ご覧のように Z 軸の向きが 900 なのではなく、すべての座標軸に回転が設定されています。同じ終点の向きでの結果であっても、意図とはまるで異なり、ほかの2つの座標軸の回転も補間され、意図とはまるで異なる動作がついてしまっています。これではアニメーションには適しません。 なぜなら回転は可換ではないからです(つまり終点は回転が実行される順番によります)。オイラー系は常に、 Z → X → Y の順番で回転を実行します。このため X 軸や Z 軸まわりの回転をさせる場合、この例のように、 意図どおりの結果が得られないことがあります。 |
タイヤは関係する車軸の子にしています。ここでの軸は Null オブジェクトで、そのため回転は上記とはわずかに違う形で実行されます。後で解説します。 車軸、泥よけ、ヘッドライトは自動車のボディの子になっていて、ボディは逆に Null オブジェクトの子です。この最上位は後で、自動車をアニメーション化するときに役立ちます。1つ前のセクションでの説明と同じ仕組みで、この Null はオブジェクトの向きを望みの方向に保ちます。 親子関係をすべて正しく構築するため、オブジェクトそれぞれに Position トラックと Rotation トラックがあることを確認しましょう。そしてタイムメーカーを0に動かし、すべてのオブジェクトを選択、アニメーション → 位置を設定 を選びます。 |
リストから適切なオブジェクトと曲線を選択します(今回の場合それぞれ1個のみ)。 向きは曲線に従う ボックスがチェックされていることを確認します。これで自動車は、曲線に沿っての移動で正しい方向を向きます。 キーフレーム間隔 で自動車の移動速度を、自動・一定速度・一定加速のうちから選べます。今は 一定速度 を選択します。加速は後で調整しましょう。 ダイアログのその下で 曲線の長さ が分かります。次のセクションで使うので、ここをメモしておきます。 その下の入力ボックス一式で、速度・加速度などを指定します。このうちのいくつかにデータを入力すると、AoI はほかのボックスの値を自動で計算・更新します。このアニメーションでは自動車を5秒かけて経路を回らせるので、開始 を0に、終了 を5にします。すると、その下の 速度 ボックスが更新されます。 OK をクリックして決定します。 |
照明はフェードイン/フェードアウトではなく突然に ON/OFF にしたいので、平滑方法 は 不連続 を選びます。 |
ここでのパラメータ名は「ヘッドライト ON」で、ヘッドライトが OFF のとき0、ON のとき1になります。 このパラメータは2つの簡単な「テクスチャ」(「ヘッドライト ON」が0のときは鈍い灰色、1のときは黄色い発光テクスチャ)を切り替えるのに使います。 このパラメータは単純に、2つの色倍率モジュール(1つは間接的に)での倍率要素として使われます。「ヘッドライト ON」が1に等しいとき、黄色の倍率要素が1となり、灰色(数式 1-ヘッドライト ON で与えられる)の倍率要素は0となります。その逆では逆に作用します。2つの色は加算モジュールで単純に加算され、1つの出力が拡散反射色プロパティボロックスに接続されます。また黄色は発光色ボックスにもつながれ、発光効果も作ります。 |
ダイアログの一番上で名前と 平滑方法 を設定できます。スポットライトと同じように、このテクスチャを瞬間的に変えたいので、不連続 を選択します。 ダイアログの下のほうには、使用できるテクスチャパラメータがリスト表示されます。今回は「ヘッドライト ON」のみです。これを選択して OK をクリックしましょう。 時刻0で、Texture トラックそれぞれのヘッドライトについてキーフレームを設定します。このキーフレームをダブルクリックして、以下のダイアログを表示してください。ここで、前もってトラックのオブションで選択しておいたパラメータすべての値を設定できます。今回の場合、「ヘッドライト ON」の値を0にします。 |