ひとりごちるゆんず 2011年2月
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2011.2.1 火曜
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歴代2位は先月

どーりで書いても書いても進まんわけですよ。この日記のデータ量、先月分は歴代2位に堂々ランクインでしたよ。

歴代ファイルサイズ

1位は去年の6月。はやぶさ 帰還でアツくなってたからなぁ。しかし今回のランキングは15位までなんだけど、2010年の日記が7件も占めてる。半分もかよ。なんか面白くなってきたからw、ちょっくら棒グラフでも作ってみっか。

歴代グラフ

……、

……、

……。

ここ20カ月ほど、ほとんど 100KB 行ってるのな……。デフォのタグとかが 17.5KB なんで、それを引いても 82.5KB。1日 2.75KB。つーと全角で1,375文字/日。400字詰め原稿用紙で約3.44枚。これ行き過ぎだろよ。日記の遅れがひどかった頃だな。そりゃ遅れるわ。

ときどき書いてて長くなったときは2日に分割したり、それなりに工夫してるつもりだったのに orz 2004年あたりはそれでも少なめだったんだな。あとで参考にすべ。

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2011.2.2 水曜
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被糾弾の朝

そういやこの前、起き抜けに怖い夢見たわ。

メール見てたらさ、知らない人たちの連名で1通来てて。「いい加減な情報をネットに垂れ流すな!」という内容。で、この日記のひどいところを事細かに指摘してあったりして。なんかそういう団体ができたらしくて、その活動に引っかかってしまった、というやつ。

焦ったわー。

まぁそれだけなんですけどね、ええ。けどほんとにビビった(汗)

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2011.2.3 木曜
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謎のロケット "H3"

半月近く前、H-IIB 2号機打ち上げ直前の1月19日に朝日新聞に載った記事。なんでも新型ロケット "H3" を開発するとかそういう、なんだか香ばしげな情報。

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H3 ロケット

宇宙機構、3段ロケット「H3」開発検討 有人も視野

朝日新聞 2011年1月19日3時0分

宇宙航空研究開発機構と三菱重工業が、次世代ロケット「H3」の技術的な検討を始めた。国産の主力ロケットH2A、H2Bは2段ロケットだが、H3はまったく新しい3段ロケットを想定。有人飛行に使うことができ、太陽系探査では「はやぶさ」などより大きな探査機も打ち上げられる。H2シリーズは基本設計から30年になるため、部分改良よりも新規開発する方が多目的化できるとみている。

試案によると、H3は1段目に、H2AやH2Bの2段目と同じ形式のエンジンを3基ほど並べる。1基ずつは高出力ではないが、噴射される燃料の温度が低く、安全性が高い。複数積むことで、国際宇宙ステーション(ISS)の高度に6トンの有人船を運べる能力を持たせる。静止衛星の軌道なら4トン級だ。1基故障しても推進力を確保でき、このエンジンを2段目にも使えば低コスト化を図れる。

宇宙機構は、有人船に発展可能な無人補給船「HTV」2号機をH2Bで22日にも打ち上げる予定だ。H2Bは固体燃料の補助ロケットで推進力を補っているが、固体ロケットは米スペースシャトル・チャレンジャー爆発の原因にもなった。このため、H3を有人で打ち上げる際は、固体燃料を使わない方針だ。

3段ロケットにすれば、有人飛行では3段目エンジンを打ち上げ失敗時の緊急脱出に使える。太陽系探査でも、探査機を飛ばす方向の自由度が増す。日本の探査機はこれまで、ロケットの制約から大型化が難しかった。観測機器を多く積むと予備系を少なくしなければならず、失敗の一因にもなっていたが、ロケットの運用に幅ができることで、大型化も図れそうだ。

静止衛星などでは下2段を使えばすむようにし、打ち上げ費はH2Aの80億〜120億円より2〜3割ほど安くする。技術的には2020年ごろに初飛行できるという。

1段目のエンジン数を増やして信頼性を上げるのは、ロシアのソユーズや米民間ロケット「ファルコン9」などと同じ設計思想だ。米オバマ政権は昨年、米航空宇宙局(NASA)によるロケット開発をやめ、民間ロケットの活用を打ち出した。ただ、ファルコン9などは旧世代の技術を使っており、新しいロケットを開発し続けている欧州のアリアンスペースに差をつけられつつある。

09年に策定された宇宙基本計画は、月面有人活動も視野に入れた基盤技術を構築するとしている。有人月探査のハードルは高いが、宇宙機構の立川敬二理事長は13日の会見で「有人ロケットについて国の決定は出ていないが、研究は続けたい」と話していた。(東山正宜)

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名称はまぁそれだと無難かなって感じで、もともと記号なんでどうでもいいんだけど、スペックからすると現行の H-IIA を完全に置き換えることになるっぽいな。しかしこれ、1段目が液体水素燃料でブースターなしってほんとにできるのか? LE-X の効率は LE-7A より特に高くないみたいなんで、1段目がばかでかくなりそうな気がするけど。全長 50m で済むのか? H-IIA のブースターは2基の合計で LE-7A のだいたい4基ぶんの出力。プラス LE-7A そのもの1基で、合計 LE-7A の5基ぶんの力で最大300トンの図体を飛ばす。

この H3 も同じくらいの打ち上げ性能らしいけど、1段目の出力は LE-7A 3基ぶんほどじゃないかな。重力損失はどうなってるんだろ。てか出力300トンぽっちだったら質量280トンを宇宙まで飛ばすのに難ありまくり。韓国の羅老ロケットより弱い離床加速度はちょっとあり得ない。性能を保つには、単純計算で LE-X 3基で LE-7A 5基ぶんの出力を稼がなきゃなんない。まぁ比推力が小さい(燃費がよくない)固体燃料を使わないから、後半の伸びを考えれば4基ぶんくらいでいいのかも。

4基ぶんなら LE-7A の 1.33 倍かよ。海面上で130トン。液体燃料エンジンとして日本が未経験のビッグパワーにして、いきなり3基クラスター。クラスターは H-II 時代に慎重に避けて通った道そのものなんだが、本当にもう大丈夫なのか?

LE-X エンジンってのがどうも謎で。話自体は10年前からあると思った。研究はぼちぼち進んでるだろうけど開発は特に始まってないっぽい。これ、大型ロケットの1段目に最適とされる2段燃焼サイクルを採用しないんだよね。コストダウンのために今まで培ってきた技術と効率を捨てるってんですよ。意味が分からん。

つか LE-7A は2段燃焼サイクルのエンジンとして性能を出し切ってない。まだ伸びる余地がある。まずそこをやって、そのぶんを1段目機体の小型化に振ってトータルコストダウンを目指すべきなんじゃないのかと(それで削れるのはせいぜい数億円だけどさ)。

有人宇宙船の非常脱出に3段目を使うってのもどうなんだこれ。アメリカとロシアが採用してるものは、それ専用の固体燃料ロケットなんだわ。宇宙船の先端に取り付けてあって、引っ張り上げる形。んでヤバくなったロケットから離れつつ高度もある程度稼いでからパラシュートを開いて、軟着陸か軟着水、という段取り。ロシアで1回だけだけど無事に稼働した実績あり。この記事の新方式、2段目がすぐ近くにある状態でいきなり3段目に点火したら、かえってものすごくまずいことになりそげな気もする。無理あるんじゃないかなー。

つか記事だと「固体燃料は危険だから有人には向かない」っつう方針だから、たぶん3段目も液体燃料なんだと思う。確かに有人に固体燃料を使ったロケットはスペースシャトルのみで、有人区画の真後ろじゃなく脇に取り付ける形式にして、できるだけ安全確保してた。その構造が運悪く働いてチャレンジャー号事故が起きたけど、あの原因は技術的問題というよりむしろ運用組織の異常さ。

上段は特に、軌道投入精度の面からも、途中で止められるっつう安全面からも液体の方が有利だし。有人ならなおさら。けど非常脱出用のエンジンはすぐに起動してすぐに全開まで持って行く必要があるわけで、固体燃料ロケットはそこらが最速なんだが。構造も簡単だから、起動の失敗もしにくい。米ロ方式の緊急脱出専用装置を使わずに3段目で代用できるとする根拠は何なんだろ。

つか緊急脱出ロケット、ほんとに液体燃料でいいのか? アメリカもソビエト(ロシア)も、「ロケット理論の父」ツィオルコフスキーや「液体男」フォン・ブラウンの影響で液体燃料派なのに、それでも緊急脱出ロケットには固体燃料を選び続けてきたんだが。ちなみに固体燃料はスイッチオン直後にフルパワーを出せるけど、液体は数秒かかる。そして液体燃料ロケットエンジンは仕組みが複雑なんで、ごくたまに始動に失敗することもある。その用途にはあんまし向かない気がするんだが。

値段が2〜3割落ちるというのもどうなんだろ。外形は固体燃料ブースターがなくなるからスッキリですな。そこはコストダウン要因だけど、液体水素エンジン3基というのはコストアップ要因。2段目も同じ LE-X を使うってことで量産効果を出すのかな。んでそれでほんとに2〜3割も安くなるんか?

アメリカのファルコン9をなめとるようだが。確かに旧世代の技術だけど、値段が安いぞ。H-IIA と同じ性能でお値段3分の1らしいぞ。H3 より安いってことだぞ。商用打ち上げは同じ性能なら安い方を取ると思うんだが。まだファルコン9は打ち上げ回数が少ないんでどうなるか分からんところで、そこが旧来のロケットの付け入れる隙ではあるんだけど、H3 がデビューした頃には実績を積んでるかもしんない。そのとき実績ゼロかつファルコン9の倍額の H3 は客を奪回できるのか?

国際市場がロケットを選ぶほかの条件は信頼性。H-IIA/H-IIB はこのまえの H-IIB 2号機の成功でようやく成功率 95% の大台に乗った。この数字が、顧客から見た信頼性の目安になってる。 H-IIA/H-IIB は積み上げた信頼性を武器にしてこれからが稼ぎ時だってのに、それを捨てるのか?

さらに、今開発中の小型ロケット・イプシロンなんだけど、1段目に H-IIA の固体燃料ブースター SRB-A を流用することになってる。JAXA が発足した途端、旧 NASDA 勢力が傘下に入った ISAS を権力で従わせるために、ISAS 自前のロケット M-V を潰した上でゴリ押しした新型ロケット開発。それがイプシロン(←この流れには多少の妄想が入ってます)。そのときどんな理由か知らないけど、何が何でも SRB-A を流用させたい思惑が働いてたニオイがしてたりする。

ところが H-IIA が H3 に代替わりしちゃうと SRB-A の出番がぐっと減るわけで、量産効果が落ちてイプシロンのコストアップ要因になるんじゃないかと。ひとつの系列のロケット内でのユニットの使い回しはいいんだけど、別系統のロケットを巻き込んでまでそれやると、こういう弊害が出ちゃう。旧 NASDA 勢力、かつての J-I ロケットで、1号機(H-II のブースターを流用)と2号機(H-IIA のブースターを流用)とでまったく別なロケットと思えるほど設計が大幅に変わってしまったことから全然学んでないみたいだわ。

なんかツッコミどころが多い新計画に思えるなぁ。

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2011.2.4 金曜
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逆トコロテンはタナボタになるか

H3 ロケット開発の推進は、イプシロンにとってむしろいいことのようにも思えてきた。SRB-A の調達が不安定になったら、もう無理に流用しなくていいっつう理由になる。イプシロンの仕様は、1段目が SRB-A 流用、2段目と3段目はそれぞれ M-V の3段目と4段目を流用ってことになってる。1段目が M-V より弱くなったぶん(推薬量が 9% ほど少ない)、M-V の2段目を抜いたものを上に乗っけてるってこと。

となると、H3 ロケットが動き出して SRB-A が安定供給されなくなると、1段目のドンガラは SRB-A の流用だろうが専用品だろうが、コストは大して変わらなくなるかも。そうなると M-V の1段目とスペックを揃えて、さらに2段目を復活させると、M-V そのものの復活になるわけで。しかも M-V 現役の頃は将来計画だった1段目胴体のカーボン化が実現できれば、軽量化&パワーアップですな。もしかして SRB-A 規格のドンガラのままで、性能が上がったぶんで推薬量が少ないぶんを埋められるかも。そしてイプシロンのローコスト技術をそのまま使うと、旧型より高性能で安いことになるわけでして。M-V を研究した上で開発中のヨーロッパのヴェガロケットといい勝負になりそうですなー。

M-V を潰すことが目的で M-V を潰した人たちの悲願はもう成就したんで、JAXA 内部で、旧 NASDA 権力の下での M-V の復活に関してはあまり文句を言わないと思う。「我々が許可を与えてやった」と取れるんで。気に食わなければいつでも潰せるし。権力志向の人はおしなべて、組織の利益や存在意義より自分の体面が立つかどうかが判断基準だからして。

つか、あんな無茶な力技で M-V を潰したってことは、あの時点(2005〜2006年あたり)で彼らは結構な権力があった → 年功序列でお年を召した方々だった、とも考えられる。イプシロンが新 M-V に生まれ変わる頃にはとっくに定年退職かもな(天下りで生き延びてたりしてな)。

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2011.2.5 土曜
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ある種の権力者の生涯まとめ

権力志向の人間には、体面を立てる、顔を立てる、なんつう骨を投げ与えてやれば、たったそれだけで尻尾をちぎれんばかりに振って喜ぶよ。そんな輩はとにかくおだてましょう。ヨイショしましょう。そして遠ざけましょう。

けど犬って、骨を投げると取って戻ってくるんだよなぁ。しかも促されるまま何回も繰り返すと、くわえた骨をこっちに突き出すくせに渡さなくなるし。

生きる目的や職場に通う目的が自分の体面を立てることっつう人生って一体何なんだろう。

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

わずか212文字(↑)でまとめられちゃう人生。その中に生きるのは、そこから出て行けない人やそうなりたい人がけっこう多いんで、意外と快適なのかもな。

きっと歌人なら31文字で、俳人なら17文字で、おいらより見事にまとめちゃうんだろうなぁw

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2011.2.6 日曜
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季節らしさと景気は無関係

景気を良くする要素として、「その季節にその季節らしい気候になる」というのがあるそうな。自然まかせの他力本願だけど、それを押さえてて対応すれば儲けられる、ということかと。ま、つまり夏が暑けりゃビールや清涼飲料水、プールや海関係、エアコンなんかがよく稼ぐわな。冬寒くて雪が多く降れば、除雪用具メーカーやらスキー場やら燃料関係の業種が助かる。

去年の夏は超暑かった。今の冬は超寒い。雪も多い(八戸の降雪量は今のとこ平年並みだけど)。ここだけ見ると、さぞかし景気は上向いたろうって気がするんだが、どうもそういう話は聞かない。

この話は漠然と信じてたんだけど、ただの憶測でしたってことでいいのかな。「夏は夏らしく、冬は冬らしく」だとあたかもカネが余計に世の中を巡る感じがするけど、結局は季節商売に使ったぶんだけ、それ以外の用途じゃ財布の紐が固くなるってだけなのかな。世の中全体での取引の総額は同じ、と。

たらいの水をかき回しただけじゃ、水は増えないもんなぁ。

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2011.2.7 月曜
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実は英雄か

大相撲、またすごいことになっちまってるなぁ。んで今日のデーリー東北(八戸の地方紙)のその記事を読んでたら、記者さん(たぶん共同通信)、引責辞任の可能性を伺ったんだね。放駒理事長に。

こういうのがあると必ずこの流れに持って行きたがる新聞社ってあるけど、それって意味あるのかな。一応その可能性を聞いてみるってのはアリだと思うけど、それは同時に「あんた責任取ってハラ切れ」と言うのに等しい気がする。単に相手にストレスを与えるだけというか。

理事長が今辞めたら敵前逃亡じゃないですか。格闘家の親玉がそんなことしでかしたら、現役の力士たちに示しが付かなくなるじゃないですか。つか上がゴタゴタしてると、とかく下は浮き足立つもの。状況がヤバくても、上の状況が落ち着いてれば全体も落ち着くでしょ。角界がただでさえ揺れてるのに、外から意味なく突っついてますます揺さぶろうとするのってどうなのかと。報道関係者って自作自演は禁じ手なんじゃなかったのかと。

放駒理事長が今後どう身を振るのかは分からんけど、とりあえず今の問題を収拾付けるまで理事長やんなきゃなんないでしょ。もし辞めるとしたらその後でしょ。

そもそも放駒親方が理事長に就任したのは、去年の野球賭博事件のときだったよね。前の理事長がそのことで監督不行き届きの責任を取って辞任したのは分かる。それで、この事態を収拾できる人、ということで理事長に推されたはず。本人もあんな状況の団体の理事長なんてやりたくなかったろうけど、立派に務めを果たしたと思うよ。

今回の八百長事件は、野球賭博事件の当時、証拠として借りた力士たちのケータイメールから発覚しましたな。消去されたデータを復元したら出てきたとか。確定事実は、放駒理事長の就任前にやってたってこと。そしたら別に放駒理事長にその責任はないと思うぞ。

確かに責任者ってのは前任者の責任をも引き継ぐもんだけど、こうして道理で考えると、今の理事長に詰め腹を切らせるのは筋が違うわけで。例えば、アメリカのブッシュ前大統領が始めたイラク戦争の開戦理由って事実誤認と言いがかりだったわけで、その責任を取ってオバマ現大統領が辞任するようなもんだ。つか放駒理事長が今、引責辞任したって何の謝罪にも釈明にもならんし、事態も好転しない。そんなのやるだけ無駄。詰め寄るだけ無意味。

それなのにマスコミ(の一部)は必ずその展開に持って行きたがるんだよな。で、その問答を誇らしげに紙面に出すんだよな。意味が分からん。

こういうのの責任とは何なのか、ちょっと流れを追って考えてみよう。

「由々しき事件発生 → 責任者は引責辞任」

この段階で責任の取り方は引責辞任なわけだ。理由は監督不行き届きってやつ。そしたら責任者を空席のままにしとくと組織が混乱するんで、急いで新責任者を立てなきゃなんない。この新責任者は平時の責任者と違って、就任の目的と仕事の内容がはっきりしてる。

「事態の収束のために非常時責任者が就任」

てことでこれで就任した責任者は基本、事件が一区切りつくまで辞めちゃいけない。今回の件だと、前理事長時代からの負の遺産の清算なんだから、今の理事長に今回も非常時責任者としてがんばってもらうのが筋かと。

てことで、この新責任者の責任の取り方というのは、強権発動しようが一時的にカオスになろうが構わんから、とにかく使命を全うすること。

不祥事があると何でもすぐに引責辞任を仕向けたがる人って、この仕組みを知らんか思いつけないってことなのかなぁ。簡単な話なのに。つか責任者の責任に於いての使命全うってさ、途中で投げ出すよりずっと建設的だと思うんだが。

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おおそうか。似てる言葉だけど、かぶるとこもあるけど、ニュアンスがちょっと違うのな。「責任を取る」と「責任を果たす」って。「責任を果たせなかったら責任を取る」という解釈でよさそうですな。理事長は今、責任を果たそうとしてる最中だから、責任を取る話は今はすべきじゃないってことで。それを出すタイミングじゃないから。でも共同通信は出した。理事長に出して、紙面にも出した。物事の道理が分からんのかどうか知らんけど、お門違いな騒ぎを起こして、それをいたずらに大きくしたいらしい。やっぱ自作自演だなこれ。

とかいろいろごちゃごちゃ考えたけど、放駒理事長って野球賭博事件は見事に収束させたし、その1件から八百長っつう隠れた別の不正を引きずり出して、隠さずに公表したわけで。目をつぶったり握り潰したりもみ消したりできる立場のはずだと思うけど、やんなかった。理事長本人は今回の件で「大相撲の長い歴史での最大の不祥事」と平謝りしてるけど、実は長い大相撲の歴史に残る功労者なのかもしんない。

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マスコミはほかに、理事長が「八百長はありません」と言い続けてきたことを槍玉に挙げてるみたいだけど、これもしかして極秘調査してたんじゃね? うかつに「証拠と言えるものは出ていませんが、鋭意調査中です」だなんて口走りでもした日にゃ、八百長やってる連中は警戒して尻尾を隠すでしょ。

そこで「八百長はない。調査の必要もない」と内外に言っとけば、犯人に隙ができる。その裏で極秘で証拠を固めて、確定した段階で公表した、のかも。

もしそうだとしたら放駒理事長、相当な切れ者ですよ。

もしそうだとしたらマスコミ、ここでも無駄吠えの空回りってことになっちまうんだが。はてさて真相やいかに。

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2011.2.8 火曜
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天国は黄泉

はやぶさ が風になったオーストラリアのウーメラ砂漠、その南緯は30°。おいらの地元、八戸の北緯は40.5°。計算すると、彼の地は地平線から35°ほども潜った方向にあるのか。

ときどき南の空を眺めて はやぶさ への思いに浸ることがあったけど、地面の下だったとは。

八戸 - ウーメラ

計算は中学レベルの幾何学でできたよ。図はあらためてドローソフトで清書しようかと思ったけど、手描きのやつをスキャンしてみますた。慣れないソフト(OpenOffice.org のドロー機能)じゃ時間ばかりかかりそうで。

こうゆー作業はアナログの方が圧倒的に速いのな。それともペンタブレットあればデジタルの方が速いのかな。

考えてみりゃ、どの外国も八戸から見ると地平線の下だわな。国内でも、きっと九州も東京も札幌も地面の下かと。これを読んでる九州や東京、札幌の人たちからすると、この日記は地下で書かれてるってことになるなぁ。別にアンダーグラウンドな活動じゃないんですけどねw

銘板
2011.2.9 水曜
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倒立直置きモニタ

昨日のペンタブレットからしょうもないこといろいろ考えた。

ペンタブをなんか使う気がしないのは、「普段からそんなに絵や図を描かない」「今まで使ったことがない」ってのが一番大きいんだけど、もうひとつ、使い勝手がよくなさそうってのもある。ペンタブの入力部分に描いたものはモニタには出るけどそこには出ない。となるとモニタを見ながら、手元を見ないで作業するってこと。どうもちぐはぐな感じがして。勘どころを掴むまで相当苦労しそうで。

電気溶接を思い出したわ。あれって作業中は強い光と紫外線が出るから、防護マスクの覗き窓のガラスはかなり強烈に真っ黒なサングラス状態なわけで、そのままだとなんにも見えない。溶接の光が出て初めて見える。一方この溶接方法、棒状のロウの先端が素材か鉄製のテーブルに触れないと光が出ない。ロウの長さは溶接するほど短くなっていくから、初心者には先端の位置がよく分からない。とにかく素材やテーブルに先端で触れると光が出るけど、放せば消えるし、常になぞってないと固着してこれまた光が消える。プロは位置確認とかで光だけが欲しいときは、テーブルをジャッと軽くなぞって用を成すらしい。けど初心者には敷居が高いわけです。ペンタブも似てるなぁ、と。

要は1カ所だけ見て作業できればいいわけで。普通に紙に鉛筆で描くノリになればいいわけで。となると銀行 ATM やスマホでおなじみのタッチパネルですな。一般用だと iPad ですな。PC 用のそういうモニタもあるんだろうけど、まだ一般的じゃない感じ。てことは高いんだろうなぁ。

ここからタッチパネルの話じゃなくなる。

でさ、今の普通の PC 環境を考えると、手元にあるのはキーボードとマウス。PC 本体の場所はどうでもいいとして、モニタは机の奥の方にそそり立ってる。これノート PC みたいにキーボードのすぐ向こうってわけにはいかないもんかと。そのモニタが寝そべり気味だと、見下ろせるってのが紙に書くのに近い感じでいいんじゃないかと。

ブラウン管モニタが主流だった90年代に PC 屋さんで見かけた高めのパソコンデスクは、モニタの位置に掘り込みがしてあった。モニタはその穴に入って、ご主人様を斜めに見上げる形。あまり普及しなかったみたいだけど、今思うとけっこう便利な気がして。

今の主流の液晶モニタだと、わざわざ掘り込みを作らなくても行けそうな気がする。とはいえ脚が邪魔になるから、表示は上下を逆にして、モニタのてっぺんがこっちを向く形になるか。なんかそれ行けそうな気がして、職場でやってみようかなーとか考えたりして。うちのは本体一体型の iMac だから難しそうだけど、モニタ単体でならできるんじゃないかと。

……、

……、

……。

液晶モニタってあれでけっこう熱が出るんだよね。真上の放熱口に手をかざすと、ちょっと引いてしまうくらいの熱い上昇気流。横倒し、ましてやちょっと逆さま気味だと、そのための熱設計を完全に無視することになる。何が起こるか分からないってことで。職場じゃやんない方が無難ですな。

それでも試す方法はないか。

でさ、はじめに除外したうちの iMac でできるかなーと。これには放熱口は特にない。裏面の一番上の左右いっぱいに長いスリットがあるけど用途は謎。向きからして放熱用途じゃないような。今実物をいろいろを触ってみた感じ、アルミ筐体そのものに熱を流して放熱してるらしい。上面と左側面が特にあったかかったわ。謎のスリットからも特に温風が出てない。もしかして強制冷却用の放熱口なのかな。分からんけど。

おいらの Intel iMac はモデルが古めなもんだから、今のと違っていわゆるアゴの部分が大きくて、そのぶん画面の位置が高いんだわ。これが低くなると見やすいんじゃないかなとも思って。現状じゃメニューバーを見上げる感じだしさ。やってみたいけど、画面を横倒しにしたり逆さまにしたりってどうやるんだろ。Windows だとショートカットキー(Ctrl + Alt + 矢印キー)で簡単にできるんだけど。

検索で探してみたけど、Mac だとそういうのはないっぽい。外付けモニタだと信号変換するハードウェアがあるみたいだけど、そんなにしてまでって感じでもないし、そもそも iMac だとできないし。無念ですなぁ。

銘板
2011.2.10 木曜
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市場作りは言うは易し 1

「ニーズに的確に応える」っての、なかなか難しいもんなんだなぁと今さらながら思ったりして。別に自分のことじゃないんだけど。

国内の映画の観客って増えてると思うんだ。いつに比べてかっつうと、四半世紀ほど前に比べて。最近は日本映画ががんばってるみたいだけど、ハリウッドは質的にしょぼくなりつつある気がする。そんな浮き沈みがあったりするけど、最近は観客は映画館に足を運びやすくなってると思って。

シネコンという方式が一般化して、ようやくそれが実現したんじゃないかと。

25年くらい前って、ひとつの映画館あたりのスクリーン数は1〜2枚、多くて3枚というのが普通だったと思う。スクリーンの数が増えたのは従業員の作業能率を上げる意味が主だったと思うけど、結果的にひとつの映画館で何本もの多彩な作品を上映可能になった。フォーラム八戸だと9スクリーン。フォーラムグループの成り立ちが、「マニアックな映画ファンたちが、自分たちが劇場で観たい作品を劇場で観たいから始めた」なんで、ミニシアター系の赤字気味の作品も上映してくれる。有り余るスクリーン数のおかげですな。

対抗の TOHO シネタウン イオン下田は6スクリーンで、こっちは最新の話題作のみを上映。ひとつひとつのハコが大きくて観客数を稼がなきゃなんないんで、それもアリだと思う。ていうかそれが普通のシネコンだと思う。

昔型の映画館の時代は、彼らなりにがんばっても客足は伸びなかった。諦めながらも続けてる、もうどうしようもない映画館もあった(メジャー邦画直営とか)。それがシネコンが広まったら、徐々に客が戻ってきた。

バブル崩壊直後、このあたりはまだシネコンはなかった。都会はどうだったか知らんけど、地方じゃ旧来のスタイル2つ。メジャー邦画直営館と、地元の企業や旦那様が経営する独立系。この頃、映画産業、特に邦画はもう将来がないもんだって感じだったよ。昭和30年代に黄金期を迎えた後は、レジャーの多様化だのテレビの普及だのにただただ押されるだけだった。80年代にレンタルビデオが広まったのも追い討ち。特に古い作品専門の名画座は直撃を受けて、存在意義をなくして次々と閉館してしまったっけ。ついでにビデオのせいで、ポルノ映画も大打撃だったらしいw 今はもう成人指定の映画館なんて製作本数激減なんじゃないだろか。

一方ハリウッドはいち早くそこを克服して、映画の威光を保ちながらほかのレジャーと共存。そしてテレビとの徹底的な差別化に成功。人気と品質を維持できた。それができなかった日本映画は差を開けられるばかり。昭和60年代あたりにゃ、ハリウッド映画と同じ料金を取る日本映画なんてもうほとんど誰も見向きもしなくなった。題材も辛気くさいのが多かった気がする。

それでもバブル期のちょっと前、ちょうど伊丹十三が監督として注目されたあたりから、風向きがちょっと変わってきた。生え抜きじゃない、外の才能を映画界に取り込む考えが出てきたみたいで。伊丹十三はもともと映画の人だったけど、俳優出身。そんな人を監督にしてみたら意外と面白い作品ができた。批評家受けも客受けも良かった(父親が有名監督だったのもあったかもだけど)。そんな東宝を松竹が物まねして誕生したのが、かの北野武監督だったりして。ビッグネームに成長しましたですなぁ。つか、その道一筋な純粋培養の才能だけだと、業界存亡の危機の非常時にはてんで弱いってことだったかと。

映画館が何十年もののお化け屋敷風ばかりでしょぼくなったから製作側にカネが回らなくなったのか、作品がしょぼいのばかりだったから客足が落ちて映画館がボロけるまんまだったのか。そこはニワトリタマゴで分からんけど、おいらが映画好きになった80年代半ばは、もう双方とも信用をなくす方向性で一致してしまってて。地元独立系は洋画が主体だったんでハリウッド超大作でしばらくは食いつなげたけど、邦画直営館はもうその時点で崩壊が秒読み段階だった。映画館の人たちやる気全然なかったしw

ところが近年、うちの地元あたりじゃ21世紀に入ってから、シネコンというものが来たわけです。そのあおりで旧来の映画館が全滅してしまったけど、客としてはシネコンの方がずっといいなぁ。行きやすくて。まぁ昔の、ホールからして薄暗くて、劇場内もションベン臭くて、椅子の布が破れてて壁も床も天井もシミだらけの映画館も、独特のアヤシゲな魅力があったにはあったけどねw 今のシネコンからすると、あれじゃ客は来ないわなぁ。マニアックに映画が好きな人はそんなの気にしなかったけど、デートなり暇つぶしなりの一見さん的なお客にとっては堪え難い環境だったかも。

バブル崩壊後あたりから言われてたことがある。「日本の映画業界の復興には、女性客受けを重視しなければならない」と。おいら女性じゃないから関係なかったけど、確かに当時、映画館の観客は女性の比率が少なめだった気がする。で、「そのためには……」と来るんだけど、「清潔で明るく華やかな雰囲気で……」とかいろいろ条件がつくわけですよ。方向性やよし。けどその具現化はなかなか進まなかった。

今のシネコンってそれが結実した姿だと思う。興行側がこの答えを出すまで、観客は旧来システムを普通だと思い、女性客はなかなか劇場に足を向ける気になれなかったんじゃないかと。で、女性客に人気がないのを普通として受け入れてしまってたのが、旧来の映画館だったんじゃないかと。世の中の常識、つまり「これが普通」という感覚を変えるには、根気と体力と時間、そして発想力が必要ですなぁ。

銘板
2011.2.11 金曜
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市場作りは言うは易し 2

日本の映画産業の復興のために編み出された「女性客をつかまえなきゃいかん」っつう概念(もとはアメリカらしいが)、ほかにも応用が効くらしい。今じゃ一般化されて、「男性客・男性ファンばかりのものはマニアックさに走るばかりで、小さくマイナーな市場のままでとどまる。女性客や女性ファンが一定の割合を超えたとき、それは初めて世の中に認知される」とか。これ最近何かで読んだよ。

アニメオタク市場。コスプレイヤーやいわゆる腐女子が増えたら一気に多様化・開放化して、かなりメジャーな存在になった。まぁ今も拒絶感を持つ人は多いっぽいけど、少なくとも間違った認識に基づく偏見は緩和されたと思う。過去に宮崎勤事件もあったしね。間の悪いことに、一般社会で名を上げた直後の宮崎駿にたまたま名前が似てたってのもあって、おいらを含めて認識の薄い一般人が「アニメ=なんだか危険なニオイがする」と感じてた時期が長く続いた。その間、アニメは本来の対象の子供以外は、ほとんど野郎のオタク専用のものだった。いわゆる「大きいお友達」ですな。オタクの存在は知られてはいたものの、それ自体が反社会的勢力と取る風があって、世間が受け入れてるとはとても言えない空気だったよ。

サッカー。昭和時代は男の子のスポーツだったサッカー。けど野球よりマイナーっつう扱いを受け続けてきたサッカー。J リーグ発足の検討時まではそのまま「一部の盛り上がり」的なニオイもあったけど、発足直後からかっこいいイメージの植え付けに成功。プロ野球が一気に野暮ったく見えてしまうほどの成功。かの「ドーハの悲劇」「アトランタの奇跡」というドラマを経て、2002年の日韓共催までに、いつの間にか多くの女性ファンを獲得してしまった。一般的なファンの厚い層をうまく形成できて、世の中的に確固たる地位を築いた。

小惑星探査機 はやぶさ。「史上最も愛された探査機」の異名が語られるようになったのは、たぶん旅も終わりに近い2010年に入ってから。それまでは関係者とマニアの間だけ(ほぼ男性のみ)での熱い存在でしかなかった。おいらはそのあたり、「2010年の6月はみんなワールドカップに夢中だろうなぁ。そんなさなか、はやぶさ はひっそり帰ってくるんだなぁ。それはしょうがないよなぁ。だったらおいらを含む少数のファンだけで『おかえり』とささやかに迎えてやろうなぁ」と思ってた。

結局、世間はそうはならなかった。運命の2010年6月13日が近づくにつれ、新聞は報じ続けた。7年に及ぶ前人未到の旅の果てに、傷だらけの姿でついに帰ってくる、と。それはこんなにも壮絶な戦いの旅だった、と。もうすぐ使命を全うするとともに、故郷の空に溶けて消える、と。感動が感動を呼び、熱狂的なファンが増え続けている、と。プラネタリウム映画 "HAYABUSA -BACK TO THE EARTH-" に心打たれた女性のコメントを紙面で目にしたのは1回や2回じゃなかった。新聞だって商売だから、読者の反応がよかったからこそ はやぶさ を取り上げ続けたはず。

まー はやぶさ の何がきっかけで大量の女性ファンを獲得できたのかおいらは分からんけど、その結果、はやぶさ は岡田ジャパンの大活躍で大盛り上がりだったワールドカップに負けず劣らずの大人気を集めた。最後の最後まで壮絶だった はやぶさ の旅で生き残った再突入カプセルは、今も全国巡回中。各地で長蛇の列を作り続けてる。

おいら去年の9月に宮城県角田市にカプセルを見に行って、老若男女みんなで2時間待ちしたよ。小雨が降ってたのに不満げな人もなく、なんだかワクワクで楽しげな雰囲気のまま2時間待った。関係ないけど、すぐ後ろに並んでた人たちの話で、昔その角田試験場で爆発事故があったそうな。何 km か離れた民家の窓ガラスが割れたそうだから、相当な大爆発だったんじゃないかと (^_^;)

アニメとはやぶさ の場合、業界が狙って女性ファンを獲得したんじゃなくたまたまそうなった形だと思うけど、この法則に当てはまるなーと思って。

アニメだとエヴァンゲリオンが流れを変えたかもな。ジャンルとしては巨大ロボット SF アニメっつう男の子向けそのものな感じだけど、女性ファンほんと多いもんな(「エヴァはロボットじゃねーよこのド素人が」等の無粋なツッコミはご遠慮願います。ド素人ですが、そのくらいは分かっておりますんで)。

銘板
2011.2.12 土曜
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騒動を包み隠すにはもっと大きな騒動を

ちと古い話だけんども。

尖閣ビデオ流出の直後ってさ、たまたま警察のテロリスト情報の流出もあって、確か新聞じゃ「日本の情報管理の杜撰さが露呈してしまった。これでは諸外国から信用されない」的な論説が乗ってたと思った(記憶頼りでスマヌ)。

けどその直後にウィキリークスだもんな。世界的にはそっちの方が重大関心事になってしまって。警察の方の流出は、その問題に関心が高い人たちは関連の同業者だろうから、世間の勢いに流されて忘れてくれるなんてことはなさそうだけど、尖閣ビデオの方はあれで、関係者は風当たり的にずいぶん助かったんじゃないかと。そういうのってほんと運だよね。

銘板
2011.2.13 日曜
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自動生成 Table

HTML の Table を自動生成する JavaScript を作ってみようと思ってて。

この日記でたまに HTML Table を作るんだわ。見栄えがいい仕様を自作で一応用意してあるんだわ。けどその仕様を特に保存してないもんだから、過去ログのソースから引っ張ってくるわけで。てことで、いつ使ったか覚えてなきゃなんないわけで。サンプルを取っときゃいいんだけど、なんかめんどくてやってなかったりもして。

いつもはそうねぇ、2009年9月ぶんのソースを開いて、「ミン所長」で検索かけて探すんだわ。なんか覚えてしまってて。んでこのけっこうでっかい Table の HTML ソースをコピって、中身を入れ替えたりとかして作ってるわけ。行×列の数が毎回違うから、1発で OK なんてない。何度も書いちゃブラウザで確認して変なところを少しずつ手直しして……てな流れでめんどくさい。

作業の効率化は、手動ループを減らすことにある。間違いを1個直して確認して、次の間違いを1個直して確認して……っつうループはほんと手間と時間の無駄。焦って2カ所以上を同時にいじってエラーだと元の木阿弥だしな。

Table の書式を決めたんだから、その書式通りの Table を自動で書き出せばいいんじゃないかと。こうなると変数は行の数と列の数の2つだけ。この2つを状況に応じて毎回設定すれば、その行数と列数での空っぽの Table ソースを作ってくれるってつやですな。

JavaScript での HTML ソース自動生成なら、この日記の毎月の台紙ページ作成でかなり前からやってる。原型の テロメア方式(2003.8.17)以降だから、2003年の8月以降からこっち、そういう技術を導入してきてるわけです(「技術」ってほど凝ったもんじゃないけどさ)。

てことでやろうかなぁどうしようかなぁと。苦手なインターフェイス作りは、自分用に作るから別にどうでもいいや(日記の台紙ページ自動生成だと、入力数値1個をソースにいきなり書き込んでる)。こいつをいったん作るとあとは毎回ラクになるんだけど、その「いったん作る」がめんどくてなー。

銘板
2011.2.14 月曜
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堂々と斜め

宇宙科学研究所(ISAS)のロケットは全部、斜めを向いて打ち上げられる。単段式の弾道ロケットも、探査機を星まで飛ばす多段ロケットも。単段式は今も誘導装置がないからそれが妥当だけど、星に届く多段式の場合は、かつて誘導装置がなかった頃(火を点けたあとの段取りはタイマーだけで動かしてたってこと)の名残りでしかない。最後の M-V ロケットじゃ、オプションのキックモーター以外の全段で完全に能動的に自動姿勢制御されてたんだけど、「万一の打ち上げ失敗時にできるだけ早く海に落とせるように」という理由で、斜め打ち上げは受け継がれた。

ロケットの一般的なイメージっつうと真上に上がっていくわけで、世界の大抵のロケットはその通りになってる。一応、上昇中にだんだん横を向いては行くんだけど、リフトオフからしばらくは真上に飛ぶもんだと相場が決まってるわけで。てことで、ISAS ロケットの独創性というか独自の設計思想というかがそこにも分かりやすく現れてるわけ。

世界のロケット打ち上げシークエンスのバリエーションは打ち上げ国・団体ごとにあるはずだけど、例えば日本の旧宇宙開発事業団(NASDA)はアメリカの技術を導入したんで、NASA の影響が強いんですな。H-IIA ロケットがそれ。韓国と北朝鮮はロシア系(導入経路は異なる)。たぶんイランは北朝鮮の流れを汲んでる。中国はロシアの影響がちょっとあるかも。ヨーロッパはよくわからんけど独自色が強いかも(フランスが主導。液体燃料ロケットの始祖を生んだドイツは第二次大戦の敗戦国ってことで、扱いがあまりよくないらしい)。てことで生粋のオリジナルってのは数少ないわけで。

ISAS はその中で一番特異というか、めちゃめちゃ独自に発達してきたんですな。ロケットの構造からしてよそと全然違うもんな。つか世界の主流の液体燃料ロケットで、機体をあからさまに斜めにして打ち上げるなんて芸当ができるのかっつうのもあったりして。日本のロケットマニアとしてはそこらへんに誇りを感じずにはいられんわけで。

銘板
2011.2.15 火曜
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こっそりと斜め

と思ってたんだけど、斜め打ち上げするやつ外国にもあったよ。しかも大物。それは実はスペースシャトル。射点にいるときも離床直後も真上を向いてるんだけど、それでも斜め打ち上げなんですよ。飛ぶ方向が斜めだから。

NASA って世界の主流のど真ん中とか基本の基本っぽい気がしちゃうけど、そういうわけでもなかったよ。まぁシャトル自体が世界のロケット史の鬼っ子だからな。開発時には「使い捨てロケットを時代遅れの代物にして、これが標準となる」と期待されてたんだけど、後継者も後継機もないまま30年の歳月が流れ、鬼っ子扱いのまま今年ついに退役予定。まぁ一般的な主流から外れて自由な発想で変なことをやれちゃうのは、NASA が業界ナンバーワンである証だけどね。ISAS ロケットもまたトップランナーだから、斜め向きの斜め打ち上げだなんて独自なことをしてたわけで。こっちはナンバーワンっつうよりオンリーワンだけどさ。

んでスペースシャトルがどういう形で斜め打ち上げなのか、論より証拠。YouTube のシャトル打ち上げ映像でも見てみますか。

おお、YouTube の埋め込みコード、embed タグをやめて iframe タグにしたんだな。コード、ずいぶんスッキリになったわ。

んで問題の映像の50秒あたり。機体は直立してるけど、進む方向は微妙に画面右上方向でしょ? 方向ベクトルは斜めなわけで。てなわけで、シャトルってほんとは斜め打ち上げだったんだよってことでひとつ。数秒後に姿勢制御するから、斜めだとかどうでもよくはなるけどさ。けどここらへんにシャトルの構造の無理が見える気がして。

スペースシャトルはロケットとしては珍しく、回転対称の形をしてない。鏡面対称ではあるけど。前後や横から見ると非対称な形ですな。エンジンの配置も非対称なわけで、ただ真っすぐ付ければいいってわけじゃーない。具体的には、見た目の機体の向きにほとんど平行に付いてるのは両脇の固体燃料ロケットブースターのみ。オービターのエンジンは見て分かるほど斜めに付いてる。この両者の推力の合成ベクトルの交差する点が、オービター+外部燃料タンク+固体ロケットブースターの全パーツを合わせた重心位置。てことでその合成ベクトルの方向が、真上じゃなくちょっとだけ斜めを向いてるってこと。

推力が全部同じ方向を向いてるわけじゃないってことは、進行方向に対して垂直な推力成分は相殺されるってこと。そのぶんロスが出るんだけど、気にしなくていい程度ってことなのかな。つかこの機体系の中心構造物はオレンジ色のでっかい外部燃料タンクなわけで、この質量が燃料の消費とともにどんどん軽くなっていく。横に付いてるオービターの質量は変わらない。てことは、飛びながら重心位置がどんどん動いていくってことになる。この重心位置の把握と対応する制御がめんどそうですな。まぁ打ち上げシークエンスは事前に計算できるから、各部の制御は段取りをなぞればいいんだけどさ。

この外部燃料タンクの中身は前後の2室に別れてて、液体酸素(酸化剤)と液体水素(燃料)が入ってる。前の小部屋が液体酸素。後ろの大部屋が液体水素。この配置には重心管理的な理由があると思う。液体酸素は液体水素の16倍重い。この配置だと重心位置がかなり前方にあるわけで、固体ロケットブースターとメインエンジンとの推力を合成する角度が小さくなって、相殺ロスが減るんですな。

固体ブースターは打ち上げから126秒で仕事を終えて切り離される。そこからの加速はシャトル自体の3基のメインエンジンだけ。オービターの腹の下についてるオレンジ色のでっかい外部燃料タンクからの水素と酸素を推進剤に使うわけだ。推力源が1カ所になるからもう相殺ロスは出ないんだけど、重心位置の変動は続く。軸非対称なロケットって余計な配慮をいろいろしなきゃなんないんですなぁ。

その結果、シャトルは相変わらず斜めに飛んでるってことになる。オービターの方向軸に対して斜めってことで、エンジン推力から見るとちゃんと重心を貫いて、真っすぐに飛んでるんだけどさ。具体的には、進行方向に対して機体が頭を上げてる形。推進剤が減ってくるとタンク単体の重心位置も変わるけど、タンクの慣性も減ってくるんで、重心はオービター側に寄ってもくる。トータルで仰角は減っていきますな。

外部燃料タンクも空っぽになって切り離されると、もうオービターのメインエンジンもお役御免。けどまだ第1宇宙速度に達してない。もう一押しの段階で登場するのが、OMS という一回り小さなエンジン2基。こっちはオービター内蔵の推進剤(たぶん 燃料: ヒドラジン 酸化剤: 四酸化二窒素)で動く。これでやっと真っすぐに飛べるかと思いきや、OMS の配置はメインエンジンより上。またしても機体の重心位置を貫く方向軸から外れてるわけで、スペースシャトルはやっぱし微妙に斜め下方向に進むのであった。

地上に帰るときの傾き具合は言わずもがな。再突入時の仰角は40°。普通の飛行機でいう失速の状態にわざと持ち込んで、空気抵抗を存分に受けて減速していく。断熱圧縮で特に高熱になる部分には特殊な耐熱タイルを貼ってあって、充分に減速されるまで耐え抜く。コロンビア号空中分解事故のときは、打ち上げ時に運悪く、その意味で最もデリケートな部分が損傷したのが事故原因になった。

んでまぁ地上にいるときから打ち上げ中までっつう不確定要素が多い環境にあるときに、そんな弱点を野ざらしに露出させてるスペースシャトルの設計思想そのものに疑問の目が向けられる羽目になったわけで。

そういや打ち上げ直前の外部燃料タンクに、キツツキが巣を作り始めて打ち上げ中止になったこともあったようなw 断熱材をクチバシでほじくるわけで、放置して打ち上げてたらまずいこともなってたかも。中止はいい判断でしたな。

話はシャトルの再突入中に戻るです。充分に減速して熱の壁を越えると着陸態勢。使えるエンジンはもうないから、着陸場所に向けて無動力で滑空しますな。ところが滑空とは名ばかりというか。亜音速域での滑空比は 4.5:1 しかない。4.5m 進むうちに 1m も沈む。角度にするとマイナス 12.5°くらいですな。このあたりだと機体の方向軸と進む方向は一致してるのかな。もはや宇宙船じゃなく航空機として飛んでるから、時々刻々と姿勢が変わるんだろうけど、基本、位置エネルギーを殺しながら降りてくるわけで。進行方向に対して頭を上げる場面がほとんどじゃないかな。

して着陸直前は有翼航空機だから、進行方向に対して頭を上げて、後ろのタイヤから先に接地しますな。グライダーとしては滑空比が異常に小さいんで、たぶんその前に急降下的なことをして運動エネルギーを稼いで、着陸角を減らすんだろうなぁ。着陸時の水平速度が時速 343km なんで、もしその操作をしなきゃ(343÷4.5≒)時速 76km で地面に激突するのと同じ。乗ってる人が無傷でいられる速度じゃないですな。

着陸したらついにきっちり水平になるかと思いきや、シャトルの前足は後ろ足よりちょっと短いんですよ。こうして頭を少し下向きにすると、滑走中に主翼の揚力を殺せてタイヤのブレーキがよく効いて、早く止まれるってわけで。

スペースシャトルって打ち上げから着陸まで傾きっぱなしなんだな。ロケット・宇宙機の異端だとは思ってたけど、名実共に傾き者でしたか。

銘板
2011.2.16 水曜
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TABLE Maker 0.1

バレンタインとか完全にスルーしてしまった (^_^;) これ日記の意味あるのか?w まあ別に何事もなかったけど。義理チョコくれた皆さんありがとー! とだけ言ってみるテスト。

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

2011.2.13 で書いた HTML Table 自動生成 JavaScript を一応作ってみた。すげー使いにくいけど、自分用って建前だからからとりあえずいいか。

皆さんが使うときは、そうですな、書類3枚をダウンロードしていただきますよ。まずは JavaScript 書類。ブラウザに表示されたら "tablemaker.js" の書類名でローカル環境に保存してね。そして HTML 書類2枚。ソース表示用確認用。この2つはブラウザから「ソースを表示」して、テキストエディタ(Windows だと「メモ帳」とか)の新規書類にコピペしてくださいな。こっちの書類名は別にどうでもいいんだけど、おいらはそれぞれ "tablemaker.html", "tablemakertest.html" としてる。以上の3書類を同じところに置けば準備完了(専用フォルダを作るといいかも)。

で、気の引ける操作解説(汗)

……、

……、

……。

自分で作業するにもなんだかなーってくらいめんどい orz

操作を単純化する方策はだいたい目星がついてるんだけど、実装するのめんどい。やり方を調べなきゃなんないし、発見できてもおいらに理解可能かどうか。

と尻込みするぶんにはラクでいいんだけど、はやぶさ ファンとしては、ここは「受け継いだ者」であることを自らに示すべくやり遂げたいところ。

と意気込むぶんにもラクでいいんだけど、実行するのはやっぱしめんどい orz

〓ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ⊂<回 ←仕切りジッパー

今考えてる入力は行と列の数だけだけど、背景色だの何だの、HTML TABLE の属性をいろいろ入れられるようにすると、一般向けにも便利なんではないかと思い始めてたりして。行やセルのひとつひとつの属性となると面倒でちょっと見通しが立たないけど、table タグ内だったら行ける気がする。

それやるにもまずは操作の単純化ですな。ブラウザの1ウインドウ内で完結できればいいなと。

既にそういう無料サービスはそこらじゅうにありそうだけど、とりあえず見ないでやってみるか。

銘板
2011.2.17 木曜
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星と宇宙(そら)との境目

木星とかのガス惑星に謎を感じてしまって。

木星型惑星の外縁はなんであんなにクッキリなのかと。その外と内で、条件の何がそんなに違うんだろう。気体なんだから、縁はぼんやりしてるはずだと思うんだが。相転移か? それとも対象が巨大なんで、グラデーションに変化してるのにクッキリに見えてしまうのかな?

とりあえずそこらへんからがめてきた木星の画像でも。たぶん NASA のガリレオ探査機が撮ったのだと思う。

木星

クッキリですな。ついでに本家 NASA のサイトに出向いて、地平線のアップ写真もがめてきた。

木星どアップ

でっかい渦巻きは名物の大赤斑。やっぱし地平線がクッキリだなぁ。ほかの星はどうだろ。せっかく NASA サイトにつないでるから、そのまま頂いちゃおう。てことで以下はそれぞれ、NASA 探査機が撮った土星(カッシーニ。ESA と共同)と天王星(ボイジャー2号)と海王星(ボイジャー2号)の地平線写真。

土星
天王星
海王星

みんなかなりクッキリですなぁ。天王星がちょっとぼけてる感じだけど、写真が古いからな。写真を撮った探査機はもっと古かったりする。解像度的にこうなってしまったのかもしんないし。ちなみに大気の主な成分は、

  1位 2位 3位
木星 水素 (>81%) ヘリウム (>17%) メタン (0.1%)
土星 水素 (>93%) ヘリウム (>5%) メタン (0.2%)
天王星 水素 (83%) ヘリウム (15%) メタン (1.99%)
海王星 水素 (>84%) ヘリウム (>12%) メタン (2%)

TABLE Maker 便利だーw

んで大気成分、どれもあんまし変わんない感じ。土星だけ水素の成分がやたら多いね。そのぶんヘリウムが少ない、と。水素とヘリウムなんて軽い気体の代表格なんだから、広い高度にわたってぼやーっとしててもいいと思うんだが。ああでもどっちも無色透明だわ。とすると境目がクッキリ出てるのはメタンの色かな。んー。

おいらの能力じゃこれ以上の手がかりを掴めんですよ。お、そういえば金星。あれも厚い雲の惑星じゃまいか。星のサイズが小さいから、縁がモヤモヤして見えるかもしんない。金星の最新画像と来たら、ESA(ヨーロッパ宇宙機関)のヴィーナス・エクスプレスですな(ここは あかつき でと行きたかったけど)。どれどれ ESA のサイトで頂くとしますか。可視光画像はないのかな。拾ったのは紫外線カメラでの画像。

金星

やっぱし超クッキリ。そういうもんなんですってことですか。どなたか詳しい方いらっしゃらないかなぁ。JAXA に質問メール出そうかなぁ。

つか天文学での疑問ってもうひとつあるんだけど。

月探査機 かぐや の稼働中、月食にうまいこと当たった(月から見ると日食)。下の画像はその月食中に かぐや が地球を撮影したもの。

月食かぐや

んで下は、国立天文台サイトからがめてきた、地上から月食を撮った写真。2000年に名古屋市科学館が撮影したもの。

地上での月食写真

月食のときのお月様が赤黒いのは、こういう理由。地球大気で屈折して月面に届く太陽光が主に赤だから、と。

けど かぐや が撮った地球大気の光は特に赤くなかった。これは一体どういうことなんだと。訊いた方がいいのかなぁ。いやここはひとつ、もっとたまったらにしよう。うんそうしようそれがいい(と先延ばし)。

銘板左端銘板銘板右端

NASA サイトってたぶん英語版しかないと思うけど、JAXA がこれからも活躍し続けちゃったら、きっと日本語版も出して、日本人向けに NASA の優位性を必死に印象操作をするんじゃないかって気がする。まぁ NASA は既に別格なブランドだから、それやっちゃうとかえって格が落ちた気がしてしまいそうだけども。

銘板
2011.2.18 金曜
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増槽

なんか H-IIA ロケットを高性能化できんかなーと考えてて(別に誰に頼まれたわけでもないが)、ちょいと思いついたもんで。

増槽を付けたらどうかと。

増槽というとアレだ。ゼロ戦が長距離遠征したとき、腹の下に外部燃料タンクを積んで航続距離を稼いだアレ。戦闘に入るとき切り離して運動性を確保、と。

ゼロ戦21型

H-IIA は戦闘ロケットじゃないけど(そんな言葉さえ聞いたことない)、同じ三菱重工業製だから行けるんじゃないかとw そこは関係なし。

今の衛星打ち上げ用ロケットはみんな多段式。大抵は3段式。H-IIA やヨーロッパのアリアン V は2段式を自称して高信頼性と高効率を強調してるけど、仕組み的にはブースターが「0.5段目」で実は2.5段式だったりする。正真正銘の2段式は韓国の羅老ロケットがそれですな。まだ成功例がないし、効率がかなり悪いけど。

で、最近 JAXA じゃ H-IIA 後継の H3 ロケットの動きがあるみたいなんだけど、まぁなんだかよく分からない。基本仕様からブースターをなくす方針らしいんで、はっきりと2段式か3段式になるらしい。エンジンが全部新規開発なんで、たぶん5, 6年程度じゃできないと思う。てことで、それに先駆けて現行の H-IIA を小改良をするらしい。基本設計が90年代で古いからね。今風に直すのが必要な時期なのかもね。

日本初の大型ロケット H-II から現行の H-IIA で、何が一番変わったか。それはコスト。4割引くらいに一気に値下げになった。別にデフレだからとかじゃなく。先代の H-II の構想開始の頃、商用打ち上げの国際相場を算出して、それに合わせて H-II を作ることになった。完成時に無事にその相場内に収まったんだけど、そのときには円高が進んでて、ドル建て価格が倍額になってしまってた。そこで H-IIA で大幅コストダウンを狙うことになった、と。

んでその結果、H-IIA はエンジンの効率が多少落ちて、H-II と同じ性能なのに機体が若干大きく重くなってしまった。主に1段目がでかくなって、全長は 3m 増しの 53m、質量は25トン増しの289トン。

ロケットは地球の重力に逆らって、力ずくで上昇しますな。てことでエンジンのちょっとの性能ダウンは推進剤(燃料+酸化剤)の増量を呼び、それがまた重量増を招き、推進剤のさらなる増量を呼ぶ。そんな危険なスパイラルに陥りがちなところを、まあなんとかこの程度で収めたって感じ。

となると正攻法の効率化ってのはエンジンの高出力化と高効率化だったりする。高出力化でさっさと第1宇宙速度に達すれば、地球の引力に足を引っ張られて発生する重力損失が少なくてすむ。高効率化するとより少ない推進剤で第1宇宙速度に乗れるんで、ロケットの質量を軽くできて、それでさらに推進剤を減らせて軽量化できる。

ところが、エンジンに手を付けるのは結構な決断力が要る。もとより極限の設計で完成まで持って行ったんだから、下手にいじるとバランスが崩れてしまう。コスト・信頼性・性能の3者を折り合わせるのはキツい。ここはいったんできあがったブツを、小改良程度で長く使い続けたいところ。

それ以外に効率化できるところはないのか、となる。考えられるのは機体の軽量化。エンジンの性能アップと同じ効果が見込める。けどそこらはもうだいたいやり尽くした感がある。ほかにないのか。

多段式ロケットの原理までさかのぼると、その元祖はロケット理論の父・コンスタンチン・ツィオルコフスキー(1857 - 1935)にたどり着く(なんでもかんでも自国起源を主張するので有名な隣国が、何百年前かに世界初の多段式ロケットを作ったと言い張ってるけど無視)。けど今の多段式ロケットは、彼の発想そのままじゃない。現実的な解というか翻案というか、そういう形なんですな。まぁツィオルコフスキーの発想はほんと現実的じゃなかったからな。その発想というのは、

「まず4機の同じロケットを同時に打ち上げる。推進剤が半分になった時点で、2機はほかの2機に推進剤をすべて渡す。満タンになった2機だけが飛び続け、その2機の推進剤が半分になったらさっきと同じことを1機ずつで行う。最後の1機のみが衛星軌道にたどり着く」

ロケットで飛びながら空中給油ってのはほぼ不可能。だったらはじめから4機をくくってしまえばいい。途中途中で要らなくなった燃料タンクやエンジンを切り離して身軽になっていけば、同じことを達成できる。原理から考えればそういう答えが出る。それが今のロケットにつながってるんだけど、例えば今のロケット、搭載してるエンジンを全部一気には稼働させてないよね。ブースターと1段目エンジンは同時稼動だけど、2段目以上のエンジンは出番が来るまでデッドウエイトだったりする。

そこに盲点があったりする(たぶんそのあたりはとっくに多方面から検討され尽くして全部ボツになったんだと思うけど、おいらにとっては新しい発想なんで)。

ロケットの重量物ってのはエンジンもさることながら、胴体(=推進剤タンク)もなかなかのもんだったりする。もちろんできる限りの軽量化をしてるけど、特に1段目はもとから巨大な上に、上段やペイロードの質量から来る加速度応力に耐えなきゃなんない。強度を保つには厚みが必要ってことで、どうしてもある程度の質量を持ってしまう。そしてその質量をも同時に加速するから効率が落ちる。それならタンクを小分けにして、空になったところから捨てればいい、となる。

ところがロケットの構造上、それもまた難しい。エンジンが一番後ろに付いてるから。重力の何倍もの負荷がかかってる加速状態で、ダルマ落としみたいに胴体の真ん中だけスポンスポンと抜き出すってのは無理がある。

……、

……、

……。

だったら、

……、

……、

……。

小さめの推進剤タンクを、ブースターみたいに脇に据え付けるといいんではないのかと。先にその外部タンクの推進剤を使い切って、外部タンクを捨てる形にするといいんではないのかと。

それはつまり増槽ではないのかと。

打ち上げ直後からしばらくは増槽の推進剤だけを使って加速。増槽が空になったら投棄。1段目胴体は増槽に割り振ったぶんだけ小型化されてるから、それだけ軽い。1段目稼動の後半戦は、それでずいぶんと伸びるんじゃないかと。

実際問題として、部品が増えて複雑になるしコストも故障発生率も増えるしで、誰かが思いついては「筋の悪いアイディア」として切られ続けてきたんだと思うけど、せっかくおいらも思いついたからもう少し考えてみた。

機械はいつでもなるべく簡素であるべき。それがコストと信頼性を両立させるスマートな道だからして。てことで、この増槽内の部屋は1室しかない。燃料か酸化剤、どっちかしか積まない。H-IIA だと燃料は液体水素。酸化剤は液体酸素。それぞれ増槽に入れた場合の特徴を考えてみる。

液体水素:
沸点が低い→取り扱いや断熱が面倒
分子が小さい→どこからでも漏れる→取り扱いが面倒
水素脆性(水素に触れた金属が脆くなる現象)→いったん推進剤を充填してから打ち上げ中止になったとき、メンテナンスが面倒
軽い(質量が液体酸素の16分の1)→タンクが大きくなってしまう→タンク質量あたりの効率が低い
消費量(体積)は液体酸素の2倍→増槽がすぐに空になる(切り離しのタイミングが早い)
液体酸素:
沸点が液体水素よりは高い→取り扱いや断熱が比較的ラク
強酸化性 その1→酸化防止メッキのちょっとした傷からどんどん腐食させていく(だから酸化剤として高性能なんだけど)
強酸化性 その2→変なものに触れると爆発的に反応して危険(同上)
液体水素の16倍重い→タンクが小さくて済む→タンク質量あたりの効率が高い
消費量(体積)は液体酸素の半分→増槽を切り離すタイミングは遅い

まーこれだけじゃどっちにすべきかよく分からんけど、なんか液体酸素の方がいいような気がする。液体水素は配管への配慮が尋常じゃないみたいなんで、なるべく単純に、できれば本体だけからの1系統のみにしたいって感じで。切り離しのタイミングは、計算で答えを出さんと何とも言えん気がする。

あ、そだ。増槽のもうひとつのデメリットってさ、トータル質量が増えちゃうってのがあったわ。増槽を捨てた後は有利なんだけど、その前はタンク小分けってことで、推進剤の体積あたりの壁の面積が増えちゃうんだわ。それでそうなっちゃう。体積あたりの壁の面積が大きいってことは、断熱も面倒になるかもな。そしたらやっぱし沸点が高い液体酸素かなぁ。

とかおいらの貧弱な能力で考えてたら、こんなにも早く行き詰まっちまった(汗) 計算する根性もない。けどポンチ絵を作る根性はあったw まーそれで、スタイリング的なウンヌンをしたくなって。やりましたですよ Art of Illusion で。マニュアル半分読んで挫折しっぱなしだけど、とりあえずその半分のマニュアルを駆使して、3D モデリングしましたですよ。

H-IIA 増槽付き 2

左側が増槽付き。1段目本体と同じ断熱材ってことで、同じオレンジ色で見にくいけんど。形は SRB-A とだいたい同じにして手間を省きましたw 下が短いのは、SRB-A と同じところまで下げちゃうとポンプでの汲み上げロスが出ちゃうから、最下部はきっとエンジンより高くするだろうってことで。増槽のサイズと1段目胴体を短くしたぶんは目分量ですハイ。全体図はコチラ↓。

H-IIA 増槽付き 1

なんか胴体を寸詰まりにしたら、往年の H-II ロケットと似てるなぁ。こうゆーズンドウなルックスが魅力だったよ H-II は。けどどうも、直立した姿だと下が切れた増槽、ツンツルテンな感じであんましカッコよくないなぁ。

増槽の具合がもうちょっとよく見えるアングルの画像も作ってみたよ。飛んでる最中はこう見えるだろうってことで。

H-IIA 増槽付き 3

このアングルで見えるとこまで飛び上がってくれると、なんかかっこよく見えなくもないかなぁ。自分で作った画像だからバイアスかかってんのかなぁ。

銘板左端銘板銘板右端

3D モデリング、実はロケットってラクなんだな。ほとんど円柱と円錐だけなんでw フェアリングや SRB-A や増槽のアタマ、それと噴射ノズルは AoI 機能の試しも兼ねて、基本形状の円錐からじゃなくスプラインから「回転体」で作ってみたよ。なかなか難しかったですよ。

AoI の課題としては、こののっぺり感をどう克服するかだな。現段階で何をどうすれば改善できるのかまったく分からんですよ。

マニュアルの残り半分をとっとと読み下せば分かるかな。

銘板
2011.2.19 土曜
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TABLE Maker 0.5

我ながらすげーがんばった。JavsScript の知らなかったところの勉強も含めて、週末の1日をすべてつぎ込んだ。操作性、大幅改善だよ。

てことで TABLE Maker 0.5 だす。

書類を開いて行の数と列の数を入れれば、サンプルと HTML コードが瞬時に出るよ。「TABLE の HTML ソースを毎回1から書く」「過去ログから探し出してコピーして組み直し」「あれを開いて書き換えて、今度はブラウザでそっちを開いてソースをコピペして、3つめの書類に貼り付けてプラウザで開いて確認」なんてもうそんなめんどいことしなくてよくなった。そのぶん JavaScript ソース作りで苦労したから。

「あんな面倒、もうやんなくていい」この甘美な響きw

まだ出来上がりの仕様が自分専用の形なんで、一般の方々に使ってもらうにはさらにいろいろやんなきゃなんないけど、とりあえずおいらの用途にはこれでイケるなぁ(しみじみ)。

銘板
2011.2.20 日曜
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真打ち

(新幹線のほうじゃなく)探査機 はやぶさ 本を Amazon で買い漁り状態っす。

川口先生のは2冊とも揃えたぞ。『はやぶさ、そうまでして君は』と『はやぶさ式思考法』と。

んで『はやぶさ式』を買いつつ関連本を見たらあんた、ついに真打ち登場で予約受付中じゃないですか。松浦晋也『星になった小惑星探査機はやぶさ』。ソッコー先物買いですよ。しかしまた1260円って格安だなぁ。この人の作品の品質と信頼と人気なら、倍額でも誰も文句言わんだろうに。

「風になった……」「地球の一部に還った……」とかなら一般的解釈だろうけど、あえて「星になった……」としたのはなんでだろ。何か意図がありそうだけど、読んでそれを知るのもまた楽しみですな。

銘板
2011.2.21 月曜
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『ソーシャル・ネットワーク』

観てきましたですよ『ソーシャル・ネットワーク』。観る前は何かとネガな先入観に支配されてたんですがね、そんな予想を超えて面白かったー。つまらん映画は何がどうダメなのかいちいち指摘できるけど、面白い映画はなにがどう良かったかをうまく説明できんもんなのよね。そこをできる人が作り手や評論家になれるんだろうなと。ほんと、何がどう面白かったのか具体的に覚えてなくて。まぁアカデミー賞を取るほどかどうかは、おいら的には微妙な気がするけど。けど「ええーあんなのが?」という作品が取っちゃったりするからね。

この映画で個人的に「おぉ!?」と目を丸くしたのが、主人公のパソコンの GUI が KDE だったってとこ。物語の冒頭、2003年。振られた腹いせに大学の女子学生の美人を比べるシステムを作り始めた時のパソコンの画面でそれで、映画の最後の方に出てきたのもまたそうだったわ。

で、画面のアップが出てきたら、最近とんとご無沙汰だけど、かつて見慣れてた窓枠。おおっとー KDE じゃございませんか。画面左下の歯車マークかっこいいんだわー。ってこれ、そう、確かに2003年から何年かはバージョン3で、まったくこの通りの見栄えでしたよ。映画の彼は Linux だったっぽい。おいらは FreeBSD で使ってた(FreeBSD のあまりのめんどくささに挫折中)。

日記の過去画像を漁ってたらktkr

KDE3

2005年8月に作成した画像。もう5年半も前になるのか。そういやちょうど転職が決まった2007年10月あたりから FreeBSD にまったく触ってないわ。久しぶりにいじってみようかなぁ。あのときは FreeBSD + KDE を入れてた Dynabook がなんだか調子悪くなって、めんどくなってしまって。新しい仕事で Window の操作を覚えるのに毎日半べそだったし。1年後には中古 iBook 買っちゃって、Dynabook の出番がなくなってしまって。

その iBook は困ってる知り合いに先月から長期貸し出し中。もう戻ってこないかもしんない。期限なしで「壊れたら捨てといてよ」と言って貸したんで。

何かをやるにはきっかけが欲しいよね。KDE に戻るのに『ソーシャル・ネットワーク』はきっかけになるか!?(←なんだか他人事)

銘板左端銘板銘板右端

映画で思ったツッコミ。

2003年時点で KDE をあんなにシャカシャカ動かせるノート PC だなんて、どんだけごっつい性能なんだとw

っつうか同じ時期に同じ GUI を使って、かたや億万長者。かたや…… orz

向こうは Facebook を作り、こっちは今ようやく TABLE Maker とかいうのが完成。彼我の差が圧倒的すぐる件ww

銘板
2011.2.22 火曜
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ガラパゴスをよしとしたり

つか映画とタイアップする形で、今 Facebook の日本国内への売り込みがすごくね? かつてのハリポタ映画1作目みたいなローラー作戦ですな。たぶん週刊誌の紙面を買い取っての偽装記事広告も相当やってるんじゃないかと。ハリポタ映画キャンペーンのときなんか、映画をまだ誰も観てないのに「なぜこの作品はこんなに面白いのか」とかが記事になってたからなw

しかも折からのエジプトやチュニジアの政変で Facebook が重要な役割を果たしたとかで、またいろんなメディアに露出してるし。あれもまぁ重要な要素になってはいたんだろうけど、Facebook じゃなくてもほかのサービスでどうにかなってたりもしたんじゃないかと。とでも言うと、「そこが Facebook のすごいところなんですよ」なんつうしたり顔の人が、呼んでもいないのに何十人も出てきそう。

アメリカ発のネットサービスが瞬く間に世界に広まるのはまぁよくある話だけど、日本はちょっと違うよね。世界中でどんなに流行ってようとも、同種の国内発サービスがお株を奪ったり(YouTube vs ニコニコ動画)、日本市場からの撤退を余儀なくされたり(eBay vs ヤフオク)。日本ってどうしてもガラパゴスになってしまうらしいなーw Facebook も巨大資本を背景に売り込みかけるのは構わんけど、mixi に勝てるかどうかちょいと様子を見させてもらいますですよ。商売の方法としてはとりあえず、数少ない外来成功者の Twitter を見習えばいいんじゃないかと。

もうひとつ日本で大成功した外資系 IT ものは Windows。もうほとんどそれ一色。80年代、日本社会ではソフトウェアに対する意識が薄かった。その頃に生まれた日本産 OS の TRON。国は公共機関や教育機関の OS をいったんは TRON に決めたものの、対日貿易赤字問題を抱えてたアメリカがそこに目をつけて、マイクロソフトの OS を露骨に押し付けてきた。

結局、特に教育機関はマイクロソフトだけになったよね。んで、その後の Windows 95 の大規模キャンペーンで日本でも盤石の地位を得たわけで。10年前のハリポタ映画も今の Facebook も、これと同じ手口だな。

NASA が「米ソ宇宙競争はアポロ計画でアメリカの完全勝利で幕を閉じました」「世界初の惑星間空間サンプルリターン成功例は『スターダスト』探査機です。『はやぶさ』は2番目」と必死に主張してるのも同じこと。

米ソ宇宙競争の最終結果は逆。月探査競争の後の宇宙ステーション競争は、誰がどう見てもソビエトの一方的勝利。そして今現在、世界の有人宇宙開発が選択してる道は月探査かステーションか。その現実から米ソ宇宙競争の真の勝者が分かる。スターダストと はやぶさ の件は間違いじゃないけど、NASA は論点をずらしてる。要は、NASA は自分に都合がいい(けど無理がある)切り口で説明してるってこと。それが唯一絶対の切り口であるかのように自己宣伝してるってこと。

意図的な印象操作で世の中を動かしたがるお国柄ってことですな。実例をつらつら見るに、確かに効き目抜群だけど、タネも仕掛けも見抜いちゃうと不信が募ってしまうわけで。そんなイカサマなしの綺麗なやり方ないのかよ。

銘板左端銘板銘板右端

あのときアメリカ政府が日本の TRON を野放しにしてたらどうなってたろ。日本以外の世界は Windows に支配されて、日本だけ TRON という愉快なガラパゴスになってたかもw

たぶんマイクロソフトが自国政府に泣きついてそうなったんだと思う。TRON は無料だもんなぁ。TRON が日本の国のプロジェクトだったから、ビル・ゲイツは自分とこの最強番長に圧力かけをお願いできたけど、無国籍の Linux には番長は動けない。ときどき自前で中傷キャンペーンを張るしかないって状況だもんな。

銘板左端銘板銘板右端

一般個人・法人向け PC で実用レベルの無料 OS や無料オフィススイートソフトが現実に出回ってるのに、世の中で使われてるのは有料 OS と有料オフィススイートソフトばっかり。確かに有料の方が何かと使い勝手がいいけどさ、世の中に何かを訴求するには、宣伝広告がどんだけ決定力を持つかがよく分かりますですよ。本当に「日本はデフレ経済だから安いものしか客にウケない」のなら、この現状はおかしいわけで。

「メガ宣伝」(←今勝手に作った言葉)による印象操作または世論の捏造。これでどんな法外な値段のものもよく売れると思うよ。そういや往年の表計算ソフト「ロータス1-2-3」もこれで Excel に潰されたっけ。

ただ、あんまし露骨におかしいものの売り込みには効果がないみたいだね。前に、ある新政党がすげー宣伝しまくったけど選挙じゃ全然だめだったもんなぁ。詳しく書くと母体の団体にマークされるかもしんなくておっかないんで、この件について書くのはこの程度にしとくわ。

銘板
2011.2.23 水曜
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宗教批判をする宗教

日本人が持ってたアメリカ人の印象って、昔は「日本人には到底真似できないほどの、柔軟で自由な発想をする人たち」って感じだったけど、確かに今もそういう人たちが歓迎されて成功できる国ではあるんだろうけど、一方で相当に頭が固い人たちがけっこういる国でもあるみたいだわな。話題の「天地創造博物館」とか。その支持者とか。一体どうなってんだという印象を持った人も多いかと思う。アメリカ国内でも批判が出たりしてるみたいだけどさ。

で、批判してる方の内容にもちょっと気をつけた方がいい。これと同時によく引き合いに出されるのが、「聖書を信じるあまり、学校で進化論を教えない州がある」とか「進化論に否定的な人たちの割合がこんなにある」とか。「だからあのテーマパークや支持者はおかしい」と話を持って行くんだけど、その理屈のほうもなんだかマユツバっぽいニオイがするんで。

なんでってそれは短絡思考だから。「学校で教えるべき円周率は『3.14』であって、ゆとり教育の『3』など認めない」と同じだから。

とりあえず円周率の件を言うと、円周率は正しくは『3.14.....』と小数が無限に続く数字なのはご承知の通り。だから、小数点以下2桁で切らなきゃいけないルールなんて、本来の算数・数学には特にない。円周率の実用現場じゃ『3』や『3.1』で間に合うときもあれば『3.14159』でも足りないときもある。その時々の計算の要求精度によるんですな。てことで、円周率を小数点以下2桁で切ったものを無分別に特別扱いするのは、実は危険でさえある。

つーか「教育現場で教える円周率は一律に、小数点以下2桁より下を切った数にすべき」のまともな根拠を一度も聞いたことがない。単に「かつて自分が学校でそう学んだから」というだけに思える。

そもそも「ゆとり教育での円周率は『3』です」が早合点。「ほぼ『3』です」であって「『3.0』です」と教えてるんじゃないのよね。「ほぼ『3』」は常識的に考えて、『3.0』の約 5% 違いの『3.14』を含むと思うが。そんなわけで「円周率は『3』じゃなく『3.14』だ。だからゆとり教育はダメなんだ」は2重でお話にならない間抜けな主張だったりする。

真の値から 5% ずれた値を中心にしてしまうと、そのずれた値の反対側の誤差 5% も認める人がいたりするかも。この場合はだいたい『2.866』。それはまずい。このときの誤差は上下合わせると約 8.76% になってしまう。こんなに誤差がある計算精度で OK な場面はかなり限定されてしまう。ていうか「円周率を『3』とすると誤差はマイナス約 5%」を分かってれば、『3』はかなり応用が効く便利な単純化なんだわ。とりあえず扱いやすい『3』で計算を進めて、最後に補正をかけると。

けど『2.866』じゃわざわざ小数を動員した上でそんなにも低い精度ってわけ。「ほぼ『3』」をそのまま拡大解釈するとこんな不具合がある、てな理由で問題視するなら分かる。けど聞いたことない。

んで進化論の否定を問題視することの問題だとさ、進化論の本来の論争って、「ダーウィンの説か聖書か」の単純な二者択一じゃないのよ。天動説じゃなきゃ地動説だみたいな、どちらかが間違いなら自動的にもう一方が正しいという問題じゃないのよ。ダーウィンの時代は、地球の生物の遺伝子の正体が、2本の RNA がハシゴの形でつながって螺旋状によじくれた DNA というものだってことは解明されてなかった。分子生物学がなかったどころか、生物学自体が博物学からまだはっきりと分化さえしてなかった。それほど昔に立てられた骨董品な説なわけ。

てことでダーウィンの進化論そのものって、今の生物学からするとどうしてもアバウトだったり、それだけじゃうまく説明できないこともいろいろ出てきてる。ダーウィン的解釈を否定する生物学者も出てきてる。

てことで進化論には諸説あって、いまだに決着してないのが実情。ただし生物が長い時間をかけて姿形や機能を変えつつ進化してきたことは、生物学全体の合意。まぁダーウィン提唱モデルを基礎にしたものが有力ではあるけど、それがまた複数の流れを作ってる。進化論は今、総論は合意で各論は熱い論争のさなかってことで。しかも、もしかしたらどの進化の仮説も不正解の可能性さえある。

こうなると「進化論を肯定/否定」という表現や考え方は意味をなさないわけで。それを言うなら「生物進化を事実として肯定/否定」なわけで。言い換えただけで一気に精度が上がった。この場合も円周率と同じく、「自分は正しい。だからあいつらはおかしい」と、ろくな根拠もなく信じてる人の意見てのが見事に的外れでトンマだってことでひとつ。そんな人は単に、キリスト教よりダーウィン教を深く盲信してるってだけのこと。

「偉い人たちがこう言ってるからこうなんだ」「自分がそう教育を受けたからそうなんだ」「大昔からあるこの本に書いてあるから絶対に正しいんだ」なんて鵜呑みの受け売りをやめて、自分でちょっと調べて考えれば分かるのにな。「父ちゃんがそう言ってたもん!」。そんな理屈を言い張れるのは子供のうちだけですよ。

銘板
2011.2.24 木曜
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デフレイリュージョン 14

世の会社が給料を下げたくなるのも分かる。もう14年くらい前からだけど、完全週休2日制になったから、それだけ生産性が下がったんだよね。そのぶん人を多く雇う余裕もなく、IT 革命その他の効率化に頼った。効率化が行けそうだと踏んだってことで、組織を再編成しての無駄減らしもどんどん進めた。何に一番経費がかかるかって、それは人件費。てことで「組織再編(リストラクチャリング)=人減らし」となって、ほどなく「リストラ=解雇」の意味になった。

昭和の昔は「合理化」と呼ばれてたアレが復活したわけで。その頃は労働者の数が多くて労働組合も強かったから、世の中でも「経営側の理不尽」と捉える風潮が強かったそうな。てことで「合理化絶対反対」という、字面じゃさっぱり意味分かんない言葉が叫ばれてたそうな。けど今の世の中は経営側の方に理解あるよね。労働組合の力を削ぐように持って行った効果が出たのかもだけど。

つかもうとりあえずこの話はやめよう。なんでってさ、純粋に自分の考えで行けなくなってしまったんで。この前、どうもベストセラーらしい『デフレの正体』という本を買ってちびちび読んでてさ。内容がところどころ一致してたんだわ。ところどころというか、おいら的には予想外なほどの一致。こっちは自分の狭い経験から来る推論(というか妄想)をもとにしてる。対してあっちは公開されてるデータをきっちり分析してるから、正確さも詳細さも検証も比べるべくもない。けど方向性はだいたい同じな気がする。

てことで「デフレイリュージョン」を書き進めようとするとどうしても「デフレの正体」の影響が出ちゃうんで、もうやめようというわけ。正直、おいらの妄言なんかよりこの本を読んだ方がはるかにいいw 別に高価な本でもないし。

まーとにかく、おいらの妄想もあながちおかしいわけでもなかったなーってことが、なんだか嬉しくて。

しかしそうかー、鵜呑みはいかんけどこの本のデータとその読み方を信じるなら、やっぱしこの国の中にカネはちゃんとあるんだな。思ったとおり、一部にだけあって庶民に回ってこなくなってたんだなぁ。違ってたのは、どこにあるのかとどういう状態なのか。おいらは少数の金持ちの間だけでカネが回ってるんじゃないかと予想したんだけど、確かにそれも半分当たってたけど、そうかそんなとこにそんなふうに貯まってたのか。うむうむ。

バブルももう来ないんだな。まぁ来なさそうだなーとはなんとなく思ってたけど、データを出されて本格的に納得してしまったよ。あのバブル経済って、ほんとにあの時だけだったんだな。

まぁ著者さんの「景気ではなく人口の波が経済を決める」説を信じればの話だけど、今までここまではっきりとデータで現象を説明したのって見たことなくてさ。テレビや新聞でうだうだいろいろ言ってた人たち、ろくな根拠もなしに「今の世の中はこうなんです」と断定してたってことじゃ、結局おいらと同じレベルだったんだな。

「そうじゃない。おれの言い分は違う」とか頑張っても、世の中この20年、コメンテーターみんなが揃って大同小異なことを言ってたってことは、誰かが言いだしたことを受け売りしてたってことだね。

おいらは自分で考えた。妄想ってのはオリジナル度が高くないと面白くないからね。誰が言ってたなんて内容は極力抜きにして、自力で考えた。

受け売り主義な人たちが偉かったりってことがおいらのまわりでもけっこうあるんだけど、そういう生き方ってどうかなーと思いつつも、現状それで偉いんだからそうあるべきなのかなーとも思ったりしてさ。そんな迷いがあったんだけど、ちょっと自信がついたわ。やっぱそんなやつらは尊敬できんなぁ。したくてもできんわ。自分の頭で考えることの方が、おいらにとってはよっぽど尊いわ。

けど世の中、何事も穏便さが肝要らしいから、ストレス溜めつつそこらにツッコミ入れないで我慢しますわな。そういうのもどうなんだろな。結局、相手に恨まれたくないから、誰か自分より運の悪いやつが生け贄になってあのウザいネコの首に鈴を付けてくれよってことなのかな。

あれれ昨日と同じまとめになってしまったw

銘板
2011.2.25 金曜
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短絡暴走と予防

それじゃちょいとだけ続きでも。

偏見かもしんないけど、受け売り主義の人って自分の体面こそが世の中で最も大切な宝物としてる人が多いような気がする。そしてこの手の人って、その人がやらかしたことへのツッコミと、自分自身の人間性へのツッコミとが区別付けられないような気がする。最後のやつは、似てるけどきっちり違うんだよね。

ここはどう分別するか。科学者の論争なんかが手本になるね。あの人たちは未確定の事象について、出した学説や見解が違う同士で対立したり論争したりするんだけど、個人的な怨恨にはめったになんないそうな(あんまり激しいとそうなったりもするらしいけど)。自分が発表したものは確かに自分が発表したもので責任があるけど、それは自分の人格そのものじゃないのよね。

そこを分かってれば、確かにツッコまれるのはつらいけど、それを人格否定だと短絡な結論に持って行かないわけで。自分だって部分的に間違えてるかもしんないし、自分が気付かなかった何かを伝えてくれてるのかもしんないし、新たなインスパイアの元になる情報が含まれてるかもしれない。そう思うと、ツッコミをむげに突っぱねるのもちょっとな、と。

一般の世の中だと、自分がやったことを「それダメじゃないですか」とツッコまれるのは確かにキツい。けどそれはやったことへのツッコミであって、その人の人格や存在を否定してるわけじゃないんだわね。そこを分別できない人ってこうなると即座に個人攻撃されたと思い込んで、こっちがびっくりするほど激しく逆ギレするんだわ。

そうなるともう暴走を許すしかなくなる。正直いろいろ迷惑。まぁ向こうは「自分が生きるか死ぬか」で追い詰められてるから、なりふり構わず相手に攻撃的になるわけで(それ勘違いなんだよね。自分で置いた地雷を自分で踏んで瀕死になってるだけ)。こっちは相手のあられもない姿を見たくもないのに見させられて、輪をかけてすげー迷惑。そのうえ「やられたからやり返す」とばかりに罵詈雑言でこっちの人格を攻撃してくるもんだからトリプル大迷惑。自爆なのにな。

まぁ自分の最高の宝物を傷つけられたってことで逆上するわけなんでさ、それだけなら分かる。けどその最高の宝物ってのが自分の体面だもんな。しょぼい。んで、そもそもそんなツッコまれるようなことは、自分で判断してやめてりゃ何もなかった。それなのにやってしまったってことで、結局は自爆なわけで。みっともない。

こういう展開になる人って前まで理解不能だったけど、最近ようやく少し分かってきた。やっぱし尊敬しようにもちょっと、ですな。

さて次は、目の前にいる人がこういうやつなのかどうか、どうやって判別するかだなぁ。自分の体面が大事な人は外ヅラがいいからな。それに人間誰しも自分の体面は大事なわけで、その程度が行き過ぎかどうかって話で。質的なことかと思ったら、実は量的な境目が問題の焦点だったと。

何で見極めればいいんだろ。その前にツッコまないのが一番安全なんだけど、話して分かる人なら話したいしさ。理不尽に盲従するのほんとイヤだしさ。こういう輩に限って、相手は自分に絶対服従するのが当然って思ってるしさ。物事を単純にしか捉えられないもんだから、自分の背景の威光と自分自身の威光の区別も付けられないし。

おおそうだ、受け売り度合いだわ。これで判別できそう。そしたら言ってることが受け売りばっかかどうかを見分けるにはどうすりゃいいんだ。

時間がかかるけど、前に言ったことと矛盾してるかどうか、かな。受け売りって身に付かないから、そのときそのときで良さそうなのに次々と乗り換えてると辻褄が合わなくなっちゃうからな。んで本人は前に自分が受け売りで言ったことなんか忘れてるから、矛盾に何も気付いてない。一応、いくつかの実例では決まってそうなってたわ。

銘板左端銘板銘板右端

おいらのこの日記も、前と今とじゃ言い分が変わってるのが多々あると思う。けっこう長くやってきたからなぁ(ていうかあと4カ月で10周年かよ!)。そこは矛盾ではなく、「昔そう思ってたのは事実。今は考えを変えてこう思ってる」とご理解くださればありがたいです。全部公開中ってことは本当は「今はそう思ってない」なんて言い訳は通用しないんだけど、日付を書いてるんで「そのときのこと」とお受け取り頂きたく存じ上げ奉り候。

たまに抜き打ちで過去ログを読み返して、「ちょっとなぁ」ってところは消したり修正かけたりしてはいるけどさ……。特に罵倒系はどうしようかなぁww

銘板左端銘板銘板右端

つか受け売りしたまんま検証してないネタがかなりありそう orz

銘板
2011.2.26 土曜
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エコなスタイルは本当にスタイルだけ

昨日しおらしく反省したふりしながらも、今日もツッコミの日だったりして。

いやさ、最近またエコブームが復活してきてない? 効率的なゴミ処理の技術なんかは実用的でいいんだけど(ナポリのゴミ問題どうにかならんかな)、二酸化炭素削減関係がまた性懲りもなくというか。2009年のクライメイトゲート事件を契機に、IPCC 発表の矛盾が一気に噴き出したよね。それでいったん下火・慎重になったものの、またにぎやかになってきてる気がして。

あれって疑惑が特に晴れたわけじゃないと思うんだけど、いわゆる「みそぎが済んだ」っつう方便なんでしょうか。謹慎したからってそのまんま元に戻していいのかどうかは場合によると思うが。

IPCC は「研究結果が事実と違っていたのは決して故意ではなく、単なる集計や計算の間違いだった」と釈明してはいたけど、そのすべての間違いが温暖化に警鐘を鳴らす方向に振れてたのはどういうことかと。つまりあの釈明は偽り。信用の窮地に自分でそういうこと言うからますます信用されなくなる。暗愚な IPCC。このままじゃ大本営発表やってたどっかの軍隊と同じ末路を辿りそうですなぁ。

んで最近、「この新技術で CO2 を○○トン削減できます」とか「逼迫する地球温暖化問題」とかさ、そういう記事がまたぞろ増えてきた気がして。

そもそも地球全体の長期の気候変動で本当に今温暖期に入りつつあるのか、だとしても本当にそれは CO2 濃度の人為的な増加が主因なのか、IPCC のデータがデタラメだったんだからさ、本来なら1からやり直しになるはずで、ほんの1年や2年じゃその検証なんかできんと思うんだ。けどまた温暖化対策のネタが盛り返してるような。

地球温暖化って前々から、エコ関連業界が「そういうことにしましょう」と世界中にバイアスかけてる気がしてて。「データが捏造だった」という致命的なネタバレからの、異常なほど早い温暖化論議の立ち直り具合、なんかそこらから来てるんじゃないかなーと。例えば原発業界とかさ。

最近の読売新聞の社説で、温暖化防止のためにエコ発電をさらに支援しようってのが載ってた。太陽電池はいいんだけど(風力は出てなかった。一時は太陽電池がシカトされるほど盛り上がってたのに、すっかり下火になったな。使い物にならないのがバレたかな)、原発もちゃっかり同列で扱われてた。

原発は計算上 CO2 排出量が少ないからってことで無理やりエコとして祭り上げられてるけど、いろいろと不透明なままの代物でして。以下、少なくとも日本国内での話。

こんな感じで、とにかく地球温暖化以上に未解決で不可解な要素だらけなんですが。

あるかないか白紙に戻ったはずの温暖化への対策と称して、山積みの問題は解決するより隠すことで強引に進める原発政策。そして確実に増えていく行き場のない放射性廃棄物。

そういやうちの地元・青森県の六ヶ所村ってガラス固化体処理施設が建設中の関係で、最終処分地にされそうになったんだわ。けど拒否が通ってしまってさ、県民としては嬉しいことに、少なくとも六ヶ所村には埋めないことになったわ。けど日本の原発政策としては、廃棄物処分問題がふりだしに戻ってしまった。たぶん原発関係者の多くが六ヶ所を最終処分地にする腹づもりだったんだろうけど、そこに拒否された、拒否が通った前例ができたってことで、これから日本のすべての自治体が拒否するんじゃないかと。本格的に行き場がなくなるんじゃないかと。バックアッブの候補地も考えてなかったみたいだし(普通考えるよなぁ)、どうするつもりなんだろ。

構想じゃ最終処分の方法は 地層処分 という、地下何百メートルに埋めて管理し続ける方法で行くことになってるけど、「なかなか場所が決まらないから」と六ヶ所村にいつまでも放置されて、事実上、最終処分と変わらない形に持って行かれそうで怖いわ。もしこうなると保管が地下でさえないしさ。

そこまで CO2 排出削減にこだわるなら、最新の火力発電、コンバインドサイクル発電を温暖化論者はなんで無視するんだろ。20年前は「東芝の(コンバインドじゃない通常型)火力発電の熱効率がついに 50% に達した」というのが関係業界のニュースだったけど、そのあとから次々に建設されてるコンバインドサイクル、ものによっては効率が 60% に肉薄してるぞ(記事)。

しかも燃料を天然ガスにすると、石油や石炭より最初から CO2 排出量が少ないし(熱効率は発熱に対する発電量なんで、分母を CO2 排出量にすると効率はさらに上がる)。All About 記事の時点で既に22基が稼働してるってことで、原発を何基か建設したのに匹敵する CO2 削減を成し遂げてるはず。しかも3000代先の世まで祟る面倒な廃棄物はナシ。となると、なんでそれよりも先に原発の話題が出てくるのか本気で悩む。「火力発電=温暖化の元凶=悪者」っつうイメージから抜け出せないのかな。印象だけで物事を判断する人は印象操作に踊らされやすい人、と。

そう考えると、エコブームって実体のない見せかけなんだなと、誰かが裏で自分の利益のために世論を操ってるんだなと察せられるわけで。エコにもいろいろあるけど、いったん旗色が悪くなった温暖化問題もそういう勢力が燃料投下して、疑惑の霧がまったく晴れてないのにまた盛り返してきやがってる、と。その回復のしかたとスピードが不自然だから見破れちゃうわけで。つかなんでそんなすぐに見破れる露骨なウソつくかね。世の中が完全にナメられてるなぁ。

とりあえずおいらはこれ以上引っかからないように気をつけようっと。

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放射性廃棄物の最終処分地、いっそ尖閣諸島にしたらどうかとw 誰も住んでないし、中国の漁船もそんなヤバげなところで魚を捕らなくなるでしょ。ま、そうできん理由は言わずもがなww

銘板
2011.2.27 日曜
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火事場泥棒的ななにか

IZA だの ZAKZAK だのって確かフジサンケイグループだよな。なんかさ、大丈夫なのかこんなことして。という話を聞きつけてさ、いやネタだろいくらなんでもこれはないだろと思ってさ、ソースにつないでみたらあーた、

オワタ
「カダフィ人生オワタw」って
ほんとにそれで出してんのかよ!

どういうアレなんだこれ (-▽-;) いいのか?

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記事は共同通信だね。こういうのって見出しはきっと配信元が自由に付けられるんだろうなってのは分かった。けどそれにしても……。

銘板
2011.2.28 月曜
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果報は8年寝て待て

イスラム圏がすごいことになってるよね。てっきりエジプトが火種かと思ってたら、はじめはチュニジアだったんだね。「ジャスミン革命」という言葉もつい昨日あたり初めて聞いたわ。おいらほんと世事に疎いなぁ orz

んで完全に結果論だけど、ひとつ思いついたことがあって。

アメリカも8年待ってれば、イラクはこの流れで自主的にフセイン政権を倒してたんじゃないのかと。

そうなりゃアメリカは何もしなくてよかった。大量破壊兵器スキャンダルもアブグレイブ事件もなかった。陣地設営でメソポタミア文明の遺跡を破壊することもなかった。劣化ウラン弾での放射能汚染を疑われることもなかった。アメリカはイスラム圏の人たちにここまで嫌われなかった。ブッシュ前大統領の評判も、あそこまで地に墜ちなかった。「華氏911」もシナリオが変わって、マイケル・ムーアはカンヌの最高賞を獲り損ねてたかもw

何の価値もない結果論だけど、世の中、何がどう起きるか分からんもんだねぇ。

けどこの流れで失脚した独裁者たちって8年前は8歳若かったわけで。革命の成就には独裁者の加齢と衰えが必要だったのかもな。

日本海の対岸の「となりの王国」はどうなんだろね。金(カネ)はないけど金(キム)が偉い独裁国家。散発的な暴動があったみたいだけど、ジャスミン革命の流れに乗れるほどの規模じゃなさそう。日本人としてはここはひとつ、かの国でもそういう展開になって、お隣ご近所界隈の平和と安全に貢献してほしいところではあるな。

銘板左端銘板銘板右端

なんでも韓国じゃ昔から、「日本は朝鮮半島の統一を望んでいない(あるいはわざと邪魔している)。統一した韓国が強大になるのを恐れているからだ」という考えが浸透してるとか聞いたことがある。確認してないからヨタ話レベルなんだけど、ほんとだとしたらどこからツッコんでいいやら。

北朝鮮って日本にとっては核兵器をこっちに向けてる危ない国なわけでさ、それがすぐ隣なわけでさ、一刻も早くポシャってほしいと願ってる日本人はおいらだけじゃないと思う。めでたくそうなってくれたらどうなるべきかと考えると、韓国が併合するのが自然だと思う。北朝鮮と国境を接した隣国は韓国のほかに中国とロシアがあるけど、どう考えてもここは韓国が統一の本体だよなと。東ドイツが体制崩壊したとき、周辺の国はどこも横車を押さなくて、西ドイツが円満に吸収したっつう前例もあるし。

次のツッコミどころは、北朝鮮を欲しい国はたぶん韓国のほかにはないだろうってこと。だから早く韓国が統一してくれ、となるわけで。欲しくない理由は、国民みんな超貧乏で利益の漁り場として魅力がないってこと。王家の一族の資産はすごそうだけど、所詮個人の資産だから国家の視点からじゃたかが知れてる。国土の資源も日本と同じ程度の貧相なもんでしかなさそうだし。強いて言えば製鉄用の無煙炭とマツタケ、領海で取れる魚介類くらいかねぇ。

核兵器と弾道ミサイル/衛星用ロケットは韓国は欲しいかもしんないけど、核兵器と弾道ミサイルならロシアと中国はもっといいのをもう持ってるし、日本はそれ要らないから作らないだけで、作る気になれば自前で作れる。プルトニウムは MOX 燃料用にウンザリするほど持ってるし。衛星用ロケットも、日中ロともはるかに優れたものを各自で開発して運用中。

土地が半島の付け根側半分ってのもちょっとな。陸続きの国はどうか知らんけど、天然の巨大なお堀が囲んでる島国の日本の場合、陸の国境がそんなにあるんじゃ何かと面倒そうだしさ。

そして最後のツッコミ。そんなわけで超貧乏な国を併合すると、本体の経済は強大化どころか弱体化してしまうはず。ドイツはそれでしばらく苦しんだそうな。今のドイツ経済は全体としてはついに危機を克服したそうだから手本になり得るだろうけど、それでも20年かかった。そして国内じゃ旧西と旧東とで経済の地域格差や差別感情が固定して、社会問題になってるらしい。「分断国家が統一すれば、全方面でバラ色の将来が約束されている。今以上に周りの国に睨みを効かせられる」というわけじゃないんですな。確かにでっかい懸念が消えはするけど、その対価は、特に後払いぶんがけっこうなもんになる、と。

そういやかつて韓国がやってた「太陽政策」って、統一後の経済ギャップを埋めるべく、北朝鮮に力を付けてもらうためだったって聞いたことあるわ(未確認)。結局は、韓国からの投資のかなりの部分が北朝鮮の上流階級の懐に入ったきり、お開きになったんじゃないかって気がする。

ともあれあの北の国はめんどくさすぎる。なくなってほしいけど、おいらとしてはその国の消滅の行程にさえ日本に関わり合ってほしくない。そして道理から行けば、あの国の体制がめでたく崩壊したとき、引き受ける国は韓国が一番自然。同じ民族・同じ言語なんだしさ。

もし韓国に本当に「日本は朝鮮半島の統一を望んでいない。なぜなら……」と考えてる人がいるのなら、もうちょっと現実に即して物事を考えた方がいいんじゃないかなーと思うけどどうなんでしょうね。

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