップさせていくわけです。
そしてゆくゆくは人型ロボでの対戦に……www
おととい、歩いててクルマに轢かれそうになったですよ。それで分かったのは、おいらだけかもだけど、「人間の反応は鈍い」。
その日はコンビニに行こうとしてですね、そのコンビニの駐車場を歩いて横切ってたんですわ。したら駐車してたクルマが不意にバックしてきて、こっちは「おっとと」とダッシュして何ともなかったと。向こうはたぶん、あんまし後ろを確認してなかったんだろうな。まぁこっちは勤務中の昼休み中だったってこともあって、何もなくてほんとよかった。
んでさ、そのときの状況をもうちょっと詳しく言うと、件のクルマは、バックのさなかにおいらに気づいたらしい。んで減速した。そこでおいらはようやく「おっとと」と行動したわけです。完全に遅れてた。
クルマがバックで迫ってきてたのは、視覚ではすぐに分かった。んで脳内で何が起きてるのかを理解して、自分としては咄嗟に行動したと。それが自分でも呆れるほど遅かった。視認から行動までの実時間は1秒程度だったと思うけどさ、でも遅かった。もし向こうで気づいて減速してなきゃ、このタイムラグじゃおいらは轢かれてた。
まあ想定外の事態への人間の反応速度はそのくらいなのかも。今回の件があるまで実感したことなかったですよ。これからはそこも織り込んで、特にクルマの運転じゃ気をつけることにするべ。
ハリウッド SF はキャラクターグッズのタイアップとかしないのかな。日本じゃガンダムよりはるか前から、子供向け番組は企画段階からスボンサーにおもちゃメーカーを当て込んで、メーカーと相談しながらメカデザインや変形合体の仕組みを決めていく形らしいが。そうなると、映像作品の方はこれでもかとメカのかっこよさや売りの機能を見せつけるわけですよ。スポンサー様の製品がよく売れるように。
子供はその番組を見て、同時に CM も見て、「これほしいーほしいー買ってー買ってー!(じたばた)」となるわけですよ。女の子向けアニメもたぶん同じ戦術かと。つか仮面ライダーフォーゼの変身ベルト、その路線いきすぎだろw グッズの単価どんだけつり上げる気だよww んでグッズの売り上げ実績が上々だとスポンサーのメーカーは助かるし、映像プロダクションも次の作品でのスポンサー探しがラクになる。んでお互いに「この形で次もまたよろしくお願いいたします」と。ビジネスモデルの確立ですな。
んでまぁハリウッドがキャラクターグッズにあんまし頼ってないってのは分かったけどさ、せっかくカネかけてメカデザイナーや VFX スタッフが手塩にかけて作り上げたメカたちを、ちょっとだけ見せて終わらせるのってもったいない気がするよ。
大抵の地球侵略もののハリウッド映画では、地球側のメカは実在する兵器だったりする。『バトルシップ』なんかもろにそうだね。『アベンジャーズ』では架空の飛行空母が登場するけど、おもくそヤラレメカだったしな。んでまぁ敵方の戦闘メカがその作品のその筋の顔になり得るわけ。こっちもヤラレメカなんだけど、まぁヤラレメカ同士ってことで条件はイーブンかと。
ここらへんどうだろ、キャラクターグッズ候補としてもっと真剣にビジネス展開してみては。『トイ・ストーリー』みたいな低年齢層向けではもうやってるね。ハリウッドの地球侵略 SF がメインターゲットにしてるハイティーン〜社会人層にはそのままじゃちょっとキツいかもだけど、そこらへんならもともとが CG なんだもん、公式 3D モデルを無償/有償で配布するとかさ。『スター・ウォーズ』シリーズまで来ると既に定番だけど、封切り公開だけでリバイバルなしな最近の超大作だと、そこまではやんない感じがする。
そしたらフリーウェアの Art of Illusion や POV/Ray 向けのデータ変換プログラムを作って、それでモデルを作り直すとかさ。データ容量は本物は膨大だろうけど、精度を落として軽くすれば問題なし。日本向けには、たぶん日本で一番普及してる MikuMikuDance でもファイルを開けるようにしてと。
この方向で日本市場を重視しますとですね、そのモデルをもとにマニアックな方々がものすごい映像作品を作ってくれて、それでウケるかも。ボカロ PV なんかにも使ってくれるかも。それがニコニコ動画にうpされ、YouTube にも転載され、世界中で「おお、あの映画のメカ!?」と盛り上がり、元作品の DVD/ブルーレイの売り上げに貢献するんじゃないですかね。
ハリウッド側の出費としては、メカニックデザイナーへの権利使用料(権利買い取り済みなら追加出費なし)と、もう手元にあるデータの変換とネット配布の運用コスト、わずかな宣伝費のみ。いったん仕組みを作って世の中に知ってもらえれば、あとはひたすら稼げる。
とりあえず日本の映画界でやってみてはどうかなとも思ったり。 "SPACE BATTLESHIP ヤマト" のヤマトとコスモタイガーのデザインの権利は松本零士が所持してるはずだから、手続きが大変そうだけど、ガミラスのメカデザインの権利は東宝が自分で持ってるんじゃないの?
引き際も鮮やか。見事な統制ですなぁ。これが本場の人海戦術というやつですか。
いやあの反日デモのこと。
結局あの1000隻の漁船も、人民の歓声を受けてかっこよく出港したものの、結局現場海域に現れずじまい。代わりに役所の船が10隻以上出没したそうだけど、海保に向こうのその手の船舶をズラリとお披露目しただけでしたな。船形・速力・機動性・装備なんてデータ、海保はがっちり取らせていただいたはず。まー写真や動画だけでも海自にも回せば、丸裸にされること請け合いかと。
向こうさんとしては、言うことを聞かない自国の漁船どもを取り締まりにきたんで大目に見てつかぁさい、という口実を言いたかったんだろうけど。漁船にとってはわざわざヤバげな尖閣海域に行かんでも、魚を穫れる海域があればそっちに行っちゃうわなぁ。漁船だもん。
となると、デモの主催者は船主に、燃料代と日当をろくにやらなかったんだろ。黒澤時代劇映画『用心棒』。悪役の胴元が手下2人を使って、面倒な役人を殺させる。けどその報酬が「たったの銀2枚」。その2人が飯屋で愚痴ってるのを主人公が聞いて、胴元をユスるネタにする。「銀2枚じゃあんまりだ」。胴元は面白いように動揺。こういうところをケチると、そこから足がつきますなぁ。
んで市街地デモの方はどうだったかって、暴力・破壊・略奪というマッドマックス状態。あの国で商売するということはどういうことなのかを、燦然と世界に示しましたですなぁ。なんでも中国は人件費が上がってきてた&欧米は通貨安状態ってことで、あの国で工業生産する理由がなくなって、とっくに足抜けしてたらしい。日本だけはずっと通貨高に見舞われてるもんだから、日本円基準での物価差のメリットがまだあった。だからまだ中国で工場を建てまくって操業しまくってた。
して中国の人々、結局何したのかって、自分たちの職場を破壊しましたな。意味分からん。
日本の工場まで出て行ってしまったら、職にあぶれる人続出なんじゃないだろか。中国人は「日本製品をボイコットしてやる」と今は威勢がいいね。海外の大口顧客だった日本はまぁ「中国製品ボイコット」だなんて息巻いたりしないけど、もうあの国のモノは進んでは買う気がしないって感じじゃないですかね。前に毒ギョーザ事件なんてのもあったしさ。それでも日本企業絡みの製品なら買いやすくもあったけど、ここから先はそういうものも減るだろうな。
てことを鑑みつつ中国の国内経済を考えると、あの国の中の生産工場が減り、輸出先も減り、マジで失業者だらけになりそげな予感。となると、国内の消費も鈍りそうな予感。あの国の物価が上がってきてたってことで、生産から撤退済みの欧米企業も、販売市場としてはある程度の魅力を感じてたかと思う。円高の日本から見るよりも、彼らにとっては中国市場は魅力的に見えてたはず。
それが……。
やっこさんがた、いったん火がつくとのべつまくなしにぶっ壊すんだぜ。今回ターゲットになった日本絡みの小売業、もう再起不能のとこ多いだろ。店舗は打ち壊されの商品は根こそぎ強奪されの。外国に逃げられる身分なら、同じ国でもう商売しないだろ。しかもカルフールやサムスンまで襲撃とは。日本以外の外国をも震え上がらせるには充分ですな。ていうかイタリア大使館もヤラレたってのがまた意味不明。
国粋主義的な人たちなら、外資がいなくなったらせいせいするのかも。けどそういうところもまた中国の人たちを雇ってたわけで、その人たちの職場も破壊しちゃったわけで。別に劣悪な待遇ってわけでもなかったろうに。それに商品ってのは基本、対価に値するかそれ以上の価値をもたらすわけで。外国製品なんでもかんでも排斥ってのは、その意味じゃ短絡的な考え方なんですわ。
あの国は外国にモノを売れず、外国のモノを買えずって状況になるかと。
おととし、日本に対しての戦略物資のはずのレアアースを意地悪のつもりで安易に値上げしたら、どうなったか。
かつて価格競争で潰したはずの諸外国のレアアース鉱山が復活して、日本に売り込みにきた。市場価格の安さでライバルを潰したんなら、高くしたらライバルの採算が成り立って復活するに決まってますわな。
中国の視点で、レアアースを中国から輸入するしかない弱い立場のはずだった日本はというと、その他のレアアース産出国の鉱山が復活して、日本に近づいてきただけじゃなかった。レアアース使用量を減らしたり全廃したりの技術を開発し始めるわ、ここ10年くらいで都市鉱山という名のレアアースリサイクル網ができ上がってたわ、それどころか公海や自分の領海で次々と海底レアアース鉱床を発見するわ。あんときゃ中国さんドジ踏みましたなぁ。あれよあれよと事が進むのを、地団駄踏んで見てるしかなったもんなぁ。
だから、マーケティング理論は付け焼き刃やご都合主義レベルなんなら何もやんないほうがマシなんだってば。この2年間、あのときから全然学んでなかったんだな。もう呆れましたですよ。
そして中央政府の号令一下、一晩で騒動が収まった。前日までは政府でさえも制御不能にも見えたほどだったのにな。なんででしょうね。昨日まで活動家なり民衆なりを焚き付けて、黄巾族の頭領よろしく好き放題やらせてたのが、「もうこのくらいで日本も我々の恐ろしさを思い知ったろう。ものども退け退けー」だったという理解でよろしいですかね。一糸乱れぬ統制による見事なマッチポンブ。演じられた暴動。
まーこれで彼の国もいろいろ取り返しのつかないものを失ったと思うけど、いつもどおり不満分子のガス抜きができたのは、いつもどおりの成果だったんじゃないですかね。
社会不満は為政者の側が対策・修正しない限り、いつもどおりにまた溜まってくるわけでして。このペースだとまた7年後ですかね。次はどうするんでしょ。もう打ち壊す日本企業はお国にはないと思うよ。
あー次は7年持たないかも。前のタームは好景気にオリンピックに万博を挟んで国民は楽しかったろうけど、今度は逆だからな。もう何もない。華やかな国際イベントも、貧しくなった中国に頭を下げてモノを買っていただこうっつう外国企業も、ない。というか尖閣がウンヌンの数ヶ月も前に、既に住宅バブルがハジけて景気が減速局面に入ったみたいだし。そしてヨーロッパはもう景気よく中国製品を買ってくれなくなった。日本ももう前ほど買わんだろ。
こりゃ減速度というかマイナスの加速度への圧力が増えますなぁ。あーそうだった。それで人民に不満がたまったから、ガス抜きに反日デモだったんだった。したら次の計画暴動は来年あたりか、もしかしたら出血大サービスで年内にもう1発だったり? 洒落じゃなくマジで出血イベントだな。それがオリンピックや万博開催の代わりになるわけです。なんかなぁ。
やっぱしこれセルフ経済制裁だな。
つうか今はガス抜き目的の計画暴動(なんか暴動を先導したやつら、1日100元のバイト代を貰ってたらしいな)だけど、人民が暴動慣れしてしまうと、いずれ自然発生の本物の暴動になってしまうんじゃないかと。そのとき矛先は都合良く日本に向かうのか? 自然発生だと一揆と同じだぞ。普通に考えて、その土地の為政者が槍玉に挙げられるんじゃないのかねぇ。
中国の指導部って老獪なイメージが強かったけど、どうもそのときそのときの行き当たりばったりでしか打つ手を読んでない感じがするなぁ。しかも大義ではなく自分の立場の維持のためにしか真剣にならないというか。大丈夫か?
ていうかメンツ・体面第一主義のバカどもは一人残らずそうだわ。おいらの身の回りの日本人を参照してのことだけど、中国も同じというか、その見方ではもっと分かりやすいのかも。
オスプレイが話題なわけですが、反対の人たちは何に反対してるんだろう。なんか要旨がよく見えないんだが。
騒音はターボプロップだし音速以下だからそんなでもないだろ。
危険というのはあの航空機は構造上、飛行中に片側のプロペラが全損したときの安全策が薄そうだなーってのは分かる。水平飛行中にそれだと滑空比は最悪の部類だろうし、片肺飛行はプロペラの位置で無理そうだし。ホバリング中のプロペラ喪失は片側だけでも即墜落かなと。構造では危なそうだけど、実際の事故率はどんなもんなんだろ。なんかヘリコプターと同じレベルとかどっかで読んだが。一応 Wikipedia「オスプレイ」の「安全性に対する懸念」では、今までと比べて特に危険ではないってことになってる。
おお、両端のプロペラはシャフトでつながってたのか。てことは、エンジンが片側停止しただけじゃ即墜落とはなんないわけか。ふーん。プロペラとシャフトとギアボックスが生きてれば大丈夫そうだね。
ちなみに普通のテールローター付きのヘリコプターは、飛行中にメインローターが破損すれば即墜落。テールローター破損ならオートローテーションでどうにかなるかもしんないけど、生存率はがっくり落ちるはず。タンデムローターの輸送ヘリだと、ローターどっちかが逝けば墜落。
んー、オスプレイってそんなに危険な乗り物なんですかねぇ。構造的には普通の飛行機よりは脆そうだけど、ヘリコプターとの比較だとそんなに危なくはないような。とりあえずオートローテーションができないのはツライか。けどそこは双発の強みでフォローしてると。
んで日本の基地への配備反対って、地元民が墜落を恐れて反対するのは感情として理解できる。うちの近くの三沢市だと、F-16 戦闘機はエンジンが単発だから危険ってことで反対してる人たちがいるよ。確かに双発の方が構造的に墜落しづらくはある。
しかしこういうのってさ、マスコミの恣意的な誘導ってありがちでさ。また三沢基地の米空軍の F-16 の例だけど、最近、北海道沖に「墜落」したそうなんですわ。全国メディアじゃどう報道されたか分からんけど、地元紙のデーリー東北は「墜落」と報道した。けど同じデーリー東北に三沢の米軍のコメントも載ってて、「墜落ではない」そうな。
米軍の公式コメントの方が正しいとすると、それは「墜落」ではなく「不時着水」なのではないかと。着水まで機体がコントロールされてたか、あるいは着水が破壊的なものだったかが判断と表現の分かれ目だけど、記事を読む限りそこまでは分からなかった。マスコミは事象をセンセーショナルな方向に持っていきたがる性質があるわけで(そのほうが売り上げや視聴率を取れる)、どーもそこらへんが灰色な感じ。
最近の中国の反日デモ関係も、そのときの報道と食い違うことが今になっていろいろ判明してきてるみたいだしさ。中国全土が一斉に日本に対して怒りの拳を振り上げたわけじゃなかったとか(2005年のときと同じく、激しい部分のみを報道して、あたかも中国全部がそうなったかのように報道してた)。中国の指導部が威勢良く「責任はすべて日本にある」「日本に経済制裁を行う」と言い放ったまでは日本の報道機関が伝えたけど、その直後に経済への打撃を恐れて早速ヘタレ発言が始まったのはあんまし報道しないとか(こうなることはいちいち報道せんでも読めてたけど、バランスを考えると報道すべきかと)。
てことで、マスコミのオスプレイ反対一色の論調って何か裏がありそうなんですが。
沖縄や山口にオスプレイを配備されて困るのは誰か。そこらの勢力が裏から煽ってるんじゃないのかと。
……、
……、
……。
この前の暴動の、あの国?(今さら伏せる意味もないけど、なんとなく伏せてみる) オスプレイが沖縄や山口に配備されるとそりゃ困りますわなぁ。今までの輸送ヘリコプターと比べて、1フライトでの輸送量も巡航速度も航続距離も倍かそれ以上らしいから、作戦行動範囲が一挙拡大ですなぁ。かの国の軍はそれだけ自らの行動を制限されますなぁ。オスプレイってかの国が最近ご執心の海洋進出を阻む、目の上のタンコブになり得ますなぁ。
そして現地での反対デモ活動と、日本のマスコミを使っての反対派の意見だけの拡散。
……、
……、
……。
手口が似てやしませんかね?
と考えてドヤァと思ったら、けっこうそう読んでおられる方々も多かったようで。2ちゃんまとめサイト『おーるじゃんる』様にとっくに出てたわ。てことで、そちらから画像がめさせいてただいた。テレビ東京の放送内容らしい。
真実は結局どうなんだと。ていうかもういろいろバレてるよ。
メンツにこだわるあの国の偉い人たち、毎回ドジ踏んでは自分で自分のメンツを傷つけますなぁ。
まーあとオスプレイについて目立つ問題といえば、名前と見た目のドンくささかなー。
【ネタバレ注意!】
『プロメテウス』さっき観てきたどーん。
事前の宣伝だと、『エイリアン』の前日譚だけどそうでもないような話しぶりで、なんかすっきりしねーなーと思ってたんだけどさ、観終わったら「もろに前日譚じゃん」と。けどしばらくしたら、やっぱしつながんないところもあったりで。
2004年公開の『エイリアンVSプレデター』の時代設定はほぼ現代(か近未来)で、「南極大陸の氷の下で発見された遺跡は、かつてのプレデターの狩り場だった。古代からそこで、プレデターたちはエイリアン狩りを楽しんでいた」となってた。まぁ少なくとも数千年前から続く出来事。けど『プロメテウス』の時代は近未来よりはもっと未来で(2089年)、そのときあの形のエイリアンが誕生した、となってる。
さらに、『エイリアン』のはじめの方で背景として出てきた生物砲台の成り立ちが『プロメテウス』で語られるけど、まーあれって砲台じゃなく、巨大宇宙船の操縦席だったよ。そんで、異星人と機械が融合してるってわけでもなかった。でさ、『エイリアン』では異星人が乗った状態で朽ちてたと思ったけど、『プロメテウス』ではその異星人は、そのあと船から離れた。てことで、ここもつながらないかと。
いや、操縦席に備え付けのスーツだけが抜け殻状態になって、それが『エイリアン』に登場したのかも。ああそうかも。ここ分かんなくなっちまった。
とりあえず『エイリアンVSプレデター』(AVP)とはつながらないわけで。それで『エイリアン』の前日譚かどうかをぼかしたんじゃないかなーと思う。
しかし前から思ってたけど、『エイリアン』って言葉、知性を持つ宇宙生物のことのような気がするんですわ。けどこのシリーズのタイトルの対象にしてる生き物って、知性を感じさせないというか。はたして『エイリアン』と呼んでいいのかどうかと。さらにその前からギモンに思ってたのが、成体になったあの生物の体つきが妙に人間っぽいってとこ。意地悪な見方だと「スーツアクターが着ぐるみを着て演じてるんだからしょうがないじゃん」となるけど、それにしてもって感じで。でもその設定の説明が『プロメテウス』で語られる、と。
んー、その説明が見事だったぶん、AVP とつながらない部分がなおさら悔やまれますなぁ。
映画全体としては、広義では最近流行の地球侵略ものに入るかも。けど一連のやつに比べて、なんかこう格調というか見応えというかが違うんですよ。『アベンジャーズ』には悪いが、「これが映画だ」という感じで。映像美に加えて、サスペンスのドキドキ感が半端なくて。
『エイリアン』シリーズって基本、ハリウッド B 級の定番スタイルのひとつだよね。密室 SF サスペンスホラーの形で。覚えてるやつだと『スペース・サタン』『トレマーズ』『D.N.A./ドクター・モローの島』『ヴァイラス』『イベント・ホライズン』『サンシャイン2057』とか。ハリウッドゴジラもクライマックス後半は同じノリだったな。『エイリアン』1作目は特にその形に忠実だったよ。けど並みいるそこらへんの作品群とは、格調と見応えが違ってた。監督がリドリー・スコットだったからなのかな。この定番にグロさは付き物だけど、美麗な映像センスで描かれるグロさは素晴らしいものがあるね。それは今回の『プロメテウス』でも保たれてた(フィルムから 3D デジタルになったんで質感は違うけど)。
そのあたりの評価も、ライバルたちが次々とそのときだけの1発で終わってるのに、『エイリアン』だけが名作として映画史に残ることになった要素なのかも。Wikipedia 記事『エイリアン』を見ると、フェミニズムがその時代性ウンヌンみたいなのが書かれてるけど、けっこう後付けの理屈なんじゃないかな。とりあえず映像センスも含めて、映画自体が奇跡の調和で面白かったってのが大きいかと。
んで『プロメテウス』。これが『エイリアン』1作目を超えるほどのものかどうかはおいらに判断できん。おいらはすげー楽しんだけどさ、世の中の評価ってそのとおりにはなかなかなんないからね。
いやちょっと待て。今落ち着いて考えたら、ツッコミどころが多い映画だぞ。
異星人の宇宙船内は地球人が呼吸できる空気が作られてるってことで、その中では隊員たちはメットを脱ぐんだけどさ、気温マイナス25°だそうで。華氏か摂氏かは不明だけど、摂氏なら少なくとも耳当てしなきゃやってらんないだろ。まぶたがくっついたりとかしそう。鼻の中の鼻毛はマイナス10℃で確実に凍るぞ(経験者)。つかこちらの換算サイト様で計算すると、マイナス25°F=マイナス31℃ なんですが。余計寒いんじゃん。まーたぶんその気温の設定のおかげで、2000年も前の異星人の生首が細胞ごと保存されて、そのおかげであのグロい場面が成り立つんだろうけど、なんかちょっと映像では寒さを感じさせなさすぎな気がする。
あの星の外気温の説明はなかったけど、終わりの方で主人公は、左手を外の空気に曝してる。宇宙船内と同じ気温なら、もたもたしてたら凍傷になるだろ。指、もげるぞ。そして宇宙船内じゃ、地球人と同じ体のはずの異星人、マイナス25°で全裸で寒がりもせずに動き回ったし。
はじめのほうで出てくる、哀れにも生首となる異星人さん、遺された映像ではどこかから走ってきて、何かから逃げる感じなんですよ。たぶん生物兵器計画が暴走してしまって、慌てて逃げてたんだと思うんだけど、逃げ込もうとした先がその生物兵器の保管場所だったという謎。登場人物たちの調査で、その生首は既に生物兵器に感染してしまってたことが分かった。なんでまた彼はその体で、あの場所に逃げ込もうとしたのか。逆だろと。まぁ生首になってからあの部屋で感染したとも取れるけど、マイナス25℃で生物兵器ごと凍ったんだとしたら、あの部屋で保管されてた生物兵器は、保管容器の外に出てもなんであんなに元気だったのかと。
数字に関していい加減だなーってのがもうひとつ。
件の星は地球から8億 km の距離にあるそうだけど、8億 km ってそんなに大したことないんじゃね? 太陽−地球の距離が1.5億 km でして、これが1天文単位。太陽−木星が5天文単位だから、これで7.5億 km。地球と最も近づいたときで6億 km。映画の舞台の星は木星のちょっと外側ってことになってしまうがな。映画の舞台になる星は、土星っぽい惑星の衛星。土星の衛星であのくらいの濃い大気を持ってるのはタイタンのみ。その大気組成はほとんど窒素。あと少量のメタンガス。タイタンではないのは確実だしなー。ちなみに太陽−土星の距離は 9.55 天文単位なんで約14.3億 km。地球と最も近くても12.8億 km。全然違うがな。
つーか異星人が出張ってる星なんだから、他の恒星系だろうなぁ。地球の古代文明の遺跡が情報を遺してるってことで、そのサインはカシオペア座だった。てことは太陽系の惑星じゃなく、恒星空間にある系外惑星だよな。やっぱし8億 km は設定の間違いなんじゃないかと。翻訳ミスかな(おいらが観たのは吹き替え版)。
8光年だったら説得力ありそうかな。とカシオペヤ座の恒星の一覧を見ると、一番近い星で21光年か。んー、80光年かな。それにしても2年と何ヶ月かでたどり着くんだから、宇宙船プロメテウス号は光速の30倍くらいのスピードを出せるはず。んー、ワープ航法的な技術を持ってると考えるのが妥当かな。
あと一番最初の、1人の異星人がなんだかよく分からんものを飲み込んで、足を滑らせて滝に落ちる場面は何だったんだろ。DNA が破壊され、滝壺でその肉体も破壊され、そこから新たに DNA が作られていくんだが、ストーリーとは特に絡まなかったような。
異星人の行動でもうひとつ分かんなかったのは、クライマックス部分での、生き残りの彼の反応。なんで彼はいきなり怒り狂ったんだろ。人類はただ、人類の起源を知りたくて質問しただけなのに。そこがまた分からん。質問者が人造人間だったからか? 彼は人造人間デビッドの頭にそっと手を置いて、そして怒り狂ってデビッドを引き裂いた。何か超能力的なもので彼が人間ではないことを悟ったっぽい感じではあるけど、異星人は人間と同じ体なんで、超能力を持ってるとは考えないのが普通な気もする。なんか矛盾してる気がするなぁ。まぁ同じ体でも感性の育ち方は文化によるから、彼の気に障る、地球人には分からん何かがあったのかな。なんて観客にここまでどうでもいい深読みさせる映画って娯楽としてどうなのかと(しかもたぶん外れてる)。
あと「地球の生物進化の末に今の人類がある」というのを、この映画の世界観では否定してるわけです。まぁフィクションだから、ああそうかフィクションだもんな、だったら上に書いたツッコミどころもついでに一部解除しちゃおうかなって感じだけど、ここらへん聖書の価値観だよなーと思う。大抵の日本人にはこの発想はないと思う。
アメリカ人は学校で進化論を学ばない人が多いらしいね。キリスト教原理主義的な観点から、学校で学ばせない立場の自治体が多いらしい。で、こういう発想をすんなり受け入れられるのかもな。リドリー・スコット監督はイギリス人だけど、脚本はアメリカ人じゃないかな。十字架を象徴に宗教問答する展開もあって、結局主人公はいったん首から外した十字架ネックレスをまた手にしたりして。そのあたりが、この基本設定の暗喩になってる気もしてきた。
「人類とは何なのか」ってのは宗教や文化を問わない普遍の命題だろうけど、キリスト教というか旧約聖書というかでは、まず前提として「人類とはこの自然の管理を神から任された存在である」というのが決まってるらしい。その上で「この世界の管理者/この自然の支配者としての人類の使命とは」と考えるものらしい。んで自然から切り離された特別な存在っつう前提から、「自分たちの起源だけは地球の生態系の外にある」と考えたくなるんじゃないかな。てことで彼らは「人類はチンパンジーと共通の祖先から分化した」という話を受け入れたくないんじゃないかな。
進化の系統樹をたどれば、人類もチンパンジーも含めた脊椎動物はみんなもとは魚類だったってことになるけどね。そこらへん大胆に無視するお話もいいけど、だったら生物学の信者をどう説得するんだっつうのがあったり。例えば哺乳類の生物学的フォーマットや生化学的反応は基本みんな同じなんで、人間のための医学の実験動物でネズミやサルを使うってのが成り立つわけで。人類だけ起源が別物ならそうはならないと考えるのが普通というか。
ていうか人類の起源が他のすべての地球生物とほんとに別ものなら、地球生物由来の食べ物なんか毒物だらけでとても食ってられんと思うが。食べ物として認識できるかどうかも怪しい。ここらへん仮に『プロメテウス』がシリーズ化してどんどん設定と説明が追加されていくと、そのたびにどんどん現実から乖離していって、とても SF とは呼べんほど荒唐無稽な代物になってしまうと思う。サイエンスフィクションのサイエンスの部分が薄まっていくというか。おいらの感覚だと、人類だけが別の生態系から地球にやってきたと考える時点で荒唐無稽な感じがする。
キリスト教や聖書を否定するわけでは決してなく、そこから変に派生してるらしい「人類の起源は他の生物とは別」という感覚、これってなんかこう、いろいろ詰めが甘い考えだなーと思うですよ。『プロメテウス』を観て思いがけず実感しましたですよ。
もひとつなんかこう、この映画は安易な知識をひけらかしてたなーと感じたこと。目的の星に降りたって文明の痕跡を発見したときの地球人のセリフ「神は直線を作らない(だからこれは人工的なものだ)」……作るよ。作るってば。神というか自然というかは直線を。
その直後の場面。映画の舞台になってる星が公転してる主星。その星には土星よろしく立派な輪があるんですよ。土星とかの輪ってさ、真横から見ると見事に直線だろ。映像では真横から見た輪ではなかったけど、ソッコーで反証を思いついてしまうようなものをすぐに出してくれるなと。
そして映画を観てから少し時間が経ってしまったもんだから、例をもうひとつ思いついてしまったぞ。
太陽の光は放射状に出てるけど、地球くらいの距離まで離れると、人間の感覚では平行光として扱える。てことでスリットを通した太陽光は直線になる。「人間の感覚限定かよー」と笑ってもいいが、映画でのそのセリフの場面はもろに人間の感覚で語ってたわけで。あと現実世界で、霜箱に飛び込んでくる放射線は直線の飛跡を描くね。いろいろあるんじゃん。
……、
……、
……。
あああ化けの皮がどんどこ剥がれていくー。観てるときは面白い映画だったのにな。なんかいろいろ考えてたら残念な気分になってきたですよ。監督は超一流、脚本はストーリー展開のテクニックは作品単体として一流だけど、辻褄合わせは二流(科学考証の甘さと、既存のシリーズとうまくつなげられなかった点で)、設定は三流ってとこですか。
重箱の隅のケチ付けばっかでなんだか申し訳なくなってきたんで、ちょいフォロー。
脳内でちょっと無理に AVP とつなげるとすると、『プロメテウス』では異星人が全滅したのは2089年から約2000年前ってことになってる。西暦89年あたりですな。地球ではローマ帝国とかそこらへん。して、地球の古代文明に刻まれた異星人のサインをもとに宇宙船プロメテウス号がその星を訪れたってことなわけで、古くはシュメールの遺跡からも出てるってことで、これは約4000年前。2000年の隔たりがある。ここをどうにかできるかどうか。
この映画の異星人の生物兵器は、実はプレデターが狩猟ゲーム用に長いこと飼ってたやつを入手したんだと考えればイケるかなぁと。まー特に改良したとかじゃなく、そのままの状態で兵器としての特徴や実用性なんかを研究してたと。
エイリアンの骨格が、南極遺跡が現役だった時点で既に人類と同じだったのはどうか。プレデターが元エイリアンを地球に持ち込んで、『プロメテウス』と同じ方法で地球人と交配させて作った、と考えればいいか。おお諸君、なんかつながったっぽいぞ。あるいは、プレデターから生まれたエイリアンを地球の南極文明に持ち込んだか(プレデターの骨格も人類と同じなんで)。意外とイケるっぽいな。おいらウソは下手なくせに、この手の辻褄合わせの才能があるんだろうかwwww
さて、そしたらこの次回作や派生作があるとしたら、件の異星人と地球人類との関係(この映画のキリスト教的設定で押すしかないでしょうなー)、プレデターと人類の起源になった異星人の関係、その両者の起源の謎、あたりになると面白いかも。監督は是非またリドリー・スコットにやっていただきたいけど、そこは『プレデター』という別映画を混ぜ込むなんつうアメコミなやり方を、巨匠が受け入れてくれるかどうかにかかってそうw
ハリウッドじゃオールスター映画が流行の兆しな気がする。まー『アベンジャーズ』と『エクスペンダブルズ』シリーズがそうだってだけなんだけどさ、要は、まさかの取り合わせがひとつのスクリーン、ひとつのシーン、ひとつのカットに収まってるのが楽しいわけで。アメコミヒーローはおいら詳しくないけど(あの中で単発映画で観たのも『アイアンマン』だけだしな)、往年のアクションヒーロー大集結ってのはおいらにとっては夢のようなわけで。ブルース・ウィリスとシュワちゃんがスクリーン上で会話してるのを観れたときの感激ったらもう! ストーリー? そんなの知らねw
んでまぁその流れに乗って、日本でも得意分野でやってみたらどうかと思うんだが。
アニメの大集合はおいら個人としてはよく分からんから詳しい人に任せるとして(どういう取り合わせでも文句言う人が出そうだが。あーでもプリキュア映画のポスターを見ると、毎回大集合っぽいな)、これならみんな納得だろうってのを思いついてさ。
時代劇ヒーロー大集合www テレビの連続時代劇の火は消えてしまったみたいだけどさ、大物の役者さんたちって顔も名前も国民的に知られ切ってるじゃないですか。今は現代劇や CM でその顔と名前を活かして大活躍だけど、やっぱし彼らは時代劇でまた観たい。着物とちょんまげの里見浩太朗と松平健と高橋英樹と北大路欣也がひとつの画面に収まって会話してるなんて、そうそう観れないでしょ。
日本的なメディアミックスを使えば、スペシャル番組で前編、映画館で後編って感じでどうでしょ。前編では大どころ同士がそれぞれ故あって誤解もあって反目、刀を交える騒ぎにも発展して後編につなぐ。そこで急展開。後編ではすべて分かり合って、一致団結して見事な巨悪に挑むと。なんだハリウッドオールスターものそのまんまかよw どうせストーリーは読めてるんだから、予告編でじゃんじゃんバラして結構。客はそこを観に行くんじゃなくて、テレビでおなじみのあの時代劇スターこの時代劇スターの大暴れが観れりゃそれでいいんだからさ。
ラスボスもしくはラスボスの懐刀役は『ラストサムライ』で名を馳せた福本清三一択でお願いいたす。存分な大立ち回りでスターたちをギリギリまで追い詰めた挙げ句、豪快に斬られていただきたい。ただし「敵のドジがきっかけで大逆転」なんてハリウッド的展開はナシで。「敵ながら天晴!」と職人・福本氏の仕事に心から喝采を贈れるガチ勝負でひとつ。そのほうがスターたちの輝きも増すしさ。
不覚。
IKAROS とっくに復活してやがった。遅ればせながら復活おめでとーーーーーーー!!
運用スタッフの皆さん、ご苦労が報われましたね。本当にお疲れさまでした。そして IKAROS、スタッフの皆さんにちゃんと報いてくれたんだね。すげえよほんと。
信じて待っててよかった。本当によかった。なんかもうおいら自分のことのように嬉しいっす(感涙)
イカロス君の Twitter に起床の記念イラストが出てたですよ。思わずがめてしまってごめんなさい許してたも。
Twitter は9月12日から冬眠モード解除になってるね。んでこの日に見つかったのかと思ってさ、もっと詳しく、と IKAROS blog を見たらば、9月12日付のログで6日と8日の様子がまとめて書かれとりまして。その序文を抜粋。
IKAROS-Blog.をいつもご覧いただきありがとうございます。KYです。
だいぶ遅くなってしまいましたが、9月8日(土)のIKAROSについて、ご報告させて 頂きます。
そして、平成24年9月6日(木)にIKAROSらしき電波を発見し、同8日(土)にIKAROSで
あることを確認しました。ここまで頑張ってこれたのも、IKAROSチームの皆が決してあきらめず試行錯誤を繰り
返しながら作業を続けてきたこともありますが、支え、後方支援してくださった関係者
の皆様、そして何より応援し続けてくれた皆様のおかげです。この場をお借りしまして、お礼を申し上げさせて頂きます。
本当にありがとうございました!!!
今後は、膜面形状データ及び姿勢運動データの取得を可能な限り行い、並行して
各種解析作業を実施していく予定です。これらの成果は将来のソーラー電力セイル宇宙機検討に繋げていきます。
どうか今後とも、皆様の応援をよろしくお願いいたします。
ぃやったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 「応援をよろしく」ってもぉこれからも応援させていただきますとも!
9月6日の捜索後半、IKAROS かららしき信号を捕捉。それ以外の可能性を考えたが、どうも IKAROS からのものらしい。けど未確定。もしそうだったとしての今後の対策を練った、と。
9月8日、IKAROS の復活を本当に確認。以降の運用計画が立てられ始めた、ということらしい。
Twitter は冬眠モードの間じゅう、イカロス君のつぶやきは()でくくられてた。最後の()付きは9月7日の「(..ふにゃ?) 」。このとき運用チーム内はきっと、確認が待ち遠しくて、ファンたちに早く朗報を伝えたくて、ソワソワワクワクウズウズだったんだろうなぁ。
けど8日の確定より前には無責任な公表をするわけにもいかず、だったんだと思う。IKAROS-blog の7日付は、いつもと変わらぬ捜索の日々な内容でしたわ。ってよくよく見たら、7日付だけど6日の内容を書いてるね。なるほどなーこれだとウソになんないww
そしてそのトリックに、おいら完全にハメられたwwwww 今月7日の、この日記のログwwwwwwwwww そして「やっぱしまだまだかなー」と今日までチェックしないで、何も知らないでいた orz あの日がまさに X デイだったとはな (^_^;)>
いんやーほんとおいらの間抜けぶりは笑い事だわ。……笑い事になってよかった(泣)
しかしですね、ここいらでちょいとドヤ顔もさせていただきますよ。だからさ、だから言ったべ? IKAROS 見つかるのは2012年の7月以降だって。こんなこともあろうかと、冬眠モード移行を知った直後にココにそう書いといたですよ。うはははははははーーーーー! 見立てより少し遅かったけど、IKAROS 復活したんだからヨシ。
んで、IKAROS の運用はこれからどんなふうになるんかねぇ。スピン安定型宇宙機の IKAROS は、スピンの回転軸を変える方向の姿勢制御は、太陽光の反射の具合を変えることで、何も消費せずにできる。その担当の液晶デバイスや電気的な制御機構が劣化・損傷するまでずーっとできる。けどスピンの回転速度の制御だけは気液平衡スラスタに頼ってる。こっちは推進剤がなくなるとおしまい。そこからは、回転速度の制御は自発的にはできなくなる。
気液平衡スラスタの推進剤は残りわずからしい。使い切った後はどんな運用をするのかなと。今年の1月10日から8ヶ月間続いた通信途絶。その原因は、風車効果でスピン速度が上がりすぎたから。風車効果って太陽光反射のノイズ的なもんだから、ほとんど気にしなくていいほどの微小なものだ、とおいらはそう思い込んでたかをくくってた。したら意外と馬鹿にならんかった。それであの結果になった。
風車効果は機体のスピンを加速する。常道で考えたら、スラスタ逆噴射で定期的に抑えるものかと。そのスラスタが無効になったとき、どう運用するのかなーと思って。
例えば、姿勢制御用液晶デバイスの反射を斜め方向にできるなら、回転方向に向けて太陽光を反射させればスピン速度を制御できるんじゃないかなと思う。けどそこまでの機能はないような気がする。で、もしかしたら小惑星探査機 はやぶさ 譲りの奇想天外な「こんなこともあろうかと」を仕込んであるんじゃないかなんて期待してしまったりもして。
はやぶさ 通信途絶から生き返った世界初の宇宙機らしい(もしかしたら探査機限定の話で、衛星ではそうじゃないかも)。それまでは、いったん不慮の通信途絶が起きた機体はみんな二度と通信が回復しなかったそうな。つまり計画放棄ということで、そうなった宇宙機は皆そのまま死んでいったと(火星探査機 のぞみ もそうだった)。
はやぶさ の復活以降で、不慮の通信途絶が起きた探査機は IKAROS 以外にないと思う。てことはその状態から生還を果たしたのは、IKAROS で宇宙開発史の2例目。どっちも日本の探査機。これ、すごくないですかね。
昨日のログから、今年1月のログに飛んで他の部分も読んだんだわ。1月2日のログでさ、はやぶさ が打ち上げから1年もしないうちに運悪く太陽フレアにぶち当たって、それがトラブルの将棋倒しの引き金になったという話で。
これってさ、何らかの工程だのフローだのの管理に、反面教師的な実例として応用できないもんかなと思ってさ。
はやぶさチームに対して厳しい言い方になってしまうけど、はじめに発生した工程へのストレス。これをどこかでキャンセルというか相殺というか初期化というかをやれてれば、尾を引かないように処理できてれば、あんなことにならずに済んでた。後知恵で語ってるからずるいね。まぁそれで はやぶさ チームを責めるわけではなく。
これからの自分に起きる、自分が行うなにがしかに応用できないかと。
はやぶさ でいうと例えば、
てなことが考えられる。個別に挙げると過ぎたことへの後悔なり叱責にしかならんけど、並べてみると、「ドミノが倒れるのをどこかで止める仕組みを用意する。できればなるべく上流の部分で止める」に行き着くかな。
倒れてきた隣のドミノ牌を自分は止まったまま受け止めたり、それだけ倒したりにして、反対隣のドミノ牌を倒すようなことはしない、と。
上のリストで分かる答えは、「余裕を持つ」ことだよね。実際、はやぶさ があんな状態になってもミッションを完遂できたのは、余裕があった部分を有効に使ったから。
通信系が頑丈で最後まで完調だったのは、その前の火星探査機 のぞみ が通信系トラブルで痛い目にあったから。
イオンエンジンは最初から余裕を見て4基積んでたけど、打ち上げ直後に1基がオジャンになってしまった。でもエンジンの寿命を決める消耗品の中和器、ここは生きてた。この部分が余裕になって、最後の最後でこれが役に立った。
イオンエンジンの推進剤のキセノンは、打ち上げ前の計算では 40kg で間に合うはずだったのに、念のため 66kg 積んだ(のぞみ でほんのわずかな推進剤不足が不運を呼び込んでしまったんで)。姿勢制御スラスタ全損の後は、キセノンを噴射して姿勢制御した。この余裕があったからこそできた。それでも節約して大事に使ったんで、地球帰還直前にはかなり余っている状態で、あのラストショットを撮るために機体の反転ができた。
現存してた余裕だけじゃトラブルの連鎖は止められなかったけど、それでも部分によっては余裕があるぶんにはあったから、あとは知恵と根性でどうにか任務完遂まで持っていけた。一方、知恵も根性も充分にあったけど、装備の余裕を欠いてたのが のぞみ だったわけで。
ともあれ はやぶさ は、成すべきをすべて成した。絶体絶命のピンチに直面したときに はやぶさ チームが発揮した根性と能力は、絶対的な称賛に値すると思う。けど機体設計や事前のトラブル予測と対策は、中ぐらいってとこだったんじゃないかな(イオンエンジン責任者の國中先生によると、結局使わずじまいだった「こんなこともあろうかと」が相当あったらしいけど)。考えられることは全部やったそうだから、つまりは のぞみ で表面化した経験不足という問題を、まだ引きずってたってことじゃないかな。のぞみ でのつらい経験のぶんだけ強くなったけど、まだ未知の部分があったと。
それが「ドミノ倒しを防ぐ対策」なんじゃないかな。
それは「余裕が必要な部分に余裕を必要なだけ盛る」ということなんじゃないかな。
余裕を盛るべき場所とその量を見極めることなんじゃないかな。
それがつまりは「こんなこともあろうかと」の究極形態なんじゃないかな。
そして、それには経験もまた必要、と。
そういえば宇宙工学では、「冗長系」「並列化」という概念がとっくにある。「どこかが潰れても、それに並行するバックアップが生きていれば問題ない」というやつで、宇宙工学でなくても機械工学では一般的な概念だったわ。航空機では「フェイルセーフ」という思想で語られることが多いな。
ただ、衛星・探査機はギリギリまでの軽量化が必要。冗長系は確実に重量が増えるんで、それが必要な冗長系なのか無駄なのかを、設計時に見極められなきゃいかんと。日本の探査機はまだそこが洗練されきってない、となるかな。
NASA はその点は失敗も含めて経験がザクザクあるもんだから、最新の火星探査車キュリオシティの着陸であんな芸当ができたりするってわけか。
おととし、職場で「こんなこともあろうかと」でクリーンヒットしたことがあったわ。そのときは「なんとなくおっかない」という感覚優先で、万が一に備えたらそうなっただけだった。こういう可能性を勘じゃなく論理で見いだして、定量化して事前評価できたりすれば、「余裕が必要な部分に余裕を必要なだけ盛る」という究極の「こんなこともあろうかと」になるかも。
けどそのときって上司が「大丈夫」と判断したのを疑って、勝手に「こんなこともあろうかと」を仕込んだんですわ。結果はその上司にとってはツラかったかと思うw かといって、上司に従うこと優先で仕事をあばばばばばばばにするわけにもいかず……。
問題は、うちの部署の仕事がバンザイするのを未然に防いだのに、会社側も上司も礼やねぎらいの言葉のひとつさえかけてくんないってとこ。休日返上での「こんなこともあろうかと」の仕込み、正直キツかったすよ。
ロンドンオリンピックで日本の男子柔道が金メダルを獲れなかったのは、内柴容疑者のなにがしかが遠因だったりもするのかな。
だから今回は敢えて避けたとか!?(絶対違う)
何も言わずにこれを見てくれ。
たまたま拾ったですよ。すげー笑ったですよwwwwwww
「かっこいい階段の降り方」と題された動画。これいいよなー。
これさ、昔、夢で見たことあるんだわ。その時期に何回も集中的にその夢を見たんだわ。自分でやってるとこを。
けど夢だしなーと思ってて、現実にできるとは思いもよらなんだ。できるもんなんだなーww まぁおいらはできんけどwww
小学生のみぎり、何かで問いつめられたことがあってさ。黙ってたら「オレにも言えないことなのか?」と言われまして。
『お前になんて絶対に言えねー』と思ったことがあったよ。
何で問いつめられてたのかも、その後の展開もまったく覚えてない。けどそこだけは覚えてるわ。相手も1コ上程度だったから、覚えてたてのその表現をいっぺん使ってみたかったのかもな。つかおいらがそいつをあんまし信頼してないことが、本人にバレてしまったですよ。
けどこういうのって何だろう、自分の立場や体面を人質にして相手に言うことを聞かせようっての、どうなんだろう。
情報を引き出す手口としては、いささか汚い部類のように思えるんだが。相手を見下してるしな。そのうえ失敗すればダメージでかいんで、あんましやる意味ないような。ていうか失敗した後ってさ、この手口を仕掛けるやつは、その失敗を 100% 相手におっかぶせるんだよね。だから気軽にこの手を使えるんだわな。便利な考え方ですなぁ。「ご都合主義」というんだけども。
19歳の頃にもあったわ。相手は上に書いたときとは別人だけど、同じ1コ上。どうもねえ、年齢ごときが微妙に違うってだけで立場も態度も上に立ててくんなきゃイヤな人間って、ほんとどうにかなんないもんですかね。めんどくせえんですが。
んでこのときも同じ。答えなかったww 内容ウンヌンじゃなく、ともかくその薄汚れた手には乗りたくなかった。つかそいつ下衆野郎だったから、内容ウンヌンでもなければ手口の汚さでというほどでもなく、単にこいつに少しだろうと尻尾を掴まれたくなかった。それで得た情報を利用して、何でもかんでも自分だけに有利になるよう持っていこうってのが見え見えのクズだったと。
こうゆー言い方って自分ではまだしたことないけど、やるときもやられるときも要注意ですなぁ。
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