ひとりごちるゆんず 2015年11月
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2015.11.1 日曜
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時代劇にも韃靼人

タタール(韃靼)人って、日本の時代劇映画にも影響してたんだった。

『七人の侍』の主人公の一人、菊千代(三船敏郎)。ふんどし一丁の裸に鎧をまとうビジュアルがキョーレツなわけで。あのスタイル、『韃靼人の踊り』という舞台からヒントを得たらしい。今調べたら、ロシアの作曲家ボロディンによるオペラ『イーゴリ公』の一部とのこと。

劇中での韃靼人の首領、コチャック・ハンを讃える歌と踊りらしい。おお、ほんとに裸ヨロイだ。おいらはクラシック音楽やオペラのど素人だけど、曲のリフは聴いたことある。きっとよっぽど有名な作品と場面なんだな。

韃靼人、各方面に存在感ありすぎだろ。再度 タタールの Wikipedia 記事 を見てみると、

タタール(Tatar)は、北アジアのモンゴル高原から東ヨーロッパのリトアニアにかけての幅広い地域にかけて活動したモンゴル系、テュルク系、ツングース系の様々な民族を指す語として様々な人々によって用いられてきた民族名称である。

てなことで、特定の民族を示す単語ではないわけで。昔の日本人が西洋人のことをまとめて「南蛮人」と呼んでたのと同じノリかもな。そう考えてようやく腑に落ちたような。

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2015.11.2 月曜
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楽観論

フォルクスワーゲンも旭化成建材も、今のとこ会社消滅の可能性はないと思う。

朝日新聞はあれだけのことやらかしといて、まだ普通に操業してるくらいだから。

とはいえ、ほとぼりが冷めるまでの間、さらなるドジを踏まなければの話かと。

2000年に集団食中毒事件を発生させた雪印乳業は、その45年前にもまったく同じ事件を起こしてた。けど1955年の時と違って、事故への対応がまずすぎた。そのまずい対応と「前科」との合わせ技で、あの会社は瀕死の状態にまで追い詰められた。けど踏ん張って踏ん張って株主や世の中に納得してもらって、なんとか再建の途に就いた。

その矢先に発覚したのが、子会社の雪印食品による牛肉偽装事件(2001年)。親会社ともども、これでとどめを刺された。

不祥事が原因で大企業が消滅するってのは、致命的な不祥事がこのくらい間が悪く重ならないと起きないっぽい。

考えれば当たり前のことだけど、不祥事を出してしまった会社にしても、ただただ流れに身を任せるはずがなく、必死に生き延びようとするわけだしさ。

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1998年の長野オリンピックのスキージャンプ団体、見事に優勝した日本チームの選手4人中3人が雪印所属の社員選手だったんだよな。特に、リレハンメルの雪辱を果たした原田が人気爆発でな。

んでその2年後の、所属企業による不祥事。一度、関連の記者会見になぜか原田が登壇して謝罪したってのがあった。その企業の顔の人物とはいえ、国民的人気者をそんな風に使うのはいかがなものかと思ったよ。んで記者席からは「原田、お前は悪くない」と声かけられたとか。

お前呼ばわりもいかがなものかと思ったよ。

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2015.11.3 火曜
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稀に発生する特定の現象に値する言葉

子供の頃のしょうもない記憶。

野球の軟球あるじゃないですか。子供の野球といえばあのゴムのボールなわけで。んでヒット打つと、空き地なもんだから、そこらのフェンスの金網に当たるわけですよ。イレギュラーなバウンドで野手は大変なわけで、そこがまた面白いわけで。ってゲームの行方がウンヌンで面白いんじゃなく、野手が構えたのと違う方向に行くもんだから、野手が大慌てなのを見て笑うというやつでwwww

そういやかつての甲子園球場の外野フェンスに金網があったですな。あんな感じで。

甲子園と違ってこっちは軟球なもんだから、たまーにボールが金網にめり込んだりしたんですよ。これがまた笑いを誘うわけで。いやだって跳んで弾んでたボールが突如空中静止だもんな。毎回みんなしてズコーなんですわwwww

「メリコ」

この現象をそう呼んで面白がってたやつがいたなぁ。

他の連中にウケてなかったんでおいらも無視した形になってたけど、実は心の内で密かにウケてたwww

今思い出してもやっぱし笑えるwwwww

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2015.11.4 水曜
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あいつは特別

ワーゲンの傘下も!? フォルクスワーゲン社によれば、傘下のポルシェ、アウディ、カイエンはセーフとのことだったけど、アメリカの当局はそのあたりにもダメ出ししたっぽい。

ワーゲンは数日前、新聞に謝罪広告を出したよね。うちで取ってる地方紙にさえ載ってたってことは、全国紙それぞれにも出したかと。ワーゲン日本法人は問題の車両は正規には販売してないらしい。それでもそこまでカネかける決断をして、日本社会と日本人に対して、自らに誠意があることを示した。そのせっかくの決断と気構えが、なんだか今回の件である程度削られてしまったような気がする。

もしかしてここらへんのディーラーで今クルマを買うと、ものすごく値引きしてくれたりするのかな。いやまぁおいらはたとえ半額セールでも買えない蚊帳の外だけど orz

ランボルギーニも傘下らしいけど、どうだろ、ディーゼルエンジンのスーパーカーって出してるんか? 想像つかんぞ。ポルシェが引っかかったってのでさえ意外だったが。ガソリン車でも排ガス規制でズルしてたってことなのかな。

つかランボの場合、仮に件の問題で法が許さなかろうが、「は? 空気が汚れる? だから何?」な態度で世の中は許してくれる気がするwwww むしろ「特例を認めろ」と、大多数の買えない層を巻き込んで抗議運動が起きるレベルかとww

カウンタックの公称最高速度 300km/h もウソっぽかったww という「前科」もあったりしてw スーパーカーの各車両の半分は夢と妄想でできてると思うんで、それもまたよしってことで。梅澤春人の漫画『カウンタック』では、そのウソを本当にするエピソードがあったっけな。

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2015.11.5 木曜
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全焼

蕪島神社が……

orz

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2015.11.6 金曜
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鈴木さんはニュータイプマジシャン

フォルクスワーゲン問題での日本の影響といえば、そういやスズキが提携してたよなと。もう何年も前、VW はスズキのインド市場での強さにあやかりたくて接近してきたんだったよな。スズキ側は対等提携のつもりだったのに、会談で VW が提出した案は、VW の下にスズキが付く形だったらしい。スズキ側はけっこう露骨に怒ってたような。でも物別れではなく、お互いに株を持ち合っての資本・業務提携の関係になったらしい。間を取った形かな。

んでそのスズキと VW、今年8月にその関係の解消が決まったらしい。で、スズキが VW 株を売る準備をしてた矢先にあの問題発生。んでまぁ予定どおり売り払って無事に関係解消と相成ったと。って VW 側はスズキ株をもう売ったんだろうか。スズキになり市場になり。それで晴れて離婚成立となる気がするが。

んでまぁスズキ、関係解消が決まってから事件発覚ってのはいいタイミングだったんじゃないかと。おいら完全な外野ながら欲を言えば、VW 株の暴落前に売ってれば、さらに神タイミングだったのになぁと。事件発覚はアメリカの大学の研究室発だったんで、スズキにも VW にも制御できんきっかけではあったな。

つかその論文の発表は1年以上前だったらしいな。アメリカの政府機関が件の論文を取り上げて問題視したのが今年の9月だったわけで。てことは、不正の事実そのものはスズキはもう知ってて、なんだかヤバいニオイがする船から引田天功する準備をしてたのかもな。だとしたらやっぱし神業というか。

やっぱし株の売却損ウンヌンよりも、何にせよ大炎上に巻き込まれるギリ直前に脱出成功っつーのが見事だわww

まー初代引田天功というか、ア・バオア・クーからアムロを乗せて飛び出したコアファイターというか。

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2015.11.7 土曜
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過去事例を蒸し返してみたり

ガソリン車の不正は CO2 の鯖読みだったか。

VWの不正、ガソリン車も=CO2排出量で9万8000台 - 時事ドットコム

ドイツの車両税はCO2排出量に応じて決まるため、不正車の所有者はこれまでより多い税額を購入時にさかのぼって支払う必要が生じる。同相は、この支払いはVWが負担すべきだとの認識を示した。

VW、さらに支払いが……。不正をやってる途中に、バレたら損害がどんだけになるかの計算なりリスクの検討なり、そういうのは何かしなかったんだろうか。

アメ車ではかつて フォード・ピント事件 てのがあったそうな。それによると、事前のリスク計算もまたそんなに当てになんないというか、条件設定次第というか。半端なリスク計算を安易に信じると、かえってとんでもないことになるというか。

短期間で市場に送り込むこととコスト削減の目的で、通常43ヶ月を要する開発期間を25ヶ月に短縮して市場に送り込まれたが、開発段階でスタイリング重視によるガソリンタンクとバンパーが近接した構造と、バンパー及び取付部の強度不足により追突事故に非常に脆弱である欠陥が発覚した。しかし、フォードは欠陥対策にかかるコストと事故発生時に支払う賠償金額とを比較し、賠償金を支払う方が安価であると判断し、そのまま放置した。

そんな折、市販された翌年の1972年にインターステートハイウェイを走行中のピントがエンストを起こし、約50 km/h で走行していた後続車に追突されて炎上し、運転していた男性が死亡、同乗者が大火傷を負う事故が発生した。この事故での陪審評決でフォードを退社した元社員らが欠陥を知りながら開発を進めた事実を証言し、コスト比較計算の事実も発覚した。結果的にフォードは多額の賠償金の支払いが課せられることとなってしまい、逆に経済的に打撃を受け、加えて製品の信頼性や同社の信用も失墜してしまう皮肉な結果となった。

実際はリスクの見積もりより大幅に高くついた上に、信頼・信用っつう、簡単に金額換算できないものまで自分でドブに捨ててしまったとゆー話で。リスク計算の結果にただ従うんじゃなく、さらに自分の良心での判断も必要ってことかな。

それでも、何か厳しい条件に直面したりすると焦っちゃって、都合のいいほうに手っ取り早く飛びつきたくもなるのはわかる。

フォードの場合は開発期間の制限だね。VW の場合は、「販売数大幅アップで世界トップシェアを獲得」っつう公約が焦りを生んだっぽい。

最近だと、ホンダがフィットでケツカッチン開発した結果、販売後にリコール連打っつうのがあった。リコール連打だけで済めば、それは熟成不足だったってことで、不正行為じゃないわけで。ホンダにしてみれば大損害ではあったろうけど、不正行為での被害に比べればよっぽどマシだったと思う。

そういや 三菱自動車のリコール隠し ってのもあったな。その直前まで GDI っつう低燃費エンジン技術で評判が上がってたのに、台無しにしてしまった。この件でも、隠さずにリコールにしたほうが結果的にはるかによかったろうというので。つか GDI はリーンバーン方式だったらしく。のちのち袋小路にぶち当たって棄てられる運命の技術だったりもしたけど。

ピント事件についてさらに Wikipedia からコピると、

この事件は今日まで大学での企業倫理系統の講義にしばしば題材として用いられ、20世紀フォックスが1991年に製作した映画『訴訟』(原題: Class Action)の題材となっている。

教科書に載って、映画にもされて、永遠に記録される羽目になってしまってる。

VW の件では、たぶん健康や生命を直接脅かされた被害者はいないと思う。けど甘いリスク計算で、あるいはリスク計算なしで顧客や社会を裏切る行為をして、思いもせぬ高い代償を支払わされたってのは同じかな。ざっくり言うと「簡単に考えてた」というやつかな。

フォードの場合、そういう計算と結論が事前に存在しなかったと思われるわけで。後の社会の判断で邪悪判定を受けるこの案を、フォードが採用した当時は、社内的には画期的なアイデアだったのかも。

けど VW の場合、同じ自動車業界で過去に起きた事件に(仕組み的に)似たことを繰り返したってことじゃないかと。フォードの件は後でその道の教科書に載るほどの一大事でもあったわけで。だったら仮に VW から「こんな大ごとになると想像もつかなかった」なんてコメントが出ても通用しなさそうだね。

フォード・ピント事件の Wikipedia 記事って、VW の事件が話題になる前に、おいら読んだことあったんだわ。去年かな。そのくらい有名なものらしくて。んで今思い出して、探して見つけてきたと。

VW の状況は、今が一番苦しい場面かと思う。この状況をどれだけ適切に捌くかが、これから先の再建行程の効率を決めるかと思う。

さてさて世の中がフォード・ピント事件を思い出すかどうか。世の中はまだそういう動きをしてなさそうな感じ。もし VW の再建行程が軌道にのるまでその話が出なければ、再建は比較的スムーズに進むんじゃないかと。

おいら野暮なんで、ここでその話を出しちまったw まーこんな日記、誰も読んでないだろうから大丈夫ww

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同じ事件を同じ会社が、というのなら前例があるな。

けどこっちは不正行為じゃないんだよな。「事件」とされてるけど、事象としては事故の色が濃かったり。

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2015.11.8 日曜
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神回避の人々

VW 禍から引田天功した人が、ほかにもうお二方いらした。

つか初代引田天功を引き合いに出すのは古すぎるらしくw 最近じゃ「神回避」って言うんだな。おいらも真似させてもらうべ。しかし「スズキ 神回避」で検索すると出るわ出るわ。 この評判が広まるにつれ、きっとスズキ株は爆上げしていくんじゃないかと。

んで神回避のもうお一方は、フォルクスワーゲングループジャパンの元社長・庄司茂氏。今年7月31日付で、突然辞任を発表したそうな。

「ゴキゲン♪ワーゲン」のVWに何が!? 日本法人社長の唐突な辞任劇が生んだ波紋 - DIAMOND online

この記事じゃ、本社が示した数値目標に対する結果が思わしくなくて解任されたのでは? としてる。実情はどうあれ、この方がもしそのまま社長の身分だったなら、とてつもなく面倒な事態に巻き込まれてたのは確実。コーラを飲めばゲップするのと同じくらい確実だった。

ガソリン車でも不正があったとのことなんで、日本市場も無関係ではなくなってしまってるわけで。遡って調査することになれば、庄司氏も関係者として扱われることにはなるだろうけど、それでも現職でいるよりかなり負担が軽いだろうと。

あともうお一方は、フェルディナント・ピエヒ 氏。今年の4月25日まで VW 本社の監査役会長を務めてたお方。へぇーポルシェ創業者のお孫さんなんだ。名字がポルシェじゃないのは、創業者の娘の子だからか。

監査役会会長職を辞任したのは、

マルティン・ウィンターコルンCEOの任期を巡り他の役員らと対立して孤立していたという。

ってことらしい。これだけだとピエヒ氏とヴィンターコルン氏の関係がわからんな。

VW不正とピエヒ会長失脚が続いたのは偶然か? - 日経ビジネス ONLINE(2ページ目以降は会員登録が必要)

の5ページ目には、

ピエヒは、2015年4月に突然「私はヴィンターコーンと距離を置くことにした」とニュース週刊誌とのインタビューで発言。米国でのビジネスが不調であることを理由に、ヴィンターコーンをCEOの座から引きずり下ろすことを画策した。しかし監査役会の他のメンバーや、労働組合関係者らに反対されて失敗。ピエヒはグループ内で厳しい批判にさらされ、監査役会長を辞任した。「フォルクスワーゲンのキングメーカー」として君臨していたピエヒは、生まれて初めての屈辱を体験し、自動車業界の表舞台から姿を消した。

監査役会の他のメンバーがヴィンターコーンを擁護した理由の一つは、彼がめざましい業績を生んでいたことだ。2005年には524万台だった全世界の販売台数を2014年には949万台に増やした。収益性も改善させている。現在VWは中国に18の工場を持つ。中国での自動車製造を積極的に拡大したのも、ヴィンターコーンだった。

とのこと。確執があったんですな。ピエヒ氏はアメリカ市場での不調を理由にヴィンターコルン氏を蹴落とそうとしたしたけど、中国市場での躍進でもってヴィンターコルン氏は支持されて、逆にピエヒ氏が退く羽目になったと。中国への売り込みはドイツの国策でもあるらしいしな。

さてそうすると、ピエヒ氏が不正に関与してたのかどうかが気になるところ。ディーゼルエンジンでの不正は2007年出荷のモデルかららしい。Wikipedia によると、

2002年、ベルント・ピシェッツリーダーに取締役会会長を譲り、監査役会会長に退いた。

てなことで、ピエヒ氏は不正のことを知らんかったっぽい気がする。けどこの人エンジニアなんだよね。40年以上前だけど、ベンツのコンサルタントを務めて、5気筒エンジンの研究もしてる。自社でやってるクリーンディーゼルがまがい物だってことに、気づかなかったんだろうか。腕の確かなエンジニアなのに。しかもエンジンの研究者だったのに。

ていうかアウディ・クワトロの開発者でもあったか。タミヤの RC であったなぁアウディ・クワトロ。

ワイルドウィリスのシャーシを小改造で流用しててな。12分の1スケールだったんで電動バギー部門には半端だったけど、シャーシの素性が良さげで、あれは「欲しい」と思ったよ。それでアウディというメーカーを知ったっけ。当時の流行だったカドカドな箱型ボディと WRC 仕様の塗装がまたかっこよくてな。けどワーゲンゴルフ(これもタミヤの RC で知った)のカドカドボディは当時でさえダサかったww つか「ダサい」って言葉がまだなかった時代www

クワトロ作ったエンジニアってことで、おいらの中では信用が一気に増してるんですがピエヒ氏。

んでまぁ日経オンラインの内容に戻ると、VW は中央集権的な会社なんだそうで。その下地を作ったのがピエヒ氏で、後を継いだのがヴィンターコルン氏ってことらしい。ヴィンターコルン氏もエンジニア出身。

ドイツのエンジニアって、おいらが想像するエンジニアとは違うものなんかね。合理を神とする神官や門弟というか、そういうものを想像するんだが。てことで、おいらの妄想エンジニアはリスクマネジメントや品質管理、クレーム対処やトラブルシューティングみたいな問題解決と相性が良くて、上下関係や権力ウンヌンでのパワハラ的なエセ解決よりも、論理での問題解決を選ぶ、てな感じだが。目標やノルマをただ下にぶん投げてよこすだけの人では決してなく、命令するときは具体的な方針なり解決策なりをセットで出す人。

そこにこだわる人なんで、政治的な根回し・駆け引きとか営業とか経理とかはあんまし得意じゃなく、そういうのはそういう専門家に任せるのが合理的、と考える人。そういや故・本田宗一郎ってそんな感じがするなぁ。

おいら、ドイツの技術は世界一ィィィィィィィッ! と思っとった。けど……。いやほんとすんません、どうもこっちの勝手な思い込みだったみたいです。

銘板
2015.11.9 月曜
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ヴィンターコルン氏

ヴィンターコルン 氏もエンジニアってことで、どの分野なのかなと。ふむふむ冶金学と金属物理学ですか。マックス・プランク研究所で博士号を取得とな。完全に材料系ですな。エンジンの構造と仕組みには、エンジニアとしてはあまり明るくないかもな。キャリアとしては、ボッシュのプロセスエンジニアが始まりなのか。

プロセスエンジニアリングってなんなのかと思ったら、工程管理とか工場や生産ライン、プラントなんかの設計・運用なのか。氏の専門の金属材料はそのままではあまり関係ないというか。

その後、1978〜81年は、同じくボッシュ内の冷媒圧縮機開発グループを率いたそうな。カーエアコンの中心部開発のリーダーですな。今では当たり前のカーエアコンも当時は普及期だったんで、かなりの花形部門だったかと。圧縮機の効率が悪いとエンジンの出力が食われて、何もいいことないもんな。けど、この分野でも金属材料の専門知識はあまり支配的な要素ではなく。けど圧縮機の構造と原理ってエンジンと似てるとこはあるな。

その後12年間の足跡はここでは不明。んで1993年、フォルクスワーゲン AG の品質保証部門長、翌1994年、同社ゼネラルマネジャーに就任。大企業の管理職の出世街道をひたすら突っ走ってきた人ですな。

別に経歴やその時々の人様の人生の判断を否定するわけじゃないけど、ピエヒ氏に比べると、工学部っつうより経営学部的な才能で押してきた人物っぽい。そういやおいらのキャリアも超劣化ヴィンターコルン式だわww エンジニアリングも運営もグダグダだけどwwww

エンジニアのまま(家系ブーストもあって)出世したピエヒ氏と、同じエンジニアでも専門を捨てて、管理職として自力で出世したヴィンターコルン氏。どっちが正しいなんてなさそうだけど、端々でいろいろ噛み合わなさそうってのはわかるw けど権力指向のトップダウンオンリー指向は二人とも同じなの?

それはその会社の文化なんだろうか。それともドイツ社会の文化なんだろうか。

おいら的には、偉い立場の人が下に対して威張るってのはどーも時代遅れな気がするが。結局 VW もそれでコケた感じだし。

トップが、ノルマの数値だけの命令を出す → 下は専門的なことを分かってるがゆえに不可能と知ってても、怖くて言えない → 下は不正に手を染めてまで、上が望む数値を達成してみせて、上に認められたい/上からの自分への攻撃を免れたい → 顧客や社会へのコンプライアンスよりも、とにかく上を満足させないと自分が危ない → あとで世の中にバレて全社的に破滅

いやーありがちというか。

スペースシャトル・チャレンジャー号爆発事故 もそんな感じだったし。

昔いた職場がそんな感じだったなぁ。世界中どこもそんな感じなんだべか。

銘板
2015.11.10 火曜
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私的回避ネタ

今の仕事でもそういえば、一時期ヤバそうな流れになったことがあって。

明石花火大会歩道橋事故 が頭をよぎってさ、予防しようと動き出したら、体面を気にするお偉いさんがたに反対されちまって。ばかにもされちまって。けど嘲笑を無視して対策を強行したですよ。その結果かどうかは確かめられないけど、とにかくヤバい事態は起きなかった。

これって対策しなくても事故は起きなかったかもしれないわけで。無駄足だったかもしれないわけで。だから反対されたことも、ばかにされたことも、否定できないわけで。

対策をしといて、その上で何事もなくておいらはよかったと思う。けど世の中的にはやっぱしばかな無駄だったんだろか。

こういうのってリスクの予測だからな。リスクってのは可能性だから、確率の問題なんだよな。このままじゃヤバいことが起こる可能性・確率が上がるから、万が一を考えて確率を下げとこう・消しとこうってのはアリだと思う。とはいえ成功すればその成果が見えなくなるってのがな……。対策しないで失敗すればもろに見えるんだけど、取り返しのつかない大損害発生後ってことでもあるわけで。

それでうまく行った例は 2000年問題(Y2K)かな。2000年になる何年も前から IT 業界あげてその危険性を喧伝して、世界中に対策を取らせた。病院の痰吸引器(構造としては、明らかにモーターと電源 ON/OFF スイッチの組み合わせというだけ)にまで「Y2K 未対応」とテプラしてあったのにはびっくりだったよ。

んで2000年になってみたら、世の中的に大した不具合は出なかった。そしたら当然のごとく「騒ぎすぎだった」っつう意見が飛び交った。業界が新機種・新ソフトへの更新をさせるために仕掛けてるんじゃないか、とも言われてた。けど事後にビル・ゲイツは涼しい顔で「何もなかったならよかったじゃないか」とコメントしたらしい。

確かにそうなんだわ。「何もない」にするためにみんなして必死に対策したわけで。望みどおり「(ほぼ)何もない」が実現したわけで。

あーもうひとつ、口蹄疫の件があったな。2010年日本における口蹄疫の流行 と Wikipedia に出てるあの件、初動が鈍くてな。その後の対策も後手に回ってしまって、かなり広範囲に蔓延してしまってな。こうなってしまった理由のひとつがどうも、その10年前に口蹄疫が流行したときは万全の対処で小規模で食い止めたらしいんだけど、マスコミや世の中から「やりすぎだったのではないか」「そこまでやる必要があったのか」と、対策した側が非難されたらしくて。そのこともあったらしい。

人間、手遅れにならないとわからんってのがあるのかねぇ。「思い知らないとわからない」ってやつですかねぇ。

おいらの仕事の件だと、お偉いさんがたは最悪の状況を想像できんかったのかも。けどおいらは過去の失敗事例として明石花火大会歩道橋事故を知ってて、そのとき思い出せた。あれの再発が怖かった。あれが今度は自分の責任下で目の前で起きることがマジで怖かった。お偉いさんがたはいまだにおいらのことを「感覚がズレてる」としてる節があるけど、あれでよかったんだと強制納得してるよ。誰も神回避だなんて言ってくれないけどさ。

って、やっぱしおいらはまだまだだと今思った。

そのとき対策を取れたのは、先に明石のケースがあったから。だから再発リスクを下げられた。「何事も起きない」想定を具現化するための対策ができた。実際それ関連の事故もトラブルも起きなかった。そこまで思いを至らせといて、なぜ今の今まで、貴重な先例に感謝する発想を持てなかったのかと。

明石花火大会歩道橋事故の教訓のおかげで、おいらは難を逃れられました。誰も傷つけずに済みました。そのとき強まっていた同種のリスクに気づかなければ、同じような事故を起こしていたかもしれません。明石の事故で、犠牲となられた方々、被害を負われた方々、そのときの判断・対応について非難を受けられた方々、事故のニュースや情報を報せてくださった方々、すべての方々に感謝いたします。あの事故に教わった教訓を有効に使わせていただきました。本当にありがとうございました。平伏して感謝いたします。

銘板
2015.11.11 水曜
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運賃がまだまだ高い話

人工衛星や探査機は、時代とともに順調に高機能化してきたと思う。んで、30年前の衛星・探査機と同じ機能ならその何分の1の質量で実現可能ってとこまできてる。

最初は大学生が経験を積む以外にあまり役に立ちそうじゃなかったキューブサット(一辺 10cm の立方体が規格サイズの衛星。何個かつなげるのもアリ)も、実用に供される例が出てきた。

てことで、残るは打ち上げ費用と頻度だよなと。打ち上げ費用もまたコストダウンをしてはいる。1990年代の日本の基幹ロケット H-II の打ち上げ費用は試験機で190億円、量産機で160億円だった。それが、同じく低軌道打ち上げ能力10トンの H-IIA で100億円、能力9割増の H-IIB が147億円ってことまで来た(未確認だけど、最近は130億円まで下がったとかいう噂)

2020年に就航予定の H3 は、H-IIA とほぼ同じ性能で50億円を目指してる。H-IIB の打ち上げ能力を H-IIA ロケットと揃えると、低くても68.4億円なんで、H3 がどれほどの安さを狙ってるかがよくわかろうというもの。

けど、それでも低軌道10トンで数十億円オーダーなんだよな。小型ロケットのイプシロン量産型の能力は H3 の2割なのに、値段は6割の30億円だったりする。小さい方がコスト効率が悪いのはしょうがないとしても、やっぱし1発数十億円なんだよな。

衛星・探査機は小型化が進んでるのに、それを打ち上げる(今のとこ)唯一の手段のロケットのほうは、スケールメリット込みでようやくなんぼか値段を下げてるっつう状態で。需給があんましバランスしてないんですな。しかも打ち上げは超大型プロジェクトだからってわけで、頻度も少なくてな。

てことで日本の科学衛星 Nano-JASMINE の機体自体は完成済みなのに、いつ打ち上げられるのか現状でまったくわからんっつう事態に陥ってたり。Nano-JASMINE は30年前にヨーロッパ打ち上げた ヒッパルコス と同等の性能なのに、質量は20分の1だったりする(ヒッパルコス: 1400kg、Nano-JASMINE: 20kg)

けど小さくなりすぎて、それ専用にロケット1発をチャーターするほどの大プロジェクトにはなり得なくて。で、ブラジルが国内から初めて打ち上げるロケットの、積荷のおまけとして乗せてもらうことになった。たぶんメインの積荷は、ブラジル国産の性能試験衛星じゃないかと。

してその打ち上げ計画はどうなっておるのか。まず、どうも打ち上げ施設の建設がなかなか進んでないらしい。お国柄のせいかもしんないけど、なにぶん初めてだからってのもあるかも。それにブラジルの宇宙開発はかつて死者多数の大事故を起こしたことがあるんで、人材不足と慎重さで遅れが出てるのかもだし。

そして当のロケットはウクライナ製。ブラジルはロケットの自力開発を進めつつ、ひとまず外国製を使って打ち上げ経験を積んでいくっつう方針と思われ。

あのウクライナですよ。てことでブラジル側はロケットの現物をまだ受け取ってないらしくてな。んで Nano-JASMINE は宙に浮いた状態と。つかウクライナも、自国の産業が安定すればこそ政治・経済が安定するわけで。ウクライナ製のロケット部品の主な顧客のロシアも、安定確保と安全保障の観点で国内生産化を進めてるしな。

ウクライナだってそこはわかってるはず。国内のゴタゴタのせいでロケット産業がうまく回ってないってのは、きっと自分でも隔靴掻痒だなーと思ってるんだろうなぁ。

あ、関連記事みつけた。

宙に浮く日本初の位置天文衛星 国際情勢が翻弄 - 日本経済新聞

衛星は安く軽く小さく作れるようになったんだけど、打ち上げ手段のほうはなかなか追いつけませんですなぁ。衛星軌道に達するには、最低でマッハ22くらいまで加速しなきゃいかんからな。やっぱしそこらへんにカネがかかるわけで。

そういや H-II ロケット開発責任者の五代富文氏が著書で書いておられたっけ。

「ロケットはどうしてそんなにお金がかかるのか」「それは地球の重力が強すぎるから」

まー世間からの批判に対する言い逃れ・居直りとも言えるけど、今までと今後しばらくの技術じゃ実際そうだからな。しょうがないとも言えるかな。

宇宙輸送を大幅コストダウンする、という触れ込みの宇宙エレベーター(かつては「軌道エレベーター」と呼ばれてた)。一時期忘れられてたのがここ数年で妙に話題性が復活してるよね。「軌道エレベーター」の頃のアイデアはパイプ内に「カゴ」を通す閉鎖式だったのが、「宇宙エレベーター」と名前を変えてからは、蜘蛛の糸をよじ登る露出式になってるね。きっとその方が実現性が高いんだろうなぁ。

んでこれ研究が着々と進んでる感じだけど、衛星との衝突対策をあまり考えてないような気もするが。タブーなのかな。必ず問題になると思うが。

銘板
2015.11.12 木曜
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昔の挑戦者が今頃叩かれてる件

前にも書いたっけかなどうだったかな。

出どころ忘れた与太話レベルのネタだけど、アメリカ人の感性では、蛍光ボールはヘビのトグロみたいでどうもウケが悪いらしい。

ってのが、この省エネグッズが広がらない理由とされてるっぽい。

この与太話、今年になって聞いたんだけどさ、「今さら蛍光ボールかよ」と。白熱灯から替えるなら LED の方がはるかに捗るだろと。つかまぁトグロを連想ってのはちょっと面白いな。

LED の E26 口金の 40〜60W 級で市販品だと、消費電力は今も蛍光ボールと同じくらい。けどもっと熱的に厳しいクラス(E26 の 100W 級とか E17 の 40W 級とか)じゃ効率いいのが売られてるんで、いずれ E26 の 40〜60W 級も高効率になっていくでしょうと。

現行のあまり効率が良くないやつでも、蛍光ボールに比べて、頑丈・長寿命・つけ始めから明るい っつうメリットがある。値段も抵抗なく買えるくらいにこなれてきた。

正直、蛍光ボールなんぞわざわざ選ぶ理由はなくなったと思う。なのになぜ今さら蛍光ボールをウンヌンするのかと。

結局はアレか。白熱灯から替えることに抵抗を覚えてるってのかなと。意識の高い人たちがうるさく言えば言うほどに、そういう方々の言うこと聞きたくなくなるというか。どんなにいいモノでも、押し付けられて従わされて買わされてってのは面白くないもんで。

あと、電球はエジソンの発明品ってことになってるからな(より正確には、白熱灯の発想自体は世界中の発明家が持ってて、エジソンは実用品を最初に開発した人、ということらしい)。アメリカ人としては愛着ある白熱灯を代替わりさせるのは忍びないのかも。あの国じゃ直管型蛍光灯も職場専用って感じで、一般家庭にはあんまし普及してないしな。

んでまぁ白熱灯のライバルにはケチつけなきゃ気が済まないってとこなのかも。蛍光灯・蛍光ボールは突っ込みどころが多かったけど(蛍光ボールはおいらの家にもまだあるが、もはや同じものを新しいの買う気がしない)、さらに新たなライバルの LED はどうなんでしょ。何か面白いケチをつけてくれるんでしょか。

銘板
2015.11.13 金曜
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パリが大変

パリで大規模なテロがあったね。犠牲になられた方々とそのご家族にお悔やみを、怪我をされた方々にお見舞いを申し上げます。

しかしパリってけっこう、この関連の事件が起きるような印象があるなぁ。シャルリー・エブドのムハンマド風刺漫画とその報復の襲撃があったのは……おお、今年の1月だったか。去年や一昨年のような気がしてた。同じ年にまたこんなことが起きるとは。

って今回の発端かどうかわからんけど、事件の少し前に、またシャルリー・エブドの風刺が物議を醸してたみたいでな。けどこの時はヒンシュクを買っただけだったとからしく。はっきりわからんくてすまんす。

これかな。

シャルリー・エブドがシリア難民の溺死幼児の風刺画 表現の自由の議論再燃 - THE HUFFINGTON POST

相変わらずえげつないというか品がないというか。どーもおいらはこの出版物の味方をする気になれなくて。テロリストの肩を持つわけじゃないけど、襲撃事件のときの「私はシャルリー」運動みたいなのとか、同意する気になれんかったわ。フランスは国を挙げて肯定してた感じではあったけど、なんだかすっきりしなくてさ。

表現の自由があるのはわかるけど、こういう内容なら何らかの反撃を受けるのは覚悟の上のはずだと思うんだ。その反撃をきちんと受け止めるもんなんじゃないかと思うんだ。けどなんかこう、ヤバくなればすぐさま何か大きく強いものの陰に隠れてキヒヒヒと笑ってる卑怯者のイメージというか。弱い物いじめっぽいというか。うちの地元の方言だと、はんかくさいというか。

ってこの日記だってあんまし変わらんのかもだけどさ、おいらはそれでメシ食ってるわけじゃないし。別に自分より弱い立場の人を叩いてるわけでもないし。とか言い訳かなこれ。

つか、いい大人が、亡くなった幼い難民を侮辱ってどうなんだと。はんかくさいを通り越して、ほんずなすじゃないかと。

この風刺が出たのは9月らしい。けどまぁ今回のテロの原因としては、イスラム国がそれ見て怒ったからってわけではなさそうなような。シリアからフランスに逃げてきた難民ってたぶん大抵は、イスラム国のやり方を受け入れられない人たちだろうからな。

そういやイスラム国は、ヨーロッパが大々的に難民受け入れを始めたら、「我が戦闘員を大量に送り込めた」なんてコメントを出してたよな。本当かどうか知らん。ハッタリかも。今回はどうなんだろ、そういう連中が本当にいて、事を起こしたんだろうか。事件の背景がいろいろ解明してくれば明らかになるんだろうけど。

パリは世界的な観光都市ですな。しばらくは観光収入がガタ減りで大変だろうなぁ。

東京や京都も、すでに世界的な観光都市なわけで。今の日本は円安状態になってからというもの、その収入をけっこう当てにしてる状態なわけで。どうか日本でこんなことが起きませんように。

銘板
2015.11.14 土曜
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欧州指向

パリのテロだけじゃなく、最近はなにかとヨーロッパがセンセーショナルな気がする。

少し前までは、おいらの中じゃヨーロッパってかなり存在感が薄かった。それより前だともっと薄かった。まー四半世紀前までは「外国=アメリカ」っつうステレオタイプにハマっとったなーとか回顧したぐらいにして。

18年前だったかな、北朝鮮が初めて衛星打ち上げに挑戦したのは。あのあたりから、日本の世の中もだと思うけど、おいらも外国といえばアジア方面に目先が移っていってたような。そういやその少し前から、日本から中国への工場とかの進出が大々的になってきたんだよな。そしてアジア圏全体が潤い始めた矢先のアジア通貨危機と。このあたりでもう「外国=アメリカ」じゃなくなってたな。

5年くらい前だと、中国・韓国の悪目立ちだなww おかげで北朝鮮がすっかり影が薄くなった。

BRICs って言葉を聞いたときにはもう、BRICs 諸国の経済は一部、陰りが見えてたような。日本にいると、そのうちの中国の存在感だけが強くてな。あーでもロシアが原油の相場高でウハウハだってのは聞こえてきてたな。プーチンさんさぞかし鼻高々だろうなと思っとった。

んで中ロが目立つと、それに合わせるかのようにアメリカもいろいろ牽制してたわけで、一応アメリカの存在感はあったぞと。けどアメリカはおいらの中では地位が落ちる一方。

バブル崩壊後の日本は経済成長が止まったままなのに対して、アメリカはずっと順調に伸びてるわけで。一人当たりの平均所得の格差は開く一方らしい。ただアメリカは中間層が衰退して、少数の超セレブと大多数の平均以下の人たち、の構図になってるらしいけど。

そのせいばかりじゃなさそうだけど、いつの間にかアメリカはもはや憧れの国みたいに思えんくなっちまった。同格な感じさえする。

で、バブル以前からつい最近まで、おいらの関心で言えば、ヨーロッパはずっとお呼びじゃなかった。

それがにわかにって感じで。あくまで主観で考えてるけど、世の中的にもヨーロッパ発のニュースがこの頃増えてきてる気がする。というやっぱし主観。

ドイツはフォルクスワーゲン禍の最中ですな。発覚のタイミングが、難民の大量受け入れを始めた直後っつうまずさで際立ってしまってるわな。ワーゲンっつうかドイツ車の存在感って、その何年も前から、日本に入ってくるニュースでは高まってたような。んでもそれは中国の自動車販売市場でのことだったり。おいらとしては「日本車がんばれー」で済んでたというか。

それも2012年の反日デモだの何だので、「日本企業はもう中国から逃げたほうがいーんでね? 新幹線の技術も盗まれたし。クルマの技術流出や販売はきっとドイツが最後まで面倒見てくれるだろ」とか。関心の向き先は中国のほうで、ドイツそのものってわけではなかった感じで。

そういやあと、ウクライナの混乱でもヨーロッパは存在感を放ってきてるよな。ソチオリンピックの前からだな。んでオリンピック終了直後のパラリンピック開催前に、とうとう関係者全員我慢しきれなくなって、軍事行動を伴った大きな動きがありましたですな。

一番目立ってたのがロシア。2番目が横車押しのアメリカ。てことでヨーロッパは3番目ではあったけど。しかしそのあと4番目でようやく現地のウクライナというか、そのうちのクリミア地域というか、むしろおいら的にはそこらをぶち抜いて、ポクロンスカヤ検事長が堂々ランクインというかww この時はまだヨーロッパは主役っぽくはなかった。けど最近は主役級の目立ち度なような。

国際情勢全体として、もしかして今はヨーロッパが中心なのかな。それともおいらがそう感じてるだけなのかな。

アメリカの存在感がしぼんできてるのもあるのかな。世界の警察をやめる旨を、オバマ大統領が言ったこともあったしな。

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2015.11.15 日曜
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さけたね

しばらく前に仕入れた、なんてかー、なんてーかなネタ。

お酒の販売って免許が必要じゃないですか。んで地域での酒販の組合もあったりして(入会は義務ではないらしい)。業界が形成されてるわけで。

んでその業界用語で、酒税がかかる商品のことを「酒類」と読んでるわけでして。読み方は「さけるい」ではなく「しゅるい」だそうで。

となると、話し言葉だと「種類」とごっちゃになってしまうわけで。

んで業界内ではどうすることになってるかっつうと、「種類」のほうを「たねるい」と読むことにしてるらしい。

なんてーか……。

話の筋がひっくり返ってるというか。

「酒類」を「さけるい」と呼べばいいだけだと思うが。

銘板
2015.11.16 月曜
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模型のダースだらだら話

プラモデルやら RC やらの模型の縮尺ってさ、なんで12の倍数が多いんだろ。

ガンプラに100分の1はあるけど、ほかに144分の1とか72分の1とかあるんだよな。タミヤやハセガワのスケールモデルも、48分の1とか36分の1とか24分の1とかが多かったりする。

RC カーだと8分の1、10分の1、12分の1がある。たまに24分の1もあるけど、カテゴリを形成するほどではないかな。小さいと反応がクイックすぎて、人間の神経のスペックだと操縦しにくいからな。つかオンロード12分の1に 7.2V バッテリーとマブチ540モーターっつう時点で、既においらの限界を超越してたwww

8分の1は12の倍数じゃないけど、約数4の2倍ではあるわな。そういや4分の1ってのもあるみたいで(ガソリンエンジン搭載)。カネかかるわ走らす場所も限られるわで、少なくとも日本じゃほとんど普及してないっぽい。そしてなぜか、6分の1っつう12進数的にバッチシなスケールのモデルは聞いたことがない。ビッグスケールの世界はよくわからん。

なんかこの模型界での12を基準にした縮尺、アメリカから来てるような気がする。アメリカ人って数を数えるのに1ダースとか好きだもんなぁ。12インチ=1フット(フィート)で親しんでるんだろうか。ちなみに1グロスは「1ダースが1ダース」で、12×12=144 らしい。かつて300円で売ってた144分の1ガンダムは、ドンピシャで1グロス分の1だったと。

てことで、模型界では10進数の縮尺はなんとなく半端というか気持ち悪いというかでして。倍数に5が入ると邪道の香りがするというか。

けどさ、今の RC カーでは12分の1スケールは廃れて、オンロードでも10分の1が主流らしい。やっぱし12分の1スケールに 7.2V とでっかいモーターは扱いにくかったんだろ。

んで邪道なはずの10分の1スケールはどこから来たのか。

たぶんタミヤの RC。

タミヤはオンロードでもそこらへん揺れててな。昭和の F-1、F-2 シリーズは10分の1スケールで、けっこうでっかかった。して、オフロードじゃほぼ10分の1のみ。例外的に、アウディクワトロは12分の1だったけど。あれはワイルドウイリスのシャーシを小改造で流用したんで、結果的にそうなった感じ。触れ込みとして、オンロード、オフロード両用ってことにしてたと思った。

んで電動オンロードのレース界ではタミヤは脇役で(タミヤ主催の自社製品ワンメイクレースは盛り上がってたらしいが)、12分の1に収束してった。タミヤも12分の1に合わせていく方針を採った。

けどオフロードは違った。とりあえず最初期のコンバットバギーとランボルギーニ・チーター(シャーシはほぽ共通)は12分の1だったものの、実質的に電動オフロード RC カーの始祖になったバギーチャンプ。これが10分の1だった。

10分の1のオフロードってけっこう質量があるわけで。12分の1オンロードでオーバースペックだったバッテリーとモーターの組み合わせが、ちょうどいい感じになるわけで。操縦に関して、これでかなり敷居が下がるわけで。

かつての RC カー主要4カテゴリの中でダントツにとっつきやすくて、子供を中心に一大ブームを巻き起こしたと。

そしてその流れは製品輸出とともに海外にも波及。日本で生まれ育った10分の1スケールっつう規格が、電動オフロード RC カーのカテゴリ標準になってしまった。5の倍数は欧米では違和感があったろうけど、実用性にはかなわんかったってわけで。

ってバギーチャンプの昔から、実車を忠実に再現したものではなかったわけで。バギーチャンプがモデルにしたはバハ・カリフォルニアっつうオフロードレースの車両なんだけど(こっちはこっちでめっさかっこいい)、模型のほうはそこまで忠実ってわけではなくてな。特定のどの実車ってわけでもなく。

てことで、「外見はそれっぽきゃオッケー」っつう感じで、スケールが何分の1なのかはあまり重要ではなかったというか。まー正式なレースのレギュレーションで全長・全幅・ホイールベース・トレッドの範囲が決まってて、普通にキットを組み立てればうまく収まるようになってたと。

ああでもタミヤの場合、何が何でもドライバー人形を載せるっつうポリシーがあったらしく。模型屋としての意地ですな。走ってるクルマに人が乗ってないんじゃなぁっつう感覚だったかと。んで人形のサイズはけっこうきっちり、それに見合った大きさにしてたような。デューンバギーの人形はテンガロンハットをかぶってた気がする。ああやっぱり

ってこれ復刻版なんだな。シャーシが昔と全然違う。画像検索したら、当時のまんまのやつが出てきた。そうそう、リアサスは FRP の一枚板で全部というすごいシンプルな構成でな。マブチ380モーターだからな、それでちょうどよかったかと。

これかなり欲しかったんだよな。けど食指が動くってほどではなく。なんでって、ドライバー人形の塗装に自信がなかったからww

144分の1のガンプラで、そこらへんのセンスのなさをイヤというほど実感しちまって。

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2015.11.17 火曜
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親指歌姫

ほぼじゅびふぉ でちょっとだけ扱ってる Poucet さん。

フランスご在住らしくて、「フランス語で歌ってみた」を多くリリースしておられるかたなんだわ。てことで「英語で歌ってみた」作品は多くなくて、ほぼじゅびふぉ ではあまり扱えてないわけで。

でさ、お名前の読みからしてわからないでいたけど、調べたら「プセ」らしいっす。意味は「親指」。

最近カーステでこのおかたの『ひらり、ひらり』を聴き惚れてるんで(Cloud9 様によるオーケストラ風アレンジ版)、ちょいと情報提供まで。

こういう素敵なコンテンツがあると、その言語を学びたくなりますなぁ。てことでフランス語の発音と文法をどっかのサイトで軽く学んでみたけど、さっそく挫折 orz

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2015.11.18 水曜
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2段式もアリか

イプシロンロケットって構想段階の仕様だと、2段式で低軌道 500kg の能力だったんだよな。んで実際の初号機の能力は、3段式で同 1.2 トンになった。1段目・2段目が大元と同じってことは、初号機のスペックで、2段式で 500kg 打てたはずなわけで。

2号機以降は2段目の推進剤を4割近く盛るらしい。てことで、2段式にすると低軌道 650kg くらい行けるんじゃないかって気がする。そういう需要があれば、このオプションもありかなと思って。

銘板
2015.11.19 木曜
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キックモータ開発確定っぽいイプシロン

イプシロンの低軌道打ち上げ能力は、1号機の段階で既に M-3SII の6割増し。てことはこの状態で4段目キックモータを積めば、さきがけ・すいせい・ひてん 以上の質量の探査機を打てるはずなわけで。M-3SII で打った探査機の質量がだいたい 140kg 弱なんで、220kg の探査機を地球の引力圏外に直接打てる能力なわけで。さらに、イプシロン2号機で能力が 33% 増になるっぽい。そしたら 292kg ですか。今の技術で のぞみ を作り直せば、このくらいの質量で収まったりしてな。厳しいかな。

とか考えてたら、イプシロンで打つ予定の月着陸技術試験機 SLIM の総質量は 650kg だそうな(資料 [PDF])。新規開発のキックモータを使うらしい。ただ、SLIM の空虚質量が 150kg なんで、残り 400kg が推進剤っつうことでして。

打ち上げ直後の軌道の遠地点高度は 12,756kg。静止遷移軌道の3分の1強でしかない。あとは SLIM の自前の推進剤で 月遷移軌道 → 月周回軌道 → 月着陸 となってる。キックモータ付きイプシロン、そんなもんなのかい。つかまぁペイロード質量 650kg だからな。そんなもんなのかも。

初号機のスペックで静止遷移軌道行きだと、低軌道打ち上げ能力の4割として 480kg か。その 35% 増しの質量を3分の1の遠地点高度に打つと。SLIM の予定初期軌道の近地点速度は 9.5km/s(Tossy's homepage 様の計算ツール使用)。月遷移軌道では 10.9km/s なんで、速度差は 1.4km/s もある。それを SLIM が自力で補う形。

予定してるイプシロンのキックモータ、けっこう小さめなのかねぇ。もっと大盤振る舞いしても良さげなのに。

昨日のログに、イプシロン2号機以降は2段仕様だと低軌道 650kg と書いたった。たまたま SLIM の全備質量と同じ。てことは3段目+キックモータで、遠地点高度を 200km から 12,800km に引き上げる形ですな。うむむむ、なんかもっと行ってもいいような……。それとも敢えて抑えるってことなんだろうか。軌道周期を短めにしてタイミングを取りやすくするとか?

つか2段目増強で、初号機でさえ軽すぎだった3段目がもっと軽すぎになってしまったんで、そこを強化した上でもっとでっかいキックモータを付けるってわけにはいかんのだろうか。それで月遷移軌道に直接投入と。あるいは計画全体の予算やリスク最小化で、この仕様になったのかな。それにしてもな感じ。

SLIM 本体の質量は M-3SII ロケットの時代の探査機と近いから、制約がかなりキツそう(M-3SII 時代はそのオーダーで推進剤も積んでたんで、観測機器をあまり積めなかったっけ)。

んー、イプシロンに余裕を持たせると、SLIM にも余裕を持たせられそうに思うが。SLIM 搭載の推進剤を減らせるぶん、本体の質量を増やせるというか。

銘板
2015.11.20 金曜
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ネス湖的探査機

昨日の SLIM の資料によると、電源系は SPRINT-A(ひさき)でテストした NESSIE 投入で軽量化ですか。けど NESSIE のリチウムイオンキャパシタ(LIC。バッテリーの代わりになる大容量の電解コンデンサ)は不具合が出てしまったんだよな。充電できなくなってしまって。

LIC 本体のトラブルかな。それとも充電器のトラブルかな。んでも純粋なテスト用ユニットだったんで、ひさき 本来の活動には影響なかったわけで。

んで、SLIM でいきなり実用で大丈夫なんだろうか。もう1回くらいは改良試作品を試したほうがいいような気がする。ってもしかして、イプシロン2号機で来年度打ち上げ予定の ERG が積んでくのかな。

銘板
2015.11.21 土曜
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軽さは強さに

おととい書いたのの蒸し返しだけど、今の技術で火星探査機 のぞみ を作れば、かなり軽量化できる気がする。

これで実際どのくらい軽くなるかはわからんけど。アンテナの軽量化は何 kg くらいらしい。500kg 前後の全質量に比べれば微々たるもんですな。けど探査機の存在意義とも言える観測装置って、500kg 級の探査機だと全部合わせても 10kg 台だったりするみたいなんで、それで考えると意味ありそうだったり。

けど、むしろ重くなる方向もあったりして。

のぞみ では通信系のコイルの鉄芯の重さをどうにかするので設計で無理をして、そこがたたってしまったわけで。あるいは のぞみ・はやぶさ・あかつき それぞれとも、燃料の配管に別個な問題が出たわけで。このあたりを強化した最新鋭機・はやぶさ2 の質量は 600kg。むしろ重くなった。

通信用コイルの鉄芯の重さ問題、もう解決されてるのかもな。はやぶさ2と同時に打ち上げられた超小型探査機 PROCYON、アレイアンテナ搭載だからな。総質量 65kg は はやぶさ2 の9分の1ほどでしかない。

あと、のぞみ・はやぶさ・あかつき の運用で、推進剤の量になんぼでも冗長性を持たす大事さが明らかになったわけで。

機材の進化で軽量化したぶんは、現段階じゃ冗長性にぶち込むほうがいいのかもな。ってそれをやったのが はやぶさ2ってことか。日本の探査機はまだまだ経験が足りんからな。数は少ないけど貴重な経験が、どの方向にどれだけの冗長性を仕込むべきか、を少しずつ判明させてきたあたりってことか。

銘板左端銘板銘板右端

そういや旧 NASDA 系の技術実証衛星の方も、H-II ロケット投入後は急に大型化したもんで、不具合がよく出てたよ。それが今はすっかり安定して、設計寿命クリアは当たり前。今度は設計寿命を伸ばす段階に入ってたりする。てことで気象衛星 ひまわり シリーズ、国産化した7号がいきなり設計寿命10年。あと3カ月弱でその10年を迎える。今は8号のバックアップとして待機してるってことは、問題が出てないってこと。

「10年」っつう要求仕様は、最後のアメリカ製の6号を引き継いでこうなったんだけど、きちんと実現できてるところがミソで。さらに現行の8号は15年以上持たせるらしい。背景には、気象庁の予算規模で今風のごっついセンサー性能の気象衛星を運用するのはキツくて、そのぶん寿命を延ばして薄めるっつう事情があったらしい。んでメーカーの三菱電機はその要求に見事に応えてるってわけで。

たぶん情報収集衛星で相当鍛えたんだろうな。仕様や運用状況がほぼ非公開なんで、国民やマスコミの監視が薄いからな。軌道上試験機もよく打ってるし、けっこう存分にいろいろ試せてるんじゃないかと。

銘板
2015.11.22 日曜
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最適化してほしいアレ

はやぶさ2のスイングバイは来月3日ですか。打ち上げからきっちり1年後ですな。これで加速して、目標天体の小惑星リュウグウに向かうってことで。

この「スイングバイ」って言葉、宇宙科学研究所(ISAS)ではなんでまたこれを選んだんだろ。英語だと "swing-by" かと思いきや、それでも間違いではないみたいだけど、一般的には "gravity assist" というらしくて。直訳すると「重力援助」。なんか日本語としてすっきりしない。意訳すると、「重力加速」だと「重力加速度」とごっちゃになるし。「重力ブースト」は良さげだけど、勝手に別な英単語を持ってくるのもなんだかおかしいし。

英語版 Wikipedia "Gravity_assist" を見ると "swing-by" のほかに、"gravitational slingshot", "gravity assist maneuver" ってのかあるそうな。"slingshot" は「パチンコ」ですな。パチンコ屋さんじゃなく、ウソップの武器の方のパチンコ。ちょっと俗っぽいかな。対して "maneuver" は工程・操作で、なんかあまりにも正式名称っぽくてちょっとクドイというか。

んでカタカナで「グラビティアシスト」と書くのもやっぱしクドくて覚えにくそう。言うと舌を噛みそう。だったら「スイングバイ」の方がまだ……って感じはする。

"Swing-by" の意味的には、この場合の "by" は「そばを通り過ぎる」ですな。けど "swing" の方はどうだろ。軌道はまぁ、相手の天体を中心に見るとまさにバットとかクラブとかラケットとかのスイングなんだけど、あまり力学的な説明になってないというか。つか動作の主体と客体が逆だし。そして学術用語として使うには俗っぽいというか。

ハイフンでつないで1単語にしてるけど、前置詞で終わる単語ってのはどうも据わりが悪い気もして。

なんかこう、バッチシな日本語ってないもんですかねぇ。

ちなみに ISAS では「スウィングバイ」と記述してたりする。「スイングバイ」ってのは、この日記で「入力がラクだから」「字ヅラの見た目がすっきりして読みやすいから」で採用してたりして。よそ様でよく使われてる表記なのかは調べたことないっす。

銘板
2015.11.23 月曜
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よく見るけど大丈夫か的ななにか

"Simple is best." って、前々から文法的に怪しい言葉だなーと思っとった。ヘンテコな和製英語かなーと。

simple is best は和製英語ですか? - 教えて!goo

同じこと感じてる人っているもんですな。んでどうも、ちゃんとイギリス人も使ってる言葉らしい。文法規則をゆるめた、くだけた表現ってことかな。なんか落ち着かない感じだけど、本家が使ってるならイイってことで。けどおいらはあんまし使う気しないかも。半端に英語がわかる立ち位置なんで、自分の文法的な理解を超えてる言葉は責任を持てなくて怖いというか。

他によく見る変な英語だと、「レッツ◯◯イング」みたいなのな。宣伝文句とかで。中学英語をおさらいしろと。

銘板
2015.11.24 火曜
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結界に戻らせないためだったのかも

日本の宇宙開発の悲願だった H-IIA ロケットの商業打ち上げ、ついに成功しましたな。関係者の皆様そして、古の H-II ロケットに携わられた元関係者の皆様、この度は誠におめでとうございます。

カナダの通信・放送衛星 Telstar 12 VANTAGE、予定の軌道に無事に届きましたですな。あーホッとした。今後は毎年何回かは商業打ち上げで数を稼いでいきたいとこですなぁ。官需衛星の打ち上げ請負だけじゃ、メーカーの三菱重工業も商売的に面白くないだろうし。

商業受注の決め手はまぁ今は円安だからってのが大きいけど、高度化改修の成果が市場に対して訴求力があるってのも大きいわけで。ライバルの(ていうか日本がほぼ一方的にライバル視してる)、ヨーロッパのアリアンロケット。衛星が受け持つ負担が、このロケットと同じくらいに低下したってわけで。

んで高度化 H-IIA の静止遷移軌道って、近地点高度が 3,000km くらいまで上がるんだわ。その一方、軌道傾斜角は29°→20°にしか変わらないわけで。H-IIA で静止衛星を打ち上げる問題点が、それまでは「軌道傾斜角がキツすぎて、衛星の負担が大きい」だったのに、なんでこうなったのかと思っとった。技術的に仕方なくこうなったのかなとか。

前に考えてたのは、

  1. 最初の静止遷移軌道の遠地点っつう軌道変換のスイートスポットを衛星に譲るため、ロケットの2段目はその少し前の外れたタイミングで第3回燃焼するから?
  2. 2段目の低軌道での第2回燃焼から第3回燃焼まで、アイドリングモードでゆるゆると加速を続ける結果そうなってしまうから?

とか考えてた。A は全然違ってた。2段目はそのスイートスポットをもろに使うんですな。衛星はそこから1周した遠地点で、自力推進をし始めるわけで。B はどうなんだろ。まーよくわからん。

でさ、わざとやってる説をひとつ思いついたんだわ。近地点をここまで引き上げるのって、ヴァン・アレン帯を避ける意味もあるのかなと思って。

静止衛星って打ち上げ行程以外には基本、ヴァン・アレン帯を通らないわけで、それ用の放射線対策はそんなにしてないらしい。てことで、1回目の遠地点での軌道変換は H-IIA が使ってしまう以上、衛星がヴァン・アレン帯を再度通るのは避けたいってことだったんじゃないかと。その課題をクリアしつつアリアンと同等のサービスを、てなことから、今のあの静止遷移軌道が編み出されたのかなと。

そうなると、今回の打ち上げでは2段目の遠地点に行くまで温存する必要があるんで、打ち上げ能力が落ちたわけで。そこを、1本10億円の固体燃料ブースターを2本追加して補ったわけで。となると、これからは軽量化なんかで素の打ち上げ能力を上げていく方向に持っていくんじゃないかなと。

2020年初打ち上げ予定の H3 ロケットが安定するまでは、H-IIA が並行して使われていくっぽい。H-IIA の出番はまだまだ続くってことで、さらなる性能アップの改良も続けていく意味があると思うよ。

なんて考えた後に Wikipedia「ヴァン・アレン帯」を見たら、

内帯は赤道上高度2,000~5,000kmに位置する比較的小さな帯で、陽子が多い。外帯は10,000~20,000kmに位置する大きな帯で、電子が多い。

ヴァン・アレン帯って思ってたより全然高かった。近地点、内帯のど真ん中じゃないですか。これは一体……。結局、高度化 H-IIA の静止遷移軌道はヴァン・アレン帯よけじゃなかったと。また外れた…… orz

まー静止衛星のアポジキックは何回かに分けるパターンが多いわけで、どっちみち何度かはヴァン・アレン帯を通らなきゃいかんってことか。んで高度化 H-IIA じゃその点は損も得もないってことか。

銘板
2015.11.25 水曜
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ひとつ積んでは……

とある数字を扱う役所に行ったんですわ。おいらが提出した書類にミスがあったとのことで、その指摘を受けたんですわ。まー計算が間違ってまして。計算表に出てる数字を足し合わせると、合わないとのことで。

表計算でやったんだけど、どうも小数点以下の扱いがイマイチだったらしく。紙面に出る数字は、自動で四捨五入した整数なんですわ。てことで、表示されてない少数を合計すると、整数部分のズレが表面化してしまうと。仕組みはわかった。あとは、各要素のセルの中身の計算式を、素の割り算なのを「Round()」でくくればいいと。

そこまでわかったんだけどさ、職員さんはそれをおいらに示そうと、電卓を持ち出したわけですよ。さすがプロ。速いんですよ。ツパパパパパパパと快調に進んでいく計算。

途中、おいらは気付いた。「あ、そこ『63』じゃなく『36』ですよ」。

職員さん「あ、ほんとだすみません」。

なんだか嫌な予感がした。計算要素、20個くらいあるんですわ。

そこから先、怒涛の入力ミス連打。ミスっては消して最初から、ミスっては消して最初から。なかなか最後までたどり着けない。

5分くらいは待ったろうか。こっちはただホゲーっと。向こうはずっと超速度でツパパパパパパパパパパパ……。

めでたく計算結果が出て、おいらの間違いがめでたく確定された。なんかホッとしたですよ。別に時間が差し迫ってたわけではないけど、「殺すなら早く殺してくれー」ってなわけで。

表計算ソフトってその点が便利なんだけどな。でも職員さんは電卓に慣れてるだろうし。けど累積数が大きくなれば入力間違いの確率も上がるわけで。いちいち最初からってのがどうもね。けど窓口の狭いテーブルに PC を広げるのもなんだし。そういや Android スマホには最初から表計算ソフトが入ってたりするよな。でも入力しにくくてな。電卓みたいにツパパパパパパと入力できる、スマホ用の表計算ソフトってないもんですかねえ。

事務系の仕事だと、電卓を超高速入力できないと信用されないってのもあったりするよな。もうそれは表計算ソフトに置き換えた方が……と思うが。いやさ、なんぼ速くても、計算なんだから答えを間違えちゃ意味ないわけで。途中で間違いに気づくのはオッケーだけど、リカバー策がないってのが電卓の悲しいサガなんじゃないかと。

って最近は複数行表示の電卓ってあるんだよな。きっと表計算風に、途中で間違えたところだけ修正して再計算、なんて芸当ができるんじゃないかと。おいらは触ったことないけど、操作や仕様が単純だといいですなぁ。

銘板
2015.11.26 木曜
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電卓ブルース

いやさ、前に短期間だけ事務系の仕事に就いたことがあってさ。そこに長く勤めておられる先輩が、なんか遠回しに聞いてきて。「電卓ないのって役職的にどうでしょうかね」的に。ちょっと意図がわからんくて、「Excel 使ってますから大丈夫ですよ」「なんならケータイの電卓も使いますし」と気遣ったつもりだった。したら Excel は起動が遅くてどうたら、持ち運べないのがどうたらとかで攻撃され、ケータイはケータイだからそんなので計算というのもまた、とかよくわからん却下を受け。

けどその人の意図としては、「その役職で電卓を持ってないとうちの職場の体面が悪いから、机にひとつ持っててほしい」だったよ。んでまぁ余ってた電卓1個を受け取ったと。ほとんど使わんかったけどな。

今の職でも計算する仕事ってのがありまして。どうせ足し算引き算だけなんで暗算してたら、指導役の人に「電卓を使ってくださいよ」と言われた。けど電卓って入力を間違えやすいじゃないですか。したら最初からやり直しじゃないですか。うまくいったみたいに思えても、なんか自分で信用できなくて、何度も何度も確かめたりするじゃないですか。それが嫌でさ。かといって PC と表計算をそのためだけに立ち上げるのも面倒で、暗算してたんだわ。「電卓は苦手なんで」と言い訳しつつ。

あるとき間違えまして。指導役さん、鬼の首を取ったかのように「電卓を使ってください!」と。んでまぁ電卓を使ったけど、やっぱし上に書いたような感じで、どうにも気持ちが悪くて。

表計算で専用の計算フォーム作りましたですよ。起動がめんどいけど(格好つけて Linux なんで、ログイン行程がある)、入力完了と同時に計算も自動で完了してるってのは便利ですよ。

んでまぁ表計算の数式作りとしてまったく大したことなかったんだけど(Sum だけ)、それを見た指導役さんはいたく感心しておられまして。表計算ソフトいじったことなかったんか。てことで、「電卓は苦手なんで」と再度言ってみたですよ。それでようやく納得してくれたっぽい。

世の中の電卓に対する愛というか執着というか、どうもよく理解できん。使い道によっては便利なのはわかるけど、計算は何でもかんでも電卓オンリーで処理しなきゃ認めんぞ的なノリはおかしいと思うが。

ほんの40年前の主な計算道具は そろばん だったわけで。当時も同じノリだったんだろうなぁ。そういや昔、世の中が電卓の時代に激しく流れてったあたり、そろばん派の屁理屈を聞いたことがある。

「1+1 なら そろばん の方が速い」

いやそれ暗算の方が速いし。つか答えを暗記してない人なんているのかと。暗算ですらない。

今は そろばん は実用現場から引退した状態だけど、知育アイテムとして重宝されてるわけで。電卓もいずれそうなるんだろうか。

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2015.11.27 金曜
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魅力の新説

うおおお、アルツハイマー病の発生について、画期的な新説が出てきたぞなもし。ただし今のとこは説で、違ってる可能性もけっこうあるっぽいけど。

アルツハイマー病、原因は真菌感染?患者の脳に痕跡 - AFP BB NEWS

これが本当なら、治療法の確立が一気に進むだろうなぁ。希望を込めて、ぜひそうであってほしいですよ。そしたら、患者のご家族の負担減も介護福祉予算の削減も、一気に進むだろうなぁ。

まぁ認知症はほかに、主なものに脳血管性とレビー小体型とがあるそうでな。どっちもまた、周りの人たちにとってかなり厄介なものだったりするんだよな。患者本人にとっては言わずもがな。んで合わせて3つのそれぞれとも原因が違うわけで、治療法もまた別個なわけで。

それでも、今はこのうちひとつだけでもどうにかなれば、世の中全体の精神的・経済的負担が軽減で相当明るくなるんじゃないかと。

銘板左端銘板銘板右端

一応「真菌」とは何かを Wikipedia で調べようとしたら、「菌類」に誘導された。

菌類(きんるい)とは、一般にキノコ・カビ・酵母と呼ばれる生物の総称であり、菌界(学名:Regnum Fungi )に属する生物を指す。

細菌などと区別するために真菌(しんきん)とも呼ばれることもある。外部の有機物を利用する従属栄養生物であり、分解酵素を分泌して細胞外で養分を消化し、細胞表面から摂取する。

とのこと。一般的な菌全般のことだけど、細菌は含まないらしい。真菌と細菌との違いって何なんだろ。

菌類と細菌類は微生物として一括りに扱われる場合もあるが、前者は真核生物、後者は原核生物であり、細胞構造が全く異なる生物群である。

へぇーそうなってたんだ。って、真核生物と原核生物との違いって何なんだろ。

Wikipedia「原核生物」によると、

核膜を持たず、したがって明確な輪郭をもった細胞核の見られない細胞からなる生物のこと。構造的に真核生物よりも遥かに小さく、内部構造も単純である。性質の異なる真正細菌(バクテリア)と古細菌(アーキア)の2つの生物を含んでいる。

とのとこ。ほうほう、構造的に人間の細胞に近いのは、真核生物(真菌)のほうですな。細菌はより原始的というか。んー、真菌が大型化できたのは、細胞核を得たからなんだろうか。てこととで、これで高機能化を果たせたってことかな。

しかし真菌っつうと光学顕微鏡で詳しく見れるくらい大きいわけで。目立つわけで。アルツハイマー病の病原なんだとしたら、その方向で研究することが決まれば、あとはけっこう早いんじゃないかと。とりあえずは、本当にアルツハイマーの病原なのかどうかの結論待ちですな。

って、あるいは真菌は目立つから今回見つかったってだけで、実は細菌やウイルスも関わった合わせ技だったりしてな。となると話は一気に面倒にもなりえそうだったり。

銘板
2015.11.28 土曜
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DJ

「〜だじゃ」ってのは八戸の方言なんだけどさ。語尾につけるんだじゃ。「だじゃあ」と伸ばすのも OK。

仙台方言の「だっちゃ」とだいたい同じだっちゃ。けどこっちは断定表現のみで、「〜だっちゃ?」的な用法はねんだじゃ。

ああむしろ同じくここらへんの「だっきゃ」の方が「だっちゃ」に近いかな。福島と米沢の「だべした」もほとんど同じだべした。

となると「だじゃ」はここらへん特有ってことになるんだべか。勢力範囲はどのくらいなんだろ。たぶん津軽でもそのまま使ってるよな。青森県全域でオッケーかなと。

盛岡周辺はどうなんだと。この表現、今日日はかなり親しい間柄じゃないと使えないからな。盛岡人でそういう人っておいらの周りにはいないかなと。

平泳ぎの北島康介が一時期「じゃあ」言葉にハマってたみたいだけど、八戸弁・津軽弁のそれなのかどうかは謎。

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2015.11.29 日曜
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目隠しラッコ

ラッコかわいいよラッコ。

まさかのアイデアwwwww 寒さをしのぐラッコの姿が可愛すぎる件→ - カガクニュース隊

やべえかわええ……。

Wikipedia「ラッコ」でさらに、

また貝類を食べる際の石等の道具や食べ切れなかったアサリ等はわき腹のたるみをポケットにして、しまいこんでおく癖がある。

成長したラッコは気に入った特定の石を保持し、潜る際には錘(おもし)に使う。

ここらへんも妙にかわいいような……。

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2015.11.30 月曜
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大往生すざく

少し前になるけど、X 線天文観測衛星 すざく、ついに引退しましたなぁ。

X線天文衛星「すざく」…寿命を大幅に超えて引退へ - ハザードラボ

上の記事は8月27日付。6月12日付の JAXA からの発表 では、

今後少なくとも1~2ヶ月間にわたって正常観測への復帰を目指し、まずは姿勢の安定と、安定した電源を確保する方法を模索することになります。

となってた。地上チームは すざく を復旧させるべくがんばったけど……という形。でも目標寿命2年で実際の運用10年間は立派だった。

すざく(開発名 ASTRO-E)は観測にこぎつけるまで大変でな。まず2000年に打ち上げたんだけど、M-V ロケット4号機に不具合が発生して打ち上げ失敗・全損。同じ仕様で再度製造して(ASTRO-EII)、小惑星探査機 はやぶさ に順番を譲って、2005年に打ち上げ成功。

ここまでは良かったけど、目玉の観測機能が初起動と同時に不具合発生、全損。つらいデビューになってしまった。けど生き残った観測機能もまた世界最高水準だったおかげで、多くの貴重な成果を残せたってことで。

そういえば「銀河の固有運動には重力のほか、流体抵抗も無視できないくらいの影響を及ぼしていた → 長い時間が経つと重力と流体抵抗により、だんだん銀河がひしめき合っていく」っつう研究成果は、すざく の観測データを使ったんじゃなかったっけか。宇宙は空間自体が膨張してるんで、銀河間の距離は離れていくことになってるわけで。それがそんなに単純な話でもなかったっつう発見があったわけで。

あの時代、2系統ある日本のロケットが両方ともフルモデルチェンジで大型化を果たした直後で(バブル期までの右肩上がりの時代に始まった開発計画が運用段階に達した時期)、それに合わせて衛星もまた一気に大型化して、経験がまだいろいろ足りなくてな。予期せぬトラブルがさまざま出てたですよ。それもこれも、関係者の方々の英知と努力のおかげで、今はだいぶ安定しとりますなぁ。そりゃもうファンが振り返ってしみじみできるくらい(しみじみ)

すざく に先立つ2011年、赤外線天文衛星 あかり が寿命を迎えた。すざく の7ヶ月後に打ち上げられたこの衛星も、設計寿命3年を超えて、5年9カ月生きて働き続けた。はやぶさ の後に M-V で打ち上げられた天文衛星3兄弟で今も生き残ってるのは、太陽観測衛星 ひので のみになってしまったな。こっちも9歳になった。日本の天文衛星としては長寿の部類じゃないかな。どうかこれからも長く息災でいられますよう。

あかり、すざく 共通の「死因」はバッテリーの劣化。ここが、この手の衛星の寿命の鍵を握ってるらしい。

低軌道衛星なんで、だいたい50分ごとに地球の陰に出たり入ったりするわけで。あかり は太陽同期軌道だったんで、はじめはずっと昼間でいられた。けど途中から昼と夜のある軌道になってしまったらしく。

すざく でいうと、日なたにいる50分の間に、仕事しながら急いで充電して、蓄えた電力で夜の50分間を耐え抜く形。これを毎日14〜15回繰り返す。バッテリーにとってはそりゃ過酷だわ。

宇宙にリチウムイオン電池を持ち込んだのは はやぶさ が初。天文衛星3兄弟のバッテリーはどうだったんだろう。はやぶさ と同時期に開発してたんで、設計・製造中はリチウムイオン電池の運用実績はまだなかった。てことは、旧式で実績のあるニッケル水素電池だったかも。

今の衛星・探査機のバッテリーはリチウムイオンが普通みたいだけど、低軌道での過酷な運用条件下で、ニッケル水素より頑丈だったりするんだろうか。

来年の早い時期に、すざく 後継の新型 X 線天文衛星 ASTRO-H の打ち上げが控えてる。和名の愛称の公表は、もっと打ち上げ時期が近くなってから、あるいは打ち上げ成功が確認されてからかと。X線天文衛星は「あすか」「すざく」と来てるんで、次は「いかるが」でお願いしたいところ。

ASTRO-H のバッテリー、どうか長く持ちますように。

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