ひとりごちるゆんず 2013年12月
銘板
2013.12.1 日曜
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イモヅル地獄 CSS

立体写真のもくじページの CSS も古いなぁ。ていうか Chrome だと一部機能してないし。Firefox だと問題ないのに。Safari だとどうなんだ……。だめか。KHTML 系では作動しない書き方になってるんだな。

お、その部分(サムネに網をかけて、マウスをかざすと網が消える細工)、JavaScript でやってたんだ。自分でやってて忘れきってたw ここを CSS に直すとするか。

って、そうかここは JavaScript だよなー。ソースを開けたら、単純だけど分かんないww 教科書の丸写しですな。作り直すのは後。ここは外部ファイルだから書類1個直せばいいし。とりあえずほかの CSS 部分の改造すべえ。そこだけでもかなりあるし。

……、

……、

……。

ケータイ立体写真1 の CSS 改造だけようやく済んだわ。すげー手間かかった。無駄に id を振って個別に設定してたところを、class 3行にまとめて一括対応に直して外部に出してと。ソース761行が698行。63行減って削減率 8.3% か。まーこんなもんでしょ。

次以降は外部ファイルを使えるんで少し楽になりそうだけど、うじゃうじゃありますがな。そしてブラウザ上での見栄えの進化は一切なし。ツケがたまっとりますなぁ orz

銘板左端銘板銘板右端

この日記の台紙ページの新規作成は、半年前の方針継続で来年分を一気に作ってみた。作業は繰り返しが12回でまだ手作業があるけど、毎月末にやる細かい作業が減るってのはいいやね。「ほんのちょっと」でも予定が消えてやらなくてよくなるってのは気分的にラクですな。JavaScript でおいらができる自動化を進めていったらこうなったよ。1ループの作業量が減ると、一度に大量処理をする気にもなってくるんですな。

前は一度にやることを思いつかなかったのもあるけど、思いついてもめんどくてやる気にならんかったと思う。んで、あるときまたしょうもない手順をいくつか削ったら、ちょうど気分の閾値を突破したっぽいww 簡素化って大事なんだな。

CGI で全自動化できればもっといいんだけど、そっちは全然だったりww

銘板
2013.12.2 月曜
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『天樂』(てんがく)

「和楽器バンド:天樂」への海外の反応 - 海外もみっくみく

やっべえこれやっべえ。すげーかっちょええ。自分とこにも欲しくなったんでニコニコ動画版のサムネを貼るです。YouTube 版は上のリンク先からどうぞ。

和楽器すげーよ和楽器。和洋のバランスが怖いくらいツボだよ。っつーかこのバンド、メジャーデビューしてるわけじゃないの? いやいやすぐさまデビューしなさい(なぜ命令)

なんで YouTube 版のタイトルに "VOCALOID" と入ってるのか、なんで『海外もみっくみく』様が紹介してるのか、と思ったら、元はリンが歌ってたんだね。その大もとのニコニコ版も貼るです。

原曲はまた原曲でアツい曲だなーと聞き惚れてたら、ゆうゆ P だったのか。音が ゆうゆ P だねぇ特にギター。『飛雷震』に惚れてよく聴いてるけど、歌詞の切り口もやっぱ ゆうゆ P だね。

きっとこの芸術家、逃げ出したい自分を無理にねじ伏せて、1曲ごと悶絶しながら作ってるんだろうなぁと勝手に妄想。どっちも歌詞はそんな内容のような。そして音も、そんなギリギリな何かが研ぎ澄まされて出まくってるような。ていうか4年以上も前の曲だったとは不覚。

銘板
2013.12.3 火曜
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装填中のなにか

昨日のネタにちょっと関連。

今、このサイトの新コンテンツを準備中。同じく『海外もみっくみく』様で知った音楽コンテンツをこっそり支援というか。今4個できたとこ。とりあえずの目標は8個かな。そのくらいたまったら出そうかな。内容も HTML も、ページ作りのチマチマした編集作業がけっこう大変だったりする。

銘板左端銘板銘板右端

先月17日のログのヘッダを、思いつきでちょっとだけ画像で飾ったんだわ。Art of Illusion で作ったサクマボタンを縮小表示したぐらいにして。

これどうしようかな採用にしようかな。CSS を使えば、ソースは試しでやったのよりごちゃごちゃしないで済みそうな気がする。

銘板
2013.12.4 水曜
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はしっこタッグ

かつて日英同盟というのがあったそうな。その内容はおいらはあんまり分かっとらんわけだが、地理的に面白いなーと思ってさ。

ユーラシア大陸を挟んだ対称形で。東西それぞれの大陸文明の辺境に位置する島国同士の同盟ってさ、なんだか見事に端から端までなわけで。

イギリスのほうはその頃はユーラシアのかなりの部分を支配してたわけで、そこは当時の日本とは比べるべくもないんだけどさ。でもそれはそれで、ユーラシアの覇権地図で最後に残った東の果ての島国は植民地にならなくて、西の果ての世界最強の国と同盟を結んだ、てのは痛快かも。

あの同盟が続いてれば、第二次大戦で日本は勝ち組だったなぁとかもう、日英同盟に思いを馳せれば誰でも考える小並感。

今でもよくね?

日本は今アメリカのみと同盟を結んでるよね。よく分からんが、米英も同盟関係にある気がする。てことは第二次日英同盟を結べば、ものっそいトライアングルができそうなような。

これ軍事同盟ってより金融同盟のほうがしっくり来そう。ニューヨーク・ロンドン・東京って昔から世界三大金融市場だもんな。地理的にちょうどよくばらけてるのもあって。

銘板左端銘板銘板右端

そういやなんかよくわからん渦中の猪瀬都知事、日本標準時だか東京のみの標準時だかを2時間早めるとかいう考えを出したことあったな。世界で最初に株式市場が開く土地としてアドバンテージ確保とか。そしてソッコー「東証を今より2時間早く開店させればいいだけ」とツッコまれてたww

だよなぁ。ていうか正午に太陽が南中近くにないっていろいろ不自然だろ。現状、八戸でさえ南中が11時半頃でなんかちょっと早い気がするのに。

けど慣れると気になんないもんなのかもな。中国ってあんだけ国土がでかいのに、国内に時差がないらしいし。全部が北京時間に合わせてるらしい。Google Earth を見るに、標準時は日本の1時間遅れかな。んで北京って中国の中でかなり東に寄った場所にあるから、チベット・ウイグルとかの西域のこと全然考えてないような。

韓国も日本と時差がないってのはどうなんだろ。九州より西にあるのに。いっぺんソウルに旅行したとき、夜明けが遅くてびっくりだったよ。八戸とソウルは基準点の明石をまたいだ反対側だしな。年がら年中サマータイムって感じ。

銘板
2013.12.5 木曜
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実は内向きのアピールか

週刊誌が報じた伝聞記事で、安部首相が言ったとかの「中国はとんでもない国だが、まだ理性的に外交ゲームができる。一方、韓国は」ウンヌンってさ。本当に首相が言ったかは依然真偽不明だけど、おいらは読んでなんか納得するものがあった。

……、

……、

……。

いやいや中国もかなりじゃね? 防空識別圏でまたずいぶんと無茶やらかしとりますが。しかも早速日米に好きなように飛行機を飛ばされてますが。

中国が日本にことさらに八つ当たりするときは、内政が不安定なとき。中がヤバいのを国内世論に気にされないようごまかそうとするとき。20年前のアメリカのやり方のパクリ。中国国内じゃ最近、北京で国内の不満分子が自爆テロとか不穏な感じだったするね。

日本から見て、あの国に反日活動の内容が支離滅裂気味に見えるのはそのせいなのかな。政府に対する国内の不満をそらせればそれでよくて、なりふりかまっちゃいられなくなってきたのかな。だとしたら北朝鮮と変わらんなぁ。

そういや去年の官製反日デモはそういうことだったような。あれをずっと続けてるってことなのかな。んで最新のネタは防空識別圏ってことかな。

外敵を設定して、国内に向けて自国軍の強さをアピールしてるってことか。「オレについてこい」なのか、「おめーら逆らったら容赦しねえぞ」なのか。それとも両方なのか。

となると、外国としてはいちいち真に受けるだけ無駄ってことにもなるのかな。けどこっちで意図しない変なメッセージを送ることになっちゃいかんから、いちいち真面目に対処しなきゃなんないよな。んー。

韓国もだけど、なんで日本が度を越した無茶ぶりに従うもんだと思うんだろう。しかも効かないと見るや無茶ぶりの度合いをますます上げるのってさ、なおさら従うわけないだろ。という簡単なことがなんでわかんないんだろという謎。今や両国の日本への要求内容は非現実の域に達してると思うが。

ここを見ても、両国とも内政がかなり危ないところまで来てるのかなーとか察してしまったり。

銘板
2013.12.6 金曜
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宇宙蟻地獄からの脱出者

「ブラックホールからは物体はおろか光さえも逃げ出せない」てことで、何物も外に出られないっつうイメージがあるね。ほんとにそうかなとちょっと思ってさ。

ブラックホールに物体が落ちると脱出できないってのは、強力な重力のせいだよね。ブラックホールが生まれるのは、巨星が自らの重力で崩壊してしまって、自身を構成する物質が内部へ内部へと落ち込むから。そして縮んだ星の外縁が、その星のシュヴァルツシルト半径より内側に入ってしまう。この状態がブラックホール、だとおいらは理解してる(ちょい自信なし)。シュヴァルツシルト半径が何もない空間に露出してしまってるわけで、ただの空間ってのは何でも出入り自由な状態なんだけど、けどそこは実はブラックホールさんの間合いというか結界というか。あまりに強力な重力で、物体は何物もそこから逃げ出せない。てなことだとおいらは理解してる(やっぱしちょっと自信なし)。「事象の地平面」とかいう表現も何かで見たことあるけど、おいらはそこは分かってない。

質量があるものならまだしも、質量なんてなさそうな光や電磁波さえも脱出できないってのはどういうことか。分かってる人にとっては分かりきってる話だけど、自分の考えを整理するのにちょっと書かせてくださいませ。

シュヴァルツシルト半径の定義が、そのブラックホールから光が脱出できなくなる範囲の半径でして。なんでこうなるのかっつうと、光や電磁波は重力で進路を曲げさせられる、というのがカギ。ある重力源の近くを通りすがった光が受ける重力が強いほど、その重力源の方に大きく曲がる。光がシュヴァルツシルト半径より内側を通ると、光はその半径よりも小さな曲率半径で曲がり込む。より内側に食い込んでしまうってことで。より内側はもっと重力が強いから、ますます曲がり込む。てことで、もう螺旋を描いてブラックホールの中心に飲み込まれるのみ。

「物体はおろか光さえも逃げ出せない」ってのは、実はそれぞれ別々の仕組みだったわけで。モノと光を一緒くたにするこの文章表現に違和感を覚える人にとっては、少しは分かりやすい感じになるかと。

光のコースがなんで重力で曲がるのかっつうと、重力とはすなわち空間のひずみのことだからなんだそうで。ナンノコッチャって感じだけど、これを説明するのによく、玉をゴム膜に乗せると、玉の周りが沈み込むっつう絵が使われたりする。コチラのサイト様とかどうでしょ。これで雰囲気が分かるかと。実際に重力でひずむのは3次元空間で、模式図は1次元さっぴいてるけどさ、直感的に分かりやすいかと。

てことで、ブラックホールではその超強力な重力が外部に派手に影響を及ぼしてるってわけで。シュヴァルツシルト半径よりちょいと外側では、光の進路は曲がるけどブラックホールには捉まらないで済む。光は何事もなかったかのようにまた宇宙空間を進むんだけど、進路が変わってしまってると。

てことでブラックホールってのは、重力レンズというイタズラもしてしまったり。1990年代後半、新聞で不思議な天体現象の記事が出たですよ。三日月状というかアーチ状というかの巨大な星雲らしきものが見つかったとか。天文学者曰く、そんな構造はできるはずがないとか。後で、実はブラックホールか何かの大質量天体の重力レンズ効果が生んだ幻影だったことが判明しまして。実例の初発見だったわけで。アインシュタインの予言が当たったとか、ちょっと話題になったっけな。

「ブラックホールからは物体はおろか光さえも逃げ出せない」

「吸い込むだけで何もそこから出てこない。ゆえに『ブラックホール』と呼ばれる」

……、

……、

……。

出てんじゃん。重力が。

……、

……、

……。

んー、重力って何なんだろ。重力波って光の速さで伝わるんだよな。そして空間そのものを媒質にして伝わるんだよな。そこは電磁波と同じ。けど電磁波はブラックホールに吸い込まれる。重力自体はブラックホールの中心から発して、シュヴァルツシルト半径の外におもっきし出てる。出てるから重力レンズ効果が発生する。

んー、重力波は重力の時間変動の波なんだよな。重力自体は力なんだよな。

力は結界の内外お構いなしで出入り自由ってことか?「強い力」「弱い力」は分子とか素粒子とかの微小オーダー話みたいなんで、巨大天体ウンヌンじゃあんまし関係なさそうね。じゃあ電磁気力は?

天体オーダーの大きさの世界じゃ電磁気力の影響も無視していいみたいで、重力だけが支配的らしい。てことは電磁気力もあんまし考える意味ないのかな。

けど、世の中では「すべてを飲み込む」で知られてるブラックホールが、縄張りの外にまで影響を及ぼす何かを自身で直接出してた。これ個人的にかなりでっかい気づきなんだが。確かに物体でも電磁波でもなかった。けど「ブラックホールからは物体はおろか光さえも逃げ出せない」「吸い込むだけで何もそこから出てこない。ゆえに『ブラックホール』と呼ばれる」は、そのフレーズの作者の都合どおりの対象限定の、アヤ付きの表現だった。たった今そこに気づいた。うおおお今センス・オブ・ワンダー来まくってるよww

重力って素粒子の作用で発生してるらしい。グラビトンとかいう、大鉄人ワンセブンの必殺技みたいなやつ。こいつが出たり入ったりすることで重力ができるとかいう、なんだかよく分からん説明を読んだことがあるような。どこからどこに出たり入ったりなのかもおいら分からん。素粒子がシュバルツシルト半径の境界をまたいで出たり入ったり……なのかな。まったく自信ないぞ。

素粒子なら出入りできるんか?

……、

……、

……。

ニュートリノはどうなんだろ。「何物ともほとんど相互作用しない、幽霊のような素粒子」っつう、なんかこの題材で行けそうな触れ込みだが。

と思ったら、これまた1990年代後半、スーパーカミオカンデの観測チームが「質量あり」と結論を出したね(当時の新聞は科学・技術ニュースが多くて楽しかったことよ)。質量があるなら脱出不可能組かな。

じゃあエネルギーは……。

……、

……、

……。

物質はエネルギー。電磁波もエネルギー。これも不可能組かな。

銘板
2013.12.7 土曜
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ニュートリノに続くもの、のはずだったかも

そういや1990年代後半、スーパーカミオカンデでの観測で、ニュートリノに質量があることが確定したことが連日のように新聞を賑わしたことがあった。ノーベル賞級の大発見として。よく考えると、あのときはまだ小柴先生はノーベル賞を取ってなかったんだよな。小柴先生はスーパーじゃないほうの初代カミオカンデで超新星をニュートリノで観測した功績で、ノーベル賞受賞は時間の問題と言われてたっけな。

小柴先生は2002年にめでたくノーベル賞をいただけたけど、残念ながらニュートリノに質量があることを確定した戸塚先生(小柴先生のお弟子さん)は、2008年に亡くなられ、受賞できなくなってしまった。小柴先生は弔辞で、「あと十八ヶ月、君が長生きしていれば、国民みんなが喜んだでしょう」とおっしゃったそうな。ノーベル賞って過去の受賞者からの推薦が効くらしいから、きっと小柴先生はその方向で動いてて、手応えを感じておられたんだろう。

新聞各社は21世紀に入るとともに、軒並み科学記事を削減していった。意外と受けが悪かったってのが、たぶん数字で分かってきたんじゃないかと。インターネットが普及し始めてきた頃だったんで、ウェブ版記事のアクセスログを見てそう判断したのかもな。それまでは、記事単位・ジャンル単位で記事の人気を計る術がなかったろうし。

で、科学記事は90年代には華やかではあったけど、記者さんやデスクさんのクオリティはそこまででもなかったようなって感じでさ。科学雑誌より明らかに品質が落ちてたわww けど流行りものライター的な進取の気質はあって、1998年にニュートリノの質量関連で大々的に記事を組んだあと、次はこれだとばかりにとある紙面に踊った新ワード。それは「ニュートラリーノ」。

理論で予言されてはいるけど、2013年現在で未発見らしい。おいらは Wikipedia 記事を読んでもさっぱり何のことやらw とりあえずニュートリノとは名前が似てるだけで(何らかの意味で中性ってことなんだろうな)、あんまし関係ないらしいwww たぶん記者さんも、たまたまこのネタが出たタイミングで、しかもニュートリノと名前が似てるからってだけで取り上げたんじゃないかなとww

それはそれで意味のあることと思うよ。おかげでおいらはその名前を覚えた。今も、上に書いたくらいのことは覚えてる。

けど、なんだかイタリアのスーパーカーみたいな名前ですな。

銘板
2013.12.8 日曜
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続 はしっこタッグ

英国戦艦ドレッドノート

20世紀初頭、その名は重装甲・重火力の革新的最強戦艦の代名詞として世界に轟いたそうな。「ド級」「超ド級」って言葉はそこから来てるらしい。その時代以降の戦艦の指標にまでなったわけで、ドレッドノートは戦艦の歴史の分水嶺になったってことですな。戦力もインパクトもそれほどまでにすごかったと。

渡部昇一によると、ドレッドノートがそんな仕様になったのは、日露戦争の結果を見たかららしい。日本海海戦が1905年5月。ドレッドノート起工が1905年10月。基本設計は5月の時点で出来てたはず。だとすると、ものすごく大急ぎで仕様変更をしたってことかな。

そしてドレッドノートが、列強各国の大艦巨砲主義の幕を開けた。あるいは大艦巨砲主義がもうあったなら、ドレッドノートがその流れを決めて加速した。いずれにせよ背景には日本の影響があったと思われ。

同じく英国戦艦プリンス・オブ・ウェールズ

進水は1939年。第二次大戦初期の最新鋭艦だった。チャーチル首相は「世界最強」と有頂天だったらしい。しかし進水からわずか2年後の1941年12月、撃沈で戦没。

歴史的意義。それまで戦艦を撃沈できるのはさらに大型の戦艦のみとされていたが、航空機による爆撃・雷撃のほうがより有効と実証されてしまった、その最初の犠牲。

この戦艦を沈めたのは、九六式陸上攻撃機一式陸上攻撃機による航空攻撃隊。ともに所属は大日本帝国海軍。

……、

……、

……。

英海軍と日本海軍はもとは師弟関係だったのに。何このビミョーな流れww

まー日本はこのときの自らの戦術が真理を突いてたとまでは気づかなかったらしく、航空兵力を増強しつつも大艦巨砲主義を最重要路線にしたままだった。ドレッドノートが拓いた巨大戦艦史の真打ち・大和が既に進水した後だったこともあり(のちに航空戦術のせいで戦艦は時代遅れになったんで、たぶんいまだに大和は戦艦として世界最大)。

そして大戦末期。戦艦大和はアメリカから雲霞の如き航空機攻撃を受けて、ほとんどなすすべもなく沈んだという皮肉。

イギリスさんは、プリンス・オブ・ウェールズの敵を討ってくれたメリケンの旦那に感謝したろうか。それとも自らの手で雪辱を果たしたかったろうか。自らだとしたら、どっちの手段がよかったろう。

  1. 日本からインスピレーションを受けて、イギリスから始まった大艦巨砲主義
  2. 日本がイギリスを相手に実証してしまった、航空機での対艦攻略法
銘板
2013.12.9 月曜
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スイーツアイランド

小笠原諸島の新しい島、なんか寿命が長くなりそうな感じだね。めでたいことです。

はじめは火山性噴出物でできてたんで、波に削られて消えるかもって感じだったね。けど最近の記事では表面を溶岩が覆い始めて、耐食性が上がったとかそういうことらしい。気象庁が「数年以内に消えてなくなることはない」とコメントを出したとか。いいねーいいねー。

っておいらそういう侵食とか溶岩だと大丈夫だとかのメカニズムはよく分からんくて。

ラスクの外側をチョコでコーティングしましたっつうイメージでいいのかなwww

銘板
2013.12.10 火曜
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全国系ローカル記事

猪瀬都知事が毎日叩かれとりますが。

都知事のあれこれって東京ローカルの話なわけで。

おいら青森県民だから都知事選の選挙権がないわけで。

何の関係もないわけで。

どうでもいい話なわけで。

んなもん東京新聞とテレビ東京と NHK の地域ニュースでやってりゃいいだけの話なわけで。

毎日毎日、なんでそんな一地方の政治ネタが全国版ニュースで大きく取り上げられるんだろ。

分別。

マスコミのキー局ってだいたい東京にあるわけで。あの連中ほんと東京の地方ネタと全国配信との分別ねーよな。

銘板左端銘板銘板右端

おととしの震災で、大地震でこっちは停電したりでとにかくニュースを知りたかったわけで、ケータイで YAHOO! ニュースを見たとき、地震から5分以内に時事通信の第一報が入った。簡単な1行記事ではあったけど、「宮城県北部で震度6強」でいろいろと理解できてよかった(後で気象庁が震度7に修正したけど、第一報はこれでいいと思う)。

さらに5分ほどしてまたつないだら、YAHOO! ニュースはおびただしい「新宿駅が大混雑」記事で埋まってた。んなもん2本も出してりゃいいだろうに。

ケータイネットからしか情報を得られなくなった人たちの地域の情報は、停電もしてない東京のテレビでもラジオでもやってた(と思われる)東京の地方記事にあっさりと蹴り出されてしまったのであった。

在京マスコミ、何考えてんだ。

銘板
2013.12.11 水曜
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絶滅定食

定食かぁ……。最近、和食が無形文化遺産だとかで話題になっとりますが。定食って何でもありだから、これは和食の範囲からははみ出るかな。でもいいや。おいらから見ての定食の立ち位置は変わらん。

ミカエラさんのいらっしゃる北九州には、こんなキレイな定食屋さんがあるのか。

そういうところもよさげだけど、渋柿を食ったみたいなツラ構えの肌着半袖シャツのおやっさん&愛想のいいおかみさんのコンビのキタナめの定食屋ってさ、最近全然見かけなくてな。ああゆーところの定食ってほんとマジで食いてぇ。

ホルモン焼き定食とかレバニラ定食とかサンマ定食とかハンバーグ定食とか生姜焼き定食とか野菜炒め定食とか。カレーとかカツカレーとかうどんとかカレーうどんとかざるそばとか天ぷらそばとかラーメンとかチャーハンとか焼きそばとか焼きうどんとか丼もの各種とかもあるけど寿司だのうなぎだのはそうゆう店に行ってくれ。いわゆる大衆料理ならなんでもござれなお店、いいよなー。

客は店内でのたしなみとして、料理が出てきたら一心不乱にかき込むのみw 食うのはテレビを見ながらでも雑誌を読みながらでもいいが、箸は止めるべからずww そして食ったらすぐお勘定して出ていくべしww ただし席を立つ直前にお冷やを一気飲みする程度の余裕は許されるww 立ってから飲むとイイ感じにオヤジ臭くてそれもよしwwww

しかしそんな店、気がついたらもうどこにもなくなってた。

さみしすぎる。

つか外で食う店っつったらハンバーガー屋かラーメン屋ばっかしになってきたしな。定食屋さんというか、レストラン臭のない食堂というか。そういうのほしいよなぁ。昔は蕎麦屋がそんな感じでもあったけど、最近の蕎麦屋は本格派ばっかでな。本格蕎麦は確かに好きだけど、今日の話題に合う感じではないわな。

すんげー昔、青森市に出かけたとき。あーそういやクルマの免許を取り行ったときだったな。当時は八戸では即日交付がなくて、それでわざわざ青森の運転免許センターに行ったんだった。

めでたく免許を取れた帰り、小腹がすいた。八戸行きの各駅に乗る前に定食でも食うか、と思ったところに、駅の真ん前に「大衆食堂」の看板。夕方で混んでた混んでた。んでカツ丼食ってと。したらさ、そこのお店でウェイトレスというかそういうのやってた女の子、めちゃめちゃかわいくてさ。別に何の展開もなかったけど、いやーとにかくかわいかったの覚えててさ。店のおやっさんの娘さんかな。メグちゃんというコだった。

超忙しい店内で、おやっさんに怒鳴られるみたいに「おいメグ、これ3番さん」とか言いつけられてたよ。メグちゃんは慣れたもんで、「はーい」と言いつつ、すげー手際の良さで仕事をこなしとった。あの客の中には、メグちゃん目当てで通ってた人たちもけっこういたんじゃないかな。

同時期、仙台の駅の近くのアーケード街にも、そんな感じの大衆食堂があったよ。ムスッとしたおやじの前にはどんぶりがいくつか並んでて、粉系・液体系の調味料がそれぞれ山盛り・たっぷり。んで注文に合わせて、調味料をおたまで慎重にすくっては中華鍋に投入と。塩とコショウは同じおたまだったけど問題なし。ひとたびすくえばもう迷いなし。そのときの目つきと手つき、プロのそれだったですよ。敬称としてマシーンと呼びたくなるほど。

うまかったかって? んなもん味わってられっかw かき込むのみなんだよ。食ってる間のことなんか覚えてないよ。出されたら意識のスイッチが自動で切れて、トランス状態のままダッシュで完食ですよ。いちいち端を止めては「おダシが効いてて」とか「絶妙な火加減」とか「盛り付けのバランスが最高」とか「素材本来の味が」とか、お客さん、そゆこたこの店じゃなく、寿司屋かおフレンチのおレストランででもおやんなせぇ。定食屋じゃそいつは野暮の極みだぜ。

あるのは至高の満腹感のみ。定食はそれですよ。店のおやじだって、味についていちいち言葉の講釈なんて聞きたかないだろよ。

最近の定食屋だと、うちの地元にも大戸屋があるんだけどさ、おいらが求める定食屋とは違っとりまして。

「オシャレで小綺麗で清潔感があって女性が入りやすい」がコンセプトのお店ってのはですね、おいらひとりで入りにくいお店ってことなんですわ。つか大戸屋、このまえ行ったら注文から30分も待たされたが。混んでたせいもあったろうけど、定食屋でその待ち時間はアウトではないかと。つかホルモン焼き定食もソース焼きそばもないなんて、おいらの定義じゃ定食屋じゃないし。まー一緒に行ったのが、自分のイイとこ見せたい系ではなく母親だったんで、「おっせーなーはらへったなーwww」で済んで、焦ったりイラついたりがなかったのは幸いww

ノレンを上げてブラっと入れる、軽く野暮ったい定食屋の時代って復活しないもんですかねぇ。

銘板左端銘板銘板右端

あーそういやうちから歩いて20分くらいの食堂、行こう行こうとずっと思ってるうちになくなってしまったし。お、もっと近くにまたこれがいい具合に汚い(失礼)な食堂あったな。今度行ってみるか。

銘板左端銘板銘板右端

かつて椎名誠が食堂で見かけたという、男らしい食い方ってのも思い出したわ。なんでもその肉体労働者風の男、注文したカツ丼が届くや左手でドンブリの底を鷲掴み、つまりドンブリを一度もテーブルに置くことなく、そのまま右手の箸で、最後までわしわしと口に流し込み続けたのだそうな。

こ・れ・だ・よ・なーww

おいらも一度そういう食い方してみたいwww 丼ものが来た途端に無意識でこうなれれば達人ww

今や和食は世界の高級料理らしいが。パリの一流フレンチシェフで和食を研究しない者はいないそうだが。そんなのどうでもいい。

定食。ただかき込むためだけのそれは、自分が一匹の動物でしかないことを肯定的に思い知らせてくれる料理。

大衆食堂。そこは決して特別な場などではない一方、定食のファンタジックイリュージョンがこの世に具現化する特別な場でもある。

和食の定義からはみ出してるからってこれを知らんままのやつぁモグリ。とか粋がってみるテスト。

そんなステキな料理やスタイルが、着々とマボロシになりつつある今日このごろが切ない……。

銘板
2013.12.12 木曜
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ちょっとずつ分かりやすく

Art of Illusion が最近 3.0 にバージョンアップしたわけで。2.9 と見た目あんまし変わってないけど、ちょっとだけいじってちょっとだけ分かったことがあって。

ダイアログ系統の単純化というか分かりやすさというかを方針にしてるんだね。これいいわ。AoI はいろいろできるぶん操作や概念が煩雑・複雑だったり、ジャンルの特性柄、納得行くまでループ行程を何度も繰り返したりが多い。たぶん多機能化が一段落して、これからは使い勝手の良さの面で改良していくんじゃないかなとか。

引けないところは引けないでもいい。でも単なるつなぎの単純行程も隙間にいろいろ挟まってるわけで、そこを少しでも省いたり分かりやすくしたりしようってことかと。1個ずつは大したことないけど、行程完了まで何十ループもやり直すのってザラだからな。同じ手順を何十回も繰り返すとなると、小さな手間省きでもかなりの負担減になりそう。ループの小型化ですな。

2.6 → 2.9 では、テクスチャと材質のダイアログが統合された。ダイアログを呼び出す工程数はあんまし変わらなかったけど、分かりやすくなった。違う方を選んでしまって「チッ 選び直しかよ」っつう小さいイライラもなくなった。

同じく2.6 → 2.9 で、視点ウインドウのどれか1つで「レンダー」を選べるようになった。この10ウン年での PC の性能向上を受けての改良かな。すぐに出せる簡単なレンダーなんで、凝った設定だとあまり正確に出ないけど、雰囲気を手軽に掴めるようになった。こっちは分かりやすさと作業ループ数の削減の両方だね。

今回の 2.9 → 3.0 ですぐ分かったのは、メインウインドウ下のアニメーションスコアに停止・再生ボタンが付いたこと。ここはまだおいらはいじってないんで詳細不明。ただ、分かりやすいし便利そうだなー使いやすそうだなーってのは分かる。ボタンの見栄えも目立つし。

もひとつ、レンダーやったらダイアログの改良に気づきましたですよ。

2.9 までは、2つあるレンダーオプションの設定には別の子ダイアログを開いて、設定したら子ダイアログを閉じて親ダイアログに戻って、という形だった。

3.0になったら、ダイアログは1枚のみ。タブボタンで表示切り替えする形になったですよ。見た目スッキリだし、子ダイアログを開いたり閉じたりの手間も少し減った。「子ダイアログに親ダイアログが隠されて、親を見ながら操作するには子ダイアログの位置ををずらさなきゃ」なんて小さな面倒もなくなった。そしてレンダーはまさに、納得/妥協できるまで何十回も試し打ちする行程。小さな手間減らし、効きますわ。

ただ、レンダー設定をファイル保存してくれない仕様は相変わらず。ここ改良していただきたいが……。

銘板左端銘板銘板右端

おいら AoI のアニメーション機能はチュートリアル以外では使ったことないけど、静止画作りにも応用できるんじゃないかって気がする。レンダーを何十回も試し打ちするときってさ、特定の設定をちょっとずつ替えてやるわけでして。静止画だと1回ごとに手でレンダーダイアログを呼び出しては手で書き換えて、メモを取って、レンダー開始ボタンを押して、出来上がったら手でデータ保存する。そうして落としどころを探っていく。

これアニメーションとして設定を連続的に変えていけば、レンダー行程は1ループでいいことになる。その間は別なことができる。AoI はレンダー作業に専念しちゃうんで、AoI 以外の作業限定だけど。風呂に入るなり、音楽を聞くなり、まとめサイトを読み耽るなりww

出力は1フレームごとの静止画でも出せるし。OK に決めた設定値は、ファイル名になってるフレーム番号をもとに、アニメーションスコアを見れば分かるはず。

とは思うものの、アニメーションを組むのがめんどい気がしてなぁ……。慣れれば簡単っぽいけど。

銘板
2013.12.13 金曜
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光が透けるという謎

「光が透ける」って、物理的にはどういうことなんだと考え始めたら分かんなくなってさ。空間中に微粒子が舞ってる状態で、光の筋が見えるとかそういう現象のことですな。ミクロ的にはどういうことが起きてるんだろ。具体例だと薄明光線だな。別名「天国の梯子」。

Art of Illusion のマニュアル翻訳してた時分、「前方散乱」「後方散乱」っつう物理用語を初めて知りまして。このうち前方散乱のほうが「光が透ける」という現象。入射と同じ方向に光が散乱するってわけ。光源 → 粒子領域 → 観察者 の並びで、観察者から見て領域全体として「光が透けて見える」という現象になる。

天国の梯子は雨上がりによく見かけるから、粒子はたぶん水滴だね。水滴はもともと透明なんで、光が差し込んだら中に入るときと出るときでレンズとして屈折して、外には散乱光として出てくるはず。あたかも水滴自体が光源であるかのように振る舞うんで、この場合は前方散乱はそんなに不思議ではない感じ(確かめてないんで外れてるかもだけど)。あるいは水滴表面での普通の反射とか。表面の側面近くに浅い角度であたって、斜め前方に反射とか。

問題は、不透明な固体粒子のときに、なんで前方散乱が起きるのかっつうこと。埃っぽい部屋とか。木星の輪とか。単に表面の側面あたりでの、斜め前方への乱反射だけでは説明がつかない気がする。

木星の輪は、地球からは高性能の望遠鏡くらいでは見えない。もっと遠い土星の輪はよく見えるのに。木星の輪を構成する粒子直径があまりにも小さくて、後方散乱があまり起きないかららしい。土星のほうの輪の粒子は直径数メートルオーダーが多いそうで、身近なもので言えば乗用車かな。あのサイズの物体ってことで、光が来た方向の逆側によく反射する。てことで地球からよく見える。

一方、木星の輪の粒子のサイズはほんと埃とかそのレベルらしい。密度も薄いらしく、後方散乱で地球に届く光は弱すぎて、観測限界以下と。土星よりずっと地球に近いのに。

なんで木星の輪の存在が分かったかっつうと、NASA のボイジャー1号が木星をスイングバイ通過するときに、振り向きざまに撮った写真に写ってたから。

偶然だったわけではなく、ボイジャー1号付きの科学者は「木星に輪があるとしたらきっとこのあたり。おそらく構成要素はこのくらいのサイズの微粒子だから前方散乱で光るはずで、密度はおおよそこのくらいで、その場合の被写体の明るさはこうなるはずだから、カメラの設定とアングルはコレでどうだ」と決め打ちしたらドンピシャだったそうな。科学者ってマジすごいわ。

木星の輪の粒子が超小さいから前方散乱ってまぁ結果を見るとそうだったわけで。けどなんで前方散乱するのかの答えにはなってないわな。埃っぽい部屋もそう。

普通に考えて、背景に光源があったら、観察者は被写体については陰しか見えないはずだよな。サイズがある程度より大きい被写体ならそうなる。クルマのサイズはおろか、人体サイズでも昆虫サイズでも前方散乱は起きないわけで。けど毛髪とか毛皮とかなら起きそうだね。

んー、ある粒子に光が当たって後方散乱(普通の乱反射)した光が、その近くにある別の粒子の影の部分を照らして、それが前方散乱になるのかな。しかし埃の材料は岩石や砂と同じ程度なわけで。アルベド(反射率)はどのくらいかな。

コチラの PDF 資料様によると、砂のアルベドは 0.35 くらいらしい。2回反射するんで2乗すると 0.1225。拡散反射なんで粒子間の距離の2乗に反比例して光の強度はますます減衰するんだけど、それを抜きにしても 12% 程度。感覚的に、もっと光ってる気がするが。

と少し調べたら、答えらしきものが出てきた。

ミー散乱レイリー散乱

粒子サイズが光の波長程度(ミー散乱)やそれ以下(レイリー散乱)で起きる散乱だね。ミー散乱はけっこう広い幅で適用できるっぽいけど、粒子サイズが大きくなってくると、幾何光学的な散乱(普通の散乱現象)とかぶってくる、てことらしい。とはいえ前方散乱(=「光が透ける」)の具体的メカニズムは、Wikipedia の解説では不明なまま。

日機装様による光の基礎理論でもう少し詳しく書いてるね。なんとこれ、光のというより電磁波一般の波動力学で説明されるものっぽい。意外に高難度な理論で起きる現象ってことで、ビビってるおいらさ。

てことで結局よく分からんまんまだけど、粒子の表面というか側面というかで光が回折を起こして、それで粒子の後ろ側に光が回る、という理解でいいのかな。そうは言ってないみたいでもあるけど(汗)

けっこうよく見かける現象で、マクロでは直感的に理解できるのに、ミクロの原理はものすごくアレだったというやつで。

直感的に理解できるかできないかはおいら個人の資質なんで主観なのは承知してるけどさ、「真実は常に直感的に分かりやすいもの」ってのがただの思い込みだってのが実感できるわ。

銘板
2013.12.14 土曜
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不意につながる日

さっき母親から聞いた昔の話。

鯨の肉は牛や豚より安かったそうだ。

確かに、農場も飼料も要らんもんな。

……、

……、

……。

欧米人が日本の捕鯨を急に叩き始めたのは1980年代前半。

ちょうどその頃、アメリカは自国産の牛肉を日本にゴリ押ししようと、政治ルートで外圧をかけまくってた。

……、

……、

……。

そゆこと?

日本はアメリカの圧力外交に屈して関税を撤廃。アメリカの要求は成った。自由化だったんで、実際に日本市場で躍進したのはオーストラリアの牛肉だったらしいけどw

てことで捕鯨のほう、メリケンさんで後片付けしてくれんもんですかね。つか米海軍、ソナーがクジラを大量に殺したり苦痛を与えたりしてたことを白状したね。これがその「後片付け」なのかな。これ単体だとまだ日本の捕鯨へのフォローにはならんから、後々の展開を期待ってとこですか。

まーおいら個人としては、鯨肉は臭味のせいであんまし好きではないけどさww

銘板
2013.12.15 日曜
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C メロ

ニコニコでボカロ曲を漁ってたら、コメントで

「C メロにこそ作者の想いと主張が宿っている」

ってのがあったですよ。言われて初めて気づいたですよ。

以来、そこを曲の見せ場として捉えるようになったですよ。

C メロっておいらあんまし意味分かってないけどねww

銘板
2013.12.16 月曜
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続 光が透けるということ

薄い紙とかガラスとかアクリル樹脂とかポリカーボネート樹脂はどうなんだと。紙はミクロでは隙間だらけな気がするけど、ガラスやアクリルやポリカーボネートなんかは身が詰まってる感じだよな。ていうかこれ「水が通るかどうか」っつう感覚基準だな。

透明な材質の場合も前方散乱なんだろうか。「散乱」って割には散っても乱れてもない感じもするし。

あと、手のひらを太陽に透かしてみれば、真っ赤に流れる僕の血潮とかもどうなんだと。そういや大人の手は太陽光くらいじゃ透けない気もするが。

手のひらの透過光は紙と同じ原理かな。紙もコピー用紙だと光が透けるけど、ボール紙だと厚くて透けないしな。けどボール紙より子供の手のほうが厚いよな。

あーそういや「表面下散乱(サブサーフェイス・スキャタリング)」ってのもあったな。これも Art of Illusion のマニュアルで学んだ現象(「材質」の項目にありますです)。翻訳するのにこの言葉を調べたら、人の肌は本来、半透明なんだそうで。てことで肌をリアルに表現するには、ここらへんを設定するがよろしい的なご指導でして。AoI マニュアルによると、ほかに表面下散乱する材質はロウや牛乳なんかだそうな。

しかし透明・半透明の設定で、しかも屈折とかも設定すると、レンダー時間がすげーかかるんだよなww

ていうか物理現象的な話は飽きてしまって(よくわかんなかったし)、別なところに興味が行きまして。

透明な紙ってあるんだね。半透明なのはよく封筒なんかで使われてるけどさ、「透明」と言えるやつもあったですよ。ちょっと宣伝がかってるけど、コチラのサイト様をどーぞ。セルロースナノファイバーという物質がカギらしい。このサイトは2008年に書かれたものらしいから、たぶんあと15年もすれば基幹的な特許が切れていきますな。普及はその後かな。

これで工夫すると、紙でレンズを作れるようになるね。この素材、ガラスより軽いけど強度はガラス並みで、プラスチックより耐熱性があるそうな。あと紙というか木質ってことは、壊れてもガラスより安全そうな気がする。ってことは、メガネ用の最適素材になるかも。表面に傷がつきにくいかどうかも大事か。そこら、いいコーティング技術があればって感じですか。

銘板
2013.12.17 火曜
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知らぬ間に繁盛

H-IIA ロケット、気がついたらにわかに繁盛中のような。打ち上げ予定

来年度は打ち上げ4回を予定。これ今までで最多じゃないかな。2015年度は2回だけど、うち1回は商用打ち上げ。そして2016年度はなんと5回。多すぎないかと逆に心配になってくるわ。

ていうか今年度もあと2回分残してたり。って、今年度(4月以降)はまだやってなかったのか。なるほどなるほど。8月に打ったのは H-IIB だもんな。てことは2013年度の H-IIA のほうは予定の2回がまるまる残ってるって状態なんだな。いつ打つんだろ。そういや2006年に8号機と9号機を矢継ぎ早に打ったことあったな。またあの再現なんだろうか。あのときはその1カ月の期間中に内之浦でも M-V と S-310 を打って、なんかすごい具合にロケット祭りになってたなw

2014年と2016年が混雑してるのは、情報収集衛星を2機ずつ打つからなんだなぁ。2003年までは H-IIA 1機に情報収集衛星2機を乗せてまとめて打ってたのが、6号機で打ち上げ失敗で衛星2機とも全損。以来、リスク分散でロケット1機で情報収集衛星1機っつう流れになった。国としてはコストがかかるけど、JAXA と三菱重工にとっては、少ない H-IIA の需要をちょっとでも満たして生産ラインを維持できる方向の決定でしたな。

今もリスク分散の方針で、情報収集衛星は1機ずつ打ち上げてる。それでも H-IIA の信頼性も上がってきたわけで、このままじゃもったいない。けど実質の軍事偵察衛星ってことで、同乗客を集めることもない。んで最近は、情報収集衛星の技術試験機を一緒に打ち上げてるね。新技術を実地検証する、ローコストな機能限定版の衛星。そのほうが、実用機だけで新技術を試すより確実だしな。なかなかいいアイデアかと。

てことで H-IIA の顧客はいまだにほとんどが官需だけど、着々と受注しとりますな。H-IIA の生産ラインは年間4機でようやく維持できる、と聞いたことがある。バラつきはあるにしても、ほぼ官需だけでとりあえず近いところまで持って行けてるなぁ。あと年1回の H-IIB も生産ラインはかぶるところが多いはずだし、部品の必要量は H-IIA のほぼ2倍だし、てことで、こっちでもかなり貢献してるはず。ブースターと1段目エンジンだけなら、H-IIA 2機とH-IIB 1機で生産ラインを維持できる水準に達したと。てことは来年度と2016年度は利益を出せる年になりそう。

あとは2015年度の、完全チャーターでの商用打ち上げ。これをきちんと成功させれば呼び水になって、もっと商用受注できるようになるかな。なってほしいな。

去年の21号機での韓国の衛星打ち上げはいろいろ言われたけど、あれをやったことが、カナダの企業からの受注の後押しになったんじゃないかな。日本の世間一般で韓国を叩きたい気持ちも分かるけど、この意味では韓国はありがたかった気がする。

1機まるごとの完全チャーターが一番ありがたいけど、韓国の衛星のときみたいな、官需打ち上げの相乗り形式もまだまだ需要がありそうだね(さすがに情報収集衛星との相乗りはないだろうけど)。やればそれだけ実績を積める。その実績数がますますお客を呼ぶ。H-II ロケットの昔から夢見てきた商用受注、やっと好循環モードに入ってきたかもな。

銘板左端銘板銘板右端

韓国の衛星打ち上げは、羅老ロケットが衛星1機を打ち上げて計画を終了したんで、それ以外の衛星はすべて海外のロケットを使ってる。んでその履歴を見てみた。

アリラン衛星シリーズを例に挙げれば、1999年に多目的衛星アリラン1号をアメリカのトーラスロケットで、2006年にアリラン2号をロシアのロコットロケットで、2012年にアリラン3号を日本のH-IIAロケットで、2013年にアリラン5号をロシア・ウクライナ・カザフスタン合弁のドニエプルロケットで打ち上げた。

ほかにアリアン5ロケット(欧)で「千里眼」という多目的衛星を打ち上げてたな。節操ないといえばそれまでだけど、いろんな国の商用打ち上げサービスをまんべんなく使ってるわけで。発注のノウハウはかなりいろいろ出来上がってたりするかも。ていうか日本も国別なら同じラインナップを使ったことあるな(ロケット別だとトーラスはまだかも)。

あと中国とインドで全部の国を制覇ですな。韓国の事情は知らんけど、日本の場合はわざわざこの2カ国のロケットをチャーターで使う理由はないわな。そういや日本の大学の超小型衛星で、インドの PSLV ロケットに相乗りさせてもらったのがあったな。ロコットも日本の大学が超小型の相乗りをしたことあったはず。こういうのも含めると、日本人もなんだかんだでけっこういろんなとこに顔出してるんだな。

ちなみに日本でのアリアン5の使用実績は、今のとこ民間企業の衛星打ち上げのみじゃないかな。だとすると、官需では2015年打ち上げ予定の水星探査機「ベピ・コロンボ」が初になるね。H-IIA/B のライバルなんで、特に官需であんまし使う機会がないんですな。

銘板
2013.12.18 水曜
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きく7号を思い出した日

技術試験衛星「きく7号」。こいつはヘヴィ(マーティ・マクフライ)だったぜ。

1997年11月、H-II ロケット6号機で打ち上げ。おお、そうか。2連敗で引退した H-II の、最後に成功した打ち上げだったか……。

きく7号。それは世界初の全自動宇宙合体ロボ。自動でのランデブー・ドッキングの技術確立自体が目的だったんで、ドッキングして何をするってわけでもなかったんだけどさ、それまで米露が専有してたランデブー・ドッキング技術をついに第3勢力が手にしたっつう意味があったり。しかも全自動は前例なし。技術的に はやぶさ の快挙と並び立つものとおいらは思うけど、覚えてる人あんましいなさそうww

それでも当時、新聞の社会面や科学欄ではなりなりの扱いを受けてたんだわ。あの頃の新聞は科学・技術系の記事が多くてよかった(遠い目)。けど恐らくインターネットの普及とともに、各新聞社は電子版記事のアクセス数でジャンル別での人気度を知って、科学・技術系の記事は一斉に大幅削減の憂き目に……(さらに遠い目)。

きく7号の場合、条件を変えての3回のランデブー・ドッキング実験が計画されてた。んで一番最初の一番ラクなケースは見事に一発成功。記事でけっこう大きな扱いをされてた。して2回目以降。

スラスタのトラブル発生でなかなかうまくいかない。このあたりの日本の宇宙技術は経験も実績もまだまだ足りなくて、信頼性がちょっとアレだった。国産大型ロケットを手にしたばかりで、それで衛星もようやく大型多機能路線に入れた直後だったんで。ていうかその時代にロケットや大型多機能衛星に致命的トラブルが出まくったんで、リスク分散の考えで中型単機能衛星路線を取るようになった。ここらがもう少しこなれれば、またコスト重視で大型多機能衛星の時代になるかも。

てことで、きく7号の2回目以降のドッキング実験は難航。やるたびに失敗。そのうちスラスタの推進剤に余裕がなくなってヤバくなったあたりに、ようやく全工程をこなせた。んで新聞はというと、失敗の報道が出るたびに記事はだんだん小さくなり、ついに完了したときには完全に3行記事www ニュースには旬ってあるからね。もたもたすればこうなるのもしょうがないか。ていうかドッキング実験を最後まで報道してくれただけでもありがたいわ。

このとき培った技術はどうなったかっつうと、国際宇宙ステーション(ISS)補給機 こうのとり のランデブーにもろに使われてたりする。こうのとりは自力でのドッキングをしないけど(ドッキングポートの側が自動ドッキングに対応してないんで)、自動ランデブーの超精密さは、ロボットアームで捕まえる役の飛行士を毎回感嘆させるらしいww ISS の真下でいったんビシッと静止して、そこからゆっくりと、まっすぐに接近。定位置にまたビシッと、あたかも既に係留されてるかのように静止するそうな。

この精度と、ISS と絶対にぶつからないための安全思想が評価されて、アメリカの新型無人貨物船には こうのとり と同じランデブー装置が積まれることになったそうな。

こうのとり のドッキング形式( ISS 側のロボットアームが届く近さまで自動操縦でランデブーする)って、最初に NASA に提案したときは拒否られたらしい。たぶん前例がなくておっかなかったってことかと。けど最終的に合意にまで持っていけたのは、きく7号での実績があったからじゃないかな。そのときのデータや経験を元に、NASA が納得できるほど具体的に案を練れたはずで。

そんなふうに役に立ったわけでして。日本でのドッキングは きく7号限りになってしまってるけど、きく7号の開発中は ISS 自体がまだまだ不透明なところが多かった。そして こうのとり 計画もまだはっきりしてなかった。宇宙開発事業団は当時 HOPE っつう無人シャトルを開発中で、これで ISS に自動ランデブー・ドッキングする計画だった。けど1998〜2000年の日本の宇宙3機関での第一次事故多発期(おいら勝手命名。第二次は2003年)を機に全計画の見直しが発動。HOPE はこれで引っかかってお蔵入りの憂き目に。

それまでに ISS のアメリカ側ドッキングポートの仕様が決まり、日本式の全自動ドッキングは ISS ではできなくなった。とかまあ きく7号の開発スタート以降、いろいろ風雲急を告ぐ感じだったりして。でも、例えばもし きく7号のトラブルが深刻で全然実験ができなかったりしたら、あるいはもし きく7号の打ち上げが失敗してたら、きく7号より前の打ち上げが失敗して、きく7号の運用が大幅に遅れてたら……。こうのとり は ISS の運用開始に間に合わなかったかも。そう考えると、きく7号の成功は神がかってたような。

この衛星は大型多機能路線の技術試験衛星ってことで、ランデブー・ドッキング実験以外の実験項目もあった。日本独自のロボットアームですな。単に物を掴んで動かすだけじゃなく、手先の工具を取り替えて、いろいろ作業できるというやつ。カメラを取り付けて、ぐるっとパノラマ撮影できたりとか。これはまったく問題なく実験工程を終えられた。事前に2回くらい、試作品をスペースシャトルに乗せてもらってテストをしてて、その仕上げだったんですな。

ドイツの大学から ISDN 回線のインターネット越しにリアルタイム操作してもらうっつう実験もしてたな。ドイツ → ISDN 電話回線 → インターネット → 筑波宇宙センター → アメリカのデータ中継衛星 → きく7号 っつうけっこうめんどくさい配線で、同じ経路で返ってくる映像を見ながらの操作。これもうまくいったらしい。

ロボットアーム実験の方は、ISS の日本実験棟 きぼう の船外曝露部のロボットアームの母体になった。

そして今、日本は ISS 運用でけっこうな存在感を発揮してる。宇宙開発の後発組で、しかもライバル視してたヨーロッパ連合より明らかにしょぼかった日本、ISS 計画参画に見事に間に合ったんですな。

そこに至る「坂の上の雲」の時代に大奮闘してくれた衛星。それが きく7号。

銘板左端銘板銘板右端

現役当時のサイトの保存版を見つけたよ(コチラ)。昔のサイトって感じの造りだねぇ(しみじみ)。実験概要はコチラ。ページのけっこう上の方に、ターゲット衛星を基準にしたチェイサー衛星の軌道の図が出てるね。軌道上で衛星を自在に操るのって、かなりめんどくさいことがよく分かるw

このまえ『ゼロ・グラビティ』を観たよ。もう最後までハラハラドキドキの連続で。んでまぁ軌道上で別の衛星に接近・接触するってのは実際はこんなに複雑なんだけど、一般商業映画じゃそこらへん瞬時に説明するのは至難の業だろ。あの簡略化はしょうがないかなと。「映像を観て分かりやすい」を敢えて取ったんだろうな。「こまけぇこたぁいいんだよ」と思わせるほどイイ出来の映画どした。

銘板
2013.12.19 木曜
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日は欧待ち その1

日欧共同の水星探査計画「ベピ・コロンボ」、日本側の探査機 "MMO" はもう去年出来上がってたんだね。コチラの公式サイトの画像をがめさせていただいたよ。

ヨーロッパ側の開発が遅れとるらしいが。Wikipedia によると、2008年時点では2013年(今年)打ち上げ予定だったのが、ESA 側のイオンエンジン開発が難航して、打ち上げは2015年8月以降とな。なして日本のマイクロ波方式イオンエンジンを使わないんだとか思ったり。つかあれは出力が小さいからな。

そういやヨーロッパの場合、ベピ・コロンボでイオンエンジン3回目ですわ。はやぶさ と同じ2003年打ち上げの「スマート1」と、2004年打ち上げの小惑星・彗星探査機「ロゼッタ」と。既に複数の経験をお積みでしたか。

つかデビュー作のスマート1のイオンエンジンで、既に はやぶさ に使ったエンジン単体の8倍の出力なんですが。

ていうか3回目なのになんでベピ・コロンボで開発が遅れとるのか。何をそんなに新規開発しとるのか。

耐熱性かな。水星行きだもんな。探査機2機合体状態で駆動だから、出力もかなり必要だろうし。

まーいいんだけど、これ以上の遅れはご勘弁いただきたいところ。なんせ衛星・探査機って宇宙空間でこそ長持ちさせる設計なんで、完成してから長らく地上に置いてると、それはそれで経年劣化してしまうんで。日本の幻の月探査機 "LUNAR-A" の本体は、遅れに遅れた観測装置完成を待ちぼうけ。地上での経年劣化(接着剤が劣化して強度が落ちたらしい)でオシャカになってしまったですよ。

くれぐれもそうなりませんよーに。

銘板
2013.12.20 金曜
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日は欧待ち その2

ヨーロッパを待ってる間、ベピ・コロンボ計画の探査機の画像でも見てみますか。まずは日本側の "MMO"。

スピン安定型。今どきというなかれ。宇宙学研究所(ISAS)のスピン安定に寄せる愛は尋常ではないのですw

三軸安定型の技術がないわけでは決してなく、衛星でも探査機でも、必要なら三軸安定を採用してる。けど「スピンでも行ける」となれば迷わずスピンを選ぶのが ISAS。

しかし MMO は、火星探査機 のぞみ にソーラー電力セイル実証機 IKAROS でやってみせた横倒し軸型でさえない。最初期の探査機 さきがけ、すいせい、ひてん、GEOTAIL にまで先祖返りした、直立軸型のスピン安定探査機ですよ。

まー水星ってことで熱の問題があるわけで、まんべんなくあぶられる形が安全ってことが大きいかと。

さきがけ から GEOTAIL までは円筒形だったけど、MMO は八角柱型。GEOTAIL の製作中、円筒の面に太陽電池を貼り付けるのに相当難儀したらしく、その反省を活かしたらしい。過去の経験からってのは納得できるが、しかし GEOTAIL での難儀、計画進行に影響が出るほどだったってことなのかな。

そういや太陽電池を貼り付けたわけじゃないけど、のぞみ も八角柱型だったよ。その製作ノウハウもうまく利用したのかも。のぞみファンとして、不憫だったあの探査機が後進の役に立つのはことさらに嬉しいなぁ(涙)。生死の境にあった のぞみ が死に物狂いで生み出した「1ビット通信」技術は、後で はやぶさ と IKAROS を救ったしな(激り落つ宇宙の涙)

この形は太陽電池がパドル型の約3倍必要だったりもするけど、太陽光量が多い土地柄、太陽電池も少なくて済むしな。かわりばんこにあぶられるんで、持ちが良さそうだし。けど太陽からの放射線もそのぶん強烈で、こっちは機体を貫くだろうから、これが原因での劣化速度は落ちてくれないかも。

質量は 285kg だそうで。IKAROS(315kg)より軽いんだな。さきがけ と すいせい(それぞれ 140kg 弱)を合わせたサイズなんだな。しかし日本の探査機は相変わらずちっさいww まぁ同乗するヨーロッパ側の探査機 "MPO" も 357kg だそうだから、小型探査機コンビなんですな。

しかしアリアン5なんつう巨大ロケット(H-IIB より能力がある)を使う割にはって感じも。そのぶん推進ユニットがごっついってことか。巡航用のイオンエンジンに、軌道投入用のヒドラジンスラスタ。この両方がセットになったユニットを持って行くし。この推進ユニット、役目が終わったら分離するそうな。てことで2機の探査機は、メインエンジンなしの身軽な姿で仕事ができると。それだけ小型にできたとも言えるか。

してその MPO のほうのルックスはどうなのか。

ちょ、一体何ですかこれ。アイロン? 万力の部品にも見えなくもないww こんな形の衛星・探査機なんてなかったと思うが。日本側は伝統的な円筒(というか八角柱)型なのに対して、これはまたアバンギャルドというか。思わず、今まで分からんまんまにしてた「形而上」という言葉の意味をついに調べましたですよ。調べたけどやっぱし分からんw

2つの探査機は、ほかにあと2つのパーツと合体した状態で水星に赴くそうな。その画像は以下。

これまたナイスなというか、よく分からん形というか。とりあえずかっこいいとは思う。こっちを向いてる方向が、この合体探査機の「前」。すごい目立つラッパ型というか、治療中の犬猫のエリザベスみたいなのというか。これ「サンシールド(日よけ)」という部品だそうな。この中に日本の MMO が入る。このすぐ後ろの箱形がヨーロッパ側の探査機 MPO。こっちは側面むき出し。さらに後ろは推進モジュール。惑星空間の航行と水星の周回軌道投入まで、2機の探査機を運ぶ役目。それが終わったら切り離してお役御免のアレ。

なんでまた MMO だけ日傘をかぶってるのか。ベピ・コロンボの Wikipedia 記事によると、「MMOはスピンを前提に設計されているために、太陽に近づいたときスピンしない3軸安定姿勢では高温に耐えられないことから、MMOは水星到着までMMOサンシールド(MOSIF)によって太陽光から防護される」のだそうな。

あーやっぱしそうなんだ。MMO は焼きムラ厳禁な設計なんだね。スピン型を選んだのは、「熱設計で無理をしなくて済むから」ってのが大きかったんだろうな。そして、おおかた ISAS の必殺設計思想「スピン萌え」も発動したんだろw

日本の探査機にとって、惑星行きはまだまだ冒険だしな。火星も金星も厳しかったよ。火星探査機は周回軌道にとうとう辿りつけなかった。金星探査機は周回軌道投入に1度失敗。再来年あたりの再挑戦に期待をかけてるとこ。メインエンジンが全損したんで、燃費がよくない姿勢制御スラスタしか残ってない。てことで周回軌道投入に成功しても、観測目的に最適な軌道には入れないっぽい。

という状況なんで、ベピ・コロンボはその意味で必勝体制というか、体面をかなぐり捨てた雰囲気というか。超安全な直立型スピン安定タイプで、打ち上げから周回軌道投入まで全部パートナーにオマカセ。ちなみにヨーロッパも火星と金星に探査機を1回ずつ飛ばして、両方とも成功してる。そこらへんの縁起の良さに是非ともすがらせていただきたく……。

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2カ国で相乗りの探査計画の前例っつうと……おいらが知ってるひと組目は土星探査機「カッシーニ」。土星周回探査機本体はアメリカ。衛星タイタンの着陸機「ホイヘンス」はヨーロッパ。どっちも大成功だった。

もうひと組は、ロシアの探査機「フォボス・グルント」と中国初の惑星間空間宇宙機「蛍火1号」。フォボス・グルントの目的地は火星の衛星フォボス。蛍火1号は火星周回軌道から火星を探査するはずだった。そして結果は。ロシア製の打ち上げロケットの最終段が不発で、両探査機とも地球周回軌道から離脱できんかった……。

ベピ・コロンボの日欧タッグはどう出ますかねぇ。米欧組みたいになっていただきたいが。中国の場合、パートナーが火星探査の不運組だったのが痛かったか。そう考えると、ベピ・コロンボ計画でヨーロッパは日本のことをどう思ってるんだろ。日本も惑星探査じゃ不運組なんだが。

ただ、大気のない星では日本はけっこう強い。月と小惑星の探査で1回ずつだけど、これでもか級の実績がある。水星も大気がない星でして(大気なしの惑星は水星のみ)。日本と水星探査、運と不運は微妙な感じですな。

そして日本の探査機は大気のない星と相性がいいけど、日本の惑星科学は気象学マニアという皮肉ww

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MMO には子機がないっぽいな。以下、カッコ内は子機。ひてん(はごろも)、はやぶさ(ミネルバ)、かぐや(おきな、おうな)、IKAROS(DCAM1, DCAM2)と、日本の探査機にはけっこうな割合で子機が付いてきたんだが。将来の木星圏探査計画も子機付きらしいし。

また DCAM を載せて、IKAROS みたいに自分撮りしてほしいなぁ。水星を背景にとかさ。かっこいい写真になって、世の中へのアピール効果抜群と思うが。水星周辺じゃ光量はイヤになるほどたっぷりだから、カメラ機構は単純でいいはず。あとは分離から10分くらいでも熱防御できればいけるんじゃないかと。ただ MMO 本体は鏡面張り八角柱のスピン安定なんで、アングルとタイミングが悪いと露光オーバーになっちまいそうだな。

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2013.12.21 土曜
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途上国経済の八戸 その1

先月あたり、地元の新聞に載ってたですよ。八戸の求人倍率が1.0の大台に19年ぶりだとかなんとか。主にコールセンター系の求人が牽引とか。

たぶん2006〜2007年のヤフー系列とマネックス系列の誘致成功が呼び水かな。今はいろんな企業がコールセンター業務で八戸に進出してくれてるらしい。ありがたやー。

なんで八戸くんだりに来てくれるのかっつうと、経費の安さ。家賃がまず安い。市街地でも賃貸オフィスの坪単価はたぶん東京のナントカヒルズあたりの何十分の1。立地が郊外ならもっと安い。そして人件費の相場も安い。ワーキングプア価格でも求人が成り立つ。高卒くらいの人材が多く余ってるんで、大卒の専門能力ほどは必要なくて人手が要る作業ならちょうどいい土地柄なわけで。

と思ってたら、このまえ新聞折込で NTT 系列のコールセンターの求人チラシが入っててさ。契約社員で月17.2万円だそうな。年収だと200.6万円で、ワーキングプアをギリギリ回避な額なんだよね。たぶん金額設定はそこらを意識したんだと思う。てことは、求人競争で人件費高騰の局面に入ってきたってことかと。求人倍率が上がってるもんなぁ。そうなるよなぁ。

求職者には朗報だろうけど、これがいい方に転がるかどうかってのは、ちょっと分からん気がする。

最近、八戸の経済って途上国経済だなーと気づいたんで。とりあえずアメリカ企業の場合、コールセンターをインドに置く例がけっこうあるらしい。人件費の安さが魅力ってことで。そこから既に似てる。

家賃や労働力の安さで圏域外の大手企業からの事業誘致に成功したはいいものの、地場産品や地場サービスの層が薄くて、稼いだカネはけっこうすぐに圏域外に逆流して逃げていくってあたりもまた途上国っぽいというか。経済成長ゆえの人件費高騰で、海外からの投資がすっかり落ち着いてしまった中国・韓国を見るにつけ、八戸もこのままじゃ二の舞いになりはしないかと。進出企業にとっては八戸にこだわる理由は特にないわけで。もっと条件のいい土地が見つかれば、そっちに引っ越すくらいはやるでしょ。

コールセンター系は固定資産も据え付け型の装備もあんまし持たなくていいんで、風向きが変わったらすぐにその土地から足抜けできそうだし。

固定資産も据え付け型の装備もあんまし要らなくて、そのうえ仕入れがないし備品もソフトウェア以外は汎用品だけで間に合うしとなると、地元企業への経済波及効果が薄そうってのもあったり。

お手軽だからこそ軽いフットワークでどんどこ進出してくれてもいるわけで、そこは痛し痒し。

それでも八戸の経済から見て、雇用の口が多くできてる。1口あたりは安い(年収200万以下はさすがに八戸でもかなり安い部類)とはいえ、多くの人達がそれで食っていってる。特に若者層に職が提供されてるのが嬉しいところ。進出企業にとっても、この条件でまだ比較的簡単に人集めができてて助かってるかと。

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2013.12.22 日曜
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途上国経済の八戸 その2

今はうまくバランスが取れてる状態だと思うけど、八戸のコールセンター系の人件費は上昇基調に入った感じ。てことで、現状はいつまでも続くものでもないんじゃないかと。構造の転換を図る必要があるんじゃないかと。

前向きに考えると、八戸人はこの資産的に軽い仕事を、企業に逃げられないよう一生懸命こなしていきさえすればいいのかも。つまり企業が投入した人件費以上の成果を常に出すよう努力すればいいのかも。そうすると実業界でだんだんこの土地に信用と知名度が付いて、もっと重い系の会社が、腰を据える覚悟で固定資産を取得して進出してくれるかも。つまり「前向き」とは、このまま行くだけで勝手に構造転換がなされていくんじゃないかっつうこと。

八戸って工場萌えスポットになるくらいの巨大工場ってもうなんぼかあるからな。昭和30〜40年代からの、素材型の重厚長大産業で。そういうのもハイテク系もコールセンター系も第一次産業やその加工業も含めて、さまざまな業種で企業の数と規模がもっと集まれば、関連業者が現地法人や営業所・出張所を建ててもペイできることになる。その関連業者の関連業者も、そこで商売を始められることになる。

そうすりゃ地元で処理できる公共サービスも増える。便利になれば人がますます集まってくる。狭いニッチの専門業も、客の腹の足しにならない文化・サブカル系のプロも、採算が合うようになって増えていく。増えればますます増えていく。街はますます便利になって魅力的にもなって、人口の流出に歯止めがかかる。

実際はコールセンター系ばかりたくさん進出してくれても、地場の関連企業への波及は少ないんで、地元資本系の経済発展にそんなに大きな影響はなさそう。けど業種の数は間違いなく増える。関連業者も少ないとはいえゼロでもないだろうし。人材の多様性も間違いなく上がる。さらに、純粋に域外から収入を得て、給料なり地代家賃なり税金の形で地元が吸収するってことで、その意味じゃ地元経済の活性化にモロに効く。輸出型産業の稼ぎは内需型産業の燃料になるわけで、その供給量が増えるわけで。

地域経済って天体に似てるところがあったり。天体の場合、質量が集まれば重力が強くなって、ますます質量を集めて大型化が進む。地域経済で天体質量に当たるのは、人口なり域内総生産額なり、資本や取り扱い業種の数や質なり。

今の八戸の人口は23万人台。去年まで24万人台だったんで漸減中。10年くらい前に隣の3000人規模の村を吸収したのにこの状態。天体の例で行くと、八戸の規模は小型小惑星程度ってこと。

小惑星イトカワは10億年以内に削れて消滅してしまうそうな。隕石がぶつかると表面が削り取られる。イトカワはサイズが小さいんで重力が弱くて、飛び散った破片の多くは二度とイトカワに戻らない。てことでイトカワの質量も漸減中。

一方これが惑星サイズの星だと、いったん隕石の衝突で飛び散った破片は重力で引き戻される。あるいは隕石は大気圏で燃え尽きて大気の一部になる。その星はぶつかってきた隕石のぶんまるまる太るわけで。

小さい星はより小さく、大きい星はより大きくなっていくわけで。

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2013.12.23 月曜
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途上国経済の八戸 その3

要はサイズ。お金は域内を回り回ってから、最終的には全部が域外に出ていく。その地域の人口・経済規模が小さければ、受け皿になる業種も少ない。マニアックな商品やサービスは採算が取れないから存在しない。稼いだお金で何を買うにしても、代金は域内をろくに循環しないうちに外に出てってしまう。イトカワの破片がどんどん流出してるのと同じ。

既に持ってる規模が大きければすべて逆。その経済圏なりその星なりは勝手に肥大化していく。経済の場合、お金が域外に出ていくまでに域内で存分に循環すると、胴元の自治体はそれだけ税金も稼げる。固定資産の形で地元に残って、それを事業に使って域外マネーをさらに集めたり、域内マネーをさらに循環させたりもする。

そのサイズを例えば人口規模で測るとしたら、どこらへんが分水嶺なのか。

北東北の他の市町村の雰囲気を見るに、人口30万人(県庁所在地レベル)でもまだ足りない。分水嶺は50万人かそれ以上ってとこですか。現状の八戸の2倍超。人口漸減中の身としてはどう考えても無理があるけど、ここはひとつ無理してでも倍増に持っていければなと。それでやっと安全圏入りと。

まだその切り札ではないけど、礎として、最近次々と八戸に舞い込んでくるコールセンター系業務。これを一生懸命やってく方向が既に稼働中ってのはちょっと嬉しいところ。多数の労働力には管理が必要なわけで、東京本社流の管理職の人材も八戸で育っていくはず。

そして高度な業務の企業が地場で自力で立ち上げ・運用できるようにまでなれば、あるいは「この地域には雑多な業種がけっこう何でも揃ってるし、質も知名度もそこそこあるよ」っつう状態になれば、そのとき人件費が都会並みに高くなってても大丈夫と。現状の途上国経済から先進国経済への脱皮ですな。

そんなバラ色の地元将来って甘いですかね。

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2013.12.24 火曜
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途上国経済の八戸 その4

めりくりー(形だけ)

八戸は北東北ではなりなりの人口・経済規模ではあるけど、欲しいモノが欲しい数量だけ自在に手に入るってほど業者が揃ってるわけではなく。

今年の春頃、手持ち無沙汰なプータロー暮らしの挙げ句、趣味の甘酒作りをやりまして。工程を工夫したつもりの結果、ペットボトルを何十本か欲しくなりまして。平日の昼間っからヒマなもんだから、市内の取り扱い業者さんを調べて、回って歩いたんですわ。

成果、ゼロ。この要求に応えられる会社についに行き当たらなかった。ショックだったよ。「1本からでもどうぞ」というところは1軒あったけど取り寄せ。注文してもいつ来るか分からんし、値段を教えてくれなかった。大きめのところにも足を運んだら、1ロット2000本からだそうで。あとは「ちょっと無理です」「取り扱っていません」などなど。

ネットで探すと、あるんですよそういう通販やってる会社。ニッチをうまく開拓しとりますなぁ。けどおいらはあんまし通販が好きじゃない。けど地元で買うのは不便すぎ。つか地元メーカーねえのかよ。

結局、ペットボトル入りのソフトドリンクを毎日1本買って、飲み干した空きボトルを数本を使い回したわ。中身入りならどこででもすぐに手に入るのな。ボトル・ラベル・中身が一体になったパッケージならあるってこと。素材はそう簡単には手に入らないけど、組み合わせて付加価値が付いた、域外で生産された最終製品なら有り余るほどあるってこと。

都市の魅力として物流・調達機能を考えるなら、地元が取り扱えるものを、より下層の部品・素材に広げていくってことですかね。

しかし八戸には製鉄やらフェロニッケル精錬やら製紙やら生コンやらの素材型の巨大工場はある。来年から LNG 輸送中継基地が稼働するんで、化学プラント企業も進出してくれるかも。これ素材生産の充実になるかも。だったら中間の二次加工製品関係の生産・流通・サービスがまだ薄いってことか。

地域に業種と人口が増えて職種も増えると、「ねえのかよ」もそれだけ減って、仕事や趣味をしやすくなる。そしてそれだけ域内でお金が循環する。新規事業を立ち上げやすくなって、ますます職種が増える。ますます仕事や趣味をしやすくなって、ますます域内でお金が回って、ますます新規事業が立ち上がる。いいことずくめですなぁ。

銘板左端銘板銘板右端

甘酒開発はどうなったか、ですと?

技術的な壁に当たって悩んでるうちに、飽きてやんなくなったはww

銘板
2013.12.25 水曜
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途上国経済の八戸 その5

めりめりくりー(今日も形だけ)

東北地方以外も見るに、状況のよさげな地域は、人口ウン十万がポツネンと存在してるんじゃなく、隣近所もみんなそう、という感じのような気がする。関東圏とか。周りが薄いと、いくらその街が単独で頑張ってもなかなかあったかくなんないわけで。

八戸だけ必死こいて稼いでも捗らないってこと。周辺の自治体も巻き込んで、広域で一緒に幸せになろうってのが大事ですな。

新幹線の上り方向 100km 先に盛岡市、下り方向 90km 先に青森市がある。北東北で最大級の都市(ともに人口30万ほど)なんだけど、遠すぎ。それぞれ八戸とは別の経済圏を作ってる。

八戸の場合、境を接する自治体はみんな「町」で、近隣の「市」はどの方向ももうひとつふたつ向こう側。人口だけで見るとそこがネックになってるかと。八戸市の隣の町々の向こうにある市は、青森県内だと三沢市と十和田市。岩手県だと二戸市と久慈市がある。

ここらへん全部まとまってもっと密に連携すると、いい未来を描けそうな気がする。

どーも八戸ってこのエリア中で最大規模なもんだから、どーも内向きでな。自分とこだけで全部間に合ってる気分で、周辺市町村のことをあんまし気にかけずに済ましてしまってる気がする。ほんとは人口23万程度じゃいろいろ足りんのに。ほんとは周辺市町村はそれぞれ個性豊かなのに。なんかもったいないことしてる気がする。

八戸を中心に考えちゃって申し訳ないけど、上に書いた周辺4市までのあたりってだいたい、旧八戸藩の領地仲間なんだよな。あるいは領地のすぐ隣りとか。てことで歴史的にいろいろゆかりがあったりする。てことで八戸周辺にお住まいの人達の多くは、今でもけっこう八戸に親しみを感じてくれてたりする(さすがに江戸時代から生きておられる方はいないだろうがw)。

しかし八戸人は内向きでつれない感じ。浜の方は、網元さんたちは協業なんでいろいろつながりが強いみたいではあるけど、内陸の方はどうもそうではないっぽくて。

周辺市町村同士のつながりはどうなんだろ。五戸町の経済や人脈は八戸市とも十和田市ともよくつながってる感じだな。十和田市と三沢市はその間の東北町も含めて連携がいいような。つか十和田市って北隣の七戸町とも南東隣の六戸町とも仲が良さげ。あそこはあそこで中核的な存在なんだな。じゃあ八戸市は十和田市との連携を深めれば、自然とあのあたりみんなとよく通じ合えるようになるんではないかと。もちろんそれぞれと直接つながるのが一番だけど、十和田市はそこへ至るマスターキー的な何かではないかなと。

三沢市は八戸と距離的に近いし、今でもなりなりにつながってると思う。あとは単にもっとつながればいいかな。そしたら間のおいらせ町も自然に盛り上がるでしょ。そしたら八戸も三沢もますますあったまるでしょ。

おいらせ町って人口が2万4千人で、県内最大の町らしい。お隣の六戸町と同じく、八戸・三沢・十和田のベッドタウンなんだね。だったらもう一押しして、市になっちまうと、いろいろいい方向に回転し始めるんじゃないかと。企業がその土地に進出するかどうかってけっこうその土地のハクで左右されるところありそうなんで、市になれば一気に有利になると思うよ。あと6千人。

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五戸町っつうと手倉森誠じゃないですか。2016年のオリンピックサッカーの代表監督。双子の弟さんの手倉森浩も日本サッカー界の第一人者だし。

この兄弟が五戸高校サッカー部出身。チームは2人の活躍で勝ちまくってた。全国大会でもいいところまで行ったような。当時、五戸町は「坂とサッカーと桜鍋の "3S" の町」と名乗って大いに盛り上がっとったなぁ。

10年ほど前に五戸の人にそこらを聞いたら、「サッカーはもうアレだな……」といささか意気消沈気味だったっけ。けどその手倉森兄弟が今、ここまで出世されとるわけで。「3S の町」の看板、かなり長いロスタイムにこのまえ突入したとこだろ。

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十和田市の有名どころは、少なくとも八戸で育った人はたぶんみんな知ってる新渡戸傳(にとべ つとう)だよなぁ。おいらの場合、小4の社会科で習った。だったら地元じゃもっと有名なはず。出身は今の岩手県花巻市だそうだけど、十和田の荒れ地に水を引いて開拓した偉人。今、十和田市のメイン産業は農業。広大な農地から、米だけじゃなくいろいろな野菜も大量に穫れる。今の十和田市があるのは、まぎれもなくこのかたの功績ですな。

名字でピンと来た方もおられるかも。前に五千円札の肖像画に出てた新渡戸稲造は傳の孫だったりする。稲造著の『武士道』、盛岡駅のキヨスクで日本語訳を見つけて、ソッコー買って読んださ(原著は英語で書かれたらしい)。評判どおり、日本人であることを誇りに思える名著だったよ。

新渡戸家ゆかりのそんなお土地柄なんだが、十和田の人はあんまし気にしてないような感じだったりするww そういう「ここじゃそれフツーだし」っつう慣れすぎ感覚、どこでも地元興しの盲点になってそうだな。

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そういやおいらも、「新幹線が八戸に来るのに合わせて、せんべい汁を売り出そう」っつう動きに対して、「んなもん当たり前すぎだろ話題になるんかい」と冷ややか気味だったよ。まさかそのとき発足された八戸せんべい汁研究所自らが B-1 グランプリを始めて、おいらの予想に反して毎回大健闘するとは。ついに7回目にして優勝をもぎ取るとは……。ほんとすんませんした。

おいらは間違いを認めざるを得なくなったっつうか、もう喜んで掌を返させていただいてるわけだが、いまだにおいらにとってはフツーな感じで、「そんなに珍しい食い物か?」という感覚を拭いきれずにいたりww

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つか南部せんべい自体が珍しいのかな。こっちじゃ「せんべい」といえば普通は南部せんべいを指すんだが。八戸人は八戸発祥だと思ってるけど、盛岡人は盛岡発祥だと信じてる。てことで八戸人と盛岡人はこの話題になると、誇りを賭けたケンカ必須だったりするww しかし一番売れてる製造元は、八戸・盛岡両市の間の二戸市にあったりするwww

二戸はどっちかっつったら八戸寄りだもん。同じ「のへ」仲間だもん。とか言って、ちょっとでも盛岡に差をつけたい気分になりたかったりww

Wikipedia 南部煎餅によると、有力説の長慶天皇創始説では、青森県三戸郡南部町が発祥の地らしい。ほらねー旧八戸藩だろがー。ていうか南北朝時代のことだし。八戸藩・盛岡藩の区別は江戸時代だし。なんか盛岡さんとは意味のない争いをしてたことに今気づいた……。大変すんませんでした(謝ってばっかだな)。

南部せんべい、14世紀からあったのか。日本有数の古いお菓子じゃないだろか。ちなみに草加せんべいは日光街道の宿場町ウンヌンってことで、たぶん江戸時代からだね。

そういや前にアメリカ人に南部せんべいをあげたら、「クッキー」と言いやがった。「クッキーではない。これは『せんべい』だ」と主張して無理に納得させたんだがww 今は……小麦粉を焼いて固めたお菓子なんだから、クッキーでも間違いじゃないような気もする。若気の至りってことでひとつw

日本で一番古い煎餅の記録は、南部せんべいよりさらに700年ほど遡った、737年頃の文書だそうな。文字どおりの煎ったお餅だったらしいんで、お菓子というより食事の料理だったのかもね。

いやいやいやいやいや、よく読むと「吉野ヶ里遺跡や登呂遺跡の住居跡からも一口大程度に平たく潰し焼いた穀物製の餅が出土しており、既に弥生時代には煎餅に近い物が食されていたのではないかと考えられている。さらに時代を遡り、すりつぶした栗や芋類(サトイモ、ヤマイモなど)などを同様に一口大程度に平たく押しつぶして焼いた物はさらに以前の縄文遺跡の住居跡からも出土している」ってそんな歴史がモヤモヤしてる時代からあるのかよ。

そういや三内丸山遺跡のお土産コーナーで、縄文クッキーっての売ってたな。出土したものをもとに、今風にアレンジしたやつ。あれがすべての源なのかな。

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2013.12.26 木曜
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途上国経済の八戸 その6

岩手県サイド。

そっちは情報が少なくてな。明治以来の県境が邪魔してて。それでも二戸市や久慈市は八戸を向いてくれてる。二戸は、週末ごとにクルマで八戸に買い物に来る人がけっこういるらしい。久慈もかな。久慈の手前の洋野町(岩手県)やもうひとつ手前の階上町(青森県)には、八戸の高校に通う人がいたりする。毎日八戸線から太平洋を眺めながら登下校っていいよなー。津波のときは大変だったろうけど、だいぶ復旧してきたみたいだし。

久慈は『あまちゃん』でかなり盛り上がってたね。よかったよかった。番組は終わったんで直接の経済効果はこれから減っていくだろうけど、全国に地名と場所を特徴を覚えてもらったのって大きいと思うよ。おいらは『ちりとてちん』で小浜市の存在と名産を知ったですよ。あの番組が終わってもう何年も経つのに、ちゃんと覚えてるですよ。同じことが久慈と全国の視聴者の間にも起きるはず。久慈はいいものをゲットしたですなぁ。

久慈へのアクセスって、宮城県方面から行く場合、岩手町か二戸市から国道で行けるね。確か盛岡と二戸からバスも出てたと思った。けど分かりやすいのは、新幹線で八戸駅まで行って、JR 八戸線に乗り換えて終点まで。

今年の春から秋は『あまちゃん』効果で、八戸線の乗客数がかなり増えたらしい。あのドラマで扱ってたのは第三セクターの三陸鉄道で、JR 線ではないんだが(汗)。まぁお客は勘違いしたわけじゃなく、単に目的地の久慈に行くために八戸線を使ったかと。

青森市や北海道方面から久慈に行く場合、鉄道だと八戸線一択。クルマだと国道45号線ほぼ一択。どっちも八戸を通る。行き帰りでついでに八戸に寄ってくってのもあり得るわけで、久慈が盛り上がると八戸も自動的におこぼれにあずかれたりする。

八戸線の人気はどうも『あまちゃん』便乗だけじゃないらしく、JR 東日本は今年の10月から観光列車 TOHOKU EMOTION の運行を始めたですよ。3月まで予約で一杯だとか。八戸線は景色いいもんな。知られざる絶景と思ってたら、JR、ようやくその価値を認めてくれたか。

そういや、おいら飲み会に出るとよく街の駐車場にクルマを置いたまま歩いて帰るんだわ。そんで次の日、八戸線にちょいと乗ってクルマを回収するんだわ。そのとき行き当たる列車がときどき観光系の豪華列車だったりする。あの路線、なりなりに景気いいらしいな。今時刻表を見たら、久慈行きは1日10本だわ。特急はつかりの時代は久慈行きは1日8本だったが、新幹線が八戸に来てからじわじわ増えてるなぁ。

ただ、まだ車両の多くは古くてな。更新すればスピードアップするし人気ももっと出ると思うが。列車路線の人気って車両の素敵さの要素が大きいと最近気づいたんで。

あと久慈といえば、数年前に八戸とあまり意味のない確執が発生してな。八戸にドックがある造船会社がドックを増設することになって、八戸港と久慈港が候補に挙がった。てことで両市で誘致合戦がありまして。久慈に決まって八戸市民はガッカリしたり。んで敗戦の戦犯探しで、当時の八戸市長を槍玉に挙げたり、青森県 vs 岩手県の構図でもあったんで、青森県庁がやる気なかったせいだとか言う人たちがいたり。

同じ文化圏・経済圏なんだもん、どっちでもよかったわけで。ドック増設をこの圏域内に決めてくれたことを素直に喜べばよかったってだけで。それだけ仕事と稼ぎが増えるわけで。何でもかんでも八戸が独り占めすりゃいいってもんでもないしさ。そこらへん、八戸人って仲良くすべき近隣地域に対して内向きだよなぁと思うわけで。

久慈の人口規模は八戸の6分の1ほど。てことは経済規模は12分の1くらいかな(感覚に基づく独自の計算方法なんで [比率に2や2分の1をかけるだけ]、あまり当てにならないが)。久慈市にとってはなりなりに大きな経済インパクトになったんじゃないかな。八戸でドック増強でもよかったけど、「近所同士で一緒に幸せになる」意味では、実際の結果でもまったく問題なかったかと。既設のドックがなくなったわけじゃないし。八戸のみに1つだけあったのが、八戸と久慈に1つずつになったと。同じ会社の設備なんで、いろいろな行き来も発生してるだろ。両市の間で人と経済のつながりがそのぶんまた深くもなったはずで。なんだ、いい結果じゃないですか。

あとは九戸郡か。さっき書いた洋野町と、軽米(かるまい)町と野田村と九戸村。ここらもいろいろ面白いものありそうだけど、おいらも相当内向きな八戸人だな。よく分かってないわ。

八戸にけっこう軽米出身の人っていらっしゃるんだよな。ご本人が軽米出身とか、親御さんが、ご先祖が、とか。なのに軽米のことをよく知らんおいら orz

野田村は九戸郡の飛び地ですか。久慈より向こうは、おいらにとってはほとんど未知のワンダーランド。津波で有名になってしまったけど、何か面白いものはないかな……お、観光協会サイト発見。うはははー南部福来豚すげーうまそー!!

マリンローズという宝石が取れるんだね。原石のバラ輝石の国内唯一の産地だそうで。ページにはパワーストーンうんぬん書いてあるな。おいらはそこらあまり興味ない野人だけどさ、こんなキレイな宝石が取れるってだけで、この土地にすごい価値を感じるよ。場所がちょっと離れてるけど、宮沢賢治は岩手県花巻市の人。小さい頃から鉱石好きで、「石っこ賢さん」と呼ばれてたとか。賢治は野田村のバラ輝石&マリンローズを知ってたのかな。

このあたりの宝石っつうと、久慈の琥珀を忘れちゃいかんぞなもし。前に久慈琥珀博物館に行ったことあったよ。JAXA の展示があって。琥珀だけじゃなく隕石もいっぱい並んでたなぁ。あれは JAXA の持ち込みだったのか、博物館の持ち物だったのか……。

久慈の琥珀と野田のマリンローズで、何か面白いコラボしてほしいなー。

今度は九戸村。九戸といえば九戸政実。お城の場所は現在の二戸市だそうだけど、このあたりじゃかなりの歴史的事件のあったところ。九戸村はその由来を引き継いでる土地かと。なんでも天下人の秀吉に逆らったとかで、遠征軍に攻撃されたそうな。政実とその家臣・家来はよく戦ったが、最後は騙し討ちに遭って滅んでしまった。

今の青森県の南東部から岩手県全域は南部氏の領地で、この時代は南部家の人たちが、南部領内のそれぞれの土地を任されて治めとったそうな。南部一族全体としては秀吉の権力に対して利口に振る舞ったそうだけど、それで状況が不利になることになった九戸政実だけは、頑なに拒んだ。てことで一族の援助なしで戦ったんですな。ていうか一族内とも事を構えたらしい。

「死んだら元も子もない」は確かにそうではあるけど、そのとき突っ張ったからこそ、そのことで今に至るまで名が残ってる。あの時代に生きた武将として、これほど名誉なことはないではないですか。おととし「のぼうの城」が映画になったことだし、九戸村もその線で全国的な注目を浴びてほしいですな。

九戸村のもうひとつ向こうは岩手郡葛巻町。馬淵川の源流があるところだね。あのあたりの川沿いの風景、いいんだよなぁ。くずまきワインが有名だったな。まだ飲んだことないんですが。八戸じゃどこで売ってるんだろ。現地に行かなきゃ買えないのかな。つか八戸で出してくれる飲み屋を探せばいいのかな。いややっぱし現地に行くのが一番だよな。公式サイトあったす。商品いろいろありすぎて、どれにすればいいのやらwww

あ、柿ワインを出してるとこあったな。階上町だったかな……おおそうだ。「階上みょうたん柿ワイン」だ。青森県サイドに戻っちまったが。公式サイトはまだないっぽい。道の駅で売ってるかな。今度行ってみてみるべ。どんな味なんだろ。

再び青森県サイドに戻ってきた。

八戸市と二戸市の間には、南部町と三戸町がある。馬淵川沿いというか東北本線沿線というか。ここらはとにかく景色がいい。八戸線の海の景色もいいが、青い森鉄道の内陸の風景もいい。馬淵川が万年単位で削って拓いた細長い平地と、それを挟む2枚の山地の対比がね、絶妙なんですよ。どの季節も絵になる。名久井岳がアクセント。ああ名久井岳、名久井岳。

そういやこの秋のある夕方、南部町と三戸町の境目あたりで、南側の山道をクルマで通ったんですよ。ぼたん園に向かう感じで。その坂道の途中で三戸方面を見渡したらば、まさに絶景。夢みたいだったですよ。この景色のカギは名久井岳じゃなく三戸の城山。絶景ネタがいろいろあるんですな。写真を撮りたかったけど、事情あってできんかったのが悔やまれる。あとでまた行こう。

こういうの、地元でも「それがフツー」って感じであんまし価値を見出されてないらしい。てことで八戸人はなおさら知らなかったり気にしてなかったり。あと南部町の諏訪ノ平駅前の諏訪神社、かなりの由来があるところらしいが。もっと地元で盛り上げて、八戸人にも周辺市町村の人たちにもよく知られて一緒に盛り上がったりすればなぁ。お祭りやるときは八戸でじゃんじゃん宣伝・告知してつかぁさい。青い森鉄道とタイアップするといいかも。

すぐ駅前って立地だと、八戸市内じゃ三嶋神社のお祭り(JR 八戸線・白銀駅のすぐ近く)は毎年恐ろしいほどの人出。諏訪神社もそのノリで行けそうな気がする。

そういや青い森鉄道って外見は通勤電車タイプで味気ないかもだけど、乗ると内装は清潔感あるしけっこう速いし乗り心地いいし景色もいいしで、また乗りたくなるよ。とりあえず一度乗ってみることをおススメするですよ。

って、乗る理由や機会があんましないのが難点でな。そこで駅周辺のいまだ知られざる観光資源なり産業資源なりを掘り起こしてきちんと宣伝・告知すれば、八戸と周辺市町村のつながりが増えるんではないかと。内向き八戸人の目を開かさせろと。

そしたら三沢方面もだよな。三沢駅前どうにかしろよ。土地としては、米空軍や航空自衛隊と仲良くやってたり、空港があったりごっつい航空博物館があるね。空方面に力を入れてポテンシャルを溜め込んでるんだから、駅から来た客にちゃんとアピールしてもっと客を呼び込めよ。

駅前をどうにかしろと言うなら、この圏域の中核のはずの八戸駅周辺はなおさらだわwww お互い、市街地と駅とが離れてるってのはツライもんですなぁ……。しかも八戸線の市街地駅・本八戸駅もまた中心街から微妙に離れてるしな。歩いて10分程度だけど、その道路は今の感覚じゃ狭いうえに歩道がないという不親切さww なんでこんな羽目になったんざんしょ。まー八戸の場合、人口が50万に達した暁には、八戸駅周辺は副都心的に発展するかもな。人口倍増はかなり無理があるんで、もろに画餅だけど。

とゆーニワトリタマゴは都合よくあっちに置いといて、旧八戸藩グループ全体で人口を倍増できれば、成長軌道に乗れるんだがなぁというしょうもなさすぎの、しかもいささか早すぎの初夢。

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人口倍増は根拠のない話なんでアレだけど、見方を変えると既に50万人だったりするという話でも。

十和田市・三沢市・久慈市・二戸市の人口を足せば17万人。八戸市と合わせると、これだけでもう40万人。その間やお隣の町村部は合計で10万人を超えると思う。広域圏域で見ると、とっくに50万の大台に乗ってるんだよな。今はバラバラなここらへんの経済や情報が、ときどきでも1つにつながって動くと、対外的影響力や都市的効率をかなり発揮できるんじゃないかな。50万人市場として外部から注目されるだけでもいろいろ捗ると思うが。

それぞれ単独でやってるもんだからスケールメリットが出ないんじゃないかな。それぞれの経済規模が小さいもんだから、天体の例と同じ現象で人口流出が止まらなくて、ますます経済規模が小さく……なんて害も出てたり。北東北の地域が経済的に発展するには、市町村単位の単独主義はもう限界なんじゃないかなとも思う。かといって県単位では大きすぎたり。八戸の場合、広域の文化・経済圏が県境をまたいでるんで、その意味でも県単位は実情に合わないしな。

そういや明治初期、一瞬だけ「八戸県」が存在したらしい。旧八戸藩そのまんまが、廃藩置県でいったん県になったらしい。その後にまた枠組みが変わって、八戸県は青森・岩手県境に分断されてしまった。八戸県を概念だけでも復活させるってのはどうかとかw

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2013.12.27 金曜
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途上国経済の八戸 その7

八戸の周辺市町村ネタ、調べると面白くてきりがないわ。このテーマでかなり濃ゆい情報サイトを作れそうな気がしてきたはwwww むしろネタありすぎで大変そうwwwww

自分とこの地元を知って地元の宣伝をするのは基本ではあるけどさ、やっぱし八戸は八戸市のことにばかりかまけてる気がする。八戸市って圏域内で一番有名な土地なんだからさ、八戸からってことで周辺市町村の情報を整理して全国に紹介っての、けっこう効くような気がする。観光でも商品でも、アイテムは品数もまた魅力になるからね。そういや AKB ってこの売り方だよなw

アイテムが多すぎても、ここのお客が自分の好みを見つけるのがめんどくなるだろうけど、整理のしかたでどうにでもなるといえばどうにでもなる。今は整理どころか、域内のどこにどんな名産・名所があるのかの情報を1カ所に集めてさえいない状態かと。

津波対策はてんでんこだけど、こういうのならてんでばらばらにやるより、まとめてやったほうが確実に効くでしょ。

八戸のご近所なのに八戸人がまだ知りもしない宝物はザクザクありそう。こういうのを圏域の人の多くに知ってもらうだけでも、そこに住んでる価値を感じるだろうしさ。八戸は途上国経済とはいえ新規の外貨獲得業態が立ち上がってる。市内だけじゃなく周辺も含めて考えると、近隣の埋もれた特産品の存在をもっと知るだけで、地元アイテム数が増えるのと同じことになる。

「八戸にはあれもない。これもない。しょうがない。外から取り寄せるか」が「北隣の町にあんなのがあった。西にちょっと行くとこんなのもある。南にも面白いの見つけた」になる(東は……太平洋を挟んだお隣はカリフォルニアあたりですかw)。地場のモノを買う機会が増える。近くの市町村に遊びに行ったり食べに行ったりの機会も増える。外から稼いだお金はそれだけ長く域内を循環して潤す。そのぶん税収も増えて公共サービスも充実して便利ってなわけで。

現状で何が足りないか、となると情報伝達の媒体ですなぁ。ラジオでコミュニティ FM の BeFM が頑張ってるけど、法規制で電波の出力が弱くてな。八戸市内いっぱいいっぱいくらいでしかまともに聴けなかったりする。

コチラの情報によれば、十和田市で開局計画があるらしい。あと岩手県北だと二戸のカシオペアFM が既に稼働中。野田村では有志が動いてるらしい。それぞれローカル番組を交換し合えば、広域圏内での情報の風通しが良くなるんじゃないかな。放送時間は J-WAVE 枠を減らして工面するとか。まー言うは易しだけどさ。けど実際、津軽の地域 FM が作ってる音楽番組を BeFM で放送してたりするからな。やればできそうな気もする。

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そういや今年の6月の梅雨入り前、七戸町の中心街を初めて訪れたんだわ。中心の交差点周りの風景をパッと見た感じ、あの季節特有の雰囲気もあったのか、なんだか恋に落ちたというか。さすがに細々と見るとご多分に漏れずな部分もあるけど、なんでだろ、全体的にすごくいい感じでござりました。

あと三沢市・東北町・天間林村の田園風景は最高だぞ。

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三戸町から十和田湖方面に向かうと、田子(たっこ)町がある。ニンニクの生産量と品質で全国的なブランドを確立しとるそうな。そういうのがどのくらいすごいのかってのは、半端に近いとまたこれがよく分からんもんでして。んで上に書いた三戸の絶景とはまた違うけど、ここもいい景色のスポットがあるんですわ。

十和田湖に向かう国道104号線(秋田街道)。三戸側から行って、町役場を過ぎてもう少し行くと、道は左カーブしながらの上り坂になる。途中で右側を見ると、そこの集落が箱庭みたいに見えるんですわ。雄大な景観ってわけでも、壮麗な大建築物があるわけでもないけど、なんでかイイ感じというか、住んでみたくなる感じというか。

国道104号線の端っこって十和田湖近くだったんだな。田子の地図を見て今知ったよ。三戸町で4号線に合流していったん消滅。少し北上した南部町で、八戸方面に再び走り出す形なんだな。そして八戸市内では一日市(ひといち)交差点で右にグキーンと90°曲がって馬淵川を渡り、売市(うるいち)交差点で左にまたガキーンと135°ほど曲がって再び馬淵川を渡り、下長(しもなが)交差点で国道45号とヒットしてついに消滅。

あれ、Wikipedia 記事によると起点は八戸の下長なんだな。へぇー逆だと思ってたわ。

あとここで未紹介の市町村は……新郷村ですな。ここ既に超有名でしょう。キリストの墓でww ジーサスクライストのトゥームですよ。

なんか昔、地元の新聞で面白い記事が出てたわ。村議会での議決のこと。「あの墓は掘らない、と賛成多数で可決した」とか。「いつまでも怪しげな謎のままのほうが、村興しネタとしてずっと使い続けられる」という、至極真っ当な判断を下したらしいww

ちなみに石川県宝達志水町にはモーゼの墓があるらしいぞwwww(一応の資料) 旧約聖書と新約聖書それぞれの超有名人がなぜか共に日本の地で眠ってるという、なんぞこれww あーどっちも竹内文書か。なんかちょっと納得www

そしてちなみに、青森市の梵珠山の山頂にはお釈迦さんのお墓があるらしい(青森県庁による紹介)。ていうかもう日本、何でもありだな。

この青森県庁サイトの県内ミステリーゾーン案内も面白いなぁ。知らんでいた名物、いっぱいあるなぁ。

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関係ない話。

首相の靖国神社参拝で、韓国の大統領には有利な展開になったっつう見方があるけどさ、どうなんだろ。ほんとは日本からの経済協力や投資を取り付けたいはずで、そのチャンスをずっと伺ってきたと思うが。ただ国内の人気を確保しなきゃなんないんで、派手に反日する必要があるというか。

向こうさんにとってベストな筋書きは、日本を屈服させて賠償金をせしめるって流れですか。

その意味じゃ民主党政権の頃が、あともうちょっとってところだったかも。けど時の政権やマスコミはその方向に誘導できても、日本人全体までは誘導できなかった。あの政権の中韓びいきと、そのことで外交成果どころか悪い結果ばかりなのに嫌気がさした日本国民は、選挙で安倍総裁の自民党を選んだ。

あれから1年。

例えば安倍政権になってから国内経済がますます悪くなったんならまだしも、かなり劇的に改善してしまった。円安の流れは半年前にいったん止まったけど、少し前からまた下がり始めた。今日は1ドル105円まで行ったらしい。輸出系企業の業績は急回復じゃろうて。あとは原油高が問題だけど、これは日本だけでどうにかできるもんじゃないからな。

てことで本来の調子を取り戻しつつある日本の経済力にすがりたい、のが韓国の本音なんじゃないかねぇ。

けど向こうの国内的なプライドが、向こうの政府にそれを許さない。あくまで日本を従わせた上での経済援助じゃないと受け入れられないっぽい。たぶんそのチャンスというか隙というかを待って待って待ったんだと思うが……。

そこに靖国参拝。向こうの国内世論が瞬間湯沸かし器。日本に対して、よもや自分から笑顔ですり寄って経済協力をお願いなんてもう夢にも有り得なくなった。

もうあの大統領、さらに言葉を極めて日本を呪うしかないと思う。そうしなきゃ支持率を保てないと思う。けどそうすると日本からの経済協力や投資はさらに遠のく。

状況はあちらの大統領にとって有利になったどころか、むしろ厳しくなってないか?

首相の靖国参拝について、新聞(うちの地元紙なんで共同通信の配信記事)じゃ「このタイミングでなぜ」みたいな感じだが。どのタイミングだろうと噛み付かれるのは変わらんだろ。だったら、いいムードに水ぶっかけるタイミングじゃなく、これ以上悪くなりようのない今が一番いいタイミングのような気もする。

昔、テレビで馬の手術の様子を見たことがある。麻酔なしだったよ。どうするかってぇと、足の1本をクランプで挟んでギリギリと締め付ける。馬は当然痛いんだけど、足の痛みに気を取られて、本当はそんなもんじゃない手術での痛さを気にせずに済むそうな。なんだか思い出してしまったよ(今やったら動物虐待で問題になるかもだけど)。

あれ? 馬の手術の話、意図とは違う方向でも解釈できちゃうかも。

国内問題の痛みを日本からの苦痛ってことにすり替えてごまかしてる彼の国の政府にしてみると、やっぱし靖国参拝は格好の材料ってことになるかな。

んー、馬の手術だと、すべての痛みが消えきった頃には馬は健康を取り戻してるんだよね。あの国の場合、手術じゃなく病気の苦痛をクランプでごまかし続けてるわけで。しかも自分で締め付けてる。靖国参拝では自らもっとキツく締め上げたってことか。仮にクランプが緩んだところで、本質的な問題はそのままなわけで。そこが違いますな。

南スーダンでの銃弾貸出の件でも、日本は緊急で頼まれて、人命がかかってるし国連からも頼まれたからってんで、原則を曲げてまで急いで貸したら因縁つけてくるんだもんなぁ。何やってもこうだもんなぁ。てことは、きっと銃弾を貸さなかったら貸さなかったで文句つけられてたんだろうなww もう笑うしかないわwww

そういや、特定の相手のやることなすこと何にでも意地悪くケチ付けなきゃ気が済まない人っているよな。やられる側が下でに出てる間は際限なく続く。しかもエスカレートして異常な逸脱状態になっていく。イジメの心理ですな。けど反撃すれば正気に戻ってくれたりもする。仕手側に良心が残ってればの話。

さらにそういや2018年の韓国での冬季オリンピック、資金は日本を当てにしてるフシがあったと思ったが。どうなるんだろね。ていうか日本はその2年後に東京オリンピックで、そんな余裕ないと思う。

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2013.12.28 土曜
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途上国経済の八戸 番外1

ほんとどうでもいい話。

かなり前に、地元でない知り合いと久しぶりに電話で話したときのこと。曰く「国道4号で八戸を通ったことあるよ」。4号線は八戸を通ってないし。「え、4号線? んー、あ、そうか104号線かな。途中で4号から枝分かれしてるやつ」と言ったら、「いや4号線だった。確かに4号線に乗ったまま八戸に着いた」となぜか頑張られた。

てことでおいらはできるだけ話を合わせて、「4号だと五戸か七戸かな。名前が八戸と似てるし」と言ってみた。「いや五戸じゃなく本当に八戸だった。4号線は八戸を通ってた。絶対間違いない。賭けてもいい」とまたブーストかけて頑張られ、おいらは地元民のくせにとうとう押し切られてしまったww

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首相の靖国神社参拝について、昨日も書いたけど、マスコミの叩きは「タイミングの悪さ」を根拠にしとる感じだね。いつやっても中韓が反発するネタなんで、別に特段に悪いタイミングではないと思うぞと。

しかしマスコミにとっては絶好のタイミングだよな。ちょうど猪瀬都知事ネタが一服した直後だもんな。これ幸いとばかりにそりゃあ飛びつきますな。これ、次のイケるネタが出るまでずーっと吸い付くつもりなんだろうなぁ。

猪瀬氏のネタは、思いどおりの展開に持っていけてよござんしたな。相手が意外と弱いと見るや際限なく総攻撃っつうえげつなさ、存分に見させていただきましたですよ。地方の一知事の、たかだか5000万円程度のカネの話で、全国ニュースとして連日報道するっつう嫌がらせ。すさまじいの一言ですな(おいらは猪瀬氏の敵でも味方でもないよ。都知事選の選挙権がないし、東京近郊の住民でさえなくて無関係なんで)。

「たかだか5000万円」と言うと、「一般人感覚からかけ離れている」なんて言われそうでもあるけど。おいら個人にとっても5000万はとんでない大金だよ。けど政治家って個人の面もあれば、事業者の面もあるからな。事務所を構えて、私設秘書や事務員を雇って、選挙のときは広告代理店も雇う。交際費も普段からものすごくかかりそう。事業者として見れば、5000万円ってのは普通に動かすくらい金額じゃないですかね。

猪瀬氏が借りたお金は個人名義だそうだけど、中小・零細企業ではそのあたりの外から見た曖昧さは普通。事業を無駄なくきちんと回すには、いろいろ融通を利かせてうまくやりくりする必要があるわけで。

ってことは、マスコミって中小・零細企業を叩きたいときはいつでもこのやり方で叩けるってことか。怖いですなぁ。

そしてメディアがポスト猪瀬のネタに育てたいっぽい首相周り。こっちはメディアの扱いに長けてそうだからな。記者からのツッコミに対して正論を返して黙らせる、なんてのもときどきやるみたいだし。さてマスコミさんがたのお手並み拝見といきますか。

つか韓国大統領は就任から1年間、とにかく日本を乱れ打ちに叩きまくったわけで。これがもし歴代大統領と同じく、はじめは日本との友好と関係改善の方針だったらさ、首相の今回の靖国参拝はかえってしにくくなってたかもな。

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Google日本語入力を使うのを控えてみた。今は Mac についてきてる ことえり に戻した。単に ことえり を選択しただけでなく、Google日本語入力はアンインストールしたわ。

なんだかおっかなくなってさ。Baidu の IME が、ユーザの個人情報を外部に出してた疑いを持たれてるみたいで。クラウドサービスをちょっと信用できなくなってしまって。

Google ってユーザの個人情報収集に異様な執念を燃やすからなぁ。その執念と執拗さをあまり隠さないでいてくれるのはある意味助かるけど、やっぱし気持ち悪いわけで。

Google日本語入力にすっかり慣れてしまったんで ことえり に違和感あるけど、その前までずっと使ってたんだからすぐにまた慣れるでしょ。

ていうか ことえり、変換候補探しでいちいち通信しないせいか反応が速いなぁ。そのぶん変換精度は Google日本語入力より確実に落ちるけど。作業効率に影響するほどのスピードアップでもないんだけどさ、この手の速さって快適さと直結ですなぁ。

コンピュータの将来像は今のとこ、インターネットを介したクラウドサービスが主流になっていきそうな雰囲気ではあるね。単にそういう宣伝が多いからそう思い込まされてるだけかもしらんが。前にも書いたけど、クラウドの元ネタは恐らく1970年代からの UNIX ネットワーク。データもソフトウェアも全部サーバが持つ形。当時はネットワークは島状に点在してて、お互いに無関係だった。てことでサーバ管理者は自分とこのすべてのユーザアカウントを管理できた。

一方、1980年代になって、スタンドアロン型のパーソナルコンピュータが一般社会に普及し始めた。そしてインターネットの出現・普及の末に両者が積極的に融合し始めたのがクラウドって感じですか。

クラウドを進める立場の意向では、UNIX ネットワークのノリでデータも何もかんも外部サーバに預けるほうに持っていきたいっぽい感じだね。でも昔の孤立型ネットワークと違って、インターネットだと不特定多数の人たちが好き勝手に往来するからな。その危険性に対して、納得のいく答えを用意してくれんことにはなーって気がする。

今のネット接続可の PC ってスタンドアロン方式も健在なんで、通信回線の向こう側にいちいち依存しないならしないで、今までどおりにやっていけたりもするわけで。てことで Google日本語入力から ことえり に戻すってのもアリと思う。こっちの急所を向こうに握られてなかった(と思う)ってのもあって、迷わず戻せた。時代に逆行してる感もあるけど、今はまだクラウドかローカルかをユーザが選べる状態でもあるってことかな。

個人情報を抜かれるリスクに対して、おいらはことさら臆病なのかもな。しかしそれで、Twitter や Facebook をやる気がしないっつう効用もあったり。あれほんと怖いわ。

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2013.12.29 日曜
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途上国経済の八戸 番外2

「八戸県」よりもうちょっと広い範囲の話。

八戸人の内向き感覚でまたどーもなーってのがあってさ。新幹線が青森まで伸びたとき、八戸人はけっこう「地元のブランド価値が落ちる」と受け止めてた。地元の新聞はよくそういう意見を載せてて、それを鵜呑みにしてた人たちって何人か知ってるわ。

別に八戸から新幹線がなくなったわけじゃなく、むしろつながる線が増えて、八戸はもっと便利になったわけだが。

彼らは「ターミナル効果」とかいうものがなくなることを恐れてた。確かに沿線駅の下りの表示から「八戸行き」の表示が消えて、そのぶんの宣伝効果はなくなったろうけどさ、どうだろ、終着駅ってそんなに印象いいもんか? すげー遠い最果ての地のイメージも同時に発生しないか? それで足しげく遊びに通おうって気分になるか? ただし企業進出の場合は「新幹線で近くなった」「遠い最果て」で相殺ってとこかな。

新青森が終着駅になって、八戸は途中駅になった。終着駅は1つだけど、途中駅は何十もある。数あるうちの1個になるのがイヤだったのかな。けど途中駅って終着駅より近いんで、むしろ行きやすい印象を持ってくれそうな気もするが。

あと3年すれば、新幹線は函館まで伸びる。函館市の人口は27万人。北日本じゃかなりの大都市なわけで。八戸(24万人弱)より大きいわけで。その函館と八戸が往来しやすくなる。乗り換えなしで着くんだもんな。間の青森市(29万人)も一緒になって、函館から見て乗車時間的に八戸と同じくらいの弘前市(18万人弱)も一緒に組めば、何か面白い動きが出てきそうにも思うが。

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2013.12.30 月曜
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アステカの祭壇

オカルト方面で、なんでもアステカの祭壇とかいうネタがあるそうな。

おいらも笑いのネタとしてオカルトネタは好きでさ、何年か前、同好の志っぽい人からそのネタを教えてもらったんだわ。どうもそのビジュアルが大事らしい。呪われたナントカでウンヌンとか、その映像・画像を公開すると世界が滅ぶとかそういうことになってて、霊能力者の皆さんそう主張してるらしい。

んでその話を教えてもらったときのこと。古代文明を半端に好きなおいらは、その人とオカルトと混ぜてそっち系の話をしてた。

「ゆんずさんそれじゃ『アステカの祭壇』って知ってるすか? 生け贄用の」

「んー、あー、あれか、こういう格好のやつ?」(椅子に座ったまま、できるだけ表現)

「うおお、おうお、そっそれですヤバいですそれそれ!」

「あの像ってデザインかわいいよな。でもここのお盆のところに生け贄の心臓を置いて拝むんだよなーこええよなー」(と、その格好を維持)

「あああ、ちょ、そのポーズやっやややめてください! 危険だから!」

「まあねー確かに腹筋キツいけどまだ行けるぞフンガー!」(←やめろと言われるとムキになる人)

「いやそうじゃなくて! 世界が終わる!」

「???」

んで説明を受けた。そしてネットでも調べた。ははぁあの像ってそういうネタにされてたのかー。と、そのときまでほんとに素で知らんかった。

しかしおいらはその祭壇の像は知ってたわけで。アステカ文明についての通俗向け書籍にフツーに写真が載ってたんだが。本の内容はあんまし覚えてないけど、その祭壇の像はなんだかインパクトがあってよく覚えてた、というだけ。

てことで、どうもそのオカルト話もまたネタだったって感じですが。

その本に出てた写真をスキャンしてここに貼り出してもいいんだけど、怒る人とかいそうだからやめとくわ。そこらのネタについて、詳しくは検索「アステカの祭壇」でどーぞ。しょうもない話をてんこ盛りで楽しめますですよ。

このネタで、アステカ文明に興味なかった人たちが少しでも興味を持つようになったのなら、それはそれでいいことと思う。けど誤解というかもセットってのはどうなんでしょうなぁ。フツーにアステカ学を好きな人たちが、変な色眼鏡で見られることにもなりはしないかと。

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2013.12.31 火曜
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GOCE

欧州宇宙機関(ESA)の地球観測衛星 "GOCE"(「ゴーチェ」と読むらしい)。地球の重力傾斜を精密測定するのが仕事で、打ち上げは2009年3月。すべてのミッションを完遂し、今年の11月11日、大気圏に再突入したんだそうな。

軌道傾斜角が96.7°ってことは、太陽同期軌道ですな。質量 1,100kg ってことは、地球観測衛星としてはあまり大きいほうではないね。ESA ではこの衛星は科学衛星の枠組みに入れてるらしいから、日本だと宇宙科学研究所(ISAS)の領分ってことになる。それで考えるとなりなりの大きさかな。

観測期間中にちょうど東日本大震災があったんで、その影響で地球の重力傾斜が変わっていく様子をリアルタイム観測できたらしい(記事)。

んで GOCE のお仕事もさることながら、衛星本体のお姿が素晴らしくてさ。思わず ESA のサイトに行って画像をがめてきたですよ。

かっこよすぎ……。ハリウッド CG VFX のメカよりキてるだろ。ていうかこっちは実際に軌道を飛んでたわけで。かつてこんなイカした見映えの衛星なんてなかったと思う。

宇宙機は製作・打ち上げ・運用でべらぼうにカネがかかる。そのうえ重量制限が厳しくて、熱・エネルギー管理も複雑。真空・無重力・強烈な温度差に強い放射線っつう特殊な環境なんで、設計に余裕がない。そして稼働中は特に誰もその姿を見ない。てことで宇宙機は見映えなんざ気にしちゃいかんはずなのに、GOCE はなんでまたこんなにかっこよくなってしまったのか。

観測の解像度をできるだけ上げるため、軌道の高度をできるだけ低くしたせいらしい。軌道高度 230km っつうと、衛星としてギリギリ成り立つ低さ。わずかだけど空気抵抗があるんで、そのままだとだんだん高度が落ちて、何カ月か飛んだら大気圏突入。

てことで GOCE は工夫した。

  1. イオンエンジン装着
  2. フィン装着

1. のイオンエンジンは日本のお家芸かと思ってたら、着々とヨーロッパの必殺技術になりつつあったりする。これで GOCE 衛星を加速して軌道高度を維持するわけで。普通の化学スラスタより燃費がいいことのほかに、運転時に振動がないことも買われたそうな。重力の精密観測だもんな。そりゃいい選択ですな。

2. のフィンは、わずかだけど大気の抵抗があるってことで、姿勢の安定に航空機の原理(風見鶏効果)が使えるわけで。これで空気抵抗が最も少ない姿勢を、制御用の推進剤消費を抑えつつ維持できるわけで。

そしたらまぁ、普通の衛星だとどこが前だかよく分からんのだけど(「前」があったとしても、「前」を向いて飛ぶかどうかもあまり関係ないしな)、これは空気力学の関係で、はっきりと前後の方向性が分かる形になってしまったと。しかも飛行機やらミサイルやらで見慣れた尾翼が付いてる。上下のフィンがなんで前から後ろまであるのか分からんけど、航空機の水平尾翼に当たるフィンはほんと航空機っぽい。

そこらへんが外形のかっこよさの理由なんだろうな。

空気抵抗があるとはいえごく少ないんで、細部を見ると空力形状にそんなにこだわってる感はないね。たぶん大気圏内の濃い空気中の乗り物ほど凝る意味も必要もなかったんじゃないかな。それでもまったくこだわらないのと少しでもこだわるのとじゃ、スタイリングの印象にすげー違いが出るんだな。

しかしこれ、絵でかっこよさを強調してもいるねw たぶん真横や真俯瞰で見ると、胴体直径は前から後ろまで同じだと思うんだ。けど1〜3枚目の画像じゃ斜め後ろから見て遠近感を強調。あたかも前がすぼまってるかのよう。4枚目は実際のズンドウぶりを見て取れたり。まー演出ですな。

質量1.1トンで高度 230km って、イプシロンで打ち上げられるギリギリのサイズですな。今度もし GOCE 2 計画が持ち上がったら、ESA 御中、どうか打ち上げにはイプシロンもご検討くださいませー。

ってイプシロンは太陽同期軌道には 450kg しか上げられないんだったな。高度 500km で、となってるけど、なんか無理っぽいような。つかなんで GOCE の打ち上げにロシアのロコットロケットを使ったんだろ。ESA 自前のヴェガロケットならスペック的に余裕で行けたろうに。太陽同期なら高度 700km で1.5トンまで運べるんだろ? ロコットの能力はヴェガより若干低いのにな。なんでだろ。

安かったってことかな。ロコットは ICBM 転用だからな。って、最近見つけた小型ロケット市場のコスパ比較表を見るに、頭ひとつ飛び抜けてるのはドニエプルロケットなんだな。ロコットもヴェガもそんなに変わらんというか。

……、

……、

……。2009年打ち上げってヴェガのデビュー(2012年)より前だったわww そういうことか。んでドニエプル vs ロコットは、値段以外にもいろいろ検討した結果ってあたりですかね。

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さて、今年も皆さんにお世話になりましたです。このサイトで今年やりたかったこといろいろあったけど、ほとんどやらずじまいだったりww 来年は、あまり宣言しないでぼちぼちやろうかと(それでいいのか?)

では皆さん、よいお年を!

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