ひとりごちるゆんず 2009年1月
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2009.1.1 木曜
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水なし新年

あけましておめでとうございますです〜。今年もどうぞよろしくお願いいたします〜。

なんか八戸市内のうちの地区、元旦からすごいことになっとります。浄水場がトラブって水道が止まっちゃったよ。

断水で始まった平成21年の2009年、いきなし波乱の幕開けとなりましたです。どうなることやら (^_^;A)

しかしま〜これで、別に自分や身の回りの人の命にかかわったわけでもないのに「どうしてくれる! 責任者謝れ!」と無意味なマジギレする人が出てくるんだろうなぁ (-_-) こういう手合いは無粋だね。

確かにけっこう広域で断水してるんで、本当に困っておられる方々は必ずいらっしゃると思う。その方々については気の毒だし、そういう立場なら怒って当然だと思う。けどそれほどでもない大半の人たちは、せっかくのハプニングなんだから非日常体験を楽しもうよ。

機械や組織のシステムってのは、人間が作ってる以上、必ず想定外の事態や見落としってのがあってですね、それで突然止まっちゃったりするもんだったはずでしょ。日本で暮らしてると、製品も社会インフラもあまりにも見事に機能してるもんだから、その原則を忘れて「完璧なのが当たり前」のつもりで暮らしちゃうのよね。けどやっぱ日本人だって普通の人だからね。作るものが完璧なはずがないんですわ。てことで、こういう事態は時々あるもんだってことでひとつ。

あとまぁ、八戸市の水道企業団におかれましては、原因究明と再発防止(あるいは次に同じことが起こったときの、もっと早期に復旧する対策)をしっかりやっていただければ嬉しいですわ。とりあえず今回の復旧が終わってからでいいですから。ええ。

ていうか水道企業団のサイトを見たら、断水地域での給水車情報が早速出てたわ。きっとこういう事態を危機管理としてあらかじめ想定してあったんだろうなぁ(2009.1.6 追記:いやいや、なんか緊急時のマニュアル、なかったらしい。うむー。実際に不具合が見つかったのは朝6時半だったそうで、発表が午後3時頃。やっぱ手際悪かったってことで。なんかがっかりだよ)。

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2009.1.2 金曜
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じせんとんぐくん

いや、ツノにね、うん、なんかピピッと来てさ……。

思い立ってすぐ行動。けど慣れてないんで完成まで80分もかかったわ。

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2009.1.3 土曜
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知られた瞬間に嫌われキャラに決定

今日の午後8時に水が復旧するってことになってたけど、実際は少し早くて、うちは午後6時頃だったな。で、断水や給水車の状況を知るべく、初めて八戸圏域水道企業団のサイトを訪れて観た人も多いかと思う。おいらもそう。そしてそこで出迎えてくれるのがオリジナルキャラの

ハクサンダーロボ

今回トラブったのが白山(はくさん)浄水場ね。よりによってそのキャラ。とりあえずおいらはこのキャラの存在を知らなかった。で、断水とともに知ったわけ。

なんかねぇ、うん、こうゆーキャラって愛されるために作られると思うんだけど、なんか人によってはかえってムカッ腹を立てちゃった人もいらっしゃるんじゃないかと。おいら的にはまぁしょうがねーよなって感じ。ていうかこのキャラ自体、多くの人にとって第一印象が最悪になっちまったんじゃないかと。

ここはひとつ、ほとぼりが冷めた頃に新キャラにすげ替えた方がいいんじゃないかと思うけどどうでしょ。正直、デザインもそんなに素晴らしいわけじゃないしさ。

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2009.1.4 日曜
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放送休止疑惑

そうそう、それでさ、断水が始まったの、元旦の午後4時からだったのよ。で、12月20日に収録した『八戸フォーラム シネサロン』の特別番組、これもまた放送日時が元旦の午後4時……。

正直、水の確保でラジオ聴くどころじゃなくて、番組のことは完全に失念してましたですよ。

1月2日にね、八戸市内の小田(こだ)八幡宮にお参りに行ってさ、そしたらその番組のパーソナリティさんとばったり会っちゃって。彼女が言うには「ちゃんと放送されましたよ〜」とのこと。しかし八戸市の半分以上が断水で切羽詰まってて、市内に密着した地域 FM を聴く人が最も求めてたのは最新の断水情報だったと思うんだけど、そこで暢気でおバカな映画トーク(おバカだったのはおいら一人)ってのもなぁ。

ほんとに放送されたんだろか。かえって反感買いそうな気がするんだけど。どうだったんでしょ?

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2009.1.5 月曜
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やぶへび

おおおお、八戸圏域水道企業団のサイトで面白いコンテンツ見つけちゃった。指名停止業者の一覧。更新は12月25日。その内容。

業者名 概要 適      用 期間
開始 終了
1 前田建設工業㈱ 競売入札妨害
又は談合
平成20年7月2日 平成21年7月1日 12ヵ月
2 東急建設㈱ 競売入札妨害
又は談合
平成20年8月21日 平成21年1月20日 5ヵ月
3 日新電機㈱ 独占禁止法違反 平成20年11月18日 平成21年4月17日 5ヵ月
4 ㈱日立製作所 独占禁止法違反 平成20年11月18日 平成21年4月17日 5ヵ月
5 ㈱東芝 独占禁止法違反 平成20年11月18日 平成21年2月1日 2.5ヵ月
6 ㈱明電舎 独占禁止法違反 平成20年11月18日 平成21年4月17日 5ヵ月
7 東洋電機製造㈱ 独占禁止法違反 平成20年11月18日 平成21年4月17日 5ヵ月
8 ㈱安川電機 独占禁止法違反 平成20年11月18日 平成21年4月17日 5ヵ月
9 神鋼電機㈱ 独占禁止法違反 平成20年11月18日 平成21年4月17日 5ヵ月
10 三菱電機㈱ 独占禁止法違反 平成20年11月18日 平成21年2月1日 2.5ヵ月
11 日本ヘルス工業㈱ 競売入札妨害
又は談合
平成20年11月18日 平成21年4月17日 5ヵ月
12 ㈱島津製作所 独占禁止法違反 平成20年12月25日 平成21年3月11日 2.5ヵ月

有名企業メジロプッシュ。こいつぁすごい。日立、東芝、三菱電機、島津製作所まで。もうなんてーか、業界内じゃこんなこと日常茶飯事なんだろうなぁ。開き直りが感じられるわ。

「みんなやってんだよ! やんなきゃ食っていけねんだよ! 食品業界だってウソばっかついてんじゃねえか! そもそも不況が悪いんだよ! 文句ならまず政府に言えよ!」

みたいな。あんまし関係ないことまで引き合いに出されて逆ギレされそう。しかしまー停止期間は最大でせいぜい1年。あとは2.5カ月と5カ月か。年季が明ければまた元の木阿弥なんですかねぇ。全国系の企業だったら、八戸から閉め出されても熊本がそろそろ指名停止解除だからいいよ別に、とかそんなノリなのかねぇ。

それにしてもこんなにして、普段は麗しさを伴ってる社名をこんな形で公表されちゃってまぁまぁ。で、普通なら水道局のサイトを訪れる一般人なんてあんましいないだろうけど、今回の断水騒ぎで八戸の内外からかなりの人がこのサイトを見に来てると思う。あああ日本を代表する企業たちの裏の顔が衆目に晒されてますなぁこりゃあ。

ここから一般市民による新たな動きが生まれそうな予感がしますですよ。どうなるんでしょ。

島津製作所といったら2002年のノーベル賞の田中さんじゃないですか。どうするんですか一体。名誉に泥を塗っとりますよ。

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2009.1.6 火曜
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捨てられユーザ

欲しかった情報が半年前にもう出てたわ。今さら知ったわ。がっかり。

今年発売予定の Mac OS X ver. 10.6 Snow Leopard、PowerPC には非対応なんだとよ〜。Intel 専用なんだとよ〜。この前 iBook G4 買ったばっかしなんだけどなぁ。トホホ……。

今使ってるのは 10.4 でさ、どうしよう。10.5 をそろそろ買っとくかな。しかし、10.6 は動作が高速になるっつうから超期待してたのよね。 PPC Mac 使いにとって必要なのはスピード。クロックは大したことないし(うちのは 1.25GHz と 1.2GHz)、Velocity Engine(PowerPC G4 と G5 に搭載されてる加速装置。それ用に作られたソフトじゃないと動作しない)対応のソフトがあんましないってことで、宝の持ち腐れなのよ。さすがに Apple 純正のは Velocity Engine 対応で、例えば iTunes での MP3 作成はコアあたり&クロックあたりで Windows 機より倍くらい速い。

てことで OS で高速化してくれるとすごくありがたかったんだけど。てことで PPC でも 10.6 が使えることを祈ってたんだけど。夢と消えたか〜。

Intel Mac を手に入れる予定は全然ないし、やっぱ 10.5 を買った方がいいかなぁ。高速化はあんまし期待できんけど、今までの OS X アップグレードの経験から、遅くなることはなさそう。

でもやっぱ 10.6 が欲しかっただよ〜。スピードぉぉぉぉぉ。

銘板左端銘板銘板右端

あ、あれ? 今月発売なの? 今のとこ Apple Store じゃ 10.5 を売ってるけど。どうせ買うなら早めに買っちゃおっかな(もう充分遅いけど)。

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2009.1.7 水曜
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久々の強化策

はあ〜(ため息)どうしよう。Mac OS X 10.5 もいいけど、それがきっかけで物欲に火が点いちゃって。

どーも OS 10.5、Apple のサイトのプレゼン映像を見る限り、かなりのリソース食いっぽいのよね。メモリも HDD も CPU パワーも、今使ってる 10.4.11 に比べてずいぶん持って行くような気がする。それに値する高機能なんだけどさ。Time Machine(過去に遡って、なくしたはずのファイルを復活させてくれる機能)なんか今すぐにでも欲しいよ。Dock の使い心地も良くなってるしさ、FreeBSD とかでおなじみの KDE(UNIX 用の GUI のひとつ)には前から装備されてた、複数のデスクトップ画面を提供してくれる機能(名前忘れた)もいい。

けどね、リソース食いは問題なんですよ。おいらの Power Mac G4 AGP は HDD は実質120GBしか積めない。今、40GB 使っててあと80GB。まぁそれでも2個積めるってことで強制納得するか。こいつを買ったとき(2000年10月)は付いてきたのが10GBで、100GB以上なんて考えられなかったのになぁ。

メモリは今1GBで、上限が2GB。こいつはまぁおいおいと買い揃えるか。ってずっとそう思っててやんなかったんだけどさ。COMPAQ 331MHz で死蔵してる256MBが2枚あるから、そいつを入れちゃおっかな。まぁ現状で間に合ってると言えば間に合ってるけど。

で、残るひとつがかなり蟲惑的でこれが。それは再度の CPU アップグレード。例によって日記が遅れ気味なんで、明日の分に書くか。

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2009.1.8 木曜
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執着の G4

いやね、前回 CPU アップデートしたの、数えてみたら6年も前なんですよ。当時は確かに最新だったけどそりゃ陳腐化するわ。あの時は 400MHz → 1.25GHz で、そりゃあもう高速化を堪能したですよ。けど当時もぼんやり考えてたことだけど、やっぱし来るべき時が来た。物足りなくなってきた。特にニコニコ動画や YouTube の再生が遅くてな。10月末に中古で買った iBook G4 1.2GHz はおいら初の Quartz Extreme 対応機種だったんだけど、思ってたほどじゃなかったわ。確かに Power Mac G4 1.25GHz より多少速いけどね。期待の MPC 7447(CPU の型番)はこんなもんでしたか。

いや、落とした動画を FLV のまんま QuickTime で見ると滑らかだから、一番の問題は Adobe Flash Player が Velocity Engine に対応してないのが原因っぽいんだけどさ。けど現行 Mac はもはや PowerPC じゃないもんだから、Adobe が今さら、ただでさえ少ない Mac ユーザの、そのまた先がない古い CPU のユーザのためだけに Flash Player を作り直してくれるとも思えない。てことで「もっと!」を叶えようとすると、どうしても CPU パワー増量の力技に頼らざるを得なくなる。

そんで今売ってる対応 CPU ドータカードを調べてみたらばあんた、けっこういいのが出ててさ。とりあえず定番の秋葉館を見てみたんだわ。まーそんで魅力を感じないでもなかったのはこれ。1.8GHz デュアル。MPC 7447A。ま、PowerPC G4 は今流行りの1チップでのデュアルコアはないから、シングルコアの CUP チップをドータカード上にそのまんま2個並べるのよね。それにしても69,800円か。これは高い。だったらもう1万足して現行型の Mac mini 2.0GHz を買った方がよっぽどいいわ。Intel だから将来性あるし。

てことで諦めてたら、ひとつ思い出した。そう、前回みたいに個人輸入すればいいではないか、と。折しも今は十数年ぶりの超円高。てなわけで前回買った Other World Computing(OWC)社のサイトにつないでみた。したら、とりあえず目に付いたのが 1.6GHz デュアル。430ドル。秋葉館のより数字がちょっと落ちるけど、送料に関税を入れても50,000円いかないくらい? さっきよりよっぽど安いわ。けどどーも、デュアルコアならまだしもデュアル CPU って信用し切れなくてなぁ。

同じようなもんだけど、コア同士の距離が肉眼で区別できるほど遠いってところで、かなりロスがある気がして。偏見かもしらんけど。それにさ、フリーソフトのコンパイルってなんとなく、デュアル CPU に最適化されてないのが多いような気がして。これも偏見かなぁ。けどもしそうだとしたらこの場合だと 1.6GHz シングルのスピードしか出ないわけで、今の 1.25GHz と大して変わんないのよね。費用対効果の面でちょっとなぁって感じ。

そんでまぁテンション下がって、何の期待もしないでシングルの 2.0GHz のページをめくってみた。シングルだとそこらへんの疑念がないわな。まぁせいぜい 2GHz だけどさ。あれ?そういや G4 って 2GHz の大台にいつの間に乗ってたんだ?ほんとかよそれ……えええっ! MPC 7448 なんてモデルが出てたのか!知らなんだ〜。いや〜てっきり PowerPC G4 は 7447A で開発終了かと思ってたよ。ええとなになに、なんと、7447 より40%も高速なのかよ。マジすか!? そして、おおお、2次キャッシュがついに1MB! いや、まぁ、今どき L2 が1MBなんてアレだけど、PPC G4 はそこらへんいろいろあってさ。そういや最近の2次キャッシュは 16MB とかだそうだけど、ここでは知らないことにする(汗)。

はじめはちゃんと 1MB だったのよ。CPU の外に付ける形で。うちの PMG4 のデフォルトがそれで(CPU の型番は MPC 7400)、CPU クロック 400MHz に対して 100MHz で駆動しますってやつ。その前の Macintosh Performa 6410 を CPU アップグレードしたやつの2次キャッシュが 256KB でさ(この時の CPU は G3 240MHz)、それに比べてクロック以上にガバチョと速くなったもんだから、おいらの中ではもう「2次キャッシュは1MB以上」ってのが鉄則になっちまって。まぁ実際はバス速度も違うし1次キャッシュも G3 → G4 で 32KB → 64KB になって倍増だったから、トータルの体力で速くなったはずなんだけどさ。

で、そのまんま進化してくれりゃ良かったものの、MPC 7450 から2次キャッシュが CPU 内に組み込まれたのよ(「オンダイ2次キャッシュ」というやつ)。クロックと同じ速度で作動するのはいいんだけど、容量はわずか 256KB。そこんとこ時代に逆行してましたがな。なんかこう、スピードは上がったものの空回りしてますみたいな。どうもそこらへんの案配の悪さは事実だったらしく、7450 を搭載したマシンはそのせいでクロックあたりのスピードがイマイチってことを、Mac 雑誌でさえ控えめながらしっかり書いてたわ(Mac 雑誌は最大のスポンサーである Apple から検閲を受けてるんで、普通はあんまし書きたい放題ができないそうだ)。

さらにそれを裏付けるように、MPC 7455(同じく2次キャッシュは 256KB)は外部3次キャッシュに対応してて、おいらが買った CPU アップグレードカードには本当に3次キャッシュ(1MB×2)が積まれてた。

けど3次まで行くともう容量があってもあんまし効き目がないらしくて、我がアップグレードはクロック数だと3倍だったけど、SETI@home で比べた増速は2倍ちょっと程度だったよ(体感速度はかなり上がったけどね)。なんかなぁ、開発元の Motorola め余計なことしやがって、なんて思ったわ。けどそれからはオンダイ2次キャッシュが世の中の主流になってったんで、時代を先取りしてたんだろね。メリットとしては、外付けキャッシュは高価らしいんで、CPU と一体で作り込んじゃうことでコストダウンに貢献したってことだそうで。

MPC 7447/7457 でこのオンダイ2次キャッシュはようやく 512KB に成長。処理能力が充分に回復したと判断されて、Mac 本体やサードパーティー製の CPU アップグレードカードに採用されたのは、3次キャッシュを接続できない(つまりそれだけ値段が安い)7447 のみ。ちなみに型番の「十の位」の「4」「5」は、3次キャッシュをつなげられるかどうかの区別。おかげで型番が逆行しちゃったですな。

7447 には A と B の2つのリビジョンがあるけど、違いはおいらは知らん。こいつがおいらの iBook G4 に入ってる。MPC 7455 → MPC 7447 で線幅が 180nm → 130nm になった。ま〜でも増速は「こんなもんかな」って感じ。2次キャッシュ信者のおいらとしては、「やっぱ1MB欲しいよな〜」と。

そんでついさっきその存在をようやく知った MPC 7448。2次キャッシュついに 1MB ですよ。こいつはもうクロックあたりで明らかに MPC 7400 以上の性能を発揮するに決まってるじゃないですか。線幅も MPC 7400 の半分の 90nm だし。って 90nm? 今は 45nm が主流だよね。線幅は1世代で1/√2(=(√2)/2)小さくなる。90nm の次は 63nm。その次が 45nm((1/√2)×(1/√2)=1/2 だから、2世代で半分なのだ)てことで2世代前の線幅じゃないですか。と、もう少し調べたら、MPC 7448 は2006年デビューだそうで。納得。意外と古かったわ。

ま、とりあえず MPC 7455 からも2世代目ってことになるね。あとちょっと負け惜しみっぽいけど、線幅がここらまで小さくなると量子論的効果が無視できなくなって、処理速度が単純には上がらないんだそうで(「単純に」ってのはこの場合、回路の配線の長さが半分になれば速度が倍になる、みたいな)。なんでもあの江崎玲於奈教授がノーベル賞を取った「トンネル効果」のせいで電子が隣の配線に紛れ込むのを補正するのに、CPU リソースを食われてしまうらしくて。SOI という技術である程度どうにかなるそうだけど、飽くまでも「ある程度」。そんなわけで 90nm より小さくなると小型化の恩恵が薄くなっていくらしい。やーいやーい(虚 orz)。

とゆーことはだ、MPC 7448 が 7447 より40%速いってことは、線幅が小さくなった影響もあるけどそれだけじゃない。ていうか線幅は30%しか減ってないし。となるとですな、オンダイ2次キャッシュ容量が 512KB から倍増して、ついに 1MB の大台に返り咲いたからではあるまいか(←ここらへんが L2 1MB 信者)。あとはまぁ型番の末尾がひとつしか違わないってことは、そこら以外の目玉は特になさそうね。

MPC 7448 の性能をおいらの 7455 と 7447 のデータから単純計算で皮算用するとですな、クロック数で160%。さらに素で40%速い(今使ってる MPC 7455 に比べるともうちょっと速いかもしんない)。それなら答えは2.24倍。んー、ニコ動とようつべは相変わらずカクカクだろうけど、それでもずいぶん見られるようになるんじゃないかと。バスやメモリの速度の限界が気になるとこだけど、今現在 QuickTime 再生で問題ないってことは、Adobe Flash Player のデコード作業が今のボトルネックと予想できるわけで。Quartz Extreme も効果ほとんどなしなんで、やっぱしデコード速度増が根本的な解決策っぽい。CPU の積み替え、この方針はイケるんではないかと。

とまあここまでダラダラクドクドと考え語った挙げ句に出た結論。

MPC 7448 2.0GHz が俄然欲しくなってきた。

もっぺん個人輸入で CPU アップグレードしよっかな〜。

てなあたり。注目のお値段は380ドル。MPC7447A 1.6GHz デュアルよりさらに60ドルも安いのも魅力。送料ぶんくらいは差額を稼げるわ。

けど、前回は不具合で2カ月も振り回されたもんな〜。2回も返品交換したもんな〜。それを思い出すといささかコワイ。まぁでも今回は出来たての新製品じゃないから、品質が安定してるかも。

ていうか順番として、早いとこ Mac OS X 10.5 を手に入れんと。10.6 に切り替わっちゃうと、もううちの PowerPC マシンが非対応だよ。あああもうカネかかるなぁ。

銘板
2009.1.9 金曜
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謎の光柱の正体

ずっと前(2003.9.2)、夜空に浮かび出た謎の光柱の目撃談を書いたけど、あの正体がやっと分かったよ。同じ現象が、日本海新聞様の記事に載ってた。消され対策で転載。

銘板左端銘板銘板右端

 ローカルニュース 2008年02月14日

 光の柱、天高く 境港沖に「光柱」

11日夜、鳥取県境港市沖の日本海で、イカ釣り漁船のいさり火が空気中の氷の結晶に反射して柱状に見える「光柱(こうちゅう)」と呼ばれる珍しい現象が見られた。大山町上野の国野和昭さん(41)が、冬空に輝く光の柱をカメラでとらえた。

光柱現象

光柱は光象現象の一つ。国野さんは午後6時過ぎ、家の近所に犬の散歩に出掛け、日本海の上空に光柱が現れていることに気付いた。もともと気象現象に関心があり、空の写真を撮るのが趣味の国野さんは光柱も知っていて、急いで家へカメラを取りに帰った。

山陰道名和淀江道路の大山インターチェンジから国道9号の間の道でカメラを構えた。同6時50分ごろから撮影を開始。水平線近くで操業するイカ釣り漁船の明かりが、空中に金色の柱を何本も映し出していた。一度、家へ戻り、同9時20分ごろ、再び空を見上げるとさらに光柱の数が増えていたので、またカメラを構えたという。

国野さんは「光柱を見てみたいと思っていたので、見られてラッキー。オーロラのようにきれいだった」と珍しい現象との遭遇を喜んでいる。

銘板左端銘板銘板右端

とのこと。そうそう、写真のそのまんまの姿形だったよ。そぉかぁ漁火の反射だったのかぁ〜。ほんと綺麗だったなぁ。ああ〜長年のもやもやがこれで一気に消散しましたですよ。あのときは9月だった。撮影準備中に蚊に刺されまくったっけ。なのに空気中の氷の結晶ってことは、成層圏近くのかなり高い空なのかな。

おいらの実体験の場合、一度に出た光柱はこんなに多くはなかったよ。漁船の数や気象条件によると思うけど。で、しばらく眺めてるうちに、ふーっと現れたり、ふーっと消えたりしてたよ。漁船の集魚灯がそんな感じの明滅をするとは考えにくいんで、これも局地的な気象条件のゆらぎで現れたり消えたりとか、別の場所に出たりとかするんじゃないかと。写真は長秒露光のはずなんで、出たり消えたりした光柱が全部一度に写って、こんなに綺麗になってるんじゃないかと。

しかしさーこれ、ほんと綺麗っつうか、いや、それだけでもないような不思議な気分にさせてくれたよ。高い空中に縦にすっくと伸びた立体感がね、「神」とか「天」とか、そんなのを連想させるのよ。それを肉眼で目の当たりにしたらあんた、いささか非日常な気分にもなろうと言うもの。大天使なんて感じのがぞろぞろ現れたらこんな感じかなぁ、とか。と言いつつ、その時は写真に撮って新聞社に持ち込んで……とあからさまに金一封を狙ってたわけだけどw

これってめったに見られるもんじゃないみたいなんで(当時は毎日のように夜の散歩をしてたけど、結局その晩しか見たことがないし)、記事中の撮影に成功された方と同じく、見れてほんとラッキーでしたわ (^〜^) できればまた見たいな〜。

銘板
2009.1.10 土曜
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巡音ルカ

クリプトンから新型 Vocaloid 巡音ルカ(めぐりね るか) が出るっすよ。1月30日発売決定だそうで。2007年暮れに鏡音リン・レンが出た時点で次のは2008年中発売のはずだったけど、ちょっとだけ遅れましたな。たぶんリンレンを生煮えのままリリースしちゃって、そのバージョンアップ版を作るのに人を割かれてこうなったんじゃないかと。とすると、巡音ルカの完成度はかなり高いだろうと予想できるわけで。

キャラ絵はまぁおいら的にはどうでもいいんだけど、今回の衣装はファンタジーっぽいなぁ(ちょいと醒)。おいらファンタジー系はいささか苦手で。てことで、ますます絵はどうでもいいや。問題は声ですよ声。今回も女性声優を起用。浅川悠さんという方だそうで。そんでどんなお声なのか探してみたら、所属事務所の公式プロフィールに声のサンプルがあった。確かにハスキーがかってますな。ボカロ的に新しいかも。Sweet Ann も多少ハスキーだけど、また違う趣がイイ感じ。

で、巡音ルカの最大の売りは、ひとりの声で日英バイリンガルってとこ。ここ、おいらの予想が当たったぜよムフフフ(「もとが中性的な声と発音で、声質の高低で性別を切り替えられる」はハズレたっす)。日本語ボカロと英語ボカロは前からそれぞれあったけど、「ひとりの声で」はなかった。J-POP 風の歌詞で威力を存分に発揮できそうだすな〜。実際、ミクとかが歌う英語歌詞はちょっと苦しいものがあるし、英語ボカロでの逆パターンもそう(英語訛りを積極的に利用した作品もけっこうあるけどね)。

声の収録データは過去最高になりそうですな。英語ボカロに必要な音素や素片は、日本語ボカロの約5倍だそうで。鏡音リン・レンは日本語だけど2人分なんで DVD-ROM にしたそうだけど、音声データひとつひとつのサイズをミクより小さめしたから、実はギリギリ CD-ROM に収まったはずだった、なんてことを、開発担当の wat さんがクリプトン公式ブログに書いてたっけ。てことで巡音ルカは当然のように DVD-ROM。ミク6人分のデータか……。この戦闘力でボカロ製品最安値の1.5万円(税別)だもん、リンレン以上にコストパフォーマンス高ぇなぁ。

でさ、どうもこの製品、海外進出を狙ってる節があるのよね。マニュアルが二カ国語対応らしい。英語圏では既にいくつもの Vocaloid が売られてる(LEON, LOLA, MIRIAM, PRIMA, Sweet Ann, BIG AL [←これは準備中])けど、日本みたいには決して人気に火が点いてる状態じゃない。むしろ初音ミクや鏡音リン・レンで日本人が作った音楽作品が、海外のアニメ好きの間で一定の人気があるらしい(音楽よりビジュアルでウケてる気もするけど)。

海外もそこらへんのサブカル系が盛り上がってきてるっぽいから、アニメ顔でアニメ声のキャラクターボーカルシリーズには実はけっこう需要があるかもしんない。てことでもしかしたら巡音さん、アメリカあたりで大ブレイクかますか!? 英語圏のネット住民が一斉に自分の歌を歌いだすか!? 2007年の9月以降に日本のネット社会で巻き起こったあの興奮と感動が、海の向こうで再燃するか!?

そう考えるともう楽しくて楽しくて。けど正直、おいらとしてはあんましビジュアルはアレなのよね。あくまでも DTM 製品なんだから音関係最優先で勝負してほしいなーってとこなんだけど、パッケージのキャラ絵の有り様次第で、ボーカル用 DTM 製品は単なるソフトウェアを超えた途方もない可能性を生むことが初音ミクで実証されちゃったからね。文句は言えんわ。その影響でおいらまで Vocaloid というのが盛り上がってるを知って、今現在 Vocaloid 楽曲を楽しめてるわけだし。

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

で、受け皿になりそうな海外のオタクの人たちは、一般の人にはどう見られてるんだろ。発祥地の日本じゃ市民権を得つつあるけどまだまだ被差別民的だよね。前に新聞に、アメリカでのアニメファンの大々的なイベントを取材した記事が載ってた。ローティーンの参加者に同伴した母親の意見は、日本じゃなかなか聞けなさそうなものだったよ。

「ドラッグに走られるよりずっといいです」

ポジティブですなぁ〜。ていうかフツーに親が付き添うあたり、アニメに対してのかの国の積極的な肯定が見られるね。ディズニーの影響の大きさが垣間見えますな。

銘板
2009.1.11 日曜
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再断水説

八戸で元旦に起こった断水関係の話。この前ちょっと計算してみたんだけどさ、事故が起きた導水管の直径は1200mm。で、応急処置で取り付けた管の直径が400mm。新聞じゃ「3分の1」と表現してた。確かにそうなんだけど、配管で大事な数字は、直径よりも断面積なんですよ。これが流量を決める要素。断面積はもちろん直径(というか半径。意味的には大差ないけど)で決まる。「円の面積=半径×半径×π」ですな。だから、径が3分の1なら断面積は9分の1なんですよ。管内が同じ流速なら、応急処置後は9分の1の流量なら、どっちの管にも同じ負荷がかかる。

で、新聞では「口径」と書いてるんだけど、なんかどうも記者さんも記者さんたちに説明する人も、断面積で性能を語ることを知らんくらいだから技術関係にものすごく素人な気がして、おいらは信用し切れない。口径と言ったら普通は内径の意味なんだけど、配管って一般的に外径で寸法を語るのよね。で、もしかしたら外径が1200mmとか400mmとか言ってるんじゃないかと思って。まぁ単位を「mm」にしてるから、説明側は全くのズブの素人でもないんだろうけど。

で、もし外径だったとしたら、と考える。管の強度は肉厚で大勢が決まるから、今回使われたものの肉厚は元の管と同じか、もっと厚いはず。となると断面積の比率はもっと減って、元の管の10分の1程度かもしんない。計算の簡単のために10分の1としちゃう。

で、今のところの取水量は事故前の7割くらいだそうで。比較すると、断面積10分1で取水量10分の7。管内の流速は本来の7倍に達してる。なんか、これじゃまた壊れない方がおかしい気がする。水道事業団は応急処置配管の強化対策として、上に土を盛った。

しかしこれさ、管の上面は確かに強化されるよ。土圧がそのまんまかかるから。けど両横面と下面はどうなのよ。土圧は重力でかかるから、そこらは全く改善なしでしょうな。管の破損は一番弱いところで起こる。溶接部分ですな。溶接部は管の周りを1周してる。てことで、溶接部の上を向いたところはどうにかなるだろうけど、横か下を向いたところが破れる可能性は変わんない。気休めでしかないわけ。

そうなるとやっぱ、再度の断水は起こり得る、となる。起こらないかもしんないし、今はこの問題に関心が高いから、何らかの他の対策で能動的に「起こさせない」状態にしてるのかもしんない。けど、地元新聞を毎日読んでも、おいらが納得できる対策が出てなくて。ミネラルウォーター買っとこっかな……。

銘板
2009.1.12 月曜
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うやむやのままに復旧計画完成

そう思ってるうちに、恒久的な対策が発表されたわ。それによると、新しい導水管の直径は600mm。てことで、元の管に比べると断面積は4分の1。これで充分とされたんだそうで。まぁ断面積9〜10分の1で今までの7割の水を汲んでるからね。それを基準に考えると充分に思えなくもないわ。

なんで今までより縮小したサイズで OK なのかとゆーと、今までが過大だったんだそうで。設計された1970年代は経済成長期で、将来のどんな需要にも耐えられるように、と1200mmに決まったらしい。実際はそこまでの素晴らしい未来は来なかったってことなんだけど、まぁ未来は読めないからね。何十年に一度かの工事をするんだったら念のために余裕を持っとこうってのは正しいと思う。だったら今の応急処置での流速7倍も、そんなにそんなに無理ってわけじゃないのかも。

ただ想定外だったのが、見込みよりずっと早かった老朽化ですな。完成・稼動したのがつい12年前だそうで(設計から随分かかったな〜)。本来ならメンテナンスフリーで40年くらい持つはずで、日本中の浄水場が普通に採用してる材質の管だったそうで。だから日本中の自治体の水道局が、今回の事故調査結果に注目してるらしい。八戸じゃなかったら他のどこかで事故ってたかもしんないロシアンルーレットだったってこと。

新しい管の材質はダクタイル鋳鉄。Wikipedia によると「ダクタイル鋳鉄は鋳放しのままでも鋼に近い強靭性がある」。だそうで。んでまぁ強化した配管なら一応安心な感じではあるけどさ、今回の事故がどういう経緯で発生したのか、ここをはっきりさせんとまともな対策を練れんと思うが。となると、なんかこう、やっぱし10年後くらいに同じ事故が再発する可能性がまだあるのよね。大丈夫かよ。

全国の水道局にとっても、原因が分からないなら、自分のところの導水管が安全かどうか判断しかねると思うなぁ。国土交通省あたりの事故調査委員会がじっくり調べてる最中かもしんないけど、早いとこ結論出してクレ〜。

銘板
2009.1.13 火曜
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平和に屈服する瞬間

新成人も写真の時はピースサインなんだね。若いのにねぇ……とか言ってみたりして。なんかこう、いまだにあれが生き残ってるというか全盛を謳歌してるってのに、なんだか感慨を禁じ得なくて。

あれってさ、おいらが小学生の頃には既に流行ってたんだわ。昭和時代。でさ、学校って子供の流行りものに何でも眉をひそめるじゃないの。そのときも先生方の鼻についたらしくて、「ビースサイン禁止」というのが発令されてさ。

その当時、先生からピースサインの由来を聞いたわ。あれ、ジョン・レノンが始めたんだね。ベトナム戦争反対の意味で。で、ヒッピーが後押しして広まったそうで。どこまで事実か知らんけど。だからまぁ反戦の意味を込めなきゃおかしいんだそうで「お前ら遠足に行って戦争反対って訴えてんのか」と言われたらもうねぇ、なんか抜け作っぽくてピースやる気なくなっちまって。あれはうまい誘導だったなぁどの先生か忘れたけど。

あと、中ぐらいに説得力があった説も。「あれやるのは日本人だけだぞ。アメリカじゃあれはナンバー2の意味だぞ。お前ら1番より2番になりたいのか」。まぁその説明も悪くなかったけど、「ビースサイン」って英語なんだから、ほんとは外国でもおもっきしやってんじゃねーの? ってあたりから、子供にも分かるくらいのウソッパチ臭が漂ってたなぁ。まぁ「○○なのは日本人だけ」とウソかホントか分からんネタを誰かが言っては、聞いてるみんなで自虐に浸るのが昭和の日本人の日常だったけどね。

これには反論があったりして。「ナンバー2ではない。"Victory" だ」。それも間違いってわけじゃないことになるのかなぁ。いやあの、ドイツ語で「報復」は "Vergeltungswaff" でして(ここにそう書いてある)、それもやっぱし正しいことになるわけで。いやいや実は "Venus" とか。ほんとどうにでもなる。

で、なんかこう、けっこう世界的にいまだにピースやってるみたいなのよね。もう原理主義的な意味なんかどうでもよくなって、写真を撮られるとなったらコレみたいな。そういや映画『国会へ行こう!』(1993)で、オバサンたちが集合写真で全員がピースやるって場面があった。演出意図としては「うは〜ダメだこいつらw」だったかと。当時はピースサイン忌避の流れがまだあったっぽい。けど何のきっかけか肯定派から猛反撃を受けたと見えて、いまじゃすっかりピースまみれ。

なんかもうここまで来ちゃったらどうでもいい気がしてきた。ほんともうなんだか、こんなことウジウジ書いてることさえ無駄なことに思えてきた。もしかしたらあのサインって、ここまで増殖することで人のこだわりやわだかまりを蒸発させてしまう効果を秘めてたってことになるのかなぁ。ものすごく遠大で効果的な平和へのプロセスというか。てかそう考えることさえめんどくさくなってきたw

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

そういえば、日本の無人小惑星探査機 はやぶさ が小惑星イトカワに何度目かのトライでようやく着陸したとき、管制室内の広報担当の方(的川先生)が実況用カメラに向かってピースサインを出したっけ。もちろん報道陣に向けての「成功したぞ!」の意味だったけど、何度も「着陸トライ→失敗」に付き合わされてきた記者席じゃ「いや、『あと2回やる』の意味かも」なんて冗談が出たとかw

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2009.1.14 水曜
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押し売り菓子屋

大手製菓企業えげつなさすぎ。地元密着企業以外全部つぶれろ。

うぜえ。今年のバレンタイン、マジうぜえ。

何だよ「逆チョコ」って。

「ホワイトデー」なんつう変な習慣を捏造し(西洋にはそんなもん存在しないそうです。けど韓国にはあるそうです。日韓ともにロッテの仕業か?)、「3倍返し」なんつう露骨な販促を無理矢理普及させ(これバブル時代から続く悪しき習慣だよな)、それにも飽き足らず今年からは「逆チョコ」ですか。ちなみにこれ、男の方から女の人たちにチョコを贈る「習慣」なんだそうです。しかも、これやってもホワイトデーの責務は免除になんないらしいです。

企業的な強欲ってほんと底なしだな。アメリカの金融業界みたいに、業界全体の信用が破綻するまで全力で続ける気だぞこいつら。企業間の競争って主目的が客の満足から意地の張り合いに移ると、どんどん変な方向に行ってるのに自分じゃ気付けないもんなぁ。かといって端から見た人がツッコミ入れても、祭り状態だから聞く耳持たないし。まぁ意地の張り合いでも、日本とフランスの高速鉄道が繰り広げてる最高速合戦みたいなナイスな競争もあるんだけどさ(日本のリニアモーターカーの 581km/h で勝負が決まったかと思ったら、フランスの TGV は車輪式のまんま 574.8km/h を叩き出して肉薄してきやがった。フランス天晴。相手に取って不足なし)。

ていうかバレンタインだけならまだしも、そっから先のでっち上げ習慣全部、男の財布を狙い撃ちかよ。なんかイヤな弱点を発見されたなぁ。男は、特に好きってわけでもない女に対しても見栄を張りたがるからね。「今年からこうするんですよ」と言われたら必ず日和るやつが出る。で、そんなやつらのアタマ数が臨界を超えると、反対派にも見栄があるんで従わざるを得なくなる。いっぺんでも臨界を超えると習慣化して、次からも同じ手をやりやすくなる。てことで、仕掛け側は臨界突破に向けてあの手この手で執拗にプロモーションを仕掛けてくる、と。

で? 逆チョコの次の手もどうせもう決まってんだろ? もったいぶらないで You 公開しちゃいなよ。どうせ乗んないから。しかしお菓子屋業界もほんとなりふり構わなくなってきたなぁ。「スイーツ(笑)」が ネット流行語大賞2007 を受賞したってのに、その皮肉を完全無視かよ。競争に夢中になって、皮肉で済んでるうちに空気を読むってのが全然できないのがもうなんだか。チキンランに興じるガキと同じだな。早く壁にぶち当たって死ねばいいのに。

見返りを露骨に期待してるプレゼントを喜んで貰いたがる人なんているのかな。新聞とかでバレンタインデーやホワイトデーが近付くと必ず出る記事。「相手に期待するお返しは何?」。そんで、ブランドもののバッグとかリッチな食事とかの回答がフツーに出てたりして。高利回りな見返りという名の妄執まみれでどろどろなプレゼントを貰わされる方の気持ちを、全く考えとりませなんだな。

ま、男にどんだけカネを出させるかで女としての自分の価値が決まる、みたいな空気もあるし。金額だと数字だから優劣付けやすいしね。結局は女同士の競争のカモにされてるわけか。同性同士の比べっこで上下関係を付けたがるのは、性別を問わない人類普遍の習性ってことか。人間どもめ(寄生獣)

おいら、人にプレゼントなんてめったにあげないんだわ。めんどくて。だから貰うこともあんましない。で、たまに何かを人にあげるとき、ほんとカネかけないのよね。子供の小遣い程度で。そんなんで見返りなんておこがましいから特に何も期待しない、と。しょうもないモノを選ぶしね。室内用ブーメランとかw

こんな路線で細々とやってきてる人間にとっては、マーケティング技術で客の弱みを突いて力ずくで商品を押し付ける今の世の中は、とっても暮らしにくいですわ。

お菓子業界、あんたらのせいで迷惑してるって話してたんだよ。ていうかおいら、お菓子は普段からけっこう買ってるぞ。うちの職場は女性の比率がけっこうあるんで、お菓子が通貨みたいな状態になってるからな。それでもまだまだ売り付けようってのかよ。このゴーツクバリ。我利我利亡者。餓鬼。

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2009.1.15 木曜
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そしてやぶへび

昨日は個人事情からのムカツキに任せた物言いをしちまったんで(でも謝らない)、今日はもうちょっとだけ客観的に語ってみる。「IFIS 株予報」とゆーサイト様から、ブルボン、明治製菓、森永製菓、江崎グリコの計4社の、2007年と2008年の決算と2009年の予想のデータを拾ってきたよ。

お菓子業界の決算

2008年は業績軒並みダウンですなぁ。今年の予想は、森永以外はちょっとだけ強気。森永は株価を吊り上げるための小芝居はやめて、現実を見てる感じかな。ていうかこれ誰の予想なんだろう。株主側か、投機筋か、メーカーか。知らんけど、まぁ予想は予想でしかないんで当てになんないかと。去年だってリーマンショックまではどこもおしなべて強気の予想をしてたろうし。ていうかトヨタでさえも2008年度は赤字の予想なのに、お菓子業界は経常利益が1社11億〜120億の黒字なのかよ。いやもう国策産業に指定した方が良くね?w

てことで、2007年→2008年で前年割れとは言え、こんなにしっかり巨額の黒字を出してるのに、なんでまた連中はここまで強欲なのか。なんでまたここへ来て「逆チョコ」なんつう浅ましすぎるにも程がある販促を必死で展開するのか。やっぱし今日は今日でムカついてきた(薄笑)

どーもねぇ、最近の大企業って株主様の奴隷に成り下がってる気がする。「株式会社は誰のものか」という問いに対して、「株主」と答えるのが普通らしくて、それに反発して「顧客」と敢えて答える人もいるそうだ。まぁどっちも正しいと思うだけど、おいら的には「経営者」も入れないと足りないと思うぞ。会社の方針を決定して実行する立場なんだからさ。管理職や労働者は、会社に単純に労働力を売ってそのぶんの代金を貰ってるからお抱え業者みたいな感じで、まぁ一番偉くない地位ですな。社会的に、会社にいろいろ守ってもらってるしな。

で、今はアメリカ的経営スタイルが主流になったんで株主が威張ってるけど、株主ってそんなに偉いかな。先に投資してはいるけど、働かないで利益を得ようとしてるってことで、道義的にはそんなに偉くないんじゃないのか、と。

そんで、この株主ってのが曲者で。株主の役割は、その会社に先行投資で資金を提供するってこと。てことで経営陣は株主からのウケを良くするために、景気のいい来期予想を出しがちなわけですよ。まぁその通りに行かなきゃ予測不能だったかのような理由を、後から何かこじつければいいことだし。けどこれは投資家からすると、現実に達成すべき数字に見えるんじゃないかと。つまり、株主ウケを意識すると、どうしても常にプラス成長の未来を描かなきゃなんない。成長の数字は大きければ大きい方がいい。

こうして、日本経済は少子高齢化で縮小傾向なのにも関わらず、各社の強気の予想が出回るわけ。そんで右肩上がりで成長し続ける姿をいまだに前提にしてるから、いつもいつも「思ったより売れない」になるのではないかと。今どきそんなバブルみたいなことにはなんないってば。気付けよ。で、「売れない」わけだから、なりふり構わず売りまくる策を短時間で必死で練るのではないかと。それでお菓子業界に出てくるのが「バレンタインを利用して男性顧客の財布の中身を頂こう」となるのではないかと。

結局は、企業が強欲になるのは株主が強欲だからってことかと。大企業って、株式会社以外の形態ってないもんなんだろか。経営者が、株式市場以外からの資金のみでやりくりできる方法ってないもんなんだろか。例えば銀行からのみとか。例えば自社の貯蓄のみで運転するとか。まぁ、企業体がある程度大きくなると、株式会社の形態が一番効率的だってことになっててこうなってるんだろけどさ。

てことはアレかい。最近は失業問題とは別にワーキングプアが増えてるのが問題になってたりして、「厚生労働省どうにかしてよ」「経営者なんとかしてよ」って感じが続いてるけど、実はそれは誤爆だったんじゃないかと。要は株主様ががめつくて、経営者や労働者に回す分の報酬をごっそり持って行ってしまってるのが元凶ってことになるのかねぇ。素人意見だから全然当てになんないけどさ。

銘板
2009.1.16 金曜
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不景気は逆宣伝で加速してゆく

ねえねえ、モノを買うとしたら、どんな人から買いたい?

  1. どことなく余裕があってニコニコしてる人
  2. 「買わないのか? だったらオレに死ねと言うのか!」みたいな、目を血走らせて必死の形相の、見るからにガツガツしてる人。

おいらだったら断然 1. ですな。

あのさ、最近の売り手さんたちって、2. みたいなのが多くない? いや、内情は別にそれでもいいんだけど、そんな後ろ向きな内情なら、できれば隠して頂きたいんですよ。おくびにも出さないでいただきたいんですよ。買う身としてはそんなん見せられたら、かえって不安になっちゃうでしょうが。

商売はすべからくショウビジネスなんですよ。買いたい気分、買って満足な気分ってのは、売り手さんが与えてくれるイメージの部分がけっこう大きいんですよ。

サーカスの猛獣使いの美女の体のあちこちに、トラやクマに噛み付かれた歯形や団長のムチで虐待されたアザが出まくってて、しかも辛くて苦しくてたまんない顔してたら、ステージを素直に楽しめないでしょうが。それとおんなじ。どっかのお店で何かを買って代金を渡したら、店主が苦虫を噛み潰したような顔で「嬉しくなくはねえけど、こんなはした金じゃ何の足しにもなんねんだよな〜」なんて捨て台詞を吐いて奥に引っ込んだら、すげえ損した気分になるでしょうが。それとおんなじ。

ニッポン国内の商売って、ここんとここんな殺伐とした雰囲気になってるような気がして。無力感と言うか、徒労感と言うか。何やっても無駄感と言うか。

自動車業界。赤字だ派遣切りだ生産ライン休止だってそんな話題がマスコミから毎日だだ漏れ。こんな辛気くさい逆宣伝ばっかされちゃ、クルマを買うはずの人も買う気が失せるわ。そりゃあこのタイミングでクルマを買えば、地域のディーラーは神様みたいに崇めてはくれると思う。けどその背後の製造会社が、自分ひとりがクルマ1台買ったくらいじゃ何の慰めにもなんないくらいのでっかいため息をついてるのが想像できちゃうのよ。

家電もそうだね。うちのテレビは画面右上に「アナログ」と出るブラウン管の29インチだよ。1月2日の夕方にさ、うちが断水してたもんだから、ちょいと離れたホームセンターに行ったのよ。うんこしにw すっきりしたついでに売り場のプラズマテレビを見たらちょっと感激したよ。映りがすげえいいんだもん。地デジを侮ってたわ。で、そろそろうちもそろそろかな〜、とか思ったんだけどさ、ちょうど海外ニュースが流れて。ソニーとパナソニックが世界中で家電を減産するから、解雇された労働者が「会社に裏切られた」と怒ってるとか。そりゃ怒るわ。特に薄型テレビは韓国勢のダンピング攻撃に遭ってとてつもなく苦しくて、会社としても辛い決断だったとか。

買う気失せまくるわ〜。ていうか年末あたりに民放見てたら、ニュースで家電メーカー国内工場の派遣切り報道。して CM が始まったらその会社の薄型テレビのかっちょいい宣伝だもん、悲惨な舞台裏を先に見せといて、何のブラックジョークかと思ったわ。切られた派遣社員さんたちがこの番組と CM を見たら正気じゃいられないだろなぁなんて、そんなこと考えたら買えんよ。そりゃ買った方がいいに決まってるけどさ、そんな惨めさをたっぷり帯びた製品をお情けで買ってやるってのは、日本製品のブランド価値を台無しにする由々しき行為なのですよ。リーマン・ブラザーズの株券を今さら額面価格で買うのと、気分的に大して変わんないのですよ(ちなみにプラズマテレビを今本当に買う蓄えはないっす)。

情報統制しろとは言わんけど、マスコミさんたちもうちょっと空気読めよ。自分たちが GDP をこぞって押し下げてることに気付けよ。報道するネタの選び方や料理方法によっては押し上げることもできることに気付けよ。

どーもねぇ、特にテレビがそこらに鈍感な気がする。いつ終わるとも知れない若手芸人ブーム。おいらあれがどうも好きになれなくて。たまにそうゆー番組を見ちゃうとね、芸人さんを大事にしてないのバレバレ。ていうか敢えてそうしてるのな。で、ブレイクしたかしてないかあたりのいわゆる雛壇芸人が必死に出番を奪い合う様子を、ここ笑いどころですよ〜と出すんだよね。だからさ、血マナコでガツガツな営業活動なんて見たくないんすよ。楽しいどころか可哀想で、どうにもこうにもいたたまれなくて。そんなもん舞台裏の話であって、オンステージの出し物として観客に見せていいもんじゃないでしょが。

んでまぁマスコミだけでなく、売り手さんそのものもなりふり構わなくなってきた気がする。「お値段以上の価値をお約束いたしますよ。私共をお選び頂きまことにありがとうございました(深々)」なんて気持ちいいものじゃなく、「いいから財布に入ってるもん出せ。うちの商品持ってっていいからよ。カネ貰ったらもう用はねんだよ早く行けこのウスノロ。ああそうだまたカネ持って来い」方面にちょっとずつ成り下がってきてると言うか。追いはぎ……。つまり「3倍返し」商法。「逆チョコ」商法。

マーケティング理論の利用はアリだとは思うけど、それを悪用されると、バカな消費者として従わされた時の悔しさ倍増なんだよ。切羽詰まった企業で働くマーケッターって、きっとそのことまでは計算に入れてる余裕がないんだろなぁ。

銘板
2009.1.17 土曜
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TPO をわきまえろ

いやいや参ったですよ。予想外の状況下なのに事前の思惑通りの段取りを強行するってのは、あんましよろしくないんでなぁ。

うちの会社、朝礼の最後に持ち回りでスピーチやるんだわ。目的は、将来、プレゼンとか何らかの討議とかする必要が出るかもしんないじゃないの。そのために少しでも慣れておこうってことで。で、昨日はおいらが当番だったのよ。これで2回め。事前に順番が公表されてるから、まぁ面白いネタを用意しとけってことね。1回めはこのスピーチ制度が始まったばかりで抜き打ちでさ。こいつなら適当にこなせるだろうと踏んだんだと思う。てわけで適当に挨拶みたいなことやってお茶濁したわ。

2回目と来たらそうはいかんでしょう。ネタをばっちり用意して臨みましたですよ。予想外だったのが、取引先様の担当者さんがその場にいらしたってこと。あれれ、この方はいつもなら、朝礼どころか業務が始まってしばらくしたあたりにいらっしゃるんだけどなぁ。さらに、たまにしかいないうちの会社のかなり偉い人まで朝礼にいらして。話が違うぞオイ(汗)。

でさ、前の晩にネタを整理して Mac 上でテキストエディタに並べてですね、当日の朝、メールソフトの新規メールにコピーしてですね、自分のケータイに送っといたんですわ。カンペ。このスピーチ企画では紙カンペを使う人はけっこういるけど、電子カンペはおいらが初(エヘン)。ま、何も見ないで喋るのが一番偉いんだけどさ。

そんでその厳選ネタなんだけど、これにすますた。やっぱねぇ、ウケを考えると、ちょっとウゲゲな感じがイイかなぁ、と。けどこのネタは『世界ふしぎ発見』でも取り上げられたから、絶対やっちゃいけないもんでもなさそうだしさ。だったらやってみる価値がありますな。おいらの場合「あの人だからしょうがない」って感じで見られてるから、そこらへんのご好意に甘えてみよっかな、と。

ていうか現在予測可能な未来の生活についての、実はけっこう真面目な話だし。もし今の食糧事情のまま世界文明が発展して富裕層が増えれば、必ず食糧危機が起きる。その時のための現実的な解決策のひとつなわけ。将来、世間がその方向に行った時に慌てないように、事前に少しでも知っとくのもいいかな、と。なんて実はそこまで考え抜いてたわけじゃないけどさ。

と、こんなにグシグジ言うのはなんでかってーと、このスピーチをやり切った直後の、会社のお偉いさんのコメントがちょっとアレだったもんだから。

「今日みたいにお客様がいらっしゃっている場合などは、TPO をわきまえた話をするように」

……、

……、

……。orz

とりあえず他の人たちには多少はウケてたんだけどさ、お偉いさんはその間、かなり苦々しい気分だったらしい。『客の前で恥かかせやがって』なんて思ってたのかも。しかしまぁ、おいらとしては別に OK だと今でも思ってるわ。何がそう問題なんだ、と。まぁ盛り上げるために茶化した言い方をしたからね。下品てほどでもなかったけど上品でもなかったな。ほんと、宇宙食や未来食として真面目に研究されてる題材がなんでダメなんだろ。時代を先取りし過ぎたか?w

ただ、上司の意向にそぐわないのは下っ端の身の振り方としてよろしくないわけで、そこをどうにかするのが「TPO をわきまえる」なわけだよなぁ。そんな注文が入った以上、次回は演出を洗練させて、なるだけ格調を保つようにしますわ。今回のネタ自体は問題ないと思うんで、そこは今回と同様、自分の基準で選ぶとしますか。

銘板左端銘板銘板右端

しかしさー、「今日のスピーチは……ゆんずさん」と指名された瞬間、全体から早速笑いが起こったわ。皆様の期待を一身に受けてしまった以上、そりゃあ張り切りますよ。ベストを尽くしますよ。ウケ狙いの方向で。

けどプレッシャーも確かに感じててさ、カンペ用のケータイを持つ手が震えてやんの。あれはみっもとなかったなぁ。ともかく笑顔作ってちゃんと観客を見回しながらアゲアゲに語ったつもりだけど、緊張でうまくできてなかったような気もする。そこらへんを改善するのも次の課題ですな。

銘板
2009.1.18 日曜
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この成功以外は失敗なのか

あのさ、新聞のスポーツ欄とかでさ、優勝した選手の半生が書かれてたりするじゃないの。特にオリンピックのあたりに多いかなぁ。あれでいつも疑問に思うことがあってさ。いや、人生、未知のいろんな可能性を秘めるのもまたアリなんじゃないか、と。

そのシリーズでよく出る感動成功物語の筋道は決まってて、上り調子だったのにスランプに陥って、あるいは怪我や病気をしたりして、いったんは選手としての人生を諦めかけたり諦めたり。でも納得のいかない毎日を過ごすうちに悟る。『自分にはこれ(その競技種目)しかないんだ』

そして奇跡の大復活を遂げて、ついにこの大舞台で成果を上げたり、今まさに勝負に臨むとこだったり。

『これしかない』と思うのは本人の自由だし、成功したんだからそれはその選手については正解だったってことになる。問題は、あたかもそれだけがこの世での成功の秘訣であるかのような記事の書きっぷり。本当はその人その人で違うドラマがあるだろうに、なんか展開があまりにもワンパターンなんで、新聞側でテンプレが出来上がってる気がする。

世の中、諸事情でひとつの道を進まずに、別の道に移る人たちの方が多いと思う。そんな人たちって落伍者なんだろか。失敗者なんだろか。だめなやつなんだろか。この手の記事って、暗にそう言ってしまってるように思えて、何回も目にしてたらだんだんムカついてきて。

別の道を選ぶのは、例えばスポーツ選手なら怪我や病気がありますな。経済的な理由もそうだし、他には、もっと愛するものを得てしまったから、見つけてしまったからってのもあるだろうなぁ。結局は一筋だろうが乗り換えだろうが、それで本人が幸せなら等しく勝者なんじゃないかってこと。だったら「自分にはこれしかない」の部分をことさらに賞賛することもないんじゃないかと。確かにその路線で成功したからにはそれは肯定されるべきだけど、その筋書きだと、人生を途中で仕切り直すのがあたかも恥ずかしいことみたいに思えてきて。

義務教育の折りに「転石苔むさず」ってことわざ、何かと出て来たっけ。けどもうそれシカトしてもいいような気がする。おいらの感覚だと、一度しかない人生でいろいろ違うことを経験できたら、それはそれで意味があると思うが。もちろん、ひとつの道に深く入っていけば、浅くしか入れなかった人には絶対に体験できないことを体験できそうだけどさ。けど同時に、全く違うことを経験するチャンスを失うってことにもなるのよね。だからどっちの人生も等価なんじゃないかと。

「知恵」というのものが生まれるのは、全く違う知識2つが出会ったときなんだそうだ。となると、一件脈絡のないものを幅広く知ってると、その人独自の知恵が生まれる可能性がある。日本語で「知恵」と言うと、場合場合の小手先の便利技みたいだけど、ここでは "intelligence" の意味。知識の運用のこと。考える筋道と到達点。大げさに言うと哲学。で、「哲学」ってのは一般的には、その道一筋の人たちが臨界を突破した時に得るもの、ですな。やっぱし結局はおんなじじゃないのか、と。

ていうかこんなことに難癖付けるのは、単に自分を正当化したいからだってことに今気付いた orz おいら、ひとつの道を一心に突き進んだことないもんなぁ……。

ていうか、いろんなことをやるにしても、そのときそのときに一心に打ち込んでるかってのが大事そう。そこらへんでもまったく自信なし OTZ

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

そういやこの手の成功物語って、主人公は大抵は日本人のような気がする。外国人選手にはどうもこの筋書きは合わないっぽい。そこらへん、浪花節的なウケを狙ってるってことなのかな。あとまぁ「ひとつの道を極める」は日本人好みって話もあるしな。

んでまぁイモヅルで思い出したけど、この感覚って昭和的だわ。極められなかったやつは敗者、みたいな。一度決めたら君をただひたすら愛す、みたいな。現実はなかなかそうも行かないのよね。だからこそやり遂げた人は貴重ってのもアリだとは思うけどさ。

いやあの、子供の頃、先生とかの大人の人たち(30歳よりもっと上)によく言われて刷り込まれたのよね。「『これだけは絶対に誰にも負けない』というものをひとつ持て!」と。まさに一筋指向。結局おいらはそんな大層なもん持てなかった。誰でもやればできるみたいな言い方だった割には、言ってる人自体は自分の「絶対に負けない」ものを公表してくれなかったわ。

ていうかこの言葉は「自分に自信を持って生きていく」ためのものだと思うんだけど、もし失敗したら挫折感に一生まみれるという、取り返しのつきにくいリスクがある方法なのよね。そして失敗した時のための精神的安全ネットは一切用意してない。そんな危険なタイトロープいきなり渡れるかっての。この認識のズレは何なのか、と一度考えてみたことがある。

これってさ、世代間での基準の取り方の違いだったんじゃないかと。おいら世代だと、「誰にも負けない=世界一になる」なのよね。そのもうちょい前の世代だと日本一。それより前になると、「知ってる連中の中で一番」とか「村で一番」とか。てことで、せいぜい村一番、町一番の感覚で言ったはずの言葉は誤解され、「無茶言うなや。世界一なんてゼッテー無理」という投げやりさを生み出したんじゃないかと。ついでに言うと、その世代がイメージする「村」「町」は今の自治体規模でさえなくて、それぞれ「集落」「回覧板が回るくらいの地域」かそれに毛が生えた程度。

そういやおいらたち「シラケ世代」とか言われたな。「何をやってもアツくならない」「何を考えているのか分からない」「新人類」「やる気がない」「気合いが足りない」「たるんどる」「これだけ言われても『なにくそ』と歯向かってこない」なんて、軍国主義直伝の精神論以外に考え方を知らなかった当時のオッサン世代から好きなだけけなされてたけど、その誤解を生んだ責任の半分は自分たちの見識の狭さにあるってことには思い至らなかったっぽい。自分の視野の狭さは、他人の視野の広さを実感しないと気付かんもんなぁ。ていうかそれでおいら、いまだにいっつも失敗しまくりだよ。そこらは今も昔も変わらんってことでひとつ。

ちなみにアメリカでの典型的なシラケ世代はベトナム戦争の頃の若者だそうだから、おいらよりずっと年上。映画だと『イージー・ライダー』(1969) かな。

銘板
2009.1.19 月曜
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映画的狙撃対策

アクション系映画でのワンパターンな演出をひとつ思い出して。あれから脱却するいい方法はないもんかなぁ、と。

主人公側がライフルで狙撃される場面でさ、寸前に気付いてよけて、ああ危なかった〜ってのがときどきあるわけよ。これで狙撃に気付くきっかけは、ライフルのスコープの反射。対物レンズがキラキラ光ってるのが見えたんですよ、と。でもこれ実際はないだろ。ちなみに伊丹十三とジョン・ウーがこの段取りをやったことがある。

1980年あたりから、メガネのレンズは反射防止コーティングのが普及してるのよね。これ、メガネユーザにとっては、ぎらぎら光らないから相手に好印象だし、「反射率が低い→透過率が高い→従来品より視界が明るい」で好評なのよ。当然、光量を稼ぎたい望遠鏡やカメラ関係にもすぐに導入された。

このメリット、ライフルのスコープにもろに使えるんですが。あまり反射しない&像が明るい。完璧ですがな。使わない理由がないですがな。もしかしたら反射防止コーティングって、まさにその目的で軍用に開発された技術かもしんないし。そんなわけで「ライフルのスコープが光って相手にバレる」というのは、少なくとも1980年以降は考えにくいんですよ。

となると、映画の主人公は狙撃をどうやって事前に察知すればいいのか、となるわけですよ。正直、無理なんじゃないかなぁ。プロのヒットマンに狙われたらもう逃げようがないってことで。ここらへん『ゴルゴ13』を読んでるとそうとしか思えなくなってくるしさ。そうなると対策としては、「元を潰す」しかないかな。狙撃が依頼された情報を主人公側が掴んで、依頼主かヒットマンを事前に押さえ込む、と。ここらへんが落としどころかなぁ。あるいはストーリーを作る段階で、物理的に狙撃できない状況を作り出すか。結局、現実世界での対処法そのまんまかと。

ていうかライフルでの狙撃って普通、少なくとも何十メートルか離れてるわけですよ。そんな距離から肉眼で分かるなんて、どんだけ派手に光ってんだとw いやいや実際は光ってないのかも。そこを「光っている」と演出する根拠はズバリ「主人公が持ち得る天性のカンを表現した」とかそういうやつなんでしょか。超能力ですよこれ……。

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なんかこれ、ICBM の対策に似てるなあとか今思った。発射されたらもう誰にも止められないんで(発射後に施設を叩いても無駄。弾道ミサイルは完全に自動制御で目標に飛んでいくんで。迎撃ミサイルも100%効くわけじゃないし)、敵のミサイル基地が発射準備段階に入ったと分かった時点で先制攻撃を仕掛けるのが最も効果的らしい。この場合は専守防衛の範囲内と見なされるとか。

てことで、自衛隊の検討案とされる情報が流出したことがあったよね。朝鮮半島北部を対象にこれができるか、と。結論は「航続距離が厳しくて NG」だった気がする(もしかしたらガセかおいらの勘違いかも)。で、この研究が存在したこと自体が国会とかで問題になったっぽい。でもあり得ることだからね。これがもし本当にあった時に、防衛省としてはこの事態は想定外で全く予想も何もしてませんでした、となったら、そっちの方がもっと問題だと思うぞ。ついでに勝手な予想:関係者は「リークしたのが NG 案でよかった」と胸を撫で下ろしてたりして。っつうか、空中給油すればこの案は成り立つ気がする……。

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あのさ、映画『ヒトラー 〜最期の12日間〜』(2004) を観たら、登場人物のメガネが反射防止コーティングされててさ(緑色のわずかな反射で分かる)、その時代にそれはないだろ、と一気に興醒めしちゃったわ。

銘板
2009.1.20 火曜
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仁義破り

ネットの普及に伴って、素人臭い文章を目にする機会が増えましたですな。おいらも物書きの素人だから、この日記もその程度なんだけどさ。何年か経って読み直すと恥ずかしくなって、その時々に直し入れたりしてるけどさ。Wikipedia なんかもうそんな頭悪い表現の宝庫だよ。誰でも編集できるもんだから。

気になってしょうがないのが、なんてーの、文法の専門用語を知らんからうまく言えないんだけど、補助的な表現に無理に漢字を使う例。なんかこう、戦前ですか江戸時代ですかみたいな時代錯誤感がイタい。見た感じ多いのが「〜の為(ため)」「な為」。あと「〜し易い」「迄(まで)」あたり。ひらがなでいいよ。ていうかひらがなの方が断然読みやすいから、実はただの余計なことでしかなかったり。蛇足ってやつですな。

勝手な想像だけど、こういう表現を好む人って、自分をアタマ良さそうに見せたいんじゃないかと思う。で、漢字を1個でも多く使いたがるんじゃないかと。けどさ、そんなもん変換ですぐ出てくるんだもん、別にそんなの使えたからって頭がいいことにはならんのよね。ていうか、そういうのを見るに付け、「書いた人はプロの文章をろくに読んでないな〜」というのがバレバレだったりする。そんなに文章にこだわってるなら、小説やノンフィクション、新聞とかをもっと注意して読めよ。誰もそんな表現なんか使っとらんぞ。

おいらはそこらが気になる人なんで、自分でこんな文を書くときは、「基本的に、手書きで書けない漢字は使わない」→「ワープロ機能で自分のワンランクアップを狙わない」ってことにしとるわ。必要があるときは別だけど。例えば「薔薇(バラ)」と書かなきゃなんない時とか。バラの花なんてこの日記にゃ無縁だけどさw

他に気になるのが、「、」が異様に少ない長文。Wikipedia に多い。1文を「、」なしで3行も4行も一気にいっちゃったりしてな。読む人のことをちょっとは考えてくれよ。黙読にも息継ぎが必要なんだよ。適正な「、」打ちは、文脈の関係でどうとでも取れてしまいそうなとき、意味を特定させる大事な役割だって担ってるのよ。

とりあえず長文をなんとかしていただきたい。日本語の文は大抵、主語で始まって用言(動詞や形容詞。副詞もかな)で終わりますわな。その間にこまごまとした情報を挟みますわな。だから話者/筆者の意思表示が最後に来ちゃうから、文が長くなると、聞いてる人/読んでる人はイライラするんですよ。「そ・れ・で!?」と。そのうえ「、」がないんだもん、読まれるのを拒否してんのかよ。

てことで、日本語じゃ文が短いのは正義。おいらも文章技術の未熟さでだらだら長い分を書くときがあるけど、とりあえず「、」を要所に打って、読みにくさを多少は回避してるつもり。邪道かもしんないけど、いったん適当に「、」を含めて文章を書いて、見直しで打ち直しとるわ。「、」を打ったとこはそこから文を2分割できたりするんで、その目安にもなるしな。

なんかなぁ、そのくらい気を遣ってくれよ、と言いたくなるようなひどい表現が普通にまかり通ってるのがどうもねぇ。勘違いクールガイっぽいしな。こういう悪文を目にする機会が増えると、それを見たプロ文を読まない連中が「これでいいんだ」とまた広げちゃって、それが正規の表現として定着してしまいそうなのがまた恐い。ワープロ文化とネット文化はこんな弊害をもたらしましたですな。

言葉の表現は時代とともに移ろうものだから、おいらが「これが一番正しい」と思ってる基準だって、今しか通じない相対的なものでしかないんだけどさ。けど、物書きのプロたちが「読みやすく」と守ってきてる仁義がこんなにたやすく蹂躙されちゃうってのが、おいらとしてはしのびなくて。変わるなら変わるで仕方ないけど、進行はできるだけ遅くしてくれ〜とか思ったり。

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「〜し易(やす)い」の反対語は「〜し難い」。これ、「〜しにくい」とも「〜しがたい」とも読めちゃうんで、読む方としてはちょっと迷っちゃうんだよね(意味は同じだけど)。漢字の濫用はやっぱあんましよろしくない例えってことでひとつ。

銘板
2009.1.21 水曜
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その人気は先行投資

なんかすごいねオバマ大統領人気。新聞でも大統領就任関係のニュース連打。もともと大人気だけど(対抗したマケインさん、今どうしてんだろ)、折からの大不況を新大統領がやっつけてくれる、とアメリカの国民がすっごい期待してるのがよく分かりますなぁ。

で、新聞の評論の人もこの熱気に当てられちゃってるよね。で、出てくる言葉が、「盛り上がる米新政権に対して、麻生内閣のなんと不甲斐ないことか」。

いやあの、別にアソー君の肩を持つわけじゃないけど、直接比べるのはちょっと可哀想なんじゃないかと。大体日本人自体、表向きだけでも政治に関わりたくない人が多いじゃないですか。アメリカは政治に関心が高いよね。超有名芸能人も、自分が支持する政党や候補者を表明しておもっきし応援するし。日本の政治がアメリカのより盛り上がらないのは、まず国民のテンションの違いが大きいと思うんですが。それを全部は内閣のせいにはできんでしょ。

まー確かに、アソー内閣の支持率は凄まじく低いみたいだけどさ。でも政権発足時は支持率も不支持層の関心も、それなりに高かった気がしたぞ。てゆーかさ、なんか大事なことを忘れてないか? と

オバマ君、大統領としてまだ何もしてないぞ。

やることをバンバカ打ち出してはいるけど、そのうちどれだけが効き目があるかはやってみないと分からんだろ。あんだけいろいろ案を出してるのは、もしかしたら新政権の景気付けのためだけのアドバルーンかもしんないってわけで、中には結局やんないことにしましたってのもあるだろうしさ。

あるいはブッシュ前政権の時みたいに、不測の事態が立て続けに起こるかもしんない。まぁ4年もあれば何かあるだろ。そのときどう対処するのか、きちんと対処できるのか、そこも気になりますな。前の政権の時はいきなり えひめ丸事件があって、それはどうにかうまくクリアしたですな。事件自体はよくないことだったけど、大統領による迅速な謝罪、これは対処として正しかったと思う。おいら当時、新大統領のブッシュ君なかなかやるなぁ〜と感心したもんだよ。

あと、スペースシャトル・コロンビア号が大気圏再突入で炎上→空中分解→外国人を含む乗組員7人全員死亡。これもブッシュ君のせいとは言えないけど、スペースシャトルのヤバさをようやく政府レベルで認めて、2010年退役を命令したね。NASA としてもシャトルでやりたいことは充分やったと思う。次期シャトルも散々研究した結果、今の技術じゃ無理だと悟ったんで、使い捨て型に回帰した次の有人ロケットと有人宇宙船の開発をしたくなってきた頃だったかと。

ここらはまだよかった。他はもっと問題。同時多発テロは純粋に外乱だったけど、その報復としてのアフガン侵攻。言いがかりで始めたイラク戦争。それに巨大ハリケーン災害への対応。ここらへんはひどかったよね。アフガニスタンもイラクも泥沼状態。ニューオーリンズはいまだに壊滅的状況とか。金融・投資分野でも底なし守銭奴の暴走を見て見ぬふりし続けたせいで、穀物と石油の相場が無意味に暴騰したり、最後っ屁でサブプライムローン問題を引き金に100年に一度の大不況来襲。ブッシュ君、アメリカのみならず世界の隅々にまでみぞゆうの大混乱をまき散らした挙げ句、靴を投げつけられつつひっそりと退場しましたですな。

前政権の負の遺産デラゴッテリですがな。任期の4年ぽっちじゃとても全部さばけそうにないですがな。二選で8年だけど、はじめの4年で目に見える成果を出さなきゃ次の4年はないわけで。

宇宙政策もどうなるんだか。おいらとしてはそこが一番気になるわ。ブッシュ君の大統領命令で、スペースシャトルは2010年で退役する運びになった。あと2年弱。それまでに国際宇宙ステーション(ISS)を完成させなきゃなんない。で、ブッシュ政権はもう ISS に興味はなくて、何をトチ狂ったか、人類を火星に送るなんつう計画を発表しましたな。で、その前段階として再び月に人類を送る、と。そのために新しいロケットと宇宙船を開発する、と。

なんかこう、時の政権と NASA の落ち切った人気を少しでも上げるためのハッタリ臭がプンプンします。ちなみに発表された新型ロケットは急造プランで、新発表ごとに仕様がコロコロ変わってたりするのよね。あれじゃあ2012年の実戦投入は無理だろ。強行したら宇宙飛行士がまた何人も死ぬよ。オバマ新政権にはこの件に関して、冷静な対応を期待しますですよ。現実的には、新宇宙船、新ロケットは設計では深宇宙対応の含みを持たせつつ当面は地球周回専用にして、そのぶん技術的ハードルを下げて早く完成させる、そして ISS の運用と維持を最優先にするってあたりが落としどころかと。

ラグランジュ点

ぶっちゃけ、人類が火星を往復するにはまだ早い。10日程度で帰って来れる月に行くのとはわけが違いすぎ。往復するだけで2年かかるんだもん、せめて地球周回軌道上で乗組員が自給自足できる技術を獲得してからじゃなきゃだめだろ。あと地球←→火星で動画像のやり取りができるくらいの超長距離大容量通信技術もまだっぽいしな(通信中継をする人工惑星が地球の L4 か L5 にでもあるといいと思うけどどうでしょ)。

コロンビア号事故で NASA は存亡の危機に直面して焦ってたと思うんだ。それで、「実はシャトルはあまり良くなかった。これを元の円筒型のロケットと円錐型の宇宙船に戻せばこんなにすごいことができるんですよ」と主張して言い逃れたんだと思う。そんな NASA のウソッパチを、ブッシュ君のブレーンたちは見抜けなかったんじゃないかな。

政権の敵のひとつは、国家機関や省庁が持ってくるガセネタってことか。この目的はたぶん、組織の自己保身かと。日本もそういう傾向があるけど、アメリカもそうだったか。イラク戦争の大量破壊兵器騒動がブッシュ政権の一番大きな命取りになったと思う。他にも山積みの問題をオバマ政権に丸投げしたわけだけど、その中でとりあえず宇宙政策、この扱いを間違えると、けっこうなダメージになると思う。

経済がヤバい時は宇宙政策は縮小か凍結が定石だけど、それやると他国に遅れを取っちゃうのよね。宇宙開発は別名「経験工学」だから、手綱を緩めるのはけっこうまずい。実例として、サッチャー政権の頃のイギリスはそれをやって、もう単独じゃ二度と他国に追いつけなくなった。今はヨーロッパは共同で宇宙開発をやってるけど、イギリスはその中の G7 加盟国の中で立場が一番低いっぽい。この踏ん張りどころで踏ん張るか、それとも「我がアメリカの宇宙技術はブッチギリだから少しくらい休んでも大丈夫」と怠けるか。まぁ日本の GDP もマイナス成長が確実だから、宇宙関係の計画がいろいろ凍結されそうで他人事じゃないんだけどさ。

てことで、あたかもオバマ君がすべての憂いを払ってくれるかのように喧伝されてるけど、まぁよっぽどの時の運でもなきゃそりゃほとんど無理ってことで、おいら的にはちょっと醒めてたり。それより日本がどうなるのかが気になるんだが。国内でだって物事はどんどん動いてるわけで、日本のマスコミがオバマオバマとお祭り騒ぎで紙面や放送時間をそっちに割いてるぶんだけ、国内の動きが国民に伝えられてないんですけど。ま、気持ちは分からんでもないですな。あっちの方が面白そうだもん。

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宇宙開発に消極的なイギリスの言い分はたぶん「いつまでも利益を出さない金食い虫なだけの宇宙開発なんかより、先にやるべきことがたくさんある」かな。宇宙政策を進めてる国々では必ずある論調ですな。けどまぁこのままいくと人類にとって地球は、いろんな意味で足りなくなってしまいそう。実際は地球だけで永遠に間に合うのかもしんない。けどそうじゃないかもしんない。先のことなんて誰にも分からない。だから選択肢を用意するってのは大事。宇宙開発はカネがかかる割に進みが遅いんで、「必要だ」と本決まりした時から研究を始めるのは泥縄なんですよ。

もしそうなったときに、世界のために「はいこれどうぞ」と提供できるものを準備中ってことで。生臭い言い方だと、それから先の世界で主導権を握るために、今から投資して技術と経験を自国内に溜め込んどかにゃいかんってわけ。ものすごい巨額のギャンブルだから、経済先進国が国運を賭けてやんないとできんのですよ。

でもイギリスのしたたかさは歴史が証明してるわな。大航海時代、航海技術を完成させたスペイン・ポルトガルがいったんは世界の覇権を握ったものの、カトリックの布教にこだわった先発組の裏をかく作戦(圧倒的な軍事力を盾に「うちと取引しないなら殺す」という単純な恫喝)で植民地をごっそり横取りしちゃったもんなぁ。産業革命がイギリスから始まったっつう幸運もあったし。

銘板
2009.1.22 木曜
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シラケ世代と世界の動向

シラケ世代のゆんずです〜w

けどホントにシラケかっつうと、なんか違うような気がする。全体主義の残り香が漂ってた戦後昭和時代はそう見られたってだけのことかも。個人個人じゃそれぞれアツかったと思う。昭和も末期になってきたら民主的社会が成熟してきて、国民が一斉に特定の目標に殺到するって時代じゃなくなったってことかな。で、それぞれ自分の好きなものに情熱を注ぐようになった、さらに世の中が豊かになったんで、選択肢もまたものすごく多くなってきた、ということかと。

だからまぁ、古い人の好みに合わせて十把一絡げな言い方をすると、「一億総オタク化」かな。個人が周りの反応をあまり気にせずに好きなことをやるようになったってことで。確かに昭和時代いっぱいまでは、「みんなと違う」は致命的でしたからぁ。中曽根総理は「自分も中流」と言い張って人気取りしてたり。で、みんな無理して自分の個性を隠して「みんなとおんなじですよ〜普通ですよ〜」と作り笑いしてた。

大多数の中にいるためには「明るい」ことが前提で、ひとりや少人数で何かやってると「ネクラ」の判を押されて村八分、と。そう思い返して今の目で見ると、それはそれで暗い世の中でしたなw 「性格が明るいかどうか」での振り分け、いまだに求人広告なんかに残ってるな。なんかあれ、求職者が明るいと思ってても、雇い主がそう思わなきゃアウトだよね。基準がないし。わざわざそう書く意味あるんだろうか。

今だって、初めて会ってちょっと話して「こいつヤバい!」と思われちゃうのはその後の展開によろしくないんだけどさ、昭和の当時はその感覚がもっと極端だったというか、「普通」の範囲が妙に狭かったというか。

そのあたり、漫才コンビのツービートが言い放った一言は見事でしたな。「赤信号 みんなで渡れば恐くない」。今も言い継がれてますな。みんなそうなら、それに合わせてればそれでよかったんだよ。わざわざ人と違うことをやったって損なだけだったんだよ。当時は右肩上がりの経済成長だったから、普通人の行動や考え方をなぞれれば職にありつけたし、大抵の企業だって他を出し抜く必要なんかなくて、横並びで商品が売れた。

で、バブル以降の日本経済はついに世界のトップランナーになっちまった。正直バブルまでは、行き詰まってるようにしか見えなかった欧米諸国を鼻で嗤ったもんだったよ。「日本はそうはならない」と、日本人も日本人以外もなんとなくそう感じてたっぽい。けど名実共にトップ集団に入ってしまうとどうしてもそうならざるを得ないってことを、ようやく肌身で実感しましたなぁ。後追い成長体質な国の経済って、追うべき目標がなくなると途端に病んでしまうものだった、と。

そういえば、日本の「失われた10年」の間に、ヨーロッパのどこかの国の人のコメントを新聞で読んだよ。「日本は特殊な国のように感じて恐怖を抱いていた。でも今は、日本も自分たちの国と同じ普通の国だったんだ、と胸を撫で下ろしている」。恐がられてたのは知ってたけど、そこまでだったとは。で、とにかく日本→世界の経済侵攻が収まったんで、外国の人たちは警戒を解いて素直に「日本の製品はいいね」「日本の文化は素敵だね」と言ってくれるようになったわけ。

んでまぁ欧米流の価値観も日本国内で定着してきて、「人様のことをとやかく言ったってなぁ。こっちだって迷惑かけない範囲で好きにやらせていただいてるし」って感じになってきた。てな流れで、「シラケ世代」って言葉も意味をなさなくなってきた。時代がやっとおいらたちに追いついたかw 強引に展開した挙げ句に強引にまとめちゃったけどご勘弁を。

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2009.1.23 金曜
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ポーランドに愛される話

ちょっと見過ごせない真実を見つけてしまったんで。

前に本屋で立ち読みしてさ(あの本、買っときゃよかった)。「日本は外国からこう思われてる」みたいなありがちなやつ。こうゆーのって伝統的に妙に反日的なやつが多いけど、この本は中立的だった気がする。

その中で、筆者さんがポーランドで実体験したエピソードが載ってた。筆者さんがポーランドに住んでた頃、よく中国人だと思われたそうだ。西洋人にすれば区別できんだろうからな。それに中国の人は昔から世界中にいるし、日本より歴史的に存在感ありまくりだから、そう間違われるのも無理はないと思う。筆者さんもそう思ってるそうだけど、ポーランドの街角で行きずりの現地の人と立ち話をしていたりして、自分が日本人だと分かった途端、話し相手はいつもものすごくびっくりして「失礼いたしました。どうかお許しください」と最大限の敬意で謝るんだそうだ。

筆者さん、「さすが日本の製品は世界で受け入れられている」みたいな一般論的なことを書いてた。けど、どうもそれだけじゃない、というかむしろ全然違う理由があったっぽい。どうもポーランドの人たち、ある歴史的な出来事がきっかけで日本びいきになってくれてるらしくて。なんでも大正時代の日本は、シベリアに置き去りにされた何百人ものポーランド人の孤児たちを救出して看病して、全員を本国に送り返してあげたらしい。

記事1 記事2

うおお大正の日本、こんないいことしてたのか! そりゃあポーランド人は感激するわ。日本じゃほとんど知られてない感じだけどさ。まぁ近隣国への気遣いで、戦前のものは全部ダメダメでしたってことになっちゃってるからねぇ。けどこれはどう見てもナイスでしょう。よくやってくれたよ当時の日本!

このことはポーランド人ならみんな知ってることなんだそうで。てことで、おいらが立ち読みした本の筆者さんも恐らく、「あの日本のからいらしたお方」という敬意で接せられたんじゃないかと。

ポーランドって今の日本に住んでるとあんまし情報が入ってこないというか、ぶっちゃけ国名くらいしか知らないって雰囲気だけど、向こうではこの東洋の果ての国をずっと慕って下さっておったらしい。特に冷戦時代はソ連の下に付かされて、西側の日本は体制の敵だったろうに。これは嬉しい。かの国に足を向けては寝れんよ。

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ポーランドと言えば、大天文学者コペルニクスの国ではないか。ヨーロッパの中でも特に歴史と文化を誇る国らしいから、他にもものすごい偉人をざくざく輩出してそう。

銘板
2009.1.24 土曜
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衛星 いぶき

温室効果ガス観測技術衛星 いぶき、打ち上げ成功おめでとー! \(^o^)/

一緒に打ち上げられたピギーバック衛星7機もおめでとー!

H-IIA ロケット9機連続成功おめでとー!

まず いぶき 関係でも。これで今までより地球温暖化を格段に精密に観測できることになるそうで。これまでは地球上の316カ所(2006年5月時点)で二酸化炭素濃度とかを測定してたそうだけど、計測点が圧倒的に足りなかった。しかも分布密度に偏りがあったり観測機器の仕様が違ってたりして、あまり精度の高いデータが取れてなかったらしい。それが いぶき は全球の約56,000点をまんべんなく観測できるんだそうで(Wikipedia「いぶき(人工衛星)」からの受け売り)。

前にこの計画を知った時は「観測するだけかよ」なんて思ったもんだけど、どうもこのステップは重要らしい。てゆーのも地球温暖化の仕組みって、あんだけ騒がれてながら実はまだまだ憶測が混じってる部分が多いみたいで、本当に学者や政治家が言ってる通りになってるのか、実は想定外の事象が起こってるんじゃないのか、なんてことが現状じゃ充分に考えられるんだそうで。

とすると、いぶき からの精密な観測データがたまっていくと、地球温暖化のメカニズムがよりはっきりする。そしたら、世界中でいろいろがんばって対策してたりするやつのいくつかは実はあんまし効き目がないからやめた方がいい、とか、今は全然注目されてないこういう研究が本当はすごい可能性を秘めてた、とか、そういうのが判明してきそうなんですよ。

なんかね、最近はね、温暖化ってホントにそこまで危機的なもんなのか、ほんとに人為でそこまでいっちゃうもんなのか、実は関連業界団体のバイアスなんじゃないか、とちょっと疑問に感じてるところがあってね。資源を無駄遣いしない、環境を壊さないってのはもちろん正義なんだけど、その象徴として地球温暖化がいつも挙げられるわけですよ。

どうもね、ここんとこ原発業界が妙に追い風じゃないですか。温暖化防止の切り札として。ここらへんとにかくカネ持ってるからさ、それで世論を誘導しちゃってるんじゃないかみたいな気がして。しかしまぁいつまでも石油に頼りっきりってものいかんけど、だから原発に頼りましょうってのもおっかない気がする。

とかいろいろ考えちゃうと、だったら地球温暖化の正体は実際はどうなんだってところが気になってくるわけで。現状はあやふやなデータしかないのに、それをもとにみんなが喧々囂々の大論議しちゃってるわけで。これじゃ「イラクに大量破壊兵器があるに違いないから戦争しよう」というのと同じですがな。かといって理論とデータが確立するまで何もしないってのも、予想以上にまずい現実を知ってしまってからだと手遅れなわけで、世界は万が一を考えていろいろやっとりますな。ところが本当にそれでいいのかちょっと自信がない。だから大々的に進められないし、そこが反対派の付け入る隙だったり。

てことで、満を持しての いぶき デビューなわけです。人類は世界をより良い方向に導く道具を手にしましたですよ。それが日本によって成されたってところがまた日本人として嬉しいわけで。最近の日本の大型衛星は通信産業系が続いてて、おいらとしては正直あんまし興味が湧かなかったんだけど、今度のは「真実を暴く」系。科学衛星みたいなノリで、ちょいとテンション上がっとります。

てことで世界よ。いぶき をどんどん使ってやってくれぃ。

銘板
2009.1.25 日曜
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衛星トレンドは小型化

いぶき と一緒に打ち上げられた他の7つの小型衛星はWikipedia によると

全部が無事に軌道に投入されて、順調に動き出してるらしい。こんなにたくさんの小型衛星をピギーバックで一気に打ち上げたの、日本じゃ初めてかと。2006年に M-V ロケット7号機で、メイン衛星と合わせて3機を同時に打ち上げたのが過去最高だった気がする。海外だと、ロシアのドニエプルロケットが衛星14機上げたのが最高だったかなぁ。

今回の小型衛星、大学や一般企業あたりのが多いね。一番有名なのは まいど1号かな。大阪の町工場の人たちが集まって、高度な技術力を誇示するために作ったアレ。こういう誇示はいいね。1回だけでなく、これからもどんどんやっていただきたいっす。

まいど1号の話を初めて聞いたのは、不況吹き荒れる90年代だったよ。当時、日本の町工場が保持してた精密加工技術とノウハウが、発注者のはずの大企業主導で人件費が安い海外にどんどん流出しててさ。特に金型関係は大打撃を受けたらしい。そんで経営的にじり貧になって後ろ向きがちになってた大阪の町工場の人たちが、自らの技術力のプロモーションとして人工衛星を自力で作ることを決めて、そうして動き出したんだった。衛星のサイズの大きい小さいは全く関係ない。作ったモノが現場できちんと作動しさすれば、それが技術力の証しになるのです。

大事だったのは、それをやってることをどんどん発表し続けたってことかと。新聞広告でも何回か見たし、テレビ番組にもときどき取り上げてもらってた。衛星を完成させるっつう実務をやるのは確かに一番大事だけど、主目的が技術力の誇示なんだから、開発が順調に進んでることを世の中にきちんと伝えること、これを怠らなかったのは見事でしたな。

今回の小型衛星の大量打ち上げで、日本国内でもこの手の衛星がどんどん作られていくと思う。今は発注者=製作者だけど、需要が高まれば、小型衛星はメーカーに発注するもの、となっていくと思う。その時、発注者は「あの まいど1号を完成させた人たちなら」と安心して注文できますわな。衛星だけでなく、普通の部品なんかを作ってもらう時でもやっぱし「人工衛星を作れるくらいだから」なんて信頼感がありますな。今回の打ち上げ成功が まいど1号関係者に良質な仕事をもたらすことを願って止まないよ。

他の衛星も、これからの時代の流れにうまく乗ってる感じ。世界で初めて人工衛星が打ち上げられてから半世紀。その間に電子機器はとんでもなく進化しましたですな。高性能化と小型化と低価格化ですわ。で、最近になってさらに、あまり突っ込んだミッションでもなきゃ、秋葉原で売ってる程度の大量生産の電子部品でも宇宙環境に充分耐えられることが判明。超小型衛星が案外安く作れるってことになった。

打ち上げ手段は、いまだにロケットは1発数十億円かかるけど、メインのでっかい衛星の打ち上げに相乗りさせてもらえばけっこう気軽に打ち上げられるようになった。今回の場合なんか、いぶき の質量は 1,750kg。太陽同期軌道への H-IIA ロケットの打ち上げ能力は4トン前後。2トンくらいの空席があった。けど打ち上げにかかる費用はおんなじってことで、穴埋めしてくれる衛星がいくらかでもあると、打ち上げ受注者の三菱重工業にとってはありがたいですな。JAXA にとっても宇宙開発事業の宣伝になるし。それで JAXA が主体になって募集したらこんなに集まった、と。

前例ができたんで、企業や大学主導でこれからもこんな小型衛星がどんどん作られて、中型、大型衛星の打ち上げに何機も便乗する形が定着するんじゃないかな。あるいは、小型衛星何十機だけで H-IIA ロケット1機の打ち上げを独占しちゃったりしてw

銘板
2009.1.26 月曜
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H-IIA ロケットのこれから

そんじゃ今日は H-IIA ですな。まぁ今回で言えば取り立てて新しい要素もない気がするけど、安心感は着実に積み上がってますなぁ。今回は久しぶりの202型。一番単純な構成で、打ち上げ費用は85億円。ようやく90億円を切ったよ。初めて開発当初の目標額まで下がったわ。こうゆー大型開発で、特にコスト面で約束を守るってのは大事ですなぁ。まぁちょっと裏技を使ってるみたいだけどさw

開発主体が JAXA から三菱重工業に移った時点で、三菱は国にひとつ要望を出した。コストダウンのため、1回の打ち上げごとに取得データを20〜30億円で買い取ってほしい、と。たぶんこれが実現したんじゃないかと。実際の額は不明だけど。国としては、今後のロケット開発のために、打ち上げデータは喉から手が出るほど欲しいだろうからな。外国に頼んだって国家戦略上の機密だろうから肝心のところは教えてくれるわけがないし、日本の打ち上げの頻度は諸外国に比べて高くはないんで、この手のデータはほんと貴重かと。

けど、こうでもしないと国際的な競争に付いていけないのよね。ましてや今は円高だし。ていうかシェア1位のヨーロッパのアリアンロケットなんかも、フランス政府の後押しがかなりありそう。

先代の H-II ロケットの1回あたりの打ち上げ費用の目標は160億円で、確か5号機あたりからその額にまで下がったと思った。それまでは190億円いってたよ。けどこれ国際相場の倍額くらいで。H-II が計画され始めた80年代半ばは1円=240円くらいでさ、その線で国際相場を計算して「1機160億円」が算出されて開発していったんだけど、それからどんどん円高が進んでしまって、倍額になっちゃった。それでも打ち上げを続けてデータを集めて経験も積んだ結果、コストダウン版の H-IIA が完成した、と。けどまぁだから安物ってわけでもなくて、部分的にはコスト重視で性能が落ちたところもあったけど、全体では性能を保てたどころか微妙に良くなったところもあったりして(固体燃料ブースター SRB-A が「軽量化 + 高圧燃焼」で一人で頑張ったからだけど)。

で、初物は何が潜んでるか分からないんで、センサーをいろいろ取り付けて飛行中のデータをとにかく集めますわな。それを解析して改良をして、改良できたらそれの実地検証用にまたセンサーを積んでデータを取って……とやっていくんで、仕様が落ち着くまでなかなかコストが下がらない。今もまだ検討中の課題があるらしい。とりあえずぐるーっと改良が一回りして、今は第1段エンジン LE-7A のインデューサ(燃料を吸い込む回転式のポンプ)の性能と信頼性を向上させる研究が進んでるそうで。技術とコストの目標を一応満たしたってことで、ついに技術の核心部分の改良にまで踏み込むようになったなぁ。

こいつが実現するとどうなるかっつうと、んーどうなるんだろw LE-7A は二段燃焼サイクルだから、副燃焼室周りの圧力条件が厳しい。インデューサの効率が上がると、より少ないパワーで燃料と酸化剤をエンジンに流し込めるんで、タービンを駆動する副燃焼室が今までほど頑張らなくてもよくなる。そのぶん簡素化でコストダウンができる。あるいは主燃焼室の圧力を上げて燃費とパワーが上がる。とかそこらへんが考えられますわな。

思えば、H-II ロケットの第1段エンジン LE-7 の主燃焼室圧力の目標は150気圧だったけど、技術的限界から130気圧に落ちてしまった。今の LE-7A じゃコスト重視で125気圧にまでなってしまって。燃焼圧力(P)と出力(W)は「W=a√P(aは定数)」の関係。LE-7A は日本が大型ロケット開発を決意した頃の見込みの91%のパワーしか出してないことになる。

この技術的限界を決めてたクリティカルパスのひとつがインデューサ。LE-7 の開発中に発見された「旋回キャビテーション」という現象が、エンジンの高性能化をずっと邪魔してきた。今研究中のテーマは、この旋回キャビテーションを抑えることが含まれてる。これまで性能低下でごまかしてきた問題と、とうとう正面から対決することになるわけ。20年以上かけて、ここまで来たか〜(感慨)。

ロケットだって燃費は大事だけど、第1段はそれよりパワーの重要度が高い。H-IIA の燃料と酸化剤は液体水素と液体酸素。燃費の面では最高性能を発揮する組み合わせだけど、パワーはあんまりないのよね。スペースシャトルも同じ燃料と酸化剤で、LE-7 より出力がでかいエンジン SSME を3機も並べてるけど全然力不足なんで、両脇にでっかい固体燃料ブースターを取り付けてますな。てことで液水・液酸の第1段エンジンは、信頼性が手に入ったら今度はパワーアップなんですよ。で、問題になってる旋回キャビテーション問題をどうにかしよう、ということになってるかと。

ちなみにスペースシャトルの SSME はどうして旋回キャビテーション問題がないのかっつうと、インデューサが複数で直列に並んでるから。これで段階的に燃料の圧力を高めてる。日本の LE-7 系は単純化(低コスト化と高信頼性狙い)のためにインデューサが1つしかない。こういう設計思想の違いってやつで、日本は日本で独自に問題を抱えてるわけですよ。トップランナーの宿命ですな。関係各位には名誉を感じつつ仕事をしていただきたいですよ。こういう日本的な技術的無茶、大好きだよ。

LE-7 → LE-7A でのパワーダウンに対して全体の設計はどう対処したかっつうと、そのぶん LE-7A をより長い時間稼動させるために、1段目の胴体(推進剤タンク)を長くした。大型化ですな。けどこれ重量増を招くから、パワーウエイトレシオがますますきつくなるのよ。結局その落ち込みは SRB-A が頑張ることでフォローしたわけ。これが、LE-7A が少なくとも LE-7 と同じパワーを出すようになると、とりあえず1段目を H-II と同じ長さに縮められる。しかも SRB-A のパワーは相変わらずだから、もっと短くまで行けそう。

おいら、見栄え的には H-IIA より H-II の方が好きなのよね。胴体の直径は同じ 4m で長さが 4% ほど違うんだけど、たったそれだけでも印象が違うのよ。H-IIA は細くとんがって見える分だけ神経質そうで。H-II はずんぐりっぽかったんで、頼りがいがありそうだったよ。LE-7A がパワーアップすると、かつてのあの見栄えが復活しそうじゃありませんか。そこも期待ですわ。ま、寸法は変えずに積載量アップの線も考えられるけど。あるいはパワーアップせずに信頼性とコストダウンを追求するのかもしんないか。でも胴体を短くするのも、それなりのコストダウンになりそうな気がする。燃料も少なくて済むしさ。

今ざっくり計算してみた。(2009.2.19 補足:以下の計算はおもっきし間違ってます。液体水素はそんなに高価じゃないはずです。キログラム当たりと勘違いしたかと)1段目の全長が 2m 短くなったとして、そのぶん燃料の液体水素を減らせるとしたら、それでいくら浮くのかを。液体水素の値段をリッター5,000円、液体酸素と液体水素の体積の比率を 3:7、タンク内径を 3.8m とすると、7,939万円と出た。8千万円って結構な額だと思うぞ。他に液体酸素量の減少ぶんとタンクの小型化での製造・運搬・取り扱い費の節約ぶんが入るわけだ。LE-7A の改良、パワーアップ路線の方がいい気がする。ついでに、打ち上げ延期で燃料を廃棄した時の損害額もそれだけ減るし。

銘板
2009.1.27 火曜
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復刻ブームの切り札

この前ホンダが F-1 からの撤退を発表したね。寂しいけど、新聞紙上じゃ即断即実行をやってのけたホンダ経営陣を賞賛するコメントが多かったですな。確かにそうなんだけど、やっぱし寂しい。やんちゃで無茶な企業って感じで、大人なトヨタとは違う魅力を発し続けてきてるホンダだけに、その気持ちはひとしお。ノリがイマイチなホンダなんか見たくない。

要は、ホンダの懐事情が元気になればいいわけですよ。で、ひとつ考えてみた。これやるとけっこう人気も財政事情も回復するんじゃないか、と(国内限定だけど)。それは。

初代シティの復刻。

初代ホンダシティその1
初代ホンダシティその2

これですよこれ。♪ホンダ〜ホンダ〜ホンダ〜ホンダ〜

2代目はダメ。あくまでも初代。あれはほんとインパクト強かった。ほんと大人気だった。おいら当時、将来クルマを買うならローバーミニかシティに決めてたよ(ローバーミニの方は実現したっす)。街でシティを見かけるごとに、熱い羨望のまなざしを送ってたよ。見かけると、なんだかいいことがあった気がしたよ。ホンダにとっては長い歴史の中で扱った1車種に過ぎないかも知んないけど、今現在クルマを買える世代になったおいらたちの年代からすると、シティはほんと特別なクルマなんですよ。自動車のくくりをはみ出した、超スペシャルな存在なんですよ。

画像は2枚ともブルドッグ系の後期型。オーバーフェンダーとボンネットの張り出しがイイですな。初期型のシンプルさも好きだけど、今の時代だとちょいとストイックすぎる気がして。そんなわけでスタイリングは後期型を推しますです。

この「時代のアイドル」に、こんな下向きな時代にこそもう一度現れてほしいと願うのは当然じゃありませんか。

基本的に、同じなのは外観と内装だけね。ああでも走りの味付けもある程度は再現した方がいいかも。で、エンジンやミッション、サスペンションあたりのメカ、それにキーレスエントリーとかの小物は今風でお願い、と。ぶっちゃけ有り合わせでいい。ハイブリッドもいいかもしんない。四駆は特に要らないけど、マニュアルミッションの選択肢は必須ね(←ここらへんはかなり個人的好み)。

景気付けにはカブリオレも欲しいですな。ロールバーが付いてるのはご愛嬌。需要があったらターボも。ターボ II(ブルドッグ)の人気が高かったけど、おいら的には初代ターボが好きだったよ。他のと同じく簡素でカワイイ外観なのに、ボンネットの非対称な盛り上がりが「オレ、ターボだかんな」と自己主張してるのが良くて。ドアミラーもいいけど、時代を物語るフェンダーミラーのオプションも欲しいなぁ。

ああそういえば、今でも乗用車やライトバンって、注文した時に頼めばフェンダーミラーにしてくれるんだろか。全く宣伝しないから知られてないけど、そういう仕様も全車に一応用意してある、と10年くらい前に聞いたことがある。しかもドアミラー仕様より5,000円くらい安いとか。中古下取りの査定じゃマイナスだろうけどw

あの当時はフェンダーミラーもそうだったけど、ライトも丸形しか認められてなかったらしい。メーカー各社はその規制の中で、どうかっちょいいクルマをデザインするかでしのぎを削ってた。今見ると丸ライト、なんだか新鮮。復刻シティ、ライトの中身は HID でいいんですよ。見た目があの初代シティそのまんまならそれでいいんですよ。

てことでホンダさん、いっちょ考えてみてはくれませんでしょうか。

銘板左端銘板銘板右端

初代 CR-X もいいなぁ(バラードスポーツのやつね)。セミリトラクタブルライト素敵……。

ホンダ CR-X

ワンダーシビックもそうだったけど、当時のホンダ車、丸みとカドの絶妙なバランスが神。

銘板
2009.1.28 水曜
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復刻待望その2

という流れで、三菱自動車様に於かれましては、

三菱スタリオン

スタリオンの復刻を是非にもお願いしたく存じ上げ奉りそろ。

うああ〜欲しすぐる〜。

銘板
2009.1.29 木曜
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超時間差気付き

ほんと今さらな憶測ネタに、今思い至った。

イラク戦争ってさ、要はブッシュ君、親父様を超えたくてやらかしたんじゃないか、と。湾岸戦争は成功したもんなぁ。

あるいは、まわりがその過去にちなんで新たな栄光を求めるべく大統領に働きかけて、大統領がその流れを止められなかったみたいなそういうのとか。アフガン侵攻でビンラディンを仕留められなくてすっきりしなかったから、「じゃあのび太でもいじめて憂さ晴らしするか」と、事に及んでしまったとか。

まぁ分からんけど、いまだにイラクは混沌なわけです。けど、フセインに支配されたままのイラクも暮らしにくい国だったかと思う。イラク戦争は良きにつけ悪きにつけ、かの国を大きく変えたね。イラク、早く立ち直るといいなぁ。願っただけじゃ叶わないのは分かっちゃいるけど。んで結局、あの戦争はアメリカと時の政権にとってはまぎれもない汚点になったって事実は変わらないわけだけどさ。アブグレイブでの虐待とか。

銘板左端銘板銘板右端

Wikipedia の記事で「架空の兵器」というのがある。いろんなフィクションな兵器が列挙されてるんだけど、なんで「イラクの大量破壊兵器」がないんだろ。それがほんと疑問で疑問で。

銘板
2009.1.30 金曜
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パーセント≠ポイント

いやいやいや、なんか新聞を読んでてちょっと疑問に思った表現があってさ。これ書いてるの2月1日なんだけど、その2月1日の東奥日報(青森県内のローカル紙)の1面トップから部分抜粋。県内の雇用状況の調査結果の記事。

(前略)〇二年との比較では、正規が二万八千人減る一方、非正規は二万一千人増。非正規のうち派遣社員は三・二倍に、契約社員、嘱託は一・三倍に増えた。〇七の(原文ママ)非正規労働者の割合は全国平均が35.5%と五年間で3.6ポイント増だが、本県の増加はこれを上回る4.4ポイント増だった。(後略)

なんかあの、「パーセント」と「ポイント」が混在してるんですが、これは一体……。

なんか、こういうので「ポイント」を使うのってどうかな、と。「パーセント」は「パーセント」だと思うけど。ちなみに「パー」は「/(ナントカ分のナントカ、の分数の棒)」。「セント」は「100」。百分率ですな。アメリカのお金って100セントで1ドルじゃないですか。あの「セント」。長さの単位 "cm" の「センチ」も同じ語源かな。100cm で 1m なんで。

てか「ポイント(point)」ってもともと「小数点」の意味なのでは? オリンピックの採点種目で "nine point five" とか言ってるアレ。「89.3%」とかの「.」って "point" と読むわけだ。だから「83ポイント3ポイント」っつう、なんかすごくヘンテコな具合になっちゃうわけ。

こんな感じで「パーセント」はちゃんとそれ自体を表す意味と由来がある言葉なんで、「ポイント」なんつう紛らわしい言葉を勝手に使っちゃまずいと思うんだけど。なまじ横文字でそれっぽいってのがまた始末が悪い。

ここまで考えてから、またしても Wikipedia に頼ってみた。ははあ、どうも「ポイント」を使うのは間違いじゃないみたいだけど、正式には「パーセントポイント」「ベーシスポイント」「パーセンテージポイント」という表現があって、しかもそれぞれ専用の使い方があって、「パーセント」の単純な代用にしちゃっていいわけじゃないらしい。

てことでこの記事で「パーセント」と「ポイント(パーセントポイント他)」が節操なく混在してるかに見えて、実はきちんと使い分けられてる可能性が浮上してきた。で、検証しようと記事を読み込んでみたんだけど、比較できる元の数字が足りなくてできんかった。で、結局はその意図を下に書いた2つから先に絞れんかった。

前者はもちろん論外として、後者だとしても、定義が紛らわしいんでけっこう多くの一般読者(とりあえずおいらを含む)には区別が付かんと思うぞ。「ポイント=パーセント」と思ってる人、相当いらっしゃる気がする。てことで、真相が後者だったとしても「ポイント」は使わない方向にしていただきたいんですが。ていうか後者の場合、勝手に言葉を縮めてることでやっぱし問題ありじゃないかと。「ポイント」を含む3つの言葉のどれを指してるんだか分かんないし。

ま〜言葉のプロならこの程度までは気をつけていただきたいんですけど。半可通なおいらなんかがこんなとこでほざいてもどうにもなんないんだけどさ。

銘板
2009.1.31 土曜
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ことえりブルース

あ〜まったく。ことえり(Mac に付いてくる日本語入力機能)使いにくいよ〜。標準搭載なら、Windows xp の IME の方がいい気がする。仕事で Windows に触るようになって、そこらをようやく実感してきてる今日この頃。

もう2001年に Mac OS X ver. 10.1 に移行してからずっと使ってるのにさ、OS のバージョンアップごとに改良されて来てはいるけどさ、やっぱどぉもな〜ってところがあって。

特に単漢字変換がちょっとねぇ。例えば入力「し」で「資」を出そうとしてみる。まだやったことがないんで未学習ってことで。変換1回目は前回出した「紙」がインラインで出て来た。

段取りその1 変換2回目。ケチケチせんでもっと出してくれよ。
段取りその2 3回目。まだまだ足りねーよ。ここからスペースキー連打。
段取りその3 8回目。うああーいきなり怒濤の候補ラッシュ。これ見つけにくいって。
段取りその4 1列ずつ探してようやく見つけた。2往復半もさせんなよ……。

なんか Mac が逆ギレしてるみたい。「オレなりに頑張って出した候補がそんっっっなに気に食わねえのかよ。分かった。だったら全部出してやっからこん中から気が済むまで探しやがれこのウスノロ! オレはオメーの指図なんか金輪際受け付けーからな! いいな! ケッ!」みたいな。よかねーよ。

候補のフォントがでかくて綺麗なのはさすが見栄え重視の Mac なんだけど、機能面がなぁ。特にスペースキー連打の挙げ句にマトリクス表示が出ちゃうとほんとウンザリ。こんな中から1文字探せっての、かなり意地悪だぞ。実際、1回サラッと見ただけじゃ探せないことの方が多いし。並び方も何の法則に則ってるんだか。文字コードかな。画数じゃないことは確か。予想される頻度なんかじゃ絶対ないな。けどどう考えても「資」は、「嘴」「屎」「絲」よりも一般的によく使うと思うんだ。そこらへん第一水準漢字を優先するとか、部首と画数で並べるとかして整理してくんないもんかなぁ。

あと単語登録も弱くて。

サ変名詞は嬉しいんだけど、五段活用とかの一般動詞はどう登録しろってんだよ。例えばデフォ辞書には「日和(ひよ)る」が入ってないんだわ。これ、おいらとしては漢字で書かないとイマイチなんだわ。けど単語登録できない。てことで、入力「ひより」で「日和」を出して確定してから入力「る」で確定、なんだよ。どうにかなんないのかねこれ。

ま〜、「タダなんだから文句言うな。いいのが欲しけりゃ ATOK でも買え」と言われればそれまでなんだけど、確かに Mac OS Classic の頃の ことえり より格段に良くはなったけど、けどそりゃ Classic の ことえり があまりにもひどかったからってのもあったりして。ライバルの Windows IME の方がいいぞほんと。

そろそろ OS X 10.5 を買う決心が付き出した頃でさ(もうすぐ 10.6 が出るけど、おいらの環境は切られることが確定したんで、ついに 10.5 にしようかと)、10.5 だと ことえり がもっと使いやすくなってればいいなぁ、と切に願ってたりして。

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OS 10.1 あたりの ことえり だと、「各」の漢字がかなり奥に入ってて、しかもなぜか学習しなくて、いくら選択・確定しても上がって来てくれないっつう不具合があったな。確か 10.2 で改善されたような。頻出漢字なんでイライラしたなぁ。

あと、シルクロードの古代都市国家名「楼蘭」を出したくて「ろうらん」で変換したら、「桜蘭」っつう見たこともない熟語が出て来て。明らかに誤字。これ、おいら OS X のフィードバックに投稿したことあんのよね。そしたら聞き届けてくれたのか、今はちゃんと「楼蘭」がデフォ辞書に入ってるけど、「桜欄」もまだ残ってたりして。今検索したらアニメのタイトルでそういう熟語があったわ。でも入力「ろうらん」でそれは確実に誤字だから。

まだあった。Mac OS X をインストールすると、個人情報を入力するところが出てくるんだわ。住所とか電話番号とか。これ入れないとインスコが完了しない。まぁ再インスコごとにいちいち申請するのめんどいから、おいらの場合は書くだけ書いて送信はしないんだけどさ。で、住所で「字」を書こうとするよね。入力「あざ」で1発目に必ず出てくるのが「痣」。これが軽くだけどいちいち腹立たしくて。

インスコしたら明らかに一番最初の日本語入力が名前とか住所なのよ。ことえり の辞書はまっさらなのよ。てことで、デフォルトでなぜか「字」より優先度が高くなってる「痣」が出てくる、と。使われ始める状況をちょっとは想像してくれよ。実際、定常使用期に入っても普通はやっぱし「字」の方が頻度が高いと思うぞ。「痣」を多く使う人だって、学習するまで「字」が先に出て来ても理解してくれると思うぞ。

けどここらへんの細かい系のセッティングは意外と盲点らしくて、前にフィードバックを(たぶん)採用してもらったことがあったよ。

インスコ直後の初期入力の前に、ローマ字入力かカナ入力かを選べるんだわ。おいらはカナ入力。けど初期入力でのその設定を、確か OS 10.2 までじゃその後まで覚えてくれなかったのよ。そんで初ログインするとローマ字入力の設定になっちまってて。これ、OS 9.x までだとちゃんと覚えててくれてたから Apple にそのことをフィードバックしたら、その次のバージョンできっちり対応してくれてた。あれは嬉しかったよ。まだ OS X が熟成途上だったからよく聞いてくれたのかもなぁ。

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